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勇ましき英雄

sprinters05 by Ken
スプリンターズS2005-観戦記-
勝ったサイレントウィットネスは、前半32秒9、後半34秒4という前傾ラップを3番手で追走し、横綱相撲で押し切った。1分7秒3という全体のタイムも速く、非の打ち所のない、着差以上の力差を示した完勝である。ゴール前からすでに耳を立ててリラックスするふてぶてしささえも、香港の英雄に相応しく思えた。

サイレントウィットネスにとっては、元々はスピードの違いで逃げていただけであって、今回のように好位から抜け出す競馬が理想形である。というよりも、このような理想的な競馬ができるからこそ、17連勝という大記録を打ち立てることができたのである。生粋のスプリンターで、抑えが利いて先行できる馬は意外と少なく、全盛期のサクラバクシンオー(最初の頃はスピードに任せてガムシャラに突っ走る馬であった)か、牝馬のフラワーパークぐらいしか思い浮かばない。サイレントウィットネスも、この2頭と並ぶ超一流のスプリンターであり、もしかするとそれ以上の器なのかもしれない。スピードとパワーを兼ね備えた伝説の名馬である。

デュランダルは32秒7という鬼脚を使ったが、昨年同様に届かず2着。今年は勝った馬が強すぎた。それにしても、コンスタントに追い込んでくる柔軟な末脚にはいつも驚かされる。持病の裂蹄を克服して、なんと10ヶ月ぶりのレースだけに価値は高い。まさに歴史に残る末脚を持った馬である。ただ、次のマイルCSに出走してくれば人気になるだろうが、反動が心配である。今回のレースで-7kg体重を減らしていたことや、32秒台というサラブレッドとして限界の脚を使ったことによる反動が出てしまうのではないか。

アドマイヤマックスは、中間から良い動きを見せていたように、絶好の仕上がりにあった。この馬も馬体が減っていたが、これくらい絞れた方が走りやすいのではないか。心配された右回りにも、ほとんどモタれる素振りもみせず、最後までしっかりと伸び切った。武豊騎手も落ち着いたレース運びで、この馬の力を十二分に発揮させた。

香港からのもう一騎ケープオブグッドホープは、見せ場なく馬群に沈んだ。ブリンカーを装着していたり、舌がハミを越して走る癖があるように、気分屋なのだろう。実力負けではないが、今回は本来の力を発揮することができなかった。

プレシャスカフェは、良かった頃とは別馬になってしまっている。勝てるレースであった高松宮記念を落としてから、肉体的にも精神的にもリズムが狂ってしまったのだろう。

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Tracked on October 03, 2005 at 10:33 PM

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