最高のステップ

札幌記念2019―観戦記―
札幌記念は前半1000mが59秒9、後半が60秒2というイーブンペース。小回りコースでこのペースであれば、明らかに前に行った先行馬たちに有利な流れ。それを差して勝ったブラストワンピースは能力が一枚上の強い内容。パワーの要る洋芝の馬場も合っていた。凱旋門賞に向けて最高のステップとなった。乗り替わりで勝利した川田将雅騎手もさすがの冷静さで、ブラストワンピースを導いた。外を回して前に行きたい気持ちもあっただろうが、ギリギリまで内で我慢して、ここしかないタイミングで動いた。瞬時に馬を動かす技術は随一のものであり、ノーザンファームが凱旋門賞に向けて起用するのも頷ける。

同じく3着に突っ込んだフィエールマンも、後方から大外を回してのものだけに、決して悲観すべき敗北ではない。パドックから入れ込み気味であったのは、休み明けだからか。潜在能力は計り知れないだけに、そのあたりが解消されないと、凱旋門賞の雰囲気ではせっかくの力を出し切れない 。

最も上手く乗ったのは、サングレーザーの岩田康誠騎手であった。スタートから前に行こうと決めていたはずで、だからこそ6枠発走にもかかわらず、内の2番手という最高のポジションを走ることができた。いつも通りに後ろから行っていたら、届かず4、5着に終わっていただろう。これをするのが騎手の仕事。

4着に敗れはしたものの、外枠発走を考えると、ワグネリアンの福永祐一騎手は勝ちに行く騎乗をしている。最後は伸びあぐねてしまったのは、ワグネリアン自身の精神面が戻っていないからか。ダービー馬の燃え尽きた気持ちに再び火をつけるのはなかなか難しい。

本命に推したクルーガーは、後方のポジションでは勝負にならなかった。パドックから入れ込みが激しく、出して行くと掛かる恐れがあって、丸山元気騎手は攻められなかったのだろう。それでも、力の劣る馬が強い馬を負かすには内の2、3番手のポジションを取りにいくしかない。何のための騎手と好枠か。

北九州記念2019
前半600mが32秒7、後半が35秒5という、強烈なハイペース。後方から外を回すポジションを走った馬が断然有利になった。ダイメイプリンセスは前走で直線1000mを走ったことにより、前向きさが戻ってきたことに加え、展開と枠順が見事にはまった。

ディアンドルは展開を考えると、最も強い競馬をした。連勝の勢いそのままという表現が正しいだろうか、唸るように先行して、最後まで伸び切ってみせた。負けてしまったのは展開の綾。ただ、この敗北をきっかけにして気持ちの面で崩れてしまうこともスプリンターにはよくあることで、その点だけが心配。

同じことはモズスーパーフレアにも言えて、このペースを3番手で追走し、勝ち馬と0.3秒差まで踏ん張っているのだから、やはりこの馬は強い。速いだけではない。自分の型(逃げ)で競馬ができればさらに強さを発揮できる。秋のスプリンターズSに向けて、楽しみな1頭である。

1番人気に推されたミラアイトーンは5連勝ならず。展開やポジションは向いたのに、最後は伸び切れなかった。やや調子落ちの面があったかもしれないし、重賞クラスの壁にも当たった。勝ち続けるのは難しい。それでも、フットワークが大きく、スピードにも目覚ましいものがあり、資質の高さは間違いない。

 

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札幌記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Sapporo

■1■G1馬もしくはG1級の馬
過去の勝ち馬を見ると、2つのタイプがいることが分かる。エアグルーヴ、セイウンスカイ、テイエムオーシャン、ファインモーション、フサイチパンドラ、ハープスターなど既にG1を勝っていた馬と、ヘヴンリーロマンス、アドマイヤムーン、アーネストリー、トーセンジョーダン、ネオリアリズムなど札幌記念を勝利した後にG1を勝った馬である。つまり、札幌記念はG1級の力がないと勝つのが難しいレースである。

札幌競馬場はヨーロッパの馬場に近いタフな馬場であり、本当に能力がないと勝てない。さらに札幌記念には古馬の一戦級が集まってくるため、このレースを勝つことはG1レースを勝つだけの能力が優にあることの証明でもある。札幌記念はG2レースではあるが、G1馬もしくはG1級の能力がある馬を狙ってみたい。

■2■牝馬
牡馬(セン馬含む)【7・8・6・93】 連対率13%
牝馬         【2・1・3・13】  連対率16%

函館競馬場で行われた2013年を除く、過去9年間で牝馬が2勝しているだけでなく、連対率も16%とまずまずな数字を残している。平坦コースが牝馬にとってプラスに働くということに加え、前述のようにG1級の能力がなければ勝てないレースに出てくるということは、それだけ体調が良いということである。古馬の一戦級を相手に回して、勝負になる手応えがあるからこそ出走してくる牝馬には要注意。

