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ダイワメジャーはマイラーの切れに屈するか

Jiromaru_38

ダービーが終わって、味噌汁の底に残ったニボシのようになっていらっしゃったんですね。お手紙がなかなか届かなかったので、まさかと心配しましたよ。最近は心悲しい出来事が多いですからね。農林水産省のトップはウオッカの歴史的な勝利を見ることなくあの世へと旅立ってしまいました。もしダービーを観戦しに来て、ウオッカのあの懸命な走りを見ていたら、光を見出せたかもしれないのに…、とウオッカを応援していた人が言っていました。彼は競馬をやらなかったんでしょうね。

競馬をやる人は、決して自ら命を絶つことはありません。なぜって、来年のダービーの勝ち馬が気になるじゃないですか。1万頭に近い馬たちが、来年のダービーを目指して、デビューできる日を今か今かと待っているんですよ。そんな先のことではなくても、今週の安田記念はどの馬が勝つのだろうって気になりますよね。安田記念が終われば、POG馬の選択をしなければなりませんし、ローカル競馬場に美味しいものを食べにも行かなければなりません。そうこうしている内に、今年も日本馬が凱旋門賞でリベンジ出来るのかが気になり出して、あっという間に秋のG1シーズンが始まりますよ。どんなことがあっても、競馬をやる人は生きるという選択をするはずです。

さて、今週の安田記念は農林水産省章典なのですね。サンデーサイレンス産駒が安田記念を勝てないことは毎年話題になりますが、これにははっきりとした理由はありません。分かりやすい(分かりにくい?)言葉で言えば、“巡りあわせ”ということでしょうか。岡部騎手が桜花賞を勝てなかったように、サンデーサイレンス産駒でも勝てないG1はあっても不思議ではありませんよね。

今年の安田記念も、サンデーサイレンス産駒が有力馬のほとんどを占めています。ドバイ遠征帰りになりますが、実績からも一番期待が掛かるのはダイワメジャーでしょう。スピード、根性、パワー共に世界レベルの馬ですので、ここでも明らかに力上位です。前走のドバイデューティーフリーは瞬発力勝負になってしまい、力を発揮できませんでしたが、それでも3着と健闘しています。それほど負担の掛かるレースではありませんでしたので、遠征帰りの休養明けですが、体調面ではそれほど心配することはないでしょう。

ただ、東京コースのマイル戦に関しては、ピリッとした脚が使えない分、苦戦は免れないはずです。マイルのG1戦になると、かなりの末脚で追い込んでくる馬が必ずいますので、一気に来られるとダイワメジャーは厳しいですよね。昨年のマイルCSは重馬場に助けられましたが、良馬場になるとマイラーの切れに屈することも十分に考えられます。

末脚の切れといえば、同じサンデーサイレンス産駒のスズカフェニックスが最上位ですが、この馬のローテーションは気になるところです。高松宮記念では強い競馬をしましたが、スプリント戦で強さを見せたことがかえって心配材料になります。スズカフェニックス自身は東京のマイル戦を勝ったこともあり、距離やコースは問題ないのですが、前走から条件がガラッと変わることの不利は否めません。武豊騎手の腕を持ってしても、高松宮記念から安田記念という2つの異なった階段を登らせることは、相当に難しいことです。

コンゴウリキシオーはノーマークで逃げることが出来れば、再度アっと言わせることがあるかもしれません。前走のマイラーズCは、走りやすい馬場だったことは確かですが、58kgを背負ってレコードでの快勝だけに、決してフロックではありません。前後半と同じラップを刻める馬だけに、枠順や展開次第では面白い存在になりそうですね。たとえば、ダイワメジャーが後ろからの差しを気にした場合、この馬がマンマと逃げ切ってしまうなんてことも考えられます。

チャンピオンズマイルをステップにして、香港から大挙4頭が押し寄せてきましたが、勝負になりそうなのはジョイフルウィナーでしょうか。前走は前残りの展開を1頭だけ差して来たように、昨年よりも充実しての挑戦です。ただ、昨年のレースや過去の走りを見る限り、短距離の差し馬の印象は拭えませんので、中距離のスタミナが要求される府中のマイル戦は少し長い気がします。昨年は外を回して失敗していますが、今年もよほど巧く乗らないと勝ち負けにはならないでしょう。逆に言うと、内で脚をタメて、コースロスなく伸びてくれば、日本馬にとっては脅威になるのではないでしょうか。

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自分の眼力で選んだ馬を信じて賭ける

Rudolf_40 →ルドルフおやじってどんな人?

ダービーが終わり、味噌汁の底に残ったニボシのようになっているおやじであります。

ウオッカの勝利を予想した方がたくさんおられました。すばらしいですね。ウオッカの歴史的な勝利を言い当てたのですから!来年も再来年も、いや64年後もずっと自慢していいんじゃないかなあ。ウオッカもウオッカの勝利を予想した方も、本当におめでとうございます。

レースの後、ヒカルイマイの騎手のような名言が飛び出すかもと、騎手や調教師のコメントを楽しみにしていました。「僕がやったことはないんです」と調教師は語り、騎手は「もうやめてもいいです」と涙ぐんでましたね。平凡といえば平凡なこの2つの言葉が未来の競馬史のなかで思い出されることはないでしょう。しかし、誰にもなしえないことを成し遂げた人間の言葉というのは、案外こんなに謙虚なものかもしれませんね。

調教師はダービーの前に「オーナーには僕からお願いしたんです」とダービー挑戦のいきさつを語っていました。オークスを捨てダービーへ向かう勇気を持てたのは、調教師がウオッカの力を見抜き信じることができたからですね。チャレンジ精神なんていう類のものじゃない。馬の力を見抜き信じる。あらためて、競馬で最も大切なことを思い出させてくれたダービーでした。今回、ウオッカを本命に推した方も「力を見抜き信じる」ことができた方ですね。すばらしい。牝馬だからと迷ったおやじには、3馬身も牡馬をちぎるウオッカの力を見抜く眼力がなかったわけです。

自分の眼力で選んだ馬を信じて賭ける、つまるところ自分に賭けているわけだ。だから競馬はこの上なく楽しいし、危い。2007年牝馬の勝利で幕を閉じたダービーは、賭けるって何だ、ということを思い出させてくれた爽快な出来事として心に残るでしょう。

さて安田記念、どれだけ眼力を発揮できるか?馬を観ず、天機を見るかあ、伯楽はうまいこといいますなあ。マイル、スプリント路線の層は薄くなっていますね。日本馬のなかでこの馬で行こうとそそられる馬がいません。

Dメジャー。昨年秋のこの馬の活躍には目をみはるものがありました。左まわりうんぬん、距離うんぬん、いろいろ言われましたが、堂々と天皇盾を手にしました。喉鳴りで不調が続いていたころを忘れさせるすばらしいパフォーマンスと成長をみせてくれましたね。完成したサラブレッドとはこういうもんだと思わせました。できればJCに駒を進めてほしかった。今回も1番人気に推されるのでしょうか?

実はこの馬、昨年の春、そうですね、安田記念のころには肉体的にも精神的にも完成していたのではないでしょうか。昨年の安田記念で厳しい流れを先行した馬のなかで唯一上位に食い込んだのがDメジャーです。タフなスピードでレースを押し切っていくというこの馬の競馬スタイルはすでに昨年の安田記念で完成したのだと思っています。それでも昨年の安田記念をこの馬は勝ちきることはできませんでした。この馬の本質と安田記念の本質は微妙にずれているんじゃないか、と考えています。

高松宮記念で、スズカフェニックスのスプリントの力を見抜いた治郎丸さんはすばらしかったですね。おやじにはフェニックスのスプリントの力がまったく目に映ってなかったので驚きました。この馬の母系は底力のある血統です。ここから古くはボンモー、ちょっとさかのぼってプルラリズム、そしてシンコウキングなどのタフな馬が出ています。Sフェニックス自身も重馬場で条件戦を圧勝してますね。Sフェニックスは歴史的名馬ではないかもしれませんが、父サンデーから切れ味を受け継いでシンコウキングよりもはるかに強い馬として成長してます。前走はスピードに乗っていって最後に切れを見せましたね。底力と速さと切れ、Dメジャーよりも安田記念では期待がもてるのではないでしょうか。あっ、サンデーは安田記念はだめだったんですね。それでもおやじは印を打ちますよ。勝ち負けだけではなく、この馬の本質が分かるという意味で安田記念は本当に楽しみなんです。

もし安田記念のサンデーを嫌うならばMrプロスペクター系のエイシンドーバーには十分に注意を払っておく必要がありますね。もうすぐ、われもわれもとMrプロスペクター系に草木もなびく時代がくるんじゃないかな。レコード決着したレースを中段から追い込んだ力は侮れません。安田記念ではこういう人気の出ないタイプが怖いですね。この馬にも印を打ちます。

マイラーズCを制したコンゴウリキシオーのような血統はたまにみかけますね。一族を挙げるとひっくりかえるような良血。アルマムードそのものから出ていて、Nダンサーの繁栄を映してアルマムードのクロスが生じているという、たまーに見る血です。タマーに驚くべき強さを発揮するんですが、ヨークずっこける血統だと思います。配合というのはまさに天の配剤。難しいものです。この馬には印は打たないつもりです。

案の定、ヴィクトリアMの影響で牝馬の強いところが逃げていってしまいましたね。ちょっとさびしい気がします。本当に価値あるレースをつくっていくのは難しいことです。JCだって世界の基幹レースからほど遠いところにあるというのが現実ですからね。安田記念はアジアに門戸を開いたということで価値あるレースに育ちつつあるのかもしれません。ヴィクトリアMの施行時期を再考すれば牝馬の最強馬も安心して参加できるもっとすばらしい安田記念になるのではないでしょうか。

外国馬については次回の手紙で触れたいと思いますが、おやじの頭もすっかり国際化していて、1頭応援している外国馬に◎を呈そうかと思っています。

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価値観の転倒さえ

Derby07 by M.H
ダービー2007-観戦記-
64年ぶりとなる牝馬の優勝で、ウオッカが8470頭のサラブレッドの頂点に立った。スローの瞬発力勝負になったことにより、牝馬特有の切れ味が生きた形になったが、それにしても、チャンピオンディスタンス(2400m)を走り、ラスト3ハロン33秒ジャストの脚で上がられては、牡馬もとうてい太刀打ちできない。

パドックでは桜花賞当時よりも落ち着いていて、レース間隔が開いたことにより体調を戻していたのだろう。単に牡馬を負かしただけではなく、初の長距離輸送や前走からの800mの距離延長を乗り越えての完勝だけに、その価値は非常に高い。私を含め、価値観の転倒さえ感じた人は多かったのではないだろうか。究極の仕上げと極限の切れ味だっただけに、レース後の反動が心配されるところだが、今後もとにかく無事に行って欲しい。無事でさえあれば、さらなる伝説を創れる牝馬であることは間違いない。

ダービージョッキーとなった四位騎手は、道中は馬を落ち着かせることに専念し、4コーナーでは内に進路を取り、馬群が開いてから冷静に追い出していた。さすがに直線は夢中で追っていたが、全体的にはウオッカの走りを見事にサポートしていた。また、ダービー挑戦を決めた陣営の英断と冷静な判断には、最大級の賛辞を送りたい。何よりも、この時期の難しい牝馬を、本番に向けてピタリと照準を合わせて仕上げた角居調教師の技術には恐れ入る。

圧倒的1番人気に支持されたフサイチホウオーは、瞬発力勝負に屈して惨敗してしまった。安藤騎手は自ら動きたかったのだろうが、道中で引っ掛かった分、最後まで慎重に運んでしまったことが凶と出た。確かに入れ込んではいたが、首を激しく上下させる素振りは父ジャングルポケット譲りで、これが最大の敗因とはなりえない。もしかすると、連勝が途切れたことによる目に見えない疲れがあったのかも知れないが、詰まるところは、極端なスローの展開に全てを殺されてしまったということだろう。ダービーを勝つことは、かく難しい。

アサクサキングスは、メンバー中、最も展開の恩恵を受けた馬の1頭である。ヴィクトリーの出遅れという思いがけない展開となり、前半1000mが60秒5という、今の馬場を考えるとかなりのスローペースで逃げることができた。跳びの大きい同馬にとって、ゆったりとした府中コースを自分のリズムで走られたことも大きい。

アドマイヤオーラにとっては、スローの瞬発力勝負は願ってもない展開であった。それでもウオッカに逆に突き放されてしまったということは、競走馬としての資質が劣っていたと考えるべきであろう。岩田騎手はフサイチホウオーをマークして4コーナーで外を回したが、結果、それが裏目に出てしまい、直線では目標を失ってフラフラしていた。コース取り次第では2着は確保できただろう。まだまだ馬体や精神面に幼さが残る馬なので、夏を越しての成長に期待したい。

皐月賞馬ヴィクトリーは、スタートで出遅れ、さらに両脇から挟まれて万事休す。気性の難しい馬だけに、ちょっとしたことで全く走らなくなってしまうという弱点を露呈した形となった。この馬についても、夏を越して精神的に成長を遂げ、さらに強いヴィクトリーを秋には見せてほしい。

追記
いつも素晴らしいレース写真を提供して頂いている「Horse Memory」様ですが、写真は管理人であるうまタロー様のお兄さまが撮影されているそうです。ちなみに、うまタロー様はブログ「Monologo」も運営されていて、穴狙いの予想も素晴らしいのですが、特に左サイドバーにある海外競馬の情報量には驚かされます。実は私も海外競馬の情報に関しては、いつも参考にさせていただいております。

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「夢かける勇者たち」

Yumekakeruyuusyaある方に薦められて、府中競馬場内にあるJRA競馬博物館にて上映中の新作、「夢かける勇者たち」を観に行ってきました。映像ホール入り口で懐かしの3Dメガネを手渡され、中に入ってみると、前後左右360℃にスクリーンが張り巡らされています。まずは3D映像の迫力に圧倒されつつ、現代のターフと戦国時代の戦場のシーンを行き来するうちに、次第に不思議な感覚に襲われ始めます。ジョッキーのヘルメットが兜(かぶと)に見えるようになり、田中勝春騎手のあの童顔が武将の厳しい表情と重なります。ここで初めて気付くんですね。ジョッキーは侍、ターフは戦場なんだと。私たちはその戦場で行われる、命がけの戦いに魅了されているのかもしれません。

この不思議な体験を無料で味わいたい人は、ぜひJRA競馬博物館まで脚を運んでみてください。JRA競馬博物館は府中競馬場のメモリアルスタンドの後ろ奥にあります(下図参照)。14分ほどのショートムービーですので、レースの合間に一息つくのもいいかもしれませんね。そして、細かいことですが、全周映像を存分に堪能するためには、ぜひ真ん中の席に座ることをおススメします。

Keibahakubutukan

世界初3D全周映像「夢かける勇者たち」の詳細はこちら
http://www.bajibunka.jrao.ne.jp/K/K02-04.html

追記
昨日のウオッカは凄まじい切れ味でしたね。価値観の転倒さえ感じました。好きな馬を信じて単勝を獲ったonyxkissさん、アサクサキングまで引っ掛けたKさん、有力馬をなで斬りにしてウオッカに敢然と◎を打った江戸川さん、ウオッカの単複を握り締めて応援していたIさん、本当におめでとうございます。あなたたちは夢かける勇者たちです(笑)。今週の安田記念も楽しみましょう!

