騎手の上手さは勝率に表れる
日本人ジョッキーの中では、武豊→安藤勝己→横山典弘→岩田康成騎手の順に上手いという仮説を私は持っている。これはあくまでも現在の仮説であるし、「どの騎手が上手いか」という問いは、「どの馬が強いか」という問いと同じくらいナンセンスであることは百も承知である。
しかし、あえてその仮説を証明すべき数字(データ)を色々と探し出してみたところ、最終的には案外と身近なところに落ち着いた。
やはり、騎手の総合的な上手さというのは勝率に表れるのである。
2006年度勝率
武豊 0.225
安藤勝己 0.192
横山典弘 0.171
岩田康誠 0.132
リーディングの順には並んでいないことが分かる。武豊騎手はリーディングも勝率も1位という断然の存在であるが、リーディング4位の安藤勝己騎手が勝率では2位に食い込んでいる。リーディング5位の横山典弘騎手も、勝率では3位にランクアップする。もちろん、ケガによる騎乗数やエージェントの問題も含まれるが、安藤騎手にしても横山騎手にしても600鞍以上を騎乗してのデータだけに、統計学的に考えても、ほとんど誤差のない数字であろう。
そして、勝率という観点から見ると、横山典弘騎手と岩田康誠騎手の間に、実は2人のジョッキーが存在する。藤田伸二騎手と内田博幸騎手である。藤田騎手の勝率は0.141で、内田騎手の勝率は0.138である。こうして見ると、その人間性はカッコで括るとしても、藤田伸二騎手は素晴らしい技術を備えたジョッキーであることが分かるし、全く乗り方の違う地方競馬と中央競馬を股にかけての数字だけに、内田博幸騎手の評価は高くて当然である。もちろん、岩田康誠も中央挑戦1年目であることを考えると、今年はさらに勝率を伸ばしてくることが予想される。
たくさん勝つこと自体は上手さの証明であるし、勝てば勝つほど良い馬を依頼されるので、また勝てるようになるのは必然の流れである。しかし、それだけではないのだ。騎手の技術は、どれだけ馬を上手く走らせることが出来たかに表れるのである。ナンセンスな問いに対する私の仮説は、そんな当たり前の結論に落ち着いた。
追記
当たり前の結論に納得がいかない方は(笑)、「けいけん豊富な毎日」のけん♂さんが、「支持達成率」と「穴馬率」という鋭い切り口で騎手の能力値について書かれていますので、ぜひご覧ください。なかなか面白い結果が出てますよ。
■上位騎手編はこちら→http://90884.blog64.fc2.com/blog-entry-731.html
■中堅騎手編はこちら→http://90884.blog64.fc2.com/blog-entry-737.html
■若手騎手編はこちら→http://90884.blog64.fc2.com/blog-entry-739.html
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Comments
ご紹介ありがとうございますm(__)m
まだまだ途中段階なので今後もう少し細分化した形で整理し、
勝率などと絡めて騎手の個性について探っていく予定です・・
と言ってもまだ大雑把にしか方向性を決めてないんですけどね(^^;
数字よりも、実際の騎乗を見て騎手の能力を感覚的に把握する
ほうが確実なのかも・・とも思っています(笑)
今回はあえて先入観を捨てて数字から入ってみたわけですが
結論がどこに落ち着くのか自分でも楽しみです(^^)g
Posted by: けん♂ | January 27, 2007 at 12:10 AM
治郎丸さん
こんにちは、江戸川です。
なかなか面白い検証ですね、参考になりました。
競走馬に跨る騎手というのは判断力の差とか言われますが、実際には判断する猶予などレースにはないはずです。
したがって、騎手に差が生まれるとすれば、それは判断力ではなく、反射的な動きが出来ているかどうかの差だと思うのです。
そして、反射的な動きとは経験と日頃の鍛錬から培われるもので、実際のレースのみならず、騎手自身が馬の背中で感じていく1つの財産なのでしょう。
騎手には動体視力や体感時計など必要とされる技量が何かと多いものです。
武豊にはそのすべてがあります。
が、安藤勝は違います。
彼の騎乗は勝負師としての「~際」に強いという個性です。
私も勉強不足ゆえ、騎手の立場というものが理解出来ていない部分もあ
りますが、個人的には馬に跨りながらどう乗ろうかと考えながらレース
を進めているのが手に取るように伝わってくる福永祐一が好きですね。
