自意識の病

新馬戦 464kg 2着
↓
未勝利戦 462kg 1着
↓
500万下 456kg 1着
ルミナスハーバーの体調が下降線を辿っていたことは、馬体重の推移を見るだけで分かることであった。「馬体重が語る」第6回でも述べたとおり、前走マイナス6kgの大幅な馬体重減で激走した反動は、次のレースであるここで出るはずで、そのことはルミナスハーバーの体調に対して橋口調教師の泣きが入ったことにもよく表れている。
それでも私がルミナスハーバーに本命を打ってしまったのは、今から思い返してみると、以下の2つの自意識からであろう。
1、小牧太騎手が橋口調教師の管理馬でいつかG1を勝つと思っていた
2、今年度のアグネスタキオン産駒は何かが違うと思っていた
1については、お恥ずかしい話なのだが、平成16年の朝日杯フューチュリティSから私の頭のどこかに刷り込まれてしまったイメージである。ペールギュントの能力からすれば、あのレースは、小牧太騎手が中央入りして初めてのG1レースを勝ち、自身を最大限にアピールできるチャンスであった。しかし、後藤騎手が操るマイネルレコルトに上手く立ち回られてしまい、小牧太騎手は中山競馬場の直線をペールギュントで追い込み切れず、そのチャンスを逸してしまった。幸い私はペールギュントを買っていなかったのだが、それでも小牧太騎手の悔しさは想像に難くなく、このレース以来、いつか小牧太騎手が橋口調教師の馬で追い込んでG1を勝つシーンが頭から離れないのである。
2については、ルミナスハーバーを見た瞬間に、これがアグネスタキオンの産駒だとはどうしても思えなかったことだ。初年度のアグネスタキオンの産駒は、父のスケールを一枚も二枚も小さくしたような、馬体に伸びと柔軟性がない早熟な馬ばかりであった(母父のサクラユタカオーが強く出ているロジックは例外)。母系のロイヤルスキーが強く出ていたのかもしれないが、これらの産駒を見て、アグネスタキオンの種牡馬としての能力に限界を見た気がした。
しかし、今年度のアグネスタキオン産駒は何かが違うのだ。平たく言えば、父に似ていないのである。サンデーサイレンスが抜けて、良質の繁殖が回ってきたこともあるのだろう。繁殖牝馬の良さが見事に引き出されて、1頭1頭の個性や形態にバラつきがあり、奥の深さを感じさせる馬が多い。そして、ルミナスハーバーはその1頭だと思い、いち早く先取りして馬券に生かしたかったのである。
1にしても、2にしても、いずれも先走りすぎていて、自意識過剰のような気がする。小牧騎手は困ると逃げる癖を出してしまい、武豊アストンマーチャンのいい目標にされてしまった。また、アグネスタキオン産駒にこだわったつもりが、同じ新種牡馬であるタニノギムレット産駒のウォッカに勝たれてしまった。その後、ダイワスカーレット、アドマイヤオーラ、ニュービギニングと母系の良さが出た重賞級の活躍馬が出ているが、このレースに関しては先走りすぎていた。アストンマーチャンが勝たないことが分かっていただけに、もう少しシンプルに考れば、ウォッカに辿りついたかもしれない。先取りしてカッコよく勝ちたいという自意識が、それをさせなかったのだろう。
自意識の病。
この病によって、いつも私は美味しい馬券を取り逃してしまう。
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Comments
特定の馬に拘泥されてしまう・・。
昨年のクラシック戦線ではそのせいで買い目が増えて
痛い目をみました。
レースを観て「この馬強いなぁ」と思って
チェックを入れた馬はなかなか冷静な目で観る事が
出来なくなります。
あれも押さえたい、これも押さえたい・・・
要は「当てたがり」なんですよね(^^;
自分の読みと心中する、そういうつもりで買い目を絞るのが
今年の私のテーマです。
買い目を絞るということは無駄肉をそぎ落とすということで
気になる馬を全て押さえるということが出来ません。
逆に冷静に自分の買い目を選んでいかねばならないわけで
そうすると「自分の欲目」というものが見えてきます。
「あー自分は欲張ってこの馬を買おうとしてたんだなぁ」
もちろんこんな馬が来ることなんて滅多にないわけで(笑)
自分を見直して、本当に自分にとって意味のある馬券を
選びたいものですね。
Posted by: けん♂ | February 03, 2007 at 12:31 AM
けん♂さん
ありがとうございます。
何か、自分にとって意味のあることを膨らませていって、当たり前のところに目が行っていなかった。
そんな感じです、このレースは。
今から振り返ってみても、相当に心が乱れていたんでしょうね(笑)。
当てなきゃ、いや、さらにカッコよく当てなきゃという自意識過剰な部分も見てとれて、イヤになりましたよ。
ちょっとこのエントリーは上手く伝えられていないかなと思うので、自意識についてはまたいつか書きたいと思います。
Posted by: 治郎丸敬之 | February 03, 2007 at 01:07 AM
このレースはウォッカが勝ったレースですね!
馬券には「思い入れ」と「期待」いうものがあるからこそ、
オッズが割れ、時に思いがけない馬が入線し、
競馬を面白くしています。
思い入れの強い馬が出走するときは・・・
治郎丸さん同様に心が乱れます。
今日もウォッカは強い競馬をしてくれて
私もものすごい強気の馬券を購入していたので
(単勝・馬単ウォッカ→マナムスメ 各1万円)
ウォッカが勝たなければ明日の共同通信杯は観るだけに
なってしまうところでした。
Posted by: onyxkiss | February 03, 2007 at 08:21 PM
onyxkissさん
おめでとうございます!
阪神ジュべナイルFに続き、ウォッカを抱きしめてあげたいのでしょう。
直線では馬が弾けて、本当に強いレースでした。
これから先も、かなり期待ができるのではないでしょうか。
明日の共同通信杯も当たるといいですねー。
Posted by: 治郎丸敬之 | February 03, 2007 at 10:26 PM
治郎丸さんにとっては菊花賞、JCと核心に迫っておりながら
取り逃してしまいましたレースの後でしたので残念でしたね…
走る前はどのお馬さんも勝ちそうでいろいろ考えちゃいますよね…
私は終わったレースのことは極力考えないようにしようと
してますが、勝負したレースを外すとやっぱりショックです(><
ですが、この借りはぜひぜひ桜花賞で取り戻してください(^^
そういった感じでレースに挑むのも一興かと思いますよ~
次郎丸さんの喜びのコメントが見られるよう
楽しみにしております(^^
Posted by: しゃち | February 04, 2007 at 12:55 AM
しゃちさん
ありがとうございます(涙)
外れたレースと向き合うのは大変苦痛なことですが、
ここからしか学びはないですからね。
悔しさが大きければ大きいほど、自分の内面と向き合うものです。
そういった意味では、昨年はとても勉強になった年でした。
今年はお互いに喜びましょうね!
Posted by: 治郎丸敬之 | February 04, 2007 at 01:05 AM