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アイポッパーとデルタブルースは未来を変えるのか?

Jiromaru_29

「武豊は天才ではない。なぜなら、武豊が勝った理由は説明できるからだ。福永洋一が勝った理由は説明できなかった。」とある騎手が語っていましたが、おそらくその通りなのでしょう。天才福永洋一は、全ての騎手にとって、今でも遠いところにいるのでしょうね。福永洋一騎手が無事であれば、天皇賞春の勝利騎手には彼の名前がずらっと並んでいたかもしれません。

Archer_1福永洋一といえば、山本一生氏が「競馬学への招待」の中で、「福永洋一が話すときの口まわりが、僕にはフレッド・アーチャーの絵の口まわりに似ているような気がしてならない」と書いていましたが、私にとっても福永洋一=フレッド・アーチャーというイメージなんですね。先日、東京競馬場に行ったのですが、フジビュースタンドの2階にフレッド・アーチャーの絵が飾ってあったので、ふと思い出してしまいました。

フレッド・アーチャーは19世紀後半に活躍した、イギリス史上最も有名なジョッキーです。13年連続でリーディングジョッキーになり、「アーチャーが乗ればカタツムリでさえも勝てる。」と言われたほど、その当時の彼は天才の名を欲しいままにしていました。しかし、彼はピストルで自分の頭を打ち抜いてしまい、29歳の若さにしてこの世を去ってしまうんですね。減量苦だとか、最愛の妻と息子の死だとか、自殺の理由には様々な憶測が飛んでいますが、本当の理由は今でも謎に包まれたままです。いつの時代も、天才は遠いところに行ってしまうのでしょうか。そういえば、私の敬愛するデットーリ騎手も、あやうく飛行機の墜落事故で命を落としかけましたね。

さて、本題の天皇賞春に移りましょう。今年はレベルが低いとされていますが、それは今年に限ったことではないのかもしれません。ルドルフおやじさんのおっしゃるように、そろそろ春の天皇賞の栄光にも夕日が差してきたのでしょう。昨年にしても、ディープインパクト以外は、陽の当たらないメンバーでした。メジロマックイーンやライスシャワーが鎬を削っていた頃が懐かしく思い出されます。マンハッタンカフェが勝った天皇賞春が最後の年だったのかもしれません。

やはり、1番人気は阪神大章典を勝ったアイポッパーでしょうか。阪神大章典の勝ち馬であるアイポッパーは、それだけで本番も最も勝利に近いところにいると考えて間違いはないでしょう。この馬のフットワークや気性はまさに長距離馬のそれで、馬の形から言うとナリタトップロードに近い気がします。父サッカーボーイの勝負弱さを、どこまでサンデーサイレンスが支えてくれるのでしょうか?前走をひと叩きされて、さらに良くなってくるはずですし、もし前走がピークだとしても、典型的なステイヤーである同馬のピークは天皇賞春まで続くはずです。体調の心配は全くありません。

ひとつだけ心配な点は、やはり7歳馬であるということです。十分なケアを施されながら使われている印象はありますが、この馬の走行距離はかなりのものですからね。ただ、全体としてみれば、この馬の生涯のピークは今でしょう。私は一昨年の天皇賞春が一番のチャンスだと思っていましたが、どうやら違ったようですね。あの頃は、まだ重賞も勝っていませんでしたし、阪神大章典も僅差とはいえ2着に敗れていました。その後、メルボルンカップへの挑戦を含め、少しずつ馬がしっかりと本格化してきて、ようやくステイヤーズSで重賞を勝つことができました。そして、何と言っても、阪神大章典を勝って天皇賞春に臨んできているという点は、動かしがたい事実です。武騎手から安藤騎手に乗り替わりましたが、全く問題はないですね。むしろ、また違った味が出るのではないかと期待してしまいます。

2005年にアイポッパーが勝てなかったメルボルンカップを、昨年制したのがデルタブルースです。この馬は骨量豊かで、はちきれんばかりの筋肉が付いており、非常に良く見せるタイプの馬です。メルボルンカップは、力の要る馬場であったことが最大の勝因だと私は考えています。だからこそ、そのままの実績を信用する訳にはいきませんよね。オセアニアで走った馬が日本でも走るのは難しいというか、つまり、オセアニアで走ったから逆に日本で好走を期待できないという感覚です。時計の速い勝負になってしまうと厳しいですね。スピードが上がったところで付いて行けない、というレース振りを嫌というほど見てきましたから。ただ、この馬は日本の菊花賞を勝っているわけで、もしかすると京都コースに限っては勝算があるかもしれません。