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◎アドマイヤオーラ

Jiromaru_37

昨夜は競馬ファンにとっては最高の夜でした。普段はインスタントコーヒーしか飲まない私が、昨日は近くの珈琲屋で挽いて貰った豆から入れたコーヒーを飲みました。そういう日ですよね、ダービーの前日って。いつもより濃いコーヒーのせいか、今日のダービーに向かう興奮のせいか、昨夜はなかなか眠れませんでした。

断然の1番人気になっているフサイチホウオーは、デビュー前は大人しいというか、泰然自若とした風格のある馬でしたが、父ジャングルポケットがそうであったように、レースを使うごとに煩く(うるさく)なっていくのだろうなという予感はありました。しかし、この馬は意外や新馬戦から煩いところをみせており、ここに来て少し落ち着いてきたようです。それでも、首を高く上げて己を誇示する姿などは父そっくりですね。「父方のグレイソブリンの影響が大きな、神経質で天才肌の馬」というルドルフおやじさんの評価には、私も諸手を挙げて賛成します。

馬体や走法は、母系の影響が強いのでしょう。父ジャングルポケットは他馬よりも拳2つ分ほど伸びのある長い胴をした馬で、全身を生かして走る、まさに府中コース向きといった馬でした。それに対し、フサイチホウオーは、筋骨隆々といった感じの馬体で、上半身(前)の強さで走る馬ですね。こういった力で走るタイプの馬は、直線に急坂があって、芝が比較的重い中山や阪神競馬場の方が合っているのも事実です。

昔、グラスワンダーという馬が、左回りが苦手とされていましたが、あれは回りの問題ではありませんよね。左回りの府中コースでも素晴らしい走りを見せていましたが、それ以上に、直線に急坂があって、芝が比較的重い中山や阪神競馬場の方が合っていたということですね。グラスワンダーとフサイチホウオーに共通するのは、バネよりも筋肉の強さ、特に上半身(前)の強さが尋常でないということです。こういうタイプは、距離が長すぎるとパタリと止まってしまいますが、2400mまでぐらいの距離であれば何の不安もないでしょう。

フサイチホウオーの最終追い切りをご覧になりましたか?もの凄い胸前の筋肉の盛り上がりです。安藤騎手がこれまでで一番の動きだったと言うのも分かる、究極の仕上がりです。

この馬にとって不安な点をひとつだけ挙げるとすれば、「前走で連勝が止まってしまった馬は次走も凡走しやすい」ということぐらいでしょうか。ここでいう連勝とは4連勝以上のことです。3連勝くらいならよくありますが、4連勝以上する馬というのは珍しいですからね。これはガラスの競馬場のブレーンの一人であるMさんからデータもいただいたものですが、中央競馬の芝のレースで4連勝以上した馬は過去20年で92頭いますが、連勝が途切れた次走で巻き返して勝った馬は17頭しかいません。勝率にして18.5%、単勝回収値にして66円という数字です。これをどう見るかはその人次第ですが、4連勝以上もする馬というのは基本的に能力が高い馬ですので、5頭に1頭しか巻き返せていないのは不思議な感じがしませんか。

連勝が途切れた馬が次走でも凡走をしてしまうのは、2つのパターンがあります。ひとつは、連勝が途切れたしてきたことによって、肉体的にも精神的にもガタっと崩れてしまうというパターンです。つまり、連勝してきているということは、常に100%に近い状態に仕上げられて来ているということでもあり、その肉体的・精神的な疲れが、負けたことによって噴出してしまうということですね。もうひとつは、クラスの壁にぶち当たってしまうパターンです。つまり、トントンと連勝してきたものの、あるクラスに入ってから、突如、能力の壁が立ちはだかるということです。とはいえ、せっかくデータを引っ張ってきたのですが、フサイチホウオーにはどちらも当てはまらないかもしれませんね。前走をひと叩きされて逆に体調は上がっていますし、前走の内容からも、すでにG1級の能力の持ち主であることは間違いなく、クラスの壁は感じさせません。

安藤勝己騎手は、今回は少し後ろからの競馬をするのでしょうか。前走の皐月賞で、道中はタメて行く競馬を試みていますので、400m距離が延びることも含めて、今回は無理をして好位を取りに行くのではなく、フサイチホウオーのリズムに合わせて中団からの追走になりそうです。左にモタれる癖も前走を見る限りにおいては解消していますので、直線に向いてから、ゆっくりと追い出せばダービーの栄光まで一直線に伸びてくれるはずです。安藤勝己騎手が馬上から一礼をする姿も見てみたいですね。

それでも本命は◎アドマイヤオーラに打ちます。フサイチホウオーを負かせるとすれば、やはりアドマイヤオーラをおいて他にはいないと思います。“この馬でダービーを勝てるかも”という感触を、武豊騎手は弥生賞の時に掴んだのではないか、と皐月賞の手紙で私は書きましたが、こんな結果になるとは皮肉なものです。皐月賞での伸びもフサイチホウオーには劣っていましたし、なんと鞍上はダービーを目前にして岩田騎手に乗り替わってしまいました。

この乗り替わりに関しては、私がどうこう言う問題ではありませんが、陣営に取っても苦渋の決断だったと思います。この時期に武騎手を下ろして岩田騎手に替えるということは、逆に言うと、是が非でもダービーを獲りに来たということもあります。そして、アドマイヤオーラが騎手の巧みな補助さえあれば、ダービーを勝つだけの能力を秘めた馬であるという確信もあるのでしょう。そうでなければ、あえてこの時期に乗り替わりをする必要性はありませんから。

アドマイヤオーラの母系には、ドイツのSラインの重厚な血が流れています。兄のアドマイヤジャパンがまさにマイラーといった体つきだったにもかかわらず菊花賞で2着したのも、この母系のなせる業でしょう。アドマイヤオーラは、切れる脚とコロンとした体型から、マイラーと見る向きもありますが、そうでない可能性も十分に考えられます。軽量化された馬体からは、兄と比較すると距離は持ちそうな気もします。特にこの時期のサラブレッドの距離適性は曖昧なので、決め付け過ぎるのは怖いですよね。

ダービーで乗り替わりのあった馬が勝っていないという歴史(事実)や距離適性に対する不安を全て承知の上で、岩田康誠アドマイヤオーラには、そういった全てを振り払って欲しいと思います。「皮肉」もいつかは人々の記憶の中で「歴史」に変わるのですから。

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妖馬ゴールデンダリアの可能性に賭けてみましょう。

Rudolf_39

お手紙ありがとうございます。ダービーウィークもあと3日、1年の戦いの締めくくりもいよいよ近づきました。もう1週間ダービーウィークが続けばなあ、なんて夏休みの終わりが近づいた子供みたいなことを思っています。

お手紙にあった騎手のお話を興味ぶかく読ませていただきました。なるほど謙虚さを忘れた騎手がダービーを勝てるわけはありませんね。治郎丸さんらしい言葉でとてもよかった。

治郎丸さんはFホウオー、ヴィクトリー、ウオッカの3頭を上位と見てるんですね。ここにいろんな皮肉やジンクスがあったり、人間模様が垣間見えたりしてワクワクするというよりもドキドキして見守るダービーになりました。そこにもってきて東京は金曜から雨なんですね。ああいやだ、いやだ。これはおやじ語でえーぞ、えーぞという意味なんですな。

FホウオーのトレーナーはギムレットやカメハメハでNHKマイルCからダービーという、世間をあっと言わせる積極的なローテを組んだ松田師ですね。FホウオーやDスカーレットには実に緻密で慎重なローテを考えているようですね。Fホウオーに皐月賞トライアルをすべてパスさせたのはダービーだけは獲るという強い気持ちの現れのようにも思えます。好感のもてる使い方です。

皐月賞を見るかぎりFホウオーはこの世代のなかでは文句なしに強い馬ですね。ダービーはこの馬が勝つか負けるかと考えて印を打ちたいと思います。まず皐月賞の前に唱えた、Fホウオー=Mサムソン説ですが、あれ撤回しておきますわ。ホウオーはやはり父方のグレイソブリンの影響が大きな、神経質で天才肌の馬ですね。サムソンはラップとラップの隙間で類まれな闘争心をみせる猛者ですが、ホウオーにはそんな強さがちょっと欠けているような気がします。

皐月賞では前半で敢えてポジションを下げて追い込むといういささか強引とも思える作戦をとりました。安藤騎手はこの馬の末脚を信じているんですね。この乗り方はラジオN杯でも実は試されていました。先行して押し切るというレースもできる馬だと思いますが、ここという勝負どころでは脚をためて末脚を活かす作戦を採るということなんでしょう。安藤騎手はダービーでも追い込んでくるはずです。

馬の力とローテの緻密さを考えるとFホウオーがダービー馬になる可能性は高いと思います。心配なのは展開ですね。皐月賞のあの末脚をみた他の有力馬の騎手は手をこまねいてはいないでしょう。治郎丸さんのおっしゃるように、まさに安藤騎手の腕の見せ所です。もう1つの心配。Fホウオーが目いっぱいのレースをしたのは皐月賞で2度目だったと思うんです。1度目はラジオN賞です。そこでデビュー2戦目のヴィクトリーや休養明けのNマースに際どい勝負に持ち込まれています。この辺りにFホウオーのひ弱さを見てとれないでしょうか。ダービー馬に限りなく近いところにいる、負ける可能性のある馬。これがおやじのFホウオーの見立てです。ならばよし、負けるほうに賭けるとしよう。

ウオッカについては正直言って走ってみないとわかりませんね。あの角居師がオークスを見送ってダービーに挑戦するんだから、きっと勝算はあるんでしょうね。チトセホープはオークスからの連闘でしたが、ウオッカは十分に余裕をもって調教を積んでいます。角居師は今年の牡馬ならいけると踏んでいるのかも知れません。楽しみなダービー挑戦ですね。

クラシックが始まる前、おやじは桜花賞はウオッカ、樫はスカーレットと予想してました。ウオッカは京都コースで切れに切れる馬なので、ちょっと東京2400Mは不安かな、というわけでした。それに黄菊賞(1800M)でMソリストというそこそこの力をもった牡馬に負けてますね。JFに向けた調整過程での敗北だったとは思いますが、現に牡馬に負けているのは気にはなります。善戦間違いない最強牝馬ですが、突き抜けるか、と問われればちょっと微妙だと答えるしかありません。

ヴィクトリーは強い馬ですよ。新馬戦を経て2戦目にしてFホウオーを苦しめているんですからね。そして新馬戦での圧勝振りはクラッシックに欠かせない魅力のある勝ち方だったと思います。それにしてもかつての欧州最強牝馬、サンプリンセスの血統が日本の血で根付くとは本当にすばらしいことですねえ。ついでながら、ユーザーフレンドリーの血統も日本で栄えるといいですね。ダービー当日は皇太子殿下のご来場が予定されているそうです。そこでヒラボクロイヤルに注目している方もいらっしゃるそうですが、とんでもない、ヴィクトリーの母方にある、プリンスとプリンセスを見ればヴィクトリーがご下賜を賜るはずでありまする。再度この馬がFホウオーを撃破してもおかしくはありますまい。

治郎丸さんの4番手はヒラボクロイヤルですか。ヒラクボロイヤルと言い違えるのはボクの頭が悪いからです。おっしゃる通り、この馬成長してますね。お手紙でこの馬がハードルの稽古をしていたと初めて知りました。ハードル帰りの馬を狙えというのは古風な馬券作戦ですが、治郎丸さんはその辺りの理屈を上手に説明してくれましたね。ボクはマルゼンスキーの一族でもっと成長するかもしれません。しかし、この馬が強いところをみせた青葉賞のメンバーはやや手薄なメンバーだったのではないでしょうか。中に将来の福島記念馬ホクトスルタンという立派な馬はいましたが・・・。おやじはこの馬を買うなら、休養明けでもFホウオーを追い込んだナムラマースを狙いたいと思いマース。前走惨敗で狙いごろですよ。よい馬体とよい配合、それに使いながら体重が増えてるというのも逞しく映ります。

今年のダービートライアル2戦は、なんだか出がらしのような感じがしました。しかしただ1頭、ゴールデンダリアには目を奪われました。かかり気味に先行したのにもかかわらず、33秒台の末脚をくりだしたレースぶりにはおっと言わせるものがあったと思います。これも強い馬です。先行してよい脚を使えるというのは最近のダービーを勝つ最も大切な能力です。ひょっとしてこの馬Fホウオーを負かせる力を秘めているかもしれません。

ダリアの母父はNテーストですね。四白流星は貴公子の印、左後肢一白は名馬の証、と昔言いましたが、Nテーストは女の子には人気の出ないタイプの馬でしたね。墓標づら、なんていって顔面を覆うような流星の垂れる顔をしてました。おまけに短い脚。たしかダリアにもこんな流星があったような?「妖馬ゴールデンダリア」とでも渾名しておきましょうか。もしダリアがNテーストの本質を受け継いでいるとすれば、2400Mは少し長すぎる距離かもしれませんが、リアルシャダイの一族ということで奥行きのある血統にはちがいありません。馬体重が減っているのが少し心配ですが、思い切ってこの魅力ある馬の可能性に賭けてみましょう。主戦の柴田騎手もこの馬にいかにもお似合いです。

おどろおどろしい07年ダービーは墓標に自らの栄光を刻むという皮肉な馬ゴールデンダリアの優勝で幕を閉じるのではないでしょうか。ゴールデンダリア、いわく言いがたい怪しい響きをもつ馬名ですね。

名残おしい1年ではありますが、しめくくりの印をば。
◎ゴールデンダリア
○ヴィクトリー
▲フサイチホウオー
△ナムラマース
☆ウオッカ

追伸1 流石にダービー、印がいくつあってもたらない。上の印はホウオーを負かせ
る力をもった馬ということです。

追伸2 ヒットトップガンは今週レースにでるのでしょうか。未勝利戦も残りわずか
となりました。

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「21世紀の馬券戦略ライブ」のご報告

遅くなりましたが、先日、東京渋谷で行われた「21世紀の馬券戦略ライブ」の報告をいたします。今回は約5時間という長丁場になりましたが、その分、遊びに来ていただいた皆さんの話もゆっくりお聞きすることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。それぞれの競馬観が相互作用を起こして、より新しいものが生まれてくれば嬉しいですね。私も大いに刺激を受けました。ありがとうございました!

参加者の皆様からいただいたアンケートを、取り急ぎまとめてみましたのでご覧ください。

けっこう長い時間でしたが、楽しかったです。集まった人たちも皆良い人で、雰囲気も良かったです(怪しい雰囲気だと嫌だと少し心配しておりました)。競馬にマンネリ気味だった私には、良い刺激になりました。(Iさん)

皐月賞は取りましたが、予想の根拠としては恥ずかしいほどに情けないもので、とても声に出して言えないものでした。馬券は取るには取りますが、どうも自分の予想に「ブレ」を感じて、その修正をしたいと思っていたところ、先のライブの告知を拝見して、参加させていただくことにしました。結果、得ることはとても大きかったです。特に「めりはり」をつける箇所は、成程…と思いました。(匿名希望)

自分の頭の仲で少しモヤモヤしていたものが、まとまった気がする。直観思考の大切さ、自分が網羅思考に陥らないようにしたいことと、考え続けることが必要なのだと思った。自分は考えることをやめている。(T.Iさん)

競馬中級者くらいになったと思っていましたが、まだまだでした。また競馬は複雑なゲームであることを認識することができ、「ゆらぎ」を抑える、導入することがヒントになりました。今日から、直観を実践してみたいと思います。ありがとうございました。(萩本さん)

以前参加した時よりも、より具体的に見えたものがありました。「感じろ、見てはならない」の部分なのですが、すごく参考になりました。前回よりも少しだけ話が変わっていましたが、今回の方がより多くのことを得た気がします。(Mさん)

皆さんの意見が様々で勉強になります。未だに直感勝負なのですが、直観勝負できるようにくせをつけていきたいです。治郎丸さんがアメリカの競馬場に行っていたのには驚きでした!(加藤さん)

「分からないことを分かること」これはなかなか奥深い言葉でした。自分なりに掘り下げて、理解したいと思います。<感情>を磨くこと、これも意外でしたね。今日のテキストを家に帰ってからも読み直したいと想いました。(Iさん)

私は馬の精神状態を読み解くというMの法則という考え方で5~6年競馬を見ています。長年その考え方を使ってきましたので、逆に固定観念に捉われてしまうようになってしまいました。あるいは、必要以上に難しく考えることも増えました。直観思考という考え方を自分にうまく取り込んで、昇華させたいと思います。(大矢さん)

雰囲気を味わっていただくために、音声ファイルを用意しました。
→「21世紀馬券戦略ライブ」の音声ファイル(本論に入る前の冒頭部分です)
(MP3, 4MB, 5分)

■ご案内■
「競馬場で叫ぼうライブ&ツアーin関西」(内容は「21世紀の馬券戦略ライブ」と同じ)を6月23日(土)に関西(新大阪)で行います。残席あとわずかになりますので、一緒に競馬を楽しんでもいいよという方は、お早めにお申し込みくださいね。

「競馬場で叫ぼうライブ&ツアーin関西」の詳細・お申し込みはこちらから

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堂々とした立ち姿のサンツェッペリン:5つ☆

アドマイヤオーラ →馬体を見る
皐月賞時よりも良化しているが、それでも未発達の馬体。
毛艶や馬体の張りは良く、体調は申し分ない。
Pad3star_49

ヴィクトリー →馬体を見る
皐月賞時にも指摘したが、コロンとした幼い馬体が目立つ。
それでも勝利したのは、素質の高さがあってこそ。
Pad3star_49

ウオッカ →馬体を見る
スッキリしていた前走時の方が良く映るが、仕上がり過ぎていたのだろう。
全体の輪郭としては阪神ジュべナイルF時に近く、こういう時の方が走るのかもしれない。
Pad4star_38

ゴールデンダリア →馬体を見る
フジキセキ産駒にしては胴に伸びがあり、2400mの距離は問題ない。
欲を言えば、もう少し馬体にメリハリが欲しい。
Pad3star_49

サンツェッペリン →馬体を見る
堂々とした立ち姿で、精神的にも強靭さを感じさせる。
良く見せなかった前走で好走しただけに掴みどころがないが、馬体だけを見ると非の打ちようがない。
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タスカータソルテ →馬体を見る
もう少し筋肉が付いてほしいが、全体的にはバランスの取れた好馬体。
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トーセンマーチ →馬体を見る
いかにもフレンチデピュティ産駒らしく、筋骨隆々といった馬体でかつ伸びもある。
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ヒラボクロイヤル →馬体を見る
もっさりとしてあまり良く見せないが、レースに行けば走るタイプか。
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フィニステール →馬体を見る
付くべきところに筋肉がつき、全体的なバランスも申し分ない。
馬体を見る限りでは、他の馬と遜色なく、未知の魅力を秘めている。
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フサイチホウオー →馬体を見る
仕上がっていた前走時と、ほぼ変わらない馬体を維持している。
父ジャングルポケットと比べ、馬体に伸びはないが、その分パワーに溢れている。
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フライングアップル →馬体を見る
欠点がないまとまった馬体だが、今回は多少馬体が緩く感じる。
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「ガラスの競馬場」が携帯でも!

