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「馬は誰のために走るか」

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オグリキャップが勝った有馬記念は、私は馬券も買わず、ひとりぼんやりと後楽園ウインズで観ていた。当時はまだ右も左も分からない競馬初心者で、有馬記念のウインズがあれほど混むとは思いもよらず、長蛇の列に並んでみたものの馬券を買うことが出来なかったのだ。しかし、あの時、生まれて初めて、競馬のレースを観て鳥肌が立った。最後の直線でオグリキャップが先頭に立った時の、後楽園ウインズを包んだあの異様な空気は、今でも忘れられない。

この本の著者、木村幸治氏はその空気を映画「蒲田行進曲」のラストシーンに重ねる。

(オグリ、来い、来るんだ、オグリ。) 心の中で、わたしも叫んでいた。胸の奥で熱いものが湧いてきた。何かのシーンに似ている。そうだ。映画「蒲田行進曲」のラストシーンだ。<池田屋階段落ち>で、新撰組に扮した風間杜夫の銀ちゃんが、自分のため死を覚悟で階段を転げ落ち、瀕死の重傷を負った安次に、涙で顔をグシャグシャにして言うセリフにそっくりだ。 (ヤス、来い、来るんだ、ヤス、上がってこい、立つんだ、ヤス) 不思議な感覚が、小さな震えが、わたしの全身を襲ってきた。 オグリは下がらなかった。トップを譲らなかった。 ゴール。オグリキャップが勝った。勝ってくれた。メジロライアンを四分の三馬身差に押さえ込んで。信じられないことが、目の前で起きた。奇跡といっていいだろうか。

やはり、競馬のノンフィクションを書かせたら、木村幸治の右に出る者はいないと思う。このくだりは何度読んでも、読むだけであの時の興奮が蘇ってきて、鳥肌が立つ。そして、あのレースを生で観ることが出来たことを、一競馬ファンとして幸せに思う。

馬は誰のために走るか?

その答えは、この有馬記念にある。

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Comments

いろいろな本を読まれているんですね。
私もたまにBOOKOFFで安い(笑)競馬関係の本を
物色したりしますので、治郎丸さんにあやかって紹介など
してみたいです(^^

私は競走馬には2通りの馬がいると思うんです。
一つはディープやルドルフ、タイキシャトルのように
圧倒的な能力で押し切るタイプ
もう一方はナリタブライアンやミスターシービー、
サイレンススズカのように能力以上に精神力で走るタイプ

オグリキャップは後者の馬だったと思います。
その走りはとにかく一生懸命に、前に前に行こうとしていました。
(ただ、精神面がうまくないと惨敗するんですよね…)
でも、私はこういう馬のほうが好きです。
なんだか人間臭くていいですよね(^^

Posted by: しゃち | January 25, 2007 at 12:54 AM

こんばんわ。

おぉ。
読んだことがないです。

今度探して買ってみます♪

Posted by: UPUP | January 25, 2007 at 10:27 PM

オグリキャップが有馬記念勝ったときはスキー場でスキーしてました^^;若かったもので。
しかし単勝だけは前売りで買ってましたよ。今で言う応援馬券でしょうか?
テレビの前で絶叫してたのを思い出します。
今考えてもなぜあの時オグリキャップが勝てたのかは?ですね。
有馬記念で衝撃を受けたのはメリーナイスがスタート直後落馬しさらにサクラスターオーも競争中止したレースとか、トウカイテイオーの1年休みあけでの激勝、メジロパーマーの逃げ切りとか、思い出しますねえ。

Posted by: 山人 | January 25, 2007 at 11:09 PM

しゃちさん

ブックオフにも掘り出しモノはありますよ(笑)。

野平祐二さんの著書が100円で売られていたときは、涙がちょちょぎれるぐらいに嬉しかった思い出があります。

それ以外の本はクズでしたが…

しゃちさんの読んで面白かった本なども紹介してください。

エントリーにも書いたとおり、私はオグリが活躍していた当時は本当に初心者だったので、オグリがどういう馬だったのかはっきりとは分からないんです。

精神力で走るタイプだったとは思うのですが、肉体的にもどの辺りが強かったのかなと…。

それにしても、最後の有馬記念は何度観ても鳥肌が立ちますね。

全く競馬を知らない外国人が、レースを見て感動したとかいう話もどこかで聞いたことがあります。

Posted by: 治郎丸敬之 | January 25, 2007 at 11:49 PM

UPUPさん

この本おすすめですよ。

くだらない必勝法なんか読むより、もっと競馬が好きになりますよ。

ぜひ読んでみてください!