■3■一瞬の切れを持った差し馬
スタートから第1コーナーまで400mほどの距離があるため、内枠外枠での有利不利はほとんどない。それでも、4つコーナーを回る小回りの競馬場である以上、第1コーナーまでに内のポジションを取れないと、終始外々を回らされる羽目になる。特に外枠を引いた馬は苦しいレースを強いられるだろう。

また、G1級のメンバーが揃うこともあって、道中のペースは速くなることが多い。逃げ・先行馬よりも差し馬を狙いたいのだが、いかんせん最後の直線が短い。よって、最後の短い直線だけで差し切ることのできる、一瞬の切れを持った差し馬が狙いか。

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関屋記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Sekiyakinen
■1■2000m以上の距離に実績のある中距離馬
スタートしてから最初のコーナーまでの距離、そして最後の直線が圧倒的に長いため、どの馬にとっても息の入らない厳しい流れになる。そのため、スピードよりも、スピードを持続させるためのスタミナがまず問われることになる。全体のタイムや速い上がりタイムが出ることに惑わされることなく、2000m以上の距離に実績のある中距離馬を狙いたい。

■2■ノーザンダンサー系
新潟1600mのコース形態上、スピードの持続を問われることは前述したとおりだが、そのような舞台を最も得意とするのがノーザンダンサー系の馬たち。一瞬の脚で勝負するようなレースでは惜敗を喫してきたノーザンダンサー系の馬たちが、コースを味方にして台頭する。また、ノーザンダンサー系の馬は厳しい気候にも強く、新潟の酷暑にも耐えることが出来ることも、関屋記念を得意とする理由のひとつ。

■3■先行馬もしくはアウトインアウト
2009年 12.2-10.8-11.6-12.3-12.1-11.3-10.7-11.7(46.9-45.8)S
2010年 12.7-11.3-12.2-12.0-11.5-10.6-10.3-12.3(48.2-44.7)S
2011年 12.5-10.5-11.5-11.7-11.6-11.8-10.9-12.1(46.2-46.4)M
2012年 12.2-10.9-11.9-12.0-11.7-11.1-10.4-11.3(47.0-44.5)S
2013年 12.3-10.7-11.5-11.7-11.7-11.8-10.8-12.0(46.2-46.3)M
2014年 12.6-10.9-11.4-11.6-11.6-11.5-10.8-12.1(46.5-46.0)M
2015年 13.2-11.5-11.7-11.5-11.4-11.2-10.7-11.4(47.9-44.7)S
2016年 12.5-11.1-10.8-11.3-11.4-11.9-10.8-12.0(45.7-46.1)M
2017年 12.4-11.1-11.7-11.4-11.3-11.1-11.0-12.2(46.6-45.6)S
2018年 12.4-10.6-11.2-11.5-11.5-11.2-11.0-12.2(45.7-45.9)M

2010年や2012年、2015年は極端にしても、前半よりも後半の方が速い、全体としてスローに流れるレースが多い。また最後の直線が659mと長いため、異常なほどに速い上がり3ハロンのタイムが計時される。これだけ上がりが速いと、当然のことながら、前に行っている馬にとっては有利なレースとなる。

新潟競馬場は、押し潰された長円形の形状で、JRAの競馬場では最もコーナーの曲がりのきついコースとなる。新潟のマイル戦では、スタート後の長い直線で勢いがついたままコーナーに突っ込んでいくため、意外とスピードが落ちず、コーナーが曲がりにくい。そのため、減速することなく内ラチに沿ってコーナーを回るのは難しい。外から切れ込むようにしてコーナーを回り、直線では再び外に出すような、アウトインアウトのコース取りが理想的。外枠から発走する馬は、そのようなコース取りがしやすい。

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小倉記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Kokurakinen

■1■高速馬場に対応できるスピード
サマー2000シリーズ第3戦。2006年から北九州記念が1200m戦となり、小倉記念が7月最終週~8月第1週へスライドされた。主なステップレースは七夕賞となるが、レースの特徴から考えても、七夕賞と小倉記念は直結しない。

なぜなら、七夕賞が福島競馬場の荒れてきた馬場で行われることに対し、小倉記念は野芝が生え揃った絶好の馬場で行われるからである。野芝は気候の暖かくなる6月くらいから成長し、8月の最も熱い季節に最盛期を迎える。野芝100%で行われる小倉競馬場の馬場は、これ以上ないほどの絶好の高速馬場となる。つまり、七夕賞ではパワーが求められるのに対し、小倉記念は高速馬場に対応できるスピードが求められることになるのだ。

後半からラップが急激に上がるため、スピードの持続力も必要とされることになるところがミソ。速い持ち時計があり、なおかつそのスピードを支えるスタミナを秘めた馬が狙いか。

■2■前走の着順
前走の着順別の小倉記念での成績を見てみたい(過去10年間)。

前走1着    【1・2・4・18】 連対率12%
前走2着    【2・1・0・9】 連対率25%
前走3着    【1・2・0・6】 連対率33%
前走4着    【1・0・1・7】 連対率11%
前走5着以下 【3・3・4・43】 連対率10%
前走10着以下 【2・2・1・35】 連対率10%

