集中連載:「サラブレッドはコースで演技する」特別編

■ロンシャン競馬場2400m
スタート地点から400mはほぼ平坦であるが、そこから残り1400m地点である3コーナーまで、なんと標高10mの上り坂が1000mも続く。最高地点まで上ると、そこからは一気に下り、残り880m地点である4コーナーから最後の直線に向いてゴールするまでは平坦である。
3コーナーはスパイラルカーブだが、4コーナーはほとんど直線と言ってもよいくらいの複合カーブである。3コーナーから4コーナーの中間にある、最後の直線と見間違えてしまうほどのフォルスストレート(偽りの直線)を入れると、最後の直線が異常に長く、騎手にとってはかえって仕掛けどころが難しい。凱旋門賞に出走してくるレベルの馬なので、なかなか前も止まらないが、コースの特性だけを見れば、力のある馬であれば後ろから行っても十分に差し切ることが出来る。
「ロンシャン競馬場の最大の特徴は、やはり高低差10mという「アップダウンの激しさ」である。日本で最も高低差のある中山競馬場でも、わずか5.3mのアップダウンでしかないことを考えると、まるで山と丘ほどの大きな違いがある。たとえ同じ距離でも、アップダウンがこれだけ異なれば、要求されるスタミナは全くといってよいほど違ってくる。私たちの2400mという距離感覚以上のスタミナが、ディープインパクトに要求されることは間違いない。
馬場もまた、日本の競馬場とは別物である。深くて重い芝は、雨が降ろうものなら、あっという間に極重馬場に変身する。なぜかこの時期は雨が降って馬場が悪くなりやすく、ここ10年で6回は稍重~不良馬場でレースが行われている。特に重かったのが、エルコンドルパサーが敗れた1999年で、なんと2分38秒5というタイムで決着している。あの重い馬場で、モンジューを苦しめたエルコンドルパサーの強さは計り知れない。
ロンシャン競馬場の2400mで行われる凱旋門賞では、パワーとスタミナと底力、そして何よりも我慢強さが求められる。ヤワな馬は次々と脱落していく、サバイバルレースとなるのだ。あのディープインパクトをしても、これまでに体験したことのない、激しく厳しいレースに驚くに違いない。想像を絶するほどのタフなレースを強いられたディープインパクトは、果たしてゴール前の最後の一完歩を踏み出すことが出来るだろうか。
(終わり)
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
TrackBack
TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/62981/11960678
Listed below are links to weblogs that reference 集中連載:「サラブレッドはコースで演技する」特別編:
» アルシラート出走予定 [はちまんの競馬と囲碁]
私の愛馬(一口馬主)アルシラート(サウスニアレースホースクラブ)が、9月24日( [Read More]
Tracked on September 19, 2006 at 11:41 PM
» 神戸新聞杯の検討 [はちまんの競馬と囲碁]
2冠馬メイショウサムソンが、ここから始動します。2歳時から注目していた馬で、お世 [Read More]
Tracked on September 20, 2006 at 01:02 PM

菊花賞2
有馬記念
阪神大賞典
天皇賞春1
天皇賞春2
宝塚記念1
宝塚記念2
宝塚記念3
凱旋門賞1
凱旋門賞2
ジャパンカップ
ファイナルフライト1
引退式
ハーツクライ
伝説のウオッカ
メイショウサムソン
スイープトウショウ引退記念
アドマイヤムーン
ダイワスカーレット桜花賞
ディープスカイ
ウオッカ安田記念
伝説の天皇賞秋
ダイワスカーレット有馬記念
Comments
こうしてデータを見てみると過去の凱旋門賞で
最後に脚を伸ばして勝つ馬たちの凄さが
現実感をともなって感じられますね(^^;
スピードとスタミナ、両方を極限まで要求されるレース
なんだと思います。
ディープは競い合うようなレース経験に欠けているので
トニービンのような後方一気の競馬が出来れば・・・
Posted by: けん♂ | September 19, 2006 at 09:50 PM
このシリーズ本当に好きです。
参考になるというか
本にして持ち歩きたいです(笑)
相互リンクの件は了解です♪
なんかタイミングあったらまたその時に(笑)
Posted by: UPUP | September 20, 2006 at 12:24 AM
けん♂さん
そうですね。
あれだけの斤量を背負って、あの馬場で追い込んでくるのは、並大抵のスピード、スタミナでは厳しいでしょう。
欧州の種牡馬の遺伝子が凄いのも、頷けますね。
トニービンのような後方イッキですか。
武豊騎手は、果たしてどう乗るのでしょうか?
Posted by: 治郎丸敬之 | September 20, 2006 at 12:44 AM
UPUPさん
そう気持ち良く言っていただけると有り難いです。
地味で有名なこのシリーズですが(笑)、参考になればと思います。
また遊びに来てくださいね。
Posted by: 治郎丸敬之 | September 20, 2006 at 12:46 AM
凱旋門賞はホントにタフなレースになりそうですね。
小柄なディープインパクトが少し心配です。
無事にレースを終えて、無事に帰国してほしいです。
もちろん好勝負・好成績の期待もありますケド・・・
それと「ガラスの競馬場」を My Favorite に入れせていただきました。
勝手なわがままなんですが、どうしても自分のページに貼りたかったんで・・・
事後報告ですみません。
もし不都合などがありましたら、ご一報ください。
Posted by: kuroneko | September 20, 2006 at 11:56 AM
それともしよろしかったら
僕のブログの5連単という企画に参加してみてください♪
今回はそこそこ人も集まりそうで
おもしろくなりそうなので♪
Posted by: UPUP | September 20, 2006 at 02:32 PM
kuronekoさん
My Favoriteに入れていただき、ありがとうございます。
トップのデザインも、クールな感じに変えたんですね。
凱旋門賞は、知れば知るほどタフなレースです。
あのディープインパクトが、その舞台でどこまで力を示すことができるのでしょうか。
本当に楽しみなレースです。
Posted by: 治郎丸敬之 | September 20, 2006 at 06:30 PM
UPUPさん
実は、私‥
単勝しか買わないんですよ。
5連単なんて、とてもとても。
「競馬考察ブログ〜深い衝撃〜」さんで紹介されている、競馬最強の法則は単勝も買えそうなので、ただ今検討中です。
買わないレースを予想だけ出すのも、楽しくないんですよね。
うーん。
Posted by: 治郎丸敬之 | September 20, 2006 at 06:34 PM