Xの値は?

今年の宝塚記念のポイントは体調だと書いた。それは宝塚記念が春シーズンの最後に位置していることと、春に海外遠征をしてきた実力馬たちが出走してきたからだ。有力馬の中ではウオッカとダイワメジャーの体調は下降線で、メイショウサムソンが平行線と私は捉えていたし、そのように書いた。しかし、どうしてもアドマイヤムーンの体調だけは分からなかった。なぜかというと、アドマイヤムーンのドバイデューティーフリー時の馬体重が不明であったからである。
アドマイヤムーンの馬体重を見てみたい。
京都記念 ドバイ 香港 宝塚記念
482kg → Xkg → 460kg → 468kg
京都記念の482kgは休み明けによる太め残りとして、成長分を含めても、これまでの戦績からアドマイヤムーンのベスト体重は460g前半~470kg前半と推測できた。これらの数字を基に、宝塚記念を予想する段階で、私は2つのケースを想定していた。
ひとつは、ドバイデューティーフリー時の馬体重が460kg以上で出走したケース。今までアドマイヤムーンは460kg以下の馬体重で出走したことがないので、数字的にはこちらの方があり得そうに思えた。このケース、つまりX>460kgだとすると、次の香港に向けて馬体重をさらに減らし、体調はおよそ下降線を辿っていることになる。そうだとすると、香港からわずか2ヶ月の間で馬体を回復し、体調のバイオリズムを再び上昇させるのは困難である。
もうひとつは、ドバイデューティーフリー時の馬体重が460kg以下で出走したケース。上の4つのレースの中では、最大の目標はドバイデューティーフリーであったことは間違いないはずで、そのドバイデューティーフリーで究極の仕上げを施すのも当然である。そう考えると、X<460kgは、数字的にはイメージしにくいが、十分にあり得る。そうだとすると、極限の仕上がりであったドバイの反動があっての香港での凡走をステップとして、2ヶ月後の宝塚記念では、馬体を十分に回復して、体調のバイオリズムを上昇させての出走となる。
「馬体は太いくらいに戻っている」という松田博調教師のコメントを知らなかったわけではないが、関係者の話は半分なので、私にはX>460kgのケースの方があり得るように見えた。しかし、結果から見ると正解はX<460kgのケースであったのだろう。つまり、アドマイヤムーンはドバイデューティーフリーに極限の450kg台の馬体重で出走したということである。もちろん、これは推測の域を出ないが、究極に仕上げたからこそ発揮された、あの恐ろしいまでの切れ味を見ると納得できるのではないだろうか。
私はXの値を間違えてしまったわけだが、わが畏友ルドルフおやじさんはアドマイヤムーンの勝ちを完全に読み切っていた。手紙の文面から察すると、もう月曜日の時点でアドマイヤムーンが勝つことが分かっていたのだろう。また、「競馬場で叫ぼうツアー」に参加していただいた方々の中でも、ズバリ単勝を的中された方が多くいた。さすがだと思った。
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買い来て妻としたしむ
(石川啄木「一握の砂」より)

菊花賞2
有馬記念
阪神大賞典
天皇賞春1
天皇賞春2
宝塚記念1
宝塚記念2
宝塚記念3
凱旋門賞1
凱旋門賞2
ジャパンカップ
ファイナルフライト1
引退式
ハーツクライ
伝説のウオッカ
メイショウサムソン
スイープトウショウ引退記念
アドマイヤムーン
ダイワスカーレット桜花賞
ディープスカイ
ウオッカ安田記念
伝説の天皇賞秋
ダイワスカーレット有馬記念
Comments
馬体重がわからないのは困りますね(^^;
私は素直に
1)ドバイで仕上がって好走(470kg超くらい)
2)海外転戦で馬体が消耗して香港で凡走(460kg)
3)帰国後1ヶ月は馬体の回復に専念(470~480kg)
4)レース直前1ヶ月で絞り込んで宝塚(468kg)
こんな感じだったのかなと考えています。
ローテがタイトなシンガポール組と違って2ヶ月の猶予があるというのが
ミソで、いわば天皇賞春組と同じローテで宝塚に挑めているわけなので
なんとか調整は可能だったんだろうと。
メイショウサムソンも天皇賞春後にかなり消耗してしまった
そうですが、上手く調整が出来てましたよね。
宝塚記念の予想をする際に私も香港で消耗した馬体を
戻していきなりの好走は難しい、と考えて当初は
アドマイヤムーンを無印に・・とまで考えていました。
しかし競馬ブックの馬体写真を見たら昨秋の天皇賞2着時よりも
出来が良く見えたので急遽調整は順調だと考え直しました。
ご存知のとおり馬券は外してますので(笑)
何も言えない身分なんですけど(^^;
馬体重の増減に関してはその間の期間の長さ、という概念も
必要なのかな、と考えています。
回復+調整を1ヶ月でやるのは無理ですが
回復に1ヶ月、調整に1ヶ月なら「馬体重は語る」で
おっしゃっておられた理論にも適合するのではないかと
思いますがいかがでしょうか?(^^)
Posted by: けん♂ | July 27, 2007 at 12:54 PM
岩田騎手は人気していなかったため、
じっくり脚を溜めるあの競馬ができたのだと思います。
ムーンくんはダーレー名義で松博厩舎から秋天を目指すらしいですね。
宝塚以上のメンバーになることはまずないので、
あまり意味が無いと思いますが、
天皇賞を勝っていない近藤オーナーの強い要望なんでしょうね(笑)
