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武豊の逆襲

Takamatumiya07高松宮記念2007-観戦記-
道中の位置取りよりも、内外のコース取りが着順を大きく左右したレースとなった。降雨の影響で、最終週の馬場の内側が傷み、内2~3頭分を通らされた馬はスタミナを失い、外側をスムーズに追走できた馬が好走するという、典型的なトラックバイアスが出現していた。

勝ったスズカフェニックスは、直線に向かう手前で、早々に先行馬群を飲み込んでの圧勝であった。阪急杯は外を回したことにより追い込む形となったが、今回は初めてのスプリントの流れにも戸惑うことなく、楽に追走していた。重い馬場で他馬をスタミナと底力でねじ伏せた印象を受けるが、たとえ良馬場でも抜群の瞬発力で差し切っていたはずである。まさにスプリント適性を証明した形となったが、それゆえ、かえって距離延長に対しては不安を抱かせる。この後、G1レベルのマイル戦、つまり安田記念に参戦してくるようであれば、厳しい戦いを強いられるはずである。

また、武豊騎手の勝負に対する冷徹さが垣間見えたレースでもあった。良馬場であれば内でジッとしていたのだろうが、スズカフェニックスの切れ味が削がれる重い馬場になった時点で、傷んでいない馬場の外目を通り、早目に先団に取り付く作戦にチェンジしたのだろう。好スタートを決めるや、外からマイネルスケルツィを内に閉じ込めるような形で上がって行き、4コーナーのきつい曲がりにも躊躇することなく突っ込んでいった。この少し強引に見えた仕掛けには、おそらく安藤勝己騎手のプリサイスマシーンを早目に潰しておきたいという意図があったに違いない。一気に外から来られた安藤勝己プリサイスマシーンは、4コーナーで取りたかった進路を塞がれて、もはやなす術がなかった。相手に打つ手を与えず、完膚なきまでに打ちのめした騎乗には恐ろしさすら感じた。今年はスタートで出遅れているが、武豊騎手の逆襲はもう始まっている。

あっと驚く2着に入ったペールギュントは、外枠から馬場の良いところを通り、スムーズに追走できたことが大きい。勝ち馬の後ろを付いていったら、ゴール前では他の馬が勝手に脱落していたといったレースであった。スズカフェニックスが早目に動いたということ、外目の馬場を通ることが出来たという2点が、好走の最大の理由である。もちろん、G1レベルのレースでは底力に欠けるこの馬にとって、距離短縮は好材料であり、またスプリント戦の速い流れに刺激を受けて、いつも以上に集中して走ることができていた。

プリサイスマシーンは前進意欲満々で、道中は勝ったかと思わせる抜群の手応えであった。誤算としては、スズカフェニックスが強すぎたことと、4コーナーで早目に来られてしまったことである。もう少しスズカフェニックスの仕掛けが遅ければ、連対は楽に確保していたに違いない。それにしても、8歳にして最も油が乗り切った走りができることには驚かせられる。パドックでも畏怖堂々と歩いていた。

マイネルスケルツィは好仕上がりであったが、道中で外からスズカフェニックスに閉められ、最後まで理想的なレース運びができなかった。そもそも、スプリント戦に対する適性は疑問であり、一本調子なところのあるこの馬にとっては、もう少し距離は長い方が合っているのだろう。

エムオーウィナーは、理想的な位置取り・コース取りで、自身の力は出し切っている。多少上がりのかかる馬場状態も、この馬には合っていたはずである。それでも、最後まで伸び切れなかったのは、G1レベルの実力がなかったということである。

special photo by fake Place

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集中連載:「馬を見る天才になる!」第9回

Starcheck05

スター馬体チェック法の「目、顔つき」には、馬の性格や精神状態が如実に表れる。「目は口ほどにものを言う」という諺があるように、目つきを含む顔の表情には、ものを言えないサラブレッドの心が映し出される。気性の素直な馬は素直な顔つきをしているし、キツいところのある馬はキツい顔つきをしている。普段は温和な馬でも、疲労が残っていて状態が思わしくない時には、厳しい表情をしているものだ。じっくりと観察することによって、馬の目、顔つきから、私たちはサラブレッドの喜怒哀楽をうかがい知ることができる

■気性の素直な馬の目、顔つき
Kaosunao01 引用元:競馬ブック
大きく、澄んだ、黒目勝ちの目は素直さを表す

■気性のキツい馬の目、顔つき
Kaokitui01 引用元:競馬ブック
いかにも神経質そうな、三白眼のような目は性格のキツさを表す

■幼さの残る目、顔つき
Kaowarui01 引用元:競馬ブック
悪さをしたくて仕方ないといった表情

■凛々しい目、顔つきの馬
Kaoririsii01 引用元:競馬ブック
凛々しい表情は、集中力の高い、大人びた気性を表す

■ぼんやりとした目、顔つきの馬
Kaobonnyari01_1 引用元:競馬ブック
ぼんやりとした表情は、闘争心の欠如を表す

さらに、目、顔つきからだけではなく、耳からも馬の精神状態をうかがい知ることもできる。馬の耳の位置は気分によって変化する。緊張していないときの耳は、ぼぼ直立し、前方やや外側を向いている。反対に、恐怖心や敵対心を抱き、緊張しているときの耳は、後ろ向きに絞られている。

耳を絞る仕草を頻繁に見せる馬は、気難しく反抗的か、もしくは精神的に追い詰められていることが多い。こういった馬がレースに行って好走することは難しい。ちょっとした接触や不利を受けただけで、レースをやめてしまったりして、本来の力を出し切ることができない。

■緊張していないときの耳
Mimigoodex_1 引用元:競馬ブック
人間を信頼し、リラックスしている様子

■恐怖心や敵対心を抱き、緊張しているときの耳
Mimibadex 引用元:競馬ブック
怖がっているのか、怒っているのか、とにかく気難しそうな様子

このように、さまざまな目、顔つきをした馬がいて、パッと見た瞬間の表情は、その馬の性格、精神的特徴を如実に切り取っていることが多い。また、耳のちょっとした動きからも、その馬の本質を掴むこともできる。馬を見るということは、馬体を見ることだけではなく、馬の喜怒哀楽などの精神状態をも見ることでもある

(次回へ続く→)

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メンターたちから学んだこと

2人のメンターたちに会うために、週末は博多・小倉へと遠征してきました。

まずお会いしたのは、誰もが知る超有名競馬ブログ「競馬考察ブログ~深い衝撃~」のドリームさんです。このブログは1年以上前から知っていたのですが、最初は「札束の写真なんか載せやがって、嫌味で、生意気なブログだなぁ(失礼)」という印象だったのですが、なぜか妙に気になる存在で、ちょくちょく遊びに行くうちに、その腹の据わった予想やブログの運営に好感を持ち始めました。

あれだけ人気を博しているブログで、プレッシャーを感じながらも、それでも当てに行かない予想を続ける胆力は並大抵のものではありません。また、どんなことがあっても常にオープンで、読者と向かい続ける姿勢には頭が下がりますね。いつの間にか、私も一ファンとして「競馬考察ブログ~深い衝撃~」を見るようになりました。いつまでも、私たちに夢を与え続けてほしいものです。

とまあ、前振りはそこまでにしておいて、ドリームさんとお互いに飲めない酒を飲みながら、競馬のことからそれ以外のことまで(笑)、楽しくお話をさせていただきました。ここでは詳しくお話できませんが、「なぜ競馬ブックを使うのか?」、「オッズと自分の感覚から穴馬を発見する方法」、そして「全ての事実を裏から考える」という話には、その名の通り“衝撃”を受けました。私とドリームさんは、全く違う山の登り方をしていますので、そのこともかえって学びを大きくしたのかもしれません。

