« October 2005 | Main | December 2005 »

アルーリングボイスのしなやかなバネと賢さ

jiromarulogo
2歳牝馬のレースは能力の比較が難しいですね。
それに加え、阪神競馬場のマイル戦は紛れやすいコースです。
ちょっとしたことで、レースの勝敗が分かれてしまいそうです。

安定度(信頼度)という意味では、やはりアルーリングボイスです。
変幻自在の競馬ができますし、しっかりとした末脚を持っているのも強みです。
この馬の良さは、しなやかなバネと、そして賢さでしょうか。
父フレンチデピュティ産駒らしくない、すっきりとした馬体です。
母父の影響が強く出ているのでしょう。
そして、小倉2歳Sを勝った母アルーリングアクトと違い、精神面でもシッカリしています。
肉体、精神面共に、他のメンバーと比べて、一枚上の存在です。
かなり完成度の高い馬です。
もちろん、武豊騎手が手綱を取るという魅力もありますし、好勝負必至です。

フサイチパンドラの新馬戦も圧巻でした。
引っ張ったきりでゴールしたようなもので、血統的に見ても、素質はかなり高いはずです。
前走で1800mを使い、今回が距離短縮で臨んでくるというローテーションも好感が持てます。
直線の坂でスタミナ切れを起こす心配がありませんから。
あとは精神面がどこまで付いて来れるかでしょう。
キャリア1戦で勝つとなると、どんなレースにも耐えられる強い気持ちが不可欠になります。
これまでキャリア1戦の馬は2着が最高ですが、もしかするとこの馬が記録を破るかもしれませんね。

同じくキャリア1戦のシークレットコードも、出走できれば楽しみな1頭です。
新馬戦の時計は平凡ですが、余裕綽綽の走りでゴールしました。
追ってから伸びそうな馬で、素質は高いものがあります。
当日はWSJS(ワールドスーパージョッキーズシリーズ)も行われるので、誰がこの馬に乗ってくるのか興味があります。


blogranking

| | Comments (0) | TrackBack (2)

なんとか勝った

jcdirt05 by ruby
JCダート2005-観戦記-
各国から一流の騎手が集い、各騎手が積極的な騎乗をしたことにより、スタートからゴールまで緊迫感溢れるレースとなった。勝ちタイム2分8秒0はレコードで、スピードとスタミナを試される厳しい戦いであった。

カネヒキリはなんとか勝ったという感が強い。しかし、クロフネに次ぐ3歳馬としての勝利であり、現時点で歴戦の古馬を凌ぎ切ったことの価値は高い。この馬が今後のダート戦線を引っ張っていくことは間違いないだろう。

サカラート(デットーリ騎手)とタイムパラドックス(ペリエ騎手)を前に見る形で、武豊騎手はレースを進めた。道中は抑え切れない手応えで、武豊騎手も思わず笑みがこぼれたに違いない。あとはどのタイミングでゴーサインを出すかという状況であった。そして、前の馬とカネヒキリとの手応えを比べながら、思い切って4コーナー手前から動き始めた。この時点で、すでに2頭の有力馬(サカラート、タイムパラドックス)との勝負は決していた。あとは直線でどれだけ引き離すかといった雰囲気であったが、やはりというべきか、ダートの鬼たちはそう簡単には勝たせてくれない。内からシーキングザゴールドとスターキングマンが執拗に食い下がり、抜きつ抜かれつを繰り返したのち、最後はカネヒキリがなんとかハナ差出たところがゴールであった。一完歩違えば、勝敗はどうなっていたか分からない。内外のコース取りの差があったにせよ、冷や汗ものの勝利であった。それでも勝ってしまうところに、武豊騎手の強さ、そして武豊騎手たるゆえんを見た。

惜しい2着のシーキングザゴールドは、このハイペースを2番手で付いて回り、直線では差し返してくるのだから、最高の走りをしている。ガンガン飛ばしていくような、淀みのない流れに強いタイプである。横山典弘騎手は、またG1レースで2着。どのレースでも馬の力を引き出しており、念願のG1レースも、すぐ手の届くところまで来ているのではないか。あとはチャンスを待つのみである。

同厩舎のスターキングマンも、デザーモ騎手のソツのない騎乗に導かれた。さすがアメリカのトップジョッキーである。サンライズバッカスも、現時点での実力を発揮した5着で、よく走っている。2番人気に推されたサカラートは、世界のデットーリの手綱をもってしても、連勝した頃の状態になかったのか、直線で弾けることはなかった。

ペリエ騎手は行きたがるタイムパラドックスを無理に抑えることをせず、いつもより前の位置に付け、スムーズな走りをさせた。しかし、あくまでも結果論であるが、行く気に任せるのではなく、ある程度、タイムパラドックスの気持ちに逆らい、怒らせながらレースを進めた方が、最後に伸びるタイプの馬なのかもしれない。直線に向いた時は、いつもと違い、すでに馬自身にファイトする気力が残っていなかった。


blogranking


| | Comments (0) | TrackBack (1)

欧州年度代表馬ウィジャボードで勝負

aoyagilogo
うーん、難しい。
アルカセットとは、なんなか面白いところに目をつけましたね。
2400mは9戦4勝、2着5回と100%の連帯率が示す通り、距離もベストだと思いますし、欧州の重い馬場で好走していますが、陣営も速い馬場にこそ適正があると判断したからこそ、陣営も参戦を決意したのでしょう。
しかしながら、 いまま走ってきた馬場より、トータルの時計で10秒も速い馬場で、いきなり好走できるのか、、、過去の経験から、私はかなり難しいと判断しています。

本命をウィジャボードに打ちたいと思います。
確かに昨年ほどの勢いはありませんが、今年あまり使っていない分、フレッシュな状態にあるのではないでしょうか。
ウィジャボードとアルカセット陣営でデットーリを取り合ったという話も聞きましたが、代わりにファロンが乗るのであれば、問題ないでしょう。
昨年の凱旋門賞で2分25秒台のタイムで3着に好走していますし、軽い馬場に対する適性も外国馬の中では一番だと思っています。
日本馬の代表が今年牝馬に2度負けたゼンノロブロイですし、また昨年の欧州年度代表馬に選ばれた馬ですから、牝馬だからと言って、なんら臆することはないでしょう。
この馬の単勝で勝負したいと思います。

この馬とどちらを本命に打つのか迷ったが、ハーツクライ。
展開に左右されますし、また勝ちきれるほどの力があるのか、という疑問もありますが、今回ペースが速くなりそうなのはいいですね。
おそらく、この馬がG1を取れるとしたら、今年のこのレースしかないと思います。
そう一世一代のはまりに期待してみる手もあるのではないでしょうか。
ちょっと人気になりすぎですけど。

ゼンノロブロイにとって距離、コースがベストですし、陣営もかなり仕上げてきていると思います。
確かに昨年秋と今年の勢いの違いをメンタル面に委ねたくなりますが、ただ、運のないレースが続いているのも確かです。
そもそも昨年の相手が弱かっただけなのでは?と思いませんか。
天皇賞秋の2着、3着が牝馬、ジャパンCの2着がコスモバルク、そして有馬記念の2着が休み明けのタップダンスシチーと。
今考えると、3連勝してもおかしくない相手ですよね。
燃え尽きたと考えるのは早計かも知れません。

バゴも面白いかも知れません。
勢いがなくなったとはいえ、堅実さは目を見張るものがありますし、馬場適性もあります。
過去来日した凱旋門賞馬では、一番日本の馬場に適正があるように思えます。
今回が引退レースとなるようが、もう他に使うレースがない分、思い切った仕上げもできますね。

ウィジャボードの単勝で勝負したいと思いますが、ジャパンカップダート以上に難しいレースですね。


blogranking

| | Comments (86) | TrackBack (1)

◎アルカセット-ジャパンカップ-

jiromarulogo
確かに、詰めの甘いゼンノロブロイに戻ってしまったようですね。
やはり、昨年の秋のG1レースを3連勝した疲労の蓄積があるのではないでしょうか。
G1レース3連勝したテイエムオペラオーも、晩年は勝ちきれないレースが続きました。
おっしゃるように、肉体面ではなく、精神面で燃え尽きてしまったのでしょう。
よって、今回のレースはゼンノロブロイは買いません。
好走するものの、何かに負けてしまうというイメージが容易に浮かびます。

