« April 2008 | Main | June 2008 »

◎ディープスカイ

Jiromaru

お手紙ありがとうございます。いよいよダービーの日がやってきました。シンボリルドルフがダービーを「勝つ馬」が勝つレースに変えたのですね。私もルドルフおやじさんに倣って、「勝つ馬」を探してみたいと思います。

各馬の評価の前に、まずは今年の出走馬をローテーション別に分けて考えてみたいと思います。というのも、今年は最もダービーへとつながりやすいとされる皐月賞組に大きな特徴があるからです。これは皐月賞のレース前に感じたことですが、各馬がずいぶんと皐月賞に勝負を賭けてきたなということです。抜けた馬がいない混戦であっただけに、ダービーを見据えてではなく、皐月賞を勝ちにきた仕上げの馬が多かったということです。

勝ったキャプテントゥーレを筆頭にして、タケミカヅチ、レインボーペガサスなど、究極の仕上げを施してきた馬が多く、着順こそ脚質が左右しましたが、結果的にそれらの馬が上位を独占しました。弥生賞がギリギリの造りであったマイネルチャールズは踏ん張ったものの3着に破れ、スプリングSで仕上げ切ってしまったスマイルジャックは惨敗してしまいました。

つまり、何が言いたいかというと、皐月賞組(特に上位組)の中では、ダービーへ向けての上積みを期待できそうな馬が見当たらないということです。ショウナンアルバのようにまともに走らなかった馬を除いては、良くて平行線、悪ければ体調が下降して臨んでくる馬が多いはずです。

そこで私は今年こそ青葉賞組からダービー馬が出るのではないかと思い、府中までダービー馬を探しに行きましたが、レース後には無駄足だったことを悟りました。アドマイヤコマンドは強いレースをしてくれましたが、なんとこの馬も青葉賞でダービーの権利を獲るために、かなりのところまで仕上げてきていました。こちらも良くて平行線の体調での出走になってしまうでしょう。アドマイヤコンドル以外の青葉賞組には、ダービーで勝負になるだけの完成度を感じませんでした。

果たして今年のダービーはどうなるのかと思った矢先、翌週のNHKマイルCを観て、ようやく霧が晴れた思いがしました。スピードだけでは乗り切れない府中のマイル戦で、ゴスホークケンが淀みのない流れでレースを引っ張り、まさに各馬の総合力が問われる内容でした。勝ったディープスカイも2着に敗れたブラックシェルも、ダービーを見据えた仕上げの中、高いパフォーマンスを見せてくれました。馬場の影響で1分34秒台での時計の掛かる決着になったことも、馬の肉体面へのダメージを考えると吉と出そうです。

今年の本命は、NHKマイルC勝ち馬の◎ディープスカイに打ちます。前走のNHKマイルCは展開が向いたこともありましたが、強靭な末脚を発揮した強いレースでした。皐月賞をパスして、間を開けてみっちり乗り込んだことにより、体に芯が入って、ひと回り大きく成長を遂げました。皐月賞をパスしたことについて、昆調教師の「2、3着を拾っても意味がなかった」という言葉には力がありますね。NHKマイルCを叩いて、1週間前追い切りでは51秒台が出たように、さらに体調はアップしています。馬体を見ても、前走を快勝した反動は感じられませんね。

マイル戦であれだけ切れた馬だけに、距離が伸びてどうかという不安はありますが、折り合いのつく馬ですし、府中のマイル戦の激しいレースを勝ち切っていますのでスタミナに心配はないでしょう。あとはハンドル操作の難しい(敏感な)馬ですので、四位騎手が馬のリズムで走らせてあげることができるかどうかです。1番枠を引きましたので、スタートしてから1コーナーまでの所をどれだけスムーズに捌けるかがポイントですね。幸いにも、四位騎手には昨年ダービーを制した経験がありますので、落ち着いて乗ってくれると思います。

NHKマイルCを2着したブラックシェルも勝ち負けになる1頭です。ここに来て、馬体のバランスが良くなってきており、2400mの距離にも適応できそうな雰囲気が出てきました。そう考えると、恐ろしいですね、松田国調教師という人は。調教で馬を変えることが出来るのですね。さすがにダービーをタニノギムレットとキングカメハメハで2勝しているだけのことはあります。これら2頭には敵いませんが、ブラックシェルも府中でこそのフットワークで走る馬で、もちろん鞍上の経験も怖いですね。武豊騎手には意地を見せてもらいたいところでもあります。

ダートを4連勝して、追加登録料を払ってでもダービーに出走してきたサクセスブロッケンには、未知の魅力があります。調教師も主張するように、馬体ひとつを取ってみても、とてもダート馬のそれとは思えません。ただ、追い切りでも速い時計が出ないように、まだ全体的に馬体に力が付き切っていません。この馬がダートを得意とするのは、かき込むような走法だからということに加え、力が付き切っていない部分を補うことが出来るからです。そういう現状を考えると、将来的には天下を獲る馬になるかもしれませんが、現状としては他馬に比べて完成度で劣ると考えています。

今年のダービーはプレミアムレースですので、大きく賭けようと思っていたのですが、雨が私の頭を冷やしてくれました。2分数十秒に凝縮されたドラマを、一瞬たりとも見逃さないように楽しみたいと思います。まずは全馬が無事にゴールまで走り切ってくれることを願います。ルドルフおやじさん、そして「ガラスの競馬場」を読んでいただいている皆様にも、よいダービーが訪れますように。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (103)

ルドルフおやじからのダービー特別寄稿

Rudolf

一時も仕事のことが頭から離れず、ふーふー言いながら毎日過ごしています。

頭を切り替える、その時間もない悪い状態。せめてダービーウィークの最後だけは・・と思ってキーボードを叩いています。

だれが笑うことができるか?

ビートルズは2人になってしまいましたが、ストーンズは元気ですね。かつてロン・ウッドがストーンズに加入したときに、「ストーンズに入って一番しんどいのは・・・ストーンズのように生きなければならないこと」と言っていたのを思い出しました。

還暦を過ぎたミックやキースがストーンズのように生きつづけている、ってのは凄いですね。

岡部幸雄はルドルフに乗る前は、評価でいうとナンバー2辺りにいる、地味な印象を与える騎手だったような気がします。ただラフプレイをした若手騎手に鉄拳制裁を加えたなんていう記事が一般週刊誌に載ったりして、へえ、ずいぶん厳格な騎手もいるもんだ、と思っていましたが、今、思えば岡部幸雄の人生を貫き通しているのは、この厳格さだったんだ、と気づく次第であります。

岡部幸雄の凄いのは岡部幸雄のように生きたことです。
ルドルフの凄いのはルドルフのように駆けたことです。

おやじのような者は、決して真似できない人生の輝きを垣間見てふーっと救われた気分になるわけです。岡部幸雄が、ルドルフがおやじの替わりに凄い人生を生きてくれている。

数年前、後藤が何某と大ガンカしたあげく、殴って処分を受けたなんていうのがありましたな。なんと子供っぽいことか。後藤は今でも天真爛漫に乗って子供のように勝利騎手インタビューでわけのわからないことを話している。こういうのを見ていると落ち込んでしまう。後藤がおやじの人生を生きている、がっははは。

あっ、ダービーですね。今年は血統も何もあったもんじゃあない。何も知りません。馬券を買う時間を捻出して2000円ほど買ってみます。

かつて皐月賞は「勝つ馬」が勝つレースでした。ダービーは「負けない馬」や「負ける」馬が勝つレースでした。それを変えたのはルドルフだったような気がします。

今年の皐月賞は「負けない馬」トゥーレが勝ちましたね。今度は「勝つ馬」でいくことにします。ブラックシェルやディープスカイあたりに注目しています。

やっと仕事が頭から離れました。感謝です。

今日の深夜か明日の治郎丸さんの予想を楽しみに待っています。

治郎丸さんによいダービーが訪れますように神のご加護を。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (77)

眠れぬ夜は

Keibagakuhenosyoutai

昨日の夜はなかなか寝付けなかった。仕事であれだけ疲れ果てたにもかかわらず、ダービーのことを考えてしまうと夜も眠れなかった。もしかしたらあの馬が勝つのではないか、などと想像を膨らませているうちに、心臓はドクドクと脈打ち、遠足前の小学生のように居ても立ってもいられなくなる。馬券を買うだけの私でさえそうであるから、ダービーを前にした、もしかしたら自分にも勝てるチャンスがあるのではないかと思っている騎手は、どんな心境でいるのだろうとふと思った。

ダービーを前にしていつも思い出すのは、この本のあるくだりである。騎手にとってダービーを勝つことは、宇宙飛行士が月面を歩くことと、どこか似た内的体験をするのではないかという一節である。この本の中で私が最高に好きな部分なので、長くなるが引用したい。

「宇宙飛行士の中でも月に行った経験を持つ24人と、他の宇宙飛行士とでは、受けたインパクトがまるで違う。さらに、月に行ったといっても、月に到着して、月面を歩いた人間とそうでない人間とでは、また違う。宇宙船の内部しか経験できなかった人と、地球とは別の天体を歩いた経験を持つ人とでは違うのだ。宇宙船の中は無重力状態だが、月の上は六分の一のGの世界で立って歩くことができる。この立って歩くことができるという状態が、意識を働かす上で決定的に違う影響を与えるような気がする。月を歩くというのは、人間として全く別の次元を体験するに等しい。」

上になぞらえて、山本一生はこう言い換える。

「騎手であることと、ダービーに出走経験のある騎手になることでは、受けたインパクトはまるで違うだろうし、さらにダービーに出走することと、ダービーの優勝ジョッキーになることでは決定的に違っていて、「全く別の次元を体験するに等しい」のである。」

騎手にとって、ダービーを勝つことがどれだけの意味を持つかを、これだけ上手く説明した喩えを私は他に知らない。騎手はダービーを勝つことによって、全く別の次元に昇華する。もしかすると、ダービーを勝つことによって得られる内的体験を求めて、人は騎手になるのかもしれない。

横山典弘、柴田善臣、安藤勝己、蛯名正義ら、ダービーを勝つチャンスを胸に秘めた騎手たちは、果たして今夜は眠れるのだろうか。川田将雅、松岡正海などの若手ジョッキーはどのような思いで今夜を過ごすのだろう。これまで4勝をしている武豊騎手や昨年のダービージョッキーである四位洋文騎手もまた、今夜は眠れないだろう。そしてあなたも、今夜は眠れぬ最高の夜を過ごすに違いない。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (64)

反動は感じられないディープスカイ:5つ☆

クリスタルウイング →馬体を見る
良血馬らしい、将来性を感じさせる器の大きな馬体。
ただ、現状では未完成の感は否めず、このメンバーでは苦しいか。
Pad3star

サクセスブロッケン →馬体を見る
とてもダートを連勝してきた馬とは思えない、明らかに芝向きの馬体。
若干ギスギスした感はあるが、伸びのある馬体で距離延長も問題なし。
Pad4star

ショウナンアルバ →馬体を見る
首が高いので、追って伸びるタイプではなさそう。
手脚が長く、パーツの大きな馬体にもかかわらず、全体のバランスは良い。
Pad3star

スマイルジャック →馬体を見る
コロンとした胴部からは、距離延長には一抹の不安を覚える。
前走に比べ、毛艶も落ちてきている印象でプラス材料はない。
Pad2star

タケミカヅチ →馬体を見る
前後肢にもしっかりと筋肉がついて、メリハリのある馬体。
ただ、皮膚が厚く、それゆえに良い脚が長くは続かないはず。
Pad3star

ディープスカイ →馬体を見る
前走の好馬体を維持しており、見た目には反動は感じられない。
表情が温厚になっており、ここに来て精神的な成長も遂げている。
Pad5star

ブラックシェル →馬体を見る
使いつつ良くなってきており、この春シーズンで一番の状態に仕上がった。
腰高の馬体も解消されつつあり、距離延長にも十分対応できそう。
Pad4star

マイネルチャールズ →馬体を見る
前走に比べ、馬体にメリハリを欠いているし、体のラインも崩れている。
馬体を見る限り、かなり危険な人気馬に思える。
Pad2star

メイショウクオリア →馬体を見る
各パーツは素晴らしいが、パワーが分散してしまい、推進力へ変わらない。
Pad3star

モンテクリスエス →馬体を見る
いかにも松田国厩舎の馬らしい、筋骨隆々の馬体を誇る。
道悪になれば浮上する可能性はあるが、良馬場での決着では苦しい。
Pad3star

レインボーペガサス →馬体を見る
腰高の馬体からも、スピードが勝っている印象を受け、距離延長は不安材料。
また、まだ幼さを残す、ダービー馬になるには未完成の馬体に映る。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (68)

誰に笑うことが出来るだろうか?