主なステップレースが北九州記念から七夕賞へ変わったことにより、前走の着順がそのまま小倉記念へとスライドすることはなくなった。どちらかというと、七夕賞のレースが適性に合わなかった馬の巻き返しというパターンが多くなるはずで、前走の着順はさほど気にしなくてもよいだろう。

■3■内枠の差し馬有利
かつて小倉記念は馬場の内が悪い重賞であった。なぜなら、連続開催の3回小倉が始まる頃、1回小倉以降に張り替えた部分のAコース最内がかなり傷んでくるからである。ちょうどその辺りに小倉記念は位置していたため、馬場の良い所を走られる外枠を引いた馬は有利であった。しかし、2006年からは開催時期がズレたことにより、内外の有利不利がなくなった以上、4つコーナーの小回りコースということを考えれば内枠有利となる。そして、各馬が直線の短さを意識して早めに仕掛けることで、一瞬の脚を持った差し馬にとって絶好の舞台となることも覚えておきたい。

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クイーンSを当てるために知っておくべき3つのこと

Queens
■1■スロー必至で先行馬有利
函館競馬場で行われた2013年を除く、過去9年の脚質別の成績は以下のとおり。
逃げ【1・0・0・8】   連対率11%
先行【4・4・2・24】  連対率24%
差し【3・4・7・29】   連対率16%
追い込み【1・1・0・29】 連対率7%

上の数字だけでは分かりにくいかもしれないが、実質は逃げ、先行馬からほとんどの勝ち馬が出ている。とにかく前に行けなければ勝負にならない。

これだけ先行した馬に有利になる理由として、札幌1800mのコース形状が挙げられる。スタートしてから1コーナーまでの距離が185mと短すぎて、かえってポジション争いがなく、スローペースになる。そして、コーナーが4つもあるため、後続がなかなか差を詰めることが出来ないまま3コーナーに突入してしまう。さらに、ゴール前直線も266mしかなく、平坦であることも手伝って、前が止まらない。よほどジョッキーたちが意識して早めに動かない限り、前残りのペースになることは避けられないだろう。

また、札幌競馬場は洋芝100%の芝コースであって、パワーだけではなく底力とスタミナが必要とされる。しかし、このレースに限って言えば、開幕週ということもあって馬場がほとんど傷んでおらず、まず何よりも勝つためには先行できる軽快なスピードが要求される。

■2■4歳馬有利
3歳馬  【4・0・1・10】 連対率27%
4歳馬  【1・3・4・24】 連対率13%
5歳馬  【2・6・4・36】 連対率17%
6歳以上 【2・0・0・20】 連対率10%

3歳馬と4歳馬から勝ち馬が5頭出ている(函館競馬場で行われた2013年を勝ったのも4歳馬のアイムユア―ズ)。競走馬としてのピークが短い牝馬の別定戦である以上、最も充実するはずの4歳馬の活躍が目立つのは当然のことだが、3歳馬にとっては古馬と4kgの斤量差をもらえるのはありがたい。近年は競走馬の完成時期が早まってきていることもあり、この時期でも強い3歳馬なら古馬と十分に太刀打ちできる。

また、自身のピークが過ぎてしまっている5歳以上の馬は軽視しても構わないだろう。ただ最近は、調教技術が進歩して、高齢でも力が衰えていない馬もいるので要注意。もちろん個体差はあるが、この傾向はクイーンSがこの時期に行われる限り続いていくはず。

■3■内枠有利
前述のとおり、道中がスローで流れる可能性が高いのであれば、当然のことながら内枠が有利になる。スタートしてから1コーナーまでの距離が185mと極端に短く、1コーナーまでの位置取りは枠順によって決まることが多いので、逃げ・先行馬は是が非でも内枠を引きたい。ロスなく好位を確保できた馬にこそ、勝つチャンスが訪れる。

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アイビスサマーダッシュを当てるために知っておくべき3つのこと

Aibisu
■1■牝馬の活躍が目立つ
牡馬・せん馬  【4・6・5・77】 連対率11%
牝馬       【6・4・5・52】 連対率15%

過去10回行われたレース中、牡馬が勝ったのは4回。ハクサンムーンやパドトロワのように、G1レースで勝ち負けできるぐらいの牡馬でないと、このレースで牝馬に勝つのは難しい。勝ち星や連対率といった数字以上に牝馬にとって有利なレースである。

理由としては、以下の3つが考えられる。
①平坦コースで牝馬特有の切れ味を生かせる
②揉まれない
③牝馬は気を抜かずにガムシャラに走る

■2■ダート短距離血統の馬に注目
過去の連対馬を見ると、カリスタグローリー、サクラバクシンオー、Capote、スターオブコジーン、ウォーニング、フジキセキなど、ダートの短距離に強い血統の馬が並んでいる。このことからも、一気にアクセルを全開にしてトップギアに入ることのできる、後輪駆動のパワータイプが強いことが分かる。芝のスピードよりも、ダッシュするためのパワーが必要ということである。

