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ディープインパクトは真面目すぎる

前走の天皇賞春の次元の違う勝ちっぷりを見せられては、どう考えてもディープインパクトが負ける理由が見当たらないというのが大方の見解だろう。力でディープインパクトをねじ伏せられる馬など、それこそ世界中を探してもいるかどうか分からない。それぐらいディープインパクトの力は傑出している。

それでも、今回の宝塚記念で、ディープインパクトは飛ばない(負ける)だろう。その理由は、天皇賞春を境にしてディープインパクトが調教で動かなくなったことからの伏線で、今のディープインパクトはいつガタっと疲れが出てもおかしくない状態にあるからだ。

【ディープインパクトは飛ぶことができるのか?】にて、競走馬が調教で動かなくなることには、大きく2つの理由があると述べたひとつは「体調が悪い」からで、もうひとつは「走る気力が失せている」からである。ディープインパクトは後者の理由が強く、精神的な疲労が抜け切っていないまま天皇賞春を迎えていた。

しかし、並の一流馬ならあっさりと凡走してしまうところを、ディープインパクトは最後の力を振り絞って圧勝してしまった。このように、疲労のサインを発しながらも、レースに行くと走ってしまう馬は、真面目すぎる性格であることが多い。おそらく、ディープインパクトは、私たちが思うにもまして真面目すぎる性格の馬なのだろう。ディープインパクトのように真面目すぎる馬は、人間が気付いてあげないと、限界を超えて走ってしまうのである。

真面目すぎる馬で思い出すのが、3冠馬ナリタブライアンの兄ビワハヤヒデである。頭が大きく、愛嬌のあるルックスからは想像もつかないが、この馬も真面目すぎるほど真面目な馬であった。実はビワハヤヒデも、4歳秋の産経賞オールカマーの頃から、調教で動かなくなった。今から思うと、春の天皇賞→宝塚記念レコード勝利という連戦が堪えたのだろう。夏を越してめっきりと調教で動かなくなってしまったのだが、そんな心配をよそに、産経賞オールカマーはダービー馬ウイニングチケット以下を寄せ付けずに圧勝した。

しかし、本番の天皇賞秋も圧倒的な人気に推されたものの、いつもの手応えはなく、5着に凡走してしまった。レース後には、左前足屈腱炎が判明して、引退が発表されることになった。ビワハヤヒデは真面目すぎるがゆえに、産経賞オールカマーで万全の体調でなかったにもかかわらず、限界まで力を出し切って走ってしまったのだ。もし産経賞オールカマーで頑張らずに凡走していれば、次走の天皇賞秋で引退に追い込まれることもなかったかもしれない。

ビワハヤヒデと同じように、ディープインパクトも最後の力を振り絞って、天皇賞春を走ってしまった。さらに、レコード決着というおまけ付きである。これで反動が出ないほうがおかしく、一度は我慢できても、二度目は我慢することは難しい。今回、ディープインパクトはあっと驚く凡走をすることになるだろう。そして、あっさりと凡走すればまだいいのだが、己の限界を超えて頑張ってしまい、怪我をしてしまうことだけはあってはならない。とにかく無事に負けてくれることを祈る。


