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少なくとも最後まで歩かなかった

Tennosyoharu08 by M-style
天皇賞春2008-観戦記-
予想していた以上に、いや期待外れに、横山典弘ホクトスルタンが前半1000mを61秒1と抑えて進んだことにより、レースは例年通りの上がり1000mの競馬となった。これにより、2600mを走って、さらに残りの3ハロンを34秒台で上がることの出来る、瞬発力のある馬にとって有利なレースとなった。

勝ったアドマイヤジュピタにとって、出遅れてしまったことが結果的には吉と出た。もし好スタートを切っていたとすれば、外枠からの発走ということもあり、道中は終始アサクサキングスの外々を回されて脚を失っていたかもしれない。腹を括って、無理にポジションを押し上げるようとせず、メイショウサムソンの後ろの経済コースを進んだ岩田康誠騎手の判断も見事であった。

もちろん、最後は差し返してきたメイショウサムソンを振り切ったように、アドマイヤジュピタの力も相当なものである。コロンとしたステイヤーらしくない体型だが、それを補って余りあるステイヤーとしての気性の良さ(賢さ)がこの馬にはあり、道中で無駄な動きをしないからこそ最後の末脚が生きた。日経新春杯こそ調整に失敗して惨敗してしまったが、前走は馬体重を元に戻して勝利し、今回は極限まできっちりと仕上げられていた。この後はゆっくりと休養を取り、秋には海外からの一流馬を迎え撃って欲しい。

メイショウサムソンは、一瞬差し返したかと思ったが、最後はねじ伏せられてしまった。前走をひと叩きされて、形どおり良化していたのだろう。道中は強かった頃の行きっぷりの良さが窺えた。ただ、最後は競り負けてしまったことも事実で、この馬にとっては距離が若干長いということ以上に、肉体面、そして特に精神面において、未だ完調には戻りきっていないということだ。放牧に出されることなく大レースを走り続けてきたサムソンに、もう一度、あの唸るような走りを期待してしまうのは酷だろか。負けてしまったものの、武豊騎手のペース判断が光ったレースでもあった。

1番人気を裏切る形になったアサクサキングスにとって、前半の1000mが思いのほか遅く流れてしまったことが苦しかった。3コーナーの坂を下りながら、自ら早目に動いていったのだが、後方で脚を溜めていた馬たちにそれ以上の脚を使われてしまった。スタミナ勝負に持ち込めなかったことに悔いは残るだろうが、この馬としては良く走っている。ただ、直線では追われてフラついていたように、若さを残しているということだけではなく、少し太目が残っているかもしれない。いずれにせよ、全てを撥ね返して春の盾を手にするだけの力は付いていなかったということだ。

親子4代制覇の夢は叶わなかったものの、ホクトスルタンは昨年と比べて、少しずつ力を付けてきている。横山典弘騎手はもう少しペースを上げてくるのではと考えていたが、もしかすると菊花賞の二の舞にならないようにか、それともスタミナに不安があったのか、今回は抑える作戦に切り替えてきた。結果的に4着に残ったのだから大健闘ともいえるし、京都3200mの勝ちパターンではなかったともいえる。

ポップロックは昨年の有馬記念を境として、年齢的な衰えを感じざるを得ない。本質的にはステイヤーではないが、堅実だった馬がここまで惨敗をしている以上、ピークを過ぎてしまったのだろう。ドリームパスポートにとっても距離が長いだけではなく、今回のレースを観る限りは、3歳時のような勢いはなく、翳りが見え始めてきていることは否めない。

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Comments

こんばんは。
凄いタイトルですね(笑)

今回は上位馬と下位馬の力の差がはっきりと
出てしまった感じを受けました。
おそらくもう一度やっても似たような結果に落ち着く
のではないかと・・。

メイショウサムソンはいきなり闘志に火がついた
感じでしたね。武豊騎手の気合が燃え移ったのでしょうか・・。
普通ならあれくらい出来て当然の馬なので
復活は嬉しいですが、今後も闘志が持続してくれるのか
まだまだ不安が残っている気がします。

やっぱり極限のスタミナ勝負・・というのは
望むべくもなくなっているのかもしれませんね。
3200mを思い切ってガンガン行く、という
スタイルの馬が今後出てくるかどうか・・というか
もし出てきてもそれに合わせて各騎手が消耗戦に
してしまうかどうかも微妙な気がしています。

ある程度前から34秒台の脚を使える馬・・
来年以降も同様な傾向で決まるのでは、というのは
気が早すぎですかね(笑)
ダイワスカーレットが出ていたら勝ってしまったかも(爆)

Posted by: けん♂ | May 06, 2008 at 03:25 AM

フレンチはさすがに3000が限界だと思っていました(笑)
フジキセキとタキオンに並ぶサイアーになりそうですね。

もうだめかと思っていたサムソンも復活してくれてうれしかったです。

Posted by: さとし | May 06, 2008 at 07:48 PM

けん♂さん

こんばんは。

村上春樹のエッセイのタイトルでいつか使いたいと思っていて、思わず使ってしまいましたので、深い意味がなくてすいません(笑)

おっしゃる通り、上位馬と下位馬の差(特に瞬発力の)がはっきりと出てしまいましたね。

長距離戦だけに当然といえば当然ですが、私とすれば、もう少しホクトスルタンがペースアップすれば結果は違ったかなとも思います。

まあ、前半1000mが60秒前後というラップには天皇賞春はなかなかならないのですけどね。

けん♂さんのご指摘どおり、ホクトスルタンのスタミナ不足を心配して、横山典弘騎手もペースダウンせざるを得なかったのかもしれません。

メイショウサムソンは昨年秋の失敗を生かして、今年の春は初戦から仕上げてこない工夫をしていました。

ので、今回は上向きは当然だったのですが、かといって次走はと言われると??です。

今回勝てなかったことは、理由があるのではないでしょうか。

>やっぱり極限のスタミナ勝負・・というのは
>望むべくもなくなっているのかもしれませんね。
→そうなのでしょうね。

ホワイトマズルやメジロマックイーンのような血がマイノリティになって行きつつある現状が、それをよく物語っていると思います。

ダイワスカーレットが出ていたら、おそらく1馬身差であっさり勝っていたのではないでしょうか(笑)

Posted by: 治郎丸敬之 | May 06, 2008 at 11:37 PM

さとしさん

お久しぶりです!

フレンチは3000mは長いと思いますよ。

でも、ジュピタは馬体以外は母方の影響を大きく受けているようですね。

それから、最近の天皇賞春であれば、折り合いさえつけば、中距離馬のスタミナでも勝ててしまうのでしょう。

それにしても、サムソンの差し返しはビックリさせられましたね。

Posted by: 治郎丸敬之 | May 06, 2008 at 11:39 PM

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