■3■外枠有利というよりも
新潟直線1000mは外枠有利と言われるが、本当にそうだろうか。開催が進んで馬場の内側が傷んでくれば、外が走りやすいトラックバイアスが生まれることは確かだが、開幕週であれば馬場の内外は気にすることはない。それよりも、馬は埒(らち)を頼った方が走りやすいということである。直線だけの競馬は馬群が大きくバラけることが多く、他馬との間隔が開きすぎると、馬はフラフラして走りにくい。だからこそ、早めに埒(らち)を味方につけて突っ走った馬が有利ということになる。そういった意味では、手応えの良い馬が集まってくる外枠の方がレースはしやすい。

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シルクホースクラブ2019募集馬から3頭をピックアップしました

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函館2歳Sを当てるために知っておくべき3つのこと

Hakodate2s

■1■牝馬も活躍しやすい舞台に
牡馬・せん馬 【5・3・5・60】連対率10%
牝馬      【4・6・4・50】連対率16%

パワーとスタミナを要求される洋芝100%の函館競馬場は、開催が進み、馬場が傷むことによって、ますますその傾向は強くなっていく。しかし、2011年までは8月上旬に開催されていたが、2012年から3週間繰り上がって7月となった。函館戦が開幕して8週目であったのが5週目となり、馬場の痛みが少ない状態で行なわれるようになるため、これまで以上にスピードと完成度に優る牝馬が活躍しやすい舞台となるだろう。

■2■1番人気は危険!?
1番人気は過去10年で【3・2・0・4】と、連対こそあれ、さほど勝ち切れていない。函館開催当初に、新馬戦を好タイムで圧勝したスピード馬が1番人気になるからである。上にも書いたように、開催が進むにつれ、素軽いスピードだけではなく、パワーとスタミナも問われる馬場へと変貌する。これによって、スピードを武器に圧勝して1番人気に祭り上げられた馬は苦戦するのだ。ただ、開催が早まったことにより、スピードと完成度の高い馬が勝利する可能性は高まったのも事実。

また、ラベンダー賞を勝った馬も人気に祭り上げられることがあるが、よほど早熟でない限り、この時点で2戦、しかも2勝しているということは、ローテーション的に余力が残っていない可能性が十分に考えられる。ラベンダー賞と函館2歳Sを連勝した馬が地方馬に偏っているのは、身体に負担の掛かりにくいダートを走ってきたからであろう。中央で芝のレースを2戦使ってきた馬は疑ってかかるべき。

■3■外枠有利
函館1200mはスタートから第1コーナーである3コーナーまでの距離が長いため、内枠と外枠での有利不利はほとんどない。あえて挙げるとすれば、開催が進むにつれ、内の方の馬場が悪くなってきているケースが多いので、馬場の良いところを走ることが出来る外枠を引いた馬が有利か。

また、キャリアわずか1、2戦の馬たちによる争いとなるため、馬群の中で揉まれてしまうよりは、多少のコースロスがあろうとも、馬群の外をゆったりと走られる方が力を出し切ることが出来るだろう。そういった意味においても、外枠からスムーズにレースを進められた馬が有利となる。

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函館記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Hakodatekinen


■1■上がり馬が狙い目
G1       【0・2・2・12】 連対率13%
G2       【4・0・1・16】 連対率19%
G3       【3・2・2・22】 連対率17%
オープン特別 【2・5・3・56】 連対率11%
条件戦    【0・0・1・9】 連対率0%

函館競馬場で行われた過去19年で前走がG2レースから4頭、G3レースから3頭、オープン特別から2頭の勝ち馬が出ているように、これまでに実績のある馬ではなく、この夏に力を付けてきた(調子を上げてきた)馬が狙い目である。また、前走がオープン特別であった連対馬7頭中、5頭が巴賞出走馬である。函館記念1本に狙いを定めてきた上がり馬に注目すべき。

■2■2000m以上のスタミナが必要
トニービン、ニジンスキー、ノーザンダンサーなどの血を引く馬たちが活躍しているように、函館競馬場独特の洋芝によって、パワーはもちろんのこと、字ヅラ以上のスタミナが必要とされる。また、速い上がりが求められるレースになることはほとんどないので、瞬発力勝負では分が悪かった馬の巻き返しにも期待したい。

