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◎レインボーペガサス

Jiromaru

前回の手紙では、ヘイルトゥリーズンの早熟性について話をしました。ヘイルトゥリーズンの血を引くブライアンズタイムやサンデーサイレンス産駒たちによって、クラシックレースが席巻された時代が確かにありましたが、ブライアンズタイムはすでに高齢で、サンデーサイレンスはもうこの世にはいません。それに代わり、両者の後継者たちが現れつつあります。ブライアンズタイムの後継者であるタニノギムレットは、初年度産駒からウオッカという牝馬のダービー馬を出し、サンデーサイレンスの後継者は、すでに片手では数えられなくなっています。

そんな中でも、アグネスタキオンはもはや別格の存在でしょう。2歳リーディングサイヤーの座を父サンデーサイレンスから奪ったように、アグネスタキオンの産駒もまた早くから活躍することが出来ます。父系からヘイルトゥリーズンの血を引いていることに加え、早熟のマイラーであった母父ロイヤルスキーの影響もあるはずです。クラシックでモノをいうのは早熟性であり、そういった意味においても、アグネスタキオンはこれからも多くのクラシック馬を輩出してくのでしょう。

もちろん、単なる早熟性だけではありません。産駒に成長力をも伝えていることは、ダイワスカーレットやアドマイヤオーラの古馬になってからの活躍を見ても分かります。それもそのはず、実はアグネスタキオンの母系には、頑固なまでの異系のステイヤー血脈が連なっているのです。6代母にはイギリスオークス馬であるライトブロケードがいます。その後も代々スタミナの血が重ねられ、曾祖母のイコマエイカンを起点として、アグネスレディーという日本オークス馬、アグネスフローラという桜花賞馬が生まれました。アグネスタキオン自身も、ダービーを前にして故障の憂き目に遭ってしまいましたが、無事に走られていれば無敗のダービー馬になっていたはずです。スピード、早熟性、スタミナ、そして成長力を兼ね備えたアグネスタキオンが、ポストサンデーサイレンスの座に就いたのは、当然といえば当然だったのでしょうね。

さて、混戦を極める牡馬クラシックの第1弾の皐月賞です。ブライアンズタイム産駒やタニノギムレット産駒、そしてサンデーサイレンスの後継種牡馬たちの産駒が多数エントリーしていますが、私の本命はアグネスタキオン産駒の◎レインボーペガサスに打ちます。2歳時はダート戦を中心に使われていましたが、これはトモが甘かったという肉体的な理由や、ダートだと行きっぷりが悪くなるので折り合いを欠くことがないという精神的な理由があったのだと思います。しかし、今年に入って、きさらぎ賞で久しぶりに芝のレースで初重賞勝ちを果たしたように、やはり芝の方が向いている馬です。ダート戦で2勝したことは、この馬の潜在能力の高さゆえの何ものでもないでしょう。さらに良く解釈すると、馬場が荒れてきている皐月賞を勝つには、ダートを苦にしないぐらいのパワーが必要です。

もうひとつ、皐月賞が行われる中山2000mは、小回りのコーナーを4つも回るという設定のため、かなりの紛れが生じるのも事実であり、騎手の技量が問われるコースです。そういった意味でも、安藤勝己騎手の腕を買ってみたいですね。前走のスプリングSは内田博幸騎手が騎乗しましたが、行きたがるレインボーペガサスを少し押さえすぎてしまった印象があります。内の絶好枠を引きましたので、今回は出たなりで第1コーナーまで進み、好位のゴチャつかないポジションを取ってくるはずです。おそらく向こう正面はペースが緩みますので、脚を溜めつつ、3~4コーナーをじっくりと回り、ラストの直線に賭ければ、早めに動き始めるマイネルチャールズに勝てるチャンスもあるはずです。

