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◎アサクサキングス

Jiromaru

とうとう春のG1シリーズのフィナーレ、宝塚記念がやって来てしまいました。ウオッカやアドマイヤジュピタの出走がないのは残念ですが、少頭数ながらも個性豊かなメンバーが揃いました。ウオッカが宝塚記念に出てくれば好勝負になったことは間違いないのですが、陣営はコースや馬場適性を考慮に入れて、より勝利の可能性の高い天皇賞秋の方を選択したということですね。

宝塚記念を勝ち、なおかつ秋の天皇賞に良い体調で出走することはローテーション的に至難の業ですので、そういう各陣営の思惑を読むことも重要になってくるでしょう。もう少し具体的に言うと、秋の東京コースのような軽い馬場ではなく、今の阪神コースのような力を要する馬場に適性がある馬を狙うべきということです。

また、宝塚記念はシーズンオフに近いG1レースですので、どれだけ余力があるかも大きなポイントになってきます。天皇賞春で力を使い果たしてしまっていたり、年明けから走り続けてきているような馬は、宝塚記念で遂にガス欠を起こしてしまうことが往々にしてあります。サラブレッドの苦手な夏に向かいつつある時期でもありますので、体調には十分な注意が必要でしょう。

結論から述べると、本命は◎アサクサキングスに打ちます。実は前走の天皇賞春でも本命を打ったのですが、なんとも不甲斐ないレースでした。1番人気を背負って、他馬の目標にされてしまったということはあったにせよ、直線で一度も先頭に立つこともなく、伸びを欠いてしまいました。今から冷静に振り返ってみると、もしかすると3200mの距離が少し長かったのかなとも思います。3000mの菊花賞を勝ったアサクサキングスに、距離が長いと言うのは変だと思われるかもしれませんが、マイラーを輩出するスピードの勝った母系という血統的背景だけではなく、およそ20kg増えて逞しくなった馬体からも、中距離馬としての本質が顕在化してきたということがうかがい知れます。横から見るとスラっとしたステイヤー体型ですので、それだけ前から見た馬体の幅が広がっているということでしょう。古馬になって、パワーとスピードの資質が増強されたのです。

フットワークの大きなアサクサキングスにとって、明日の天気次第では重馬場が不安材料になりますが、首の高い走法からもこなせる可能性は十分にあります。逆に、外枠を引いたことはプラス材料になります。逃げるエイシンデピュティの外、2、3番手を伸び伸びと走ることが出来るはずです。向こう正面、そして3~4コーナーにかけて淀みないラップが刻まれることも、この馬にとってはおあつらえ向きのレースになるでしょう。瞬発力勝負になると分が悪いのですが、ジワジワと進出して、最後まで踏ん張り通すレースをしてくれるはずです。さらに、今年に入って3戦目というフレッシュなローテーションにも好感が持てます。菊花賞後に無理をさせることなく成長を促したことが、ここに来てプラスに働くのではないでしょうか。アサクサキングスには、ここを勝ってヨーロッパへの遠征を期待したいです。

メイショウサムソンは人気どおり、勝つ確率という点では最も高いかもしれません。なんといっても、好枠を引いたアドバンテージを生かして、武豊騎手が積極的に乗ってくるはずです。昨年の秋は、天皇賞秋をピークとして、ジャパンカップ、有馬記念と体調は下降線を辿りましたが、今年はその反省を生かして仕上げてきています。産経大阪杯は余裕残しの仕上げで、叩いた天皇賞春では一変しました。この馬も今年に入って3戦目で、昨年のこの時期に比べると体調面では上のはずです。あっさりと勝たれても仕方ありませんね。それでもサムソンに本命を打たなかったのは、1週間前追い切りはバツグンでしたが、最終追い切りの動きがあまり良く見えなかったからです。舌を出して集中力を欠いていたように映りました。杞憂に終わるかもしれませんが。

エイシンデピュティは、当初、本命まで打とうかと考えていた馬です。前走の金鯱賞では、苦手の左回りもなんのその、あっさりと押し切ってしまいました。なんといっても、産経大阪杯で見せた走りは本物です。アサクサキングスやメイショウサムソンと比べ、使ってきていたアドバンテージはあったものの、ダイワスカーレットに食い下がりましたから。渋太いレース振りを見る限り、2200mの距離も心配ありませんし、パワータイプだけに宝塚記念への適性は十分です。展開次第ではアッと言わせることもあるはずです。ただ、私がこの馬の評価を最後に下げたのは、やはり昨年から今年にかけて使い詰めの厳しいローテーションで走り続けてきているからです。体調維持に専念したかのような最終追い切りにも、少し疑問符が付きました。

ロックドゥカンブは、前走を叩いて上向きの体調で臨んできますし、力の要る阪神の馬場も合うはずです。将来性ということでいえば、4歳馬の中でも一番かなと評価している馬ですので、好走してくることは間違いないでしょう。ただ、前走で太目残りとはいえ、あっさり負けてしまったのが気になります。アルナスラインについても同じことが言えますね。まだ完全に力が付き切っていないからこそ、G2レベルを勝ち切れないのでしょう。果たして古馬の定量戦である宝塚記念を勝ち切れるでしょうか。

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「勝利の競馬、仕事の極意」

Syourinokeiba 3star

角居調教師といえば、先日久しぶりに勝利を挙げたウオッカを真っ先に思い出してしまう。それほどまでに、牝馬のダービー制覇は私にとって衝撃的であり、角居調教師でなければ成し遂げられていなかった快挙だと思っている。しかし、ダービー以降のウオッカの使われ方に対しては、多くの競馬ファン同様、多くの疑問を感じざるを得なかったのも確かである。

角居調教師は安田記念後のインタビューで、「人間のエゴによって出走して負けてしまったり、馬に合わせたら今度はアクシデントが起こってしまったりと、なかなか歯車が噛み合わなかった」という旨のコメントをしていたが、まさにその通りだと思う。私の個人的な意見としては、宝塚記念と有馬記念は出走させるべきではなかったし、ヴィクトリアマイルは勝つつもりで出走させてきていなかった以上、ファンに対する背信だとさえ思う。

それでも、最後の最後の部分では角居調教師を私は信じている。角居調教師が人一倍悩み、決めた以上、その判断は正しいはずであり、様々な紆余曲折があろうとも、最後はウオッカという歴史的牝馬を最高の形で牧場に帰してくれるものと信じている。それはこの本に書かれた一節を信じているからだ。

サラブレッドはしゃべれない。
どんな扱いを受けようが、ただ黙って、人間にすべてをゆだねて生きていく。
馬が生を受けるとき、父馬と母馬は、人間が人間の都合で選んだ種牡馬と繁殖牝馬である。生まれた子馬は、人間の都合で厳しい育成を受け、人間の都合で売買される。そして、人間の都合で激しいレースを闘わされ、これに勝ち抜いて生き残れば今度は、人間の都合で父馬や母馬として優れた血を伝えることを求められる。
彼らの生涯は、すべて人間の都合によって支配されているのである。
それでも、サラブレッドはしゃべれない。
何という儚い動物なのだろう。わずかなアクシデントでも命を失う過酷な宿命、熾烈な淘汰のための競争、人に委ねられた生活。そういう研ぎ澄まされた毎日を、まるで綱渡りでもするようにして、サラブレッドというガラス細工の芸術作品は、少しずつ少しずつ作り上げられていく。
この美しく儚い動物を守っていきたい、と私は思った。私が競馬を仕事にしようと決めたのは、そういう思いが原点だった。
サラブレッドの人生を守り、より良い生涯を送れるように、私ができる限りのことをしたい。
牧場での毎日から生まれたそんな思いが出発点になって、私は競馬の世界に足を踏み入れていき、そして、サラブレッドと競馬の魅力の虜になって、離れられなくなった。

確かにサラブレッドは経済動物であり、ギャンブルの牌でもある。しかし、人間とサラブレッドのもっと奥深い結びつきにおいては、決してそうではないだろう。ホースマンはサラブレッドという美しく儚い動物を守っていかなければならない。しゃべれないサラブレッドの人生を守り、より良い生涯を送れるように、出来る限りのことをしていくのがホースマンであるとも言える。そういったホースマンの愛情に応えるために、しゃべれないサラブレッドはレースで限界を超えて走るのだ。