■3■内を通って差を詰めることの出来る差し馬
12.2-11.2-11.4-12.1-12.1-12.4-12.0-12.1-12.1-12.7(59.0-61.3)H
12.3-11.0-11.2-11.5-11.8-12.1-12.6-12.4-11.4-12.2(57.8-60.7)H
12.2-11.0-11.5-12.2-12.8-12.4-12.3-12.0-11.8-12.1(59.7-60.6)M
12.5-10.8-11.6-12.0-12.2-12.4-12.4-12.3-11.8-12.4(59.1-61.3)H
12.2-11.0-11.7-11.8-12.1-12.1-12.0-12.0-11.6-12.1(58.8-59.8)H
12.3-11.3-12.2-12.0-11.8-11.7-12.0-11.8-12.3-12.7(59.6-60.5)M
12.6-10.8-11.5-11.7-12.0-11.9-11.8-12.1-12.1-12.6(58.6-60.5)H
12.3-11.0-12.0-12.4-12.3-11.6-11.9-11.7-11.9-11.9(60.0-59.0)S
12.5-11.1-12.0-12.4-12.6-12.3-12.1-12.2-11.8-12.2(60.6-60.6)M
12.2-10.9-12.0-12.6-12.6-12.4-12.1-11.6-11.6-11.8(60.3-59.5)M

過去10年間のラップ構成を見ると(札幌競馬場で行われた年は除く)、ミドルペースからハイペースとなり、案外スローにはならない、毎年異なった展開で流れていることが分かる。ジョッキーが262mと短い直線を意識するため、向こう正面から既に動き出すからである。そのため、ペースや競馬場のコース形態のわりには逃げ馬が残りにくく、先行馬、そしてさらに、内を通って差を詰めることの出来る差し馬にとって有利なレースになる。

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ジャパンダートダービーに行ってくる

Jdd2019

今日は大井競馬場にジャパンダートダービーを見に行ってくる。大井で行われるG1レースを観に行くのは本当に久しぶり。毎日のように南関東に通っていた学生の頃が懐かしい。あの時のような有り余る膨大な時間と狂気はなくなってしまったが、競馬場に向かうときの高揚感はいつになっても失われない。今日は中学生時代の友人と一緒に競馬を楽しむつもりだ。彼とは中学3年生のとき同じクラスで、それから20年の時を経て、競馬を通じて再会した。あの頃は自分たちが将来、競馬にどっぷりはまることなど露知らず、私が出演した「競馬場の達人」という番組をたまたま観てくれて、「治郎丸だ!」と気づいてくれたのだ。競馬の力は恐ろしい。

さて、本題のジャパンダートダービーは、クリソベリルが断然の人気になっている。全兄クリソライトに比べて(馬体重はあるが)重苦しさがない分、レースにおいて緩急をつけた走りができている。一本調子ではないということであり、逃げても先行しても、差しても追い込んでも、どのような形でも競馬ができるのが強みである。この時点で全兄よりも上かと判断するが、このレベルのレースになると最後はハート(心臓)で勝負が決まるので、今回はクリソベリルの真価が問われる舞台になるだろう。

その他のメンバーも粒ぞろいで面白い。未知の魅力という点では、種牡馬を引退したキングカメハメハ産駒のロードグラディオだろうか。母シンメイフジは芝のレースで活躍した馬であるにもかかわらず、前走は古馬を相手に完勝したように、ダートの方に適性はあるのだろう。先行力があり、ジョッキーの指示に素直にしたがい折り合うことができるので、道中でスタミナをロスしない。だからこそ、最後の直線に向いても脚が残っている。西浦厩舎のメンコからは、同じ父を持つホッコータルマエを彷彿とさせ、今回は先物買いをしても面白いのではないか。

東京ダービーの上位馬もそのまま出走してきた。前残りのレースを差して2着したミューチャリーはズブさがあるものの、ジワジワと伸びて止まらない差し馬であり、展開次第では突っ込んできてもおかしくない。クリソベリルが早めにまくって突き放す展開になり、後続が苦しくなれば、その間隙を突いての2着はあり得るだろう。その逆にスッと器用に先行できるヒカリオーソやウィンターフェルが楽に追走できれば、前残りの可能性もある。とはいえ、地方勢はこのメンバーで勝ち切るだけのパンチ力に欠ける。

UAEダービーで4着と好走し、そのまま臨んでくるデルマルーヴルには相手なりに走る渋太さがある。ヒヤシンスSではあのマスターフェンサーと差し比べをして勝っている。札幌、中山、園田、川崎、東京、ドバイとあらゆる競馬場で走った経験とタフさは、中央勢に初ナイター競馬の馬が多い中で価値を持ってくる。海外遠征の疲れが癒えているかどうかが問題だが、力を出し切れると一発あるかもしれない。

photo by 三浦晃一

追伸

おそらく第6Rぐらいから参戦できると思うので、馬券を買いながら、ツイッター(@glassracetrack)でつぶやいていきますね。

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プロキオンSを当てるために知っておくべき3つのこと

Prokions

■1■1番人気が圧倒的に強い
中京競馬場に移設された2012年以降の7年間で1番人気は【2・2・2・1】と連対率約57%、複勝率約90%という圧倒的強さを誇る。これはが実績馬に有利な別定戦であることが最大の理由である。だからといって1番人気を買えばよいというのは早計で、実績馬がそれほど重い斤量を背負わされないため、力のある馬が順当に勝つというのが本当の意味である。

 