「ガラスの競馬場」が、携帯からも見られるようになりました!先週、久しぶりに朝から競馬場で過ごしたのですが、やはり携帯からブログが見られないのは不便だなと実感しました。競馬場でなくとも、土日は外出が多いという方もいらっしゃいますし、そういう忙しい方々にも見ていただきたいと思いました。下のQRコードを読み取っていただくか、あなたの携帯へアドレスをメールすることで、どこからでもご覧いただくことが出来るようになります。
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安藤勝己騎手のウデが試される舞台

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「皮肉」なのは、私たちの馬券だけではないのですねぇ。そういえば、先週のオークスも皮肉でした。ウオッカ、ダイワスカーレット、ベッラレイアの3強の熾烈な戦いが期待されていたのですが、ウオッカがダービーに挑戦したことによって2冠が濃厚になったはずのダイワスカーレットは出走回避の憂き目を見て、1強に追い出されたベッラレイアはプレッシャーに押し潰されてハナ差で勝利を逃してしまいました。もしかすると、競馬とは皮肉の歴史なのかもしれません。

騎手の世界にも皮肉は当てはまりますね。G1レースをあれだけ勝てなかった田中勝春騎手が、皐月賞を逃げ切っただけではなく、シンガポール国際カップまで制し、今や関東リーディングのトップを走っています。関西のリーディングに目を移しても、上位2人はなんと地方競馬出身のジョッキーたちです。中央競馬の騎手養成課程とは一体何なのでしょうか?そして騎手とは一体何なのでしょうか?

サラブレッドがゲートに入るまでには、関わったたくさんの人々の気持ちと時間の積み重ねがあります。特にダービーともなると、その積み重ねは最高潮に達します。騎手がリレーのアンカーと言われるのは、そういうことです。騎手は華々しい部分を一手に引き受けますが、その栄光の後ろには、たくさんの人々の想いが詰まっています。だからこそ、騎手たるべき者は、決して謙虚さを失ってはいけないと思います。また、謙虚さを失った騎手がダービーを勝つこともないでしょう。

安藤勝己騎手によって、中央と地方ジョッキーの壁が崩れ落ちました。本人にはそんなつもりはないのかもしれませんが、とてもエポックメイキングな出来事だと思います。野球で言えば、古臭い日本野球の体制を飛び出した野茂英雄投手に近いものがあります。この2人は自分の好きな世界を追求し、高いレベルにチャレンジした結果、その世界のルールを変えてしまった英雄です。その安藤勝己騎手が、平成16年のキングカメハメハに続き、再び1番人気の馬に乗ってダービー制覇に挑みます。1番人気で受け取ったバトンを、果たして1着でゴールまで持ってくることができるでしょうか。

フサイチホウオーは、父のジャングルポケットと同様、皐月賞を僅差の3着に敗れてダービーに臨んできます。皐月賞の追い込みづらい馬場・展開を、あきらめることなく、よくぞあそこまで追い込みましたね。同じラスト3ハロン33秒9でも、アドマイヤオーラとは一味違う、ダービーのゴール板へとつながることを予感させる末脚でした。左にもたれたり、手前の替え方がうまくなかったりと、器用さに欠ける馬だけに、中山は難しいコースでしたね。唯一の心配はそこだけです。左回りは乗りにくいはずですし、直線に向いてから、きちんと右手前に替えて伸びてこられるでしょうか。安藤勝己騎手のウデが試される舞台でもあります。キングカメハメハの時ほど、簡単には勝てないはずです。

ヴィクトリーは皐月賞であっと言わせる逃げ切り勝ちでした。力の要る追い込みづらい馬場が合っていたとはいえ、皐月賞を逃げ切ることは容易ではありません。過去に皐月賞を逃げ切った馬は3頭(カブラヤオー、ミホノブルボン、サニーブライアン)いますが、全ての馬がダービーをも逃げ切っています。しかも、皐月賞を差し返して勝ったことには、大きな意味があると思います。接戦に見えますが、余力を残して相手なりに走る馬という証明でもあり、たとえ府中のチャンピオンディスタンスでも、そう簡単にはバテないはずです。唯一の不安の激しい気性は、確かに気掛かりですね。スンナリとハナに立たせてもらえるのか、それともサンツェッペリンに絡まれてしまうのか。

牝馬ながらも挑戦してくるウッカは、牝馬離れした身体能力を持つ馬です。「なんだかんだ言っても結局のところ牝馬だから」というセリフは、この馬には相応しくないのかもしれません。横からみると、長方形に近い、まるで重戦車のような馬体です。桜花賞の時はスッキリ見せていましたが、仕上がりすぎていたのかもしれませんね。桜花賞終了後、ジックリと時間を掛けて立て直してきました。そういう意味でも、桜花賞から1週でも遅いダービーはローテーション的には良いかもしれません。この馬に対しては牝馬という意識は持たずに臨みます。距離の延長も大きなマイナスにはならないはずです。唯一の不安は、体調面が戻りきっているかどうかということです。

青葉賞の勝ち馬ヒラボクロイアルは、ここに来て成長著しいですね。障害を飛ぶ練習で、前脚の捌き方のコツを憶えて、さらに伸び伸びと走られるようになっています。おそらく得意ではないだろう前走の重馬場でも、他馬とは力の差を見せ付けての楽勝でした。上記3頭には一枚劣りますが、この馬にもチャンスはあるはずです。

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これで負けたら仕方ない?

Oaks07 by gradeone
オークス2007-観戦記-
前半1000mが59秒1という、オークスとしてはかなりのハイペースでレースは進み、全体としても2分25秒3というオークスレコードでの決着となった。これだけの前傾ラップだけに、前半での僅かな位置取りの差が、結果を大きく左右したレースとなった。

勝ったローブデコルテは、内枠を利してスッと中団に付け、道中も人馬一体となってレースの流れにスムーズに乗っていた。前走の桜花賞で、目先の着順ではなく、馬との呼吸を優先したことが、今回のレースに生かされたと言ってよい。血統的には不向きに見えたこの距離を勝ち切ることが出来たのは、道中でムキにならないローブデコルテの気性に拠るところが大きく、2着馬とのハナ差の違いはここにあるといっても良いだろう。福永騎手の恐ろしいほどの冷静な騎乗も光った。最後の直線でも、慌てず騒がず、勝ち馬との距離を計りながら、馬のリズムを崩さないように追っていた。何よりも、最後の一鞭のタイミングが絶妙であった。

僅差で涙を飲んだベッラレイアは、負けて強しの内容であった。スタートを五分に出てしまったことにより、思ったよりも前半の位置取りが前過ぎたことが悔やまれる。陣営や鞍上の気持ちが伝わったのか、パドックから精神的にも余裕がなく、レースでガツンと行ってしまった。あと馬1頭分後ろに位置して、あとひと呼吸分追い出しを遅らせていれば、押し切ることができたかもと思わせる内容であった。逆に言えば、押し切るだけの力がまだベッラレイアには付いていなかったということである。

ひとつ疑問に思うのは、ベッラレイアはベッラレイアの競馬が出来たのかということだ。返し馬であれだけ走る気になって力んでいる馬を、ゲートから普通に出せば、あれぐらい掛かることは想像に難くないはずで、それでもソロっと出そうとしなかったということは、秋山騎手もしくはベッラレイア陣営は行けたら前に行こうと考えていたのではないだろうか。出来るだけ良いポジションを取って、直線で包まれることだけは避けたいと思っていたのではないだろうか。

これで負けたら仕方ないというレースをしようと考えることは、積極的であるように見えるが、状況次第では消極的な選択にもなる。たとえば、野球で言えばフォークボールを決め手とする投手が、9回ツーアウト満塁ツースリーという状況で、フォークボールがすっぽ抜けることを恐れて、直球勝負をするようなものだ。直球で向かって行って、打たれたのなら仕方ない。誰もがそう言って納得するかもしれないが、果たして投げるべきは直球だったのだろうか。たとえすっぽ抜けても、フォークボールで勝負に行くべきではなかったのだろうか。直球勝負を賞賛するのは簡単なのだが、今回はあえて苦言を呈してみたい。

反対に、ラブカーナは切れる脚がない割に良く伸びているだけに、もう少し前に行けていればと悔やまれる。ミンティエアーはベッラレイアをマークして完璧なレース運びであったが、直線では止まってしまったように、まだ力不足であった。ピンクカメオは中1週で距離延長という不利を克服して、最後の直線もよく踏ん張っている。輸送がないのが良いのだろうし、またこの馬の精神力には頭が下がる。ザレマにとっては、外枠も不利に働いたこともあり、また距離も長かった。カタマチボタンは、精神的に長い距離を我慢して走ることが出来なかった。

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一篇の小説として語られるようなダービー

Rudolf_38

歴史とは何か、と若いころ考えた。

今は主に今晩の酒の肴は何にしようかと悩んでいる。

文学史とは反文学の歴史である、なんて言葉にうっとりとしていた紅顔の美少年がですよ、ビール呑んで赤ら顔してるんだから、人生は皮肉なもんですなあ。あっ、紅顔の美少年というのは気づきにくかったとは思いますが、このおやじのことです。

競馬というのも、「皮肉」を上手に表現する芸術家ですね。

5月5日、5月の鷹が大空を舞う日のことです。新潟の第1レース3歳未勝利、ヒットトップガンはいつものように道中5番手を進み先行しましたが、4角を少し過ぎたところで力尽き、この日も1勝目をあげることはできませんでした。日曜日にダービー馬という称号を与えられる馬は、何千頭といるヒットトップガンのような未勝利馬や未出走馬、それから命を落とした馬たちの頂点に立つ1頭なんですね。

ヒットトップガンの母馬、ムツノアイドルを覚えてますか。5勝もあげた上級の条件馬で、穴馬としてちょいと有名な馬でした。鋭い末脚は父のユタカオーから受け継いだ力だったのでしょうね。新聞には「サラ系」という文字がムツノアイドルという馬名の下に括弧書きで記されます。

「サラ系」という言葉は、JRAのレースを扱う競馬新聞では、血統書のない馬、という意味で用いられているようですね。サラブレッドには間違いないんだけれども血統書はどこかに紛れている。今では「サラ系」という烙印を押されて生まれついた牡馬はどんなに能力が高くても種牡馬になる見込みはありません。ダービーを頂点とするレースがより良い血を選定するために行われているわけですから、「血の証」のない「サラ系」が競馬史に生き残れるよしは初めからありません。最近、めっきり「サラ系」の文字を見なくなったのは当然ですね。

ムツノアイドルはその「サラ系」の中でも最もマイナーな母系です。そういう意味で明日なき戦いを続けるHTガンの1勝は是非とも見てみたいものです。確か80年初頭までは、バウアーストック系という素晴らしい「サラ系」が繁栄していたと思います。有馬記念ではおやじもこの直系、ヒカリデュールにお世話になった記憶があります。ダービー史では天の川系のグランパズが2着して「サラ系」の歴史は閉じられたままになっています。1986年のことですか。

さきほど競馬というのは皮肉を上手に表現する芸術家だと書きました。最良の血を選定する競争として始められたダービーの第1回優勝馬が「血の証」をもたない「ミラ」の4代子孫だったというのは競馬史最大の皮肉でしょう。このミラ系こそダービー史に異彩を放つ「サラ系」ですね。「僕はダービーに乗ったんじゃない、ヒカルイマイに乗ったんです。」当時史上最年少でダービーを制した、田島良保騎手のこの言葉は、ダービーの興奮とヒカルイマイの追い込みの凄さを見事に表した1行の詩です。ミラから数えて5代目にあたるのが、この若いジョッキーが御したヒカルイマイでした。ミラ系からはこのころランドプリンスなども出てちょっとした「クラシック血統」になっていました。70年台初頭の話ですね。

「サラ系」で最後に脚光をあびたのは、1年前JRA最多出走記録を更新したハートランドヒリュです。127戦4勝。この記録のひとつひとつが明日のない戦いの記録だったことを思えば少し感傷的になりますね。彼はもうこの世にはいません。彼の一族、テルノエイトはカツラノハイセイコーの勝ったダービーに出走していました。

日本ダービーは、キングカメハメハやディープインパクトのような馬が強い勝ち方を見せることができるすばらしいレースに成長しました。70年の時を経てダービーは名実ともに種牡馬選定競争の頂点に立ったのです。「サラ系」がダービーに楔を打ち込むことはもうないのかもしれません。

しかし日本ダービーが「皮肉」な出来事で始まったことを忘れてはいけません。今年のダービー担当の神様は、かなりシニカルな神さんらしいですよ。

96年のビワハイジ以来となる、ウオッカによる牝馬のダービー挑戦。既にここに神さんの「皮肉」がこめられてますな。ハイジの仔、Aオーラは鞍上を武騎手から岩田騎手にかえたんですね。タスカータソルテが岩田騎手から武騎手に鞍上をかえたという人はいませんね。武騎手は追い込みを得意とする騎手に思えるので、タスカータには大いにプラスになる乗り替わりだとおやじには思えるのだが・・・。

牝馬のダービー挑戦といえば、チトセホープを思い浮かべます。チトセホープの血統からはブルーコンコルドが大活躍しているというのも歴史の不思議ですね。チトセホープはオークスからダービーへ連闘するという、少々無謀とも思える挑戦をしましたが、そこには牡馬が弱いというしたたかな計算があったそうです。角居調教師の才能はどんな計算を巡らせているのか。チトセホープのときには、それでも1番人気の牡馬には勝てないという「皮肉」があったのだが・・・。

1番人気に推されるのはFホウオウか。前走は負けて強しと言われるが、東京ならばと言われるが、おやじには手の内を晒したというようにも見えてしまった。皐月賞でなぜ先行しなかったのだろうか・・・。桜花賞で絶賛を浴びた騎手が1週間後に罵倒されるという競馬の「皮肉」を名手はどう乗り越えたのか・・・。

今年のダービーは将来、一篇の小説として語られるようなダービーになるかもしれませんね。そしてもしダービーの日にヒットトップガンがどこかで走っていたなら応援馬券を買いたいですね、歴史的な馬券になるかもしれませんよ。

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好きになればなるほど

「競馬場で叫ぼう!ツアー」に参加いただいた皆さん、昨日は最後までありがとうございました。皆さんがそれぞれのスタイルで競馬を楽しまれているのを見て、改めて競馬の奥深さを感じました。競馬って、なんでこんなに楽しいのでしょうか。好きになればなるほど、だんだん分からなくなってきましたよ。

朝一番にレジャーシートを持って来てくださったN陣取り隊長、滋賀から来て「差せー、差せー!」と急に物騒なことを叫ばれるIさん、真っ赤に日焼けしたGさん、オークスの3連単を当ててご馳走してくださったY先生、差し入れとお土産まで持ってきてくださったのに7Rを買い間違えてしまったKさん、競馬の裏側(?)を熱く語ってくださったKさん、カキノタネを買ってユーセイトップランに乗馬したKさん、レジャーシートを「ガラスの競馬場」に寄贈していただき、ビクトリーの縁起物までプレゼントしてくださったMさん、重役出勤でマイネルーチェで惜しかったHさん、ライブのお手伝いをしていただいたMさん、途中で顔を出してくださったOさんとIさんとKさん。ありがとうございました。気が利かず失礼があったかもしれませんが、ぜひまた一緒に楽しみましょう。


オークスの直線です。 叫んでいるのはもうひとりの私ですので、変なヤツと思っていただいて結構です(笑)。

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◎ミンティエアー

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ライブが終わりました!今回も素晴らしい(面白い?)面々で、とても楽しく刺激的でした。ルドルフおやじさんとのやりとりが面白いと、たくさんの方々に褒めていただけました。「うんうん、そうそう、分かる分かる、あなた、分かってるねー!」って、いつも共感しながら読んでいると言っていただいた方は、ルドルフおやじさんと同い年でしたよ。とても嬉しくて、外泊をしている関係でお手紙が送れませんが、まずはブログ上にてご報告させていただきます。

さて、オークスのメンバー全体を見渡してみると、驚くべきことに、父内国産馬がなんと14頭も出走してきています。その中でも、サンデーサイレンスの直仔の産駒が10頭です。うちダンスインザダーク産駒が4頭、アグネスタキオン産駒が3頭という内訳になっています。これだけ見ても、内国産馬が強くなったというよりは、サンデーサイレンスの血が見事なまでに伝わっているということが分かります。中でも、今年に入ってからのアグネスタキオン産駒の活躍ぶりには目を見張りますね。

