私の名馬
「8頭のサラブレッドが出走するならば、そこには少なくとも8編の叙事詩が内包されている」とは故寺山修司の言葉ですが、「8頭のサラブレッドが出走するならば、そこには少なくとも8編の叙情詩が存在する」のもまた事実です。私たちはサラブレッドに自分の人生を重ね合わせ、まるで自分自身を応援するかのように、その走りに一喜一憂することがあります。
私もブラックホークという馬に自分を重ねていたことがあります。重ねていたというよりも、私の場合、ブラックホークに憧れたのでしょう。当時、自分のやっている仕事が気に入らず、嫌々働いていた私にとって、どんな状況でもひたむきに走り続けるブラックホークは純粋に男らしくて、カッコよく映ったのです。また、どちらかといえば晩成であったブラックホークに、自分自身の姿を重ねて、淡い希望を抱いていたのかもしれません。ブラックホークが勝つことは、すなわち私の勝利でした。
今年の新春企画にて、『あなたにとっての思い出の名馬とその理由』を皆さまから募集したところ、懐かしの名馬から最近の名馬、そしてアッと驚く名馬までが挙がりました。それぞれのサラブレッドに、それぞれの思い出が重なっていて、競馬ファンの数だけドラマがあることを改めて実感しました。
ミスターシービー
あの末脚が子供ながらに物凄いと思った。3冠馬だが、翌年シンボリルドルフが出てしまい、影が薄くなってしまったことが悲しかった記憶がある。
たーくんぱぱ
サクラバクシンオー
競馬をやり始めてはじめて当たったG1がスプリンターズステークスでした。そのとき対抗にソビエトプロブレムだっけかな?がいたのですが自分は迷わずビコーペガサスとの馬連で勝負しました。あまりの美しい勝ち方に感動したことを昨日のように覚えています。その後、サクラの名がつく馬ばかりを応援したことも覚えています。いつもあり得ない後方からの追い込みを見せるサクラチトセオーも好きでしたが、やっぱりサクラバクシンオーのインパクトの方が大きいですね。今、サクラバクシンオーの子どもたちががんばっているので、とても嬉しいです。ディープの子との対戦を早く見たいですね。
タケロー
ダイワスカーレット
初めてペーパーオーナーゲーム所有馬でGⅠを勝ってくれたから。桜花賞を現地阪神競馬場で観戦していたのですが、直線でウオッカを突き放したときは応援はしていたもののびっくりした(チューリップ賞ではこてんぱんにやられましたから)と同時にすごくうれしかったのを今でもよく覚えています。その後の戦績もすばらしいのですが、今となってはもう自分の馬ではなく、みんなの馬という気がしています。(最初から自分の所有馬ではないのですが…)
風とともに去りぬ
テンジンショウグン
アイリッシュダンスが勝った新潟記念からずっと追いかけ続けた。1回目の日経賞では馬連GETまで届かず3着に・・・。(カネツクロスが嫌いな理由がコレ)ホッカイルソーとの馬連1000円分を握りしめて、雨の場外京都競馬でテンジンショウグンの名前を叫んでたのは私だけだったかも?その後、不調続きでついに障害へ転向そして障害から戻ってきた日経賞。引退レースと思って単勝、複勝、馬連を買うつもりだったが、渋滞に巻き込まれて買えず・・・。車の中で怒り心頭・・・。今でもその時に隣に乗っていた嫁に「怖かった」と言わしめてます。このレースでは、渋滞のお陰で200万以上を損失した事になりますから♪結局、馬券的に還元無しでそのまま引退。去勢して警察の誘導馬になったと聞くが、3年近く追いかけてデカイ配当のチャンスをくれた馬でした。今でもあんなデカイ配当のチャンスはなかなかお目にかかれない・・・。
はやひで
ビワハヤヒデ
競馬を本格的に見出した頃に安定して活躍していて、初めて連をはずしたレースで怪我をして引退してしまったのが、非常に心に残っている。今でも自分が好きになる馬は、ビワハヤヒデやダイワスカーレットのように常に連を外さず安定した馬が多い・・・
まる
ライスシャワー
当時種牡馬の価値を上げるために、宝塚記念を是非とも勝ちたいという関係者のエゴで淀に散った名ステイヤー。ミホノブルボンの3冠、メジロマックイーン天皇賞春3連覇を阻止し、どれだけ強くなるかと思いきや、以降勝てずに2度目の天皇賞春で復活、1番人気で臨んだ宝塚で予後不良。大切な人を亡くしたみたいに、胸にポッカリ穴が空いたようになってしまい、とても悲しくて何日かボーとしてた記憶があります。馬が好きだったのです、走るためだけに生まれ研ぎ澄まされたサラブレットが好きだったのです。この馬以降、今でも私は好きな馬を作らないでいます。あなたと競馬か、100年続きますように。この言葉か好きな訳はそこから来ています。子が走り、孫が受け継ぎ、ずっと血筋を受け継げるよう無事で走ってもらいたいと願っています。