Kokura

次にお会いしたのは、「ガラスの競馬場」でもお馴染みのルドルフおやじさんです。彼は血統の天才だと私は思うのですが、普段はそんな素振りなど微塵も見せない、シャイで子供の心を持ったおやじなのです。シービークロスからタマモクロスに続く血の奇跡や、社台ブランドの黎明期(れいめいき)を知っているルドルフおやじさんと私とでは、肌で感じてきたものが全く異なるのですね。ちなみにルドルフおやじさんは、競馬とお酒があれば、どちらに本命◎を打っていいか分からないというほどのお酒好きでもありますが、お酒を呑みながらの彼の話しを聞くだけで、私もその時代を生きてきたかのような感覚に襲われることがあります。

ルドルフおやじさんからもたくさん教えてもらいました。「クラシックを続けて当てるには、たったひとつのキーになるレースを適切に評価できるかどうか」、「ラップ理論が流行っているけど、今の手法では分からない1ハロンのタイムに重要なヒントが隠されている」などなど。ちなみに、今年のクラシックのキーとなるレースは弥生賞である、と私もルドルフおやじさんも一致しました。それから、皐月賞の血統的なヒントもひそかにゲットしまちゃいました(ルドルフおやじさんは気付いていないと思いますが笑)。なんだか皐月賞は当たりそうな予感。

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◎スズカフェニックス

Jiromaru_24

またまた雨が降っていますね。昨年ぐらいから、どうもG1レースの週末に雨が降ることが多いような気がします。最近は馬場が良いので、少々の雨では極端に時計が掛かることはなくなっていますが、それでも気になってしまうのが、私たち競馬ファンの心理といったところでしょうか。まあ、明日のことを憂いても仕方ないので、雨という要素に振り回されないように予想します。

さて、いきなり結論ですが、本命は◎スズカフェニックスに打ちます。堅実に走りながら力をつけてきた馬で、特に今年に入ってからは充実していますね。レース振りを見る限り、非常に捌きの軽い、前向きな気性を持った馬だと思います。阪急杯でも掛かる素振りを見せていたくらいで、スプリント戦に対する不安は全くないでしょう。

なるほど、プリンスローズのクロスを母系に持っているのですね。私としては、サンデーサイレンス×フェアリーキングが軽く出た形だと思っていたのですが、母系にスタミナと底力を内包しているということになりますね。過去の高松宮記念の勝ち馬を見ても、軽いだけでは勝ち切れないのは明らかで、プリンスローズのクロスはプラスと私は勝手に解釈します。

体調も今年に入ってから安定していますし、追い切りの動きも文句なしでした。最大のポイントは、コース取りでしょう(特に4コーナーの)。8番枠を引いたので、ここならば道中は内でジッとしていることが出来るはずです。4コーナーを回るギリギリまで内で我慢して、他馬が外を回しながら馬群が広がったところで、その間を縫って仕掛けてくるという競馬が理想ですね。中京の直線は短いですが、スズカフェニックスの瞬発力を持ってすれば、ゴール前では十分に届くはずです。

プリサイスマシーンに騎乗する安藤勝己騎手は、凄みのある騎手です。どこかの競馬雑誌で、清水成駿氏が安藤勝己騎手の騎乗について、コーナーで順位を上げていくだけのワンパターンと書かれていましたが、それはあまりにも了見が狭すぎますね。
コーナリングで前との差を詰めていくのは、騎乗の基本中の基本であって、どの騎手も心掛けていることです。分かっていても難しいのですが、安藤騎手はそういった基本を当たり前のように出来るだけのことです。

安藤勝己騎手の凄さについて、私はこれまでにも書いてきましたが、もちろん語りつくせるものではありませんね。武騎手とはタイプが違いますが、それぞれに世界レベルのジョッキーであることは間違いありません。4コーナーを回るあたりからの、軽快に逃げるシーズトウショウを見据えての、二人の駆け引きは見ものですね。プリサイスマシーンについては前の手紙で書きましたが、安藤勝己騎手が乗るということも含めて、好勝負になるはずです。萩原調教師にしては珍しくビッシリと追いきってきましたし、年齢的にもここが最後の勝負でしょう。

ルドルフおやじさん本命のマイネルスケルツィは、安定して力を出し切れる馬です。馬体に少し硬いところがある馬なのですが、前走から間隔を開けたことで、少し柔らか味が戻ってきていますね。硬くてもこれまで走ってきているので、これが吉と出るか凶と出るか分かりませんが、期待はしていいはずです。この馬もスプリント戦は全く問題がありませんが、適距離かというと疑問です。少し一本調子なところのある馬なので、もう少し長い距離で細かいラップを刻んで先行する方が良いのかもしれません。前走の京都金杯は展開にも恵まれたところがあると思っていますので、それを含めてスズカフェニックスよりも評価を落としました。

その他で言えば、絶好の枠を引いたシーズトウショウは、思い切った先行策(もしくは逃げ)が打てるはずです。桜花賞を2着した馬がここまで走り続けていること自体が驚異的ですが、ルドルフおやじさんが以前におっしゃっていた血統の力が大きいのでしょう。普通の短距離牝馬の枠を当てはめようとすると、痛い目に会うかもしれません。馬体からは海外遠征の疲労や年齢的な衰えは感じられませんし、何といっても得意の中京平坦コースです。

エムオーウィナーは、雨が降って馬場が渋ればさらに面白いかもしれませんね。この馬の道悪の巧拙は未知ですが、切れ味を殺される馬が出てくる分、押し切れるチャンスは拡がるでしょう。今年に入って充実期を迎えていますし、馬体からもスピードとパワーが伝わってきます。ひとつだけ気がかりなのは、追い切りを見て、口向きの悪さが感じられたことです。直線に入ってから、多少なりとも追いづらい面があるのではと想像します。まあ、クセ馬には乗り慣れた小牧騎手なので問題ないとは思いますが。

わずか1分8秒のお祭りです。
まばたきすることなく見届けましょう。

追伸
本日、ある競馬ブログの管理者の方と会食をしてきました。お互い飲めない同士なのに無理して飲んだのですが(笑)、とても楽しく、勉強になる話を聞かせてもらえましたよ。私の思っていた通りの大人物でした。明日お会いする時に詳しくはお話しますね。それでは競馬場で!

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スペシャルな血統のマイネルスケルツィを狙う

Rudolf_24 →ルドルフおやじってどんな人?

年をとると集中力が続かなくなり、マイラーがスプリンターにシフトするというのはおもしろいですね。このおやじにはスッキリわかる話です。で、今年のオービスサマーダッシュの◎はルドルフおやじで決まりですか。

さて、1回目の手紙以来、このおやじ頭を抱え続けております。うーむ難しい!安藤Jが乗るということで、1番人気はおっしゃるようにプリサイスマシーンでしょうか。安藤Jは凄みのある騎手ですね。今はもう語られることは少なくなりましたが、福永洋一騎手は天才という言葉だけで語ることのできない、何か恐ろしいものを感じさせる騎手でした。ふたりの騎手を安易に比較するのは無礼ですが、最近の安藤Jの騎乗ぶりにも怖さを感じます。一長一短ある馬の集まった今回、騎手のサポートを最も多く受けられるのは、この馬に違いありません。

このおやじはキンシャサが高松宮で1着になるとずっと思っていたので、前走キンシャサに安藤Jを乗せたかったのですが、安藤Jはキンシャサではなくプリサイスを選択しました。ルドルフおやじと安藤Jは容易に比較できますな。プリサイスが高松宮を制する力をもっていると、安藤Jが教えてくれているような気がします??