メルボルンカップに挑戦した、この2頭のステイヤーは7歳馬と6歳馬です。天皇賞(春)が創設された1938年の勝ち馬ハセパークから、2006年の勝ち馬ディープインパクトに至るまで、全67頭の勝ち馬は全て4歳~6歳馬でした(アイスさんによる)。歴史上、7歳馬による勝利は一度もありません。そして、6歳馬について言えば、過去20年でライスシャワーの1頭のみ。過去67年に広げても、4頭しか勝利したことがありません。しかし、今年の天皇賞春には昨年の春天、宝塚、菊花賞、JC、有馬の1~3着馬が1頭もいないという事実もあります(さとしさんによる)。実績と勢いのある強い4、5歳馬が、全く出走していないという見方もできます。うーん、データの扱いは難しいですね。「今日変わるのは未来である」というルドルフおやじさんの言葉にも、ますます重みが出てきましたね。何歳の馬が勝つのかというだけで、興味深い天皇賞春になりそうです。

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Tracked on April 26, 2007 at 05:12 PM

Comments

私はユメノシルシが気になっています。
ドリパと同じフジキセキ産駒で、母父トニービンが同じです。
馬名も似ていますしね。
成績表のレース名をみると、応援したくなります。

3連勝のネヴァブションの勢いも気になります。
菊花賞で負けすぎなのがあれですけど。

武騎手がいないということで、
騎手人気でアイポッパーがかぶりそうですね。
レースもですが次郎丸さんの◎も楽しみです(笑)


Posted by: さとし | April 25, 2007 at 10:38 PM

こんばんは、僕もこの騎手の話読みました、もう結構昔になりますね。

今年の天皇賞はナカナカ面白くなりそうです、サッカーボーイの子のアイポッパーを楽しみにしていましたが、アンカツに乗り替わりなのでファストタテヤマを応援したいと思います。

それとサムソン、本当に復活したのならここも勝てるのでしょう。

ただこの馬、長距離が得意なのかどうか・・・・。

Posted by: 和人 | April 25, 2007 at 10:42 PM

今晩は。

今年の天皇賞は阪神大賞典の上位3頭のレースだと思っています。3連複1点で勝負と決めています。
過去のデータでは4,5歳のみが勝てるそうですがそれでも5歳のトウカイトリックが入っており心配はないです。

後は4歳馬の実力ですが代表のメイショウサムソンは先ず勝てないと思って良いと思っています。彼は昨秋から菊花賞は絶対勝てないと自信が有り、更に200M延びる今回は先ず勝機は有りません。理由は彼の最高のパフォマンスは皐月賞、2着ではあったが神戸新聞杯だと思います。
ドリパスを物差しに考えても昨秋以来最少着差がクビの神戸新聞杯で最大着差は菊花賞の0.7秒差です。単純ですが一番解りやすいと思います。
ステップレースとして大阪杯を選んだのも新陣営が距離適性を考えてのもだったのではないでしょうか?
私が考える3強(大賞典上位3頭)が崩れた時の3着が最高でしょう。昨年来の信念ですので私は消しですが。

4歳ではネヴァビションの指数が良く押さえにはと気持ちが動いています。


Posted by: やす爺 | April 25, 2007 at 10:43 PM

さとしさん

ユメノシルシは私も面白い穴馬だと思います。

はやひでさんも注目していたなぁ。

「長距離の逃げ馬」は馬券の鉄則ですので、狙うなら人気のない今回でしょう。

なんとなく、一昨年のビッグゴールドに似た雰囲気がありますね。

ネヴァブションは私も候補の1頭に考えています。

追い切りの内容次第では勝ち負けになるのではないでしょうか。

>レースもですが次郎丸さんの◎も楽しみです(笑)
→そんなにプレッシャーかけないで、好きな馬に賭けさせてくださいな(笑)