■2■結局のところ前に行った馬にとって有利なレース
12.0-10.7-11.3-11.6-11.5-11.9-13.6(34.0-37.0)H
12.1-11.0-11.0-11.5-12.0-11.8-12.5(34.1-36.3)H
12.2-11.0-11.5-11.8-12.0-11.8-12.3(34.7-36.1)H
12.0-11.1-11.5-12.0-12.3-11.4-12.2(34.6-35.9)H
12.2-10.7-11.2-11.3-11.8-12.0-12.9(34.1-36.7)H
12.2-10.9-11.1-11.8-12.1-12.4-12.4(34.2-36.9)H
11.9-10.7-10.9-11.2-11.6-11.2-12.8(33.5-35.6)H

 

阪神ダート1400mから中京ダート1400mに変わっても、例外なくハイペースに流れていて、前に行く馬にとってはかなり厳しいレースとなっている。阪神1400mダートコース(内回り)の最後の直線は352mと短く、前に行った馬にとって有利という意識がジョッキーに共通に働くため、どの馬もとにかく前に行きたがるからである。それでも先行馬が活躍していたのは、最後の直線が短いから。後ろから行く馬向きの展開になるにもかかわらず、意外と直線が短くて差し切れないという現象が起こっていた。しかし、この傾向は中京競馬場(直線410.7m)になってもあまり変わらず、結局のところある程度前に行った馬にとって有利なレースになっている。

 

■3■外枠がやや有利
中京ダート1400mコースはスタート地点が芝となっていて、外枠から走る馬の方が芝を走る距離が長い。そのため、外枠に入った馬(特に先行馬)は、内枠に入った馬に比べ、スピードに乗りやすいという利点が生じる。先行・差し馬向きのレースと前述したが、特に外枠に入った先行馬には要注意である。

 

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七夕賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Tanabata ■1■上がり時計不問
12.4-11.5-11.8-11.6-11.7-11.7-11.8-12.0-12.1-12.7(59.0-60.3)H 
上がり3ハロン36秒8
12.3-11.1-12.1-12.2-12.1-11.9-12.0-12.0-12.1-12.5(59.8-60.5)M 
上がり3ハロン36秒6
12.5-11.3-11.9-12.1-12.5-12.0-11.7-11.9-11.7-12.2(60.3-59.5)M 
上がり3ハロン35秒8
12.5-11.5-12.2-12.3-12.6-12.0-11.8-11.7-11.3-12.3(61.1-59.1)S 
上がり3ハロン35秒3
12.5-11.4-12.1-12.2-12.8-12.0-11.7-11.8-12.0-11.9(61.0-59.4)S
上がり3ハロン35秒7
12.3-11.1-12.4-12.4-13.2-12.0-11.7-11.5-11.7-12.2(61.4-59.1)S
上がり3ハロン35秒4
12.3-11.2-12.0-12.3-12.5-12.4-11.8-12.0-12.2-12.4(60.3-60.8)M
上がり3ハロン36秒6
12.1-10.7-10.9-12.3-12.6-12.3-12.1-12.1-11.7-12.1(58.6-60.3)H
上がり3ハロン35秒9
12.2-11.4-11.2-12.0-12.1-11.9-11.9-11.6-11.8-12.6(58.9-59.8)M
上がり3ハロン36秒0
12.0-11.3-11.5-12.2-12.5-12.4-11.8-11.4-11.1-12.0(59.5-58.7)M
上がり3ハロン34秒5
12.0-10.5-11.4-12.2-11.9-12.0-11.6-11.8-11.9-12.9(58.0-60.2)H
上がり3ハロン36秒6
12.4-10.8-11.2-12.0-11.8-11.9-12.1-12.6-12.9-13.1(58.2-62.6)H

 

最近はスローに流れる競馬も増えて、上がりが速くなる傾向も出てきているが、それ以前は上がりが35秒を切るレースの方が圧倒的に少なかった。馬場の劣化と、息の入らないペースによって、上がり時計が不問になりやすい。軽い瞬発力ではなく、その対極にある、パワーとスピードの持続力が求められるレースである。当然のことながら、こういう上がり時計不問のレースでは前に行った馬が有利になる。

 

■2■マイラーでもステイヤーでも厳しい
直線の短い小回りコースということもあって、スタート直後からガンガン飛ばしていく速い流れになりやすく、最後は底力の勝負になり、豊富なスタミナが要求される。そのため、純粋なマイラーにとっては厳しいレースとなる。かといって、ステイヤーに向くかというとそうでもなく、ステイヤーは道中の速く厳しい流れに戸惑ってしまうことになる。どちらかに偏っていない、中距離馬を狙い打つべきである。

 

■3■ハンデがハンデにならない!?
斤量         成績       連対率
51kg以下     【0・0・1・13】   0%
52kg        【2・0・1・12】  17%
53kg        【1・2・2・19】  18%
54kg        【1・1・1・24】   4%
55kg        【1・3・5・21】   12%
56kg        【1・3・2・23】   11%
57kg        【6・2・1・16】   26%
57.5kg以上   【1・2・1・9】   25%

