ザッツ・アメリカン!
by gradeone
フェブラリーS2005-観戦記-
雨を適度に含んだ馬場は、ダートとしては最も脚抜きが良く、最高に走りやすいコンディションであった。そのため、芝並みの高速タイムでの決着となり、時計勝負に対応できないスピード不足のダート馬にとっては厳しいレースとなった。
勝ったメイショウボーラーはスタートこそフワッと出たものの、スピードにのるや、前半の1000mを57秒8という驚異的なラップを刻んでの逃走劇となった。最後は筒一杯になってしまったが、結果的には、この時計について来られる馬が他にいなかった。フェブラリーSの勝利は馬場コンディションの恩恵によるところが少なくはなかったが、これで1200m→1400m→マイルという階段をわずか1ヶ月半できれいに駆け上がった。
メイショウボーラーの良さが最大限に生きたレースであり、メイショウボーラーの強さだけが際立っていた。タイキシャトル×ストームキャットという血統のとおり、スピードとパワーでガンガン押し切る競馬が合っているようで、日本よりもアメリカに活躍の場を求めた方がさらにチャンスは拡がるのではないだろうか。
シーキングザダイヤも、やはりダートのスピード決着という競馬が合っていたのだろう。母はアメリカで繁殖入りしたシーキングザパールに、父は種牡馬の雄ストームキャットという、まさにザッツアメリカンな血統である。調教でも素晴らしい動きを見せていたように、ここに来て馬体も研ぎ澄まされ、一世一代の激走につながった。
ヒシアトラスも速い時計に見事に対応した。もう少し時計のかかるダートであれば逆転もありえたのでは、と思わせるだけの好走であった。蛯名騎手の積極的なポジショニングと砂を被らせないコース取りも光った。
タイムパラドックスは最後まで良く伸びて差を詰めているが、この時計ではここまで(4着)押し上げるのが限界であった。年齢を重ねてもまだまだ力が衰えていないことを証明した。この馬に関しても、普通の馬場ならば違った結果が残せたかもしれないと思わせた。ただひとつだけ、武豊騎手の乗り方に注文をつけると、前の残りの馬場を考慮すると、行きたがっていたタイムパラドックスを道中無理に抑えなくても良かったのではないだろうか。
最後にアドマイヤドンについて。ドバイ遠征による疲れが引き金になったのか、レースに行って馬が楽をすることを覚えてしまい、完全に闘争心が失われてしまっている。今回は、そういった傾向が立ち遅れという形で顕著に現れてしまった。あれだけ遅れて、それでも最後は5着に食い込んできているように能力の減退はないが、今後芝戦線で戦う上でも、失われた気力を果たして取り戻すことができるかが鍵となる。
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