本命はアグネスタキオン産駒の◎ミンティエアーに打ちます。この馬はデビューが遅く(1月)、まだわずか3戦のキャリアしかありませんが、それゆえの上積みもあるはずです。過去15年で3歳になってからデビューしたオークス馬は7頭いますが、その中で重賞を勝っていたのはわずか1頭だけ(ベガ)です。ベガはキャリア2戦で桜花賞を制した別格の天才少女だったので例外として、3歳にデビューした馬であれば、オークスに臨むまでに重賞を勝っていなくて当然ということです。言い換えれば、勝っていない馬の方が、成長曲線が本番のオークスとピタリ一致するということにならないでしょうか。ミンティエアーについては、そういう意味で本命視します。

ミンティエアーの馬体を見ると、アグネスタキオン産駒にしては伸びがあって、距離が長くなって良さそうです。兄弟が気性の激しい馬だったこともあって、厩舎でゆっくりと調整されたのも良かったのでしょう。レース振りを見ても、騎手の指示にスッと従える素直さがあります。肉体面でも精神面でも、まさにオークス向きの馬と言ってよいのではないでしょうか。これまでは負荷をなるべく掛けないように、馬なり追い切られることが多かったのですが、今回の最終追い切りは、これまでになくビッシリと追ってきました。ここをピークに合わせるために、陣営も勝負を賭けてきましたね。

もちろん、フローラSで負けたベッラレイアとの力差は考えざるを得ません。ミンティエアーはほぼ完璧なレース内容で抜け出してきたのに対し、ベッラレイアは少し強引に外に出しての追い込みでした。あのレースだけを見ても、ベッラレイアとは力差を感じます。しかし、前回も書きましたが、ベッラレイアについては体調が心配ですので、その末脚が不発に終わることも十分にあり得ます。人気になりますし、前走も少し折り合いを欠くところが見られましたので、安心して乗られる気はしませんね。もし前走ほどの末脚を使えないとすれば、上積みを感じさせるミンティエアーの逆転がないとは言い切れないでしょう。

ダイワスカーレットが抜けた桜花賞組では、ダンスインザダーク産駒のカタマチボタンを一番上に取ります。最後まで渋太く伸びていますし、あのメンバーに入っては、少し距離が短かった印象を受けました。スタート後のスローな流れでも、掛かる素振りをみせませんでしたので、折り合いは問題なさそうです。今回は長距離輸送がないのもいいですね。この馬はダンスインザダーク産駒らしく伸びのある馬体なのですが、気性は母のタヤスブルームから受け継いだキツいところがあります。馬体は長距離馬で、気性は短距離馬という不思議な馬です。絶好調の藤田騎手が、道中どれだけ気分良く走らせられるかどうかに懸かっていますね。このクラスに入ると少しパンチ力が不足していますが、もしここに来ての成長が加われば、一発もあるかもしれませんね。

同じダンスインザダーク産駒のザレマですが、馬体や坂路での動き、時計を見る限りでは、長いところが向いているタイプには思えませんでした。兄にマルカシェンクを持つように、この母系は少しスピードが勝った産駒を出すようです。道中ゆったり行くこの距離よりは、もう少し短い距離でスピードとパワーを生かすレースの方が合っているのではないでしょうか。

フサイチオフトラを幻のダービー馬と言っていただけるのは、もうこの世にルドルフおやじさんしかいません。POGは難しいですね。今年は一緒にやりましょうか?ピンクカメオがNHKマイルCを勝った時は、さすがのブラックホーク博士の私でさえ驚きましたよ。でも、よく考えてみると、父がフレンチデピュティに変わって、重馬場の府中のマイル戦はドンピシャですよね。あのレースは決してフロックではありませんよ。中1週というローテーションが心配ですが、追い切りも意外に強く追われていますので、もしかするともしかするかもしれません。兄ブラックホーク譲りの不屈の精神を見せて欲しいものです。

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1走ごとに強くなっているザレマ

Rudolf_37

ウオッカもスカーレットもいないオークスになってしまいました。残念ですね。ウオッカにはダービーでの健闘を期待しましょう。スカーレットには来年の秋の天皇賞で◎を打つことにしましょう。まあ、いいじゃないですか。楽しみは先にとっておいたほうがいいに決まっているのですから。

お手紙読ませていただきました。ミンティエアーを高く評価してますね。イクスキューズのつくりだした先行有利なペースを難なく差しきってしまうのですから、この馬の力は大したものです。以前にちらっと書きましたが、きちんと折り合える馬というのは強い馬だと思っています。クラッシックでは心強い武器になりますね。蛯名騎手の手腕によるところも大きいとは思いますが、前走、この馬の折り合いの良さは一際目に着きました。父タキオンですのでどんな馬場であっても掲示板以上の期待がもてる馬だと思います。

折り合いということで言えば、ベッラレイアも折り合いのとてもいい馬です。ミンティエアーの蛯名騎手が内をついたのに対して、この馬は大外を回して追い込んできました。大きな不利もあったようですね。この馬はミンティエアーより数段強いんじゃないかな、といのがおやじの印象です。あざみ賞を見てこの馬のオーラを感じた人は大勢いたと思います。この馬にはクラッシックレースで欠かせない人を惹きつける魅力があります。近親には早熟な馬が多いのが心配ですが、まあクラシックということでそんなに心配せずにいいのかな。配合を見ると、この馬がとてもよい末脚をもっている理由がよくわかります。すみれSで3着に負けてはいますが、このレースはそこそこのレベルの牡馬が集まったレースでした。ウオッカ、スカーレット、ベッラレイアの3強のオークスを見たかったなあ。

ただ一本被りの1番人気に推されたときにどうなんだろう、という心配があるのも事実ですね。馬に乗ったことがないので騎乗の巧拙には、特に拙のほうには触れたくはないのですが、敢えていうと前走のような騎乗ぶりだとクラシックでは少し心配です。ちょっとしたボタンの掛け違いで、調子を崩したり、リズムが狂ったり、はたまた運から見放されたりすることはよくあるものです。おやじの実生活のことですよ。デリケートな競馬のようなゲームなら尚更で、むしろコンスタントに能力を発揮しているというほうが珍しい。

マルカシェンクなんていうのは気の毒な馬ですな。いざクラシックというときに骨折したり、秋の天皇賞を目指せばDインパクトの出走の噂に惑わされたり、気がつけば泣かず飛ばずという始末。それでもおやじがついてる、心配するな。現4歳世代は強いといわれていますが、4歳の有力馬たちはみんなこの馬の後塵を拝しているということを思い出す人は少ないのかもしれません。ボタンの掛け違いって怖いもんですなあ。

ザレマはMシェンクの妹ですね。妹のオークスまでの足取りは兄とは対照的に実に力強い。馬体をみてるとオークスでピークを迎えられそうです。あざみ賞ではベッラレイアに完敗していますが、次走の忘れな草賞では2着以下の馬に力の違いを見せつけています。1走ごとに強くなっているという印象です。母系にゴーンウエストの血が入っているこの血統、すばらしい力を秘めているのかもしれません。鞍上の名手は大外18番を引き当てほくそえんでる筈です。各馬の出方が一望できるこの枠は先行するザレマと名手が最も欲しかった枠なのかもしれません。トレーナーは音無調教師ですか。ノアノハコブネに乗ってザレマをオークスに連れてきたというわけです。

ピンクカメオ。マイルCの走りには驚かされました、なんていうとブラックホークの血統に失礼ですね。ブラックホーク産駒に幻のダービー馬、フサイチオフトラがいて、2400Mは辛抱できると思います。この辺りはブラックホーク博士の治郎丸さんにお任せしましょう。この馬と、イクスキューズ、ローブデコルテ、ルミナスハーバーはこれまでのクラシックロードを走る2番手グループを形成してきました。それぞれ強い牡馬と互角に戦う力をもってます。カタマチボタンは3番手グループのフロントランナーといった位置づけでしょうか。

気になっているのはローブデコルテです。阪神JFで外を追い込んだ馬の中で最も強い競馬をしたのがこの馬だと思います。スティルインラブの近親ですね。父がフォルティノ系になっていてすばらしい切れ味を発揮する配合になってます。そういう展開とよい馬場に恵まれるといいですね。カメオのほうは力のいる馬場を望んでます。さてオークスの神さんはどっちに見方しますか。

穴っぽいところではミルクトーレルに注目してます。きっと穴人気しますよ。前走はベッラレイアと同じタイミングで追い出してます。もしミンティエアーを買うならこの馬も押さえておくべきか。ミスワキジャパンという名の母の仔でミスワキの近親にあたります。東京2400Mでミスワキは怖い血です。ただ馬体をみているとアイスカペイドあたりの影響が強いような気もしてます。要は荒れている春競馬だからといってこの馬にいれあげるのは危険だということです。

印ですか?うーむ、うーむ。ベッラレイアとザレマに魅力を感じます。どっちの娘にしようか、本当に迷うところです。

◎ザレマ(騎手で選択しました)
○ベッラレイア(文句なしに強い馬です)
△ミンティエアー(ペパーミントの香りがおやじの加齢臭を消してくれます)

3連も押さえておきましょうか。そろそろおやじも方舟に乗せてほしいものです。

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競馬場で叫ぼう!ライブ&ツアーin関西

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関西でもやります、「競馬場で叫ぼう!ライブ&ツアー」。えっ、タイトルが変わってるって?はい、変えてみました。「21世紀の馬券戦略ライブ」だと堅いかなと思いまして…。別に、関西だから柔らかくしたわけではないですよ。

というのも、前回を含め、「セミナーの内容は馬券論ですか?」というような問い合わせが多かったんです。そういう問い合わせには、「いや、セミナーではなくてライブです。そして、馬券論というほど堅苦しいものではありません。もちろん馬券について有益な話もしますし、来て良かったと思っていただけるような深く突っ込んだ内容ですが、ただそれだけではないんです」とお答えをしています。

かねてより私は、競馬が好きで、競馬を真剣に楽しんでいる人たちが集まれる場を作りたいと思っていました。なぜなら、身の周りに、競馬について語れる人って意外と少ないんです。普段の生活をしていて、競馬を知っている人ならたくさんいるのですが、それ以上に話せる人と出会うことが少なくないですか?そのあたりが、競馬やサッカーとはまだ違うところかなと思ったりもします。でもやっぱり、真剣に競馬を楽しんでいる人と一緒に競馬場にいったら楽しいんですよね。

ついこの前(高松宮記念の日)、ルドルフおやじさんと初めて小倉競馬場に行ってきたのですが、もうそれは最高に楽しい出来事だったんです。ルドルフおやじさんのお人柄が素晴らしかったということもありますが、やはり競馬を架け橋として、お互いが深く通じているような、なんとも言えない心地よさを感じました。私とルドルフおやじさんはひと回りも歳が離れていますが、そんなこと全く気にならないんです。兄弟というか、もうトモダチのような感覚です(失礼)。

皆さん、一銭定食ってご存知ですか?ルドルフおやじさんは、マイネルスケルツィからの馬単で100万円の帯札をゲットして、私に高級料理をご馳走してくれるつもりだったんです。しかし、結果は残念なことになってしまって、100万円は夢と消えてしまったんですね。で、どうなったかというと、何と一銭定食をご馳走してくれたんです。100万円の予定が一銭ですよ!何万分の一ですか!(笑)でも、最高に楽しく美味しい食事でした。

長々と私的なことを書いてしまいましたが、ぜひ一緒に競馬場で真剣に楽しみましょう!ということです。

そして、最後の直線で共に叫べたら最高ですね。

当日は、テキストに沿って、以下の内容についてお話させていただく予定です。
第1部 競馬に勝つために知っておかなければならない3つのルール+1
◎競馬は儲からない!?
◎確実に負けていく人、勝てるチャンスが残された人
◎競馬の神様ですら…
◎潜在的なマイナス
◎これだけで回収率が20%アップする
◎コース設定に基づきめりはりを決める
◎穴を狙うことの大切さ
◎あなたの性格によって賭け方は変わってくる
◎勝てる人ほど『できない』という理論を知っている

第2部 競馬の『複雑』さとどう向き合うか?
◎競馬は無限を扱う『複雑』なゲーム
◎20世紀の競馬理論とその限界
◎「複雑系」ゲームの攻略法(ブラックボックスのイメージから)
◎ゆらぎを抑える、ゆらぎを利用する
◎ノースフライトの安田記念
◎連勝式の馬券を買う時のイメージ
◎印(◎○▲)を打ってはならない
◎好きな馬を買え
◎分からないことを分かること


第3部 21世紀の思考法
◎結論から考えることを意識する
◎網羅思考と直観思考
◎上級者と羽生の決定的な違いとは?
◎情報は少なければ少ないほど良い
◎途中で思考が行き詰ってしまった場合、どのように決断するか?
◎考えることのメリット・デメリット
◎直観や決断は<感情>が支える
◎競馬の予想で一歩抜け出すには

また、ライブ終了後にはグランプリ宝塚記念のG1予想検討会も行いたいと思います。メイショウサムソンとアドマイヤムーン直接対決も楽しみですが、ダイワメジャーやカワカミプリンセス、そして3歳馬が出走してくれば白熱した激戦が繰り広げられること間違いなしですね。このG1予想検討会のおかげで、馬券が当たったという方が増えれば嬉しいです。

そして、これは希望される方のみですが、翌日の宝塚記念を阪神競馬場に一緒に観戦しに行きたいと思っています。特に何かをやるというわけではありませんが、集合場所だけ決めて、あとはそれぞれのスタイルで、ワイワイと楽しんでいただければ良いのではないでしょうか。

「競馬場で叫ぼう!ライブ&ツアー」の開催日時、場所、参加費等は以下のとおりです。
■日時: 平成19年6月23日(土) 14:00~20:00(予定)*途中休憩あり
*13:50には集合の上、ご着席ください(13:40より受付を開始いたします)。
*グランプリ宝塚記念のG1予想検討会は19:00~を予定しております。
■場所: 新大阪丸ビル本館
→アクセス詳細はこちらから 
■参加費: 3500円(税込み)
■定員: 10名(予定)
Few
■締め切り 6月17日(日)までにお申し込みください。

お申し込み方法は以下のとおりです。
1、メールフォームにてお申し込み
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です(個人情報を第三者に開示をすることは決してありません)。
2、参加費のお振込み
*追って指定の銀行口座をメールにてお伝え致しますので、5日以内に参加費のお振込みを完了させてください。
3、お振込みの確認後、入場引き換えハガキが届く
*入場引き換えハガキをご自宅に届けて欲しくない方がいらっしゃいましたら、メールフォームの備考欄にその旨ご記入くだされば、こちらで柔軟に対応させていただきます。
4、当日、入場引き換えハガキをご持参の上、セミナー会場へ直接お越しください。

お申し込みはこちらから
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キャンセルについて
メールにてキャンセルの旨、ご連絡ください。
キャンセルの場合の振込済参加費の返金について
セミナー開催10日前まで:50%返金
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ダイワスカーレットを負かすのは容易ではない

Jiromaru_34

武豊騎手がアドマイヤオーラから降ろされたようですね。これだけ結果が出ていなければ替えられるのは当然とはいえ、特に結びつきが強かったアドマイヤだけに、武騎手にとっては大きな事件です。もちろん競馬サークル全体にとってもですが。かつてエリザベス女王杯で、ファインモーションを断ってアドマイヤグルーヴに乗った話は有名ですが、それぐらい、良くも悪くも仁義を通す関係だったということです。とはいえ、個人的には、アドマイヤオーラうんぬんは別にして、武騎手にとっては長い目で見ればプラスになるのではと思います。

さて、オークスと言えば、毎年のように桜花賞との関連性が取り上げられますよね。桜花賞から一気に800mも距離が延長され、どの馬にとっても未知の世界であるチャンピオンディスタンスとなります。桜花賞組が上位を独占することが多いのですが、桜花賞馬は過去10年で1頭(スティルインラブ)しかオークスとの連覇を成し遂げた馬はいません。桜花賞とオークスはつながっているのかいないのか、難しい関係にあることは間違いないですね。

そもそも、桜花賞とオークスの関係がこれだけ近くなったのは、テスコガビー(父テスコボーイ)の出現以来だと言われています。それまでは、桜花賞とオークスは完全に別物で、桜花賞はオークスのトライアル的な意味合いもあったそうです。そんな時代に、テスコガビーは桜花賞を大差、オークスを8馬身差でブッチぎってしまったんです。日本の競馬が完全にスピード系に移った象徴が、このテスコガビーだったんですね。そのオークス以来、32年が経ち、調教技術や血統の配合技術の進化によって、ますます桜花賞とオークスの距離は縮んできています。