プリサイスの祖母はグローバルダイナ(グロちゃんという愛称でした)です。牡馬と互角に戦える強い牝馬で、成長力もあり古馬になってもどんどん力をつけていきました。ただ、勝ちきれない面もあって、G1級の力はありながら歴史に名を残す馬にはなれませんでした。父のMトップガン産駒にも勝負弱い面は見られますね。血統からは好レースをして、入着するイメージが浮かびます。血筋に重きをおいて競馬を見ているおやじには◎を打ちにくい馬です。騎手は◎、血統は△という難しい馬ですね。

治郎丸さんの手紙を読んで、何度も何度も阪急杯のビデオを見ました。治郎丸さんは「間違っているかもしれません」と謙虚に書かれていましたが、そうじゃない。1番強い競馬をしていたのはフェニックスですね。おっしゃるように、確かなスプリントの力があるからこそなんでしょうね。それに内枠先行有利の新阪神コースで大外を追い込んで善戦する馬の能力は、かなり高いと見て間違いないでしょう。フェニックスは、今回も大外を追い込む競馬に徹するのでしょう。東京新聞杯でもこの馬はG1級の力をもっていることを示しました。今回のメンバーで、G1級の力があるのはこの馬だけだと思っています。ただ、配合にはやはりスプリントの力や素軽さを感じません。秋の天皇賞で狙ってみたいと思ったのは、母系にプリンスローズのクロスを見つけたからです。能力は◎、配合は△という難しい馬ですね。

エムオーウイナー陣営はシルクロードSを快勝したあと、オーシャンSを使うかどうか迷ったのでないでしょうか。オーシャンSは登録しただけで使いませんでした。細心の注意を払いながらG1に臨む陣営の意気込みが感じられます。フラワーパークの甥っ子でとても成長力のある血統です。体重も最近使うごとに増えているというのも好調の証と考えます。ただプリサイスやフェニックスと比較して、能力はどんなものなんでしょうか?臨戦過程は◎、能力は△という難しい馬ですね。

マイネルスケルツィこそ、馬体をじっくり見たい馬です。年明けに金杯を使っただけの臨戦過程は、ちょっとひっかかります。NHKマイルCを2番人気で負けたことから評価は下がっていますが、去年行われた3歳戦でもっともレベルの高かったきさらぎ賞の3着馬だったことを忘れたら痛い目に遭いそうです。

血統は5代母がスペシャルというスペシャルな血統です。ヌレイエフやらサドラーやらフェアリーKなどを輩出する母系には注目しておく必要がありますね。フェニックスと同様少々重い配合ですが、ナシュアのクロスがあるところが救いです。案外健闘するんじゃないかと思います。そういえばフェニックスの母父はフェアリーKでしたね。血統◎、臨戦過程△という難しい馬ですね。

アンバージャックは穴馬として虎視眈々と、何か狙っているような気がします。年明けを2走しましたが、1走目を-2kg、2走目を+12kgという馬体からは、1走目で仕上げておいて、2走目は試走代わりに使おうという陣営の意図を感じます。平坦コースは特に向いている馬だと思います。9歳馬アサカディフィートの活躍する、パラダイスクリーク産駒というのも不気味ですね。穴馬としては◎、能力は△というちょっと気になる馬です。

うーむ、うーむ。能力を考えるとプリサイス、フェニックス、スケルツィーの3強かなあ。このメンバーだと穴を狙う人も多いと思います。オッズはかなり割れるのではないでしょうか。不思議なことですが、こんなときは案外上位人気の馬で収まることも多いものです。このおやじも無理な穴狙いは危険かな、と思っています。

隊列は、スケルツィー、プリサイス、フェニックスの順でしょ。レースの結果は前と後ろをにらむ、プリサイスの安藤Jの仕掛けるタイミングに委ねられています。今回の高松宮記念の最大のみどころはゴール前300mでの安藤Jと武Jの駆け引きです。これは見ごたえありますよ。

穴馬と考えたTホットプレイは、週末の雨がいやですね。底力のあるPM、SF、MSには有利な雨だと思います。大穴はスリーアベニューにしておきます。去年はシラオキ復興年でしたよね。シラオキファンとしてほんの少しだけ1票を投じたいと思います。いや、こっちも迷う、アストニシメント系のサチノスイーティーもいるぞ、血統表にはブロケードの名前が見えます。雨の桜花賞で名牝、テンモンを下した馬です。雨の穴馬ならこれですね。

未だに、迷いに迷っています。迷うからこそ印は絞ります。
◎は母系と配合のよさと展開利を買って、Mスケルツィー
○はG1級の力をもっている、Sフェニックス
▲は騎手の馬を見る目を信頼して、Pマシーン
△はきりがないので打てません。
×は復活が待たれるアストニシメント系、Sスイーティー

プリサイス、フェニックス、スケルツィーの3強の三角買いを強めにおします。
4頭の3連複は少々。
今回は負けても納得のいくようにパドックはきちんと見たいと思います。

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使い込んで柔らか味が出たスズカフェニックス

エムオーウィナー →馬体を見る
スピードとパワーに富んだ馬体のバランスで、毛艶も文句なし。
あえて言えば、前走時と比べると少しだけ力みが感じられる。
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シーズトウショウ →馬体を見る
少し腹回りが寂しい気はするが、海外遠征帰りを感じさせない良好な仕上がり。
年齢的な衰えも、馬体からは感じられない。
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タマモホットプレイ →馬体を見る
馬体からは特に強調材料はなく、本調子にはもう一歩か。
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プリサイスマシーン →馬体を見る
コロンとした体型はこの馬の特徴で、とても8歳場とは思えない若々しい体つき。
しかし、前走に比べると、少しだけ筋肉のつき方が悪く、力感が失われている。
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マイネルスケルツィ →馬体を見る
放牧明けらしく、少しふっくらした感はある。
そのことにより、かえってギスギスした面がなくなって、馬体に活気が蘇ってきた。
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アンバージャック →馬体を見る
スケールの大きさは感じられないが、全体的に良くまとまった馬体を誇る。
前走の惨敗からか、一時期の勢いが感じられない。
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ビーナスライン →馬体を見る
牝馬らしく、良くも悪くもコンパクトにまとまった馬体。
パワーがあるタイプではないので、平坦コースはプラス材料になる。
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スピニングノアール →馬体を見る
ここにきて馬体が絞れ、全体のバランスも良く、馬体からは好調が伝わってくる。
あとは、この馬のスプリント能力が通用するかどうかだけ。
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サチノスイーティー →馬体を見る
線の細い体型で、冬毛も残っていて、毛艶も良くは見せない。
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オレハマッテルゼ →馬体を見る
馬体だけを見ると、昨年と遜色ない出来に仕上がっている。
前走のフェブラリーSよりも力感が出て、あとは力の比較だけか。
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スズカフェニックス →馬体を見る
今年4戦目になるが、使い込んで馬体に柔らか味が出てきた。
落ち着いた表情からも、コンスタントに力を出し切れるはず。
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プリサイスマシーンは短距離寄りになってきている

Jiromaru_23

待ちに待った、嬉しい季節がやってきましたね。フェブラリーSからまだ1ヶ月しか経っていないのですが、ずいぶん待たされたような気がします。やっぱり、G1レースのある週は、いつも以上にワクワクします。

いつもためになる話をありがとうございます。私も昔の高松宮記念を少しばかり知っていますが、印象に残っているのは、私の最愛の馬であるヒシアマゾンが逃げて負けたレースですね。中館騎手はボロクソに酷評されましたが、今思えば、あの頃のヒシアマゾンは精神的に消耗していたのでしょう。

ハマノパレード号事件は、恥ずかしながら知りませんでした。ウィキペディアで調べてみましたが、そんな時代もあったんですね。「本日絞め」なんて信じられませんよね…これは忘れてはいけません。

1番人気が勝ったのが一度だけ、というのは不思議ですね。私もデュランダルは相当に強いスプリントマイラーだったと思いますが、あの敗戦は明らかに仕上がり不足ですね。おっしゃるように、緻密にローテーションを組み上げて、スピードを燃焼させきる心と体をきちんと作り上げた馬が勝っているのでしょう。春先のレースだけに、ローテーションの組み方が難しいですよね。ここを目標にするのか、それともこの先のG1まで視野に入れるのか。それによって、冬の過ごし方が違ってくるはずですから。

さて、今年の1番人気は阪急杯を勝ったプリサイスマシーンでしょうか。今年に入っても、とても8歳馬とは思えない走りを見せてくれています。競走馬は年齢を重ねるにつれ、精神的な影響から、距離適性が偏っていきます。たとえば、精神的に長く集中出来なくなってくる馬は、マイラーでも短距離を好むようになります。肉体的には走られるのですが、気持ちが長く続かないんですよね。人間でも当てはまりませんか、これ?