話は少し飛ぶが、ドーピングテストは競馬が始まりだとある人から教えてもらった。古代ローマの戦車競走の馬に、アルコール発酵させた蜂蜜を与えたり、敵の馬に薬物を与えたりしたことが問題となり、ドーピングテストは行われ始めたのだ。サラブレッドは人間が薬物を接種させればそれを一方的に受け入れるしかなく、自分の意志で拒んだり受け入れたりできないからである。つまり、ドーピングテストはギャンブルに対する公平さを期すためではなく、動物愛護の精神からなのであった。

しゃべることのできないサラブレッドを守ることが出来るのは、良くも悪くも人間しかいないという事実を、私たちは胸のどこかに留めておかなければならない。

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文句のつけようがないロックドゥカンブ:5つ☆

アサクサキングス →馬体を見る
全体的に窮屈さのない、いかにもステイヤーという馬体。
首に非力さを残すが、馬体にメリハリも出て、この春一番の出来だろう。
Pad4star

アドマイヤオーラ →馬体を見る
今年に入って成長した馬体を見せてくれたが、
海外遠征の疲れが抜け切っていないのか、全体的なバランスが崩れている。
Pad2star

アルナスライン →馬体を見る
コロンと見えるのは体型だろうが、意外に太く映る。
重厚感がある一方で、重苦しさを感じさせるのも確か。
Pad3star

インティライミ →馬体を見る
体が絞れてシルエットは悪くないが、このメンバーではパワー不足か。
Pad3star

エアシェイディ →馬体を見る
年齢的なこともあってか、出来自体は安定している。
大きな上積みは感じさせないが、力は発揮できそう。
Pad3star

エイシンデピュティ →馬体を見る
筋骨隆々の馬体からは、パワーが溢れている。
距離延長は不安材料だが、絶好調を維持している。
Pad4star

カワカミプリンセス →馬体を見る
腰高であまり良く見せないタイプだが、それにしても強調材料はない。
ひと叩きされて、力を発揮できる状態にはある。
Pad3star

カンパニー →馬体を見る
一頓挫あった影響も含め、このメンバーで勝ち負けになる馬体にはない。
Pad2star

サクラメガワンダー →馬体を見る
伸びのある馬体から、距離延長にも十分に対応できる。
ただ、後肢に力がなく、体全体からも覇気が伝わってこない。
Pad3star

ドリームパスポート →馬体を見る
首が高くパワータイプだが、脚がスラリと伸び、胴部もゆったりとした好馬体。
馬体は申し分ないが、うつろな表情が夏負けなのかそれ以外の理由か気になる。
Pad3star

メイショウサムソン →馬体を見る
いつも良く見せない馬だが、前走同様、毛艶、馬体の張りともに良好。
ただ個人的には、前走の方が力が漲っていた印象がある。
Pad4star

ロックドゥカンブ →馬体を見る
全体のバランスや毛艶、筋肉のメリハリなど文句のつけようがない。
また表情にも闘争心が漲っていて、前走とは全く違う走りを見せてくれるだろう。
Pad5star

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宝塚記念で悩めるあなたのために再掲:「自己克服という」

jikokokuhuku01

私はビリヤードが好きでかなりの時間とお金を費やしてきたが、どうにもこうにもなかなか上手くならない。なぜ上手くならないかというと、目線と一致するようにキューが振れないからだ。

私たちは両方の目を均等に使って物を見ているように感じているが、実は人間には利き目というものがあって、どちらか一方の目を中心として物を見ているのである。利き目でない方の目は補助的な役割をしていて、利き目とは微妙にずれた目線を持っている。

ビリヤードでは、顔の中心(両目の間)かもしくは利き目の下でキューを振るのが基本であり、そうでないと自分がショットしたいと考えるラインと実際にショットするラインがズレていることになる。野球のバッティングでいうと、ピッチャーの投げた球に対してバットを当てようとする軌道と、実際にバットを振る軌道がズレているということだ。どちらの場合においても、ほんのわずかなズレが成功と失敗を分けることになる。

なぜ目線と一致するようにキューが振れないかというと、それは私の肉体的な構造に原因がある。腕の長さ、関節の柔らかさ、肩の筋肉のつき方など幾多の要素が重なりあって、私にとって自然なフォームは出来上がり、その結果として、たまたまビリヤードという競技においては、私の目線とキューの振りが一致しないのである。野球のバッティングで、向かってくるボールに対して正確な軌道でバットを振れないとすれば、それはまさにヘタクソということなのであって、私もそういった意味においてはビリヤードがヘタクソなのである。生まれ持ったものがビリヤードとはあまり馴染まないというやさしい言い方もできる。

しかし、それは私だけに限ったことではないだろう。私たちは大かれ少なかれ<世界>で求められている形とは違っているのではないだろうか。それを「ズレ」とか「違い」とか「境遇」とか言ってみたりする。生得的なものであろうが、後天的なものであろうが、私たちが<世界>で求められている形と、初めから一致することは少ない。私たちはまずそこから始めなければならないのだ。

<世界>が人間のためにあるのではなく、<世界>があってこそ人間は存在する。<世界>は何者によっても動かされることはない。私たちは常に<世界>未満なのである。私たちに課されていることは、<世界>を変えることではなく、<世界>と私たちのあいだにある大きな溝をひたすら埋めていくことなのである。<世界>は私たちに自己克服を求めるのだ。

スポーツが私たちにとって自己克服であることが多いのは、その<世界>で求められている形に、いかにして自らに固有の肉体を変形もしくは適応させていくかという課題を突き付けてくるからである。そういった意味において、ビリヤードは私にとって自己克服なのである。

Jikokokuhuku08

海外のビリヤード場で、車椅子に乗りながらプレーする人、杖をつきながらプレーする人を何人も見たことがある。彼らの肉体的特徴は、ビリヤードをプレーする上でマイナスにしかなりえない。テーブルにもたれ掛かるようにしてショットするのだが、下半身が安定しない分、どうしても手打ちになってしまう。土台がない大砲のようなもので、ミリ単位の狙いを要する状況では命取りになりかねない。上半身だけで届く範囲は限定されていて、どうしても手の届かない場所がテーブル上に多く出てきてしまう。そういう時はブリッジという棒を使うのだが、この棒が不安定なのはいうまでもない。さらに、的球がポケットされると、次のショットの位置まで移動しなければならないが、長時間プレーを続けていると、彼らにとってはこの移動が少しずつ疲労として蓄積されていく。

それでも彼らは的球を狙い、手玉を突く。的球がポケットされると、次のショットに向かう。9個のボールを番号順にポケットしていくという法則に、彼らは全身全霊を捧げる。たとえ彼らが<世界>と自らのあいだにある大きな溝にはまってしまい、悔しそうな表情を浮かべていても、私にはそれでも彼らが嬉々としてプレーしているようにしか見えなかった。

ビリヤードは、どれだけ正確に的球をポケットし、手球をコントロールできるかの連続性を競うスポーツである。たとえ<世界>の求めている形と彼らがいくら異なっていても、的球をポケットして手球をコントロールすることができれば、<世界>と彼らのあいだにある溝は埋まることになる。<世界>に忠実に生きることの難しさには、自己の実現や表現といった甘えが入り込む余地は一切ない。ビリヤードは彼らにとっても自己克服なのである。

そして、私たちは肉体的だけではなく、精神的にも自己克服を迫られることがあるだろう。私にとって、競馬は精神的な自己克服なのかもしれない。競馬を予想すると、私の心の弱いところをまざまざと目の前に突きつけられ、それを覆い隠そうとしてますます弱さを露呈することになる。自惚ればかりで、意気地がなくて、優柔不断で、保身的で、思想に一貫性のないみじめな自分を私は確認することになる。それでも私は、<世界>と自分自身のあいだにある溝を埋めようとして、高いのか安いのか分からない授業料を払い続けるのだ。

jikokokuhuku02

考えてみれば、世の中は自己克服に満ちている。少なくとも私にとっては、自己克服を迫られることばかりだ。幸せそうな人を見ると嫉妬してしまうし、上司に嫌味を言われると顔がひきつってしまう。目覚まし時計通りに朝起きることもできない。<世界>が求めている形と私との間にある溝はまだまだ深く険しい。