神山洋
サイレンススズカかな・・・
レースでありながら、1頭だけで、気持ちよく走っている姿。背筋がぞくぞくする感覚。(すいません、文字でうまく言いあらわせません)
かずぼん
タイジョイナー
かなり古い馬かつ最後は下級条件でレース中に骨折→安楽死となった馬ですが、まだ若かった私にとっては応援する楽しさを教えてくれた1頭でした。
iwaki_h
ナリタブライアン
おそらく僕らの世代(20代前半)にとっては、最も印象的な最強馬だと思います。ダビスタ97での反則気味の強さといったら…ッ!!もちろん、正当な好きになり方ではないかもしれないですが、ゲームや伝聞からスタートして映像を見て感動するというのもありだと思うんです。実際、DVD買っちゃいましたし
ディープインパクト
僕を競馬場へ連れて行ってくれた馬です。アグネスタキオンやキングカメハメハですら、なせなかったコトです(笑)
ごろろ
アグネスタキオン
競馬を始めて間もないころで、その走り、毛色の美しさに魅了されました。またあの時のラジオたんぱ杯3歳Sは史上最高のG3だと思っています。
緋色の桜花賞馬
グラスワンダー
グラスワンダーが名馬なのは,やはり的場騎手がレース後に残したコメントが物語っていると思うのです。
・グラスワンダー引退後の的場騎のコメント
「この馬の本当の強さを皆さんに、一度も見せることが出来なかったのが残念だ。」
・1999年の有馬記念でスペシャルウィークとの死闘を演じたレース
「馬の状態は、本来の出来には程遠く、デビュー以来一番苦しい状態であった」
1998年の春に骨折し、毎日王冠・アルゼンチン共和国で惨敗し、有馬記念で復活したレースは、今でも印象が非常に強いレースです。ファン投票では14位ながら、本番では単勝4番人気におされ、誰もが復活して欲しいと願った結果、見事に復活してくれました。やはりファンがついてる馬こそ名馬だと思っています。
BATTU
エルコンドルパサー
ディープで競馬を知った私には同馬を生で見たことはないですが2年前からのエルコン産駆の逆襲!に興味を持ちDVDでその強さを知りました。SS産駆に反抗するかの如くのエルコンドルパサーの仔達が穴をあけ続けた。同馬だけでなく血の繋がりを含めて名馬です。
努馬
クロフネ
武蔵野Sの1分33秒台の時計、ジャパンカップダートの3角からの大まくりのレコード圧勝どちらも生で競馬を観戦し、最初に衝撃を受けた馬だからです。今でもダート最強馬だと思っています。
Aqua
special photo by fake Place
関連エントリ
・ガラスの競馬場:◆第1位指名◆フサイチオフトラ(父ブラックホーク)牡
・ガラスの競馬場:こんな男に私はなりたい
菊花賞2
有馬記念
阪神大賞典
天皇賞春1
天皇賞春2
宝塚記念1
宝塚記念2
宝塚記念3
凱旋門賞1
凱旋門賞2
ジャパンカップ
ファイナルフライト1
引退式
ハーツクライ
伝説のウオッカ
メイショウサムソン
スイープトウショウ引退記念
アドマイヤムーン
ダイワスカーレット桜花賞
ディープスカイ
ウオッカ安田記念
伝説の天皇賞秋
ダイワスカーレット有馬記念
ロジユニヴァース
Strongest Vodka
カンパニー
Keiba is beautiful
Comments
はじめまして。
ブログ、大変楽しく拝見させて頂いてます。
また、期待して見に来させて頂きますね!
Posted by: 小川 | April 03, 2008 at 09:02 AM
強いと思った馬は、競馬を始めて見た順番として
ビワハヤヒデ(横綱競馬で圧巻)
ナリタブライアン(他馬が全て弱く見えた)
ヒシアマゾン(クリスタルCが忘れられない)
ノースフライト(あの迫力は凄かった)
マヤノトップガン(春の天皇賞は漁夫の利という話しもあるが、間違いなく強かった)
スペシャルウィーク(ダービーは強かったですよね)
エルコンドルパサー(ダート代わりの共同通信杯の時にこの馬の強さを確信した。ドバイでも勝てたのでは?)
