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踏み込みの深さが意味するものは?

Humikomi_1

パドックでよく言われる、「後肢(トモ)の踏み込みがいいから、この馬は調子がいいですね~」という馬の見方がある。踏み込みの深い馬=調子の良い馬という等式は、かなり昔から、まるで定説のように信じられてきた。

しかし、私はこの定説に少し疑問がある。なぜなら、パドックでは馬はみな興奮しているので、普段よりも脚は大きく出るものだからだ。踏み込みのときに、いかにも力が入っているように見える馬は、興奮しているだけで、かえって良くないのではないかと思う。G1レースに出てくるような馬を見てもらっても、それほど力強くは映らないのではないだろうか。また、飛節の角度が大きい馬は自然と踏み込みも深くなるので、踏み込みが深い馬がいいとは一概に言い切れない。

それよりも、後肢の踏み込みの深さは、距離適性と密接な関係にある

スプリンターは前肢よりも後肢が発達しているので、後肢を深く踏み込み、一完歩一完歩に力を使いながら歩く。これで全力疾走すれば、短距離はなんとかもっても、距離が長くなってしまうとスタミナが続かないということになる。それに対して、ステイヤーの踏み込みは、後肢が深くなくても、リズミカルに踏み出され、返しもスムーズで無理がない歩き方をする。このように、スプリンターとステイヤーでは、踏み込みの深さや力強さが違うのである。

つまり、踏み込みの深さから分かるのは、調子の良さではなく、短距離適性なのである。もし短距離戦のパドックで踏み込みが深く力強い馬を見つけたら、スプリンターの資質が表れているということで狙ってみても面白いだろう。しかし逆に、もし長距離戦のパドックでそういう馬が歩いていたら、道中で引っ掛かってしまう、もしくは最後の直線でスタミナ切れを引き起こしてしまうのではないかという心配をしたほうがいい。

さらに、パドックで馬の動きのどこを見るかと問われれば、後肢の踏み込みよりも、前肢の出ではないかと私は思う。パドックで馬の調子を見極めるのは非常に難しいので、私は多くは語れないが、前肢が綺麗に(スムーズに)出ているように見える馬は好走する率が高いと思う。騎手にとっても、後肢よりも前肢の出が気になるという。乗馬経験のある方ならよく分かるのだが、前が窮屈だったり、硬かったりする馬は、乗っていても気持ち悪いものだ。

もっとも、前肢の出が綺麗か(スムーズか)どうかということを見極めるのも、また難しいのであるが…。

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小倉記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Kokurakinen

■1■七夕賞からは直結しない
サマー2000シリーズ第3戦。昨年から北九州記念が1200m戦となり、小倉記念が7月最終週へとスライドされた。このため、主なステップレースは七夕賞となるが、レースの特徴から考えても七夕賞と小倉記念は直結しないはず。

なぜなら、七夕賞が福島競馬場の荒れてきた馬場で行われることに対し、小倉記念は野芝が生え揃った絶好の馬場で行われるからである。野芝は気候の暖かくなる6月くらいから成長し、8月の最も熱い季節に最盛期を迎える。野芝100%で行われる小倉競馬場の馬場は、これ以上ないほどの絶好の高速馬場となる。つまり、七夕賞ではパワーが求められるのに対し、小倉記念は高速馬場に対応できるスピードが求められることになるのだ。

しかし、後半からラップが急激に上がるため、スピードの持続力も必要とされることになるところがミソ。速い持ち時計があり、なおかつそのスピードを支えるスタミナを秘めた馬が狙いか。

■2■前走の着順
前走の着順別の小倉記念での成績を見てみたい(過去10年間)。

前走1着    【3・4・2・11】 連対率35%
前走2着    【4・0・3・5】 連対率33%
前走3着    【0・1・1・8】 連対率10%
前走4着    【0・0・1・7】 連対率0%
前走5着    【0・1・0・7】 連対率13%
前走6着以下 【1・2・0・22】 連対率12%

前走で勝ち負けになっていた馬の連対率が圧倒的だが、これは夏の上がり馬が活躍していること以上に、北九州記念と小倉記念の結びつきの強さを示している。1ヶ月前にほぼ同条件で行われていた北九州記念の好走組が、小倉記念でも好走するのは至極当然である。

しかし、上で述べたように、主なステップレースが北九州記念から七夕賞へ変わったことにより、前走の着順がそのまま小倉記念へとスライドすることはなくなるはずである。どちらかというと、七夕賞のレースが適性に合わなかった馬の巻き返しというパターンが多くなるはずで、前走の着順はさほど気にしなくてもよいだろう

■3■内枠有利
昨年まで、小倉記念は馬場の内が悪い重賞であった。なぜなら、連続開催の3回小倉が始まる頃、1回小倉以降に張り替えた部分のAコース最内がかなり傷んでくるからである。ちょうどその辺りに小倉記念は位置していたため、馬場の良い所を走られる外枠を引いた馬は有利であった。しかし、昨年からは開催時期がズレたことにより内外の有利不利がなくなった以上、4つコーナーの小回りコースということを考えれば内枠有利となる。