そういう意味で、桜花賞馬を完勝したダイワスカーレットが、オークスに最も近いところにいる馬であることに間違いはありません。スピードはもちろんのこと、折り合いのつかない馬ではありませんし、何と言っても絶対能力の高い馬です。距離延長に関しては、全く心配がないと言っても良いでしょう。桜花賞を観ていただくと分かりますが、ダイワスカーレットは外枠から発走し、道中もかなり外々を回ってレースをしています。確実に1600m以上の距離を走っていますし、それでも最後まで伸び続けたように、パタッと止まる馬でもありません。

これまでの桜花賞は阪神競馬場のおにぎりコースで行われていたため、器用に立ち回られる、スピード優先の馬が勝ってきました。しかし、今年からは新設の阪神マイルコースで行われ、道中はずいぶんゆったりとしたペースで進むことが多くなっています。この新阪神コースへの変更によって、桜花賞馬に求められる資質も変わってきて、それによって桜花賞がオークスにつながる確率はこれからさらに高くなると思います。つまり、ダイワスカーレットは、新生阪神コースでの桜花賞を制した時点で、「スローペースに折り合えて」、「瞬発力がある」というオークス馬の条件を満たしているんですね。1週間前の追い切りの動きも抜群でしたし、ダイワスカーレットを他の馬が負かすことは容易ではなさそうです。

ベッラレイアがその筆頭候補だとされていますが、私は半信半疑なところがあります。というのは、この馬の体調に不安を感じるからです。絶対に権利を取りたかったフローラSでは、かなり仕上げてきたはずで、そのせいかパドックでもギリギリに映りましたし、馬自身も精神的に追い詰められたような雰囲気でした。レースでは豪快に伸びて勝ちましたが、あそこでピークを迎えていたのではないかと感じさせられました。跳びが大きく、瞬発力に非凡なものがある馬なので、オークス向きであることには違いないのですが、調子が下降線を辿っていないかどうか注意したほうがいいですね。

フローラSでは、どちらかというと2着したミンティエアーの方に上がり目を感じますし、距離が延びて良さそうな馬体をしています。気性的にも乗りやすそうな馬ですので、蛯名騎手は積極的なレース運びが出来そうですね。まだキャリア3戦と、フィジカルな面では頼りない部分もありますが、この時期の大きな成長が加われば、ベッラレイアだけではなく、桜花賞組を逆転することも不可能ではないのではないでしょうか。

NHKマイルCを制したピンクカメオが参戦してきます。ローテーション的には厳しいものがありますが、国枝調教師が出走させてくる以上、走られる状態で臨んでくると考えていいでしょう。この馬は長距離輸送がない関東での競馬では連対を外していませんので、そういった意味からは、今回も好走できる下地は十分にあります。内田騎手が乗られないのは非常に残念ですが、ブラックホークの妹らしく、精神的な強さを持っている牝馬ですので、もう一丁があっても不思議ではありませんね。

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オークスの「巡る血の物語」

Rudolf_36 →ルドルフおやじってどんな人?

春競馬もいよいよ大団円を迎えます。オークスウィークですねえ。今週はスポーツ紙やネットの情報を毎日読んで大いに楽しみたいですね。そして来週はダービーウィーク、治郎丸さんがおっしゃるように、こういう楽しみがいつまでも続きますようにとおやじも祈ってます。5月っていいですねえ。

さすがにオークス。優勝馬を眺めていると巡り巡る大いなる血統史を見ているような感を覚えます。ダイナカールとエアグルーブの親子もすでに歴史の中を疾駆する馬になってしまったのですね。時の流れは本当にはやい。

神は人間たちの増長ぶりを嘆いておられたそうな。「いつか大洪水を起こす、お前は方舟をつくっておけ。」と神のお告げを聞いたのは、神に従う無垢の人「ノア」でありました。このときノアの齢、600歳。ノアは見たこともないような大きな船を建造し、そこに一族とすべての生き物のつがいを乗せ、ルドルフおやじは乗せずに船出しました。

我々日本人には縁遠い話ですが、欧米の科学者であれば、このノアの洪水が本当にあったことを夢中になって証明しようとしていますし、歴史家であればトルコでノアの遺跡を見つけようとしています。どうも大洪水が起きたのは事実らしく、何年か前にノアの遺跡が見つかったと何かで読んだ気もします。

日本に「ノアノハコブネ」が流れついたのは、1985年のオークスの日のことですね。ノアの一族とつがいの動物たちはすべて方舟から降りてしまっていて、音無騎手がひとり乗っていました。ノアは600歳にして方舟を造ったそうですが、日本に流れ着いた「ノアノハコブネ」には6番と書かれてありました。実に不思議な話です。

オークスといえば、おやじなんかはすぐにパーソロンを思い浮かべますね。確か産駒がオークスを4連覇したことがあったと思います。それからアローエクスプレス。この馬の産駒もオークスと相性がよかったようです。「ノアノハコブネ」はアローの産駒ですね。

アローのような超良血馬が日本で走っているというのは、それだけで奇跡的なことでした。この奇跡をもたらしたのはオーナーブリーダーの伊達氏です。伊達氏は日本のホースマンのなかでも最も尊敬すべき人物のひとりですね。アガカーン殿下から門外不出と言われた英オークス馬の血をひく、ソーダストリームを引き取ったところから奇跡の物語は始まりました。

1999年はソーダストリームの奇跡譚にとって重要な1ページを飾る年でした。プリモディーネが桜花賞を制してソーダストリームを忘れていた競馬ファンにこの奇跡譚を思い起こさせました。プリモディーネ、なんと可憐な響きをかなでる馬名でしょうか。これが伊達流の競馬センスでもあります。プリモディーネはオークスではウメノファイバーの3着に屈して、一端ソーダストリームの奇跡譚は閉じられます。

ウメノファイバー。この馬もファンに名門マンナ系の底力を思い出させた馬でしたね。第8回オークス馬、「時津風」の末裔にあたるのがウメノファイバーです。「時津風」というのは「いつも変わらず吹く風」という意味だと思います。「時津風」の時代は秋にオークスが行われていました。その年の春、「時津風」は果敢にダービーに挑戦して、見事2着になっています。今年はフローリースカップの末裔がダービーに挑戦する、というじゃないですか。結果はどうであれ、とても楽しみですね。1999年、20世紀を締めくくるこの年は、競馬が血の物語であることを、分かりやすく教えてくれました。

オークスの「巡る血の物語」といえば、イコマエイカンの血統も忘れられません。アグネスレディー、アグネスパレード、そしてアグネスフラワー。今年はこの母系からのエントリーはありません。そうそう同じ牝系からクラッシクにエントリーできるものではないのは当然です。しかしアグネスフラワーの仔、タキオンにはスカーレットという楽しみな馬がいますね。他にもタキオンの仔のなかに3着あたりの穴馬が潜んでいるかもしれません。

ベッラレイアが1番人気ですか。強い競馬をしていますね。ベッラレイアもJC馬、ゴールデンフェザントの一族です。東京2400Mで繰り広げられる血の物語、今年は馬券を抜きに楽しみたい、オークスウィーク、ダービーウィークですね。そうはいかぬルドルフおやじ、ノアノハコブネには乗れないはずですわ。

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ナイス、松岡!

Victoriamile07 by echizen
ヴィクトリアマイル2007-観戦記-
前半46秒6→後半45秒9という後傾ラップで、前が止まらない馬場を考慮に入れると、後ろから行った馬にとってはかなり厳しい展開となった。また、馬群が固まって4コーナーを回ったこともあり、外を回さざるを得なかった差し馬にとっては、距離ロスも痛かった。

コイウタの大駆けには正直驚かされた。3歳時に比べ、牡馬のように逞しくなった馬体からも、速い時計が出るにもかかわらず緩いという、多少力の要る馬場が合ったということだろう。また、好位から流れに乗り、ロスのないコース取りで内枠を利した松岡騎手の騎乗も光った。特に直線に向いてから内を突いた一瞬の判断は見事であり、コイウタから最大限のパフォーマンスを引き出した。G1レースは今回が初勝利になるが、少しでも前に行こうという積極的なスタイルは、これからも大舞台でも怖い存在になるだろう。

アサヒライジングは馬場の良いところを通り、マイペースで逃げを打つことができた。春の2走はレースの流れに乗れず惨敗を喫していたが、本来スタミナのある馬だけに、これだけ楽にレースの流れに乗れれば渋太い。欲を言えば、もう少し速いペースで引っ張って、後続に脚を使わせるレースが理想であった。柴田騎手としては、前2走が惨敗しているだけに、極めて慎重に乗ったのだろう。

最も悔しい思いをしたのは藤田騎手ではないだろうか。デアリングハートの脚質を考えると、もう少し前の位置取りをすべきであったし、後ろから行った分、4コーナーで一瞬前が壁になってしまった。この馬自身、33秒4で上がっているだけに、もうワンテンポ早く仕掛けていれば勝っていたかもしれない。後ろの有力馬を意識したレースが、結果的には凶と出てしまった。

スウィープトウショウは大外を伸びかけたが、前が止まらない展開が堪えた。池添騎手を振り落としたり、ゲート入りをゴネてみたりと、相変わらずのお転婆ぶりであったが、掲示板を外した今回はレースに行っての集中力にも欠けていた。これまではレースに行けば走ってきた馬だけに、精神面での翳りを感じたのは私だけではないはずだ。

サンデーサイレンス産駒のディアデラノビア、アドマイヤキッスは、どうしても突き抜けるだけのワンパンチが足りない。ジョリーダンスはメンバー最速の上がり32秒9の脚を使っているだけに、外枠でなければと思わせる内容であった。

1番人気に推されたカワカミプリンセスは、スタートから流れに乗れず、惨敗を喫した。馬がまともに走られる状態になく、前が詰まったりと、武幸四郎騎手はなす術がなかった。西浦調教師は「馬は言うことないくらい最高だった」とコメントしているが、果たしてそうだろうか。パドックから馬が苦しがって入れ込んでおり、休み明けでマイルのスピードに対応できるだけの体調にはなかったことは明白である。昨年秋のレースを激走した反動がまだ抜けていなかったのだろう。これで終わる馬ではないので、ぜひじっくりと立て直してから牡馬に挑戦してほしい。

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お詫び&検索窓

先週のヴィクトリアマイルのエントリーにおいて、「スイープトウショウ」を「スウィープトウショウ」と誤って記載していたことにつきまして、お詫びを申し上げます。今回の誤字につきましては、私治郎丸敬之の完全な思い込みであり、ご指摘いただくまで全く気付きませんでした。些細なことかもしれませんが、スイープトウショウの関係者の皆様、ファンの皆様、そしてスイープトウショウにとっては気持ちの良い事ではありませんよね。私もよく名前を「次郎丸」と間違えられるのですが、ほとんど気にしていないとはいえ、やはり間違っているよりは正しい方が良いに決まっています。これからも細心の注意を払っていきますが、一個人が運営しているブログですので、間違いは起こり得ます。その際は、コメントでもメールでも構いませんので、お気づきの方はぜひ教えていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

話は大きく変わりますが、「ガラスの競馬場」にも検索窓なるものを導入してみました。サイドバーの一番上にあります。これがなかなか良く出来た検索窓で、たとえば「ディープインパクト」と入れていただくと、132件の懐かしいエントリーがヒットして、ちょっとした感慨に浸れます。もう少しテーマを絞り込んで、「一流 騎手」と入れると、集中連載「一流の騎手とは」がズラリと並びます(笑)。検索した単語にマーカーが付くのもまた便利ですね。ぜひお好きな言葉を入れて検索してみてくださいな。

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ホースプレビュー

来週のライブ後の競馬観戦ツアーの下見を兼ねて、府中競馬場に出掛けてきました。フジビュースタンドがオープンしてから初めてあちこち歩いてみたんですけど、もはや競馬場というよりも巨大な娯楽施設ですね。特に食事が出来るスポットが充実して、昔のわけの分からない定食屋しかなかった頃を知る者としては、隔世の感があります。

Horsepreviewそんな中でも、「ホースプレビュー」は最高のスポットだと思いました。パドックでジョッキーが跨って、いざ本馬場へというタイミングでここの前を通りますので、馬の雰囲気が一番よく分かる場所なのかもしれません。パドックでは落ち着いていた馬がここでは入れ込んでいたりするケースがあって、そういう馬はレースでも力を出し切れていませんでしたし、反対にジョッキーを乗せてここをきちんと歩けている馬は、ちゃんとレースでも走っていましたよ。ちなみにカワカミプリンセスもスウィープトウショウも、えらく入れ込んでまともに歩けていませんでした。パドック党に対して、ホースプレビュー党なんて出てくる予感がします。もし東京競馬場に遊びにいくことがあれば、ぜひ「ホースプレビュー」に行ってみてください。おススメします。

えっ、コイウタはどうだったかって?

うーん…、目の前を通った記憶がないんですよね(笑)。

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◎フサイチパンドラ

Jiromaru_33

何とも悩ましいヴィクトリアマイルですね。やはり、カワカミプリンセスとスイープトウショウの取捨が問題になってきますね。前回の手紙でも書いたように、「牡馬相手に勝ち負けできる牝馬」という視点からは、この2頭をおいて他にはいません。しかし、今年は少し何かが違うようです。

まずはルドルフおやじさん本命のカワカミプリンセスですが、ひとつだけ気になることがあります。それはこちらにも書いたことがあるのですが、「休養への入り方は、休み明けの成績に影響を及ぼす」ということです。つまり、あらん限りの力を出し切って、おつりの無い状態で休養に入った馬の休み明けというのは、極めて仕上げが困難で、凡走しやすいということです。休養期間の長さよりも、どういう状態で休養に入ったかということが重要なんですね。あのシンボリクリスエスもゼンノロブロイでさえ、圧倒的な1番人気に応えることができずに凡走してしまいました。

カワカミプリンセスは、昨年のエリザベス女王杯であらん限りの力を出し切って、おつりの無い状態で休養に入っています。だからこそ、その反動で馬体の回復が遅れたのでしょう。牧場からガレて戻ってきたのは、輸送ではなく、昨年秋のG1を戦い抜いた反動ゆえですね。帰厩後は順調に馬体も回復して、なんとか走られる状態にまでは仕上がってきたようですが、目に見えない疲れは必ず残っているはずです。日本のキンツェムになって欲しいという思いもありますが、ぶっつけのG1レースでは、さすがのカワカミプリンセスも苦しいはずです。

スイープトウショウの昨年のエリザベス女王杯は、前走で馬体が大幅に減った影響があり、本調子にはなかったと思います。欲を言えば、そんな状態でもフサイチパンドラには負けてほしくなかったのですが、それは無茶というものだったのかもしれませんね。あの時期のパンドラは大きく成長していたのですから。そして、ルドルフおやじさんの指摘される前走の2着に関しても、評価は難しいですね。差し切って欲しかったといえばそうですし、よく2着まで追い込んできたといえばそうとも言えます。結果的には、あの馬場で激走してしまうと反動が怖いので、負けて良かったのではないでしょうか。牡馬を相手に、全く引けを取らない内容だったと素直に評価します。

まともに調教が出来なかったり、輸送、ゲート入り、東京競馬場への適性など、数え切れないほどの課題を抱えていますが、それを補って余りあるだけの身体能力は魅力的です。ただ私としては、昨年のエリザベス女王杯で現4歳世代に先着されている以上、人気を考えても、ここで本命に推すのはやめておきます。走るかどうかは本人が決めるタイプなので、人間が硬くなっても仕方ありません。気楽に見守りましょう。

本命は◎フサイチパンドラに打ちます。今年に入っての休み明けをギクシャクしてしまいましたが、馬体重の推移や調教での動きを見る限り、ようやく立ち直ってきているようです。元々、トモの弱かった馬ですが、その辺りが出ていたのでしょう。パンとすれば、相当な能力の持ち主です。臨戦過程からも人気にはならないでしょうが、この馬は仮にもエリザベス女王杯馬ですからね。調子を上げてきている今回は、好勝負が見込めるはずです。

不安点といえば、マイル戦に対する適性でしょうか。ピリッとした脚のない馬ですので、大方の予想通り、道中がスローに流れて瞬発力勝負になってしまえば、この馬にとっては苦しい展開になるはずです。しかし、アサヒライジングが逃げるレースは淀みのない展開になることが多く、そうなった場合には、シブトく伸びるこの馬にはチャンスでしょう。伸び伸びと走られる東京コースも向いています。昨年のエリザベス女王杯でワンツーを決めた今の4歳世代の勢いと、サンデーサイレンス産駒の成長力を買ってみたいと思います。

アドマイヤキッスは、大きな舞台で今ひとつ勝ちきれないレースが続いていますね。3歳時と比べると大分変わってきていますが、まだ体が緩いというか、筋肉が付き切っていないところがありますね。坂のあるコースを苦手とするわけではないのですが、そういった意味においては、平坦で切れを生かすコースでより力を発揮できるのだと思います。この馬はレースセンスに長けている馬なのでマイルの距離は問題ないのですが、ワンパンチ足りないという意味で本命には推しませんでした。勝ち負けは展開次第でしょう。

ディアデラノビアについては、前走であわやの敗北を喫していますが、休み明けということもあって、体調が万全ではありませんでした。あの激流を前に行ったため、息切れしてしまったという面もあるはずです。岩田騎手はディアデラノビアを少しでも前の位置で競馬させたいと考えているはずです。これまでのように前半を騙し騙しソロっと乗っていても、位置取りが悪すぎてはG1レースでは勝ちきることは出来ません。この馬が3着が多いのも、終いの切れを生かすために、どうしても前半の位置取りが悪くなってしまうからです。力を付けた今ならば、積極的に好位をキープして、そこから末脚を使いたいと考えるは自然だと思います。そういう意図があっての前走だったと思いますが、もう少し頑張っても良かったかなと感じます。つまり、まだ力が付き切っていないのかなと。それで一枚評価を下げました。

デアリングハートは、一時期低迷しましたが、藤田騎手が競馬を教え直したことで立ち直りましたね。以前はかなりの気性の悪さで、コントロール不能になることも多かったのですが、昨年の秋あたりから常識に掛かるように成長してきました。もちろん、潜在的には悪い部分を持っているので、無理に競りかけられたり、馬群で揉まれたりすると走る気をなくしてしまうかもしれません。そういう意味では、絶好の外枠を引いたと思います。絶好調の藤田騎手ですし、自分の型に持ち込むことができれば、あわやというシーンを作ることもあるのではないでしょうか。

私はパンドラの箱を開けてしまいましたよ。

果たして、最後に残るのは「希望」なのでしょうか?それとも?