 

ハンデ戦にもかかわらず、ハンデが重くなるにしたがって連対率が上がる傾向がある。そして、勝ち馬は55kg~57kgのゾーンに集中している。ハンデキャパ―に評価された実力馬が、そのまま素直に力を発揮して結果を出す舞台と考えてよい。

 

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CBC賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Cbc
■1■パワータイプの短距離馬
3月の開催からそれほど期間が開いておらず、この時期の中京競馬場の芝は傷んでいて、力を要する馬場となっている。新設されたばかりでも、年を追うごとにこの傾向は強くなるはず。スプリント重賞のわりには時計が掛かるはずで、当然のことながら、スピードだけではなくパワーが勝つためには要求される。

また、ダート上級条件戦が手薄になる時期でもあり、前走がダート戦という馬の参戦も多い。パワーが求められる舞台だけに、意外な好走をして穴を開けるはこういったタイプだろう。たとえば2008年の勝ち馬スリープレスナイトは前走のダート戦を快勝してきた馬で、父クロフネ譲りのパワーとスピードを生かして、秋のスプリンターズSまで制してしまった。

■2■スピードの持続力が問われる
旧中京の1200mは最後の直線が318mと短く、平坦であることも手伝って、前に行ける先行馬にとって有利なレースとなりやすかったが、新設の中京競馬場の1200mは、412mに延長された最後の直線や高低差2mの急坂が手伝って、先行馬と差し馬がほぼ互角の舞台となった。それだけ条件が変わったにもかかわらず、切れる馬ではなく、ハミをしっかりと噛みながら前へ前へと推進し、スピードの持続力が問われることは変わらないだろう。

■3■前走1400m組の巻き返しに注目
開催時期が6、7月に移行してからの10年間で、前走が1400mだった馬が6勝している。しかも平成20年のプレミアムボックスは5着、トーホウアマポーラは10着からの巻き返しである。時計の掛かる馬場であることを含め、1200mの字ズラよりも粘りこむスタミナを要求されるということだろう。1200mがギリギリという馬よりも、少し距離適性が長めの馬を狙うのがベター。

 

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ラジオNIKKEI賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Radionikkei
■1■G1帰りの馬は消し
かつては「残念ダービー」と言われていたほど、ダービーに出走できなかった馬や、出走しても好走できなかった馬が好走したレースだが、過去10年では、前走がG1レース(ダービー、NHKマイルC、オークスなど)であった馬の成績は【0・2・3・17】と奮わない。前走が500万下~オープン特別であった馬の成績【7・7・6・75】と比べると、その差は明らかである。

それもそのはずで、前走がG1レースであった馬は、そのレースに向けて100%の仕上げで臨んでいるからである。目に見える見えないにかかわらず、ほとんどの馬の体調は、良くて前走から平行線、悪ければ下降線を辿って出走してくる。たとえG1レースに出走したような力のある馬でも、走られる状態になければ好走は望めない。

■2■1800m以上のスタミナ
この時期の福島競馬場は、芝が傷んで力を要する馬場になっている。野芝が成長を始めるものの、1回開催から期間が短いため、馬場の傷みは回復することなく進行していくからである。特に3~4コーナーにかけて内側の芝はかなり傷んでおり、各馬が馬場の良い外々を回すため、必然的に1800m以上の距離を走ることになる。

過去10年間のラップ
12.4-11.3-12.0-12.3-12.1-11.9-11.9-12.0-12.4(48.0-48.2)M
12.6-11.5-11.4-12.6-12.3-11.5-11.6-11.7-12.1(48.1-46.9)S
12.3-11.8-11.5-12.2-11.9-12.1-12.0-11.4-11.7(47.8-47.2)M
12.4-11.2-11.9-12.6-12.4-12.2-11.7-11.5-12.0(48.1-47.4)M
12.5-10.9-12.4-12.5-12.2-12.2-11.5-11.5-12.2(48.3-47.4)M
12.2-10.4-11.6-11.9-12.1-12.3-12.0-11.7-11.7(46.1-47.7)H
12.4-10.4-12.2-12.3-12.2-11.8-11.8-11.6-11.7(47.3-46.9)M
12.4-10.6-12.3-11.9-12.4-12.4-11.8-11.5-11.7(47.2-47.4)M
12.6-10.9-11.8-12.2-12.0-11.7-11.9-11.6-11.9(47.5-47.1)M
12.2-10.4-11.6-12.1-12.4-12.3-11.9-11.6-11.6(46.3-47.4)M

また、過去10年間のレースラップ(上記)を見てみると、アロマカフェが勝った2010年以外は、スローペースにはなっていない。各ジョッキーが直線の短さを意識し、好位を確保するために、前半からある程度厳しいペースでレースが流れていることが分かる。