自己実現なんて大それたことはできないし、自己表現なんてこっ恥ずかしい。<世界>と自分とのあいだにある溝を埋めていく、<世界>に離されないよう追いついていく、それだけでも私にとっては苦しく楽しい道程なのである。自己克服の持つそんな響きが、今の私にはしっくりとくるのだ。

今年の宝塚記念で、私、そしてあなたは、果たして自己克服できるのだろうか。

special photo by Ichiro Usuda

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メジロライアンのモヒカンカット

Jiromaru

宝塚記念といえば、夏の香りと共にいつも思い出されるのがメジロライアンのことです。まさに私が競馬を始めた頃に活躍していた馬だけに、その名前を聞くだけで、あの頃の初々しい想いが蘇ってくるようです。ライアンという名前の由来は、あの大リーグの豪腕ノーラン・ライアンからだそうです。メジロライアンと言えば、横山典弘騎手ですよね。この2人は名コンビというか、最高のパートナーでした。そして、やっぱりというか、この2人は大レースでなかなか勝ち切れなかった(笑)。

皐月賞3着
ダービー2着
菊花賞3着
有馬記念2着

特にダービーでは、1番人気を背負って、後ろから行って届かず2着。この時、横山典弘騎手は、その乗り方についてかなり酷評されました。後ろから行って脚を余すくらいならば、前に行ってバテた方がいい、という古い考えがまだ残っていた時代でしたから。今観てみると、勝ったアイネスフウジンが強すぎただけで、あの時点では最高の騎乗だったと思います。

夏を越して、菊花賞こそはとファンからの期待も高まったのですが、彼らの前に立ちはだかったのは、あの最強ステイヤー・メジロマックイーン。その恐ろしいまでの強さの前に、ライアンは連対すら確保することができませんでした。続く暮れの有馬記念でもオグリキャップの2着。大川慶次郎さんの掛け声の後押しがあったにもかかわらず(笑)、とうとうG1レース未勝利で3歳時を終えることになってしまいました。

このあたりで、イマイチくんのイメージが定着してしまったような気が…。まあ、その勝ち切れない二人にも、古馬になってようやく勝利の女神が微笑むことになりました。4歳時の宝塚記念で、宿敵メジロマックイーンを倒し、ようやく念願のG1タイトルを手に入れたのです。先行して押し切ってしまうという横綱相撲だったのですが、実は私はライアンがマックイーンに勝つことを予測していました。

競馬好きのあらゆる友達に、「今度こそライアンがマックイーンに勝つ!」と宣伝して回ったのですね。しかし、それまでの2頭の対決だけを見れば、マックイーンの方が強いことは明らかでしたので、「ライアンがマックイーンに勝てるわけがない!」という反応がほとんどでした。だからこそ、宝塚記念でのライアンの見事な勝利は、横山典弘騎手と同じくらい、私も鼻高々な気分だったことを覚えています。

とはいっても、本当のことを言うと、ライアンがマックイーンに勝てる理由なんて私も分かりませんでした。競馬を始めてわずかの頃でしたので、理論や理屈でライアンを推したわけではなく、ライアンを応援したかった気持ちが勝てるという妄想にすり替わっただけでした。

私がライアンを応援したくなった理由は、あのモヒカンカットのエピソードを宝塚記念の前に知ったからです。ご存知ではない方もいらっしゃると思いますので説明しておきますと、メジロライアンは馬一倍(?)皮膚が弱くて、タテガミを伸ばしていると、首の肌が荒れて、痒く(かゆく)なってしまったそうです。だから、メジロライアンはいつもタテガミを短く切っていて、まるでモヒカンのような髪形をしていたのです。私も小さいころアトピーで悩んだ経験がありまして、そんなこんなでモヒカンカットのライアンを応援したくなったのです。そんなことで初心者の予想が当たるのも競馬の面白いところです。メジロライアンの余生が幸せであることを願います。

メジロライアンとその産駒たち

ほんの少しですが、宝塚記念とモヒカンカットがご覧になれます。

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宝塚記念のラップ分析

Takaraduka

12.7-10.8-11.1-12.1-11.9-12.1-12.5-12.4-12.8-11.2-12.3(58.6-61.2)H
12.9-11.5-11.9-12.3-12.4-12.1-12.1-11.5-11.7-11.0-12.7(61.0-59.0)S
12.9-11.6-11.2-12.6-12.4-12.1-12.4-12.6-11.7-12.1-12.2(60.7-61.0)M
13.2-11.2-11.7-12.7-12.5-11.8-11.8-11.6-11.5-11.6-12.1(61.3-58.6)S
12.9-11.0-11.4-12.3-12.4-12.9-13.0-12.1-11.5-11.5-11.9(60.1-60.0)M
12.6-10.8-11.6-12.1-12.3-12.0-11.8-11.9-11.8-12.2-12.9(59.4-60.6)H
12.6-10.7-11.0-12.1-12.1-12.5-11.9-12.1-12.0-11.4-12.7(58.5-60.1)H
12.9-11.1-11.2-12.3-12.4-11.8-12.0-11.7-12.1-11.8-12.2(59.9-59.8)M
12.8-11.3-12.1-11.9-12.1-12.7-12.4-11.9-11.3-12.3-12.2(60.2-60.1)M
12.1-10.5-10.9-11.9-12.1-12.3-12.7-13.0-12.3-12.2-12.4(57.5-62.6)H

スタートしてから第1コーナーまでの距離が525mと長いため、テンの2ハロン目は当然として、3ハロン目(赤字)まで速いラップが刻まれることが多い。そして、1~2コーナー(4~5ハロン目)にかけてペースがガクッと落ちる(青字)が、向こう正面の直線で再びペースが速くなり、3コーナーを回ると今度は擬似直線が待ち構えているので、ゴールまで速いラップが刻まれ続け、ペースが緩むことはほとんどない。直線が短い内回りにもかかわらず、どちらかというと差し馬にとって有利な展開になりやすいのは、ここに理由がある。

乱ペースとなった昨年は例外として、全体的にメリハリのない速いペースとなるため、スピードの持続力がまず問われることになる。ヒシミラクルのようなステイヤーも活躍しているが、基本的にはスピードがなければ勝負にならないが、2200mという距離を速いラップで走り切る以上、当然のことながら、確かなスタミナの裏付けがなければ勝ち切ることは出来ない。

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未来は誰にも分からない

Wtsatuki08

一寸先は闇。この言葉の意味を、競馬の予想をしている時ほど強く感じることはない。これまでの経験やあらゆるデータ・理論を用いても、数分後のレースでどの馬が勝つか分からない。この馬だ!と錯覚することもたまにあるが、ひと呼吸置いて、本当にその馬が来るの?と自らに問い直してみると、急に不安になる。どの角度から考えてもこの馬が勝つ、という未来を予測できたことなど、私はいまだかつてない。よほどの天才かバカでない限り、誰だってそうだろう。

数分後の未来すら分からない私たちにとって、唯一できることは、点を繋げる(つなげる)ということだ。アップルの創業者でありCEOであるスティーブ・ジョブスの有名なスピーチを聴いて、ますますそう思った。ジョブスがもし大学を中退していなければ、カリグラフィの授業には出席していなかっただろうし、アップルだけではなく現在のコンピューターにこれだけ美しい文字(フォント)はなかったに違いない。

それはジョブスが未来へ向けて線を繋げたということではなく、未来から見るとたまたま点が線として繋がっていただけのことだ。それでも、未来へ向けて点を繋げることができない以上、私たちに出来るのは、その点が未来に向けて線として繋がるということを信じることだ、とスティーブ・ジョブスは語る。

これは私の勝手な解釈だが、ジョブスの言う“未来へ向けて点を繋げること”は、私の今年の抱負「点ではなく線として勝つ」とかなり近い意味を持つのではないだろうか。決して負け惜しみではなく、目の前の敗北が未来における勝利につながるということである。ジョブスが裕福な家庭に生まれ、優秀な成績で順調に大学を卒業していたら、アップルという創造的なブランドがこの世界に存在していたかどうかは疑問である。