Posted by: 治郎丸敬之 | January 25, 2007 at 11:51 PM

山人さん

スキーですか?若かったんですねー(笑)

>今考えてもなぜあの時オグリキャップが勝てたのかは?ですね。
→スローの前残りというのが一般的なのでしょうが、実際は色々な要素が絡み合ったんでしょうね。

それが競馬の面白さでもあり、難しさでもありますよね。

今の私があの有馬記念でオグリを買えるかどうか、自信がありません。

有馬記念って、色々な思い出があるレースですよね。

私はヒシアマゾンが負けた有馬記念が、一番印象に残っています。

マヤノトップガンが逃げ切って、田原が投げキッスしたんですよね。

クリスマスだったんですが、その日一日、失語症になりましたから…

Posted by: 治郎丸敬之 | January 25, 2007 at 11:55 PM

相互リンクの件

初めまして、ラジャと申しますm(__)m

突然ですが、私、パチ、スロ、競馬、株など何でもありの
リンク集サイトを始めました。
もしもよろしければ、
相互リンクして居ただけ無いでしょうか?
まだ、始めたばかりなので、
リンクしていただいているサイトも少ないですが、
これから増やしていく予定です。
もしも、相互リンクして頂けるのであれば、
私自身では私のサイトにリンクが貼れなくなっているので、
お手数ですが、
私のサイトの新規登録から登録して頂けると、幸いです。
宜しくお願いしますm(__)m

よいお返事お待ちしております。

それでは、失礼します。

Posted by: ラジャ | January 26, 2007 at 03:46 PM

オグリといえば、雑草血統だが勝ち続けて頂点まで上り詰めたという点と、
勝負根性という点で、サンデーと似ているといわれますよね。
種牡馬としては大きく差がついてしまいましたが。

リアルタイムで見ていなかったので本やDVDに頼るしかないのですが、
「名駿オグリキャップ」という本は読んだので、
この本も暇ができたら読もうと思います。

Posted by: さとし | January 26, 2007 at 06:00 PM

お久しています。

有馬のトップガンは中山に行って見ていました。
大好きなヒシアマゾンが牡馬を蹴散らすシーンを胸に抱いて…。

でも田原は好きだったなぁ。
そんな私も若かったなぁ。
この年になってからなら多分好きになんないもんなぁ。
ではでは。

Posted by: あらた | January 26, 2007 at 06:21 PM

ラジャさま

初めまして。

相互リンクのお誘いありがとうございます。

せっかく誘っていただいたのですが、現在のところ、相互リンクは全てお断りさせていただいております。

頭の固いやつと思われるかもしれませんが、ご理解ください。

Posted by: 治郎丸敬之 | January 26, 2007 at 10:53 PM

さとしさん

こんばんは。

寒いけど、風邪など引かれていませんか?

オグリキャップとサンデーサイレンスは、もちろん共通点もたくさんありますね。

競走成績と種馬としての成績は、いつの時代でも、どこの国でも、こうなるという法則はありませんね。

この本は読み物として面白いので、読む価値ありだと思います。

Posted by: 治郎丸敬之 | January 26, 2007 at 10:57 PM

あらたさん

>有馬のトップガンは中山に行って見ていました。
>大好きなヒシアマゾンが牡馬を蹴散らすシーンを胸に抱いて…。

私もです。

どこかでお会いしていたかもしれませんね。

ひょっとして、隣で同じく呆然としていたあの人かも(笑)

私も田原騎手は好きですよ。

ジョッキーの技術論を競馬ファンに分かりやすく伝えさせたら、田原騎手の右に出る人はいないかもしれません。

もっと、色々と教えてほしかった騎手の一人ですね。

Posted by: 治郎丸敬之 | January 26, 2007 at 11:00 PM

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