One Chance
by ruby
朝日杯フューチュリティS2003-観戦記-
メイショウボーラーが外枠から思い切って打った逃げは、前半4ハロン45秒8というハイペースであった。全体の時計も歴代3位の1分33秒7という、スピードとスタミナが要求される力通りの決着となった。
5連勝で2歳チャンピオンを狙ったメイショウボーラは、直線坂上で脚が止まってしまい、人気に応えることはできなかった。前走のデイリー杯とは対照的な前傾ペースで逃げることになったが、これはペリエ騎手の判断によるものであろう。
なぜ逃げるという選択をしたかというと、パドックから馬がいつもよりイレ込んでいたし、返し馬でも抑えが利かず行きたがる素振りを見せていたからである。これらのことを踏まえて、無理に抑えて馬とケンカするよりも、行かせてしまった方がメイショウボーラーの力を最大限に発揮できるとペリエ騎手は考えたのだろう。結果的には2着に敗れてしまったが、正しい判断であったと私は思う。
勝ったコスモサンビームは、距離が伸びた分で最後にきっちりとメイショウボーラーを捕らえることができた。テン乗りとなったバルジュー騎手も、1枠というメリットを最大限に生かし、積極的なポジショニングをしながらもなおかつ終いの脚をタメておくという、これ以上求めようのない絶好の騎乗であった。この時期の2歳戦は完成度の高さがモノを言うことが多いが、コスモサンビームに関してもそれが当てはまるだろう。他の出走馬との比較において、馬体、雰囲気など、どれを取っても抜きん出ていて、既に完成されている馬である。ただし、現時点がこの馬のピークではないかとも思えるし、この結果が来年のクラシックにつながっていくかというと甚だ疑問である。
武豊騎手が騎乗のため人気になったグレイトジャーニーは、終始後方を回ったまま動くことが出来なかった。今回は明らかに人気先行であったし、現時点では馬体面の完成度が他馬と比べて低かった。まだまだ成長途上であるし、ゆとりのある良い雰囲気を持っているので、この先うまく成長すれば兄のノーリーズンを超える馬になり得るかもしれない。
3着に入ったアポインティドデイも、内枠を利したスムーズな騎乗により力を出し切り健闘した。キョウワスプレンダは調子も下降線を辿っていたし、大跳びの走法のため、中山競馬場のマイル戦では存分に力を出し切れなかった。人気にもなった関東馬のメテオバーストであるが、見せ場を作ることすらできなかった。能力の底が割れてしまった感があり、このレベルの争いでは厳しいか。
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