私たちは過去・現在・未来という一本の線上に、当たり前のように生きているように思っているが、本当は一歩先のことなど全くもって分からない。わずか数分後の未来さえ分からないのだから、過去や現在についても、本当に分かっているのかさえ疑問でもある。

たとえば、ほとんどの馬券は“当てた”のではなく、“当たった”のではないかということである。馬券が当たった時、私たちはあたかも自分の思考過程(予想)や馬を見る目が正しかったゆえに結果がついてきたと考えるが、そうではなく、たまたま-まるで交通事故のように-現実が私たちの嗜好に衝突したのではないか、と考える方が自然なのではないか。もちろん、全てがそうと言い切ってしまうと自己否定にも繋がりかねないが、私たちがコントロール出来ると思っている領域は、現実的には私たちが想像している以上に少ないのだ。

私は今年から、これまでにない新たな観点からの予想を試そうとしている。いや、新たな観点というよりは、既に世の中存在していたにもかかわらず、気が付かれることのなかった観点である。大袈裟に言えば、リンゴが木から落ちるのを見てニュートンが重力の存在を確認したように、私は新しいパラダイムを獲得したのだ。フェブラリーSでワイルドワンダーを本命にしたのも、この皐月賞でレインボーペガサスに印を打ったのも、ある一貫した理由によるものである。この実験を点として捉える限りは、まだまだ実験の結果が現実には及ばないということになるが、点が繋がっていずれ線となることを確信しているからこそ、私のこの外れ馬券は無駄にはならない。

最後にもう一度だけ言おう。

未来は誰にも分からない。

未来へ向けて点を繋げることができない以上、私たちに出来るのは、その点が未来に向けて線として繋がることを信じることだけだ。

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集中連載:「調教のすべて」第13回

Tyoukyou18

次は、「タイム」つまり調教時計について話をしたい。調教時計は鵜呑みにしないほうが良い、とこれまで何度も書いてきたが、それは馬場状態や乗り役の体重等によって、時計自体が大きく影響を受けてしまうからである。また、後ほど詳しく説明するが、同じ馬でも「追われ方」によって時計が出るか出ないかは違ってくる。よって、時計が速い=良い追い切りとは限らず、あくまでも「タイム」とは“どのような速さの追い切りが行われたか”という目安にすぎない

まずは基本的なタイムの見方から説明していきたい。アドマイヤムーンの宝塚記念に臨む際の追い切りを、再び例に挙げたい。

アドマイヤムーン 宝塚記念
6/09(土) DW 重 助手      73.5-57.3-42.2-12.0 ⑨ 馬なり
6/10(日) 栗坂 稍 助手      55.8-41.3-27.7-13.9   馬なり
6/13(水) DW 良 岩田   85.4-69.0-53.7-39.5-11.2 ⑨ 一杯
6/16(土) DW 稍 助手 (7)98.4-69.2-55.0-41.1-12.7 ⑨ 馬なり
6/21(木) DW 良 助手 (7)95.6-66.5-52.5-38.3-11.5 ⑨ 一杯

6月13日(水)に岩田騎手が跨って行われた追い切りは、85.4-69.0-53.7-39.5-11.2と計時されている。このタイムは、ラスト6ハロン-ラスト5ハロン-ラスト4ハロン-ラスト3ハロン-ラスト1ハロンを走るのに要した時間という意味である。つまり、13日の追い切りはラスト6ハロンから時計が計時され、ラスト6ハロンが85秒4、ラスト5ハロンが69秒0、ラスト4ハロンが53秒7、ラスト3ハロンが39秒5、そしてラスト1ハロンが11秒2のタイムで走ったということである。

6月16日(土)と21日(木)には、ラスト7ハロンからの時計が計時されている。その際には、(7)という形で6ハロンの時計ではないことが示されている(表記の仕方は媒体によって異なる)。レースを前にして、いつもより少し長めの追い切りを掛けたということになる。当然のことながら、長めを追い切る方が馬にとってはハードであり、馬体が絞りきれない場合や、スタミナを強化しておきたい場合に施されることの多い調教である。アドマイヤムーンの場合は前者で、香港遠征から帰ってきて一旦緩めた馬体を絞る目的で、長めから追い切りを掛けたのだろう。その効果はバツグンで、宝塚記念当日には恐ろしくきっちりと仕上がった馬体で私たちの前に登場した。

調教の「タイム」に関しては、それぞれのコースにおける標準時計(目安)のようなものもあるにはあるのだが、ここで詳しく紹介することはしない。なぜなら、誤解を招く恐れがあるだけではなく、タイムが様々な外的要素に大きく影響される以上、見なくてよい(知らなくてもよい)ケースの方が圧倒的に多いからである。時計の速い・遅いに目を奪われたばかりに、調教の判断を誤ってしまうことの何と多いことか。

たとえば、アドマイヤムーンにおいても同じことがあった。宝塚記念に臨むにあたって、岩田騎手が初めて跨って追い切られた際、「最後の直線で追った時、周りの風景が一瞬消えた。こんなこと初めて」と岩田騎手は取材陣に語った。周りの風景が消えたと思わせるほど、アドマイヤムーンの瞬発力が素晴らしかったということなのだが、なるほどラスト1ハロンのタイムを見ると11秒2の速い時計が出ている。最終追い切りもラスト1ハロンが11秒5のタイムが出て、宝塚記念を実際に快勝したこともあり、アドマイヤムーンは最後に速い時計が出る=調子が良いという図式が強調されることになってしまった。

ところが、夏を越して、秋の天皇賞秋とジャパンカップはどうだったのだろうか。天皇賞秋とジャパンカップの追い切り時計を見てみたい。

アドマイヤムーン 天皇賞秋
09/26(水)  DW 重 助手        62.0-46.0-13.0 ⑨ 馬也
09/29(土)  DW 良 助手        61.0-45.7-12.7 ⑨ 馬也
10/03(水)  DW 稍 助手 88.8-73.1-58.0-42.0-11.6 ⑨ 強め
10/06(土)  DW 稍 助手 90.8-75.1-59.4-43.1-12.3 ⑧ 馬也
10/11(木)  DW 良 助手 85.2-69.2-54.0-39.4-11.9 ⑧ 馬也
10/14(日)  栗坂 良        58.2-42.7-27.6-13.7 馬也
10/17(水)  DW 良 助手 86.4-70.9-55.4-40.4-11.5 ⑨ 一杯
10/20(土)  DW 重 助手     74.5-58.5-42.4-12.4 ⑨ 馬也
10/24(水)  DW 良 助手 86.8-70.4-56.1-41.3-12.1 ⑨ G一

天皇賞秋は、1週間前追い切り(10/17)で、ラスト1ハロン11秒5という切れ味を見せた。この時点で、アドマイヤムーンは好仕上がりだと誤解し、宝塚記念に続き、極上の切れ味でアドマイヤムーンが天皇賞秋の盾をも奪取する姿を思い浮かべた人は少なくなかっただろう。

ところが、最終追い切りはというと、ラスト1ハロン12秒1と、宝塚記念時に比べると、数字だけを見ればやや不満が残る内容であった。天皇賞秋でのアドマイヤムーンの取捨は、ラスト1ハロンだけの時計を見るだけではどちらとも言えない、というのが正直なところであった。

ご存知のとおり、結果は6着に惨敗。直線に向いて、これから追い出される時に他馬に寄られたというアクシデントはあったものの、私の見る限り、隣にいたダイワメジャーに比べると、致命的な不利ではなかったように思える。アドマイヤムーンの天皇賞秋での敗因は、宝塚記念をピークの出来で快勝したことにより、天皇賞秋までの短い期間では本調子にまでは持ってこられなかったことに尽きる。それでもゴールまで渋太く伸びた走りは、さすがゴドルフィンに40億円でトレードされただけのことはあった。

