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集中連載:「馬体重は語る」-第9回-

■ナリタブライアンの場合
具体的な例を挙げてみよう。平成6年の年度代表馬であるナリタブライアンは、同年に3冠を取った後、有馬記念で古馬を一蹴した。しかし、翌年の緒戦である阪神大章典を楽勝したものの、股関節炎を発症してしまい、約8ヶ月の休養を余儀無くされた。

Umaweight11_2休養明けの天皇賞秋では、前走比マイナス6kgの馬体重で登場した。8ヶ月ぶりのレースである上に、調教でもまだ本来の動きにはなかったが、やはりナリタブライアンの底力を信じたファンは多く、最終的には1番人気に支持されることになった。しかし、結果は12着と惨敗。その後もジャパンカップ、有馬記念と本来のナリタブライアンの姿を見ることは出来なかった。

ところが、年が明けた阪神大章典において、歴史的名勝負のひとつとされるあのマヤノトップガンとの叩きあいを制して、復帰後の初勝利を挙げたのだった。次のレースでは本格化したサクラローレルに負けてしまったが、ナリタブライアン自身の体調が戻ったのは、レース結果だけを見ても、平成8年の阪神大章典(正確に言うと平成7年の有馬記念以降)ということになる。このことは馬体重の増減の推移から読み解き、予測することが出来たのである。

平成7年    馬体重     着順 
阪神大章典   472kg    1着
<股関節炎のため8ヶ月休養>
天皇賞秋    466kg   12着  休み明けにもかかわらずマイナス体重で出走
ジャパンカップ 468kg    6着  まだ戻っていない
有馬記念    478kg    4着  馬体重が戻った!

平成8年    
阪神大章典   486kg    1着  復調!
天皇賞      478kg    2着

つまり、「馬体重が減る前の体重に戻ったとき、次のレースからは<体調>が戻ったと判断することができる」ことから、平成7年の阪神大章典の体重(472kg)に戻った時点で、その次のレースでナリタブライアンの調子も戻ると判断することが出来たのである。

このように、馬体重の見方が分かっていれば、少なくともジャパンカップと有馬記念ではナリタブライアンの調子は良くないと判断して馬券を買うことはないだろうし、阪神大章典においては自信を持って単勝を買うことができたのではないだろうか。

*昨年の有馬記念を制したハーツクライも、このパターンに当てはまるかも知れない。
興味のある方は、ぜひ馬体重を調べてみてください。

(次回へ続く→)

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