とはいえ、日本馬で勝ちきれる馬が見当たりません。
あえて挙げるとすれば、未知の3歳馬であるアドマイヤジャパンでしょうか。
ここにきて成長が著しいようですし、最終追い切りも素晴らしい動きを見せました。
エルコンドルパサーしかり、3歳馬はこの時期に急激に成長しますので、評価をひとつ上げておきます。
古馬に混じると、距離が長い気がしますが、乗り方次第ではチャンスはあるのではないでしょうか。

難しい外国馬の取捨ですが、アルカセットとベタートークナウが良く見えます。
ベタートークナウは、日本の競馬に合いそうな軽い走りが印象的です。
体が柔らかいのか、全身を使った走法は、間違いなく軽い馬場向きです。
ただ、いくらセン馬とはいえ、6歳という高齢が気になります。
ジャパンカップ向きの馬ではありますが、勝ち切るまでは難しいでしょう。

思い切って、本命は◎アルカセットに打ちます。
理由としては、他の外国馬と比べて実績がない分、ここにきて力を付けてきている馬だからです。
サンクルー大賞を制していますし、フォア賞も2着で、これから実績を積み上げていく馬になるかも知れません。
凱旋門賞やBCターフに出走しようとしていたように、陣営の高い志しも感じられます。
もちろん、デットーリがわざわざ乗りに来ているのも見逃せません。

実績ではバゴとウィジャボードですが、どちらもピークは過ぎている気がして狙いにくいですね。
キングスドラマとウォーサンは、このメンバーでは実力的に苦しいでしょう。


blogranking

| | Comments (76) | TrackBack (2)

や、やばい-JCダート-

aoyagilogo
や、やばい。
予想が被ってしまいました。
私も本命をサカラートに打ちたいと思っています。
二人の共通している評価は、前走がこの馬の実力ではない、左回りがいい、そして鞍上が魅力的だということでしょうか。
とにかく、前々走まで3連勝しているように、本格化した今であれば昨年の王者タイムパラドックス、そしてカネヒキリとも互角に戦えると思います。
もし前走で結果を出していたら、それこそカネヒキリと人気を2分していたかも知れません。
問題は折り合いだけですが、それもパワーのある外人騎手であれば問題ないでしょう。
それほど人気にはならないでしょうし、単勝で勝負したいと思います。

カネヒキリにもチャンスはあります。
体調面も問題ないですし、スタート時点に芝のある東京1600mよりは、今回の条件は間違いなくプラスです。
あっさり勝つこともあると思いますが、一方で今回の圧倒的な人気に必ず応えられるほどの力があるかというと、Noだと思います。
もちろん、あっさり勝つかも知れませんが、大敗する可能性すらあると思っています。

当初、タイムパラドックスに本命を打つつもりでいました。
しかしながら、年齢的に昨年以上の状態を望むことは厳しいと思い、今回はサカラートを選びました。
ただ、実績上位なのは確かですし、東京コースであれば、サカラートより強いかも知れません。
また海外から速そうな馬たちも参戦してきましたし、乱ペースになれば、この馬の脚が炸裂する可能性は大です。
日本のG1にめっぽう強いペリエの手綱さばきにも注目ですね
当日、治郎丸さんと競馬場へ行きますが、当日の気配次第ではサカラートではなく、こちらの馬を買うかも知れません。

外国馬の評価は難しいですね。
私はタップディよりラヴァマンを高く評価をしていますが、競馬をみていないのでなんともいえないですね。
ただ、日本に来てからかなり乗り込んでいるようですし、この馬にあっさりもっていかれることもあり得ない話ではありません。
昨年、タイムパラドックスとトータルインパクトのどちらを買うか迷い、結局痛い目を見てしまったので、今回は日本の馬を本命にしようと思っていますが、怖い存在であることは確かです。

まだ多少なりとも迷いがありますが、サカラートの単勝で勝負したいと思っています。


blogranking

| | Comments (75) | TrackBack (9)

◎サカラート-JCダート-

jiromarulogo
前走でカネヒキリに土を付けたサンライズバッカスですが、おっしゃる通り、斤量差があってのものです。
もちろん、この馬のダート適性も相当なものですが、今回もカネヒキリに先着できるかは疑問です。
腰高の体型からも、距離延長がプラスにはなりません。
マイルよりも切れ味が鈍るかもしれません。
とはいっても、今の勢いは侮れず、このメンバーでも好勝負になるはずです。

カネヒキリについては、中心馬という評価をしましたが、私も勝てるかどうかは疑問です。
力が一枚抜けているのであれば、前走でも楽に突き抜けているでしょう。
3歳馬でJCダートを制したクロフネのレベルには、まだ達していません。
現時点では完成度の高い馬ですが、この時期にダートの古馬と戦うには、余程の実力が必要です。
つまり、好勝負は間違いないのですが、最後の最後で古馬にねじ伏せられる可能性も大いにあります。

前置きが長くなりましたが、本命は◎サカラートに打ちます。
前走のJBCクラシックでは、体調が優れなかったのか、終始引っ掛かってしましました。
あれでは勝てるはずもありません。
体調がどこまで回復しているか分からない部分はありますが、今回は2つのプラス要素があります。
1つは、左回りに変わること。
この馬は手前の変え方があまり巧くないので、左回りの方が圧倒的に走ります。
もうひとつは、デットーリ騎手に乗り替わること。
デムーロじゃありませんよ。
デットーリはデムーロの10倍上手いですから。
ヒクソン・グレイシーとホイス・グレイシーぐらいの違いはあります(分かりにくいかな?)。
とにかく、体調さえ回復していれば、先行抜け出しのチャンスがあるはずです。


blogranking

| | Comments (0) | TrackBack (3)

牝馬の当たり年でウィジャボードに着目-ジャパンカップ-

aoyagilogo
実績だけみれば、海外からの参戦馬たちはなかなかのものです。
しかしながら、走ってみなければわからないというのがジャパンカップであり、特に馬場適性を見抜くことは、そう簡単ではありませんね。

まず日本馬から。
やはりゼンノロブロイが中心的存在なのは間違いありません。
天皇賞秋では休み明け、G1とは言い難い超スローペースで2着に敗れてしまいましたが、存在感を十分に示してくれたレースだと思います。
しかしながら、やはり牝馬に負けて欲しくなかった、、、。
今年3戦、惜敗続きと、昨年春までの詰めの甘いゼンノロブロイに戻ってしまったような、、、
年齢的にも肉体的な衰えがあるとは思えませんし、確かにメンタル面からきているのかも知れません。
ただ東京2400mはベストの条件なのではないでしょうか。
デザーモも宝塚記念で悔しい思いをしていますし、心中、期するところもあると思います。
いずれにせよ、勝ち負け必至ですが、単勝馬券となると躊躇してしまいますね。
間違いなく1番人気ですし。

ハーツクライですが、2000-2400mあたりに適正があり、必ずしも今回の距離延長がマイナスだとは思いません。
前走では超スローペースにはまり、また珍しく掛かり気味なところを見せていながら、上位とは差のない競馬をしています。
今回、ストーミカフェ、ビッグゴールド、コスモバルク、そしてキングスドラマと前に行く馬が揃っており、スローペースに陥ることはなさそうです。
昨年のダービー、そして今年の宝塚記念と速いペースで強いところをみせており、ペース次第ではまる可能性もあると思います。

スズカマンボにも未知の魅力があるかも知れません。
天皇賞春がいくらレベルが低かったといっても、勝ったのは事実ですし、またペースがあがったときにこの馬のスタミナが脅威です。
正直、この馬が強いのかどうか半信半疑ですが、終わってみれば、"さすが天皇賞馬!"なんてことがあってもおかしくありません。

海外馬ではバゴ、ベタートークナウ、ウィジャボードに高速競馬場への適正を感じています。
特に今年は牝馬のあたり年ですし、欧州最強牝馬のウィジャボードに着目しています。


blogranking


| | Comments (1) | TrackBack (3)

ゼンノロブロイは闘争心に欠ける-ジャパンカップ-

jiromarulogo
ジャパンカップも、外国から強豪が参戦により、素晴らしいメンバーが揃いました。
そして、何よりこれだけトップジョッキーが来日するのも珍しいのでは。
デットーリ、ファロン、デザーモ、ペリエ、ルメール、武豊、安藤勝己などなど、目の眩むような面子です。
どんな攻防が繰り広げられるか、今から週末のレースが楽しみです。