プリサイスマシーンは年齢を重ねるにつれ、短距離寄りになってきていると思います。 だからこそ、距離の短縮は問題ありませんし、8歳となった今、スプリント戦でこそ最大限の力を発揮できるのでしょう。リーディングをひた走る、円熟期に入った安藤勝己騎手が乗ることもプラスですね。

スズカフェニックスは、年明けを3戦して、ここあたりがピークではないでしょうか。 この馬についても、距離適性に不安がささやかれていますが、私は全く問題ないと思います。ご指摘のとおり、ビリーヴと比べると血統的には重い構成になっていますが、この馬の走り自体を見る限り、軽い部類の馬だと評価しています。これぐらいの軽さでは、天皇賞秋を勝ちきることは難しいかなという軽さです。逆に言えば、もしG1を勝てるとしたら、スプリント戦なのではないかということです。 馬体やレースを見ての私の感覚なので、間違っていたらご容赦ください。

前走は敗れはしましたが、コンスタントに末脚を発揮しています。速いペースに戸惑ったというより、4コーナーで外を回したコース取りの差で敗れたということでしょう。道中は引っ掛かるような素振りを見せていますので、スプリント戦のペースでも行こうと思えば楽に追走できるはずです。先週あたりから、少しずつ歯車が絡み合い始めている武豊騎手の手綱にも注目です。

エムオーウィナーは、ここにきて力を付けてきましたね。フラワーパークの甥ということで、血統的にも奥行きが感じられます。フラワーパークとは似ても似つかないパワータイプの体型ですが、馬体を見る限りでも充実振りが伝わってきます。15日には坂路で48秒8という破格のタイムを叩き出して、まさに絶好調ですね。

あとは必然的に流れが速くなるG1レースのスプリント戦で、どこまで粘ることができるかということでしょう。追って伸びる馬ではないので、4コーナーで突き放したいところですが、カーブが急なのでなかなか難しいんですよね。力量的には上記2頭よりも1枚下だと見ていますが、展開次第では勝ち負けにまでなるかもしれません。

繊細に見せかけて実は繊細ではないAO型人間ですが、競馬は最後の最後に辻褄が合えばいいと思っています。

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緻密なローテーションとスピードを燃焼させきる心と体

Rudolf_23 →ルドルフおやじってどんな人?

治郎丸さん、皆さん、いかがお過ごしでしたか。1年で最もよい、わたしたちの季節がやってきました。どうですか、うれしいですね。まずは高松宮記念ですね。「ああ、昔はよかった」とほざけば叱られそうですが、2000mで競う宮杯は熱砂の戦いなんていって、究極のスピードを競ういいレースでしたよ。イットーとその仔のハギノトップレディー、カムイオー、その時代でもっとも速い馬が勝つ実にわかりやすい爽快なレースでした。トウショウボーイだってオグリだって当然勝ってますね。そういえばイットーの血統は最近勢いがないなあ。ちょっと心配してます。

だいたい記憶というものは、おおよそ25年ほど過ぎれば美しくなるということが、最近わかってきました。30年前ひどい目に遭ったあの馬この馬、今ではすべてこのおやじの名馬か、愛馬であります。競馬ファンをながくやろうと思えば忘れっぽくならなくてはいけません。

しかし、腑に落ちなかったことや、不可解なことは、そうそう忘れられるものではありませんね。宮杯でいえば、ハマノパレード号事件。このおやじも若いころに教えられただけの出来事なので、ここで詳しく書くことはしません。ウィキペディアに事件の顛末が出てますので、よければご覧ください。ことの真相は藪の中ですが、競馬ファンのひとりとして、少し考えさせられる事件にはちがいありません。

宮杯が6ハロンで争われるようになって、10年も立つんですね。NPウィナー産駒のフラワーパークがレコードで圧勝したのは爽快でした。2着はDanzig(これダンツィヒなのかダンジグなのかダンチヒなのかダンツィッヒなのか)直仔のビコーペガサス。宮杯はDanzigのように一気にスプリントの力を発揮できる血統が強いようです。ひとつ飛ばして、4着にNブライアン。なぜ6ハロンにNブライアン?第1回G1高松宮記念は、不可解な出来事のひとつとしてこのおやじの記憶に残ってしまっています。

11回を数えるG1高松宮記念で、1番人気に推された馬が勝ったのが1度だけというのも不思議ですね。わたしはデュランダルの能力を高くかっているんですが、彼でさえ1番人気2着という結果しか残していません。ここで、3月末に宮杯が行われるようになって、1番人気に推されて負けた馬たちを並べてみましょうか。

シンボリグラン5着(1)
プレシャスカフェ3着(1)
デュランダル2着(0)
ショウナンカンプ7着(1)
トロットスター5着(1)
ブラックホーク4着(1)

(  )の中の数字は何だと思います。

正解は年が明けてから宮杯までに使ったレースの数なんです。逆に勝ち馬の年明けに使ったレースの数はどうなっているかというと・・・。

オレハマッテルゼ(3)
アドマイヤマックス(2)
サニングデール(3)
ビリーヴ(1)
ショウナンカンプ(4)
トロットスター(1)
キングヘイロー(1)

なんですね。

なんだか対照的ですよね。たかだか中京の6ハロン、スピードで押し切っておしまい、と思っていのですが、そうじゃない。緻密にローテーションを組み上げて、スピードを燃焼させきる心と体をきちんとつくった馬が高松宮記念を制しているんですね。G1高松宮記念、実にデリケートなレースです。できればパドックで馬をじっくり見て馬券は買いたいですね。今年の宮杯は混戦が予想されてます。1番人気に推される馬を当てるのも容易ではありません。

プリサイスM、Sフェニックス、Mスケルツィー、エムオーウイナー・・・。

プリサイスとMスケルツィーは今年に入って1走しかしていないので、◎を打つならば十分に馬体のチェックとパドックの気配に注意を払うべきだと思います。

Sフェニックスはマイル2戦に7ハロンを戦っているので、臨戦過程はいいですね。ただサンデー産駒ではじめて6ハロンG1を制したビリーヴの血統構成と比べると、明らかに重いですね。秋の天皇賞で狙ってみたいほどの血です。

エムオーウイナーは慎重にレースを選択して本番に臨みます。フラワーパークの甥っ子ということで血統からも期待の大きな馬ですね。前走は好位から抜け出して快勝しましたが、初めの2ハロンが微妙に遅い先行有利な流れだったと思います。

アイルラヴァゲインは3戦を消化してダートで気分転換も図ってるんで、◎候補だったんですが出ないんですね。無念です。大穴はタマモホットプレイかな?