彼が騎乗する馬の馬券を買っていると、自分が跨っているようなスリリ
ングなリアル感に包まれるんです。それがまた快感で・・・・。
勝因や敗因がつぶさに観察できて結構面白いんです。
では。
(追記)オグリの有馬は泣けましたよ!すべてがどうでもいいと思えましたから・・・。
けど今でもたまに思うのです。
あれはいったいなんだったのか?って。
以上。
Posted by: 江戸川 | January 27, 2007 at 01:22 AM
なるほど~なかなか興味深い考察ですね(^^
正直、上位の騎手さんは甲乙つけがたいと思います。
しかしながら昔、尊敬する故・大川慶次郎さんが
言われていた言葉が気になります。
「例えば同じタイムで同じ上がりを持つ馬が何頭かいるとしますね。でもレースになると絶対同着にはならないんです。
ここで0.1秒でも前に出ようとする馬が勝つんです。」
これはお馬さんだけの話と思われるかもしれませんが
私は騎手が勝負の明暗を分ける要素も同じような気がします。
ただ、それでも競馬は難しいですからね~(^^
Posted by: しゃち | January 27, 2007 at 01:54 AM
そうですね。騎手の上位は(敬称略)武、横山、安藤、岩田、内田博、ルメール、ペリエがリードですね。(最近、ペリエとルメールの調子?騎乗馬?は調子が悪そうですが)
私としては次点の騎手探しが重要かと思っているんですよ。
上位騎手で決まる事も多々ありますが、これに絡んでくる騎手です。
藤田、幸、武幸、蝦名、四位、田中勝辺りでしょうか?馬券を買ってみると判ると思いますが、信頼感がイマイチな所が微妙な感じです。
私個人的には柴山、和田騎手に期待していますが。。。頑張れ若手!吉田隼も応援しているぞ!
【東京新聞杯】
騎手で行きましょう!安藤-横山-武の順番で評価して3連単BOX勝負しましょうか。
後は、正月に武が着ぐるみを着てたと言われてた(?)田中勝。ソレソレーの蝦名を3着候補に。
Posted by: はやひで | January 27, 2007 at 10:43 AM
けん♂さん
どういたしまして。
こちらこそ、いつもご紹介いただきありがとうございます。
けん♂さんにかなり精密に分析されてしまったので(笑)、私は結論ありきで考えてみました。
どの騎手が上手いかなんて、本当は誰にも分からないんですけどね。
だからこそ、あらゆる切り口があって面白いのではないでしょうか。
ブログでのエントリー、いつも楽しみにしております。
Posted by: 治郎丸敬之 | January 27, 2007 at 05:21 PM
江戸川さん
ありがとうございます。
おっしゃる通り、騎手には考えている時間はありませんので、瞬間的に判断できる力が必要になってきますね。
その能力は、やはり実戦で成功と失敗を積み重ねて培われるものでしょう。
武豊騎手は、上手い騎手が様々な経験を積んで、さらに成長・進化していく典型的な例ですね。
私は個人的には安藤勝己騎手を尊敬しているのですが、武騎手にはかなわないかなと正直思います。
江戸川さんは福永騎手なのですね。
その人それぞれで、フィーリングが合う騎手はいますよね。
福永騎手も、色々と言われてしまう騎手ですが、これからドンドン伸びていくジョッキーだと思います。
応援したいですね。
Posted by: 治郎丸敬之 | January 27, 2007 at 05:28 PM
しゃちさん
なるほど~。
確かに騎手の間でも、あと数センチ前へという部分が大切なのかもしれませんね。
おっしゃる通り、私が挙げた上位の騎手たちは、甲乙付けがたいですからね。
今日の東京新聞杯は武豊騎手が勝ちましたが、安藤騎手もよく我慢して、最高の騎乗だったと思います。
Posted by: 治郎丸敬之 | January 27, 2007 at 05:31 PM
はやひでさん
はやひでさんの挙げた上位騎手は、世界レベルの騎手ですよね。
そして、その次に来る騎手とは、やはり藤田騎手になってくるのでしょうか。
勝率から言うと、もう世界レベルの騎手と肩を並べているのですけどね。
藤田騎手には、外では模範たる男になって、ターフの上では暴れてほしいと思っています。
藤田騎手の騎乗は、彼の見た目と違い、いい意味でも悪い意味でもまとまりすぎているような気がします。
追記
東京新聞杯は見ごたえのあるレースでしたね!
Posted by: 治郎丸敬之 | January 27, 2007 at 05:39 PM