ここも日本馬のゼンノロブロイが中心になるのでしょう。
日本でレースが行われる以上、地の利があることは間違いありません。
前走を叩いて体調もアップしてくるでしょうし、外国馬に胸を貸すくらいの気持ちで迎え討って欲しいですね。
ただ、ひとつだけ不安材料を挙げるとすれば、精神的な部分でしょうか。
目に見えない部分なので分かりにくいのですが、今年のレース振りを見るに付け、昨年ほどの闘争心に欠けているような気がします。
肉体面では高いレベルを維持しているのですが、最後に競り負けてしまうのは気持ちの問題があるのではないでしょうか。
今回はかなり激しいレースになりそうで、人気ほどに勝つチャンスは少ないと見ています。

とはいえ、ゼンノロブロイ以外の日本馬を見渡してみると、かなり心細いメンバーです。

ハーツクライが人気になりそうですが、この馬にとっては距離が長いのではないでしょうか。
そもそもG1未勝利のこの馬にとって、これだけのメンバーで勝ち負けするのは難しいですね。
ルメール騎手なので、ピタリと折り合いを付けてきそうですが、どこまで差して来れるかというレベルです。

菊花賞でディープインパクトを苦しめたアドマイヤジャパンですが、本質的にはマイラーではないのでしょうか。
3歳戦で距離の壁を破ってしまうことはよくあることですが、古馬との戦いでは通用しません。
まだまだ未完成な体つきをしていますし、このメンバーでは勝負になるかどうか疑問です。

タップダンスシチーは、やはり年齢的な衰えがあるはずです。
天皇賞秋を叩いて体調はアップしていますが、どこまで粘れるでしょうか。

ヘヴンリーロマンスは、依然好調を維持しているようです。
勢いに乗った牝馬は恐ろしいですから、もしかするとここでも好勝負するかもしれません。
平成8年のファビラスラフィンの件もありますし、侮れません。
とはいえ、再び勝つイメージはないですけど。


blogranking

| | Comments (10) | TrackBack (1)

藤沢先生、人生は楽しむものです

milecs05 by Carrot Lunch
マイルチャンピオンシップ2005-観戦記-
1分32秒1というレコードタイムが出たように、レースは淀みのないハイペースで流れた。道中は縦長の隊列となり、各馬それぞれのポジションをしっかりと確保していたことにより、緊張感溢れる展開となった。これだけのハイペースで行ったにもかかわらず、前がなかなか止まらなかったのは、やはり馬場がかなり硬くなっていたからだろう。どの馬にとっても厳しい展開であり、だからこそ、力どおりの決着となった。

勝ったハットトリックは、4コーナーでは届くかどうかギリギリの位置にいたが、最後まで諦めずに素晴らしい脚を使った。スタートで一歩後手を踏んだが、その後はレースの流れに乗り、馬場のいい所を伸び伸びと走っていた。マイルまでなら本当にイイ脚を使う馬で、これでマイル戦を8戦6勝とした。まさにマイルチャンピオンシップに相応しい馬である。今春はマイラーズカップをアクシデントで負けてからリズムが狂ったが、夏休みを挟み、毎日王冠→天皇賞秋を叩いて復調してきていた。精神面も成長し、肉体面と共に最高のデキにあった。そして、今さらながらではあるが、ペリエ騎手の最後までファイトさせる技術はさすがである。

ダイワメジャーは、負けはしたが一番強いレースをした。あれだけのハイペースを3番手で追走し、最後まで伸び切った。マイルのG1レースでは切れる馬が最後に差してくるので、どうしてもダイワメジャーのようなスピードで押し切る馬にとっては苦しい。それでもハナ差まで食い下がった内容は評価できる。最終追い切りで迫力のある動きを見せていたように、ノドの病気も完治し、完全復調とみて良いだろう。

ルメール騎手の冷静な騎乗も光った。好スタートからスッと好位に取り付き、4コーナーでは周りの手応えを見ながら追い出しを2テンポくらい待った。あそこまで待って、それでも差されたのであれば諦めもつくはず。そもそも、あそこまで我慢できる騎手がどれだけいるだろうか。

昨年もこのような外国人騎手によるワンツーは見られた風景だが、もはや偶然ではないだろう。たまたま良い馬に乗っているのではなく、騎乗した馬の最大限の能力を出し切ることによって、勝つチャンスを生んでいるのである。馬を走らせる技術は目に見えにくい部分ではあるが、あまりにも技術力に違いがありすぎる。もしかすると、外国馬に対するレースの開放よりも、外国人騎手に対する免許の開放の方が大きな問題を孕んでいるかもしれないと思わせられたレースでもあった。

マイルチャンピオンシップ3連覇の夢が消えたデュランダルは、いつものように最後方から脚を伸ばしたが、伸び切れなかった。縦長になった展開や速い時計を理由にする向きもあるかもしれないが、そうではなく、デュランダル自身の末脚がいつものそれではなかったということである。そもそもデュランダルにとってハイペースはおあつらえ向きの展開で、ほぼ同じ位置にいたハットトリックが勝っているのだから、展開が向かなかったことは理由にならない。年齢的なこともあるのだろうか、それとも休み明けの前走で走りすぎた(32秒7の末脚を使った)反動なのだろうか、池添騎手の懸命のムチにいつものようには反応しなかった。

ラインクラフトはペースが速かったため折り合いを欠くことはなく、道中もスムーズに走り、コース取り、仕掛けのタイミングもピッタリであった。これで負けたのだから、力が及ばなかったということである。まだまだ3歳の牝馬であり、これだけのメンバーでよく健闘している。


blogranking

| | Comments (62) | TrackBack (0)

カネヒキリはディープインパクトではない!-JCダート-

aoyagilogo
現日本ダート界の一流どころが集まったのは確かですが、過去のレベルと比較して本当に高いレベルにあるのかは疑問です。
ただ、海外の参戦馬についてはかなり強力ですね。

日本の馬でチャンスがあると言えば、やはりカネヒキリ、タイムパラドックスの2頭でしょう。
カネヒキリの前走についてはおっしゃる通り、スタートでの遅れが全てです。
しかしながら、勝ったサンライズバッカスとは3kgの斤量があってあの差ですから、今回、サンライズバッカスがカネヒキリに先着することはないと思います。
またレース内容から古馬との差もないことは確かですし、距離も延びることはプラスでしょう。
好勝負必至だと思います。
ただ一言申したい、この馬はディープインパクトではありません。
私は人気ほど堅いとは思いません。

一方のタイムパラドックスですが、今回、速そうな海外馬も参戦しますし、また過去のレースからもスローペースになることは考えにくく、末脚を伸ばすこの馬に向くペースとなるのではないでしょうか。
武豊ジョッキーがカネヒキリを選んだとは言え、今回、ペリエを確保することができましたし、乗り替わりも全く心配ありませんね。
ただ、年齢が気になるのも確かです。

その他ではサカラートの存在が気になります。
前走では引っかかったため、十分に力を発揮できませんでしたが、今年に入ってからの充実度には目を見張るものがあります。
また、左回り3戦3勝ですし、なんと言っても鞍上が魅力ですね。
デットーリ?デムーロ?、、、どちらか忘れてしまいました、どちらでもまあ上手いからいいかな、、、。
距離も東海Sで圧勝しているように心配ないでしょう。
折り合いさえつけば、日本の上記2頭とはそれほど差はないと思います。


blogranking

| | Comments (3) | TrackBack (1)

カネヒキリは不動の中心馬-JCダート-

jiromarulogo
今年で第6回目となるJCダートですが、過去最高のメンバーが揃いました。
まさにダートの真のチャンピオンを決する戦いとなりそうです。
これだけ盛り上がるのも、3歳馬のカネヒキリの参戦が大きいですね。
そして、レースもこの馬を中心に考えていいでしょう。

カネヒキリは前走でまさかの2着に敗退してしまいました。
スタートの芝部分でトモを滑らせて、後方からの競馬を強いられたことが原因です。
さらに、他馬より2kg重い、57kgという斤量も若干堪えていたと思います。
今回はスタート地点に芝はありませんし、定量の55kgで出走できます。
過去の戦績やレース振りからも、この馬がダートの鬼であることは疑うべくもなく、歴戦の古馬に混じってもヒケを取りません。
スピード、スタミナともに高い次元で備わり、レースセンスも抜群で、追ってからの末脚もしっかりしています。
まさに非の打ち所のない馬で、余程のことがない限り、凡走することはないはずです。
不動の中心馬と考えていいでしょう。