グラスワンダー(宝塚記念が圧巻)
アグネスタキオン(夢の三冠馬と思っている)
クロフネ(正直三冠のどれかは勝つと思ってた。ドバイでも走らせたかった)
ディープインパクト(最後の有馬記念は寒気がした)
ちなみにアグネスタキオン、エルコンドル、クロフネ以外は現役時代に嫌いで、馬券をあまり買わなかった覚えが・・。
Posted by: はやひで | April 03, 2008 at 05:56 PM
小川さん
こちらこそ初めまして。
また遊びにきてくださいませ。
よろしくお願いいたします。
Posted by: 治郎丸敬之 | April 04, 2008 at 01:13 AM
はやひでさん
こんばんは。
私とはやひでさんは、ちょうど同じくらいの時期に競馬を見始めているのですよね。
ゴーゴーゼットなどを知っていらっしゃったので、驚いた覚えがありますから。
はやひでさんが書かれた名前の中では、私もナリタブライアンには驚愕しました。
3歳時の有馬記念など特に、これ以上に強い馬がいるはずないと思わせてくれましたからね。
今から見ると、皐月賞の勝ち方も尋常ではないのですが(笑)
でも、その頃は、ヒシアマゾンという私の最愛の馬がおりまして、マイル戦ならヒシアマゾンの方が強いと言い張っていましたけど。
逆に、エルコンドルパサーは当時それほど強いと思っていなかったのですが、今となっては、凱旋門賞を含めた海外での偉業は、まさに最強馬と呼ばれるに相応しいものだと思います。
そして、ディープインパクトですね。
非の打ち所のない、理想のサラブレッドだったと思います。
Posted by: 治郎丸敬之 | April 04, 2008 at 01:19 AM
Quinaです。
1994年5月1日 タンブレロ・コーナーでのクラッシュで天国に召された、「音速の貴公子」アイルトン・セナ・ダ・シルバ。
そのセナの生まれ変わりかの様に同年同日にこの世に生を受けた一頭の競走馬が私の心の名馬です。
あくまでもポール・トゥ・ウインにこだわったその走り、比類するものの無い圧倒的な速さ、ヘルメットと勝負服の色使い、あまりにも似ているふたりの天才。そしてセナが愛した「スズカ」をその名に持つ馬…サイレンススズカ。
左コーナーで起こってしまった悲劇まで同じにならなくても…
Posted by: Quina | April 04, 2008 at 04:17 AM
大好きだった馬はたくさんいますが(^^;
衝撃を受けた馬と言うと・・ナリタブライアンでしょうか。
競馬が強い競走馬を作り上げていくブラッドスポーツであるならば
ナリタブライアンには漠然と「競走馬の最終形」を
感じてしまいました。
「競馬が終わったなぁ・・」
と独り言を呟いたことを思い出しますね。
今は・・・ダイワスカーレットに夢中ですね(笑)
ナリタブライアンやディープインパクトが
高い能力で強さを見せてくれたのとはまた別に
能力だけでなく、競馬場の構造を利用したどうしようもない強さを
見せてくれるニュータイプの名馬だと思っています(^^)
大阪杯での活躍にも期待しています♪
Posted by: けん♂ | April 04, 2008 at 04:53 PM
ゴーゴーゼット。大阪杯で買いましたよ。
好きな馬でしたが、既にこの世にいません。
サッカーボーイ産駒は結構早逝の馬が多い様な。。。
ナリタトップロードも早かったですね。
故障で一番印象的なのはホクトベガ、その次にライスシャワー、それからサイレンススズカ。
いつ見ても嫌ですが、そういう中で闘っているサラブレッド。美しく儚い故に光り輝くのでしょうか。
ゞ( ̄∇ ̄;) おっと詩人ぽくなっちまったい。
Posted by: はやひで | April 04, 2008 at 05:59 PM
【外伝】
エルウィーウィン、マチカネタンホイザ、ゴーゴーゼット、インターマイウェイ、シャコーグレイド、テンジンショウグン、ヤマトプリティ、オースミレパード、ナムラコクオー、トラストカンカン、メジロパーマ、ノーザンポラリス 等々。
実は強かった馬では無く、こういった馬達が好きでここから馬券を買っちゃうんですよね。
もちろん、負けっ放しって感じになるんですが。。。
Posted by: はやひで | April 04, 2008 at 06:08 PM
Quinaさん
こんばんは。
競馬には本当にたくさんのドラマがありますね。
速すぎたがゆえに、天国への階段までを一気に駆け抜けた2人の男たちの記憶は私の心にも残っています。