どの馬からも買えそうですし、買えば不安が残る、といったメンバーなので、予想にも繊細さが問われる一戦になりますね。この忘れっぽいおやじなんかおよびじゃないかもしれませんなあ。治郎丸さんの繊細さは何を見つけるんでしょうか、とても楽しみです。

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岩手競馬廃止とかいばおけ支援金と

地方競馬の巨人、岩手競馬が事実上廃止の方向へ向かっている。330億円の融資案も岩手県議会で否決され、県競馬組合管理者の増田知事も、16日夜、本年度限りで岩手競馬を廃止する方針を改めて伝えた。1日に2億円を売り上げる地方競馬の廃止には驚かされたが、300億円以上の負債を抱えている現状では、遅すぎた当然の結末とも言えるのかもしれない。

致命傷となったのは、平成8年に盛岡競馬場を移転して新設されたオーロパークの建設費の見込み違い(見込み236億円→実際は404億円)とされている。また、今回の件に至るまでにも、岩手競馬の危機は何度も叫ばれていたが、その場しのぎの対策しか打ち出すことしか出来ず、結局、単年度の売り上げを黒字化することすら叶わなかった。想像を絶するほどの負債を抱えながらも、競馬を行えば行うほどさらに赤字が増えていくのである。

廃止となった場合にも、2000人以上の人々が職を失い、400億円に上るであろう廃止処理費など、地域の経済に与える影響は底知れない。岩手が育んだ競馬文化が失われ、生産の現場における特に中小牧場にとっては大きな問題となるだろう。そして、次は高知か佐賀かと、廃止が飛び火することも十分に考えられる。ピラミッドの地盤沈下が起こる以上、一人勝ちのJRAとて安泰ではない。

しかし、このまま岩手競馬を続けても、天下りの役人と土建業者が甘い汁を吸い続けて終わりだろう。競馬を愛するどころか、知ることさえない連中が利権やお金の流れを握っている以上、今の競馬組合や関係者ではこの流れを変えることはできない。それ以外の関係者は、どれだけ真面目にやろうとも報われることなく、その腐りきった構造の中で、自分たちをも腐らせていってしまうことになる。このような社会の構造は私たちの周りにもいくらでもあって、岩手競馬の現状を見るにつけ、私たちにとっても他人事ではないと感じた。

岩手競馬廃止問題について詳しく知りたい方は
融資案が1票差で否決 岩手競馬は今月で廃止へ「馬券日記オケラセラ」
岩手県競馬組合への融資の行方?「劇場競馬日記」
岩手競馬廃止の危機!事ここに至るまでの系譜と希望「地方競馬に行こう!」
【岩手競馬】存続の道は本当に閉ざされたのか?「そのまま、そのままっ!」

岩手競馬にまた新たな動きが出てきたようです(3月18日追記)。
【岩手競馬】奇跡は起こるのか?一筋の光明さす「そのまま、そのままっ!」
岩手競馬廃止 再検討?「王様の耳はロバの耳」
岩手存廃は再び議会へ 身の丈にあった経営を「馬券日記オケラセラ」
岩手競馬存続の可能性も「デイリースポーツ」

追記
21日(祝)に行われる黒潮賞の賞金として、高知競馬が「かいばおけ支援金」を募集するという暴挙に出ている。一般の方々から一口1000円を支援金という形で、銀行口座へ振り込んでもらうというものだ。話題作りという意味を含めた募集だろうが、その手法はあまりにも稚拙である。正直に言うと、支援するメリットも明記されていないのにもかかわらず、現在421万円もの支援金が集まっていることを不思議に思う。

とまあ、勝手なことを書き綴ってしまったが、

私も地方競馬が好きです。

だから、黒船賞が行われる21日(祝)に高知競馬場に行くことに決めました。

競馬場に行って馬券を買う

これが私たち競馬ファンに出来る最善の行為だと信じて。

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集中連載:「馬を見る天才になる!」第8回

スター馬体チェック法の「メリハリ」とは、筋肉のつき方のことである。しっかりとした調教を積んで、走れる状態にあれば、自然と馬体にもメリハリが出てくるものだ。また、幼い馬体だった馬が、その成長過程において、メリハリのついた完成形に変化することもある。つまり、たとえ同じ馬でも、その時々の仕上がり状態や完成度によって、馬体のメリハリは変わってくるということである。

それでは、実際に見てみたい。

■メリハリの利いた馬体
Meriharigood01
筋肉量が豊富な迫力のある馬体

Meriharigood02_1
筋肉が細かく発達して、極限にまで仕上げられた馬体

■メリハリの感じられない馬体
Merihariosanai05
全身の筋肉が未発達で、運動神経だけで走っている馬体

Merihariosanai01
競走馬として未完成で、これからの成長が待たれる馬体

■古馬になっても幼い馬体
Merihariosanai02
古馬になっても、コロンとしてメリハリがない馬体
個体の特徴ではあるが、馬体が幼い馬であることは否めない


馬体のメリハリについて付け加えておくと、馬体を絞り、余分な部分を削ぎ去っていくと、あばら骨が見えることがある。あばら骨は、3本くらい薄く浮いているのがちょうど良いとされる。しかし、ある程度の腹袋も必要で、ガリガリに見えるほどあばら骨が(3本以上)見えてしまっているようでは、かえって走らないことが多い。

■あばら骨が見えている馬
Abara01
あばら骨が3本くらい、うっすらと浮いているのが分かる絶妙な仕上がり

このように、「メリハリ」を見ることによって、その馬の筋肉の発達度合いと、仕上がりの良し悪しが分かる。2歳戦などの若駒のレースでは、まだノッペリとした馬体の馬もチラホラ見られるが、古馬ともなれば、それなりに完成された馬体を誇る馬がほとんどになる。また、条件戦では余裕のある造りであった馬が、グレードレース、そしてG1レースともなればきっちりと仕上げられて、メリハリの利いた馬体で登場する。

といっても、馬体のメリハリにも個体の特徴があるので、メリハリがあれば良いということでは決してない。筋肉質でゴツゴツした馬もいれば、柔らかい筋肉をしなやかに隆起させる馬もいる。実際に、あのディープインパクトはそれほどメリハリの利いた馬体を誇る馬ではなかった。ご存知の通り、馬体が小さかった馬であるが、メリハリという意味においても傑出している馬ではなかった。ディープインパクトは、筋肉の量ではなく質で走った馬である(もちろんそれだけではないが)。つまり、この馬はこういう肉体的な特徴があって、時系列的に見て、前回や前々回と比べると仕上がりが良さそうだな、馬体が成長してきたなということが、「メリハリ」をパッと見ることによって見分けることが出来るのである。

(次回へ続く→)

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いとしのナリタブライアン号

このエントリー読んで、久しぶりに腹がよじれました。

みんな同じことしているんですね(笑)。

私も高校生の頃、我が愛馬(?)ナリタブライアン号で叩き合いしていて、電柱に激突。騎手は肋骨にヒビが入った程度でしたが、ナリタブライアン号は予後不良。泣く泣く安楽死処分となってしまった思い出があります。黒光りする馬体がトップスピードに乗った瞬間の、あの沈み込むような感覚は忘れられません。当時、鞍上が若かったこともあって、坂路はいつも49秒台ぐらいで上がっていたし、どの馬にも追い比べでは負けたことなかったなぁ。ナリタブライアン号を超える名馬に、あれからめぐり合ったことはありません。大切なものって代わりがないんです。

あっ、ナリタブライアンといえば黒い弾丸ですね。

ちなみに私の最近のハヤリは、有馬記念の4コーナーでディープインパクトのあまりの速さに少し引っ張られ気味になりながらも腰を入れて追い出している武豊騎手を意識しながら自転車で大きく飛びながら角を曲がること。たまに逆走してくるやつがいるので注意。

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集中連載:「馬を見る天才になる!」第7回

Starcheck03

「毛艶」は馬の内臓の状態を映し出す鏡のようなものである。内臓の状態がよければ、毛艶はピカピカに輝き、疲労から内臓に問題のある馬の毛艶はくすんでしまう。ブラッシングをすれば、ある程度取り繕うことは出来るが、滲み出てくるような毛艶の良さは、やはり内臓の状態が良くないと表れてこない。目に見えない内臓面の疲れも、意外と毛艶を通して伝わってくることは多い。さらに、毛艶が良いということは、皮膚が薄いということもつながる。皮膚が薄い馬は、総じて馬体が柔らかく、伸びのある走りをすることができる。