アドマイヤムーン ジャパンカップ
11/10(土) DW 稍 助手    75.1-59.3-44.5-13.5 ⑨ 馬也
11/14(水) DW 良 助手 86.1-70.3-55.3-41.0-12.1 ⑨ 馬也
11/17(土) DW 良 助手        59.9-43.7-11.6 ⑧ 直一
11/21(水) DW 良 助手 86.0-69.8-53.6-39.6-12.3 ⑨ 一杯

続くジャパンカップでは、1週間前の追い切りのラスト1ハロンが12秒1、最終追い切りは一杯に追われたもののラスト1ハロンが12秒3と、結局11秒台を計時することはなかった。前走の天皇賞秋の敗因を最終追い切りでの時計の遅さに求めた人々は、12秒1と12秒3という今回の追い切りのラスト1ハロン時計を理由にして、こぞって宝塚記念時の体調にはないと捲くし立てた。距離不安説も加わり、ジャパンカップでは5番人気と評価を大きく下げることになった。

Admiremoon03 by echizen

しかし結果は、メイショウサムソンやポップロックなどの実力馬を退けて、アドマイヤムーンの完勝であった。岩田康誠騎手の積極的な騎乗や、通ったコースの有利不利は多少あったにせよ、アドマイヤムーンの体調が天皇賞秋からは一変しており、宝塚記念の時の体調に戻っていたことは確かである。結局、1週間前でも最終追い切りでも、ラスト1ハロンで11秒台を切ることが出来なかったにもかかわらず、本番のジャパンカップでは見事な走りを見せてくれたのだ。つまり、アドマイヤムーンの体調は、ラスト1ハロンの時計とは全く関係がなかったということである。

(第14回へ続く→)

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「君は野平祐二を見たか?」

Kimihanohirayuujiwo 3star

作曲家の坂本龍一氏は、「自分のやっていることの98%は10代に吸収したことでできている」と娘に宛てた手紙に書いた。98%とまではいかないが、私の競馬に対する考え方や情熱なども、実は十代の頃に身につけたものがほとんどであり、その多くを野平祐二という人物に大きく影響されている。私の競馬観は野平祐二のそれだと言っても過言ではないだろう。

野平祐二は日本の競馬を大きく変えた男の一人である。昭和の後半、世界にはほど遠かった日本競馬を今日のレベルにまで高め、しかも底上げした。騎手としては、騎乗数の少なかった時代に1339勝を挙げ、リーディングジョッキーにも輝き、スピードシンボリと共にヨーロッパ競馬に挑戦した。調教師としては、20世紀最強馬であるシンボリルドルフを管理し、ダービーやジャパンカップを含む数々のG1レースを制した。

野平祐二が生きた日々は、まさに日本の競馬にとって最もエポックメイキングな時代であった。だからこそ、この本には、尾形藤吉、和田共弘、保田隆芳、加賀武見、栗田勝、武田文吾、藤澤和雄、柴田政人、岡部幸雄という、日本の競馬を語る上で外すことの出来ない男たちの名前が登場する。まるで明治維新が日本という国を大きく変えたように、彼らが切り拓いてくれた道があるからこそ、私たちは今こうして競馬を楽しむことができる。

しかし、ダビスタで競馬を覚えた昨今の競馬ファンは、野平祐二らが生きた激動の時代については意外や知らない。著者の木村幸治氏は、そのような状況を、皮肉を込めてこう綴る。

やがて日本一の騎手となり、英仏米豪の競馬で実戦を経験し、二十世紀の日本競馬史で史上最強馬といわれる馬の現役生活に付き添った。この野平祐二が騎手として生き、調教師として馬に添った間に、日本競馬はその相貌を変えたのである。その事実を競馬に深くかかわった人は知っているが、競馬を馬の血統や馬券の世界だけでいとおしみ続けた人の多くは知らない。

かつて私は、競馬の師にこんな質問をしたことがある(不遜にも)。

「本物の予想家とそうでない予想家の違いは?」

師はためらうことなくこう答えた。

「起源(origin)を知っているかどうかだ。」

当時は全く意味が理解できなかったが、今は少しだけ分かるような気がする。私の周りを見渡してみると、競馬だけに限らず、その道に通じている人は必ずその道の起源を詳しく知っている。その道が好きだからこそ、その道がどこから来て、どこへ向かっているのかを知りたいのは当然のことだ。起源を知ることが馬券の当たり外れにどう関わるのかは未だに分からないが、起源を知りたいという知的探究心が本物の予想家とそうでない予想家を隔てるのだろう。この本のタイトルは、「君は日本競馬の起源を知っているか?」という著者の問いかけでもある。昔のことなんか知っても予想には何の役にも立たないと思っているそこのあなたにも、せめてこの本だけは読んで欲しい。この1冊だけでいい。


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ウオッカ復活記念:壁紙無料プレゼント企画

まだ先週の興奮も冷めやらぬ中ですが、ウオッカの復活を記念して、壁紙無料プレゼント企画を行います。もちろん今回の壁紙も、優駿で好評連載中のPhotostudと「ガラスの競馬場」とのコラボレートによるものです。昨年のダービー時の壁紙はただのレース写真ではなく“作品”として仕上げましたので、今回もその流れを踏襲し、ウオッカシリーズを作ってみました。私にとっても、Photustudにとっても、かなりの自信作となります。

壁紙をデスクトップに設定していただくと分かるのですが、あっという間に、東京競馬場の広い空と緑のターフが画面一杯に広がります。そして、まるで自分があの時、たくさんのファンからの祝福の拍手に包まれながら、ウオッカの最も近くで勝利の喜びを分かち合ったかのような、幸せな瞬間を再体験することが出来るはずです。

Vodkan

壁紙は2サイズ(「1024*768通常版」と「1280*768ワイド版」)で用意しております。ご希望の方にはどちらのパターンも差し上げますので、お気軽にお申し出ください。

■応募方法は以下の通りです
件名を「ウオッカ復活記念壁紙」とする。
本文に、
①ご希望のサイズ「1024*768」か「1280*768」を必ずご記入ください。
②「ガラスの競馬場」に対する“感想”を教えてください。
例)好きなコーナーや印象に残ったエントリーなど
③「ガラスの競馬場」に対する“ご意見”をお寄せください。
例)こんな企画を行って欲しい!こんなことについて書いて欲しい!など

内容が確認でき次第、壁紙画像(JPG)を添付して返信いたします。

→ご応募はこちらから

・応募期間は6月末日までとさせていただきます。
・メールアドレス(個人情報)を第三者に開示をすることは決してありません。
・画像の著作権はPhotostudが所有します。また、商用目的の無断複製、転載を禁止します。


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死ぬまで18歳

Yasuda08 by photostud

逃げたくはないが逃げないと良さが出ないコンゴウリキシオーがハナに立ち、前半800mが46秒2という昨年よりも僅かに遅いペースを作り出した。後半の800mが46秒5だから、ほぼ平均ペース、このメンバーとしてはスローペースで流れたため、後ろから行った馬にとっては苦しい展開となり、積極的に乗られた馬たちが上位を占めた。

ダービー以来の勝利となったウオッカは、全ての要素が見事に噛み合った。最大の勝因は、海外遠征明けでどん底であった前走をひと叩きされ、体調は驚くほどに回復し、馬自身の精神面にもゆとりが生まれていたことだろう。また、伸び伸びと走られる府中コースに加え、内枠を引いて馬場の良いところをロスなく回ってこられたことも大きい。直線に向くや、あっという間に馬群を割って他馬を引き離し、ゴールまで伸び切った。ようやく、あの強かった頃のウオッカが戻ってきた。

ウオッカの体調が驚くほどに回復したと前述したが、まだ回復途上であったこともまた事実である。回復途上で安田記念を勝ったということは、この後、更に体調が上向くことが予測されるので、ぜひとも宝塚記念に出走してほしい。昨年の宝塚記念には出走するべきではなかったが、今回は出走しても良いのではないかと個人的には思う。

岩田康誠騎手の勝ちに行った騎乗も見事であった。敏感な牝馬にテン乗りだったにもかかわらず、腹を括ってスタートから出して行った勇気には、いつものことながら頭が下がる。もし先行してバテてしまえば非難に晒されるのを承知の上で、それでも攻めた思い切りの良さは、馬を抑える技術とバテても最後まで持たせることが出来るという自信に裏付けられているのだろう。