Posted by: 治郎丸敬之 | April 26, 2007 at 12:41 AM

和人さん

フレッド・アーチャーはイギリスでは有名なジョッキーですが、意外と知られていませんよね。

タイトルは忘れましたけど、このアーチャーの自殺をミステリー化したフィクションもありましたよ。

和人さんは、アンチアンカツですね~。

私は日本のジョッキーの中では、最高の騎手だと思っているのですが…

サムソンについては、私も同感です。

どう見ても、距離適性があるとは思えないんですよね。

もちろん、菊花賞でも本命にしていませんし。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 26, 2007 at 12:46 AM

やす爺さん

こんばんは。

阪神大章典組を上に見ていらっしゃるんですね。

ドリパスが残った、あのスローのレースをどう観るかがカギですよね。

私もメイショウサムソンのベストパフォーマンスについては、皐月賞だと思っています。

ダービーは馬場に助けられた部分も多少なりともあったかなと。

菊花賞は距離が不安で本命にはしませんでした。

もちろん、200m延長される天皇賞春も疑問です。

「予想ジョウズなシロウトさん」にブログを変更されたんですね。

フローラSも的中されたようで、おめでとうございます!

今週もまたやす爺さんの予想を楽しみにしております。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 26, 2007 at 12:53 AM

武豊騎手と福永洋一騎手に関してのくだりは非常に面白いですね。
以前イチローが「自分は天才ではない。打てるようにして
打っているんだから。打てるはずのないフォームでガンガン
打っている方こそ天才でしょう」
というようなことを語っていたことに通じる気がします。

アイポッパーはこの春がピークのような気がしています。
出走メンバーをパッと見たときからこの馬だと
思っているんですが、あまりにも条件が合い過ぎて
逆に怖くなってきています(笑)

昨年からの古馬重賞の上位馬を調べてみたんですが
4歳5歳馬の優位は圧倒的ですね。
総出走数と比較してみて驚きました。
その中でアイポッパーだけが異質な活躍をしている点で
アイポッパーから新鋭に・・・というのが
現段階でのプランです。

Posted by: けん♂ | April 26, 2007 at 02:37 AM

けん♂さん

武騎手はどのようにして勝ったかを説明できる、つまり、勝つべき乗り方をして、そして勝っているということですよね。

まあ、勝てるべき乗り方を忠実に実行できるというのが、周りから見れば天才なのかもしれませんが(笑)

アイポッパーのピークについて、私も同感です。

一昨年は、線の細さが残っていましたし、昨年はメルボルンカップ挑戦の疲労が残っていたような気がします。

おっしゃる通り、怖いぐらい条件は整っているのですが、それがゆえに、かえってパンチ力のなさといったマイナスに目が行ってしまいます。

本当にG1を勝てるのかと。

それでも、私はこの馬が最も安定して馬券に絡んでくる馬だと思っています。

なんと言っても、阪神大章典の勝ち馬ですから。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 26, 2007 at 09:57 AM

以前渋谷の講習会を出そこなった者です。いつも楽しくblogを読ませていただいています。今回の記事について誤謬がありますので一言。昨年11月のメルボルンC2着馬はポップロックであり、アイポッパーではありません。天才福永の記述も素晴らしいので少し構成を変えてデルタブルースと春天とに結び付けられるようなさっては如何かと思いました。

Posted by: Aloha | April 26, 2007 at 11:54 AM

Alohaさん

いつもありがとうございます。

○○さんですね、覚えていますよ~。

今回のメルボルンカップの件ですが、誤解を招くような表現で大変申し訳ありません。

おっしゃる通り、アイポッパーとデルタブルースは違う年に出走していますので、

「2005年にアイポッパーが勝てなかったメルボルンカップを昨年制したのが」と修正しておきますね。

ありがとうございました!