勝つ確率ということだけを言えば、1番人気のマイネルチャールズの右に出るものはいません。勝ちパターンに持ち込めなかった京成杯でさえ、強引に勝ち切ったように、どんな状況になっても伸びてくる柔軟性と精神面での強さがあります。松岡騎手が自信を持っているのも頷ける気がします。しかし、勝負の世界は時として確率だけでは語れないこともあります。前走の弥生賞のような楽なレースをさせてもらえるはずはありませんし、松岡騎手が積極的に勝ちに行ったことが、最後の最後で足元をすくわれてしまい、裏目に出てしまうこともあるでしょう。前述したとおり、中山2000mのコースは紛れのあるコースです。人気になっている今回は、敢えて本命にしませんでした。

ブラックシェルはマイネルチャールズに2度負けていますが、力付けが済んだと考えるのは早計です。能力的には決して劣らないものを持っています。これまでの2戦で敗れているのは、コース適性の差ということです。スッと好位を取れないブラックシェルに対して、マイネルチャールズは楽に勝ちパターンに持ち込めるということです。本番でペースが速くなって逆転というパターンもあり得ますが、追い切りでの動きが鈍かったように、この馬自身の体調が気掛かりで本命には推せません。

ショウナンアルバは、レベルの高い共同通信杯を勝ったように、非常に能力の高い馬です。ブリガディアジェラードの5×3ですよね、ルドルフおやじさん!前走のスプリングSは、折り合いを欠いて先頭に立ってしまうという最悪の形になってしまいました。ああなってしまうと勝つのは難しいので、よく3着に踏ん張ったと思います。身体能力という点では、このメンバーでも随一ではないでしょうか。ただ、最終追い切りでも首を上げたりしているように、気性の激しさがあって、なかなかハンドリングが利かない馬ですね。スタンド前の大外枠からの発走ということもあり、おそらくショウナンアルバのスイッチは入ってしまうはずです。蛯名騎手も今回は無理に抑えることはしないでしょう。先頭に立ってマークされる形になって、果たしてどこまで粘ることが出来るでしょうか。

善戦マンであったスマイルジャックは、前走でようやく勝利の味を思い出しました。途中で先頭を奪われての番手追走から、直線で抜け出すという味のある競馬をしました。首の低いしなやかなフォームで、最後まで伸び切りました。それもこれも、キッチリと仕上げられたおかげでしょう。マイナス10kgの馬体は究極の仕上がりにあったと思います。本番である今回のレースでの心配といえば、当然、前走からの反動です。馬体や追い切りを見る限りは全く問題ないのですが、目に見えない疲れがレースに行って噴出することもあります。勝つ力はある馬ですので、あとは体調がどう出るかといったところです。

追記
以前、当ブログでもご紹介させて頂きました「馬流天星」のスカイスポットさんが企画・提供されている、「2008年皐月賞予想特大号」に皐月賞の見解を寄稿しています。「プロフェッショナル馬券戦術ライブ」の付録である「G1レース攻略&競馬場データ集」で書いている内容のごくごく一部ですが、興味のある方はご覧になってみてください。他の参加メンバーたちの綿密な予想も必見です!

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Comments

Quinaです

先週と同じく、何が来るのか本当に難解なレースとなりました。馬場の荒れ具合も微妙だし…そんな時は治郎丸さんの教えどおりに小さく賭けましょう。それに昨年で皐月賞に限っては一生分のツキを使い切ってしまった様な気もしますし…

◎レインボーペガサス(おっ!かぶりましたね)
○ノットアローン
▲ダンツウィニング
△キャプテントゥーレ
△ドリームシグナル


サダムイダテンでクラシックと思っていたところ、とんだ見込み違いで苦汁を舐めるはめになったアンカツに、再び手綱が戻ってきたレインボーペガサス。きさらぎ賞の乗り替り(アドマイヤモナークで東京ダイヤモンドS1着)の時でも確かケイコはつけていた。スプリングSはイレ込みながらも最後はきっちり伸びていた。三冠ジョッキーまであとひとつ、残された時間もそれ程多くは無いから、ここは応援の気持も込めての◎