対するタイムパラドックスは、前走で強烈な末脚を披露してJBCクラシックを勝ちました。
東京コース、距離共に実績があり、ダート15勝という成績は並みの馬では残せません。
普通に走れば勝ち負けになるはずです。
ただし、この馬にムラ駆けの傾向があることは不安材料になります。
最近は安定して走ってはいますが、連勝したことがありません。
引っ掛かる癖があり、乗り方が難しいというのも原因のひとつでしょう。
年齢的なことも考えると、強くは推せない馬です。

外国馬ではタップデイが怖い存在です。
戦績だけ見ても、なかなか走る馬ですね。
少しずつ力を付けてきているようですし、大崩れしない根性もありそうです。
勝てるレベルにはないと思いますが、あわやというシーンを演じても不思議はありません。


blogranking

| | Comments (2) | TrackBack (1)

◎デュランダル

jiromarulogo
決断するのに時間が掛かりましたが、◎デュランダルに本命を打ちます。
迷った理由としては、前走休み明けであれだけの脚(上がり3ハロン32秒7)を使った反動がないか心配だったからです。
いくら仕上げて臨んだとはいえ、負担の大きい競馬になってしまったのではと勘ぐってみました。
そこで、中間の動きに注目していましたが、追い切りでクビを若干右に傾けている以外は、これといって悪い材料も見当たりませんでした。
というよりも、中間は落ち着きを取り戻して、リラックスして歩いている姿が印象的でした。
スプリンターズS前は、苦しいところがあったのか、普段からイライラとした感じで歩いていました。
そういう経緯もあってか、最終追い切りも実に軽快な動きを見せていました。
池添騎手も先週を勝っているので、今回はある程度リラックスして乗れるのではないでしょうか。
また、デュランダルはスタミナも抜群なので、仕掛けるタイミングが少しくらいズレても力でカバーしてくれるはずです。
同じG1レースを3連覇することは並大抵のことではありませんが、人馬ともに自信を持って戦ってほしいですね。

ラインクラフトは、最終追い切りで素晴らしい動きを披露しました。
前走の秋華賞時は、舌がハミを越して集中力を欠いていましたが、今回は最後までしっかり走っていました。
行きたがる気性からも、マイルの距離に変わることはプラス材料に違いありません。
枠順も最内枠を引いて、これなら経済コースを走ってこれます。
京都コースは直線が平坦なので、なかなか前も止まりません。
そういったこと全てを考えて、福永騎手は乗ってくるはずです。
デュランダルにとっては、一番の強敵になるかもしれません。

人気のないところでは、藤沢和雄厩舎のもう1頭であるウインラディウスが面白いかもしれません。
本来は輸送を苦手とする馬ですが、あえて遠征してきたのは余程体調がいいのでしょう。
勝算があってとまではいかないでしょうが、好走できる目算はあってこそ連れてきているはずです。
乗り方の難しいダンスインザムードよりは、こちらの方が魅力を感じます。


blogranking

| | Comments (9) | TrackBack (3)

デュランダルを苦しめるとすればダンスインザムード

aoyagilogo
デュランダルは状態良さそうですね.
この馬で間違いないでしょう。
2倍つくようであれば単勝で勝負したいと思いますが、2倍を切るようであれば、この馬を軸に馬単/連で勝負したいと思っています。
以下、馬単/連を前提とした予想を。

対抗としてダンスインザムードを考えています。
前回も述べた通り、正直、この馬は走ってみないと分かりません。
ただ、前走の内容からも衰えがあるわけではありません。
能力が無ければ、いくらスローペースとはいえ、天皇賞秋であれだけ好走できないでしょう。
昨年よりもいい枠に入りましたし、桜花賞、そして昨年のマイルCSを見る限り、やはりこの馬はマイラーだと思います。
桜花賞以降、勝ち星はありませんが、もしデュランダルを苦しめるとしたらこの馬以外いないでしょう。

ラインクラフトですが、デュランダル以外の相手であれば、ここでもそれほど差はないと思います。
枠も先行するこの馬にとってはいいのではないでしょうか。
ただ、この秋ベストではない2000mを2回走りましたし、調教時計だけをみると、秋華賞から調子が落ちているように思えます。
一応3番手と評価していますが、調教を目で確認し、その内容次第では馬券の対象から外すことも考えています。

その他、京都3戦3勝のハットトリック、京都5勝のサイドワインダーあたりも紐の候補として考えています。
デュランダルには劣るものの、両馬ともに切れ味には素晴らしいものがあります。

もう1頭、馬券的に面白いと思っているのが、バランスオブゲームです。
G1レースでは一歩も二歩も足りないところをみせていますが、2着争いであれば十分に食い込めるだけの力を持っているでしょう。
今回、全く人気がないようですし、少々馬券に絡めてみてはいかがでしょう。

単勝、2倍もつかないだろうな、、、。

◎デュランダル
○ダンスインザムード
△ラインクラフト
△ハットトリック
△サイドワインダー
△バランスオブゲーム


blogranking

| | Comments (1) | TrackBack (4)

ハットトリックはドンピシャ

jiromarulogo
いやー、確かにオグリキャップはマイラーを超えたマイラーでした。
あえてこの3頭(ニホンピロウィナー、ダイタクヘリオス、タイキシャトル)を挙げたのは、マイルCSを2連覇した馬だからなんですよ。
デュランダルは今の時点で、この3頭とも実績面では並んでいるということです。
果たして最強のマイラーは誕生するのでしょうか。

さて、このデュランダルを脅かす馬とすれば、やはりマイルに適性のある馬でしょう。
このレースでは、マイル戦での連対率が50%を割るような馬の活躍は望めません。
そういった意味で、アドマイヤマックス、サイドワインダー、テレグノシス、マイネルハーティーなどは消します。

ペリエ騎手が乗るハットトリックは、まさにここを狙ったローテーションで来ていますね。
個人的には毎日王冠→天皇賞秋→マイルCSというのはマイラーの王道だと思います。
距離的にもマイルがドンピシャの馬ですから、鞍上の実力も加えると怖い存在でしょう。
ただ、この馬も脚をタメた方がいい馬なので、デュランダルと同じような競馬になってしまいますね。
デュランダルを負かすために、ペリエ騎手はどういった乗り方をしてくるか興味があります。

ラインクラフトが引っ掛かる理由は、持論といえば持論ですね。
距離、ペース、そして歓声の大きな位置からのスタートは、あくまでも表層の理由だと思います。
馬があれだけ引っ掛かった(引っ掛かる)には、それだけの理由があるのではないでしょうか。
もうひとつ考えうるとすれば、桜花賞で掛かり気味に行く癖が付いてしまったことでしょうか。
それまでのラインクラフトは決して掛かるような面を見せる馬ではありませんでした。
ここにきて、普段は落ち着いているのですが、レースに向かうと入れ込んで掛かるようになっています。

ダンスインザムードは、確かにアテにならない馬ですよね(笑)。
実力はあるのですが、この馬も精神的な部分に左右されるところが大きいですね。
これも牝馬特有のものですが、立て直してきた藤沢調教師はさすがですね。
ここでも巧く乗ればチャンスはあると思います。
北村騎手の真価が問われるレースになるでしょう。


blogranking

| | Comments (0) | TrackBack (2)

どんなに強くても追い込み馬は他力本願であるという持論

aoyagilogo
そこにオグリキャップが入っていないと、オールドファンに怒られますよ。
ただ、デュランダルはすでに歴代の猛者に勝るとも劣らないほどの名マイラーあることは、私も否定しません。
そのデュランダルですが、おっしゃる通り、この馬にはペースというものが関係ありません。
全体の流れがハイペース、スローペースに関わらず、3コーナまで同じペースで後方から競馬を進め、4コーナあたりで徐々に進出、そして最後の直線で他馬を一掃。
本当に爽快な競馬を見せてくれますね。
もし、この馬を負かせるとしたら、この馬以上にスピードのある馬でしょう。
スプリンターズSのサイレントウィットネスがいい例です。
この馬はデュランダルがどんな脚を使っても届かない走破タイムで駆けたため、勝てたのだと思います。
いくらペースに関係なく末脚を繰り出すとは言え、その上がり時計には限界があります。
どんなに強くても追い込み馬は他力本願である、、、というのが、私の持論ですが、ディープインパクトの強さのせいでその持論を揺らいでしまっていますが、、、。
とにかく、同じ競馬をしてもデュランダルには勝てません。
勝つのであれば、先行し、経済コースを上手く立ち回れる馬しかいません。