今回の岩田康誠騎手の騎乗を見て、他の騎手はどう思っただろうか?ヴィクトリアマイルの時に同じ先行策を取っていたらバテしまっていたかもしれないし、今回の安田記念で抑えて後ろから差しても届いていたかもしれない。馬の体調や出走メンバー等が異なる中での比較はナンセンスだが、今回のような乗り方でウオッカを勝たせたという事実は大きい。そろそろ、多くのジョッキーが自身の騎乗スタイルを見直す時期が来ているのではないだろうか。

アルマダは香港勢では唯一、馬体重が増えていたように、日本の環境にも慣れ、持てる能力を十分に発揮していた。今回はウオッカの瞬発力について行けなかったが、最後まで渋太く伸びていた。内が伸びる馬場で不利になりがちな外枠から、思い切って先行したホワイト騎手の好判断も光った。さすが香港ナンバーワンジョッキーである。短期免許を取得して日本で騎乗するプランもあるようなので、ぜひとも期待したい。

エイシンドーバーは、福永祐一騎手が内枠を利して、最大限の成果を引き出した。決してスパッと切れるタイプではないが、いい脚を長く使っている。もちろん馬自身が力をつけていることもあるが、今回に限っては、好枠とジョッキーの冷静な騎乗が功を奏した。

1番人気に推されたスーパーホーネットは、ここ最近のレースでは珍しく、直線で伸びを欠いた。馬体重の推移からも分かるように、前走がピークの体調であった。上積みがないばかりではなく、体調が下降線を辿っていては、G1メンバーの中ではさすがに苦しい。

グッドババは、当日の馬体重マイナス15kgが表すように、明らかに馬体が萎んでいた。昨年の安田記念時と同じ体重であり、香港ではコンスタントに500kg台で走っているところを見ると、単純に輸送を苦にするタイプなのだろう。パドックや返し馬レース前にすでに勝負は終わっていた。また、5連勝を達成した前走のチャンピオンズマイルが、ピークの出来であった。


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申し込みを締め切りました。

「プロフェッショナル馬券戦術ライブ」CDの申し込みを締め切りました。お申込み頂きました皆さま、ありがとうございました。このライブでお話している内容が、何らかの刺激やヒントになれば幸いです。まずは楽しんで聴いてみてくださいね。「G1攻略&競馬場データ集」は、次の宝塚記念についての見解はもちろん、夏競馬におけるコース・馬場の見極めとしても、ぜひ参考にしてください。

また、質問メールも受け付けております。このライブCDを聴いて頂いて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしございましたら私宛のメールにて遠慮なくドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご感想もお待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)


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ウオッカウイニングラン

突然のお誘いにも関わらず、本日のミニツアーに参加していただきました皆さま、この場を借りて改めてお礼を申し上げます。

最高の場所に席を取ってくれたたまバスさん、ぜひフリーペーパーは実現させましょう!愛知からお越しいたたいたKさん、今度は中京競馬場でお会いしましょう。勝負師のNさん、エイシンドーバーの複勝はさすがでしたね。古今東西、静岡から遠征されているOnykissさん、私の本命と被らなかったおかげでウオッカだけではなくアルマダまで的中されましたね(笑)。Aさん、応援し続けてきたウオッカを生で初めて観て、しかも勝つなんて最高でしたよね。Kさん、合流されるまでに大変な思いをされましたが、ウオッカが勝った姿を見て全てがふっとびましたね。滋賀からお越しいただきましたIさん、いつも誘って自分だけ勝って帰るなんてズルイ(笑)!Kさん、今回はお会いできて嬉しかったです。引越し大変ですが、また遊んでくださいね。個性的な馬がいなくなった話、とても良かったです。Tさん、ライブCDを買っていただいてありがとうございました。今度はゆっくりお話しましょう。Hさん、もう少しお話したかったのですね。今年1年、競馬を極めましょう!Nelsonさんも予想大会に参加して頂きましてありがとうございました。そして、最後にQuinaさん、今回もまた大変お世話になりました。カードが使えず、お金までお借りして申し訳ございませんでした。ベルモントSのDVDありがとうございました。いつかケンタッキーダービーに一緒に行きましょうね!皆さま、本当にありがとうございました。

私は馬券を外してしまいましたが、ウオッカが復活してくれて清々しい気分です。こんな気持ちにさせてもらったのは、ディープインパクト以来かな。レース後、祝福の嵐に包まれたウオッカと岩田騎手を見て、改めてウオッカの復活を願っていたファンの多さを実感しました。とても幸せな空間にいられたことを嬉しく思います。今日、競馬場に行って、本当に良かった!


ウオッカのウイニングランです。 喜びを爆発させる岩田騎手を、暖かい祝福が包んだ瞬間でした。

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◎グッド馬場

Jiromaru

安田記念は2005年よりアジアマイルチャレンジの最終戦として位置づけられ、それ以降、香港のトップマイラー(もしくはスプリンター)がこぞって参戦してくるようになりました。全般的に、スプリント戦であれば香港馬、中距離以上のレースであれば日本馬の方が強いのですが、ことマイルの距離においては、香港馬と日本馬は互角のレベルにあります。

そのため、わずかに日本に地の利があるとしても、基本的には国際的な強いマイラーが勝つのが安田記念ということになるはずです。つまり、本当に強いマイラーであれば、フューチュリティS→ドバイデューティーフリー→チャンピオンズマイル→安田記念というレース体系の中で戦ってくるはずで、そういう馬を狙うべきだということです。

本命は5連勝中の◎グッドババに打ちます。昨年は初来日で7着と惨敗してしまいましたが、その後、完全に本格化しました。サラブレッドにとって、海外へ遠征することにはデメリットとメリットがあります。デメリットは、輸送や環境の大きな変化によって馬が傷んでしまうこと。メリットは、輸送や環境の大きな変化によって、馬が精神的に強くなったり、リフレッシュされることです。グッドババの場合は、完全な後者だったのですね。元々能力は高かったのでしょうが、昨年の安田記念を境に、馬が変わりました。

前走のチャンピオンズマイルは、4コーナーでは既に先団に取り付き、直線では馬なりで先頭に立つ勢いの圧勝でした。他馬とはエンジンの性能がふたつぐらい違う感じでしたね。馬体や走り方を見る限り、スパッと一瞬の切れ味がある馬ではなく、しぶとく伸びて、最後はパワーでねじ伏せるタイプです。決して派手な勝ち方をするわけではありませんが、こういうタイプが充実すると、なかなか取りこぼしが少ないのが特徴です。

あまり内を引きすぎると、押し込まれて、馬場の悪いところを通らされる心配がありましたが、9番枠ならばギリギリセーフでしょう。道中は馬場の良いところを選んで走り、最後の直線ではド真ん中に出して追ってきて欲しいものです。少し重くなってきている東京の馬場も、グッドババにとってはGood馬場!だと思います。

ウオッカは、馬体をフックラと見せ、毛艶も良くなってきているように、どん底の状態であった前走に比べ、明らかに体調は上向いてきています。もちろん、この馬にはダービーを勝ったことによる燃え尽きという、目に見えない要素があるので要注意ですが、今回は久しぶりのチャンスなのではないでしょうか。また、牡馬に混じって走ったドバイデューティーフリーも非常に価値が高いと思います。このレースを勝ったジェイペグがシンガポール国際カップも制したように、メンバー・内容ともにハイレベルな一戦での僅差の4着でした。日本馬の代表として、グッドババと叩き合いを演じて欲しいものです。

現在1番人気に推されているスーパーホーネットは、昨年の秋以降、充実した走りを続けていますね。前走の京王杯SCの走りは圧巻でした。中間は美浦に長期滞在して、苦手な輸送を避ける作戦です。ただ、休み明けを経て、少しずつ減っている馬体が気になりますね。特に前走の勝ちっぷりと馬体重を見る限り、前走がピークで、本番へ向けての大きな上積みは望めないはずです。あとは充実してきている現在の力がどこまで通用するかでしょう。

馬場を考えると、スズカフェニックスにもチャンスが訪れるかもしれません。ダービーが終わり、私たちの張り詰めた気持ちがスッと緩むのと時を同じくして、ダービーまではなんとかもっていた芝も、急激にガタっと悪くなってしまいます。今年の安田記念はダービーに引き続きCコースで行われますので、どう考えても馬場の内側が傷んでいますよね。そこを走らされた馬が、いつのまにかスタミナを奪われて失速するというシーンを、安田記念で私は何度も観て来ました。グッドババやウオッカに比べ、スタミナという面では一抹の不安が残りますが、馬場の良いところを走られる外枠を生かすことが出来れば、好走も期待できるはずです。

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今春最後のチャンスです!