Jiromaru

Winningticket_2「ダービーを勝ったら騎手を辞めてもいい」という柴田政人元騎手(現調教師)の言葉には、全てのホースマンのダービーに対する思いが込められているような気がします。競馬の世界では誰もが一度はダービーを夢見ますが、実際にダービーの栄光を掴み取ることが出来るのはわずか一握りの者にしかすぎません。だからこそ、ホースマンは自らの存在と引き換えにしてでも、ダービーの名誉を手に入れたいと思うようになるのです。ウイニングチケットでようやくダービーを勝った時のインタビューにて、柴田政人元騎手は、「世界のホースマンに、第60回のダービーを勝った柴田ですと伝えたい」と答えました。もしかすると、ホースマンはダービーを勝つことで初めてホースマンになるのかもしれません。

柴田政人騎手と競馬学校の同期であり、かつ永遠のライバルでもあった、あの岡部幸雄騎手でさえ、たった一度しかダービーを勝つことは出来ませんでした。そう、20世紀の最強馬である皇帝シンボリルドルフとのコンビで挙げた1勝のみです。シンボリルドルフに出会ったこの年、岡部幸雄騎手は34歳でした。それまで決して順風満帆とはいえない騎手人生を送ってきた岡部幸雄騎手にとって、皐月賞を圧勝したシンボリルドルフをパートナーに迎えるダービーは、まさに千載一遇のチャンスだと思えたそうです。シンボリルドルフなら勝てるだろうという希望と、これで負けたらもう一生ダービーを勝つことはないだろうという絶望を、岡部騎手は両手綱に抱えながら第51回ダービーのスタートは切られたのです。

私たち競馬ファンがシンボリルドルフの異変に気付いたのは、レースが向こう正面に差し掛かったあたりだったでしょうか。なんとシンボリルドルフがなかなか前に進んで行こうとしないのです。皐月賞をほとんど持ったままで勝った時とは全く別の馬のような行きっぷりの悪さで、岡部騎手が追っ付けながらやっとのことでレースについて行っているという状態でした。焦った岡部騎手は肩ムチを1発、2発と入れました。スタンドで見守っていた野平祐二調教師の周りからは悲鳴が聞こえました。残り500m。シンボリルドルフはまだ7番手以降。この時点で、和田共弘オーナーは「もうダメだ」と目を閉じました。

「行くぞ。しっかりつかまっていろ!」というルドルフの声を岡部騎手が聞いたのは、府中の最後の直線ラスト400mのところでした。ルドルフは前との差を一気に詰め、最後の200mでは前を行くスズマッハに並んだかと思いきや、あっという間に交わし去り、ゴールでは先頭に立っていたのです。岡部幸雄騎手はレース後にこう語りました。「僕自身がルドルフに一切を教わりました。途中でどうなったのかと思いましたが、動くにはまだ早いということをルドルフの方が良く知っていたのですね。焦っていた私をルドルフが助けてくれたのです」と。

第51回ダービー

皇帝ルドルフが最も苦しんだレースのひとつです。

シンボリルドルフに助けられてラストチャンスを手にした岡部騎手は、それ以降、ジョッキーとしての大輪を花咲かせました。1987年には自身初のリーディングジョッキーとなり、多くの名馬と出会い、数多くの大レースを勝ち、57歳まで現役を続けながら、生涯通算で2943勝という大記録を打ち立てました。まさにジョッキーはダービーを勝つことで初めてジョッキーになったということなのでしょう。それだけの魔力がダービーにはあるということです。

「誰にミックジャガーを笑うことが出来るだろうか?」という村上春樹のエッセイがあります。

ミックジャガーは若いときに、「45歳になって『サティスファクション』をまだ歌っているぐらいなら、死んだ方がましだ」と豪語した。しかし、実際には60歳を過ぎた今でも『サティスファクション』を歌い続けている。そのことを笑う人々もいる。しかし僕には笑えない。若き日のミックジャガーは45歳になった自分の姿を想像することが出来なかったのだ。若き日の僕にもそんなことは想像できなかった。僕にミックジャガーを笑えるだろうか?笑えない。

「ダービーを勝ったら騎手を辞めてもいい」と語った柴田政人騎手や、ダービーでシンボリルドルフにレースを教えられた岡部幸雄騎手を私たちは笑うことが出来るでしょうか?柴田政人騎手はダービーを勝ったからといって本当に騎手を辞めたりはしませんでしたし、岡部幸雄騎手はダービーを勝った後に超一流ジョッキーへの道を歩み始めました。ホースマンはダービーを勝つことで初めてホースマンになるのです。私たちに柴田政人騎手や岡部幸雄騎手を笑えるでしょうか。笑えません。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (69)

ダービーのラップ分析

Derby

12.8-11.2-11.7-12.4-12.5-12.1-12.2-12.6-12.5-12.7-11.2-11.9(72.7-73.1)M
2:25.8 スペシャルウィーク
12.8-11.3-12.0-12.0-12.1-12.3-12.4-12.4-12.3-12.8-10.9-12.0(72.5-72.8)M
2:25.3 アドマイヤベガ
12.5-10.6-11.9-11.9-12.3-12.5-13.1-13.0-12.3-12.0-11.7-12.4(71.7-74.5)H
2:26.2 アグネスフライト
12.5-10.5-11.4-11.8-12.2-12.9-12.9-12.7-13.1-13.3-11.6-12.1(71.3-75.7)H
2:27.0 ジャングルポケット
12.8-11.3-12.6-12.6-12.4-12.3-12.4-12.0-12.2-11.7-11.6-12.3(74.0-72.2)S
2.26.2 タニノギムレット
12.4-11.1-12.9-12.6-12.1-12.6-13.6-12.8-12.1-12.1-11.5-12.7(73.7-74.8) H
2:28.5 ネオユニヴァース
12.5-10.6-11.3-11.5-11.7-11.8-12.5-13.0-12.5-11.5-11.7-12.7(69.4-73.9)H
2.23.3キングカメハメハ
12.5-10.9-12.1-12.1-12.3-12.3-12.3-12.1-12.2-11.9-11.0-11.6(72.2-71.1)S
2.23.3 ディープインパクト
12.6-11.8-13.0-12.8-12.3-12.7-12.9-12.5-12.0-11.5-11.8-12.0(75.2-72.7)S
2.27.9 メイショウサムソン
12.6-10.9-12.3-12.6-12.1-12.1-12.7-12.6-12.2-11.4-11.4-11.6(72.6-71.9)M
2.24.5 ウオッカ

おまけ
13.1-10.9-12.2-12.6-12.6-12.9-12.6-12.1-12.3-13.0-12.0-13.0(74.3-75.0)M
2.29.3シンボリルドルフ

さすがに世代の頂点を決めるダービーだけあって、オークスのように道中はスローに流れて、直線だけのレースになることは少ない。キングカメハメハが勝った年のラップ(前半69秒4)には驚愕させられるが、ミドルペースを中心として、前半よりも後半の時計が1秒以上掛かるハイペースになることも珍しくはない。そういう意味で、スピードや完成度だけではなく、スタミナを含めた総合力が問われるレースとなる

チャンピオンディスタンスに相応しいレベルの高いレースになり、最後の直線が長いことを考えても、効率的に走ることの出来る差し馬にとって有利なレースになりやすい。豊富なスタミナに支えられた強靭な末脚を持つ差し馬が狙い目。とはいえ、中盤がわずかに緩むので、道中で外々を回すことなく、内ラチ沿いを通ってスタミナを温存することが何よりも大切になる。スタートから1コーナーまでにゴチャついてしまうリスクはあっても、内枠を引いてスムーズに経済コースを進める馬が勝利に近い

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (8)

もっと褒められていい

Oaks08 by Deliberation
オークス2008-観戦記-
エアパスカルが外枠からやや強引にハナを奪い、前半74秒3-後半74秒5という淀みない流れを作り出した。展開的に大きな有利不利のないミドルペースに、やや重まで馬場が回復したことも加わって、最終的には力通りの決着となり、完成度で上回る桜花賞組が上位を独占した。

トールポピーは前走に比べ、ふっくらとした体つきに仕上がっていた。桜花賞で惨敗した後のケアが上手く行ったのだろう。まともに走れば能力上位の馬だけに、前走こそ番狂わせであって、今回は順当勝ちと言ってよい。かき込むようなフットワークの馬だけに、馬場がやや重まで回復したのも功を奏した。最終追い切りで行きたがって口を割っていたのも、調教では走りたい気持ちを極限まで我慢させて、レースで爆発させるという、角居流のやり方であったのだろう。レース後に首を激しく上下させる仕草は父ジャングルポケット譲りであるが、極限の力を出し切った後だけに、精神面でのケアは十分に行われるべきである。

池添謙一騎手の見事な手綱捌きには唸らされた。ポイントはスタートしてから1コーナーにかけての進路の取り方で、外枠から馬群を縫うようにして、1コーナーを回るまでに内ラチ沿いに取り付いた。内を開けてしまったレッドアゲートの内田博幸騎手やエフティマイアの蛯名正義騎手とは対照的であった。そこからは内々の経済コースで脚を溜め、3コーナーから4コーナーにかけて少しずつ外に持ち出した。直線で焦って内に切れ込んでしまった粗相には目をつぶるとして、まさに府中のチャンピオンディスタンスを勝つためのお手本のような乗り方であった。

エフティマイアは桜花賞に続き、僅差の2着を確保した。こうして結果が出てしまえば、実力を過小評価されていたということなのだろう。私も早熟のマイラーと見ていただけに、この馬の頑張りには驚かされた。蛯名騎手の落ち着いた騎乗も光った。ギリギリまで追い出しを我慢したが、それでも最後はトールポピーの底力の前に屈してしまった。欲を言えば、6番枠からのスタートだっただけに、トールポピーに内の進路を取られていなければ、もう少し際どかったのではないか。

勝ち切るまでの勢いは感じさせなかったものの、レジネッタは桜花賞がフロックではなかったことを証明した。道中ではしっかりと折り合いもついて、最後までしぶとく伸びている。こういった力の要る馬場も苦にしないタイプであり、さすがG1ウィナーといった完成度の高さを見せてくれた。最後の直線で前をカットされてしまったのは残念だが、勝った馬とは脚色が違った。

松岡騎手の積極的な騎乗もあって、ブラックエンブレムは最後まで伸びて力を出し切った。桜花賞時は追い切りを行わなかった(行えなかった)ように完調ではなかったが、今回は中間にじっくりと乗り込まれ、この馬の力を発揮できる出来にあった。G1レースを勝つには、もう少しパワーアップすることが望まれる。

1番人気に推されたリトルアマポーラは、外を回ったこともこたえたが、馬場が渋ったことにより、持ち前の切れ味を殺されてしまった。良馬場の内枠であれば、もう少し上の着順には来ていたはずである。後ろから行かざるを得ないだけに、乗り難しい馬でもあり、今回は全てが悪い方向に出てしまった。クイーンCで減っていた馬体が前走でも戻り切っていなかったように、全体的に小さく見えたし、輸送の影響も少なからずあったのかもしれない。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (2774)

◎エアパスカル

Jiromaru

華やかなオークスの週にこんなことを書くと怒られるかもしれませんが、人間と同じように馬にも性豪と呼ばれる馬がいます。その中でも最も有名なのが、ハイセイコーやアカネテンリュウ、タケシバオーなど数々の名馬を輩出したチャイナロックではないでしょうか。通常、種付けの前には、アテ馬が繁殖牝馬を発情させて種付け行為を可能な状態にするのですが、チャイナロックはアテ馬に任せるのではなく、自ら進んでこの行為を行い、しかも相当に上手かったそうです(笑)。現在ほど獣医学が発達していなかった時代に、29歳の高齢まで種付けを行い、生涯で1300頭以上の繁殖牝馬と交配を行ったと記録されています。

もちろんその逆もあって、たとえ種牡馬であっても種付けに淡白な馬もいます。ザテトラークやブランドフォードは、種付けに淡白な馬は種牡馬として成功しないという定説を覆し、わずかな頭数しか誕生させていないにもかかわらず、種牡馬として子孫を大繁栄させた馬です。

ザテトラークは芦毛のアイルランド産馬で、現役時代は7戦無敗の最強スプリンターでしたが、種牡馬としては苦しい日々を送ることになりました。とにかく種付けが嫌で、スタッフにうながされて繁殖牝馬の背中に乗るや、1、2回ピストン運動をしただけで発射せずに降りてきてしまうのが当たり前でした。また、馬は射精をすると尻尾の付け根を痙攣させるため、スタッフはその仕草を見て種付け完了を確認するのですが、ザテトラークは頭も良かったのでしょう、尻尾を痙攣させて射精したフリをすることもあったそうです。結局、年間で6、7頭前後、生涯で130頭ほどしか産駒を誕生させることが出来ませんでした。

ブランドフォードも同じく種付けに興味を示さなかった種牡馬です。興奮した繁殖牝馬を目の前にしても、ボーっとしながら周りを歩き、30分から1時間ほどしてようやく行為に及ぶといった始末でした。いつまで経ってもその気にならないこともしょっちゅうで、いつも種付けスタッフを困らせていたそうです。それでも、産駒が誕生するやもの凄い勢いで活躍し、イギリスの3冠馬バーラムを筆頭にたくさんの名馬を輩出しました。

日本の競馬を席巻したノーザンテーストやサンデーサイレンスにも、実はこの2頭の血が色濃く流れています。サンデーサイレンスはマムードの4×5のクロスを持ちますが、このマムードの祖母の父がザテトラークで、祖父がブランドフォードです。マムードはその名こそ目立ちませんが、サラブレッドの血統を裏で取り仕切っているような種牡馬界の裏番です。種付けに淡白だったザテトラークやブランドフォードからマムードが誕生し、そこからさらにノーザンテーストやサンデーサイレンス生まれたという事実は本当に面白いですね。

