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タフな感じに切れ味を出すという配合がいい

Rudolf_19

有馬記念は世界で1番寒いターフG1でしょ、おそらく。何が寒いって?無論、気温ですよ。ヨーロッパではだいたい凱旋門賞をもってシーズンオフに入りますよね。クリスマス寒波の中を走るサラブレッドの細い脚には極限の負担がかかっているはずです。わたしほどの年になると、寒さといえばテンポイントのことなども思い出してしまって、もう見ていられないというか、ちょっといたたまれない気分にもなります。2500Mという距離といい、有馬記念は1年を締めくくるレースとしては芳しくはありませんよね。

なのに惹かれるんですよねえ。有馬記念を生で見たことはありませんが、一昔前は他場のスタンドも人で埋め尽くされて、季節はずれの霞のように紫煙が立ち込めていたのを思い出します。今も有馬記念の熱気は変わりませんね。ただ以前は熱気というよりは気合のようなものが競馬場に漂っていたと思います。パドックから馬が出て行くときなんか、鋭い声がかかったりしてちょっと怖い雰囲気でしたよ。今は手拍子に○×コール、若い方は協調性があるんですね。競馬場も和やかな雰囲気に変わりました。右と言われれば左を向くこのおやじなんぞは、一番に見習わなくてなりません。たまに「君はどんな馬券握ってたんだい?」と○×コールやっている人に質問してみたくなったりもしますが・・・・。まあ、いいじゃないですか。有馬記念は有馬記念なんですから。

ちょっとお遊びで馬の名前を並べてみます。
カブトシロー    スピードシンボリ   トウショウボーイ
テンポイント    ホウヨウボーイ    アンバーシャダイ
シンボリルドルフ  オグリキャップ    グラスワンダー
シンボリクリスエス タカマガハラ     アカネテンリユウ
マーベラスサンデー タップダンスシチー

強い馬やら個性派やら、良い面子が集まっています。14頭と頭数も手ごろなので、これで第51回有馬記念をやってみましょうか。まさにドリームレースです。何が勝ちます?もちろんこの中から一番強い馬を探すというは、無茶なことではなく無意味なことですよね。しかし、もし馬券を買えるのなら、という前提ならばいろんな想像ができて案外おもしろいのではないでしょうか?わたしなら最後方待機ができるオグリ◎でいくかもしれません。

実をいうと、この14頭は、有馬記念で2回連対を果たした馬たちなんです。ただ並べてみただけですけれど、トウショウボーイをはじめ、かつて最強と讃えられた馬たちがきちんと入っていて有馬記念というレースの本質をうかがい知ることができるのではないでしょうか。そしてカブトシロー、アカテン、タップと、記憶に残る強烈な個性派もいて、強い馬が勝つとばかりはいえませんよ、レースの綾もきちんと読まないとね、と教えてくれているようです。

2回も有馬記念のような大レースで連対を果たすのは並大抵のことではありません。まずその能力がずば抜けているということ。当たり前のことですが、何年競馬をやっても馬の本当の実力を見抜くというのはなかなか難しいですねえ!今年、仮にディープが出ないとすればどの馬の実力を買いますか?馬連を中心に買っているわたしなどには思案のしどころです。次に中山2500Mに対する馬の適性が高いということ。東京2400Mとは違いますからね。この14頭には実力だけでなく優れた適性もあったと考えてよいと思います。トウショウボーイなどを思い出してもらえればいいかと思います。

14頭の血統をみると面白い偏りがあります。父か母にロイヤルチャージャー系の種牡馬をもっている馬が6頭いるんですね。ホウヨウボーイは父も母もロイヤルチャージャーなんです。勝負どころでもてる力を一気に出し切ることのできるこの血統は中山2500Mによほど相性がいいんでしょう。ロイヤルチャージャーのおじさんにあたるナスルーラ系は3頭、一昔前の繁栄ぶりを考えると意外な数字ですね。テンポイントもTボーイもナスルーラ系ですが母系のハイペリオンで底力を補っています。シンボリクリスエスはロイヤルチャージャーのクロスにナスルーラという配合です。切れる配合だけでは中山2500Mを勝ちきるのはなかなか難しいようです。

5番人気以下で連対した、いわゆる穴馬は26頭います。穴をあけるというのも適性が高いからなんでしょう。26頭に血統的な偏りは見つけられませんでしたが、ここでもナスルーラは苦戦気味でした。切れ味にタフな感じを補うというのではなく、タフな感じに切れ味を出すという配合がいいのかもしれません。26頭はすべて重厚な配合の持ち主でした。以前この手紙で書いたテディーもとてつもない穴馬として、3頭この中に入ってましたよ。

今年の登録馬を見ると、サンデーの影響でほとんどがロイヤルチャージャー系の馬で占められています。ナスルーラはおろか、テディーもへったくれもない。これじゃあ、いかんでしょう。繁栄は衰退の始まりといいますからね。なんとかしないと。サンデーに全く罪はないのですが・・・。

あふれるロイヤルチャージャー系の中でも特にロイヤルチャージャーを強調している配合の持ち主はダイワメジャーです。彼が皐月賞を強い競馬で勝ったのも頷けます。母系にはハイペリオンのクロスもあっていうことなしですね。この馬がマイルCSではなくJCを狙うという話があったときには穴で一考したいと思いましたが、舞台が中山ならもっと期待できるでしょう。レース間隔も十分にあいて余力が残っているのもいいですねえ。ただひねくれ者のこのおやじは世間が注目すればするほど、疑ってかかりたくなるので、レース展開と血統を再考してみたいと思っています。

ちょっと悲観的なことを書いてしまいました。しかし今回のメンバーはなかなかいいですね。海外でレースをした馬がたくさん出走します。本当は有馬記念に出たくなかったという馬もいるかもしれませんが、日本馬の実力の向上を目の当たりにできてうれしい限りです。50回を数える有馬記念の歴史は国際派のホースマンの歩みでもあります。第2回優勝馬、ハクチカラは米国であのラウンドテーブルを破った馬ですね。連対馬のなかには、フジノパーシア、スピードシンボリ、・・・多くの渡航経験者が名を連ねています。テンポイントの夢は叶いませんでした。そうした歴史を経てディープがいるんだということを忘れずにじっくり見たい有馬記念ですね。とても楽しみです。


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