あの日は散々、武豊騎手の騎乗にルサンチマンを言ったのですが、今となっては、「理由は分からないのではなくて、ない」という彼のコメントが正しいのだと思っています。
またサイレンススズカのような名馬が現れることを、今は楽しみにしたいですね。
Posted by: 治郎丸敬之 | April 05, 2008 at 01:35 AM
けん♂さん
こんばんは。
はやひでさんへのお返事にも書きましたが、3歳時の有馬記念でのパフォーマンスには正直、驚きを隠せませんでした。
あんな競馬をされたら、過去のどの馬に勝つチャンスがあるのだろう、と思いましたから。
ナリタブライアンはその強さの反面、精神的には繊細な馬だったようで、長くは生きることが出来ませんでしたが、私たちの記憶には鮮明に残っていますよね。
ダイワスカーレット、そろそろ始動ですね。
追い切りの動き、そしてパドック写真とも、私の想像以上に良く見えました。
ただ、牝馬は消長が短いので、ダイワスカーレットにとっては今年が正念場だと思っています。
もし今年も昨年度のような走りを見せるようであれば、エアグルーヴをようやく超える牝馬の誕生を祝わなければならないはずです。
Posted by: 治郎丸敬之 | April 05, 2008 at 01:40 AM
はやひでさん
こんばんは。
サッカーボーイ産駒は早世するという説はなるほどですね。
そういう血統も確かにあると思います。
ホクトベガ、ライスシャワー、サイレンススズカ
どの馬も眩く輝いて去って行った馬たちですね。
競走馬の死は一瞬にしてやってきます。
だからこそ、私たちはその走りに生を感じ、人生を重ね合わせるのかもしれません。
PS
外伝の中に、私の大好きだった馬がいました。
インターマイウェイ
確か朝日杯はこの馬で勝負しました。
その後の応援したのですが、その思いは実らなかった思い出があります。
この馬の名前を他人から聞いたのは初めての体験で、とてもビックリしたとともに、嬉し懐かしい気持ちになりました。
ありがとうございます。
Posted by: 治郎丸敬之 | April 05, 2008 at 01:50 AM
マックイーンとオースミシャダイを買った天皇賞春。
間にミスターアダムスが来て、枠で当ったのが印象的。
(当時は枠連しかなかったのですが・・・)
あと、ムービースターの切れ味。
中山記念?のシスタートウショウとムービースターの
切れ味は凄かった。
ダイタクヘリオスのいい加減さも大好き。
岸との相性が良かったのか悪かったのか。
Posted by: てくてく | April 05, 2008 at 02:36 PM
てくてくさん
はじめまして。
てくてくさんも、私と同じ時代に競馬をよく観られていたのですね。
ムービースターの末脚は凄かったですね。
私はオークスでのシスタートウショウの末脚も印象に残っています。
ダイタクヘリオス
京都のマイル戦は方程式のような勝ち方をするのに、そうでないレースでは惨敗をする馬でしたね。
今となっては、とても乗り難しかった馬なのだと思います。
ダイイチルビーとの対決も盛り上がりました。
お互いに恋をしているなどと言われましたね。
今年の競馬も、もっとたくさんのドラマが生まれることを期待しましょう!
Posted by: 治郎丸敬之 | April 06, 2008 at 02:03 AM
インターマイウェイの産経大阪杯勝ち時は、出張に行ってて、まだPATも無い時期で知り合いに馬券を頼みましたが、あまり頼むのも悪いと思って
ダンシングサーパスを削ったんですよね。競馬ニホンの単勝予想オッズも20倍程度と書いてあったので、それ程人気薄だとは思わず、馬連で来ても安いかな?と思っていたのですが、終わってみれば単勝万馬券?
あれ以来、競馬ニホンを買わなくなりました。
ある意味、八つ当たりに近いかも知れませんが・・・。
Posted by: はやひで | April 08, 2008 at 08:25 AM
はやひでさん
こんにちは。
競馬ニホン??知りませんでした。
それにしても、20年近く前のことを鮮明に記憶されていますね。
私も産経大阪杯では悔しい思いをしました(笑)
好きな馬でも追い続けることは案外難しいものですよね。
いや~、それにしてもインターマイウェイ、ダンシングサーパスともに、懐かしいなあ。
この2頭で会話できる人なんて、いまどき、かなり少ないでしょう。
Posted by: 治郎丸敬之 | April 08, 2008 at 11:56 AM