その候補としてあげるとしたら、牝馬2騎、ラインクラフトとダンスインザムードでしょうか。
ラインクラフトが先週のエリザベス女王杯ではなく距離適正からこちらを選んだのは、賢明な選択でしょう。
治朗丸さんは馬に苦しいところがあるから、前2走でひっかかった(これも一種の持論でしょう)と見ているようですが、私はやはり距離、ペース、そして歓声の大きな位置からスタートしたところにあったのだと思います。
マイルであればもっとスムーズな競馬ができると思いますし、能力的にも十分通用するでしょう。
しかしながら、やはり3歳牝馬が古馬に混じってG1を勝つのが至難であることは、過去の結果が証明しています。
シンコウライブラリィがダイタクヘリオスに、そして去年もダンスインザムードがデュランダルに子ども扱いされたのも記憶に新しいのではないでしょうか。

ダンスインザムードですが、この馬は本当に当てになりませんね。
正直、終わった馬だと思っていました。
ところが、天皇賞秋で僅差の3着、、、。
昨年はデュランダルに2馬身差つけられ完敗しましたが、去年のレースは外枠かつスロペースだったためであり、もし内枠を引いて経済コースで脚をためることができれば、逆転はなくても苦しめるシーンもあるのでしょうか。
ただし、去年と同じぐらいの状態にあればの話です。

その他の馬たちは正直、デュランダルと勝負付けの終わった馬ばかりだと思います。
2着は混戦ですが、大雨が降らない限り、頭はデュランダルで鉄板だと思っています。


blogranking

| | Comments (83) | TrackBack (0)

デュランダルの柔軟な末脚

jiromarulogo
今年のマイルCSの目玉は、何と言ってもデュランダルの3連覇でしょう。
ニホンピロウィナー、ダイタクヘリオス、タイキシャトルといった最強マイラー達を超えるかどうか。
こんな名馬に同時代で巡り合えて、私たちは本当に幸せです。

デュランダルの強さを一言で表すと、柔軟性のある末脚ということになるでしょう。
これだけの追い込み馬であれば、どうしても展開に左右されるのが常です。
ところが、デュランダルに限っては、どんな展開になろうが確実に前を飲み込んでしまいます。
実際に、一昨年のマイルCSはハイペース、昨年はスローペースの展開を差し切っているのです。
つまり、4コーナーを回る時点で、すでに先頭の馬は射程圏に入っているということになります。
かなり射程距離の長いライフル銃のようなものですね。
どこからでも最後まで伸び切れる柔軟な末脚が、また炸裂するのか、今から楽しみです。

ラインクラフトは、年間マイルG1レース3勝を目指しています。
桜花賞→NHKマイル→マイルCSと、まさにマイルにこだわった陣営の選択です。
2000mからの距離短縮がプラスに働くのは間違いありません。
古馬に混じっても、能力的にはヒケを取らないでしょう。
ただし、ここ2戦で見せている引っ掛かり癖は気になる材料です。
あれはペースが遅いからではなく、どこかに苦しいところがあって、レースから逃げようとしている引っ掛かり方です。
どうしても肩に力が入って走っている分、最後にパタッと止まってしまう印象です。
マイルになって、見た目は折り合うかもしれませんが、果たして脚をタメることができるでしょうか。


blogranking

| | Comments (80) | TrackBack (4)

BE MY LAST

elizabeth05 by@84Photo Gallery
エリザベス女王杯2005-観戦記-
スウィープトウショウが、展開不問の強靭な末脚を使って快勝した。スタートから、少しでも前に位置しようという池添騎手の意志が表れていて、そのために道中はこの馬にしては珍しく引っ掛かっていた。結果的にはこの位置取りが正解だったのだが、道中で馬群にモマれながらもスローペースを我慢したスウィープトウショウの精神面での成長があったからこその勝利である。秋2走は牡馬相手に凡走したが、今回は気迫が全身に漲り、集中力も高く、究極の仕上がりにあった。長距離輸送のない京都で行われたのも良かったのだろう。

それにしても、スウィープトウショウの脚力は牝馬レベルを遥かに超えている。左右にブレないだけではなく、上下動すらなく一気に伸びる末脚は、あのディープインパクトに匹敵するものである。牝馬特有のカミソリのように切れる一瞬の脚ではなく、スタミナと強靭な肉体に支えられたナタの切れ味である。今後、これほどの凄まじき末脚を持つ牝馬は出現しないかもしれない。

それに対し、1番人気に推されたエアメサイアの末脚は不発に終わった。1コーナーでゴチャついた影響もあるだろうし、もう少し前で競馬をしたかったのは確かであるが、勝敗を左右するレベルではなかった。道中で折り合いが付いていた割には、今ひとつゴール前で弾けていないのだ。秋華賞と比べ、当日の馬体がしぼんでいるようにも見え、牝馬の体調管理の難しさもあったのだろう。いずれにせよ、今回はエアメサイアの実力負けということではなく、また古馬に比べて今年の3歳世代が弱いということでもない。

ヤマニンアラバスタも、1コーナーでのゴチャついたことにより、不本意な位置取りを強いられた1頭である。ほぼ最後方から外を回して追い込むという、最悪の形になってしまった。とはいえ、3連勝した時のような前進意欲が感じられず、アクシデントがなくてもせいぜい掲示板止まりであったろう。前走・前々走で33秒台の脚を使った反動か、それとも輸送を克服できなかったのか、今回のエリザベス女王杯は走れる万全の状態にはなかったようだ。

3連覇が掛かっていたアドマイヤグルーヴは、今の実力を出し切った3着である。やはり、京都の2200m外回りという条件が、この馬には合うのだろう。それでも昨年、一昨年と比べ明らかに力は落ちている。スウィープトウショウに並ぶ間もなく抜き去られた瞬間に世代交代は終わりを告げた。

最後に、昨年に引き続き2着を確保したオースミハルカは、一瞬勝ったかと思わせる見事な競馬であった。有力馬が動けなかったことで展開面にも恵まれたが、その積極的な競馬は値千金の走りといってよい。とにかく相手が強すぎた。


blogranking

| | Comments (65) | TrackBack (2)

後出しではありません(笑)

G1トークにて、青柳さんの予想に関する追記をしたのち、サイドバーが画面下にすっ飛んでしまうというアクシデントが生じました。システムに関してはド素人の私ですので、色々といじった挙句、一旦、最後のエントリーをまるごと削除することにしました。サイドバーは元の位置に戻り、エントリーの時間も直すことができたのですが、せっかく送っていただいた5件のトラックバックを削除してしまいました。本当に申し訳ございません。珍しく二人とも◎スウィープトウショウの単勝を当てたのに、後出しをしたような、ちょっと後味の悪いレースとなってしまいました。

| | Comments (0) | TrackBack (2)

◎スウィープトウショウ

jiromarulogo
意外と悩ましいレースです。
有力視されている3頭は甲乙付け難いですね。
どの馬にも勝つチャンスがありそうです。

私は◎スウィープトウショウの単勝で勝負します。
ワガママなところがある馬ですが、レースではコンスタントに走ります。
前走の天皇賞秋は、まだ宝塚記念時のような研ぎ澄まされた感じがありませんでした。
あのスローペースで外を回らされてしまったことも敗因で、それでも5着に来るのがこの馬の能力の高さです。
これまで、調教が出来ないと結果が出ていませんが、今回は天皇賞秋からの中1週でもビシッと追えてます。
本番までに集中力が高まってくればシメタものです。
古馬になってスタートも良くなり、ある程度の位置は取れるようになってきています。
極端なスローペースでなければ、どこからでも差し切れるのではないでしょうか。

エアメサイアは安定度では一番です。
長い距離で良さが生きる馬で、前走の秋華賞よりも条件は合っています。
とはいえ、前走の秋華賞は珍しく落ち着いたペースで、この馬向きの流れだったことも事実です。
さらに穿った見方をすれば、ローズSも秋華賞もラインクラフトが最後に止まっているために差し切れているのです。
夏を越してパワーアップしたと考えるのは、単純すぎるかもしれません。
本質的にはワンパンチ足りない馬であると思っていますが。
まあこれも重箱の隅を突いているようなもので、強い3歳世代をあっさりと証明するかもしれません。

ヤマニンアラバスタは、最終追い切りで抜群の動きを見せました。
精神面での成長が大きく、安定して末脚を伸ばすことができるようになりました。
今の状態なら輸送も心配ないのでしょうが、やはり関西に輸送するハンデを越えるには余程の力が必要です。
輸送というハンデと、ここ2戦で33秒台の脚を使った反動が不安で評価を下げました。
とはいっても、上記2頭と同様、勝てるチャンスも十分あると思います。