それでは、実際に毛艶を見てみよう。

■ピカピカの毛艶の馬
Keduyagood02 引用元:競馬ブック
一点の曇りもない、美しい毛艶

■くすんだ毛艶の馬
Keduyabad03 引用元:競馬ブック
内臓面がダメージを受けているためか、毛艶が悪い

このように、普通の毛色の馬であれば、パッと見た瞬間に見分けることができる。しかし、芦毛の馬に限っては、白毛が差し毛のように混じって入っているため、毛艶の良し悪しを見分けることが非常に難しい。皮膚のなめらかさや光具合から、毛艶を判断するのが難しいのである。

そこで、芦毛の馬の毛艶については、いつもより黒く見えるかどうかという見方をする。芦毛にも白さの度合いがあるので、他の馬と比べて黒く見えるかどうかではなく、1頭の馬を見る時に、いつもと比べて黒く見えたときは毛艶が良いということである。

■芦毛の馬の毛艶
Keduyaasigebad01 引用元:競馬ブック
芦毛の馬の毛艶は見分けにくい

■同じ馬で黒く見えるとき
Keduyaasigegood 引用元:競馬ブック
上と同じ馬であるが、毛艶の良い好調時は、地肌の黒色が浮かび上がって見える

また、サラブレッドは冬場になると冬毛が伸びるため、どうしても毛艶が悪く見えてしまうことは仕方がない。しかし、レースを間近に控えた馬が、あまりにも毛艶が悪いのはいただけない。冬毛が生えてきて毛艶が冴えないのは、内臓が休眠状態に入っているということを意味するからだ。内臓機能が優れていて、新陳代謝が活発な馬ならば、冬でもほとんど冬毛が生えることなく毛艶が悪くなることはない。あのサクラローレルが冬場でもピカピカに毛艶を輝かせていたのは有名な話である。

■冬場でもピカピカの毛艶の馬
Keduyagood01 引用元:競馬ブック
冬場にもかかわらず(11月撮影)、黒光りのする毛艶

■冬毛が伸びてくすんだ毛艶の馬
Keduyabad02 引用元:競馬ブック
同じ冬場であるが、冬毛が生えてきて毛艶が冴えない

つまり、どんな時期でも、毛艶の良い馬=体調も良いということである。いつもピカピカに毛艶が輝いている必要はないが、毛艶が悪いということは、体調が悪いか、どこかに問題があるということになる。毛艶は馬の内臓の状態を映し出す鏡であり、決して嘘をつかない。厩舎サイドが絶好調とコメントしても、毛艶が悪いようであれば疑ってかかった方が得策である。

(次回へ続く→)

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馬を“動かす”三位一体モデル

武豊騎手は馬を“追える”騎手である、と私は過去に書いたが、【ケイバライフ】のblandfordさんがまた違った視点から武豊騎手の“追える”について書かれたエントリーを読んで、大変面白かった。武豊騎手の、あのスッと馬を動かせることも、“追える”ことだとされている。なるほど、馬を“動かす”ということも、ある意味では馬を“追う”ということなのである。さらに、blandfordさんは、ノーザンファーム空港の調教主任の方や中村騎手の言葉を借りて、武豊騎手は下半身で馬を動かしているとされるが、まさにその通りだと思う。

私が大学生の頃(かなり昔…)、乗馬をかじったことがあるのだが、初心者の頃は全く馬が動かなかった思い出がある。動かないといっても、競馬でいう動かないのレベルではなく、まさに馬が立ち止まったまま動こうとしないということである。馬の腹をどれだけ踵(かかと)で蹴ろうが、馬は頑として動こうとしないのだ。しかし、同じ馬に上級者が乗ると、動けの合図を送っていないように見えるにもかわらず、馬はなぜか自然と歩き始める。

この違いはどこから生まれるか当初は全く分からなかったが、今となってはおおよそ理解できる。上級者は馬の腹を下半身(足)で押し出すようにして、動けのサインを送っていたのである。大きなアクションではないため、ちょっと見た目には分からない。ムチで叩いたり、踵(かかと)で蹴ったりしなくとも、ちょっとしたコツさえ分かれば、下半身の動きだけで馬を動かすことができるということである。これは競馬で馬を動かす時にも当てはまり、「一流の騎手とは」でも書いたように、馬を追う時にも大切なことなのである。

ただし、武豊騎手のあのスッと馬を動かす技術は、下半身の動きだけではないだろう。ここからはあくまでも推測の域を出ないのだが、武豊騎手は「下半身の動き」に加え、「ハミの操作」、そして「馬の気持ち」の3点を見事に一致させることによって馬を動かしているのではないだろうか

そして、中で最も大切なのは、最後の「馬の気持ち」だと思う。「下半身の動き」や「ハミの操作」だけでは、あれだけ馬は動かない。スタートしてから道中にかけて、馬の気持ちを優先しながら走らせ、馬が「行きたい!」と思ったタイミングで「下半身の動き」や「ハミの操作」を使って馬を動かすからこそ、無理なく最高のスピードに乗ることができるのだ。これぞ、馬を“動かす”三位一体モデルである。

Sanmiittai_1

追記
【ケイバライフ】は「競馬のある生活は楽しい」というコンセプトのもと、blandfordさんを筆頭として、中村騎手覆面厩務員竹島牧場、そして猫ブログ(?)まで、ほぼ毎日更新されている競馬総合WEBマガジンです。競馬を多角的に切り取った世界は興味深く、blandfordさんの確かな経験、知識、そして馬券技術に裏打ちされたコラムは必見ですよ。

【ケイバライフ】はこちらからどうぞ→http://www.passet.jp/keibalife/index.php

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集中連載:「馬を見る天才になる!」第6回

それでは、実際のレース(先月に行われたフェブラリーS)の1~3着馬を例に挙げて、この「バランス」を見てみたい。

Sunrize 引用元:競馬ブック
サンライズバッカス
コロンとした胴体の短い体型であり、背中から腰にかけての傾斜もきつい。いかにも後輪駆動のスピード馬で、速い時計の決着には強いはず。これらのことからも、この馬にとって1800mの平安Sで2着したことは好走と言ってよく、マイル戦へ距離が短縮されることは、大きなプラス材料になることが分かる。

Blueconcord 引用元:競馬ブック
ブルーコンコルド
昔と比べると胴体が少し伸びて、それでもズングリとした形である。重心も低く、首も太く、典型的なパワータイプの短距離馬の馬体である。年齢を重ね、折り合いがつく分、距離がもつだけで、馬体だけを見ると、肉体的な距離適性はマイル戦であることが分かる。また、力の要る重い馬場を得意する。

Bigglass 引用元:競馬ブック
ビッググラス
前述の2頭と比べ、胴体も脚もスラリと長く、背中から腰にかけての傾斜も理想的で、全体的なシルエットのバランスが良い。馬体を見る限り、とても短距離馬のそれではなく、前走(根岸S)からの200mの距離延長はむしろプラスに働くはずである。

もちろん、レースでは様々な要素が絡み合うので、イコール結果とはならないこともある。ブルーコンコルドは、マイル戦自体はベストの距離なのだが、時計の速いペースに苦しがってしまった。砂の深いダートで行われていたら、おそらく圧勝していたに違いない。ビッググラスにとって、距離延長自体は好材料であったが、上位2頭と比べると、能力が一枚下であった。また、もう少し時計の掛かる馬場の方が良かったかもしれない。

ここで大切なことは、「バランス」を見るということである。全体的な「バランス」をパッと見て、その馬の肉体的な特徴がどういったものかを把握することである。どれぐらいの距離がベストで、どれぐらいの距離までもって、どのような馬場を得意とするのか。これだけのことが、たった4点(胴体、脚の長さ、首の太さ、長さ、背中(腰)の角度)の「バランス」から、大まかにイメージできるのだ。

(次回へ続く→)

