牡馬一掃
by M,H
宝塚記念2005-観戦記-
絶好の馬場状態を考慮すると、1000m通過59秒9というタイムは決して速くはない。それでもタップダンスシチーが失速してしまったのは、体調が本物ではなかったことが原因であろう。前走の金鯱賞で、59kgを背負いながらラスト3ハロンで33秒8の脚を使ってしまったことの反動が噴出してしまった。中間も緩めることなくビシビシと鍛えてきたため、反動は皆無かに見えたが、やはり怪物タップダンスシチーとはいえども目に見えないところに疲れが溜まっていたようだ。
佐藤哲三騎手が4コーナーで先頭を奪いに行ったのは、決して自信過剰気味に行ったのではなく、直線で内埒沿いを走らせないとタップダンスシチーは伸びないからである。昨年と違ったのは、押せども押せども馬が全く動いてくれなかったことである
ゼンノロブロイは、休養明けということもあって、本来の状態にまで戻りきれていなかった。レースでは苦しい所に入ってしまったこともあるが、前進意欲が感じられなかった。調教はキッチリと積んでいたのだが、いくら藤沢和雄調教師とはいえ、昨年の激走からのダメージを取り去って、再びピークの状態に持ってくるのは難しかった。このまま行けば次走は英国遠征になるが、一回使ったことにより、調子が上向いてくれればチャンスは大きいはず。
勝ったスウィープトウショウは、牡馬顔負けの末脚を繰り出した。展開が向いたというのは失礼で、中団から先行勢を飲み込み、後ろから来る馬を凌ぎ切っての完勝劇であった。マイラーとしての切れだけではなく、牡馬に混じっても遜色ないスタミナを兼備していることを証明した。恐るべき牝馬である。
ハーツクライは後方待機策が見事にハマッたが、一方でリンカーンは結果的に早く動き過ぎた。仕掛けのタイミングが違えば、着順は入れ替わったかもしれない。サンライズペガサスにもチャンスはあったが、捌ききれなかった。松永騎手にとっては、悔いが残る騎乗だろう。
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