つまり、以上の2点から、小回りの1800mというコース設定ではあるが、実は字ヅラ(1800m)以上のスタミナが必要とされるのである。

■3■長くいい脚を使える馬
福島競馬場の最後の直線は297mと短い。そのため、直線に向いてからの追い出すのでは遅く、各馬のスパートは3~4コーナーにかけて既に始まっている。コーナーを回りながらの仕掛けとなるため、一瞬の切れ味は生かしにくく、どちらかというとジワジワと伸びるタイプの馬にとって有利となる。もちろん、福島競馬場で実績のある馬は求められている適性に近いということだろう。

また、菊花賞を勝ったダンスインザダークの産駒や、将来の菊花賞2、3着馬が活躍していることからも、ラジオNIKKEI賞と菊花賞の間には深い連動性があることが分かる。求められている適性(長くいい脚を使える)が似ているということである。つまり、ラジオNIKKEI賞で好走した馬は菊花賞でも好走の確率は高く、逆に菊花賞で好走しそうな(血統の)馬がいれば、ラジオNIKKEI賞でも狙ってみても面白いということだ。

 

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理解できないレベルの何か

最内枠を引いたキセキが先頭に立ち、2番手には大外から勢い良く飛び出してきたリスグラシューが付けた。前半1000mは60秒ジャスト、後半は58秒9というスローな流れ。コーナーを4つ回りながら、隊列は乱れることなく、そのまま最後の直線を向いての瞬発力勝負となった。

勝ったリスグラシューは、香港遠征をステップにさらにパワーアップしており、スピード、スタミナ、瞬発力、パワーという全ての面において、他の牡馬たちを上回った。父ハーツクライ自身もそうであったように、馬体が充実してトモに実が入ると、それまでの走りが嘘のように自然と先行できるようになる。リスグラシューも全く同じで、5歳春にしていよいよ馬体が完成されたと言える。2歳時にアルテミスSを勝ったときが428kgであり、激しいレースを幾度も使われつつ、今回の宝塚記念を460kgで勝利したように、目に目る形で馬体が成長した典型的な馬である。馬体のフレームが大きく、後ろ肢の伸びが美しい。

D・レーン騎手は先入観なくリスグラシューを先行させ、やや行きたがる馬を御し、道中はピタリと折り合わせた。スタートしてから無理に引っ張らなかったこと、あまり馬群に近づけないように第1コーナーに侵入させたこと、早めに前に行くキセキを捕まえに行ったことなど、細かい好判断の連続であった。D・レーン騎手のどこが凄いかと問われたら、瞬間的な判断の正しさと馬を御す技術の高さのバランスということになるだろうか。世界のトップジョッキーはこれらの2つを合わせて高いレベルで持ち合わせている。どちらかが欠けては勝てないし、バランスが悪くても騎乗にムラが出てしまう。

今年の春シーズンはD・レーン騎手の活躍が目立ち、良い馬がトップジョッキーに集中することで起こるレースの使い分け等も問題視されることがあった。エージェント制の問題なのか、それともノーザンファームの一極集中化が顕在した現象なのか。しかし矢作調教師はかつて著書の中でこう語っていた。

「国際的な見地に立てば、JRAの騎手はまだまだ恵まれている。ヨーロッパでもアメリカでも、一部の騎手への騎乗馬の集中は日本よりも甚だしい。外国人騎手が日本でなぜ優遇されるかというと、それは上手い騎手を求めているから。日本の騎手にはない技術を持っているからである。気持ちや心構えの部分を除いたら、中位以上の日本人騎手の騎乗技術に大きな差は感じない。ただ外国人の一流騎手には、間違いなくプラスαがある。これは僕レベルの騎乗レベルでは理解できないレベルの何か、なのだろう」

つまり、馬に少し乗ったことがあるぐらいの私たちには見えない何かがあるのだ。

キセキは自らレースをつくり出し、早めに来られてしまったにもかかわらず、最後までバテることなく粘り込んだ。自身の力は出し切っての2着であり、今回は勝った馬が強かった。スパッと切れるタイプではないだけに、このレベルの争いの中で勝ち切らせるのは案外難しい。

スワ―ヴリチャードは外の3番手につけ、そのまま粘り込んだ。道中捲るほどの手応えはなく、最後の直線でもジワジワとしか伸びれなかった。馬体はふっくらとして疲れはなかった。兄バンドワゴンもそうであったように、この母系はメンタルの歯車が一旦崩れると、途端に力を出し切れなくなってしまう。

アルアインは大阪杯と同じようなレースをイメージして乗ったが、前が止まらなかったばかりでなく、自身の前進気勢も前走ほどではなかった。この馬も精神的なムラがあるタイプ。エタリオウは返し馬から入れ込んでいたように、レースの苦しさを知って拒絶反応を示して、まだ精神的な幼さが残っている。

レイデオロも気持ちの面で難しさが表面化しており、レース前から苦しそうな素振りであった。ダービーから一度復活しただけでも素晴らしいことであり、これ以上を求めるのは酷なのかもしれない。タイミングとしては悪いが、種牡馬としての未来も見据えて、引退するのもひとつの道である。

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