その他、伏兵としては3歳馬ライラプスを挙げておきます。
2200mの距離は少し長いですが、内枠を引きましたし、折り合いのつく馬なのでこなせそうです。
使いつつハードに調教をこなし、絶好調で臨んでこれます。
人気がない分、松永騎手が気楽に乗れそうなのも好材料です。

追記(11月13日13:00pm)
シンガポールに出張中の青柳さんの最終エントリーが、メールトラブルのためアップできませんでした。
先ほど電話で確認を取りましたが、青柳さんの結論も◎スウィープトウショウの単勝です。
二人の馬券が重なったことが、吉とでるか凶とでるのでしょうか(笑)。


blogranking

| | Comments (75) | TrackBack (0)

前に行ける馬と、内枠を引いた馬が有利

jiromarulogo
アドマイヤグルーヴについては同意見です。
3、4歳と、このレースを連覇しているように、牝馬の中ではスケールが一枚上です。
そして、この馬にとって、京都の2200mという条件も合っているのではないでしょうか。
とはいえ、前走の内容や年齢を考えると、昨年ほどの期待は掛けづらいと思います。

レースは落ち着いた流れになるでしょうが、この前の天皇賞秋のような極端なペースは想定しなくてもよいでしょう。
ということは、前に行ける馬と内枠を引いた馬が有利になります。
枠順次第ですが、ヤマニンアラバスタは良い位置でレースができそうです。
それに対して、スウィープトウショウは、勝つためにはかなり巧く乗らないといけません。
エアメサイアとアドマイヤグルーヴは、どんな位置からでも競馬ができそうですね。
いずれにせよ、2200mという距離はゆったりとレースを進められます。
各馬が力を出し切れる舞台に違いなく、有力馬が脚を余して負けるという展開は考えにくいですね。

伏兵ということで挙げれば、レクレドールでしょうか。
この寒くなる時期にしては素晴らしい毛艶を保っていて、体調は申し分ありません。
ステイゴールドの下ということで、レースの流れが向いた時には力を発揮する特性があります。
この馬に合った展開になるかどうかは、やってみないと分かりませんが・・・


blogranking

G1トーク | | Comments (0) | TrackBack (0)

アドマイヤグルーヴは人気がない分、馬券的妙味も

aoyagilogo
1番人気はどうでしょうか。
鞍上が武豊であることから、当然、エアメサイアは人気になります。
が、宝塚記念を勝った男勝りのスイープトウショウも参戦しますし、3連勝中のヤマニンアラバスタも参戦します。
勿論、アドマイヤグルーヴも3連覇がかかっており、この4頭で人気も割れるのではないでしょうか。
そして、人気通り、やはりこの4頭が主力であることも間違いないでしょう。

能力的にはスイープトウショウがNo.1だと思っていますが、スロペース必至の展開だけに、天皇賞秋のような紛れがあっても不思議ではありません。
実際に過去エアグルーヴが超スローペースに泣いて、メジロドーベル、さらにランフォーザドリームの後塵を拝し、連にすら絡めませんでした。
出遅れ癖も未だ完全に解消されていませんし、最後方からの競馬となると届かないシーンもあるでしょう。
春の安田記念、宝塚記念の内容から、能力を疑う余地はありませんが、他力本願であることは否めません。

エアメサイアは先週の調教を見る限り、前走の状態をキープしているようですね。
他馬と比較して2kg減で参戦できますし、また自在もありますので、展開に左右されることはなさそうです。
実際、オークスでも超スローペースの中、完璧な内容の競馬でした。
1着もアメリカオークスを圧勝したシーザリオですから、相手が悪かったと言わざるを得ません。
しかも、鞍上は3連覇のかかっているアドマイヤグルーヴを手放してこちらを選びました。
向こうが5歳、こちらが3歳と、今後の活躍を考えれば賢明な選択だと思いますが。
鞍上がデビュー以来手放していないのも事実であり、この馬に対して能力を感じている証拠だと思います。
牝馬同士であれば、前走の内容からも古馬の壁はないでしょう。

ヤマニンアラバスタは、3連勝中と完全に本格化したようですね。
前々走では牡馬に混じっての勝利、そして前走の府中牝馬ステークスでは、スロペースの中、中段から鋭く抜け出しました。
今の勢いから、ここも一気に通過する可能性はあります。
ただ気になるのが、輸送に対する弱さですね。
3連勝の馬場が新潟での滞在競馬、美浦から東京への輸送と、比較的に輸送が短く済みました。
今回、美浦から京都への長距離輸送が必要ですし、ここで体重を大きく落とすようだと、やはり100%の能力を出すことはできません。
輸送に対する弱さも大分解消されたようですが、直前の体調を要チェックです。
また、左回りで良積を残している馬ですが、今の充実ぶりであれば、右回りに変わることについてはそれほど意識しなくていいでしょう。

アドマイヤグルーヴはどうでしょうか。
前走での大敗、武豊がエアメサイアを選択したことから、それほど人気も上記3頭の次あたりでしょう。
しかしながら、牝馬同士であれば実力が上位であることは確かです。
今年に入ってから成績も冴えませんが、元々、牡馬同士のレースになると成績もいまいちでしたので、あまり気にする必要もないのかも知れません。
天皇賞秋を使ってここを目標にきているわけですし、一昨年は牝馬3冠馬のスティルインラヴ、そして去年は秋華賞を勝ち、勢いのあるスイープトウショウを負かして2連覇している馬です。
逆に人気がない分、馬券的な妙味もありますね。
牝馬だけに体調の変化も激しく、3連覇は至難の業です。
しかし、オーストラリアではマカイビーディーヴァがメルボルンCを3連覇しています。
いずれにせよ、マークすべき馬でしょう。

もし、上位4頭に割って入るとすれば、展開の利を受ける馬、オースミハルカ以外いないでしょう。
勝つことはないと思いますが、前走でも3着に粘っていますし、昨年と同じようなパフォーマンスを示すことができれば、連に絡んでもおかしくありません。

強力な外国2騎が回避しましたし、上位4頭以外から勝ち馬が出ることはないでしょう。
新旧が入り混じり、面白い一戦になるのではないでしょうか。


blogranking

G1トーク | | Comments (87) | TrackBack (5)

エアメサイアの卓越したレースセンス

jiromarulogo
今年のエリザベス女王杯は、ずいぶんと役者が揃いましたね。
久しぶりに、レベルの高い争いが期待できそうなメンバー構成です。
展開に余程の紛れがなければ、力と力のぶつかり合う好レースになるでしょう。

さて、その中でも1番人気に推されそうなのが、秋華賞を勝って勢いに乗るエアメサイアです。
ここ2戦は、ラインクラフトを計ったようにゴール前で差し切って、勝負強さを証明しました。
これまでに崩れたことのない馬で、卓越したレースセンスを誇ります。
2200mの距離は全く問題なく、道中でゆっくり行ける分、さらにレースがしやすいのではないでしょうか。
レース後も順調にきていますし、そもそも秋3戦目で、体調が下降線を辿る心配をすることはないでしょう。
前走比マイナス1kgの54kgの斤量で出走できることも、有利に働くはずです。
今のところ全く隙がなく、勝利に最も近い馬ではないでしょうか。

ヤマニンアラバスタの勢いも負けてはいません。
一時、低迷しましたが、この夏を越しての復活劇には目を見張ります。
ただの3連勝ではなく、内容が素晴らしいですね。
好位に無理することなく取り付くことができ、直線では堅実に末脚を伸ばせます。
近走の安定感を見ると、輸送に失敗でもしない限り、好走は間違いありません。
エアメサイアを脅かす存在と言っても過言ではありません。

スウィープトウショウは、天皇賞秋で大外を回りながらもよく走っています。
やはり、末脚の切れと確実性は、牝馬レベルを超えていますね。
折り合いを欠く馬ではありませんし、2200mの距離は心配ないでしょう。
ただ、ここに来て、気難しさがあらわになっていることが気がかりです。
前走でも、馬場入りでかなりの気難しさを見せていました。
もしかすると、宝塚記念の激走による、目に見えない疲れが抜け切っていないのかもしれませんね。
上記2頭に比べると、安定度(信頼度)に欠けるきらいがあります。


blogranking

G1トーク | | Comments (62) | TrackBack (3)

答えのない答え探し

wttennosyoaki05

結果として、正解のない問いに延々と取り組んでいたことになる。本命はゼンノロブロイとサンライズペガサスとリンカーンの間を円環し、同じ予想の道筋を繰り返し辿るというアリ地獄へと落ちてしまっていた。

