« 疾矢のごとく | Main | 未だ頂に至らず »

Just one reason

satuki02.jpg by sashiko
皐月賞2002-観戦記-
 今年の皐月賞は例年になく絶好の馬場でレースが行われた。勝ち時計の1分58秒05は、コースレコードタイという驚異的なタイムである。もちろん道中のペースは非常に速く、息をつく暇もない厳しい流れになった。それでも、前に行っている馬が止まらない馬場であったため、後ろから行った馬は苦しいレースを強いられた。特に、小回りコースの多頭数ということもあり、外々を回さざるを得なかった有力馬らは全く自分のレースをさせてもらえなかった。

 そんな中でも勝ったノーリーズンの強さは際立っていた。

内々を回り、ロスのない競馬をしていたが、あれだけの速いペースを追走し、直線でもさらにひと伸びした強さは圧巻であった。前走の若葉Sで不利があって惨敗したため人気を落としていたが、こういったスピード競馬には滅法強いのだろう。強い強いと何度も繰り返してしまったが、文句無しに強かった。強いから勝ったのだ。

 ブライアンズタイム産駒の特徴として、力を要する時計の掛かる馬場に対応し、かつ今回のような極限のスピードを求められる高速馬場でも力を発揮するという馬場に対する柔軟性がある。ノーリーズンも例にもれず、馬場を問わないタイプの馬であろう。距離に関しては、おそらく次走になるダービーの2400mは十分守備範囲だが、それほど伸びのある体形をしていないので、距離の延長自体はプラスには働かないだろう。それよりも、これだけのタイムで決着するレースを勝った反動が今後出ないかどうか心配である。無事にダービーまで行ってほしい。

 2着に粘ったタイガーカフェは、中間から状態の良さが目立っていた。馬自身力をつけているのだろうし、何といってもデムーロ騎手の積極的な騎乗が光った。ドイル騎手にしてもそうであるが、馬を動かして前半から攻める積極性と、ゴールまで馬の脚を伸ばす技術を見せつけられると、日本の競馬は馬は良いがレースのレベル、ひいては騎手のレベルが低いと言われるのももっともなことだと思ってしまう。なにがかんでも前に行けば良いということではないが、日本の騎手は彼らから見習うところが多いのではないか。

 1番人気であったタニノギムレットはよくぞあそこまで追い上げたと思う。前に行った馬が止まらない展開の中、あれだけ外を回して追い込んできたことには3着以上の価値がある。敗れても強しといったところだろう。ただし、距離が伸びたら今度は差し切れるかというと、そうではなく、この馬は体形的にも明らかにマイラーであるため2000mくらいが上限となるだろう。是非ともダービーではなくNHK マイルカップに行ってほしい。

 四位騎手には苦言を呈したい。私にはどうしてもフィニッシュがおかしく思えたからだ。2着争いがあれだけ際どかったにもかかわらず、ゴール前で既に腰を浮かしてしまっているのはどういったことだろうか。馬が伸び切った状態でいくら追っても大して変わりはないのだが、それでもハナ程度の差であれば、馬の追い方如何で違った結果が生まれてくるはずである。おそらく2着は確保したと思っていたのだろうが、なんともお粗末な騎乗であった。これは技術以前の問題であって、四位騎手が一流ジョッキーになり得ない理由でもある。

 有力馬は揃って敗れてしまったが、ローマンエンパイヤは見せ場すら作れなかった。小回りの忙しいスピード競馬が合わなかったこともあるが、明らかに体調自体が良くなかった。この1戦で見限ることはないが、体重の回復もあまりなかったし、ダービーでの巻き返しも難しいのではないだろうか。

 モノポライザーはイレ込みがあり、レースでもスムーズさを欠いた。ぶっつけということも影響したのだろうが、初めて経験する厳しいレースで脆さを露呈してしまった。血統的にも、馬体的にも大物感はなく、現時点での線の細さは否めないだろう。

 チアズシュタルクは雰囲気は良かったが、小回りの忙しいレースが合わなかった。負け過ぎの感はあるが、次走に期待したい。アドマイヤドンはパドックからすでに覇気がなかった。立て直すにはまだまだ時間がかかりそうである。

|

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/62981/1959526

Listed below are links to weblogs that reference Just one reason:

Comments

Post a comment