Posted by: さとし | July 27, 2007 at 06:10 PM
けん♂さん
ありがとうございます。
私も素直な形としては、けん♂さんのおっしゃる、
>1)ドバイで仕上がって好走(470kg超くらい)
>2)海外転戦で馬体が消耗して香港で凡走(460kg)
だとイメージしていました。
そこで、馬体重の増減に関してはその間の期間の長さという概念が登場するわけですね~。
ここからはかなりマニアックな話になるのですが(笑)、上のパターンだと、香港でさらに減って、それ以降にその馬体減の影響は出ます。
これはあくまでも私の馬体重の大幅な増減の影響は、そのレース以降に出るという理論からなのですが。
ということは、香港以降に体調がさらに落ち始めたと解釈することができます。
2ヶ月という期間で、底まで落ちて、完全に回復して、絞り込んで(調整して)くるというのは、極めて難しいです。
これはあくまでも経験則なのですが、天皇賞春から宝塚記念の間隔が2ヶ月開いていて、天皇賞春以降に体調が下降線を辿ってしまった馬が、底まで落ちて→完全に回復して→絞り込んで(調整して)くるというパターンは今までにありませんでした。
今回のメイショウサムソンを平行線と書いたのは、底に落ちるのが意外と速かったので、早めに上向いてきたと読んだからです。
この2ヶ月という期間が一番調整が難しいですね。
それが天皇賞春→宝塚記念の連覇が難しい理由のひとつですが…。
だから、私はアドマイヤムーンが結果的に完調で走ったことを見て、馬体重の底(ピーク)もドバイだったのだろうと悟ったんですね。
おそらく458kgぐらいで走ったのではないでしょうか。
でも、これはもう誰も分からないことなんですよね。
だからこそ、少しミステリー風に仕上げてみました(笑)
勝手なことを書いてしまってスイマセン。
正直に言うと、けん♂さんとこのレベルで話が出来て嬉しいです。
Posted by: 治郎丸敬之 | July 27, 2007 at 10:53 PM
さとしさん
そうなんですか。
持続力と瞬発力を兼備したアドマイヤムーンは、もはや確変モードに入っていますので、秋天で負かすのは容易ではないでしょう。
私は宝塚記念は岩田騎手がよくぞ勇気を持って下げたと思います。
それが結果的にサムソンをマークすることにつながったのですがね。
Posted by: 治郎丸敬之 | July 27, 2007 at 10:55 PM
今晩は、お久しぶりです。
今年の宝塚記念はアドマイヤムーンに勝たれて、勿論馬券はハズレでした。
当然勝たれて仕方の無い実力馬でメイショウサムソンとの叩きあいは見応えも有り良いレースだったとおもいました。
ただ、関西の競馬ファンの方ではお気付きかも知れませんが競馬人気に大きな陰りがと危惧する出来事が起こっていました。
それは翌日の関西のスポーツ紙、5紙全部で阪神タイガースが負けていながら宝塚記念の結果が一面を飾ることが出来ませんでした。ご存知だとは思いますが報知を除く4紙は阪神が勝てばタイガースが1面を占めますが、負けた日にG1があれば1面が競馬という新聞が最低1紙はあったと記憶しています。
ちなみに武騎手新記録の翌日のスポーツ紙(サンスポ1紙しか確認していませんが)プロ野球オールスター、サッカーアジアカップを押しのけて1面を飾っていました。
宝塚もアドマイヤ+岩田ではなく、アドマイヤ+武で勝っていれば1,2紙はおそらく1面だったとは思います。
スポーツ紙の1面イコール売り上げに直結イコールファンの最大の関心事だと思います。
G1しか参加しない、たまにしか参加しない人々にとって岩田騎手にはまったく興味が無いといえるのでしょうか。
ハンカチ王子、ハニカミ王子に負けない若い人気ジョッキーを育てるとか、新たなディープを育てるとか、長期人気凋落傾向が止められない現状を打破する方策をJRA,馬主、厩舎関係者、ファン一体で考えなければ
このままでは100年はおろか20年も今の(かなり最盛期より落ちていますが)人気は持たないでしょう。
今年前半で1番気に懸かったことでしたのでここに書かせてもらいました。関係の無い事柄で申し訳ありません。
Posted by: やす爺 | July 28, 2007 at 12:12 AM
やす爺さん
こんばんは。
返信遅くなりまして失礼しました。
宝塚記念は振り返ってみても、素晴らしいレースでしたよね。
それにしても、関西のスポーツ紙の扱いについては知りませんでした。
あれほどレベルの高いレースだったのに残念ですね。
メイショウサムソン-石橋騎手、アドマイヤムーン-岩田騎手と一般のファンには、この2頭2人の激突の凄さがまだ分からないのでしょう。
私は競馬の人気についてはある程度冷めた目を持っていて、無理にブームを作り上げる必要はないと思っています。
そういう馬や人が出てきた時に、JRAが労を惜しまずに盛り上げてあげればいいのではと。
ハンカチ王子は好きですが、ハニカミ王子に至っては空騒ぎにしか思えないところもありますから、ああいうことはしなくても良いのではないでしょうか。
そもそも競馬の最盛期はバブルな所があったので、あそこを基準にして考えると(我々もJRAも)、どこかズレが出てしまうのではないでしょうか。
でも、私もやす爺さんも競馬の未来を思う気持ちは同じですね。
Posted by: 治郎丸敬之 | July 28, 2007 at 09:34 PM