当日の朝になっても結論は出ず、最終的には中でも一番人気のなかったサンライズペガサスを買ったが、レースでは直線でズルズルと後退。勝ったのは14番人気のヘヴンリーロマンスで、私の予想の中ではこれっぽっちも勝つとは思っていなかった馬であった。まさに完敗中の完敗である。

このレースに臨むにあたって、まずゼンノロブロイが負けるという仮定を立てていた。その理由としては、ゼンノロブロイの競走意欲が低下しているのではないかと考えたからだ。

競走意欲のピークの期間は、それほど長くはない。1シーズン持続させるのも難しいが、それが1年、もしくはそれ以上になってくると、さらに難しい。競走馬が走らなくなるのは、肉体的に朽ち果てるよりも、精神的に最後のひとふん張りが利かなくなってしまうことに依ることが多い。

ゼンノロブロイは、昨年秋シーズンを驚くべき精神力と集中力で走り通した。そのツケが回ってきても、なんら不思議はない。テイエムオペラオーもこのパターンで、天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念と3連勝した後は、天皇賞春を勝ったものの、他のレースは惜敗を続けターフを去った。それだけ、競走意欲を持続させることが難しいということなのである。

春の2戦(宝塚記念とインターナショナルS)を見るにつけ、ゼンノロブロイに昨年ほどの闘争心がないことを感じていた。それに加え、今回のレースは海外遠征後の初戦であり、休み明けという具体的なマイナス材料もあり、堅実に好走するものの何かに負けるのではないかと考えたのだ。

さらに、スピードとスタミナが要求される厳しいレースになることを想定し、思い切って全ての休み明けの馬を勝ち馬候補から外した。これだけ実力が拮抗したレースでは、休み明けであることがネックになってしまうと考えたのだ。タップダンスシチーやハーツクライ、アサクサデンエン、スズカマンボなどは、この段階で勝つのは難しいと踏んでいた。

ここまでは良かったのだが、そこから予想が前に進んで行かない。どれだけ考えてみても、どの馬にもピンと来るものがないのである。本命と考えていたサンライズペガサスは、最終追い切りでもイマイチ煮え切らず、なんと悪いことに大外枠を引いてしまった。リンカーンは追い切りで絶好の動きを見せ、内枠を引いたとはいえ、たとえ武豊騎手の力を借りたとしても勝ち切るまでの実力があるだろうか自信がない。そうなれば、やはり実力、実績で勝るゼンノロブロイで仕方ないのかと振り出しに戻る。このように、予想はただひたすら同じ地点を回り続けた。

それもそのはずで、結果だけを見ると、答えのない答え探しをしていたことになる。ヘヴンリーロマンスは、いつの間にか予想の過程の中から外れてしまっていた。牝馬ではあるし、ここでは実力的に通用しないという無意識が働いたのだろうか、勝てるチャンスがあるかどうかという検討すらすることがなかった。これだけ完全に読み抜けしてしまうと、正直に言って、私に当てられるレースではなかったという思いだけが残る。

それでも、ひとつだけ知識化しておくべきことがある。それは天皇賞秋における展開の考え方である。「天皇賞秋を当てるために知っておくべきこと」の中で、「前半のラップが速くなることにより、さらにスタミナが問われるレースへと変容するだろう」と私は述べているが、おそらくそれは間違っていた。

平成14年の改修によって、東京2000mは最初のコーナーまでの短さが解消された。最初のコーナーにスムーズに入れることによって、前半のラップは落ち着くと考えるのが自然であろう。ローエングリンとゴーステディが競り合って、とてつもないハイペースになった平成15年は例外と考えるべきである。つまり、「前半のラップが落ち着くことにより、スローペースの瞬発力勝負になりやすいレースへと変容する」のではないか。そうなると、すなわち牝馬にもチャンスが生まれることになる。

ここまで考えて、初めてヘヴンリーロマンスが予想の過程に入ってくることになる。それでも、ヘヴンリーロマンスを「当てられるのか」と問われると、「当てられない」と答えるのが、ウソ偽りのない私の結論である。


blogranking

| | Comments (79) | TrackBack (3)

武豊でなければ

kikka05 by Photostud
菊花賞2005-観戦記-
無敗の3冠馬が21年ぶりに誕生した。レース前から異常とも思える注目の中での達成だけに、関係者の方々には最大級の賛辞を贈りたい。

まずスタートから異変が起こった。これまでの6戦全て出遅れ気味のスタートを切っていたディープインパクトが、なんと好スタートを切ったのだ。わざとゲートを遅く出すといった小細工をすることなく、武豊騎手は普通にゲートから出したのだろう。しかし、思った以上にポンと出てしまい、序盤から中団の好位でレースを進めることになる。

このことも原因となっているのだろうが、最初のコーナーからすでに、ディープインパクトが行きたがってしまう。ディープインパクトもこれだけの熱気に冷静ではいられなかったのか、武豊騎手がコメントするように、まさにゴールを勘違いしてしまっていたようだ。スタンド前を通過して向こう正面に至るまで、ディープインパクトは前の馬を抜かそうとして武豊騎手がなだめる、というやり取りが続く。ここが今回の菊花賞の最大のヤマ場であった。

この最大の難局を乗り切れたのは、まさに武豊騎手の技術ゆえである。引っ張り切るでもなく、行かせるでもなく、繊細な手綱さばきを通して、ディープインパクトのはやる気持ちをなだめ、スタミナのロスを最小限に抑えた。正面スタンド前では、少々強引に馬を内に入れたが、まさにこれしかないという正しい選択であった。心中は祈るような気持ちだったろうが、その百戦錬磨の手綱でなんとかディープインパクトを落ち着かせることに成功したのだ。これまでの6戦は、「武豊でなくとも」勝てたレースであったかもしれないが、今回のレースに限っては、「武豊でなければ」勝てなかったレースである。

もうひとつのヤマ場は、4コーナー手前からの仕掛けのタイミングである。向こう正面からはレースの流れに乗ることができたディープインパクトであるが、それまでのスタミナのロスは大きい。長距離戦であれだけ引っ掛かってしまっては、普通の馬ならば、その時点でアウトである。武豊騎手としても、あとどれだけの脚が残っているか、道中は不安な部分もあったに違いない。

しかし、武豊騎手は冷静であった。4コーナーに差し掛かる手前で、先頭に立とうとしていたアドマイヤジャパンとの距離がだいぶ離れていたにもかかわらず、仕掛けをいつもよりふた呼吸ほど遅らせたのである。これで届かなければ仕方ない、いや届くはずだという気持ちで、武豊騎手は直線に向いてからディープインパクトを追い続けた。武豊騎手があれだけ鬼の形相で馬を追うことは、後にも先にもないだろう。ディープインパクトもそれに応えるべく、必死で最後の力を振り絞った。

ディープインパクトにとっても、武豊騎手にとっても、3冠最後の菊花賞がこれまでで最も苦しかったレースであることは間違いない。3冠制覇という偉業がそれだけ成し難いということであり、様々なプレッシャーを乗り越えて、武豊ディープインパクトのコンビはさらに成長を遂げることだろう。しかし、ここが終着点ではない。もはや国内でディープインパクトに敵う馬はいるはずもなく、これからはディープインパクトにふさわしい王道(チャンピオンロード)を進んでほしい。


blogranking

| | Comments (26) | TrackBack (1)

ディープインパクト3冠記念壁紙の受付を終了

10月末をもちまして、ディープインパクト3冠記念壁紙の受付を終了いたしました。3冠達成後、わずか8日間で何と189件の応募がありました!ご応募くださった皆様、本当にありがとうございます。

「カラー」「モノクロ」のいずれもご応募いただいた方が多かったのですが、果たしてどちらが気に入ってもらえたのでしょうか?私は今、「カラー」の方を壁紙として使っていますが、気分に応じて「モノクロ」に変えてみようかと思っています。どちらも本当に素晴らしい壁紙ですよね。

また、「ガラスの競馬場」からの無理な注文に素晴らしい仕事で応えてくれた【Photostud】、そして、この企画を見事に煽ってくださった「競馬ブログ」のタイガー様、本当に感謝しております。この場をもちまして、改めて御礼申し上げます。

さて、こうなると次の企画も考えておかなければなりませんねぇ。


blogranking

| | Comments (107) | TrackBack (2)

