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行うは難し

Wtderby07

「言うは易し、行うは難し」とは、小さい頃から耳にタコが出来るぐらいに聞かされてきたが、今年のダービーで初めてその真意を体感することができた。ウオッカが勝ってもおかしくないと言うことと、ウオッカに本命◎を打つことの間には、果たしなく大きな壁が立ちはだかっていたからである。

私はウオッカについて、こう語っている(「ルドルフおやじからの手紙」より)。

牝馬ながらも挑戦してくるウッカは、牝馬離れした身体能力を持つ馬です。「なんだかんだ言っても結局のところ牝馬だから」というセリフは、この馬には相応しくないのかもしれません。横からみると、長方形に近い、まるで重戦車のような馬体です。桜花賞の時はスッキリ見せていましたが、仕上がりすぎていたのかもしれませんね。

桜花賞終了後、ジックリと時間を掛けて立て直してきました。そういう意味でも、桜花賞から1週でも遅いダービーはローテーション的には良いかもしれません。この馬に対しては牝馬という意識は持たずに臨みます。距離の延長も大きなマイナスにはならないはずです。唯一の不安は、体調面が戻りきっているかどうかということです。

「牝馬という意識は持たずに臨む」と書いておきながらも、頭のどこかで、「いくらウオッカが強くてもさすがに牝馬はダービーを勝てない」と思っていたに違いない。最終的には、ウオッカよりもスケールの小さい牡馬アドマイヤオーラに本命◎を打ち、中途半端に賭けてしまったことがその証拠である。どうしてもウオッカに賭けられなかったのは、それはほとんど無意識のようなものではあったが、「ウオッカが牝馬だから」ではなかったか。「牝馬だから」という理由だけで、まるで金縛りにあったように賭けることが出来なかった。

競馬の常識がいつの間にか染み付いていた自分が情けない。私の小さな価値観など、ひっくり返されていい気味だと思う。経験が増えれば増えるほど世間の文脈からは離れがたく、物知り顔した素人(私のことである)には、ダービーで牝馬ウオッカの単勝は買えない。たとえ「ウオッカはいい馬だ、来るかもしれない」とは言えても、牝馬ウオッカの単勝はどうしても買えない。世間の常識に縛られず、牝馬ウオッカの単勝を買えた人は凄い。

ちなみに、ウオッカのダービー圧勝を受けて、私の頭に真っ先に浮かんだのは、やはり、「なぜウオッカは桜花賞で敗れてしまったのか」問題である。牡馬を相手にチャンピオンディスタンスを圧勝したウオッカが、なぜ牝馬のマイル戦で負けてしまったのだろうかということを、私たちはもう一度考え直さなければならないだろう。私見についてはこちらで述べたので省略するが、ウオッカのオーナーである谷水氏が雑誌『優駿』にて、「まあ、厩舎サイドは言わないですけど、心持ち調教をやりすぎたかなというのがあるんじゃないかな」と語ったことは立派だと思った。ファンのためにも、関係者はありきたりの、誰もが傷つかない敗因を述べるだけではいけない。

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Comments

ご無沙汰しております。

谷水氏のコメントの件、共感します。
競馬サークルでの風潮とか文化をまったく知らないので
もしかしたら的外れかもしれませんが、いいコメントの
ように思います。氏がそういった発言ができるというのは
むしろ信頼関係があるからだと感じます。

人間は失敗するものという前提に立てば、結果について
オープンに認める風土があるほうが修正も早くできるし
結局いいパフォーマンスにつながるのではないでしょうか。

なんだか「ヨイショ」みたいなコメントになってしまいましたが。笑

また寄せて頂きます! zourock

Posted by: zourock | July 16, 2007 at 09:53 PM

zourockさん

こんばんは。

谷水氏の件、共感していただいて嬉しいです。

実はこのエントリーは、そこが言いたかったことだったりするので(笑)。

>氏がそういった発言ができるというのは
>むしろ信頼関係があるからだと感じます。
→おっしゃる通りだと思います。

正しい間違っているはあっても、敗因をしっかりと把握して、競馬ファンにも「こう思う」と伝えることは大切だと思います。

そうすることで、携わる者も競馬ファンもより成長出来るのではないでしょうか。

また遊びに来てください!

Posted by: 治郎丸敬之 | July 16, 2007 at 11:25 PM

こんばんは。
知識や常識が固定観念に摩り替わってしまう落とし穴。
他のことにも通じることですし、読んでいてハッとさせられました。
もう一度予想をする際に自分自身を見つめ直してみたいと思います。

ウオッカに関しては阪神JFが終わった時点で
「ダービーに出ても勝つんじゃないか?」
と友人たちと笑って話していたんですが・・
たしかに「でも牝馬だし」という頭があったことは否めません。
相方がウオッカからの馬単、という選択をしたときには
「それはちょっと・・」
と思ってしまったわけで(^^;やはりどこかで
固定観念に縛られていたんだろうと思いますね。

谷水オーナーの発言は厩舎批判と取られてもおかしくない感じですが
やはりそれだけの信頼関係があるから・・なのでしょうか。
ちょっと他人任せな印象も受けてしまったのですが・・。
でもやはり、「本当はこうだったんですよ」と
情報公開をしてくれるかどうかは予想する側にとって
非常に重要ですよね。
それが自らを不利にする内容でも恐れずに公開して頂きたいものです。
結局それが競馬ファンと競馬そのものへの信頼関係に
繋がっていくのだと思いますし・・。

Posted by: けん♂ | July 17, 2007 at 01:23 AM

けん♂さん

こんばんは。

自分自身に何度も問い直してみたのですが、やはり「牝馬だから」という理由で買わなかったのではないだろうか、という結論に達しました。

ウオッカを実際に買うには、自分自身の価値観や常識を壊さなければならなかったと自嘲気味に反省しています(笑)。

谷水氏の件については、そういう見方もあるのですね。

谷水さんの競馬人としての矜持があるからこそ、あの発言には重みがあると思いました。

マネーゲームに興じているだけの馬主がそんなこと言っても、それは違うんでしょ、馬のことはこちらに任せてくれればいいんですよ、で終わってしまいますからね。

それが正しい正しくないはあると思いますが、自らを不利にする内容でも恐れずに公開してほしいものですね。

レースが終われば忘れてしまう競馬ファンにとっても、良い刺激になるはずですから(笑)

Posted by: 治郎丸敬之 | July 17, 2007 at 01:44 AM

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