まさに勝ちパターン
冬場ということもあり、意外なほどに馬場が回復せず、わずかに水分を含んだやや重馬場でレースは行われた。前半48.5-後半49.7というハイペースであるが、これぐらい速くなっても、やはり平安ステークスはなかなか前が止まらない。内枠を利して積極的に攻めたクワイエットデイとマコトスパルビエロの間に、メイショウトウコンがなんとか割って入ったところがゴールであった。
クワイエットデイは、陣営の希望通りの湿った馬場であったことも幸運であったが、馬自身も前走のペテルギウスSを叩いて調子を上げていた。ゲートを出てすぐさま好位の内という理想的ポジションを確保し、スタートしてから気合をつけた分、道中はわずかに引っ掛かったが、3コーナー過ぎには落ち着き、4コーナーでは引っ張りきれない手応え。あとはゴール目がけて追い出すだけという完勝であった。まさに勝ちパターンの、非の打ち所がない角田騎手の騎乗であった。
メイショウトウコンにとっては少しペースが速すぎたこともあるが、4コーナーでの手応えが少し悪かったように、昨年のエルムS時と比べると、体調が落ちてきているのだろう。それでも最後は差を詰めたように、G1レースで揉まれてきた意地は見せた。
マコトスパルビエロのプラス22kgの馬体重は、わずかに太目も残っていたが、ほとんどが成長分と考えていいだろう。55kgを背負ってこのペースを粘り通したのだから、休養前に比べて力を付けてきていることは間違いない。G1レベルでは末脚のパンチ力が少し足りないが、これからは重賞レース上位の常連になるだろう。
ロングプライドも最後まで良く伸びているが、どうしても届かなかった。4コーナーではメイショウトウコンよりも手応えが良く映ったにもかかわらず、伸び切れなかったのだから力不足だったと言ってよい。湿った馬場状態を苦手とするこの馬にとって、やや重の馬場も不利に働いたのかもしれない。
ドラゴンファイアーは全く見せ場なしの惨敗を喫してしまった。連勝が止まったことによる肉体的、精神的な疲れが尾を引いているのか、この馬本来の走りではなかった。まだ馬体にも若さを残す馬だけに、今回で見限るのは早計で、この先、さらに成長することを期待できる素質馬であることに変わりはない。
距離が少し長かったのか、フェラーリピサは最後の直線で伸び切れなかった。他の4歳馬よりも重い57kgの斤量を背負っていたことも、わずかに響いている。同じことは59kgを背負ったボンネビルレコードにも言えて、最後は猛追してきたもののわずかに届かなかった。
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