嗚呼、恥ずかしい

wtsyuka05

これほどまでに恥ずかしい予想は今までにない。いや、あったかもしれないが、それを忘れさせるくらい、この馬券は恥ずかしい。負けると断言してしまったエアメサイアに、私が本命を打ったラインクラフトが、ゴール前でキッチリと差し切られてしまったのだから。グゥの音も出ないほどの敗北であり、穴があったら本当に入りたい。

そもそも、エアメサイアを消したのには2つ理由がある。1つは「エアメサイアはなぜ負けるか」で示したように、サンデーサイレンス産駒と秋華賞との相性の悪さである。京都2000mは小回りコースで行われるため、ペースのアップダウンが激しく、スピードの持続性も求められる。サンデーサイレンス産駒が万能な能力を持っていることは百も承知だが、もし弱点があるとすれば、ゴチャつきやすいコースでスピードの持続性が求められた時である。そのことはエアメサイアにも当てはまるはずで、距離が延びて良さを発揮し始めたように、道中はゆったりと流れて終いの瞬発力勝負のレースが得意であると考えた。

2つめの理由は、エアメサイアの立ち写真の馬体が前走のローズSよりもしぼんで見えたからだ。どちらかと言うと、実はこちらの理由が支えとなって、エアメサイアの消しを決断したと言ってよい。うまく表現しにくいが、しぼんで見えたという感覚は、馬体の張りや皮膚の艶がローズS時よりも失われているのではと感じたということだ。これは元調教師の境勝太郎氏も指摘していたことで、まんざら私だけの主観ではないだろう。

これら2つの理由を根拠として、「エアメサイア消し」を断言してしまった訳だが、事実として、エアメサイアは秋華賞で見事な末脚で勝利を収めた。秋華賞にしては珍しく、序盤からペースが落ち着いてスムーズなレースとなり、エアメサイアもはちきれんばかりの馬体を誇り、武豊騎手の見事な手綱捌きも加わり、全てがうまく噛み合っての快勝であった。

つまりはエアメサイアの取捨を完全に誤ったのだが、これだけの完敗を喫することになったのはラインクラフトにも大きな原因がある。ラインクラフトはレース前から騎手の制止を振り切って引っ掛かる素振りを見せていて、特に輪乗りからスタート地点に移動する時の引っ掛かり振りは尋常ではなかった。レースでも4コーナーから無茶なスパートをかけて、最後の1ハロンは脚が止まってしまっている。2000mという距離が長かったのではなく、ラインクラフトの引っ掛かり癖がスタミナを奪っただけのことである。

何が言いたいかというと、エアメサイアの取捨に熱心になってしまったことにより、逆にラインクラフトの取捨を見誤ってしまっていたということである。「週刊Gallop」の写真やJRA提供の調教VTRを見るにつけ、ラインクラフトの舌がハミを越している様子は気になっていた。G1トークの最終段階でも、以下のように私は話している。

「ひとつだけ気になる点は、口癖が悪い(ハミ受けが悪い)様子が普段の運動中に窺えることです。この馬の癖なのかもしれませんが・・」

舌がハミを越しているのは、馬が走ることに対する集中力に欠けている状態であり、プラスの要素ではない。ただ、それを承知の上で、ラインクラフトを私は選択したのだ。レースに行けばローズSのようなことはないだろうと、ラインクラフトが発する分かりやすい危険信号を軽く見ていたのだ。なぜなら、エアメサイアを消す材料の方を重く見ていたからである。

いずれにせよ、完全に誤った読み(誤読)であることは明らかで、レースという現実がそれを証明してくれた。もう一度このレースを予想しろと言われたとしても、おそらくエアメサイアを消して、ラインクラフトに本命を打ってしまうかもしれない。それぐらい、私の秋華賞での予想はトンチンカンであったし、救いようがないくらいに誤っていた。まだまだ競馬のことが分かっていないなぁと再認識させられた。

それでも、エアメサイアが負けると思い切って断言したことには納得している。

「思想の値段は勇気で決まる。間違った思想でも、大胆にそして明晰に表現されているなら、それだけで十分な収穫といえる。」

数学者であり哲学者であるヴィトゲンシュタインのこの言葉を胸に、これからも間違った思想(予想)であろうとも、大胆にそして明晰に表現していきたい。


blogranking

| | Comments (83) | TrackBack (2)

もし放馬を知っていたなら

wtsprinters05

実を言うと、この馬券は土曜日に買ったものである。個人的な事情により、当日どうしても買うことができなかったため、前日売りにて購入したのである。つまり、サイレントウィットネスが前日追いで放馬してしまったニュースを知る前に、この馬券を買っていることになる。

中山競馬場で行われた前日調整において、4コーナー手前でサイレントウィットネスが突然つまずいて前のめりになり、鞍上のコーツィー騎手は落馬してしまった。コーツィー騎手は無事であったが、騎手が不在のサイレントウィットネスはその後、もう一周馬場を走り切ってしまった。向こう正面では13秒5→12秒5の速いラップを刻んでしまったらしい。

このニュースを知った瞬間、「シマッた」と私は思った。既に買ってしまった馬券が、ただの紙切れになってしまうことを予感したのだ。この予感を分かりやすく言葉にしてみると、以下のようになる。

ただの放馬そのものは、大した問題ではない。問題がないと言うとウソになるが、馬の気任せに一周しただけであれば、競走成績に影響を及ぼすほどのことはないだろう。本来、馬は一日中走り回っている生き物である。つまずいた際に脚を痛めたり、埒に激突して怪我をしたりせずに戻ってきただけで幸いである。

しかし、なぜ騎手が落馬するほどにつまずいたのか。もしかすると、サイレントウィットネスは走ることに集中できていないのではないか。環境の変化に戸惑い、周りが気になって仕方ないのではないか。陣営は落ち着いているとコメントしているが、馬本人は意外とナーバスになっているのかもしれない。海外への輸送も今回でまだ2度目で、一度経験したからそれで慣れるというものではない。輸送を苦手とする馬は、何度行っても遠征すると力を発揮することができないのだ。

このように考えた伏線として、最終追い切りでのサイレントウィットネスのジャンプ事件がある。ダートコースで追い切りを済ませたのであるが、併せ馬をしていたにもかかわらず、サイレントウィットネスはゴール板の影を障害物と間違えて跳んでしまったのである。

このジャンプ事件と放馬がリンクして、サイレントウィットネスは環境の変化に敏感になっていて、走ることに集中できない(気が向いていない)のではないかと感じたのである。そうなると、いくら伝説の馬とはいえ、本番のスプリンターズSで勝つことは難しいのではないか。4コーナーを回っても手応えが悪く、他馬に交わされ、馬群に飲まれていくサイレントウィットネスの姿がイメージされてしまったのだ。

失敗してしまった。もしサイレントウィットネスでなければどの馬が勝つのだろうと考えて、ここで止めた。もう既に馬券を買ってしまったので、今さらどうしようもない。もう1頭の単勝を買うわけにもいかないだろうと。

サイレントウィットネスが勝つことを信じることだ。そもそも、集中力を欠いているというのは、私の勝手な思い込みに過ぎない。そういえば、歴史的快速馬デイジュールも、レース中に影に驚きジャンプしたらしい。スプリンターはステイヤーと比べると、気性的にもピリピリしているし、物事に対して敏感である。それはスタートから一気にスピードを爆発させるという特性を考えると、当然のことである。ジャンプしたのは、そういった敏感なところがあるからで、レースに行ってしまえば何の問題もないだろう。つまずいて落馬した件についてはは、本当に偶然なのであろう。馬がつまずくこと自体は、それほど珍しいことではないのだから。

結果的には、後者の仮説の方が正しかったようで、サイレントウィットネスは何事もなかったかのように圧勝した。放馬の影響も全く感じさせず、ゴール前でジャンプしてしまうこともなく、危なげない勝利であった。私の悪い予感は的中することなく、馬券も幸いにも紙くずになることはなかった。

しかし、もし馬券を買う前に放馬のニュースを知っていたなら、私はどうしていただろうか。サイレントウィットネスを買うか消すかについて、もっと真剣に考えを巡らしたに違いない。その結果、同じようにサイレントウィットネスを買っていたかもしれないし、もしかするとアドマイヤマックスの単勝なんかを買っていたかもしれない。

いずれにせよ、最後の最後まで詰めて考えることができなかったわけで、私としては不完全燃焼の予想であった。当たり馬券にも、失敗はたくさん転がっている。完璧な当たり馬券など存在しないのだ。


blogranking


| | Comments (2989) | TrackBack (1)

« October 2005 | Main | December 2005 »