私は3年ほど前、社台スタリオンステーションを見学させてもらいましたが、シンボリクリスエスやマンハッタンカフェ、クロフネなど、今をきらめく種牡馬たちと同じ厩舎の一番隅の馬房で、物音ひとつ立てず申し訳なさそうに暮らしている馬がいました。スタッフの方にその馬の名前を尋ねたところ、「ウォーエンブレムです」という答えが返ってきました。とても鳴り物入りで日本に輸入されたアメリカの2冠馬には見えませんでした。種牡馬としての評価がガタ落ちしただけではなく、毎日嫌いなことばかりやらされて、サラブレッドとしての自信を失ってしまっていたのでしょう。馬房の中から目だけが光っていたシーンは今でも忘れられません。

2003年には40頭の牝馬を受胎させ、ようやく復調気配を見せたのですが、翌年の2005年には再び9頭と激減しました。そして、2006年は僅か1頭になり、あらゆる策が講じられたものの、ついに2007年以降はウォーエンブレムの仔が生まれてくることはありませんでした。

それでも、2005年に誕生した33頭の中から、キングスエンブレムがすみれS、ショウナンアルバが共同通信杯、エアパスカルがチューリップ賞、ブラックエンブレムがフラワーCを制しました。産駒全体の勝率は18.8%と、サンデーサイレンスの12.1%を大きく上回っています。もの凄い遺伝能力ですよね。もしウォーエンブレムが、サンデーサイレンスのように年間200頭もの産駒を誕生させることが出来ていたら、果たしてどうなっていたのでしょうか。

さて、今年のオークスにも、ウォーエンブレム産駒が2頭登場します。ブラックエンブレムも魅力があるのですが、思い切って本命は◎エアパスカルに打ちます。前走の桜花賞では9着に惨敗してしまいましたが、先手を奪えなかっただけではなく、厳しいペースを前で追走した割には、最後まで良く頑張っていました。スローに流れたチューリップ賞と正反対のペース(展開)だっただけに、いきなりの速い流れに戸惑い、自分のペースで走られませんでしたね。今回はこれといって行きたい馬も見当たらず、外枠からスムーズに逃げもしくは先行できるのではないでしょうか。イメージで言うと、ダイワエルシエーロが勝った時のような位置取りです。オークスは桜花賞組から狙うのは基本ですが、その中でも巻き返しが期待できるエアパスカルに妙味があります。

また、藤岡佑介騎手の勢いも見逃せません。先週の日曜日は4連勝して、安藤勝己騎手を抜いて関西リーディングの第3位に上がってきました。技術的な部分での向上はもちろんのこと、常に馬のリズムに合わせて騎乗しているのが藤岡騎手の素晴らしいところです。いつも楽しく誇らしげに乗っている姿を見ると、家族からもしっかりと応援されているんだろうなと思います。

これはジョッキーだけに限ったことではありませんが、やはり家族からの応援があるのとないのとでは大きな違いがあります。昔は一人前になるまで帰ってくるな!と言って世間に送り出したものですが、今は違いますよね。イチロー選手や石川遼くんのように、トップに立つアスリートの陰には、必ずといっていいほど、自分たちの子供のやりたいことを心から応援している家族の姿が見え隠れします。あの岩田康誠騎手のお父さんも、熱烈な岩田康誠騎手の追っかけだそうですね。藤岡佑介騎手には、これから日本を背負って立つジョッキーのひとりになって欲しいものです。

押し出される形で1番人気になるのはリトルアマポーラでしょうか。牡馬を相手の重賞でも僅差の4着と健闘したように、このメンバーでも能力は上位です。東京競馬場を経験していることもプラス材料です。前走はクイーンSから間隔が空いて、仕上げが難しく、少し重めが残った体調での出走となったのではないでしょうか。道中から行きっぷりが悪く、追い出してからの反応もイマイチでした。今回は馬体を回復させながらもキッチリと調教が施され、前走に比べてもさらに上向きです。ただ、後ろから行く脚質に加え、大外枠を引いてしまい、外々を回されてしまう可能性があります。また、切れ味が特徴な馬だけに、重馬場になりそうな雨模様も心配です。先頭で駆け抜けるだけの能力はありますが、極めて乗り難しい状況でもあるという理由で、この馬を本命にはしませんでした。

桜花賞で1番人気を集めたトールポピーは、なぜか馬体重を大幅(-10kg)に減らしてしまい、惨敗してしまいました。この馬向きの展開になっただけに残念でしたが、ここに来て、本番が近いことを悟ると馬が自分で体を作り始めるようになったということです。周りの状況や人間の行動から本番が近いことを知ることが出来るほどに頭が良いということですが、そのことがかえってトールポピーにマイナスに働いてしまったのですね。今回も輸送があり心配ですが、体つきを見ると前走に比べ、ふっくらと仕上がっています。この馬は決して早熟タイプではありませんので、普通に走れば、このメンバーでも一枚上の底力を秘めています。ただ、追い切りで引っ掛かる仕草をしていたのが気になったのと、道悪が得意なフットワークではないという点で、本命は打ちませんでした。

桜花賞で3着した関東馬ソーマジックは、今回、長距離輸送をしなくても済むメリットがあります。その分、シッカリと調教が施されていますし、前走からの上り目もかなり大きいはずです。普通に走れば勝ち負けになるはずですが、私としては、馬体に硬さを感じるというか、パワー型の馬であるように思えて、芝の時計の速い馬場での決着に不安を感じていました。特にスローの瞬発力勝負になりやすいオークスは、この馬向きのレースにはならないということで、あまり評価はしていませんでした。しかし、馬場が重くなることがこの馬にとってはプラスに働くはずで、そのことによって勝ち切るシーンもあるかもしれませんね。

桜花賞組以外では、フローラSを勝ったレッドアゲートに注目しています。人気になりそうな馬たちの中では好枠を引きましたね。道中は内々で折り合って、最後の直線で末脚を爆発させるにはちょうど良い枠です。内田博幸騎手を鞍上に迎え、お膳立ては整った感はあります。馬群の中で泥を被って、嫌気を差してスムーズさを欠いてしまうなんてことがなければ、前走の再現をすることも可能でしょう。ただ、馬体的にはまだ幼さを残した未完成の印象を受けますので、将来性はともかくとして、現時点では完成度の高さで桜花賞組の方が有利だと評価しています。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (10)

「プロフェショナル馬券戦術ライブ」CDの販売を開始します。

Textcd_2
Sityou

「プロフェショナル馬券戦術ライブ」CDの販売を開始します。「ガラスの競馬場」を立ち上げた時から、いつかはやりたいと思い続けてきた、競馬における具体的な馬券技術についてのライブCDです。前作の「21世紀の馬券戦略」が競馬の大枠を捉えた馬券の賭け方、考え方の戦略だとすると、「プロフェッショナル馬券戦術」ライブは、その名のとおり、より実践的な馬券戦術です。

基本的なところから応用編まで、私の知っている限りのことをお話していますので、競馬中級者の方から上級者まで、楽しみつつ学んでいただけるような内容になっています。同じ内容を二度とお話しすることはありませんので、ぜひこちらの生ライブCDを聴いてください。

これは何度も申し上げてきていることですが、ライブCDで私がお話ししているのは、決して必勝法ではありません。皆さんもご存知のとおり、この方法があれば明日から予想が百発百中という方程式のようなものはもちろんありません。こうすれば絶対に当たるということなどないのです。

しかし、ひとつひとつの馬券技術や知識が全く役に立たないかというと、そうではありません。今までに知らなかった技術や知識を得ることで、それだけ決断をする根拠や裏づけが増えるということであり、また当然のことながら、予想をする際の精度や深み、そして楽しみが変わってきます。たとえ基本的なことであっても、意外と知らないで予想をしていることは多いものです。

以下は、参加者の方々から頂いた感想になります。 *○○のところは隠そうとしているわけではなく、これからCD等を聴いていただく方の楽しみを奪わないようにとの配慮からです。

レベルを測るものさしとして優れているかもしれません
レース○○○でラップを比較する視点。前後半3ハロンの合計タイムから馬の実力を測る視点で見ていましたが、レースレベルの比較というのも面白いですね。緩みのないラップよりも、○○○のラップ差の方がレベルを測るものさしとして優れているかもしれません。
S.A様

これが最善の方法ではないかなと思いました。
ラップ分析で全体を○○○に○○○考えるのは理にかなった方法であって、現在のレースラップしか公表されない状況ではこれが最善の方法ではないかなと思いました。また機会があれば参加したいです。
Mr.Honma様

別の視点から予想法を聞くことができて面白かった
ラップの基本的な考え方を学ぶことができました。走法の考え方や概念が参考になりました(○○○○○○○○○がピッチ走法だとは知りませんでした)。長距離でも走れるのですね。別の視点から予想法を聞くことができて面白かったです。
M.N様

ラップの原則を参考に予想に取り入れたい
ラップは先行馬のもので参考にしづらいと思っていました。今回のラップの原則を参考に予想に取り入れたいと思います。次回も参加したいです。今後もよろしくお願いいたします。
萩本様

新しい発見もあり、ためになりました
自分の競馬歴の中で既に知っている内容も多かったのですが(いつもブログを拝見させていただいていますので)、調教の15-15の意味や重馬場でのプラス能力、パワー、瞬発力、手軽さの微妙な違いなど、新しい発見もあり、ためになりました。
中島様

今迄はレース全体のラップは気にしていなかった
ラップからのレースレベルの判断は参考になりました。今迄はレース全体のラップは気にしていなかったので、使ってみたいと思っています。
H.T様

レースのレベルをつかむために活用していきたい
今まではラップタイムをどのように活用すればいいのか分からず新聞に出ている上がり3ハロンタイムをチラッと見る程度でした。レースのレベルをつかむために活用していきたいです。生でいろいろな話を伺えて楽しかったです。また機会があれば参加させていただきたいと思います。
S.S様

自分なりに取り込んでいきたい
ラップの○○○○の考え方、見方は参考になりました。自分もラップを意識し始めた時期なので、本日の話は自分なりに取り込んでいきたいと思います。今日も参考になる話ありがとうございました。血統面でのアプローチについて何かお話しをいただければありがたいです。
黒木様

ラップの新たな読み方が分かり試してみたい
レースへの適性を見極めるの部では、予想をする事よりも、レースを楽しく見れるポイントを教えていただいたと思っています。ラップからレースレベルを判断するの部では、ラップの新たな読み方が分かり試してみたいなと思います。今回も楽しかったです。オフシーズンにでも時間を増やしたライブをしていただけたら嬉しいです。
T.M様

明日の予想がとても楽しみになりました
嶋田功、ダービーの話は知らず、明日の予想がとても楽しみになりました。他にも開幕内枠=買いのように方程式として最近考えていたことを論理的に話されていたので、とてもためになりました。とてもよかったです。またキカイがあれば参加したいです。
T・H様

おもしろくなりそうな考え方が思い浮かんだ
ラップを一杯見ていて、おもしろくなりそうな考え方が思い浮かんだのでちょっと調べてみたいと思います。あとそれに関係して、瞬発力と持続力の定義で新しい考え方が浮かんだので、また言える時がくればいいんですが…。まとまるかどうか。基本的なところが大変参考になり、改めて気付く事が多かったです。ありがとうございました。
M様

ラップに関する考え方が変わった
ラップに関する考え方が変わり、レースレベルの判断基準がわかりました。枠順の有利不利が細かくわかりやすく今まで以上に馬券購入の検討に組み込みたいと思います。とても参考になりました。これからも続けてください。
K・M様

今まで私にない知識だった
○○○のラップによるレースレベルの分析が非常に勉強になりました。今まで私にない知識だったので参考にしたいです。とても楽しい時間を過ごさせていただきありがとうございました。
H・I様

レースレベルを判断するは少し難しかった
ラップからレースレベルを判断するは少し難しかった。メンバーにもよるので、いちがいに言えることではありませんが、注意してレースを観たいと思います。
K・K様

見る時のツボやコツが分かってきました
昔、なんとなくみていたレースも、新たなる知識を加えて見直すと非常に新鮮でした。また、ラップの見方もこれまで何となく数字を眺めているだけでしたが、見る時のツボやコツが分かってきました。ただ基準のタイムが頭に入っていないと瞬時に判断することが難しい。まだまだ奥深いと感じました。
T・S様

馬券のヒントの方がしっくりきます
具体的な馬名を挙げての説明はとても分かりやすかったです。ライブのタイトルに違和感があります。これは治郎丸さんの人物像を知っている当方だからこそなのかも知れませんが、「プロ」の「馬券術」のレクチャーを期待して来場する方がいるとすれば、予想、馬券に直接届かない(特化)しない内容は不満があるかもしれません。内容に満足しているので、タイトルは違うほうが良いと思いますが、では他にと言われると思いつかないのですが「馬券のヒント」の方がしっくり来ます。余計な事ですが。
Quina様

遠方から来た甲斐がありました!
コーナーでの遠心力の話が初めて聞く話だったので、とても参考になりました。とても楽しかったです。遠方から来た甲斐がありました!これからも頑張ってください。
K・S様

走法のところが面白かった
ラップという言葉はブログでも良く目にすることばですが、どうしたものだかさっぱり?でした。1回聞いただけではすべてわかる訳ではないですが、なんとなく初歩的、基礎的なことは理解できたような気がします。第2部は文化系の人間でもわかる内容で、今まで何となく知っていたことがよくまとめられていて理解を深めることができました。走法のところが面白かった。
K・H様

幅を広げて楽しみたい
まだ一部の馬券の買い方しか分からず、初心者なのに、3連単ねらいばかりで、当たる時はそこそこですが確率が低い状態です。もう少し幅を広げて楽しみたいと思います。
K様