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「プロフェッショナル馬券戦術ライブ」CDが残り僅かとなりました。一人でも多くの方々にお伝えしたいと思っているのですが、いかんせん作成するまとまった時間が取れない私の都合で、限定発売にさせていただいていることをご理解ください。

このライブでお話しているテーマは、ラップから『レースレベルを判断する』ということと、馬の本質を知ることによって『レースへの適性を見極める』ということです。特に『レースへの適性を見極める』ということについては、集中連載「サラブレッドはコースで演技する」や「Good馬場!」でお伝えしてきたコースや馬場とサラブレッドとの深い関係性についてお話しています。昨年の有馬記念でマツリダゴッホが勝った理由が分かるでしょうし、また逆に競馬の難しさを感じるかもしれません。そういう目の前にある馬やレースについて、どう考えていくべきかという実践的な内容になっています。

また、この“プロフェッショナル”とは、決して私がプロフェッショナルという意味ではなく、このライブCDを聴くことによって、あなたがまるでプロフェッショナルになったかのような視点で競馬を見ることが出来るようになりますよということです。実際に競馬を見る目が変わったと言ってくれた参加者の方もいて、とても嬉しく思いました。

ダービーは終わってしまいましたが、競馬はこれからも続いて行きます。宝塚記念、そして夏競馬に向けて、馬券力のレベルアップをしておきたいという方は、今年の春最後のチャンスになりますので、ぜひこのライブCDを聴いてみてください。

■ライブ隠し撮り動画(柴田政人騎手の対角線理論について話しています)


ライブの報告や参加者の感想はこちら
http://www.glassracetrack.com/blog/2007/12/post_0e8c.html


「プロフェッショナル馬券戦術ライブ」CDの内容は以下の通りです。
Disc1 ラップからレースレベルを判断する(55分)
■ラップの原則
■理想的なペース配分とは?
■武豊騎手の「1馬身下げると2馬身前へ」
■ダイワスカーレットの秋華賞
■ラスト3ハロン、中盤などを切り取ってしまうことの怖さ
■柴田政人騎手の対角線理論
■キングカメハメハVSディープインパクト(ラップ編)

Disc2 ラップからレースレベルを判断する~レースへの適性を見極める(48分)
■サイレンススズカとディープインパクトはどっちが強かった?
■今だからできる、サイレンススズカの天皇賞秋の結末予想
■サラブレッドの能力を形成する4大条件とは?
■瞬発力型、持続力型なんて本当にあるの?
■メジロマックイーンのジャパンカップ
■テイエムオペラオー、アドマイヤベガ、ナリタトップロードをグラフにしてみると…
■グラスワンダーはどんなコースを得意としたか?

Disc3 レースへの適性を見極める(37分)
■ハーツクライが逃げられるようになった理由
■差し馬が有利なコースなどない!?
■首の使い方のうまい馬、下手な馬
■かき込みの強い馬はどんなコース、馬場で力を発揮するのか?
■一本の線の上を走る馬ベガ
■遠心加速度は2倍3倍ではなく2乗3乗
■出走表でまずどこを見るか?
■ローカル競馬場には勝ちパターンがある
■嶋田功騎手とデットーリ騎手

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Sityou
(MP3形式、3分40秒)

ライブCDの内容は、CD3枚(合計140分)と当日使用したレジュメ(板書付き14ページ)と「G1レース攻略&競馬場データ集」(104ページ)になります。かなりの量の内容になりますので、ゆっくりとお楽しみください。

料金は5000円のみ(税込み・送料、代引き手数料無料)でお分けいたします。お支払い方法は代金引換になります。ライブの参加費と同じ料金でお分けしたかったのですが、今回は冊子の作成・製本等のコストもあり、どうしても難しいのです。逆に安くて心配と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、情報商材ではありませんので、ひとりでも多くの皆さまに聴いていただきたいという思いを込めています。

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そして、今回、特別に作成しました「G1レース攻略&競馬場データ集」(なんと104ページ!)は、私がおよそ15年間にわたって書き綴ってきたG1レースの研究ノートです。ひとつひとつのG1レースの重要なポイントを足したり削ったりしながら、大切な部分だけを残しています。また、JRA全10場の競馬場データも収録しています。コースの特性や馬場の状態がひと目で分かるようになっていて、とても便利です。

G1note_2

このG1研究ノートの凄いところは、開催条件やコース変更がない限り、10年後、20年後まで使っていただけるということです(15年間の蓄積ですので当然といえば当然ですが)。使い方としては、この本をハンドブックとして片手に取っていただきながら予想をして、レースが終われば、あなたの考えや大切に思うポイントをさらに書き加えていくというところでしょうか。そうすれば、毎年進化していく最強の予想ツールになるはずです。この「G1レース攻略&競馬場データ集」だけでも料金分の価値は十分にあると私は思っています。

プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

お申し込み方法
Step1メールフォームにてお申し込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。
Step2お申し込み確認メールが届きます。
Step3お届け先住所にライブCDが届きます。
*代金引換ですので、ライブCDをお受け取りの際に料金はお支払いください。

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また、質問メールも受け付け致します。このライブCDを聴いて頂いて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたら私宛のメールにて遠慮なくドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご感想もお待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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超回復しているウオッカ:☆5つ

ウオッカ →馬体を見る
前走に比べ、馬体に柔らか味が戻り、毛艶も素晴らしい。
肉体的には超回復しているので、あとは精神面のみか。
Pad5star

エアシェイディ →馬体を見る
スッキリとした無駄のない馬体で、全体的なバランスがよい。
もうワンパンチ足りない印象があるので、G1レースでどうか。
Pad3star

エイシンドーバー →馬体を見る
メリハリに欠け、正直、全体のバランスも褒められたものではない。
気持ちの強さがこの馬の武器だが、馬体面では特筆すべきはない。
Pad2star

オーシャンエイプス →馬体を見る
3歳時に比べても、全体的なパワーアップが著しい。
切れ味で勝負する馬だけに、距離短縮は好材料になるだろう。
Pad4star

キストゥへヴン →馬体を見る
いかにも牝馬といった線の細い馬体だが、3歳時に比べ成長している。
Pad3star

ジョリーダンス →馬体を見る
芦毛馬だけに判断が難しいが、毛艶があまり良くない印象を受ける。
表情からも、集中力を欠いている様子が窺われる。
Pad2star

スーパーホーネット →馬体を見る
ここに来て、ようやく馬体が競走馬らしいラインになってきた。
決して見かけは良くないが、走り出すと良いタイプ。
Pad3star

スズカフェニックス →馬体を見る
絶好調時と比べてしまうと、どうしても馬体の柔らか味が足りない。
といっても仕上がりが悪いわけではなく、またコンスタントに走ってきそう。
Pad3star

ドリームジャーニー →馬体を見る
まだ完成途上の幼さを残す馬体で、このメンバーでは見劣りする。
斑点は浮かび上がっているが、もうひと絞りできそうな馬体。
Pad2star

ニシノマナムスメ →馬体を見る
馬体に伸びがあり、毛艶も良好だが、後肢の肉付きが物足りない。
このメンバーに入ると、パワー不足を感じさせる馬体。
Pad2star

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名勝負とは?

Meisyoubu

名勝負とは何だろうか?