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悍性(かんせい)の強いマイル向きのカワカミプリンセス

Rudolf_35

なんとも悩ましいヴィクトリアMとなってしまいました。お世話になったあの娘、好きなタイプのこの娘、どれをとって、どれを捨てるか・・・どれをとっても恨まれそうで、うーむといったところです。

「パンドラ」はゼウスが人類に罰を与えるために作られた女神です。美しい肉体と心でつくられたこの女神はゼウスから、「絶対に開けてはいけないよ」と言われた「箱」を授かってました。「絶対に見ちゃあいけない」という話、浦島太郎や鶴女房でも見られる、まさに神話的な話ですよね。結局、見てみたいという誘惑に負けて「パンドラ」は「箱」を開けるわけですが、出てくるは出てくるは、ありとあらゆる災難、災厄。人間の「業」も飛び出してくる。「パンドラ」が慌ててふたを閉め、最後に残ったのは・・・ここから神話の解釈はわかれています。「希望」と「絶望」、どっちなんだろうとフサイチパンドラを見るたびに考えてしまいます。

春のG1、いろんなものが飛び出しています。今度は何が出てくるんだい?えっ、どうなんだい、パンドラちゃん。希望なのか、絶望なのか、幸福なのか、不幸なのか、知ってるだろ、と独り言をいっておきます。

パンドラは、母系に底力をなみなみと湛えていますね。近走不振をかこっていますし、マイルのスピードについていけるか不安もありますが、母系の「セックスアピール」を見せてほしいと思います。先週の雨で力のいる馬場になるだろうと踏んで☆としておきます。

カワカミプリンセスの強さを最もよく理解しているのは、トレーナーの西浦師だと思っています。ディープのようなローテーションを組んでレースに臨んでいます。昨秋、有馬記念をどうどうと見送ったことにも好感をもっています。君子蘭賞の内容をみると十分にマイルのスピードにも対応できると思ってます。いや、こんな悍性(かんせい)の強い馬はむしろマイルむきだと思います。思い切って◎にしましょう。

昨年のヴィクトリアMで最も強い競馬をしたのはEメサイアではなかったでしょうか。もちろんDインザムードも強い馬ですが、しっかり折り合いをつけさせたうえに追い出しをぎりぎりまで我慢した北村騎手の騎乗ぶりも光っていました。昨年不利といわれた大外を回って追い込むという競馬をして2着をきちんと確保したという点でメサイアは高く評価できると思います。そのメサイアを白梅賞で子供扱いしたのが、ディアデラノビアですね。3着の多い馬ですが、潜在的な力は相当のものです。南米血統の母系にも魅力を感じます。金杯で楽勝したので前走で激しい競馬をしたのは、敗れたとはいえこの馬にとってプラスだったのではないでしょうか。岩田騎手の腕の見せ所だと思います。○でいきましょう。

スイープの前走の評価次第で、今回のヴィクトリアMの見え方がちがってくるんじゃないかなあ。予想の鍵を握る馬です。「魔女」らしいですねえ。しかし、どんな印を打たれようとも、この馬は掲示板にはのってくると思っています。我々人間にとって見えないものは、存在しないも同然ですね。魔女は存在するんですよ。彼女は魔女なんですから今回も当然我々の前に姿を現しますよ。問題は掲示板の1着のところに現れるかどうかです。この魔女はわざと前走2着になったりしておやじに謎をかけています。

マイラーズCのコンゴウリキシオーが作り出したペースは、スイープが最も得意としているペースだと思います。ハイペースであれ、スローペースであれ、淀みないペースであれば今までこの馬はすさまじい末脚を繰り出してきました。2着というのは何とも微妙ですね。全盛時のスイープなら差し切れたはずだ、と考えて▲にしておきましょうか。これが魔女が仕掛けた謎に対するおやじの答えです。魔女の復活はあるのか、ヴィクトリアの見所ですね。

では神話論的印をば
◎カワカミプリンセス
○ディアデラノビア
▲スイープトウショウ
△デアリングハート(シーザリオ世代は近年のハーベスト世代だと思っているので)
☆パンドラ

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あなたと競馬が、100年続きますように。

ディープインパクトについては多くが語られてきましたが、ひとつだけ言えることは、ディープインパクトという1頭の馬が走ったことによって、「競馬って楽しい」という世界があることを、多くの人々に知ってもらえたんじゃないかということです。中には、ディープインパクトがきっかけで競馬の世界に入ってきた人もいると思います。そして、私はそれがミーハーなファンだとは決して思いませんよ。私だって、巨人の王貞治選手が好きで野球を始めましたから。競馬を好きになってくれた人と、競馬が、これからもずっと続くことを私は願います。


一青窈の「ハナミズキ」の歌詞に、こんな深い意味があるとは知りませんでした…

「あなたと競馬が、100年続きますように」

これが最後になりますが、ディープインパクトの壁紙を無料でプレゼントします。今さら?と思われるかもしれませんが、私は今だからこそだと思っています。2006年度JRA賞の授賞式のパンフレットの表紙を飾ったあのPhotostudからの提供です。

最後の有馬記念の4コーナー
Deep4corner
サラブレッド史上最速の瞬間です(ラップ調べても分かりませんよー)。

引退式
Deepintaisiki
これだけ綺麗に撮られているディープインパクトの引退式は、どこを探してもありません。
まるで絵画のような美しさです。

応募方法は以下の通りです。
1、件名を「ディープインパクト壁紙」とする
2、本文に、①「あなたが競馬をする(好きな)理由」を教えてください。
3、②「掲載させていただく際のあなたの名前」も教えてください。
4、③ご希望の画像「4コーナー」か「引退式」と④ご希望のサイズ「1024*768通常版」か「1280*768ワイド版」を必ずご記入ください。*ご希望の方にはどちらのパターンも差し上げますので、お気軽にお申し出ください。

→ご応募はこちらから

応募期間は5月20日(日)までとさせていただきます
*メールアドレス(個人情報)を第三者に開示をすることは決してありません。
*画像の著作権はPhotostudが所有します。また、商用目的の無断複製、転載を禁止します。

■お知らせ■
「21世紀の馬券戦略ライブ」が5月19日(土)に行われます。今回は丸1日かけて、皆さんと真剣に競馬を楽しみたいと思っています。馬券の参考になる話をたくさんする予定です。そして、ご希望者のみですが、翌日も府中競馬場にご一緒したいと思います。ネットではなく、リアルな世界で競馬を楽しんでみませんか?
ライブの詳細はこちらから
→http://www.glassracetrack.com/blog/2007/04/post_f7bc.html
前回のライブの模様はこちらから
→http://www.glassracetrack.com/blog/2006/11/21_2271.html

あと残り2席になっています。
ご希望の方は5月16日(水)までにお申し込みください。

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ディアデラノビアに力感溢れる

アサヒライジング →馬体を見る
全体のバランスは悪くないのだが、昨年からの疲れが残っているのか、毛艶、筋肉のメリハリともに伝わってくるものが少ない。
Pad3star_48

アドマイヤキッス →馬体を見る
筋肉の付き方が少しずつ大人っぽくなってきている。
毛艶も抜群だが、G1を勝ち切るにはもう少しパワーが欲しいか。
Pad4star_37

カワカミプリンセス →馬体を見る
毛艶も良く見せず、腹が巻き上がって、トモの肉付きも物足りない。
昨年の秋華賞は太めでも走っただけに、今回はどういう結果が出るか。
Pad3star_48

キストゥへヴン →馬体を見る
小さくて細い馬だけに、小さくて細く映ることはマイナス材料。
Pad2star_18

コイウタ →馬体を見る
3歳時に比べ体つきがずいぶん逞しくなったが、その分柔らかさが失われている。
力の要る馬場になった方が、今のこの馬には有利になるかもしれない。
Pad3star_48

ジョリーダンス →馬体を見る
斑点が浮かび上がってきていて、毛艶も良く、現在の勢いを持続している。
ただ、コロンとした馬体なので、距離の延長はプラスにならないか。
Pad3star_48

スイープトウショウ →馬体を見る
全盛期ほどの毛艶の良さはないが、ひと叩きされて体調は上向いている。
前駆の筋肉の盛り上がりはとても6歳馬とは思えず、馬体からは衰えは感じられない。
Pad4star_37

スプリングドリュ- →馬体を見る
もう少しメリハリが出てくれば尚良いが、全体のバランスは良く、リラックスした立ち姿。
Pad3star_48

デアリングハート →馬体を見る
5歳になって、気性面でも大きな成長が窺える。
フックラと見せ、毛艶も良く、ひと叩きされた今回は完調か。
Pad4star_37

ディアデラノビア →馬体を見る
ここにきて、見違えるほどに力強さが増してきた。
力感に溢れた立ち姿は、とても430kg台の馬とは思えず、調子は抜群に良い。
Pad5star_22

ビーナスライン →馬体を見る
前走から少し間隔が開いたが、引き続き体調は平行線といったところか。
Pad3star_48

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カワカミプリンセスは日本のキンツェムになれ

Jiromaru_32

私の「バケモノ」ですか?エアグルーヴと言いたいところですが、「バケモノ」といえばやはりキンツェム(1874~1887 牝)です。ドイツから始まり、ハンガリー、チェコ、オーストリア、イギリス、フランスの国々で、947m~4224mの距離を走り、なんと54戦54勝というパーフェクトな競走成績を残した名牝です。この54戦54勝という、まるでダビスタのような戦績を見たその日から、私はキンツェムの名を忘れることができません。そして、牝馬・バケモノと来れば、どうしてもキンツェムの名が思い浮かんでしまいます。

Kincsem_1 Kincsem

キンツェムといえば、“キンツェムの泉”でしょうか。キンツェムは列車で各国を遠征していたのですが、いつも飲み慣れた水を持っていっていたそうです。ところが、ドイツのバーデン大賞を目指した時に、飲み慣れた水が底をついてしまうというピンチが訪れます。しかし、なんとか似た香りのする水が、バーデンバーデン競馬場の内馬場にある泉で見つかったのです。以来、その泉は“キンツェムの泉”と呼ばれているそうです。キンツェムからの牝系はヨーロッパ各地に広がって、ドイツのWラインを形成していますね。

さて、ヴィクトリアマイルは、2年目にして既に定着した感がありますね。エリザベス女王杯よりも、折り合いを気にしなくていい分、力と力をぶつけ合える舞台になりそうです。昨年の第1回目のレースを見て分かったことは、このレースは「牡馬相手に勝ち負けできる牝馬」でないと勝つことは難しいということです。そういう視点で今年のメンバーを見渡すと、やはり中心はスイープトウショウとカワカミプリンセスで仕方がないと思います。

魔女スイープトウショウは、牡馬顔負けの身体能力を持つ馬の1頭です。何といっても、スピードとスタミナが高い次元で要求される宝塚記念で、牡馬を力でねじ伏せてしまったのですから、肉体的には牝馬の域を超えています。とても賢くて、芯の強い性格なので、人間の思うようには走ってくれないこともありますが、言われてみれば掲示板を外したのは2回だけなんですね。いつも私たちの期待が強すぎるので、気まぐれなイメージを抱いてしまっているのかもしれません。

2歳の頃から余すところなく素質を開花させていたこの馬も、もう6歳になってしまいました。ずいぶん長いこと一戦級を走り続けてきましたね。これだけでも褒めてあげたいくらいです。確かに、私もスイープトウショウには衰えを感じています。宝塚記念とエリザベス女王杯を勝った頃の勢いと比べるのは酷なのかもしれませんが、昨年のエリザベス女王杯でフサイチパンドラを差し切れなかった時、少しばかり翳りを見てしまいました。前走は目の覚めるような末脚を使いましたが、過大評価は禁物だと思います。あまり期待せずに、見守ってあげた方がいいのかもしれません。

カワカミプリンセスは、取り立てて素晴らしい馬体をしているわけでもないのですが、レースに行くと本当に強い馬ですね。最も驚かされたのは、昨年の秋華賞でした。ぶっつけのG1の直線で、中間あれだけ太目残りに映った馬が、耳を絞りながらグイグイ追い込んできたのですから、開いた口がふさがりませんでした。ひと叩きされたエリザベス女王杯は、結果は残念なことになってしまいましたが、完勝と言ってよいレースでした。牝馬同士の戦いでは力が一枚も二枚も上ですね。

それでも、敢えて死角を挙げるとすれば、レースが極端なスローで瞬発力勝負になるとどうかなということです。昨年のエリザベス女王杯ではそれを理由に本命にしなかったのですが、珍しくハイペースのエリザベス女王杯になってしまいました。つまり、この馬はこれまでに、ヨーイドンの33秒台で上がって来なければならないレースを体験したことがないということです。昨年のヴィクトリアマイルがそういうレースになっただけに、もし負けるとすれば、武幸四郎騎手が慎重に乗ったばっかりに切れ味勝負に持ち込まれてしまうということでしょうか。あのエアグルーヴも一度そういう負け方をしています(エリザベス女王杯で)。休み明けよりも、今回はそちらの方が死角になるのではないでしょうか。

なんだかんだと死角を書きましたが、カワカミプリンセスは瞬発力のない馬ではありませんし、ラスト3ハロンをコンスタントに34秒台でまとめられる馬ですので、ほとんど心配はいらないとは思います。そして、何よりもカワカミプリンセスには負けてほしくないという気持ちもあります。事実上は6戦5勝ですが、誰がどう見てもこの馬は6戦6勝の実力を持つ馬です。これから先は牡馬とガップリ四つに組んで闘わなければなりませんが、できれば無敗のまま走り続けて、日本のキンツェムになってほしいですね。

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本物の魔女スウィープトウショウ

Rudolf_34

20代のころは兎に角競馬に夢中でした。「競馬ブック」を毎週買って来ては隅から隅まで読んでました。読むところがなくなれば、最後に載っている特別競争登録馬一覧を眺めて寝ることにしてました。もちろん「優駿」だって手垢がつくほど読んでました。そういう幸せな時代はあっという間に過ぎて、もう十数年、いやもっとか、「優駿」さえ手にしなくなってしまいました。

強い牝馬はいつの時代にでもいます。女の子なのにカイブツとかバケモノなんて呼ばれる気の毒な牝馬もいましたよね。治郎丸さんの「バケモノ」は何かなあ?