3時間半があっという間
遅くまでお疲れ様でした。そして、ありがとうございました3時間半があっという間に過ぎてしまいました。ラップタイムの話しは興味深く聴かせていただき、大変為になりました。勝負に負けても、ラップ○○○○のタイムにより次のレースで勝てる可能性があることが分かった。大変参考になりました。今後もライブがあれば参加したいと思います。
T・H様

ビックリした
○○○○ラップによる考え方は初めて知った。ビックリした。勉強してみたい。あっという間に時間が過ぎてしまった。22時までというので長すぎると思っていたが、全然違った。ビデオの活用とかも良かった。来て良かった。
Y.H様

ジグソーパズルの大変重要な1ピースになりました
まず、私に1番役にたったのはラップのところです。実は、去年の今頃から興味をもちだしまして、分析していました。そのころは上がり3ハロン重視で特に最後の1ハロンを重視していました。たいがい、最後の1ハロンは減速するものですがたまに加速したり、最後の2ハロンと同じだったり、減速値が少ないレースがあるのに気がつきました。今はそこから自分なりのアレンジを加えてようやく自分なりの形がみえてきました。そこに治郎丸さんのラップの解説が自分とってタイムリーでした。「○○の○○○○○○が○○○に倍になって返ってくる」この言葉は、私にとって競馬いうジグソーパズルの大変重要な1ピースになりました。話はここでコスモバルクばりにによれるのですがJCのアルカセットの解説がすばらしかったです。今年のJCを見るうえでもちょっとだけプロっぽく見れました。デットーリポジションっていい言葉ですね。東京D2100には横山典ポジションもありますよね。彼は東京D2100に乗せれば世界1うまい騎手です。JCDは阪神にいっちゃいましたが・・・○○ポジションて使えますよね。例えば秋天のスペシャルウィークポジションとか。少し生意気いいますと今後、治郎丸さんが言った言葉を世間の人が使うようになればいいなと思います。ぜひそういう言葉をつくって下さい。
I様


「プロフェッショナル馬券戦術ライブ」CDの内容は以下の通りです。

Disc1 ラップからレースレベルを判断する(55分)
■ラップの原則
■理想的なペース配分とは?
■武豊騎手の「1馬身下げると2馬身前へ」
■ダイワスカーレットの秋華賞
■ラスト3ハロン、中盤などを切り取ってしまうことの怖さ
■柴田政人騎手の対角線理論
■キングカメハメハVSディープインパクト(ラップ編)

Disc2 ラップからレースレベルを判断する~レースへの適性を見極める(48分)
■サイレンススズカとディープインパクトはどっちが強かった?
■今だからできる、サイレンススズカの天皇賞秋の結末予想
■サラブレッドの能力を形成する4大条件とは?
■瞬発力型、持続力型なんて本当にある?
■メジロマックイーンのジャパンカップ
■テイエムオペラオー、アドマイヤベガ、ナリタトップロードをグラフにしてみると…
■グラスワンダーはどんなコースを得意としたか?

Disc3 レースへの適性を見極める(37分)
■ハーツクライが逃げられるようになった理由
■差し馬が有利なコースなどない!?
■首の使い方のうまい馬、下手な馬
■かき込みの強い馬はどんなコース、馬場で力を発揮するのか?
■一本の線の上を走る馬ベガ
■遠心加速度は2倍3倍ではなく2乗3乗
■出走表でまずどこを見るか?
■ローカル競馬場には勝ちパターンがある
■嶋田功騎手とデットーリ騎手


Textcd_2
Sityou

ライブCDの内容は、CD3枚(合計140分)と当日使用したレジュメと「G1レース攻略&競馬場データ集」(104ページ)になります。かなりの量の内容になりますので、ゆっくりと時間を掛けてお楽しみください。

私個人の時間的な都合で大変申し訳ないのですが、今回は50部限定とさせてください。料金は5000円のみ(税込み・送料、代引き手数料無料)でお分けいたします。お支払い方法は代金引換になります。ライブの参加費と同じ料金でお分けしたかったのですが、今回は冊子の作成・製本等のコストもあり、どうしても難しいのです。逆に、これだけの内容量なのに安くて心配と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、情報商材ではありませんので、ひとりでも多くの皆さまに聴いていただきたいという思いを込めています。早めになくなってしまうことが予想されますので、ご希望の方は今すぐお申し込みください

Button

そして、今回、特別にお付けしています「G1レース攻略&競馬場データ集」(104ページ)は、私がおよそ15年間にわたって書き綴ってきたG1レースの研究ノートです。ひとつひとつのG1レースの重要なポイントを足したり削ったりしながら、大切な部分だけを残しています。また、JRA全10場の競馬場データも、おまけとして収録しています。コースの特性や馬場の状態がひと目で分かるようになっていて、とても便利です。

G1note_2

このG1研究ノートの凄いところは、開催条件やコース変更がない限り、10年後、20年後まで使っていただけるということです(15年間の蓄積ですので当然といえば当然ですが)。使い方としては、この本をハンドブックとして片手に取っていただきながら予想をして、レースが終われば、あなたの考えや大切に思うポイントをさらに書き加えていくというところでしょうか。そうすれば、毎年進化していく最強の予想ツールになるはずです。この本にもかなりのお金が掛かってしまいましたが、どうしてもこれだけはお渡ししたいと思って作りました。この「G1レース攻略&競馬場データ集」だけでも料金分以上の価値があることを保証します。

プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

お申し込み方法
Step1メールフォームにてお申し込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。
Step2お申し込み確認メールが届きます。
Step3お届け先住所にライブCDが届きます。
*代金引換ですので、ライブCDをお受け取りの際に料金はお支払いください。

Button

また、質問メールも受け付け致します。このライブCDを聴いて頂いて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたら私宛のメールにて遠慮なくドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご感想もお待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

| | Comments (75)

ふっくらとして柔らか味もあるトールポピー:5つ☆

アロマキャンドル →馬体を見る
フレンチデピュティ産駒にしては、全体的のバランスの良い馬体を誇る。
折り合いさえつけば、距離延長は心配ない伸びのある馬体。
Pad3star

エアパスカル →馬体を見る
立ち姿に力感がないが、リラックスした雰囲気は悪くない。
420kgには見えず、馬体全体を大きく見せている。
Pad4star

エフティマイヤ →馬体を見る
メリハリに欠ける馬体で、とてもG1レベルの馬体には見えない。
まとまりはある馬体なので、安定して力は出し切れるはず。
Pad2star

オディール →馬体を見る
3歳時よりも馬体に伸びが出たが、それでも距離延長は歓迎できない。
Pad3star

カレイジャスミン →馬体を見る
全体にふっくらとした好印象の馬体だが、成長を感じないのも確か。
Pad2star

ソーマジック →馬体を見る
特に前脚が力強く、全体的にパワーを感じさせる好馬体。
胴にもゆとりがあるので、距離延長にも全く心配はない。
Pad3star

トールポピー →馬体を見る
前走よりもふっくらとして、さらに良く見せている。
毛艶も良く、柔らか味もあり、文句の付けようのない好馬体。
Pad5star

ムーンインディゴ →馬体を見る
メリハリに欠け、幼さが残る未完成の馬体。
ここまで素質だけで走ってきているのだろう。
Pad3star

リトルアマポーラ →馬体を見る
キ甲がしっかりと抜けて、ますます馬体に力強さが増した。
脚も長く、胴部もゆったりとしており、距離伸びてさらに良さが出るはず。
Pad4star

レジネッタ →馬体を見る
いかにもマイラーといった、筋肉量のあるパワー型の馬体。
たとえ折り合いが付いたとしても、距離面での心配は少なくない。
Pad3star

レッドアゲート →馬体を見る
重賞を勝っているが、まだ幼さの残る発展途上の馬体。
距離の心配は皆無だが、完成度という点では桜花賞組に劣るか。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (70)

時代を大きく変えたテスコガビー

Jiromaru

Tesukogabi_2先日、ダービー馬を探しに東京競馬場まで足を運んだついでに、JRA競馬博物館で「オークス展」を見てきました。優駿牝馬の70周年を記念して、歴代の優勝馬の写真や貴重な資料などが展示してありましたが、その中でも、第36回の優勝馬であるテスコガビーのメンコには感激しました。

テスコガビーは8馬身差でオークスを逃げ切り、日本のスピード競馬の幕開けを示した馬です。それまでは、マイルの桜花賞と2400mのオークスは全く異なるものというのが定説で、桜花賞を勝ったスピード馬は、オークスでは軒並みスタミナ不足を露呈して、失速していた時代でした。ところが、テスコガビーはあり余るスピードで、なんとオークスさえも楽々と逃げ切ってしまったのです。距離不安を吹聴していた専門家の口はふさがりませんでした。この日を境として、まるで堰を切ったかのように、スピードが全てを制する競馬の時代がやってきたのです。

テスコガビーは菅原泰夫騎手のお手馬でした。そして、この年、菅原泰夫騎手はもう1頭の化け物の主戦も務めていました。ダービーを伝説のハイペース(前半1000mが58秒9!)で逃げ切ったカブラヤオーです。幸いなことに、テスコガビーは牝馬、カブラヤオーは牡馬であったため、菅原泰夫騎手は桜花賞、皐月賞、オークス、ダービーという空前絶後のクラシック4冠を制することになりました。実は、私が誕生した歴史的な年でもあります(笑)。

テスコガビーとカブラヤオーは一度だけ対決したことがあります。東京4歳S(現共同通信杯)で見えることになった2頭ですが、菅原泰夫騎手はテスコガビーを選んだのです。というのも、これはカブラヤオーが引退するまで誰にも明かされなかったことなのですが、他馬が近くに寄ると怖がって力を出せない弱点を隠すため、テスコガビーに乗って他馬からカブラヤオーをガードする作戦を獲ったそうです。その作戦が見事に成功し、カブラヤオーはテスコガビーとのデットヒートの末に、東京4歳Sを逃げ切り、その後、ダービーを制しました。

直接対決ではカブラヤオーに軍配が上がりましたが、菅原泰夫騎手は「カブラヤオーも強かったけど、テスコガビーはもっと強かった」と後年に語ったそうです。牝馬らしからぬ堂々とした青鹿毛の馬体や鼻筋の美しい流星もあって、テスコガビーはカブラヤオーよりも人気があったのです。その圧倒的なスピードと眩いばかりの輝きに、誰もが目を奪われた競走生活でした。

ところが、そこでめでたしめでたしと終わらないところが、競馬の歴史の恐ろしいところですね。テスコガビーの生涯には、誰もがあまり語りたがらない結末が待っていました。無事に引退して、ようやく繁殖生活に入ろうとしていたその時、テスコガビーはなぜか再び現役復帰に向けて方向転換がなされました。1年間のブランクがあったにもかかわらず、無茶な調教を課せられたテスコガビーは、調教中に心臓麻痺で急死してしまいました。

真相は分かりませんが、テスコガビーの馬主が経営していた会社が、テスコガビーの死の数日後に倒産していることから、馬主にとっての最後の頼みの綱としてテスコガビーが競走に駆り出されたということだったのでしょう。馬の運命も人のそれと同じように数奇なものです。テスコガビーの生涯を不運とする方もいらっしゃるでしょうし、それが運命だったと捉える方もいらっしゃるでしょう。

それでも、テスコガビーがオークスで放っていた輝きは、永遠に私たちの心に残ると私は思っています。スピードだけを頼りに生涯を駆け抜け、時代を大きく変えた牝馬でした。JRA競馬博物館で見た、緑と黄色で彩られたメンコにくり抜かれた目の部分からは、まるでテスコガビーがこちらを見つめているように感じました。

1975年オークス

時代を震撼させたテスコガビーの走りを見よ!

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (85)

オークスのラップ分析

Oaks

12.9-12.0-12.4-12.7-12.8-12.7-12.8-12.6-12.1-12.2-10.9-12.0(75.5-72.6)S
12.5-11.3-11.7-12.6-12.7-13.6-12.6-12.5-12.0-12.3-11.0-12.1(74.4-72.5)S
12.4-11.4-12.6-13.6-13.5-13.0-13.1-12.7-12.6-12.3-11.2-11.8(76.5-73.7)S
12.2-11.3-11.7-12.3-12.9-12.9-13.1-12.7-12.1-12.3-11.2-11.6(73.3-73.0)M
12.7-10.8-12.7-13.0-12.6-12.7-12.9-12.4-12.0-12.2-11.6-12.1(74.5-73.2)S
12.6-11.1-12.3-12.6-12.6-12.7-13.1-13.4-12.7-11.5-11.1-11.8(73.9-73.6)M
12.6-11.4-12.6-13.1-12.3-12.7-12.9-12.5-12.1-11.2-11.4-12.4(74.7-72.5)S
12.6-11.3-13.2-13.1-12.9-13.4-13.1-12.6-12.2-11.5-10.9-12.0(76.5-72.3)S
12.5-10.9-11.3-11.6-11.8-12.4-12.8-13.5-13.2-11.6-12.2-12.4(70.5-75.7)H
12.6-11.0-11.6-11.8-12.1-12.8-12.7-12.5-12.4-11.8-11.4-12.6(71.9-73.4)H

桜花賞から一気に800mも延長されるオークスでは、どの馬にとっても未知の距離となるため、各騎手に前半大事に乗ろうという気持ちが働き、ペースが遅くなるケースが多い。ここ2年は珍しく淀みないペースで流れたが、基本的には、道中はゆっくりと進んでラスト3ハロンの瞬発力勝負になりやすい。そのため、瞬発力に長けているだけではなく、スローペースに折り合える性格(気性)も勝つための条件となる

昨年から桜花賞のコース設定が変わり、桜花賞も道中はゆったりと進み、最後の直線での瞬発力勝負になるレースが多くなるはずである。よって、以前に比べると、桜花賞を勝った馬(好走した馬)がそのままオークスでも好走する確率は高くなるのではないだろうか。ただ、レジネッタが勝った今年の桜花賞を見ても、一旦スイッチが入ってしまうと極端なハイペースになってしまうレースでもあるので、桜花賞のペースを判断した上で、オークスとの結びつきは考えていくべき。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (78)

ASIAN WINDS!