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Comments

それはないでしょう。
何せ怪物ですよ。
ここも普通に勝って凱旋です。

Posted by: アッシ | June 24, 2006 at 03:17 AM

すみません。秋まで(自分を)放牧に出す予定でしたがおじゃまします。小生もインパクトの出走に聊爾疑問を抱いています。
世代の違う名馬を比較して優劣をつけるのは殆ど意味のないことです。だからインパクトは最強馬だと言っても空々しいだけなのですが、彼を凌駕する馬の名を挙げることもまた難しいことです。天皇賞を勝つまでのインパクトのパフォーマンスは完璧で、最強馬という架空の称号に相応しい資質を彼は示しています。この後彼がいくつ戴冠しても同じような賞賛を得るだけで、彼が他に得るものはありません。○冠馬などといって、G1の獲得数を競わせるような言葉には辟易します。競走馬は血を残す争いをしているのだから、クラッシック3冠馬という言葉しか競馬にはないのです。5冠馬はシンザンの偉業を讃えたシンザンのための造語です。7冠馬は日本の競馬史を画す活躍をしたルドルフを讃える固有名詞です。名は挙げませんが、○冠馬という名を押し付けられた名馬たちの多くが幸福とは言えない生涯を閉じています。そして、○冠馬と呼ばれなかったTボーイが血統史の中で大いなる活躍をしているという事実は日本の競馬に対する批判でもあるような気がします。
次郎丸さんのいうように小生も今後のインパクトには血統史に名を刻む種牡馬としての活躍を期待します。3代クラッシックホースを出した種牡馬は日本にはいません。世界の競馬の周縁にある日本の競馬には不可能に近いことです。だからこそインパクトのような強さをもつ馬は大切にしてほしいのです。ひょっとして200年に1度日本の競馬に訪れているチャンスなのかもしれません。向こうでは、ネイティブダンサーを見たじいさんがコンキスタドールシエロの馬券をにぎって応援しているのでしょ。これが競馬というものです。うらやましいですね。
名種牡馬にはちびっ子が多いこととパフォーマンスの激しさで、インパクトにはルドルフにはない期待がもてるのではないでしょうか。ハイペリオンやNダンサーのように30年後の血統表のなかでインパクトと再会したいものです。そのときは孫に有馬記念のインパクトの話を聞かせてやります。
こんな夢を日本の競馬に見させてくれる彼が宝塚記念を勝つ意味がどこにあるのでしょう。まして凱旋門賞後にJCや有馬記念を使うなんて。インパクトの関係者の努力は尊いものです。心からそう思います。しかし、ワカオライデンの種牡馬としての活躍を見てテンポイントを惜しむ悲しさは2度と味わいたくないということを、やはり一言だけ申し上げたいと思います。競馬の神さんがインパクトを守り続けてくれることを祈ります。
ということで今回はインパクト外しの4点3連複。400円。メリーナイスは小生が馬券を買ってつぶしてしましました。インパクトの馬券を小生は買えません。未来のために。

Posted by: ルドルフおやじ | June 24, 2006 at 08:27 AM

もし飛ばなくても、飛ばないディープでも勝てる馬は今回は出てきていないような気がします。

Posted by: さとし | June 24, 2006 at 12:04 PM

アッシさん

はじめまして。

そうかもしれませんね。

ぜひ無事に凱旋門賞に挑戦してもらいたいと、心から思います。

Posted by: 治郎丸敬之 | June 24, 2006 at 04:51 PM

ルドルフおやじさん

お久しぶりです。

おっしゃるように、ディープインパクトのパフォーマンスは完璧で、私が知っている限りでは、彼以上の身体能力を持った馬は思いつきません。

陣営がお金を取りにきているのではないことは百も承知ですし、凱旋門賞後にJCや有馬記念で凱旋レースを走って、日本の競馬に貢献したい(盛り上げたい)気持ちも分かります。

今回の宝塚記念の出走も、青写真からトータルに逆算された結果だと思います。

とはいえ、馬は生き物ですから、全てが青写真どおりに行くとは限りません。

どこかで躓くとすれば、私は宝塚記念であってほしいと思っています。

凱旋門賞に出走できないとか、凱旋門賞で惨敗→怪我で引退という最悪のシナリオだけは避けてほしいと願います。

>名種牡馬にはちびっ子が多いこととパフォーマンスの激しさで、
>インパクトにはルドルフにはない期待がもてるのではないでしょうか。
>ハイペリオンやNダンサーのように30年後の血統表のなかでインパクトと再会したいものです。
>そのときは孫に有馬記念のインパクトの話を聞かせてやります。

そうですね。確かに名種牡馬にはチビっ子が多いですね。

30年後の血統表ですか…。

想像しただけで、嬉しくなりますね。

この後は放牧に出られるのですか?

秋が待ち遠しいです。

Posted by: 治郎丸敬之 | June 24, 2006 at 05:09 PM

さとしさん

そうですね。

勝ち負けは相手がいることですから。

ただ、私がここに書いていることは、まんざらウソではない
気がしますよ。

Posted by: 治郎丸敬之 | June 24, 2006 at 05:12 PM

ディープ宝塚勝ったじゃん

Posted by: nanashi | May 10, 2007 at 03:32 PM

nanashiさん

はい、勝ちました。

レース前に書いたもので、申し訳ありませんでした(笑)。

Posted by: 治郎丸敬之 | May 10, 2007 at 07:45 PM

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