このおやじが競馬にいれあげていた時代に比べると最近はぐっと牝馬のレベルが高くなったと思っています。おかしなことを言いますが、牡馬と伍して戦える強い牝馬の数は増えているんじゃないでしょうか。おやじが「優駿」も読まずにさぼっている間に調教技術も向上したし、血の更新もうまくいったというふうに理解してます。

ヴィクトリアマイルですね。東京マイルというのは春の最強牝馬を決するにもっともふさわしい舞台です。ただ強い牝馬がここを勝って休養に入ったり、調子を落としたりすることも考えられ、安田記念のレベルが下がるんじゃないかと心配しています。

早速、スイープトウショウからいきましょうか。不勉強で申し訳ないのですが、この馬の牝系について詳しく知らないんですよ。古い血統なんですが、日本に導入されてからしばらく活躍馬のでなかった牝系ではないでしょうか。80年代になってぼちぼち活躍馬が出てきて、スイープの祖母、マーブルトウショウでようやく桜花賞3着にたどりついた地味な血統です。どろんこのこの桜花賞は鮮明に覚えていますよ。ブロケード、テンモンという名門出の優美な馬で決着した華やかな桜花賞でしたから。マーブルは引き立て役に過ぎませんでした。

マーブルの仔にサマンサトウショウ。これはマーブルより強い馬で「サマンサおばさん」、なんて呼ばれてましたか。昔の言い方で言えば7歳までコンスタントに活躍した、とても良い末脚を繰り出す馬でした。サマンサというのは、おやじが子供のころに見ていた「奥様は魔女」というアメリカのファミリードラマの主人公の名前です。とても美しい女優さんが演じていて子供ながら淡い憧れを抱いてたのを覚えてます。(今、治郎丸さん笑いませんでしたか?)その孫に本物の「魔女」が現れるわけですね。スイープトウショウ。

この頃、ドウカンテスコ、ドウカンヤシマという本当に地味な重賞勝ち馬を出しただけの牝系も、トウショウ牧場の手にかかると、これだけの強い牝馬を生む牝系に発展するというのは驚きですね。母から仔そしてその孫と確実に強い馬をつくりだす凄さ。

「魔女」スイープは大駆けタイプのイメージをもたれていますが、このイメージは「魔女」が世間の目から自分の正体を隠す魔法のひとつなんですな。実は超のつく堅実な馬で掲示板を外したのは今まで2回きりです。おやじはどんな条件でも堅実に走る力を底力といってます。

「魔女」も6歳ですか。宝塚を制したころの「魔法の切れ味」が健在なのか。ここを治郎丸さんにお尋ねしたいと思います。おやじはパドックを見ているとどうも覇気を感じさせなくなっているな、という気がしてますが、いかがでしょうか?踏み込みが浅いという感じです。

もう1頭、ノビア。この馬の牝系については去年の秋に書きましたが、今後注目すべき牝系だと思います。やはりというべきか、今年に入って強さを見せていますね。京都の牝馬特別を勝って、牝馬マイル戦線のフロントランナーに踊り出ました。前走で7ハロンの激しい競馬でも敗れたとはいえ、強い競馬をしていました。しかしその7ハロンの激しい競馬を経験したというのはこの馬にとってプラスだったんでしょうか。

底力のある、この2頭の取捨を迷いに迷っています。

人気を集めるであろう、アドマイヤキッス。この馬も強い馬ですね。この馬のベストパフォーマンスは秋華賞トライアルです。まさに圧巻でした。感動を覚えるほどの強さを見せました。平坦小回りの2000M、これがこの馬が力を最大に発揮できるベストの条件ではないでしょうか?東京マイルとあまりにも条件が異なるので今回は見送ろうかと、考えています。

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重馬場の全てが凝縮されたようなレース

Nhkmilec07 by M.H
NHKマイルカップ2007-観戦記-
勝ち時計が1分34秒3、全体の上がりが35秒8という、走破タイム的にはどの馬でも勝つことが出来、まさに馬場適性と展開の綾だけで勝敗が決したレースとなった。それにしても内田博騎手の狙い済ました騎乗には驚かされた。4コーナーを回って最後の直線に向き、包まれながらも、ワンテンポのツーテンポも追い出しを遅らせる。勝つための可能性が1%でもあればそれに賭けるという、地方と中央の垣根を越えた、まさにプロ魂を見た気がした。

重馬場を苦にしない馬たちが上位を占め、そうでない馬たちが揃って惨敗したレースである以上、1頭1頭を振り返ることが無意味にも思われるので、重馬場に対する適性というファクターを中心に回顧してみたい。メルマガ「馬券のヒント」に書いたことがほとんどなのだが、再確認としてお付き合いいただきたい。

第一に、当たり前のことではあるが、「雨が降ると、より多くの馬に勝つチャンスが生まれる」ということ。雨が降る→馬場が悪くなる→勝ち時計が遅くなる→良馬場ではスピードが足りず、勝負にならなかった馬にもチャンスが生まれる。つまり、雨が降るだけで、波乱が起こる可能性がグッと高まるということである。こういうレースで人気馬を買うのはもったいない。

第二に、「フットワークの大きな馬は道悪に弱い」ということ。跳びの大きな馬は、馬場が悪くなると、滑ってバランスを崩しやすい。フットワークが大きいことは走る馬の特徴であるが、道悪の時にはマイナスに作用してしまうのである。フットワークが大きく、府中へのコース替わりがプラスになると評価された馬が揃って惨敗したのは、こういう理由である。思いつくところだけでも、アサクサキングス、ダイレクトキャッチ、シャドウストライプ、トーホーレーサーはこれに当てはまる。

第三に、「力の要る馬場を得意とする血統がある」ということ。馬場が変われば、勝ち馬も変わる。力の要る馬場に変われば、スピードと切れ味ではなく、パワー優先の血統の馬が活躍するのである。具体的な血統に関しての詳細はこちらに譲る。

最後に、「重馬場、不良馬場でこそ、騎手で買え」ということ。雨が降って、馬場が悪くなると、馬はハミを頼って走ろうとする。騎手も馬が脚を取られないように、ガッチリとハミを掛けながら、馬場の良いところ選んで走らせる。つまり、馬場が悪くなればなるほど、コース取りや、ハミを通して馬を操縦する技術が問われることになるということ。

こちらにも書いているが、騎手の巧さというのは勝率に表れ、2006年の内田騎手の勝率は0.138、藤田騎手は0.141という極めて高い数字を誇っていて、これは岩田康誠騎手よりも上である。全く乗り方の違う地方競馬と中央競馬を股にかけてのものだけに、内田博幸騎手の勝率の高さは数字以上のものがあることは言うまでもない。

まさに重馬場の全てが凝縮されたようなレースであった。

追記
「ヴィクトリアマイルを予想する前に知っておくべきこと」はサンプル数が少ないため、今回のエントリーはありません。個人的には、今回の雨の影響で馬場がどのように移り変わるかが気がかりです。今年は暖冬の影響もあって、野芝がしっかりと根付いているはずなので、昨年のような力の要る馬場にはならないはずですが、果たして。

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◎ハイソサエティー

Jiromaru_31

「競馬場には言葉も走っている」という意味、よく分かります。競馬の本質を、寺山修司ほど見事に捉えていた作家を知りません。彼の書いた作品は、今となっても瑞々しく切実な意味を持って私たちに響いてくるような気がします。「馬敗れて草原あり」というエッセイがあるのですが、その中で私の大好きな一節があるので紹介させてください。

競馬ファンは馬券を買わない。 財布の底をはたいて「自分」を買っているのである。 (しかし、どの馬が、自分の「もうひとつの人生」を見事に勝ち抜いてくれるかを知ることは難しい。帽子のひさしで、午後の日を翳(かげ)らせながら、人たちは「もしかしたら」の期待をこめて競馬場へ集まってくる。ふみつけられる競馬新聞、煙草の吸殻と負けた馬券。そして、あてにならない予想屋の太鼓判。-それらの中を、人は限りなく迷いながら「自分を買う」ことに熱中する)

競馬場には馬が走っているだけではなく、私たちの人生の希望や期待、夢、情念が言葉となって走っているんですね。そして、賭けるという行為を通して「自分」を買うことができるからこそ、私たちはこんなにも競馬に熱中できるのでしょう。

さて、ルドルフおやじさんから手紙をいただいて、とても驚きましたよ。ルドルフおやじさんの悪夢の印にも驚いたのですが、まさか重なるはずもない私の本命◎がそこにあって、なおさら驚いたんです。そうです、私の本命◎はハイソサエティーです。

ハイソサエティーは小島太厩舎の期待馬で、あのデットーリ騎手が来日した時には乗ってもらっているほどの馬です。ダートが合わなかったというよりも、まだ馬がパンとしていなかったので9着と惨敗してしまいましたが、その後は休養を挟んで、馬が良くなってきていますね。前走もまだまだ余裕のある勝ち方でした。母はフランスのヴェルメイユ賞(2400m)を勝った名牝で、ルドルフおやじさんがおっしゃるように母系にゼダーンが入っていて、府中のマイルはピッタリという感じがします。

あまりに時計が速くなると心配ですが、前走から1秒詰めるくらいであれば大丈夫でしょう。何と言っても気性が素直なので、初騎乗の柴山騎手も乗りやすいはずです。外枠からジワっと先行して、馬を前に置きながら追走、ラスト400mあたりで先頭に立つというレースをイメージしているはずです。最終追い切りでも、そういった準備が見られました。もちろん、雨が降って馬場が渋ることも考慮に入れての本命◎ですが、今年のメンバーであれば突き抜けても不思議ではありません。

NHKマイルCの動向を考えてみたのですが、創設当初は外国産馬による外国産馬のためのレースといった感じで、5年連続でマル外の馬が勝っていました。その傾向はテレグノシスが勝利した年からガラッと変わり、それ以降、5年連続で内国産馬が勝利しています。さらに面白いのは、昨年はなんと父内国産のロジックが勝利したんですね。そして、2着もフジキセキ産駒で、なんと父内国産のワンツーでした。10年前からこれだけ傾向が変わったレースも珍しいのではないでしょうか。NHKマイルCというレースは、まさに今の日本競馬の勢いを象徴しているかのようですね。

という流れの中で、狙ってみたいのは、やはり父内国産馬でしょう。それも、SS系の父内国産馬。というのも、東京に開催が変わってからSS系の産駒の活躍が目立つからです。SS系は飽和しているという説もありますが、そうではなく、ただ単に馬場の問題ですよね。昨年の春の東京開催は見た目以上に力の要る馬場でしたが、今年はスピードと切れが要求される馬場に戻っています。もしこのままの馬場状態で行くのであれば、SS系の馬たちの活躍が続くはずです。

ダイレクトキャッチ(父スペシャルウィーク)は府中のマイル戦がドンピシャでしょう。母父がストームキャットであることや、そのコロンとした体型から見ても、ダービーの2400mは長すぎて勝負にならなりません。だからこそ、プリンシパルSではなくNHKマイルCに照準を絞ったのは正解ですし、おそらくここで勝負をかけてくるはずです。共同通信杯からかなり間が開いていますので、休み明けの不安はないといえば嘘になります。とは言っても、最終追い切りの動きを見ても、最後まで矢のような伸びを見せており、仕上がりは悪くありません。このひと追いで変わってくるでしょう。唯一の不安材料はお天気ですね。雨が降って馬場が悪くなれば、跳びが大きいこの馬には苦しいかもしれません。

皐月賞組の評価は難しいですね。私は中2週というローテーションに多少の疑問を感じます。皐月賞を目標にビッシリと仕上げて、レースでは厳しい競馬をして、そこから中2週で走るのは、この時期のサラブレッドには酷かもしれませんね。

アサクサキングスは、マイル戦を勝っていますし、跳びが大きいので府中コース替わりも好材料です。長めの距離を使われつつ力をつけてきた馬ですが、やはりローテーションからの目に見えない疲れが気になり、本命は打ちませんでした。

ローレルゲレイロは、使える脚が短いので府中コース向きでないということと、マイル戦で好走はしても勝ったことがないという点で評価を下げました。そもそも、私の記憶が正しければ、朝日杯フューチュリティSを使った馬がNHKマイルCを制したことはありません。今年になって力をつけてきた馬を上に取るべきだと思います。
*私の記憶が正しければと書きましたが、これについてはアイスさんから詳細なデータをいただいております。ぜひご覧ください。

そういった観点からは、オースミブライトも成長力という点に疑問があります。もちろん、昨年暮れからの休み明けという大きなネックはあるのですが、それ以上に、朝日杯フューチュリティSの時点で完成度が高かったこの馬を、どうしてもNHKマイルCでは本命には出来ませんでした。

イクスキューズは、桜花賞から直行で来れば、私もオークスで狙おうと思っていました。しかし、フローラSを挟んでしまったので、色々な意味で妙味がなくなってしまいましたね。フローラSの走りを見て、オークスからNHKマイルCに照準を変えたのでしょうが、どう見ても雑な使い方ですよね。幸いにも、馬自身は体調が安定して、ほとんど疲れはないと見ていいでしょう。

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五月の鷹は大空を舞っている

Rudolf_33 →ルドルフおやじってどんな人?

世間さまは黄金週間とやらでうらやましい!このおやじは3日、4日と仕事でがんばってます。治郎丸さんは休日を楽しんでいるようですね。おやじも30日に、愚息と近くのドブ池で鯉つりをたのしみました。30センチ超の鯉5尾、全部リリースしてあげました。当たり馬券をくわえて戻って鯉。

5月っていいですねえ。1年で最もすばらしい月です。

「目つむりていても 吾を統ぶ 五月の鷹」

目を閉じても自分を支配し(統ぶ)続ける、大空を舞う5月の鷹よ。そんな意味の句でしょうか。5月の空を舞う鷹。爽快なイメージを喚起するすばらしい俳句です。5月4日はこの句を作った寺山修司の命日です。天皇賞の手紙で「競馬場には言葉も走っている」と書きましたが、これは寺山修司に教わったことです。

寺山修司は、三島由紀夫と並ぶ、戦後の天才芸術家ですね。俳句、短歌、現代詩、随筆、評論、演劇、映画・・・様々な分野に寺山の才気はあふれでました。五月の鷹の句は彼が高校生のとき作ったものです。随筆のなかには競馬を題材としたいいものがありましたよね。

寺山修司は、いつも後方でレースを進める吉永正人騎手に人の孤独を見ていたようです。寺山が天才ともてはやされていたときずっと吉永正人騎手は八大競争を勝てませんでした。83年のダービーは希代の追い込み馬、ミスターシービーが吉永正人騎手を背に優勝した年ですが、その3週間前に寺山修司は逝きました。もし寺山が生きてたら、と泣いた5月から24年も過ぎたんですね。吉永氏もいなくなりました。それでも、五月の鷹は大空を舞っています。5月っていいですねえ。1年で最もすばらしい月です。

さて、石を拾うか玉をつかむかのNHKマイルC。このおやじが見つけた「玉」はルミナスハーバーだったんですが、故障してしまいました。次に見つけた「玉」はアドマイヤヘッド、復調してきてフォルティノの切れ味を治郎丸さんにご覧いただけるとわくわくしていたのですが、回避。こりゃあ、馬券買う前から外れてますわ。

そこで作戦変更。磨けば玉になる石を拾ってみましょう。シャドウストライプについてお尋ねがありました。良血馬ですね。この馬の値段はいったいいくらだったんでしょうか?母親はサンダーガルチの全兄弟ですね。シャドウストライプの完成度は今の時点で高いんじゃないでしょうか。母の欧州血統とMrプロスペクターという配合はマイルCでよく見かける配合です。父バクシンオーで全体としては穴馬だったエイシンツルギサンのような配合になってます。母父のガルチはイーグルカフェやブレーブテンダーを出していてマイルCと好相性ですね。いとこにはアスカロンという馬がいて芝でも心配ないと思いますが、ダートで力をもっとも発揮できる血統であることには違いありません。

ローレルゲレイロ。応援したくなるタイプの馬です。これまでのマイルでの実績と実力がかわれて1番人気に推されるのかな。前に書いたようにクリペロの血統の復活を見てみたい気もしますが、穴馬血統なので、人気を集めたときにどうかと思います。どこかで強い勝ち方をしていれば迷わず本命でしたが。

アサクサキングス。弱くない馬だと思っているのは「鍵レース」で良い走りを見せたからです。治郎丸さんの馬体診断もよかったので買います。ただホワイトマズルが1着になるというのはあるのか。

オオスミダイドウ。朝日杯が期待したほどの走りでもなかったのと骨折明けで潔く無印にします。

ダイレクトキャッチ。母父のストームキャットというのに惹かれますねえ。前走は十分スピードについていっていたと思います。クラッシックロードにのって強いところを見せたというのはこのレースを占う上で大切な要素です。

トーホーレーサー。これも応援したい血統です。母系にかかる、ユタカオー、ダッパーダン、ネプチューヌス、みんなしっかりしてます。前走はこの馬1頭が強い競馬をしたと思います。毎日杯での好走で才能が目覚めたのでしょうか。シャドウストライプを買うのなら素直にレーサーでいきます。ソネラ系の復活なるか。

マイネルシーガル。この馬と後藤騎手が展開の鍵を握っているのかもしれません。強気の競馬をすれば内枠に先行馬がそろっているので、追い込み馬や外枠の人気薄の台頭があるかもしれません。おやじはそんな展開を予想しています。

イクスキューズ。穴人気するでしょう。父方のシアトルスルーはマイルカップで怖い血統です。ただ牝馬がこのレースを勝つためにはSパールやRクラフトくらいの力がなければいけないのかな。この馬は強い世代の2番手グループのトップをゆく馬です。オークスで狙っていたので少し残念です。

ピンクカメオ。オカメは愛嬌で勝負です。かわいい名前ですねえ。
マイネレーニア。ローレルを買わないのなら、この馬は買えません。
マイネルフォーグ。レーサーを買わないのなら、この馬は買えません。
ゴールドアグリ。ダイドウを買わないのなら、この馬はかえません。