Victoria08 by echizen
ヴィクトリアマイル2008-観戦記-
逃げ切り困難な府中のマイル戦を意識して、各ジョッキーが金縛りにあったようにハナを譲り合った結果、前半47秒9-後半45秒8という究極のスローペースが作り出された。直線に向いてからの瞬発力勝負になり、33秒台の脚を使える馬でなければ勝負にならないレースであった。また、馬群が団子状態になって進んだため、外々を回された馬は脚を溜めることができず、ゴールまで伸び切れなかった。

エイジアンウインズは極上の切れ味を発揮して快勝した。ここにきて馬体の充実が光っていたが、府中のマイル戦では馬体的にも血統的にも距離が僅かに長いと考えていただけに、今回の差し切りには少なからず驚かされた。たとえG1であろうとも、絶好の馬場でこれだけスローに流れるレースになれば、距離適性が僅かに短いスプリンターでも最後まで何とかもってしまうということだ。昨年に続き、今年もフジキセキ産駒の勝利であり、しかもエイジアンウインズの母父はデンヒルであることからも、ヴィクトリアマイルを勝つためにはスピードとパワーが問われるという傾向が明らかになってきた。

これまで差して勝ったこともあったが、前走を逃げ切っているだけに、エイジアンウインズを本番で再び差しにモデルチェンジした藤田伸二騎手には、勝利にこだわる男気を感じた。逃げ切りが難しいことが分かっていても、実際に勝ちパターンを変えるのは勇気の要ることだ。よほど昨年の安田記念のコンゴウリキシオーで差し切られたことが頭に残っていたのだろうか。馬の気分を壊さないよう、ペースに関係なく折り合いに専念した結果が、ゴール前の4分の3馬身差につながった。

ウオッカは折り合いも付いて、ギリギリまで仕掛けを我慢されたが、それでも僅かに届かなかった。武豊騎手はほぼ完璧な騎乗をしており、今回こそは素直に負けを認めざるを得ないだろう。33秒2の末脚で上がってきたものの、その伸びはウオッカ本来のものでないことは誰もが認めるところで、短期の放牧に出したぐらいでは、ダービーの後遺症は癒されなかったということだ。デビュー以来、最低の馬体重も気になったが、それ以上に、最後のもうひと踏ん張りが出来る精神力(気持ち)が回復していないのではないか。今度こそ思い切って休ませるタイミングが来ている。

ブルーメンブラッドは内々の経済コースを進み、最後まで良く伸びている。石坂厩舎に転厩してから以前のひ弱な面がなくなり、馬が大きく変わった。短期放牧を挟みながら、坂路調教を繰り返して課したことによるものだろう。特に前脚のかき込みが強くなったことで、どんなレースになっても、安定して走ることが出来るようになった。父アドマイヤベガと違い、ジワジワと伸びるタイプなので、今回のような究極の瞬発力勝負は苦しかったが、それでも力を十二分に発揮していた。後藤騎手の安定した手綱捌きも目に付いた。

2番人気に推されたニシノマナムスメは、直線で苦しがって、最後まで伸び切れなかった。あくまでも結果論ではあるが、プラス10kgの馬体からも、直前の調教が少し軽すぎたのかもしれない。長距離輸送を見越しての仕上げだからこそ、難しい部分もあったに違いない。スローペースを見越して先行した吉田隼人騎手の判断は見事だったが、直線での左右の斜行においては、ムチの使い方が自己中心的だったように映った。将来性のある素晴らしいジョッキーであることは確かなのだから、まずは馬を真っ直ぐ走らせることを心掛けて欲しい。

ベッラレイアは馬体こそ仕上がっていたが、スローの展開で外々を回らされてしまいアウト。下げすぎると届かないし、前に行けば馬群の外を走る羽目になる枠順だっただけに、今回は運が悪かったと諦めるしかないだろう。ただ、今回の馬体重の減少からも、次回への上積みは期待しづらく、吉田勝己氏に馬主名義が変わっているように、競走馬としては役割を終えた気がしないでもない。

ジョリーダンスはスタートから攻めに徹し、直線に向くまでは、まさに勝ちパターンの競馬であった。しかし、スパッと切れる馬ではないので、直線でのパッチンが痛かった。瞬発力勝負のレースで、スピードに乗る瞬間にあれだけ急ブレーキをかけてしまっては万事休す。抜け出していても結果はどうなっていたか分からないが、後味の悪いアンラッキーなレースとなった。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (96)

◎ジョリーダンス

Jiromaru

ウオッカは牝馬ながらにしてダービーを制しましたが、これは1937年のヒサトモ、1943年のクリフジに次ぐ史上3頭目、64年ぶりの快挙になります。さらに言うと、ヒサトモとクリフジの時代はオークスが秋に行われていたので、この2頭はオークスを捨ててダービーに臨んだわけではありません。つまり、ウオッカは「オークスを敢えて捨ててダービーに挑戦し、勝利した史上初の牝馬のダービー馬」ということになりますね。

海の向こうのケンタッキーダービーを優勝した牝馬ウイニングカラーズが、以降、12戦を走って、ひとつもG1レースを勝てなかったのは有名な話です。その年のダービーのレースレベルが低かったのではないか、と疑う方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。むしろ、歴史に名を残しているような素晴らしいメンバーが揃っていました。

クビ差の2着は3歳チャンピオンのフォーティナイナー。後に日本はもちろん世界的にも評価の高い種牡馬になりました。プリークネスS2着、ベルモントS3着と好走し、日本でも数多くの名馬を輩出したブライアンズタイム。プリークネスSとベルモントSの2冠を制したリズンスター。さらに、ドバイミレニアムやシーキングザパールなど、国際的な名馬を輩出したシーキングザゴールドも走っていました。振り返ってみると、錚々たる面子ですよね。

古馬の牡馬と同じレースで走ることがどれだけ牝馬にとって負担が掛かるか、ということを前回の手紙で書きましたが、たとえ3歳戦であっても、ウオッカは最高峰のダービーを勝ってしまったのですから、その肉体的、精神的な疲労は計り知れないものがあるはずです。ダービー以降はウオッカらしい走りが見られず、ダイワスカーレットよりも下に評価されている向きもありますが、それでは余りにも可哀想ですよね。もちろん、ダイワスカーレットの強さも底なしですが、それと同じもしくはそれ以上の能力をウオッカは秘めています。

ウオッカは果たして復活するのか、それとも競走馬としてはこのまま終わってしまうのか。今回のレースは大きなターニングポイントになりそうですね。私としては、短期放牧を挟んだウオッカが復活してもおかしくはないと思っていますが、1番人気の今回は賭けるメリットがあまりないので本命にはしません。

そこで、本命は◎ジョリーダンスに打ちます。すでに7歳馬ですが、馬体を見ても全く年齢を感じさせません。昨年は連勝して臨んできたのですが、逆に言えば、おつりのない状態だったことも確かです。昨年の安田記念(3着)後、休み明けで減っていた馬体が、東京新聞杯時にようやく戻って、体調は今まさに上り調子です。だからこそ、この中間も追い切り量を増やし、ハードに乗り込むことが出来ています。最終追い切りも、抑え切れない手応えで追走し、追い出されてからはシッカリと伸び切って、目を引く動きでした。

そして何よりも、今年は絶好の内枠を引き当てました。昨年は外枠から後方に控え、脚を余しての5着でしたが、今回はスタートからポンと普通に出していけば、中団より前の位置が取れるはずです。内々で脚を溜めて、最後の直線の瞬発力勝負になれば、この馬にも勝つチャンスは十分にあります。ジョッキーも百戦錬磨の安藤勝己騎手ですので、勝てるポジションを取りに行くはずです。ギリギリまで追い出しを待ち、馬群が開いたら、あとは馬場の真ん中に出してグイグイと追ってきて欲しいものです。

ニシノマナムスメは前走のマイラーズCを2着したように、ここにきて充実してきています。ヴィクトリアマイルは毎年、牡馬を相手に好走してきた馬が激走するレースですので、まさにそれに当てはまりますね。牡馬相手のマイラーズCで2着という実績は、目下の勢いに加え、牝馬同士であれば力上位であることの証明です。追い切りの動きは頭が若干高いのが気になりますが、いつものことなので問題ないでしょう。父はサンデー系の中でも絶好調のアグネスタキオンで、母はあのシンコウラブリイと互角に戦った名牝ニシノフラワーです。これだけ走る条件を満たしていれば、好走は間違いありませんね。

ブルーメンブラッドは石坂厩舎に転厩してから馬が変わりましたね。昨年のヴィクトリアマイル時はまだ線の細さが目立ちましたが、休み明けを経て、前後肢ともに実が入って力強い馬体になりました。特に前脚のかき込みが強くなって、最後の直線でグイグイ伸びてくるようになりました。レース振りがチグハグでなかなか勝ちきれませんが、牝馬同士であれば凡走は考えられません。東京競馬場ですので、この馬のペースで行って、直線で追い出せば確実に伸びてくるはずです。あとはレースの流れ次第ですが、どの程度、前に位置することが出来るかが問題です。

ベッラレイアは秋山騎手に手綱が戻って、大きなドラマを感じさせてくれます。オークスの敗因は仕掛けのタイミングというよりも、道中の走らせ方にあったと私は思っています。スタート後から道中ずっと、なるべく前へつけたいという秋山騎手の気持ちが伝わったのか、ベッラレイアも随分力んで走っていました。秋山騎手とベッラレイアの間の重心がいつもより前に移動していたのです。伊藤雄二元調教師の「道中でベッラレイアの背中が伸びたまま走っていた」、田原成貴元ジョッキーの「仕掛けが1000m早かった」という忌憚のない言葉は、そういう意味でしょう。

ベッラレイア自身は本質的にはマイラーですので、今回は折り合いを気にする必要もあまりなく、2400mのオークスに比べると随分乗りやすいはずです。悲願の初G1レースを勝つにはもってこいの舞台が整いました。休み明けの心配はありますが、1週間前と最終追い切りの動きを見る限りにおいては、肉体面はほとんど仕上がっています。ただひとつ、17番枠を引いてしまったことが悔やまれます。まだ結果が出ていないので分かりませんが、スローに流れがちなヴィクトリアマイルでは外々を回されてしまう恐れがあるからです。


関連リンク
ターフの真ん中日曜日!:その言葉を忘れない
BABOOからの手紙:ヴィクトリアマイルですね

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (89)

パワーに満ち溢れたエイジアンウイングス:5つ☆

ウオッカ →馬体を見る
牝馬らしからぬ力強さがある反面、全体的な硬さ(ゴツさ)も感じさせる。
ただ、こういった馬体の時の方が走ってきたのもまた事実である。
Pad3star

エイジアンウイングス →馬体を見る
いかにも短距離馬といった寸詰まりの体型だが、パワーに満ち溢れている。
スタミナの若干の心配はあるが、闘志満々の表情が好印象。
Pad5star

ジョリーダンス →馬体を見る
全体的にまとまった好馬体で、年齢を全く感じさせない。
毛艶も良く、リラックスしていて、能力は安定して発揮できそう。
Pad4star

ニシノマナムスメ →馬体を見る
馬体に力強さが増し、牝馬らしからぬ充実した馬体になってきた。
胴部にもゆとりがあるので、府中のマイル戦でも心配はいらない。
Pad4star

ピンクカメオ →馬体を見る
絶好の出来だった昨年は、なぜか結果が伴わなかった。
出来自体は変わりないが、後肢の肉付きが物足りない立ち姿が気掛かり。
Pad3star

ブルーメンブラッド →馬体を見る
全体的には牝馬らしいラインだが、前後肢部にはしっかりと筋肉が付いている。
もう少し絞れれば最高で、闘争心溢れる表情から臨戦態勢は整った。
Pad4star

ベッラレイア →馬体を見る
休み明けを感じさせる馬体だが、ギスギスした感じもなく悪くはない。
ただ、いきなりタフな府中のマイル戦だけに、正直に言ってもうひと絞り欲しい。
Pad3star

マイネカンナ →馬体を見る
取り立ててマイナス材料はないが、特筆すべきもないまとまった馬体。
Pad3star

ヤマニンアルベイユ →馬体を見る
力感のある好馬体で、全体的なバランスも良い。
立ち姿のバランスも理想的で、どんなレースになっても力は発揮できそう。
Pad4star

ローブデコルテ →馬体を見る
3歳時に比べ、全体的な筋肉量が増えている。
その分、しなやかさを欠くのも確かで、好結果に結びつくかどうかは疑問。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (17)

