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涙が出るほど悔しい敗戦

Jiromaru

先週の日曜日は、降雪の影響で東京競馬場での開催が中止になりました。今日の競馬もどうなるか分かりません。この時期は、どうしても開催が危ぶまれることが多いですよね。

これはメルマガにも書いたことですが、降雪の影響ということでは、エルコンドルパサーが勝った共同通信杯を私は思い出してしまいます。芝1800mからダート1600mへと条件を変更して行われました。新馬→500万下とダートで連勝していたエルコンドルパサーにとって、ラッキーな変更だなあと思った記憶がありますが、その後の走りを見ると、そんなことは全くありませんでした(笑)。強い馬はどこで走っても強い。エルコンドルパサーは大切なことを教えてくれましたね。

とはいえ、あの共同通信杯を観て、まさか1年後に、エルコンドルパサーが凱旋門賞であんな走りを見せると想像した人は少なかったのではないでしょうか。エルコンドルパサーは3歳の夏を経て急激に成長し、4歳時にヨーロッパに渡り、様々な経験を重ねつつ、さらに進化していきました。凱旋門賞での強さは尋常ではありませんでしたよね。もしかすると、あくまでももしかするとですが、全盛期のエルコンドルパサーは、あのディープインパクトよりも強かったかもしれません。

凱旋門賞ではモンジューに差されてしまいましたが、最後は差し返していますし、3着以下を大きく離しています。モンジューとエルコンドルパサーの2頭の力が明らかに抜けていました。モンジューは近年のヨーロッパ最強馬の1頭ですので、それだけでもエルコンドルパサーの強さが分かります。しかも、エルコンドルパサーは逃げて目標にされてしまいましたので、なお負けて強しの内容だと感じました。

私の尊敬する故野平祐二調教師は、凱旋門賞での蛯名騎手の騎乗について、最後の直線で追い出すときの体の使い方が硬かったと語っていました。もちろん、蛯名騎手にもっと大きくなってもらいたいための激励の言葉です。世界に手が届きかけた瞬間だっただけに、蛯名騎手に力が入ってしまったのも当然ですけどね。私も思わず「エルコンドル!エルコンドル!」と叫んで、テレビに向かって身を乗り出してしまいましたから。

1999年凱旋門賞

世界の壁に最も手が届きかけた瞬間でした。

あれから10年近く経った今、もう一度見てみると、わずかに仕掛けが早かったのかなと私は思います。最後の直線に向いて、あとワンテンポ、ツーテンポ追い出し我慢出来ていれば…。岡部騎手がディープインパクトの凱旋門賞の時、「まだまだー!」と思わず声に出してしまったのは、エルコンドルパサーの敗戦からも繋がってきているのですね。両者ともに、涙が出るほど悔しい敗戦でした。

さて、今週はシルクロードSです。高松宮記念に向けての始動戦となりますが、お天気や馬場状態も含め、混沌としたレースになりそうです。スプリンターズS馬と3着馬が出走してきましたが、共に休み明けであることに加え、56kgと57kgという斤量を背負っています。牡馬としての基準で考えると、アストンマーチャンは58kgを背負っていることになります。実力馬とはいえ、今回のレースに関しては、付け入る隙はありそうです。

エルコンドルパサー産駒のアイルラヴァゲインは、ここで賞金を加算しなければ本番への出走が危うく、最終追い切りは併せ馬でビッシリとやっていましたので、8、9分ぐらいには仕上がってくるイメージで良いと思います。あとはこの馬の力次第ですが、どちらかというと直線に坂路があるコースの方が向いているパワータイプだと思いますので、京都競馬場がどうでしょうか。それから、時計の掛かる馬場状態はプラス材料ですが、陣営も言うように、重・不良馬場はあまり得意ではないのかもしれませんね。

アストンマーチャンは前走(スワンS)惨敗の後、すぐに放牧に出ました。その即断のおかげで、精神的にかなりリフレッシュして戻って来られたように映ります。気持ちで走る馬なので、このままうまく本番を迎えることが出来れば、好走は間違いないでしょう。ただ今回は、当然のことながら、目一杯の仕上げでは臨んできません。いわゆる、走られる状態での出走でしょう。

そして、おそらく、今回からは抑えて競馬をするはずです。武騎手のことですから、高松宮記念のことを考えると、逃げグセがついてしまっているアストンマーチャンに、もう一度抑えて走ることを教えて乗るはずです。結果として勝つかもしれませんが、陣営としては、勝ち負けよりも先に繋がる走りを期待しているレースです。

そこで、本命は◎クールシャローンに打ちます。昨年秋から、着実に力を付けてきており、前々走の京阪杯では積極的に先行して、サンアディユからわずか0.2秒差の6着に粘っています。前走にしても、勝ったファイングレインの切れ味に屈してしまいましたが、それでも最後まで粘っています。力を付けてきた理由としては、ソエが治まって、キッチリと稽古が出来るようになったことが第一に挙げられます。この中間の追い切りも、BコースとCウッドで2本ビッシリと追われていますので、いよいよ本格化といったところでしょうか。

馬場が悪くなることに関しては、正直なところ走ってみなければ分かりませんが、キングヘイロー産駒で頭が多少高い馬なので、もしかしたら得意である可能性もあります。脚質的にも、何が何でも逃げなければならないという馬ではないので、アイルラヴァゲインやアストンマーチャンの出方次第では、逃げることも下げることも出来ると思います。いずれにせよ、長谷川騎手には積極的な競馬を心掛けて欲しいものです。強気で乗れば、実力馬2頭に先着できるチャンスは十分にあるはずです。もしかすると、この馬も強い4歳牝馬の1頭として名乗りを挙げるかもしれません。

ペールギュントにとって現在の適距離は1200m戦です。マイルまで持ちそうな体型ですが、マイル戦だと気持ちが切れてしまうのでしょう。高松宮記念のように、気持ち良く走って、脚の使いどころが嵌れば、G1レースでも好勝負になるだけの実力の持ち主です。ただし、自分で競馬を作れない弱みがありますので、ルメール騎手が思い切って乗って、一か八かの勝負をしてくるのではないでしょうか。

関東では、共同通信杯が行われますが、もしかすると雪が降ってダート1600mに変更になるかもしれません。個人的にはサダムイダテンに注目していますが、エルコンドルパサー同様、この馬もダートに替わっても問題なさそうですね。中村厩舎からようやく出た大物だけに、フォーティーナイナーの後継者になるべき走りを期待しています。

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