かつて、田原成貴という騎手が、「平成8年の阪神大賞典でのナリタブライアンとマヤノトップガンのマッチレースは、言われるほど名勝負ではない」と言っていたことを、ふと思い出した。田原氏は、あの阪神大賞典は、「マヤノトップガンがただカウントを取りにゆくようなストレートを投げ、それをブライアンが打ち返しただけのレースである」と主張する。お互いが100%の力を出し合った上で、鎬を削ったレベルの高いレースではないというのだ。

それに対して、今度は武豊騎手が、平成9年のマヤノトップガンがサクラローレルやマーベラスサンデーをまとめて差しきった天皇賞春を、「マヤノトップガンはハマッただけ」と言っているのも面白い。横山典弘サクラローレルと武豊マーベラスサンデーが互いに意識をして早めに仕掛けた中、後方で待機して漁夫の利を得たのが田原成貴マヤノトップガンであったということである。

田原氏の主張も、武豊騎手の意見も、お互いに間違ってはいないだろうし、そういう見方も当然あると思う。そして、騎手である以上、自分の負けたレースを名勝負とは認めたくないということでもあろう。つまり、1つのレースを取っても、観る人の視点や立場が異なれば、名勝負ともなり、凡レースともなるということである。

それでも、名勝負とは、「それぞれの背景をもつ役者が揃ったレースで、その役者たちがあらん限りの力を出し切って死闘を繰り広げたことにより、観客に感動を呼び起こすこと」であると私は思う。

勝負である以上、勝ち負けが存在するわけだが、名勝負に勝ち負けはほとんど関係ない。阪神大賞典のマヤノトップガンは負けはしたが、ナリタブライアンに最後まで食らいついたことにより、壮絶なデットヒートを演出した。一方の天皇賞春では、サクラローレルとマーベラスサンデーが火花の散るような意地の張り合いをしたことにより、マヤノトップガンの奇跡の豪脚を演出した。

そして、名勝負に何よりも大切なことは、どれだけ観客の心を動かしたかどうかということである。たとえばボクシングでも、鮮やかに勝った試合よりも、たとえ負けたとしても、何度倒されても立ち上がった試合の方が観客の心を動かし、名勝負とされることが多い。そういう意味では、平成8年の阪神大賞典も平成9年の天皇賞春も、どちらのレースも名勝負であると私は思う。

あれから10年以上の年月が経ち、日本馬のレベルは海外に匹敵するほど格段に上がった。しかし、その反面、私たちの心を動かす名勝負が繰り広げられることが少なくなった気がする。今年の安田記念こそは、競馬って最高!と思える名勝負を久しぶりに観てみたい。

photo by fake Place

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安田記念のラップ分析

Yasuda

12.4-11.4-11.6-12.3-12.4-13.1-12.0-12.3(47.7-49.8)H
12.6-11.1-11.5-11.3-11.4-11.8-11.4-12.2(46.5-46.8)M
12.4-11.2-11.3-11.9-11.8-11.9-11.2-12.2(46.8-47.1)M
12.3-11.0-11.2-11.3-11.3-12.3-11.6-12.0(45.8-47.2)H
平成14年
12.3-10.8-11.3-11.5-11.7-11.7-11.6-12.4(45.9-47.4)H
12.1-10.9-11.5-11.5-11.7-11.2-11.5-11.7(45.8-46.1)M
11.9-10.4-11.4-11.9-11.9-11.3-11.6-12.2(45.6-47.0)H
12.2-10.7-11.0-11.7-11.8-11.4-11.3-12.2(45.6-46.7)H
12.4-11.0-11.4-11.6-11.7-11.5-11.4-11.6(46.4-46.2)M
12.3-10.7-11.1-11.8-11.6-11.3-11.5-12.0(45.9-46.4)M

アジアマイルチャレンジの最終戦になっているため、外国馬の参戦も多く、過去10年のラップを見ても、スローに流れることはまずあり得ないことが分かる。ごまかしの利かない府中のマイルコースでペースが速くなるのだから、豊富なスタミナが要求される非常にハイレベルな一戦となり、実力が正直に反映される舞台となる。

上がり3ハロン→2ハロンのタイム(赤字)に注目すると、平成14年以前は0.5秒以上速くなっている年がほとんどであるのに対し、平成14年を境にして、ほぼ同じ、もしくは遅くなっている。これは最近の安田記念にラスト3ハロン目から既に速くなってしまう傾向があることが分かる(その分、勝ち時計も速くなっている)。つまり、ラスト2ハロンの瞬発力勝負に強い馬ではなく、ラスト3ハロンから長く良い脚を使うことのできる持続力のある馬を狙うべきである。

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そしてまた夢は続いてゆく

Derby08 by photostud
ダービー2008-観戦記-
レッツゴーキリシマが果敢にハナを奪い、前半73秒6―73秒1というイーブンペースを作り出した。前日の降雨の影響で、後ろから行く馬にとっては追い込みにくい荒れた馬場だったにもかかわらず、全馬を直線だけで一気に差し切ったディープスカイの強さが目立ったレースであった。

勝ったディープスカイは、中2週という強行ローテーションをものともせず、NHKマイルCに続いてまたもや強靭な末脚を繰り出し、キングカメハメハ以来の変則2冠を達成した。府中のマイル戦を勝つ底力とスタミナが、ダービーでも通用することを証明した。初勝利を挙げるのに6戦を要した馬が、NHKマイルCだけではなく、まさか頂点のダービーを制するまでに成長するとは、関係者でさえも当初は想像できなかったに違いない。大外を風のように駆け抜けたディープスカイを観て、競馬は本当に分からないものだと思った。

四位騎手がディープスカイを完全に手の内に入れて、末脚を信じて乗っていたことも大きい。最後の直線に向くまでは、とにかくディープスカイのリズムを最優先して走らせていた。1番人気を背負ったプレッシャーもあっただろうが、落ち着いて折り合いに専念できたのは、昨年のダービーを優勝した自信と経験の裏づけがあったからに違いない。前にも書いたように、ディープスカイは決して乗りやすい馬ではなく、それをいとも簡単に勝たせたかのように見せてしまう四位騎手の技量の素晴らしさ(特に折り合い面)は見逃されてはならない。

あわやという場面を作ったスマイルジャックは、スプリングS後に萎んでいた馬体を、皐月賞後の1ヶ月で見事に立て直してきたのだろう。馬体こそ良くは見えなかったが、パドックでの歩様には力強さが漲っていた。最後はねじ伏せられた格好になったが、正攻法の競馬をして負けたのだから、今回は勝った馬を褒めるべきである。夏を越して、実りの秋につながる成長を心待ちにしたい1頭である。桜花賞やオークスに続き、小牧太騎手は無欲無心で乗って好結果につなげた。

ブラックシェルはスタート後に前をカットされ、その後、馬がエキサイトして終始引っ掛かってしまい、末脚を失ってしまった。武豊騎手があれだけ引っ掛けられ続けたのも珍しく、一旦スイッチが入ってしまうと抑えきれないほどに、ギリギリの仕上げで出走してきたのだろう。それでも3着を確保したように、スタート後のアクシデントがなければ、勝ち負けになっていたのではないだろうか。一生に一度しかないダービーだけに、陣営の悔しさは思い余りある。

2番人気に推されたマイネルチャールズは、折り合いを欠くことやアクシデントもなく、最後まで力を十分に出し切っていた。敢えて苦言を呈するとすれば、これだけの器の馬を寒い時期にも走らせ続け、成長を止めてしまった陣営もしくはオーナーサイドの方針には疑問が残る。少なくとも京成杯は使う必要のないレースであった。本気でクラシックを勝ちたいと思うならば、目先の勝利を捨てる決断も必要なのではないだろうか。

ダート4連勝で臨んできたサクセスブロッケンは、最後の直線で力尽き、最下位でゴールした。芝のレースがダメということではなく、パドックから入れ込んでいたように、これまでのレースとは全く異なる環境に対応できなかったということだろう。芝に挑戦するのは、もう少し体がシッカリと出来てからでもよい。ただ、挑戦そのものには意義があったと思うし、私たち競馬ファンにも大きな夢を与えてくれたことは確かである。そして何よりも、普段は馬のリズムを優先して走らせる横山典弘騎手が、スタートから馬を押してでもダービーを勝ちに行った姿を見て、私は久しぶりに心が震えた。夢は破れ、そしてまた夢は続いてゆく。

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