古馬になってから牡馬と互角以上に渡り合ったエアグルーヴ

Jiromaru

「最強の牡馬は?」と問われると返答に困るのですが、「最強の牝馬は?」という質問には何の迷いもなく答えることができます。私の知る限りにおいて、エアグルーヴこそ最強の牝馬であり、それは私が生きている限り変わることはないでしょう。そのぐらい、エアグルーヴは不世出の強い牝馬でした。

エアグルーヴの強さは、「古馬になってから牡馬と互角以上に渡り合った」ということに集約されます。牝馬にとって、古馬の牡馬と戦うことは非常につらいことです。牝馬と牡馬では威圧感がまるで違うため、ほとんどの牝馬は古馬の牡馬と戦うともみくちゃにされてしまい、3歳時の輝きは色褪せ、古馬になって全く走らなくなってしまいます。苛酷な戦いによって、心臓発作や心不全を起こしてしまうことさえあります。それほど、古馬の牡馬と戦うこと自体が、牝馬にとっては厳しいことなのです。逆に言うと、古馬の牡馬と互角以上に渡り合ってこそ、最強牝馬の称号を得るに相応しいということですね。

最強牝馬として名前が挙がる、テスコガビーやメジロラモーヌと比べても、その点が圧倒的に違うところだと思います。我が愛しのヒシアマゾンも有馬記念とジャパンカップで2着と健闘しましたが、牡馬とまともにぶつかり合ったという点においては、エアグルーヴには敵わないことを認めざるを得ません。休み明けの中、直線で手前を替えずに勝ったオークスも凄かったのですが、それよりも、充実期にあったバブルガムフェローを競り落とした天皇賞秋は衝撃的なレースでした。牝馬特有の切れ味で差し切ったのではなく、最後まで牡馬の超一流とビッシリと叩き合い、競り落としての勝利でした。

1997年天皇賞秋

サイレンススズカが引っ張った超ハイレベルな一戦をぜひご覧ください。

そして2年連続で2着に好走したジャパンカップは、今振り返ってみても、いや、時が経つにつれて、その価値の高さが身に染みます。負けたとはいえ、ジャパンカップでまともにぶつかり合った相手は、あのピルサドスキーとエルコンドルパサーですよ。ピルサドスキーに負けたジャパンカップは前述の天皇賞秋から1ヶ月も経たないうちのレースでしたし、エルコンドルパサーに負けたジャパンカップも最盛期を過ぎた5歳時のものです。

エアグルーヴを管理した伊藤雄二調教師は、エアグルーヴのことを“競走族”と表現しました。牝馬は牡馬と比べて気分を損ねやすかったり、体調の変化が大きかったりするのですが、まれに優れた“競走族”である牝馬は男性的な感じがするそうです。性格的にもそうなのですが、馬によってはフケ(発情期)を見せない馬もいるのです。エアグルーヴが“競走族”であることを、伊藤雄二調教師は2戦目(いちょうS)にして既に見抜いていたといいます。

とはいっても、エアグルーヴが男馬と見分けがつかないようなゴツイ馬だったのではなく、普段は人懐っこくて可愛らしい牝馬だったそうです。ふっくらとした、牝馬らしい馬体は今でも印象に残っています。“競走族”なんて言われましたが、母馬としてもアドマイヤグルーヴというG1ホースをしっかりと出しましたね。重ね重ね、素晴らしい牝馬だと思います。

ヴィクトリアマイル。古馬の牝馬にとっては大切なレースですね。古馬の牡馬と戦わなくてよいということだけで、牝馬にとっては心身に掛かる負担が減ります。当然、古馬の牡馬に交じって好レースをしてきた牝馬がいれば、いつもと違って何と楽なレースだと感じることでしょうね。牡馬相手にダービーを勝った伝説のウオッカが、久しぶりに牝馬同士のレースに出走してきます。ここでどんなレースを見せてくれるのか、とても楽しみにしています。


現在のランキング順位はこちら

| | Comments (102)

ヴィクトリアマイルのラップ分析

Victoriamile

12.6-11.2-11.6-12.1-12.2-11.4-11.3-11.6(47.5-46.5)S
1:34.0 ダンスインザムード
12.3-10.8-11.7-11.8-11.6-11.2-11.2-11.9(46.6-45.9)M
1:32.5 コイウタ

平成18年から新設された古馬牝馬のマイルG1レース。秋に行われるエリザベス女王杯に次ぐ、古馬牝馬による2つ目のG1レースとなる。まだ2年しか行われていないため、サンプル数自体が少ないことを承知で述べると、現時点で分かっていることはただひとつ。先週のNHKマイルカップとは打って変わって、スローペースでの決着になりやすいということだ。

その理由としては、たとえ古馬であっても、牝馬にとっては府中のマイル戦は厳しくタフなコースであるということである。コーナーの数が2つしかなく、さらに複合カーブであることによって、同じ1600mでも、中山競馬場のそれと比べるとごまかしが利かない。マイル以上の「スタミナ」が要求され、スピードだけで押し切るのは難しいコースなのである。だからこそ、なるべく前半はゆっくりと進み、後半にスタミナを温存しておきたいという騎手の心理がスローペースを招くのである。

スローになりやすいからには、外々を回されて脚を使ってしまう外枠の馬よりも、内の経済コースを確保しやすい内枠を引いた馬は有利となるだろう。通常であれば、スタート時点がバンク状になっていて、かつペースが速くなりがちな府中のマイル戦は、内外の差はほとんどないのだが、ことビクトリアマイルにおいてはそうではない。もちろん、逃げ馬にとっては厳しいコースなので、内々で先行できる馬を狙ってみたい。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (6)

I believe I can fly.

Nhkmilec08 by echizen
NHKマイルカップ2008-観戦記-
スタートからハミをガッチリと掛けられたゴスホークケンが、前半46秒7―後半47秒5という数字以上に厳しいペースを作り出した。前に行った馬は揃ってバテているように、水分を含んだ力を要する馬場状態も加わり、マイル戦以上のスタミナを問われるレースとなった。

勝ったディープスカイにとっては、まさに打ってつけの展開となった。スタートを決めるや、あとは馬任せでジッとしているだけで、勝手に4コーナーでは前がバテてきて、差が詰まったという感じだろう。手応えに余裕があったからだろうが、他馬が馬場の良い外を回す中、ズバッと内を突いた四位騎手の冷静なコース取りも光った。最後の直線に向いて、先に抜け出したブラックシェルをアッという間に交わし去ると、ゴール前では手綱を抑えるほどの余裕すらあった。

前走の毎日杯に続き、今回も楽に勝ったように見えるが、ディープスカイのような乗り難しい馬をいとも簡単に乗りこなす四位騎手の騎乗技術はさすがである。止め際の仕草からもディープスカイが口元の過敏な(操作の難しい)馬であることは想像がつくし、レース後に検量室前で振り落とされた一件も気性の激しさゆえである(あれば愛嬌だが)。そして、何と言っても、そんなディープスカイが厳しいペースになり気の難しさを出さずに済むであろう、マイルG1に向けて照準を絞った昆貢調教師の見立ては賞賛に値する。

ブラックシェルは暖かくなってきたことにより馬体が絞れ、本来の力を出し切れるだけの体調に仕上がっていた。器用な馬ではないだけに、幅員の広い府中コースに替わったことも好走の理由のひとつだろう。後藤浩輝騎手もスタートから負荷を掛けることなく流れに乗せ、最高のポジショニングでレースを進めていた。惜しむらくは、直線に向いてゴスホークケンをマークする形で追い出してしまったことだろう。あれだけのペースで行っているのだから、後ろから来る手応えの良い馬を待ってから追い出していれば、もう少し際どい勝負になっていたはずである。

ダノンゴーゴーは、最後方からレースを進めたことが吉と出て、他馬が揃ってバテる中をグイグイと最後まで伸びた。スプリント戦で切れ味を発揮する馬だけに、スタミナに不安のある状況の中でも最高の走りが出来ていた。ハイペースに賭けて、腹を括った藤岡佑介騎手の騎乗が見事にハマッたのだが、それを実際にやってのけたことが凄い。藤岡佑介騎手が大きなレースを獲る日はすぐそこまで来ている。

ファリダットは道中で引っ掛かってしまった分と、4コーナーで外を回したことにより、最後の伸びを欠いてしまった。これだけのペースでも掛かるのだから、本質的にはスプリンターなのだろう。武豊騎手が騙し騙し乗ってはいたが、上位2頭とは決定的なスタミナの差があった。しかし、将来性は十分に感じさせる馬だけに、成長に合わせてマイル以下の距離を使っていけば、いずれ大きなところを勝つ器であることは間違いない。

ゴスホークケンは果敢に逃げたが、4コーナー時点で既に手応えがなかった。キッチリと仕上がってはいたが、精神面でまだ立ち直っていない部分があるのだろう。馬なりで先手を取れた朝日杯フューチュリティSと、押して押してハナを奪った今回のレースでは雲泥の差があった。内田博幸騎手もハナを奪うことを優先したのだろうが、あれだけ強くハミを当てて出してしまえば、さすがに中央の競馬ではゴールまで持たないことを実感したはず。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (2)

◎ブラックシェル

Jiromaru

外はまだ雨がしとしとと降り続いています。確か去年のNHKマイルカップも、こんな前夜を過ごした気がします。重馬場を前提として、思い切って10番人気のフレンチデピュティ産駒のハイソサイエティで勝負に出たら、さらに人気薄の17番人気のフレンチデピュティ産駒のピンクカメオが飛んで来た、という驚愕のレースでした。抜けた馬がいないメンバー構成に馬場の影響もあって、今年も混戦模様ですね。

本命は◎ブラックシェルに打ちます。この馬は跳びが大きくて器用さに欠けるため、中山コースでは思ったようなレースが出来ませんでした。また、入れ込む気性ということもあって、強い追い切りがかけられず、太目が残っていたということも惜敗が続いた理由でしょう。それでも常に好走していたのは能力の高さゆえですね。道悪に関してはプラスに働くとは思えませんが、この時期の府中は馬場の回復も早いので、中山の良馬場より走りやすいかもしれません。距離適性もマイル前後の馬ですし、暖かくなってきてそろそろ走り頃です。陣営はここを叩いてダービーと言っていますが、私はここが目イチの勝負だと思っています。パドックで福寿草特別ぐらいの柔らか味と落ち着きがが確認できれば、勝つチャンスは十分と思っていいでしょう。

Blackshell

ディープスカイの前走は圧巻でした。これまでの詰めの甘さが嘘のような、素晴らしい末脚で他馬を飲み込みました。4代母ミスカーミーを根幹とした活力のある牝系に、チーフズクラウンの近親繁殖が加わった血統からも、おそらくハマると強いタイプなのでしょう。逆に言うと、非常に乗り難しい馬であることも確かです。前走のゴール板を過ぎてからの止め際の仕草を見ても、気分良く走ることが出来なければ惨敗する可能性もある馬だと思いました。皐月賞を回避したローテーションは理想的で、最終追い切りの動きにも弾力性があっただけに、気分良く走られれば勝ち負けでしょう。

スプリングソングはデビューから3連勝で臨んできます。馬体や全身を使った走り方共にスケールの大きさを感じさせる馬です。1200m戦で2勝しましたが、レース振りを見る限り、生粋のスプリンターというよりも、マイル前後の距離でこそ良さが出るタイプだと思います。気性もおっとりとしているので折り合いを欠く心配もありませんし、初コースも問題ないでしょう。あとは道悪馬場がどう出るかということだけですが、立ち気味の繋ぎや蹄の角度からはこなせるはずですが、フットワークの大きい馬だけにノメる可能性もあります。追い出してから伸びるかノメるかは、正直半々といったところではないでしょうか。

1番人気に推されそうなゴスホークケンは、逃げ切りが難しい朝日杯フューチュリティSを逃げ切ったように、スピードとパワーは相当なものがあります。ただ、前走は不可解な惨敗を喫してしまいました。追い切りの失敗や落鉄の影響があったとはいえ、あまりにも走らなすぎましたね。悪いところを全部出してしまった分、陣営も開き直って臨んでくると思いますので、巻き返しは十分に期待できますが、勝ち切るまではどうでしょうか。前走を度外視するには、あまりにもリズムが崩れすぎてしまった気がします。

サトノプログレスは前走のニュージーランドTを制しましたが、内枠からロスなく進み、非の打ち所がないほどレースが巧く進みすぎた感があります。あれ以上のレースは出来ないといったほどで、決してこの馬の力が抜けているわけではありませんね。再び横山典弘騎手が最高に乗ればチャンスは十分にありますが、果たしてどうでしょうか。父がタイキシャトルで、頭の若干高い走法からも、重馬場は苦にしないはずです。

ファリダットは将来性の高い馬です。ゆっくりと順調に育てていけば、いずれは短距離のトップホースに上り詰める可能性を秘めた馬だと思います。たとえ将来の短距離馬でも、この時期であればまだ馬体が緩いので、マイルをこなせてしまいます。たとえば、一昨年に2、3着したファイングレインやキンシャサノキセキは本質的にはスプリンターですが、この時期だからこそ距離をこなせました。古馬になるにつれ、距離適性が顕在化してしまうということです。何が言いたいかというと、この馬も同じパターンで、マイルの距離を心配することはないということです。勝ち切れるかどうかは別にして、馬券に絡んでくることは間違ないでしょう。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (88)