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集中連載:「馬を見る天才になる!」第5回

Starcheck02

スター馬体チェック法の「バランス」とは、馬体全体をシルエットのように見た時の、「胴体」を含む、以下4点のバランスのことである。

1、胴体
2、脚の長さ
3、首の太さ、長さ
4、背中(腰)の角度

1、胴体
前述のため省略

2、脚の長さ
サラブレッドは、身長(首の付け根から脚先まで)と体長(胸から尻の先まで)が基本的に等しい。つまり、胴が短い馬は脚も短く、胴が長い馬は脚も長い。ということは、短距離馬は脚が短く、長距離馬は脚が長い傾向にあるということになる。

短距離馬は脚が短いため、ピッチ走法で走り、スピードに乗りやすい。短距離の見分け方は、重心の位置を意識するとよい。短距離馬は脚が短い分、長距離馬に比べて重心の位置が低くなる。

では、実際の馬を見てみよう。

■全体のバランスとして脚が短い馬
Asishort01 引用元:競馬ブック
ガッチリした胴に短めの四肢が付いている。
脚が短いため、重心の位置が低い。
ピッチ走法で走るため、短い距離が合いそう。


対照的に、長距離馬は脚が長く、ストライド走法で走るためスピードに乗るのに時間がかかる。人間と比べると、どのサラブレッドも脚は長く見えるのだが、その中でもスラっと脚が伸びているのは典型的な長距離馬であることが多い。

それでは、実際の馬を見てみよう。

■全体のバランスとして脚が長い馬
Asilong02 引用元:競馬ブック
脚がスラっと伸びているのが分かる。
重心の位置も高い。
ストライドが大きく、長い距離が合いそう。

パッと見た瞬間に脚が短いな、重心が低いなと思ったら短距離馬であり、脚がスラっと長いな、重心が高いなと感じたら長距離馬である。どちらとも言えないのであれば、平均的な脚の長さの馬ということになる。必ずしも、脚の長さだけで短距離・長距離を見分けられるわけではなく、どっちつかずの脚の長さの馬の方が圧倒的に多いのが実際である。そんな中で、パッと見て脚の長さの違いに気付いたならば、その馬は典型的な短距離・長距離馬である。

3、首の太さ、長さ
サラブレッドが走るために、首は重要な役割を担っている。馬は首を使わなければ走れないので、全力疾走後の馬の首の疲労は大変なもので、首の使い方が上手ければ、それだけ疲労も少ない。首と頭を加えた重量は、なんと100kg以上(体重の約20%)を占めるため、そのバランスがいかに走りに大きな影響を与えるかは想像がつくだろう。

首の太さと長さは、その馬の体型と関係してくるため、距離適性を計るための材料となる。胴の分厚い馬体には、肉体の構造上、しっかりとした太い首が付いているのが自然である。その逆もまた然りである。直感的にお分かりいただけるはずだが、マッチョでズングリムックリしている馬の首は短くて太く、ヒョロっとしてスマートな馬の首は長くて細い。

つまり、短距離に適性のある馬の首は短くて太く、長距離に適性のある馬の首は長くて細い。あまりにも首が太くて短い馬は、首の筋肉に無理な力が入り、疲れやすく、距離が長くなると息がもたなくなってしまうからだ。

それでは、実際の馬を見てみよう。

■首が短くて太い馬
Kubihutoi03_1 引用元:競馬ブック
ガッチリした胴から、そのまま太い首が伸びている。
立派な首が付いており、かなりのパワーを感じさせる、典型的な短距離馬の首である。

■首が長くて細い馬
Kubihosoi01 引用元:競馬ブック
適度に長く、太すぎずにスラっとした理想的な首である。

パッとみた瞬間に、首が太くて短ければ短距離馬で、細くて長ければ長距離馬である。どちらとも言えないのであれば、平均的な首なのであろう。必ずしも、首だけで短距離・長距離を見分けられるわけではなく、実際には、どっちつかずの首の方が圧倒的に多いのだが、そんな中でパッと見て分かるのであれば、その首は典型的な短距離・長距離馬のそれである。

また、頭の大きい馬は、その分、首が太くなるのは必然である。頭が大きくて首が太いということは、それだけ負担が大きく、ロスがあるということになる。それゆえ、頭の大きい馬は嫌われるのだが、それも絶対的なものではない。頭が大きくても走る馬は走るが、あまりにも首が太くて短い馬は、走りに対する負担が大きく、ロスがあることは事実である。

4、背中(腰)の角度
背中(腰)の角度とは、馬の背中から腰にかけてのスロープの角度のことである。なだらかな傾斜で上がっていくのが普通であるが、やはりこの角度にも個体差はある。短距離を得意とする馬は傾斜の角度がきつく、反対に、長距離を得意とする馬は傾斜の角度がなだらかであることが多い。とはいえ、わずかな角度の差であるため、ほとんどは見分けがつかない。

しかし、中には傾斜が極端にきつく、腰が高く見える馬や、反対にほとんど水平に近い馬もいる。たとえば、背中の角度が極端に切れ上がった馬は、腹が巻き上がっていることや、背中が極端に短いために、そう見えることが多い。また、背中(腰)の角度が水平に近い馬は、後脚の発育が悪いために、そう見えることが多い。つまり、見た目に分かるくらいの馬は、馬体のどこかに不具合が生じているわけで、こういった馬はまず走らないと考えてよい。

それでは、実際に見てみたい。

■普通の背中(腰)の角度の馬
Pp06 引用元:競馬ブック
背中から腰にかけて、なだらかなスロープを描いている

■傾斜がきつい馬
Kositakai01 引用元:競馬ブック
腹が巻き上がっているせいもあるが、背中から腰への傾斜がきつく見える。
背中が短く、スタミナ不足を感じさせる。

■傾斜が水平に近い馬
Senakanadaraka01 引用元:競馬ブック
ほとんど水平に近い傾斜で、他馬と比べると腰が落ちているように見える。
推進力に欠けるのは否めない。

背中から腰の角度は、ほとんどの馬がなだらかなスロープを描いて上がっていくもので、各馬の個体差によって、わずかな角度の差が出るだけである。つまり、なめらかな角度であれば問題がなく、パッと見た瞬間に、傾斜がきつ過ぎる、または水平に近いと感じたならば、その馬に問題があるということになる。

馬体をシルエットとして観察する際に、ここまで説明してきた4点「胴体」、「脚の長さ」、「首の太さ、長さ」、「背中(腰)の角度」のバランスをチェックするのが、「バランス」の意味である。

つまり、馬体の「バランス」をチェックしながら、各馬の馬体の肉体的な特徴をシルエットとして掴むのである。馬1頭1頭の個性(個体の特徴)として、このバランスは異なっていて当然であり、たとえば胴体は長いのに脚は短い馬や、首が太くて、なおかつ長い馬もいるはずである。

また、同じ馬でも、その時々によって、馬体のバランスは異なってくる。前走では理想的な背中(腰)の角度を保っていた馬が、今回はなぜか腹が巻き上がったように傾斜がきつく見えるということもあるだろう。過去のシルエットを頭にインプットしておくことによって、その馬の今の状態を過去の状態と比較して把握することもできるのである

(次回へ続く→)

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「エプソム、ダービーの行進」

Dufy_2
「Epsom,le défile du Derby」 1930 Raoul Dufy

ラウル・デュフィという画家をご存知だろうか?ゴッホとかピカソは知っていても、ラウル・デュフィを知っている方は少ないと思う(この絵を観るまで、もちろん私も知らなかった)。ラウル・デュフィは北フランスの港町で生まれ、フランスで活躍した、フランス人にとって正真正銘の自国が誇るアーティストなのである。というのも、同じ時代にフランス画壇で活躍した画家たちが、ゴッホ(オランダ)、ピカソ(スペイン)、シャガール(ロシア)、フジタ(日本)と、なぜか異邦人が多かったからである。