今年の皐月賞は<アグネス祭り> 注目は揃って入った③・⑦枠。前祝いに「アニエスb」(agnès b)のシャツも買ってしまいました(笑)。

キリはマイネルチャールズ。松岡J、最近余り勝ってない気がして暇だから調べてみたら、4/5の9Rで勝ってから本日の9Rで勝つまで実に(0-4-0-23)でした。よしよし乗れてないぞと喜んでいたら、本日は(1-3-1-3)、特にラスト3戦は2着・1着・2着と良い形で皐月賞前日を締めました。上昇気配ですが、Quinaは初志貫徹。調教師(GⅠ1勝ただし転厩馬)のダービーを見据えたレースをするとかの発言も気に入らない。先々の事についてコメントすると、その時点でアウトになる事が多い事を、この人は知らないのだろうか?

怖いのはタケミカヅチ、なんとなくシックスセンスに似た雰囲気あり。勝負服も同じだし。

治郎丸さんは中山に出陣ですね。
では、レースを楽しみにしましょう!


Posted by: Quina | April 20, 2008 at 08:22 AM

今から本命を悩みますが、
マイネルチャールズの調教は非常に良かったです。
強気になるのも頷ける気もする。
調教ではスズジュピター、タケミカヅチ、レッツゴーキリシマ、キャプテントゥーレ、スマイルジャック辺りかな?
ショウナンアルバはクビが高かった。
だからといってチャールズ本命は・・・なぁ・・・
(;´Д`)

Posted by: はやひで | April 20, 2008 at 10:54 AM

皐月賞
Quina-Bは当初の予定どおりタキオン産駒の単&タキオン→非タキオンの馬単で浮き。
Quina-Aは印どおりで撃沈…タケミカヅチ怖いとキリ馬3着という微妙な結果となりました。

レインボーペガサス、惜しかったですね。でももしかして現地特派員の治郎丸さんにお願いした宿題の答えはこの馬だったりして…

さて、気持ちを入れ替えて本日から羽田杯の予想をしますかね。

Posted by: Quina | April 20, 2008 at 05:50 PM

Quinaさん

こんばんは。

そうでした、Quinaさんは昨年の皐月賞で大儲けされたのでしたね。

今年は阪神牝馬Sでも爆発されて羨ましい限りです。

そのおこぼれを少しでも分けて欲しいなあ。

さて、◎レインボーペガサス残念でしたね。

お互いにアグネスタキオン狙いは間違っていなかったのですが、相手を間違えてしまいましたね(笑)。

皐月賞にしては珍しく、完全なスローペースになってしまいました。

この馬場でこのペースであれば、後ろから行った馬は絶対に届きませんよね。

レインボーペガサスはそんな中、よく追い上げたと思います。

PS
QuinaーBはまたまたさすがです!
タケミカヅチの指名もお見事でした。
善臣騎手も完璧に乗っていましたね。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 21, 2008 at 01:02 AM

はやひでさん

こんばんは。

マイネルチャールズ沈みましたね。

展開も向きませんでしたが、馬体に迫力もありませんでしたね。

弥生賞がピークだったのかもしれません。

となると、ダービーは苦しいかなと。

今回、上位に来た馬がキッチリ仕上がっている感じがしましたので、もしかするとダービーはトライアル組にチャンスがあるかもしれないと思いました。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 21, 2008 at 01:04 AM

あれだけマークされても一応は他の馬には差されなかったのですから、短期放牧で鋭気を養えば、ダービーでもマイネルチャールズが良いところ来ても不思議では無いかと思います。
ただ、レベル的に疑問なレースでしたのでトライアル組にも存分にチャンス有りですね。
個人的にはアサクサをNHKでは無く、ダービーに向かわせて欲しいんですが。。。

Posted by: はやひで | April 21, 2008 at 12:24 PM

はやひでさん

こんばんは。

確かにチャールズへのマークは厳しかったようですね。

馬自身も前に進んでいきませんでした。

松岡騎手にとっては、なんとも歯がゆいレースだったのでは。

川田騎手とは対照的な結果となってしまいました。

やはり競馬は勝てそうでも静かにしておくことも大切なんですね。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 22, 2008 at 01:25 AM

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