集中連載:「調教のすべて」第12回

Tyoukyou17

それでは次に、「馬場状態」に話を進めていきたい。

坂路コース、ウッドチップコース、ニューポリトラックコースでの調教は、程度の差こそあれ、競馬場の芝コースと同じく、良→稍重→重→不良になるにつれ時計が掛かるようになる。対して、ダートコースでの調教は競馬場のダートの馬場状態と同じく、良→稍重→重になるにつれ時計が速くなる(不良の場合、逆に時計が掛かるのも同じ)。

また、これは調教欄には表れないことだが、追い切りが行われた時間帯によっても馬場状態は異なる。馬場の均一が保たれるニューポリトラックコースを除く、坂路コース、ウッドチップコース、ダートコースは朝一が最も馬場状態が良く、追い切りが行われるにつれ、蹄跡が残り、馬場は掘り返されて次第に走りづらい状態へと変化していく。たとえ同じ日に行われた追い切りでも、朝一のまっさらな馬場状態で行われたものと、ハロー掛け直前のボコボコの状態で行われたものとでは、時計の出やすさが全く違うのである。

このように、調教時計は馬場状態によって大きく影響を受けるため、それ自体の遅速をあまり鵜呑みにはしないほうがよい(このことについては「調教時計」の項で詳しく説明する)。時計が速ければ良い追い切りで、遅ければそうではない、ということではないのだ。素晴らしい内容の追い切りでも数字(時計)だけをみれば平凡で、逆にごく普通の内容の追い切りでも速い時計が出てしまうこともあるからだ。

次は「騎乗者」について。「騎乗者」は、基本的にはその厩舎に所属している調教助手やジョッキーであることが多い。アドマイヤムーンの宝塚記念に臨む際の追い切りを、もう一度見てみよう。

アドマイヤムーン
6/09(土) DW 重 助手      73.5-57.3-42.2-12.0 ⑨ 馬なり
6/10(日) 栗坂 稍 助手      55.8-41.3-27.7-13.9   馬なり
6/13(水) DW 良 岩田   85.4-69.0-53.7-39.5-11.2 ⑨ 一杯
6/16(土) DW 稍 助手 (7)98.4-69.2-55.0-41.1-12.7 ⑨ 馬なり
6/21(木) DW 良 助手 (7)95.6-66.5-52.5-38.3-11.5 ⑨ 一杯

6月13日(水)に岩田騎手が跨った追い切り以外は、調教助手が騎乗していることが分かる。追い切りにジョッキーが跨らない理由としては、もちろん体がひとつしかないので全ての騎乗馬の調教をつけられないということもあるが、それ以上に、調教というフィールドにおいては、調教助手の方がしっかり乗れるからである。ここで言う“しっかり”とは、調教師の指示したタイムや内容どおりに乗れるということである。毎日、数多くの追い切りをこなしている調教助手は、調教におけるスピードを把握する体内時計がジョッキーよりも正確なのである。

そこで問題になってくるのが体重である。小柄なジョッキーと調教助手とでは体重が全くと言ってよいほど違うので、当然、50kg前後の体重の軽いジョッキーが乗った方が速いタイムが出る。つまり、調教時計は調教での乗り役によっても大きく影響を受けるため、それ自体の遅速をあまり鵜呑みにはしないほうがよいということがここでも言える。また、ジョッキーが跨ってしまうと、レースが近いことを馬が察知(もしくは勘違い)してしまい、入れ込んでしまうということもある。馬がエキサイトしたことにより、つい予定よりも速い時計が出て、調整過程に狂いが生じてしまうのだ。

Tyoukyou16_2

それでもジョッキーが追い切りに乗るのは、一度でも跨っておくことにより、その時点での体調やその馬の個性、特徴、適性などを大まかに把握することができるからである。特にテン乗りの場合などは、レース前に一度跨っておくかどうかで、レースの組み立てが違ってくるし、何よりもジョッキーの心理面での安心度が増すはずである。たとえ一流ジョッキーであろうとも、実際に追い切りで跨ってみて、前もって騎乗馬の個性、特徴、適性などを把握しておくことのメリットは非常に大きい。

(第13回へ続く→)

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (89)

バクシンオー産駒らしくないスプリングソング:5つ☆

エイシンフォーワード →馬体を見る
コロンとした体つきからも、府中のマイル戦では僅かに距離が長い。
メリハリに欠ける未完成の馬体で、もうひと絞り出来そう。
Pad2star

ゴスホークケン →馬体を見る
トモが高く、いかにもスピードとパワーに溢れる馬体。
その分、折り合いの心配と、追い比べになった時に不安が残る。
Pad3star

サトノプログレス →馬体を見る
国枝厩舎らしい、ふっくらとした重厚感のある体つきでパワーを感じさせる。
欲を言えば、もう少し皮膚に薄さが出てくればもっと切れるだろう。
Pad3star

スプリングソング →馬体を見る
バクシンオー産駒らしくない、全体的に伸びのある好馬体を誇る。
表情からものんびりした性格が窺え、マイル戦でも折り合いを欠く心配はなさそう。
Pad5star

ダノンゴーゴー →馬体を見る
いかにも短距離で切れそうな、トモ高で胴が詰まった馬体。
ただ、この馬にとっても、府中のマイル戦は僅かに距離が長いか。
Pad3star

ディープスカイ →馬体を見る
思っていたよりも皮膚が厚く、もうひと絞り出来そうな馬体に映る。
立ち姿よりも、走り出して良いタイプの馬なのだろう。
Pad3star

ドリームシグナル →馬体を見る
大きなマイナス点はないが、これといった強調材料もない。
手脚が長いので、府中のマイル戦は十分に対応できるだろう。
Pad3star

ファリダット →馬体を見る
ビロードのように薄い皮膚が美しいが、まだ後肢の筋肉が物足りない。
幼さを窺わせる表情からも、将来的にはもっと良くなる馬だろう。
Pad4star

ブラックシェル →馬体を見る
鍛え上げられた馬体は力強いが、ギスギスした感は否めない。
トモ高の馬体からは、ダービーの距離は明らかに長く、狙うならここか。
Pad3star

レッツゴーキリシマ →馬体を見る
しっかりと立てていないように幼さを残すが、全体的な雰囲気は悪くはない。
馬体的にも強調材料はないものの、平均的に脚を使う馬なのでこれで良し。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (7)

何も死ぬことはない

Jiromaru

最近、悲しい出来事が続きますね。私たちの誰もが知っている馬たちが、次々とこの世を去っていきました。走るために生まれてきたサラブレッドにとっても、競馬のレースは激しく厳しいものです。特に現代の競馬は経済的になってきていることもあり、悲しいかな、私たち人間と同じく、サラブレッドも心身に大きなストレスを抱えて走っています。胃潰瘍を患っていない競走馬はいないとも言われています。明日、別の馬が倒れることがあっても何ら不思議はありません。

人や馬の死を想う時、私はいつも映画「エレファントマン」の最後のシーンで用いられた一編の詩を思い出してしまいます。イギリスの詩人テニソンの「何も死ぬことはない」という詩です。組織が変形・膨張する難病に侵された主人公のジョセフ・メリックが、薄れていく意識の中で、変わりゆく自分を愛し続けてくれた母親が朗読するこの詩を聞くラストシーンです。

Never, oh! never, nothing will die;
The stream flows,
The wind blows,
The cloud fleets,
The heart beats,
Nothing will die.

とんでもない。何も、死ぬことはない
川は流れる
風は吹く
雲は空を行く
心臓は鼓動する
何も死ぬことはない

誰にとっても、明日が訪れるという保証などどこにもありません。今日こうして生きていることと、明日も生きていることの間には明確なつながりなどなく、彼我の間には深く広い川が流れているわけではありません。私たちの人生は、あたかも一本の線で出来上がっているように思えますが、そうではなく、ほとんど奇跡的な一瞬によってのみ存在し、これからも存在するのでしょう。

競馬のレースがそうであるように、私たちの人生も、必然的にこうなったのではなく、偶然が重なり続け、たまたまこうなっただけなのです。もしかすると、ほんのわずかな一瞬の違いで、私たちはここにいなかったかもしれません。ひとつ何かが違っていれば、全く別の人生を生きていたはずです。そして、今ここからさえも、全く別の人生を歩むことが出来るのです。

何も死ぬことはありません。私たちの人生は私たちが考えているほど、今ここにある絶対的なものではなく、川が流れたり、風が吹いたり、雲が空を行ったり、心臓が鼓動したりするように、もっと流動的なものなのです。全ては流れ、変化し続けていくのです。消えることはありません。

私たちにできることは、彼ら彼女らの個別の死を受け入れつつ、生をその全体において抱きしめることです。明日は何が起こるか分からないという根源的な不安と期待と喜びを抱きながら生きていくことです。今、頑張って走っている馬たちを応援することです。もちろん馬券も当てなければなりませんね。今週も競馬を思う存分に楽しみましょう!



映画「エレファントマン」のラストシーンです。興味ある方はどうぞ。(約4分間)


関連エントリ
BABOOからの手紙:競馬場にて思ったこと

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (0)

少なくとも最後まで歩かなかった

Tennosyoharu08 by M-style
天皇賞春2008-観戦記-
予想していた以上に、いや期待外れに、横山典弘ホクトスルタンが前半1000mを61秒1と抑えて進んだことにより、レースは例年通りの上がり1000mの競馬となった。これにより、2600mを走って、さらに残りの3ハロンを34秒台で上がることの出来る、瞬発力のある馬にとって有利なレースとなった。

勝ったアドマイヤジュピタにとって、出遅れてしまったことが結果的には吉と出た。もし好スタートを切っていたとすれば、外枠からの発走ということもあり、道中は終始アサクサキングスの外々を回されて脚を失っていたかもしれない。腹を括って、無理にポジションを押し上げるようとせず、メイショウサムソンの後ろの経済コースを進んだ岩田康誠騎手の判断も見事であった。

もちろん、最後は差し返してきたメイショウサムソンを振り切ったように、アドマイヤジュピタの力も相当なものである。コロンとしたステイヤーらしくない体型だが、それを補って余りあるステイヤーとしての気性の良さ(賢さ)がこの馬にはあり、道中で無駄な動きをしないからこそ最後の末脚が生きた。日経新春杯こそ調整に失敗して惨敗してしまったが、前走は馬体重を元に戻して勝利し、今回は極限まできっちりと仕上げられていた。この後はゆっくりと休養を取り、秋には海外からの一流馬を迎え撃って欲しい。

メイショウサムソンは、一瞬差し返したかと思ったが、最後はねじ伏せられてしまった。前走をひと叩きされて、形どおり良化していたのだろう。道中は強かった頃の行きっぷりの良さが窺えた。ただ、最後は競り負けてしまったことも事実で、この馬にとっては距離が若干長いということ以上に、肉体面、そして特に精神面において、未だ完調には戻りきっていないということだ。放牧に出されることなく大レースを走り続けてきたサムソンに、もう一度、あの唸るような走りを期待してしまうのは酷だろか。負けてしまったものの、武豊騎手のペース判断が光ったレースでもあった。

1番人気を裏切る形になったアサクサキングスにとって、前半の1000mが思いのほか遅く流れてしまったことが苦しかった。3コーナーの坂を下りながら、自ら早目に動いていったのだが、後方で脚を溜めていた馬たちにそれ以上の脚を使われてしまった。スタミナ勝負に持ち込めなかったことに悔いは残るだろうが、この馬としては良く走っている。ただ、直線では追われてフラついていたように、若さを残しているということだけではなく、少し太目が残っているかもしれない。いずれにせよ、全てを撥ね返して春の盾を手にするだけの力は付いていなかったということだ。

親子4代制覇の夢は叶わなかったものの、ホクトスルタンは昨年と比べて、少しずつ力を付けてきている。横山典弘騎手はもう少しペースを上げてくるのではと考えていたが、もしかすると菊花賞の二の舞にならないようにか、それともスタミナに不安があったのか、今回は抑える作戦に切り替えてきた。結果的に4着に残ったのだから大健闘ともいえるし、京都3200mの勝ちパターンではなかったともいえる。

ポップロックは昨年の有馬記念を境として、年齢的な衰えを感じざるを得ない。本質的にはステイヤーではないが、堅実だった馬がここまで惨敗をしている以上、ピークを過ぎてしまったのだろう。ドリームパスポートにとっても距離が長いだけではなく、今回のレースを観る限りは、3歳時のような勢いはなく、翳りが見え始めてきていることは否めない。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (78)

NHKマイルカップのラップ分析

Nhkmilec

12.3-10.5-11.1-11.2-11.6-12.1-12.0-11.8(45.1-47.5)H
1:32.6 タイキフォーチュン
12.4-11.1-11.5-11.6-11.6-11.9-11.1-11.9(46.6-46.5)M
1:33.1 シーキングザパール
12.6-10.6-11.8-11.8-11.7-11.9-11.1-12.2(46.8-46.9)M
1:33.7 エルコンドルパサー
12.5-10.4-11.2-11.7-11.9-12.3-11.5-12.3(45.8-48.0)H
1:33.8 シンボリインディ
12.2-10.7-11.3-11.7-11.8-12.1-11.5-12.2(45.9-47.6)H
1:33.5 イーグルカフェ
12.2-10.6-11.4-11.9-11.7-11.7-11.4-12.1(46.1-46.9)M
1:33.0 クロフネ
12.3-10.5-11.2-11.3-12.0-12.0-12.0-11.8(45.3-47.8)H
1:33.1 テレグノシス
12.0-10.9-11.2-11.7-12.0-11.6-12.1-12.7(45.8-48.4H)
1:34.2 ウインクリューガー
12.1-10.7-11.1-11.7-12.2-11.6-11.7-11.4(45.6-46.9)H
1:32.5 キングカメハメハ
12.5-11.0-12.0-11.9-12.0-11.3-11.3-11.6(47.4-46.2)S
1:33.6 ラインクラフト
12.1-10.8-11.3-11.5-11.8-11.7-11.5-12.5(45.7-47.5)H
1:33.2 ロジック
12.1-10.5-11.6-12.0-12.3-11.5-11.7-12.6(46.2-48.1)H
1:34.3 ピンクカメオ

