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キリンのような馬

kikka01.jpg by sashiko
菊花賞2001-観戦記-
 勝った馬には失礼になるが、非常にレベルの低いレースであった。道中のペースが遅いことや、勝ち時計が遅いことが理由ではない。今年の菊花賞は、有力とされていた各馬が、力を発揮できる状態になく、レースをしていないという点においてレベルが低い。

 勝ったマンハッタンカフェは、薄すぎるほど体が薄い、まさに長距離に適した馬体をしている。同じサンデーサイレンス産駒のスペシャルウィークも薄い馬体をしていた馬だったが、脚の長さ、首の細さも手伝ってまさにキリンのような馬である。夏の放牧で減っていた体を回復して以来、札幌で2連勝していたが、セントライト記念であっさりと負けてしまった。ただこのレースに限っては、マンハッタンカフェはかなりの大跳びなので、滑るような馬場で力を発揮できなかったという理由はある。それでも4着に惨敗したのは、まだ力が付き切っていなかったからである。栗東に入厩して輸送時間を減らしたのは、ひとつの工夫であって、レースの結果に対する絶対的な影響力はそれほどないはず。なによりも、中間の時計も1本、最終の追い切りも馬なりという軽い仕上げで菊花賞を勝ってしまったことに驚きを隠せない。

マンハッタンカフェは決して弱い馬ではないし、むしろこれから成長していく馬であるが、現時点でのマンハッタンカフェが勝ってしまうほど、今年の菊花賞はレベルが低かった。3コーナーから上がっていったのは、蛯名騎手の判断がよかったのではなく、あれだけの遅いペースで上がって行けなかった他の有力馬が情けないのである。有力馬がもたつくなか、道中しっかりと折り合って末脚を伸ばした馬の勝利であった。

 1番人気に推されたジャングルポケットは、道中ひっかかっていた。ジャングルポケットは本来折り合いのつく馬であって、あれだけ折り合いを欠いたのは、ペースが遅かったこともあるが、肉体的に苦しいところがあったからだろう。馬体重も470kgとダービー時から増えていないように、札幌記念からの現状維持が精一杯であったようだ。まだダービーの疲れが残っているようなので、来年に期待したい。

 ダンツフレームは走る気がないようだ。最後方から行ったのは、武騎手の意志ではなくて、馬が行こうとしなかったからである。距離に不安を抱えているため、前半は馬任せに乗ろうとした結果があの位置取りであったと思う。決して最後方から行こうと思っていた訳ではない。気力を失った馬は、道中の行きっぷりが悪くなるものである。武騎手の乗り方を非難するのはおかしいだろう。ダンツフレームに気力が戻る日は来るのだろうか。

 エアエミネムは健闘していると思う。距離は問題なくこなせるのであるが、やはりペースがこの馬には合わない。武器であるスピードを生かすことができないからだ。それに、まだまだ馬体が未完成で重い。これからは、さらに強い調教を課せるようになれば、かなりの馬になるだろう。

 アグネスゴールドは距離が長かった。サンライズペガサスの敗因はつかみかねるが、神戸新聞杯からの中間時計が1本と少ないように、多少楽をさせたのではないか。坂路でいい時計が出ていたために状態は良く映ったが、夏から使っているため、状態を落とさないことに腐心して、思いの外馬体を太くしてしまったのだろう。ただし、あれだけ大敗していることからも、能力も足りなかったことは確かである。

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