いつの機会かでお会い出来ればいいですね。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 26, 2007 at 07:39 PM

次郎丸さん、こんばんわ
今年の天皇賞は微妙ですね。アイポッパーに安藤勝騎手騎乗ってのも微妙です^^ ドリームパスポートが出ていれば・・・
平成の盾男、武豊はアドマイヤムーンで海外なんで回ってきたんでしょうけど今年は頑張りすぎ^^;
先週の京都を考えると上がり3ハロン33秒台のレースばかりなんですが、これが3200mでもそうなるようだと波乱もあるかと思います。けどデルタとかアイポッパー、トウショウナイトなどステイヤーもいるんで4コーナー回る前からレースが動くかと思います。へそ曲りには池添トウカイトリックとか狙ってみたいとこですが(笑)
あとサッカーボーイが勝負弱いって? 種馬としてでしょうか? 実際、生で見てたものとしては、マイル戦で他馬を問題にしない瞬発力には度肝抜かれましたが・・・・

Posted by: 山人 | April 26, 2007 at 08:57 PM

山人さん

こんばんわ。

今年の天皇賞春はつかみどころのないメンバーですね。

私もドリパが出ていれば、もっと面白かったと思います。

斬っていたはずですが…(笑)。

京都の馬場は面白いぐらいに時計・上がり共に速いですね。

前が止まらない馬場だと思います。

もちろん、それはどの騎手も分かっていることなので、早目に動いてくるでしょう。

おっしゃる通り、4コーナー手前から動きがあるはずです。

それでも前が残るか、前が総崩れして差しが決まるか。

神のみぞ知るといったところでしょう。

トウカイトリック面白いですね。

前からでも後ろからでも行ける変幻自在のトリックスターです。

サッカーボーイの勝負弱さについては、もちろん種牡馬としてです。

ナリタトップロードなどに代表される、線の細さというかパンチ力のなさというか。

まあ、それが純然たるステイヤーの特徴と言ってしまえば、それまでですが…。

山人さんは、サッカーボーイのレースを生で観ていたんですね!

凄いし、羨ましいです。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 26, 2007 at 11:16 PM

サッカーボーイ産駒と言えば、ゴーゴーゼットとか。ナリタトップロードとか。実戦でもやや頼りないといった印象でしたが、種牡馬になってからもこの2頭は早逝しちゃいましたね。

3000m位のG2~3で強さを発揮するのですが、G1では物足りないというレースが特徴だと思います。

今回本線にするならトウカイトリックやトウショウナイトといった人気の裏路線組を狙うとおもしろいかも知れませんねぇ。

Posted by: はやひで | April 27, 2007 at 09:56 PM

はやひでさん

ゴーゴーゼットって、確かはやひでさんの好きな馬でしたよね。

サッカーボーイ産駒は、父に似ず、ディクタスの影響があるのか、長距離を得意とする馬が多いですよね。

そして、大舞台ではなかなか勝ちきれない…

こんなこと言ってると、アイポッパー勝っちゃうかな(笑)。

トウカイトリックは面白い馬だと思います。

展開次第で逃げられるので、池添騎手も思い切って乗れるでしょうしね。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 27, 2007 at 10:10 PM

あ、やっぱり私が怪しいという馬が来るんですかねぇ。
可能性は高いですが、今回はトウショウナイトを2~3着固定で買いたいと思います。
武士沢騎手が天皇賞制覇という印象がどうしても思い浮かばないので、2~3着で。
ディープ世代が今年重賞制覇が多いとの事でトウカイトリックも買いたいですね。で、ここまでトウが付く馬を買うとトウカイエリートも買っておきたくなります。トウの3頭BOX?

サムソンは距離不安視され過ぎてますが、菊花賞も高速馬場だった事から今回がどの位の勝ちタイムになるか?ですが。
3分15~16秒程度ならば対応可能と思います。無印は危険かなぁ。

◎トウショウナイト
○トウカイトリック
▲メイショウサムソン
△ユメノシルシ
×デルタブルース

アイホッパー買えよ!ってツッコミが聞こえてきそうです。

Posted by: はやひで | April 29, 2007 at 09:47 AM

はやひでさん

おっ、ずいぶん思い切ってきましたね。

>武士沢騎手が天皇賞制覇という印象がどうしても思い浮かばないので
→それは失礼でしょ(笑)

今年は田中勝春騎手も勝っていますし、乗り方ひとつで武士沢騎手が勝つことも考えられますよね。

その時は、素直におめでとうと言ってあげたいです。

サムソンは上がり34秒で来られるので、多少の高速馬場なら問題ないと思います。

私はアイポッパーに◎を打ったので、ツッコませていただきました。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 29, 2007 at 10:24 AM

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