雨が降り続く中で行われた平成15年と昨年以外、どの年も1分33秒台、もしくは32秒台に突入するタイムでの争いとなっている。3歳の春にマイルを1分33秒台で走るということは、スピードだけではなく、この時点での完成度も問われる一戦になるということだ。第6回まで外国産馬が上位を独占したのも、内国産に比べて完成度が高かったからである。また、牝馬は総じて早熟なので、この時期までであれば牡馬相手でも十分に通用する

府中のマイル戦は向こう正面の直線入り口からのスタートで、第1コーナーとなる3コーナーまでの距離は566mとかなり長い。スタートしてから緩い下りが続くことも加わって、前半から速いラップが刻まれることになる。そのため、前半800mと後半800mの時計の違いが1秒以上あるハイペースとなるケースが非常に多い。連対馬中の逃げ馬の比率が12%という、「日本で最も差し馬が有利なコース」である。また、前半が速くなることによって、マイル以上のスタミナが要求され、スピードだけでは押し切れないレベルの高いレースとなる

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (95)

◎アサクサキングス

Jiromaru

今年の天皇賞春も好メンバーが揃い、果たしてどのようなドラマが私たちを待ち受けているのでしょうか。ホクトスルタンが勝てば、メジロアサマ→メジロティターン→メジロマックイーンに続く、親子4代天皇賞春制覇。メイショウサムソンが勝てば、テイエムオペラオー以来、史上2頭目の天皇賞春秋3連覇。ちなみに、武豊騎手は天皇賞春と秋をあわせて計10勝しており、今回勝つことがあれば、保田降芳元ジョッキーの記録を塗り替えることになります。アイポッパーが勝てば、史上初の8歳馬による優勝となります。

それでも、私は自信を持って◎アサクサキングスに本命を打ちたいと思います。クラシック3冠最後の菊花賞を獲ったようにスタミナは豊富ですし、跳びの大きなフットワークからも、距離が伸びて良いタイプです。横山典弘騎手が2戦目の百日草特別でこの馬の長距離適性を見抜いたのは有名な話ですが、おそらく自身が乗って勝った20004年の天皇賞馬イングランディーレに似た、ホワイトマズル産駒のステイヤーに特有の走るリズムを感じ取ったのでしょう。その横山典弘騎手は、メジロマックイーン産駒のホクトスルタンに乗り、敵としてアサクサキングスに立ちはだかるのですから、競馬は面白いスポーツです。

アサクサキングスの前走は負けて納得のレースでしたね。直線ではダイワスカーレットに引き離されてしまいましたが、それでもステイヤーらしい負け方だったと思います。あまり阪神の2000mで上手な競馬をされても、かえって心配になってしまいますからね。小回りから京都の外回りに替わって、今回は伸び伸びと走ることが出来るはずです。外枠を引いてしまいましたが、1コーナーまでの距離も長いですし、この馬に関しては自分のフットワークで走られる分、馬群に閉じ込められず好材料になるでしょう。前走をひと叩きされて、大きく変わってくるはずです。最終追い切りも重苦しさのない満足のいく動きでした。

もし足元をすくわれることがあるとすれば、極端な瞬発力勝負になった時ですが、これは四位騎手が積極的に仕掛けることにより防げることだと思います。切れる脚がない分、スタミナ勝負に持ち込むためには、他馬よりも少し早目に動きたいですね。菊花賞や産経大阪杯でもそのように仕掛けているように、四位騎手も手の内に入れているはずです。慎重になって仕掛け遅れだけはNGです。ホクトスルタンを目標に、3コーナー下り坂から早めに動いて行くようなイメージで、自信を持って乗って欲しいですね。

アサクサキングスが強引に動いて、上がりが掛かるスタミナ勝負のレースになった場合は、安藤勝己騎手が後ろで虎視眈々と狙っているはずのアドマイヤモナークが面白い存在です。勝ち切るのは難しいと思いますが、今年に入っての充実度からも、展開が向けば、2着争いに加わるチャンスがあります。また、雨が降って馬場が重くなれば、この馬のパワーとスタミナがさらに生きるはずです。言い忘れましたが、アサクサキングスはフットワークからも道悪は苦手ですので、雨が降って馬場が悪くなれば評価を落とさざるを得ませんね。

親子4代制覇の夢が託されているホクトスルタンは、前走のサンシャインSが素晴らしいレース振りでした。馬なりで先頭に立つと、道中は力みなく走り、スピードで他馬を圧倒しました。まるでセイウンスカイのレースを見ているような気がしましたね。前走はメンバーが弱かったので、G1レースの中での力差が正直分かりませんが、アサクサキングスに勝つチャンスがあるとすれば、この馬かなと思います。ホクトスルタンもアサクサキングスもそうですが、母父にサンデーサイレンスが入っていることにより、スピードが存分に補われていますね。たとえ3200mの長距離戦であったとしても、メジロマックイーンやホワイトマズルの血だけでは勝つことは難しいでしょうから。

昨年の覇者メイショウサムソンからは、昨年ほどの勢いを感じません。昨年は冬場を放牧にあてたおかげで心身ともに回復し、馬が唸っているほどの出来でしたから。本質的には中距離馬ですが、昨年は抜群の体調の良さと勢いでなんとか凌ぎ切りましたね。今年はドバイ遠征のプランもあり、放牧には出されず、ずっと厩舎で調整されてきました。時間を掛けて調整されたため、どん底だった有馬記念以来、前走を叩かれて上昇ムードですが、どうしても昨年ほどには映りません。もちろん、実力のある馬ですので、勝ち負けにまで持ち込んでくるかもしれませんが、そう簡単に勝てるとは思えず、今回は評価を下げたいと思います。

アドマイヤジュピタは前走の阪神大賞典を勝ち、長距離戦におけるセンスの良さを証明しました。岩田騎手の騎乗も絶妙だったと思います。この馬の体型は、フレンチデピュティ産駒らしいコロンとした太目に映るそれですが、それでも長距離を走るのは気性の良さゆえでしょう。ジョッキーの指示に素直に従って折り合える賢さが、この馬の最大の武器ですね。もちろん、母父リアルシャダイからのステイヤーの血を引いているということでもあります。ただ、G1レースを勝つにはまだパンチ力に欠けるような気がします。前走で岩田騎手が派手なガッツポーズをしたのも、そういう意味もあるのではと解釈しています。

ポップロックは年齢的に峠を過ぎているのではないでしょうか。有馬記念での凡走がそのことを如実に物語っていると思います。前走にしても、仕上がりも悪くなかっただけに、衰えを隠しきれない敗退でした。どちらかといえば、8歳馬でもまだまだ若々しいアイポッパーの方が面白いでしょう。もう1頭の実力馬ドリームパスポートにとって、3200mの距離は長いのではないでしょうか。2000m前後の距離で一瞬の脚を生かすタイプだと考えていますので、よほど展開が嵌らない限り勝ち負けにはならないはずです。どちらかといえば、次走の宝塚記念でチャンスがあるのではないでしょうか。


関連エントリ
けいけん豊富な毎日:天皇賞最終予想
江戸川コナンの探券帝王学:天皇賞春を斬る!
ウィークエンドの05:王様は俺だ!

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (94)

申し込み受付を終了させていただきます。

「21世紀の馬券戦略ライブCD」のお申し込みが規定数に達しましたので、受付を終了させていただきます。“残り僅か”の告知も出来ず、突然で申し訳ございません。お申し込みいただきました皆さま、どうもありがとうございました。天皇賞春、そしてこれからのG1シリーズに向けて、ぜひとも実践してみてください。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (78)

心震えるレースを

Jiromaru

天皇賞春ではたくさんの名勝負が繰り広げられてきましたが、今でも私の記憶に鮮明に残っているのは田原成貴騎手がマヤノトップガンに乗って勝った平成9年のレースです。レース後は、1日興奮して眠られなかったことを覚えています。もう10年以上も前のことなのですねぇ。競馬におけるありとあらゆる綾が散りばめられた素晴らしいレースで、今観ても心が震えます。

その天皇賞春に臨むにあたって、さすがの田原成貴騎手も、宿敵サクラローレルに勝てる方法が見出せなかったといいます。当時のサクラローレルは、晩成の血が開花した真っ盛りでした。前年の天皇賞春でナリタブライアンをねじ伏せてからというもの、天皇賞秋こそ脚を余して負けてしまいましたが、有馬記念では圧倒的な力を見せつけて勝利しました。確かに天皇賞春はブッツケではありましたが、それすら不安に感じさせないほど、まさに付け入る隙のない強さを誇っていました。どう計算しても勝ち目がないと田原成貴騎手が感じたのももっともだったと思います(実際に私もサクラローレルに本命を打ちました)。

そこで、マヤノトップガンの田原成貴騎手はアルパチーノのビデオを、レース前に何度も何度も観たそうです。えっ、アルパチーノ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうです。あの「ゴッドファーザー」のアルパチーノです。アルパチーノは私も大好きな俳優で、彼の主演している映画の中では特に「セントオブウーマン」が好きです。盲目の退役兵役なのですが、スポーツカーをかっ飛ばしたり、女性とダンスを踊るシーン、そして、「I’m in the dark !(私は暗闇の中にいる)」というセリフが深く印象に残っています。とまあ映画について語り出すと、「ガラスの映画館」になってしまうのでこの辺で。

なぜ田原成貴騎手が本番前にアルパチーノのビデオを繰り返し観たかというと、意識を消すためだったといいます。演技をしているのに演技をしていないように見えるアルパチーノを見て、そこには余計な意識が働いていないことを悟ったそうです。つまり、ジョッキー(自分)にとっては、何もしない(騎乗技術を使わない)ことが正しい騎乗につながるのであって、今回の天皇賞春をマヤノトップガンで勝つ唯一の方法だと確信したのです。

スタートしてからわずかにマヤノトップガンは引っ掛かったものの、スタンド前までになんとか折り合いがつきました。マヤノトップガンのような首の低い馬は一旦引っ掛かると抑えるのに苦労するのですが、おそらくこれは田原成貴騎手が技術で抑え込んだわけではなく、意識を消すことに成功したのでしょうね。スタンド前を走る馬群の中に、田原成貴騎手とマヤノトップガンの気配がスッと消えて行ったのを私は感じました。

実はこれには伏線があって、マヤノトップガンはこれまで逃げ・先行して結果を出してきた馬でしたが、前走の阪神大賞典では後ろから行く競馬をしたのです。マヤノトップガンの前進意欲が年齢と共になくなってきていたということもあり、田原成貴騎手はマヤノトップガンの気持ちを尊重する乗り方をしたのです。前哨戦はメンバーも違うので結果を出すことが出来ましたが、本番の天皇賞春で同じ乗り方をして通用するかどうか、半信半疑なところがあったと思います。しかし、田原成貴騎手は、勝ちたいという意識だけではなく、そういったマイナスの意識も全て消そうとしたのです。

3コーナーを過ぎて、2週目の下り坂からサクラローレルが動き出しました。これは横山典弘騎手の意識というよりも、サクラローレルが休み明けであった分、力んでしまったということでしょう。その動きにつられて、マーベラスサンデーに乗った武豊騎手が動き出しました。武豊騎手はサクラローレルさえ負かすことが出来れば勝てると計算したのでしょう。田原成貴騎手が凄かったのはこの時点で全く動かなかったことです。この時の心境を田原騎手は後にこう語りました。

机上の計算では、あの時の馬場状態を考えると、もう少し差をつめておかなければとても届かない差であったと思う。それを私が意識していれば…、今はっきり言えること、それはただひとつ。あの時、もし差を詰めてしまっていれば、あの上がりの脚をマヤノトップガンは使えなかったということ。

しかし、たとえレースがあのように流れても、あそこで動かなければ最後にあの鋭い脚を使う、その思いは私の中に1パーセントもなかった。それが阪神大賞典から天皇賞まで私を悩ませつづけた全て。

その思いを消すことが、私がマヤノトップガンを天皇賞馬に導いてやれる全てだった。
(「馬上の風に吹かれて」 田原成貴著)

サクラローレルがマーベラスサンデーを差し返して、私が自分の馬券の勝利を確信した瞬間、外から信じられない脚で飛んで来たのが田原成貴マヤノトップガンでした。視界の外から飛んできたフックパンチに当たった時のように、脳みそがグラっと揺れたのを私は感じました。この感覚は後楽園ウインズにいた他の競馬ファンも同じだったようで、ゴールが過ぎて数秒の間が空いた後にようやく、「トップガンだ!」という大歓声が起こったことを憶えています。

今年もまた、心震えるレースを観てみたいものです。

平成9年天皇賞春

このレースは必見です!

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (85)

« April 2008 | Main | June 2008 »