ダノンムロー。この世代の短距離組は意外とレベルがあるかもしれませんよ。中距離組は例年に比べてどうかなあ。答えは秋まで待ちましょう。ちょっと怖い馬です。父のゴーンウエストに期待してます。

キングスデライト。やっと走れる体重になってきました。太めで走っていたころにもよい競馬をしていたので穴で狙おうと思ってます。

ハイソサエティー。重厚な欧州血脈とフレンチデピューティー。いいですね、買います。母方にゼダーンが入って感じいいなあ。

ムラマサノヨートー。バサッ!ルドルフおやじやぶれたりー。ついに「玉砕」。

では「悪夢の印」をば。
◎ダイレクトキャッチ
○ハイソサエティー
▲トーホーレーサー
△キングスデライト
☆アサクサキングス、ローレルゲレイロ、ダノンムロー

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シャドウストライプ、トーホーレーサーは馬体に伸びがある

アサクサキングス →馬体を見る
皐月賞から中2週になるが、馬体を見る限り疲れは残っていない。
ただ、少し立派に映るので、あとひと絞り欲しい。
Pad4star_36

イクスキューズ →馬体を見る
長距離輸送がない競馬が合っているのか、桜花賞時よりもかえって良くなっているように映る。
欠点と無駄がなく、ふっくらとした牝馬らしい好馬体。
Pad4star_36

オースミダイドウ →馬体を見る
休み明けを感じさせない、ほぼ万全の仕上がり。
あとは、いきなりのG1の厳しさに内臓面が堪えられるかどうか。
Pad4star_36

ゴールドアグリ →馬体を見る
コロンとした馬体からはパワーを感じるが、距離に若干の不安を感じさせる。
Pad3star_47

シャドウストライプ →馬体を見る
血統からはイメージ出来ない、伸びのある馬体と手脚の長さ。
体型からは距離延長に問題はなく、かなりのポテンシャルを秘めている。
Pad4star_34

ダイレクトキャッチ →馬体を見る
前後肢ともに十分な肉付きで、力強さが伝わってくる。
気が強そうな顔をしているので、テッポウ駆けも利きそう。
Pad4star_36

トーホーレーサー →馬体を見る
大型馬にしては非常にバランスが良く、芝向きの馬体。
馬体重が減り続けているが、絞れてきていると解釈したい。
Pad4star_34

マイネルシーガル →馬体を見る
前走時(皐月賞)よりは良くなっているが、それでもメリハリに欠ける馬体。
Pad3star_47

マイネルフォーグ →馬体を見る
まだ全体的に馬体が幼く、力強さに欠ける。
気性は素直そうな顔つきで、道中のコントロールは利きそう。
Pad3star_47

マイネルレーニア →馬体を見る
重心の低い、ドッシリとしたパワータイプの馬体。
ピリッとした脚は使えないが、ジワジワと伸びるのでマイル戦は問題ない。
Pad3star_47

ローレルゲレイロ →馬体を見る
頭が高いのは父の産駒の特徴として、立ち姿は凛々しく力強い。
皐月賞から中2週となるが、使い込まれて馬体が研ぎ澄まされてきた印象。
Pad4star_36

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情報信ずべし?信ずべからず?

Minatomirai21_2ゴールデンウィーク、真っ只中ですね。いかがお過ごしでしょうか?あまりにも天気が良いので、私は横浜の大桟橋に行って来ました。意外と穴場で人が少なく、大好きな場所なんです。これだけ壮観な景色を見ていると、外れた天皇賞のことなんか忘れてしまいますよね(いやむしろ忘れたい笑)。久しぶりに関東に戻ってきて、ゆっくりと時を過ごすことができました。

ちなみに、左にある高い建物がランドマークタワーで、日本一の超高層ビル(高さ296m)です。そして真ん中にある赤茶色い建物が赤レンガ倉庫で、私が昔ハマったドラマ「あぶない刑事」で、タカ(舘ひろし)とユウジ(柴田恭平)がバイクを乗り回していたシーンなどをよく撮影していました。右手にある建物がインターコンチネンタルホテルです。とても面白い形でしょ?(*写真をクリックすると大きくなります)

さて、先日は貴重な情報をありがとうございました(笑)。ホクトスルタンは、さすがメジロマックイーンの仔です。4コーナーまでは私たちに夢を見させてくれました。まあ、ルドルフおやじさんと興奮を共有できたのでヨシとしましょう。ちなみに質問の答えはどちらもCです。さすがにミニクーパーのパンフレットは取り寄せませんでした。

武田文吾の凄いところは、馬だけでなく人も育てたところなんですね。今の調教師には耳の痛い話でしょう。「馬を観ず、天機を観る」名伯楽のメールアドレス、私も知りたいです。ただし、伯楽の中にも「玉」と「石」はあるようで、伯楽らしき人の甘い言葉には要注意です。「情報信ずべし、然もまた信ずべからず」と、あの菊池寛も語っていましたね。

これだけ情報化された現代において、いまだ関係者情報などというものがまことしやかに語られているのは不思議であり、驚きでもあります。私たちの中にある、怖いもの見たさのようなものがくすぐられるのでしょうか。こちらでも書きましたが、実は私もかつてインサイダー情報らしきものに踊らされそうになったことがあるんですよね。あの時は、そんな美味しい話はないと分かっていても、頭の中からずっとあの言葉が離れませんでしたから。

今週のNHKマイルカップですが、除外対象になっているスズカコーズウェイが1番人気になりそうなくらい、混沌としたメンバーです。路線別でいうと、ニュージーランドトロフィー組、皐月賞組、ぶっつけ組が有力候補ですが、その中でもこれといった馬が見当たりません。まあ、どの馬かが勝つのでしょうが、本当にここに勝ち馬がいるの?という不思議な感じです。

ニュージーランドトロフィーを勝ったトーホーレーサーはいい馬ですね。ポンと出て、すぐに抑えて2、3番手を追走し、直線に向いてからも後続を寄せ付けませんでした。前に行った馬に有利なレースでしたが、あの速いペースであの勝ち方が出来れば、文句なしといったところでしょう。この馬は体質が弱くてダートを中心に使ってきましたが、明らかに芝向きの体型・走法ですね。-8kg→-8kgの馬体減も、強い調教が出来て体が絞れてきていると解釈していいでしょう。フットワークの大きな馬なので、かえって東京競馬場は走りやすいはずです。

ローレルゲレイロは、マイルの距離ならばもっと積極的に乗れるはずです。前走は距離を気にしたのか、慎重に抑えてしまい、せっかくの前残りの競馬を無駄にしてしまいました。昨年の暮れから、高いレベルのレースで戦い続けてきていますので、今回のメンバーであればチャンスは十分でしょう。ただ、ジワジワと伸びるタイプなので、後ろから一気に来られてしまうと苦しく、藤田騎手は仕掛けどころが難しいですね。

アサクサキングスは広々とした東京競馬場の方が良いタイプです。前走の皐月賞では、速いペースと器用さを要求される小回りコースに戸惑ったのか、本来のフォームで走れていませんでした。この馬もレベルの高いラジオNIKKEI杯2歳Sで好走し、きさらぎ賞を勝っていますので、スピード
・スタミナ共に、このメンバーでも上位は間違いありません。ただ、もう少しゆったりと行ける距離の方が合っているはずで、いくら府中とはいえ、G1のマイル戦だけに、この馬のペースで走らせてくれるかどうかです。

シャドウストライプは、サクラバクシンオー×ガルチという血統からはイメージが難しいほど、手脚が長く、伸びのある雄大な馬体をしています。それゆえ、まだ緩いところがあるのが現状ですが、前走は外を回して見せ場を作りました。馬体がしっかりとしてくれば、もの凄い脚を使いそうな馬です。

スズカコーズウェイも、まだ未完成の体つきですが、潜在能力は高いです。前走は少し緩く仕上げていたのではないでしょうか。今回、出走がかなえば、ビッシリと仕上げてくるはずで、怖い存在になりそうです。前走も外々を回して、勝ち馬と差のないレースをしています。舞台が府中に変われば、逆転の目もあるかもしれません。

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怪力サムソン復活

Tennosyoharu07 by@84Photo Gallery

ユメノシルシが淀みのないペースでレースを引っ張り、前半はこれでもかと言うくらい11秒台ラップが続き、緊迫感のある引き締まったレースとなった。昨年のディープインパクトには及ばないが、マヤノトップガンが制した10年前の天皇賞春を超える高速決着であった。前が止まらない馬場とはいえ、このペースを早めにマクって、4コーナーほぼ先頭で押し切った勝ち馬は強い。

勝ったメイショウサムソンは、精神的に復調してきたこともあって、先行集団からポツン離れた中団をリラックスして走り、道中はピタリと折り合いがついていた。ラスト4ハロン(800m)地点で石橋騎手のムチを振り上げる仕草にグっと反応して、一気に先行集団との差を詰めた時点でほぼ勝負があった。坂がないコースで最後はヒヤヒヤさせられたが、ゴールまでなんとか踏ん張ってみせた。どんなレースでも、コンスタントに34秒台で上がって来られる安定感は王者に相応しい。

やはり、昨年の菊花賞を含めた秋一連の凡走は、血統や馬場ではなく、ダービーを制した(それまでの過程も含む)精神的な疲労が抜け切っていなかったからであろう。放牧を機にリフレッシュされたようで、再び勝負強い怪力サムソンが戻ってきた。アドマイヤムーンとの対決が期待される宝塚記念では、さらに強いレースを見せてくれるはずである。それだけでなく、ぜひメイショウサムソンには凱旋門賞に挑戦してほしい。こういう血統的背景を持ち、肉体的、精神的に屈強な馬こそが、「凱旋門」という舞台に立つべきなのである。

気性に問題を抱えるエリモエクスパイアにとっては、被されたり揉まれたりしない外枠が有利に働いた。馬に気に沿って、折り合いだけに集中した福永騎手の好騎乗もあり、道中とても気持ちよく走っていた。4コーナー手前で追い出しを遅らせたのもまた好プレーで、最後はあわや差し切るかというまでに追い詰めたが、ハナ差だけ凌ぎ切られてしまった。この時計で走っている以上、外枠だけが好走の理由ではなく、この馬も強い。今回は相手が悪かった。

トウカイトリックはゲート入りに手こずったが、レースでは力をいかんなく発揮した。池添騎手の積極的な騎乗で好位を進み、理想的な競馬ができたのではないか。4コーナー手前で、下がってくる馬がいて動けなかったが、あそこで脚をタメられたことが最後の伸びにつながっている。それでも、最後は止まってしまっているように、上位2頭とは僅かながら力差があった。それでも、ここに来て差す競馬が出来るようになり、幅が広がっているだけではなく、ステイヤーとして着実にと力をつけてきている。

アイポッパーにとっては、スタートで立ち遅れてしまったことよりも、ペースが落ちた向こう正面で、左右の馬に前をカットされてしまい、先行集団との差を詰められなかったことが痛かった。それでも安藤勝己騎手は動きたい4コーナー手前で我慢に我慢を重ね、最後の直線の可能性に賭けたが、やはり前が止まらなかった。3200mを走ってタイム差わずか0.1秒という厳しい勝負の世界を前に、アイポッパーの夢は潰(つい)えた。

デルタブルースは、展開うんぬんよりも、これだけ速い時計の決着になっては出る幕がなかった。

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「玉」をつかむか、「石」を拾うか、「伯楽」になった気分で。

Rudolf_32

深刻な1着3着病をわずらっているおやじです。

NHKマイルCですね。

このG1は音楽好きのうちの嫁がもっとも楽しみにしているレースなんです。NHK交響楽団がファンファーレやるでしょ、あれを聴くのが楽しみというんですね。ドもファもわからないおやじですけど、嫁に言われて聴いてみると、なるほど、すばらしいですね。年に1度30秒ほどのぜいたくを味わえるG1です。今年も馬券を買ってNHKでテレビ観戦する予定です。

さて、治郎丸さんを差し置いて申し訳ないのですが、これを読んで下さっている読者のみなさんにお尋ねします。

質問1 
真夜中2時すぎに「情報」という件名のメールが突然送られてきたらどうしますか?
aすぐに削除する
b安全を確かめて開いてみる
cわくわくする

質問2 
質問1でbとお答えいただいた方のみ考えてください。そこに「青葉賞」「ホクトスルタン」「ファンシミン系」「明日買う」という言葉があったらどうしますか?
a無視する
bホクトスルタンに注目して観戦する
cホクトスルタンを買ってみる
d新車の購入計画を立てる

おやじなら、わくわくしてレクサスのパンフをまず取り寄せたりしますが・・・。こんな悪質な「情報」をメールで個人的に送りつける人が「ガラスの競馬場内」にいるんですよ。みなさん気をつけてください。で、誰かというとこのおやじなんですね、治郎丸さんにはこの情報に付き合ってもらいました。付き合いいいですねえ。すみません。

実はこのおやじも「武田文吾らしき人物」の言葉に踊らされた経験があるんです。NHK杯がダービートライアルだったころの話です。武田文吾といえば、「伯楽」の前に「名」のつく競馬界の大功労者ですね。「伯楽」という言葉は、今では優れた人物を育てる教育者や指導者という意味で使われているように思います。ある馬を「伯楽」が振り返ってみるだけでその馬の値段が何倍にも跳ね上がったという故事から生まれた「伯楽の一顧」という言葉があるように、元来「伯楽」というのは馬の才能を見抜く力をもった人物の名でした。

「世に伯楽あって、しかる後に千里の馬あり」という言葉があります。才能を見抜く目をもった人物がいないと千里を走る名馬も世にでないという意味でしょうか。我々は千里を走る名馬にばかり目を奪われていますが、「伯楽」あっての名馬なんですね。シンザンやコダマ、そして栗田騎手や福永洋一騎手を見出し、世に送り出した武田文吾はまさに名伯楽ですね。では馬の才能とは何か。伯楽は「馬を観ず、天機を観る」といったそうです。馬の形や能力はある程度訓練すれば分かるというのです。大切なのはその馬の「天機」つまりその馬がもって生まれた運を見抜く力だそうです。うーむ、すごい。

武田文吾は馬や人物の才能を見抜く力のあった人物にちがいありません。大変厳しい人物としても有名でしたが、「馬を無駄に使うな。」と、常々言っていた言葉には深い愛情が感じられました。福永洋一騎手は武田文吾にもっとも厳しく鍛えられたそうです。彼が落馬した後、何度もテレビインタビューのマイクの前に現れては丁寧に容態について語る武田文吾の姿には心を打たれました。こういう深い愛情があるから人がついていくんですね。これぞ、名伯楽。

で、22、3年前、NHK杯の何日かあと、友人のKがこのおやじに言うんです。「おい、タケブンが言ってたぞ、トウショウサミットがダービーを勝つんだって。」どうせスポーツ新聞か何かで読んできたんでしょう。TサミットはNHK杯を人気薄で勝っていました。ソーシャルバタフライの仔でしたが、この血統の馬にしてはスピードが感じられませんでした。混戦といわれたダービー当日、サミットの単勝オッズをみると7番人気。この瞬間、Kの言葉は天啓に変わり、おやじは大枚を突っ込むこととあいなりましたが、はたしてサミットは18着、勝ったのはシリウスシンボリという強い馬でした。Kの言葉の真偽はいまだにわかりませんが、「伯楽」と呼ぶにふさわしい人物がいた時代の最後の思い出です。

「伯楽」になった気分でNHKマイルCには参加しましょうか。「玉石混交」するメンバーです。「玉」をつかむか、「石」を拾うか。

ローレルゲレイロには心惹かれます。1番人気に推されるのでしょうか。クリヒデの血統ですね。クリヒデは天皇賞を勝った馬です。血統は不思議なものでゲレイロと同じようにコンスタントに走る馬だったようです。カツアールという堅実な馬もこの一族です。アサクサキングスも人気を集めますか。皐月賞では凡走しましたが、この馬も弱くない馬だと思っています。この2頭は皐月賞のパドックで良い印象をもった馬です。はたして体調を維持できているか。マイネルシーガルにも強さを感じます。エイシンテンダーの近親ということで一発あるかもしれません。

ダイレクトキャッチの配合はいいですねえ、底力を感じます。JC馬ルグロリューが出る一族です。前走で大穴をあけた、トーホウレーサーも底力のある血統だと思います。母系はメジロ牧場でメジロブライトやベリーを出して成功している、ソネラ系です。この馬はメジロ以外から出た、久々のソネラ系のステークスウィナーとなりました。母系にネプチューヌスというテディー系の名種牡馬が入っているのも頼もしいかぎりです。上に書いたお話のころまで日本は異種の種牡馬天国でした。マンノウォー系のヴェンチャ-、なんていうのも大活躍してました。この辺りも人気を集めますね。

女の子では、ピンクカメオが注目されます。イクスキューズの登録もありますが、使いすぎてませんか。

えー、次は・・・、ひとつひとつ石を見分けていくのも大変ですねえ。「玉」はひとつしかないわけですから。誰か「伯楽」のメールアドレスを教えてくれませんか?

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