デュフィが好んで描いたモチーフのひとつが競馬場であった。実はデュフィが最初に競馬場を訪れたのは、女性のファッションを研究するためだったそうだ。当時、競馬場には、最新のファッションを身に纏った淑女たちが溢れていた。が、しかし、デュフィの心はいつの間にか競馬に奪われてしまい、それ以来、競馬場に足繁く通うようになったそうである。このエピソードを聞いて以来、私はラウル・デュフィという画家に妙な親近感を感じ、彼の作品を好きになってしまった。

この作品ではエプソム競馬場が描かれていて、画面右下の円形の標識がゴール地点となり、スタジアムの前を、競走馬たちがスタート地点へ向けて行進している。競馬場の華やかさと広大さ、そして生きる喜びが、明るく洗練された色彩で見事に描かれていると思う。デュフィは「色彩の魔術師」と呼ばれていたが、この「エプソム、ダービーの行進」はまさにデュフィの真骨頂と言ってよい。この絵を観るたびに、今年こそ、エプソム競馬場へThe Derbyを観に行きたいなあと思ってしまうのだ。

*上の絵をクリックすると大きいサイズでご覧になれます。

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どの騎手から乗り替わったのか

Mybestrace今月号の「優駿」で、騎手自身が選ぶ「マイ・ベスト・レース」という企画を読んだ。安藤勝己騎手からペリエ騎手、そして岡部元ジョッキーまで、15人のジョッキーらが自ら騎乗したレースの中でも最高のものを1つだけ選ぶという企画なのだが、私の印象に深く残ったのは、横山典弘騎手が選んだ2006年のフラワーカップである。

キストゥへヴンで勝ったこのレースであるが、横山騎手はこのレースを選んだ理由について、「騎乗前に考えた課題をすべてクリアできた会心のレースでした」と語る。その課題とは2つあって、ひとつは、テンションの高いキストゥへヴンに気持ちをコントロールしながら、折り合いをつけて走ることを覚えさせること。もうひとつは、次の本番である桜花賞に向けて余力を残して臨めるよう、負担をかけないレースをして、なおかつ権利を獲ること。この2つの課題をクリアできたからこそ、横山典弘騎手にとっては会心の騎乗であったというのである。

ご存知のとおり、桜花賞は安藤騎手の手綱によって勝利したわけだが、その勝利は横山典弘騎手が乗ったフラワーカップという伏線があってこそのものであった。騎手は勝たなければならないが、それだけではならない。将来を見据えながら馬に競馬を教え、先々へとつながるレースをしながら、なおかつ勝たなければならないのだ。ひとつのレースは点であるが、その点と点が結ばれながら線となって、その馬を形成していく。ひとつのレースで起こったことは、過去のレースからの集積であると共に、未来のレースへの布石でもある。

つまり、「どの騎手から乗り替わったのか」ということは、非常に大きな意味を持つということである。私たちは馬券を予想する上で、「どの騎手に乗り替わったか」ということに重きを置きすぎる嫌いがあるが、それと同じかそれ以上に、「どの騎手から乗り替わったのか」ということは大切な要素なのである。特に、競馬を覚えていく時期(クラシックシーズン)の若駒の走りを占う上では、どの騎手がどのようなレースをしてきたかという視点を欠いてはならない

明日は牡馬クラシックに臨む精鋭が集う弥生賞が行われる。アドマイヤオーラ、モチ、サムライタイガース、メイショウレガーロと、このレースも本番を見据えた乗り替わりが多い。中でも私は、後藤騎手から乗り替わったメイショウレガーロの走りに注目している。前走の京成杯は、後藤騎手が前半で抑えすぎたように映るが、その時の馬の雰囲気に合わせ、リラックスして走らせることに集中した、まさに先を見据えた騎乗であったと私には思えた。思えば、先週のローエングリンも、田中勝春騎手が差す競馬を根気強く教え続けたからこそ、後藤騎手がバトンを受けた中山記念でも、掛かることなく折り合いがつき、マイペースの単騎逃げを打つことが出来た。後藤騎手が勝たせたように見えても、実は田中勝春騎手が勝たせていたということはある。騎手とは因果な商売なのである。果たして今度は、後藤騎手の騎乗がメイショウレガーロをどのような形で皐月賞に導くだろうか。

photo by fake Plece

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集中連載:「馬を見る天才になる!」第4回

Starcheck01

まずは、スター馬体チェック法☆1の「胴体」から順に説明していきたい。

よく言われることであるが、馬体が厚くて短い馬が短距離馬向き、薄くて長い馬が長距離向きであるという考え方は基本的には正しい。厚い薄いというのは、馬体(胴体)の幅のことであり、短い長いというのは馬の体長(胸から尻の先までの長さ)のことである。マッチョでズングリムックリしているのが短距離馬で、ヒョロっとしてスマートなのが長距離馬と言えば分かりやすいか。

もちろん、各馬には個体差があるので、短距離馬がみなマッチョでズングリムックリで、長距離馬がみなヒョロっとしてスマートということではない。距離適性には気性面の影響も大きいのだが、各馬の馬体(胴体)を総体的に見ると、そういう傾向があるということである。そのため、胴体を見れば、ある程度の距離適性は分かる。

分かりやすいように、かなり極端に表すが、典型的な短距離馬の胴体を平面で表すと(図1)、典型的な長距離馬の胴体を表すと(図2)のようになる。

Doutai

つまり、胴体を真横から見て、胴の短い馬だと思ったら短距離馬であり、長い馬だと思ったら長距離馬である。さらに、胴体を正面から見て、胴の幅が厚い馬だと思ったら短距離馬であり、薄い馬だと思ったら長距離馬である。

ひとつだけ問題なのは胴体の幅である。なぜなら、私たちは胴体を正面から見る機会になかなか恵まれないからである。ほとんどの立ち写真は、馬を真横から撮影したものであるし、競馬場のパドックでも、基本的には歩く馬を横から見るようになるからである。ゆえに、胴体を正面から見た幅を材料にして、各馬の距離適性を測ることはあまりない。パッと見た胴体の長さ(体長)を基に、どのくらいの距離を得意とするのかを見分けることになる。

それでは、実際に見てみよう。

■典型的な短距離馬の胴体
Taikeishort02 引用元:競馬ブック
胴体の幅が分厚そうで、体長(胸から尻の先まで)が短い。
マッチョでズングリムックリしている。

■典型的な長距離馬の胴体
Taikeilong01 引用元:競馬ブック
胴体の幅が薄そうで、体長(胸から尻の先まで)が長い。
ヒョロっとしてスマートである。


さて、確認してみよう。
これは短距離馬の胴体だろうか?それとも長距離馬の胴体だろうか?
Taikeishort03 引用元:競馬ブック
その通り!
コロンと胴が詰まっていて、正面から見ると、馬体の幅も相当にありそう。
いかにもスピードがありそうな短距離馬の胴体である。

それでは、こちらはどうだろうか?
Taikeilong02 引用元:競馬ブック
その通り!
胴に窮屈なところがなく、上の馬と比べると、拳(こぶし)2個分は馬体が長い。
フットワークが大きく、長い距離が合いそうな長距離馬の胴体である。

実に簡単である。これから何度も述べることになるが、パッと見た瞬間の印象でいいのである。パッと見た瞬間に、胴が短いな、詰まっているなと思ったら、短距離馬の胴体である。反対に、胴が長く、窮屈なところがないなと感じたら、長距離馬の胴体である。

どちらとも言えないのであれば、平均的な馬体の馬なのであろう。必ずしも、体型のみで短距離・長距離を見分けられるわけではなく、どっちつかずの体型の馬の方が圧倒的に多いのが実際である。そんな中で、パッと見て分かる体型なのであれば、その馬は典型的な短距離、もしくは長距離馬なのである。

(次回へ続く→)

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