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カミソリとナタと

Kamisoritonatato
by fake Place

カミソリやナタなどと物騒なタイトルたが、何てことはない、競走馬の末脚の切れ味のことである。「コダマはカミソリ、シンザンはナタの切れ味」という武田文吾調教師のコメントが由来だが、競馬界では日常的に使われている表現のひとつである。

まず、カミソリとナタとはどちらも切れるのだが、その切れ方が違う。カミソリはスパッと切れるのに対し、ナタはザクッと切れる。つまり、カミソリの方がナタよりも鋭く切れる。かといって、カミソリの方が切れ味が良いかというと、そうとは限らない。たとえば大きな木をカミソリで切っても切れないように、切る対象物によっては、カミソリよりもナタの方が切れる。カミソリが鋭く、ナタが鈍いということではなく、あくまでも切れ方が違うのである。

これをそのまま競馬に当てはめてしまうと、カミソリの切れ味とは、一瞬で鋭く切れる末脚のことで、対するナタの切れ味とは、良い脚を長く使える末脚ということになる。確かに間違ってはいないのだが、これだけではあまりにも抽象的で分かりにくい。もう少し具体的に、かつ厳密に述べると、以下のようになる。

カミソリとナタとの違いは、“スピードがスタミナに裏打ちされているかどうか”である。分子がスピードで、分母がスタミナとすると分かりやすい。その馬のスピードに対してのスタミナの比重が軽ければ、末脚はカミソリの切れ味となり、スピードを支えているスタミナが豊富であれば、末脚はナタの切れ味となる。

たとえば、総合力は同じだが、スピードとスタミナのバランスが違う2頭のサラブレッドがいるとする。Aという馬はスピードが勝っていて、そのスピードを後半の末脚に生かすタイプであり、Bという馬はスタミナが豊富で地脚が強いタイプである。この2頭が1000mのレースをすると、以下のラップが刻まれる。

A 10.9→10.9→10.8→10.6→10.0
B 10.8→10.8→10.8→10.4→10.4

結果としてタイムは同じなので同着であるが、レースでの末脚の切れ方は異なる。Aがラストの1ハロンで10.0という一瞬の鋭い末脚を披露したのに対し、Bは良い脚をコンスタントに2ハロン続けて使っていることが分かる。言うまでもないが、Aがカミソリの切れ味で、Bがナタの切れ味である。

Aは一瞬にしてスピードを爆発させスタミナを消費してしまうので、ゴーサインを出すタイミングが難しい。早く仕掛けすぎると、ゴール前でガス欠を起こしバタバタなんてこともありうる。このようなタイプは直線が短いコースの方がレースはしやすい。直線に向いてから仕掛けて、そのままゴールとなるからだ。

Bは豊富なスタミナを支えにしてスピードを持続させるので、実はこれもゴーサインを出すタイミングが難しい。仕掛けが遅すぎると、脚を余してしまうなんてこともありうる。このようなタイプは直線が長いコースの方がレースはしやすい。直線の短いコースでは、4コーナーを回る時点から仕掛けなければならず、スムーズなコーナーリングを妨げることになるからだ。

ところで、カミソリとナタとの違いは、“スピードがスタミナに裏打ちされているかどうか”と前述したが、そうすると、たとえ同じ馬の末脚であっても、距離によってはカミソリの切れ味にもなり、ナタの切れ味にもなるということにはならないだろうか。

マイルCSを連覇したデュランダルは、現役屈指の末脚を持ち、スピードとスタミナのバランスの取れた名マイラーである。この馬の末脚の切れ味はカミソリなのだろうか、それともナタなのだろうか?大方の見解としては、デュランダルの末脚はカミソリの切れ味ということになるだろう。他馬が止まって見えるほどに、その末脚は鋭いからだ。

しかし、私の見解は多少異なり、カミソリかナタかはレースの距離によって変わってくると考える。正確に言うと、デュランダルの場合、1200m戦ならばナタの切れ味で、マイル戦ではどちらとも区別は難しく、2000m戦ではカミソリの切れ味となるだろう。1200mのレースにおいては、他馬と比べてスタミナの比重が重いため、追っつけて追っつけて最後に差しきるというナタの切れ味になる。それに対して、2000m以上のレースにおいては、ジックリと溜めて最後に末脚を爆発させるというカミソリの切れ味になる。

durandal by M.H

つまり、その距離において、どれだけのスピードがどれだけのスタミナに支えられているかによって、末脚が一瞬の爆発的なものになるのか、長く持続されるものになるのかが決する。この馬はカミソリで、あの馬はナタと一概に決め付けることはできないのだ。

「コダマはカミソリ、シンザンはナタの切れ味」という武田文吾調教師のコメントは、そういった意味では的確ではない。コダマの末脚も、距離によってはカミソリにもなり、ナタにもなり得るのだ。親切心から付け加えさせてもらうとすれば、「“ダービーの2400mを走るとすれば”、コダマはカミソリ、シンザンはナタの切れ味」となるだろうか。


関連エントリ
そのまま、そのまま!:「函館はカミソリ、新潟・外回りはナタで切れ」

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函館記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Hakodatekinen

サマー2000シリーズ第2戦。札幌と函館の開催が平成9年に入れ替わり、函館記念は別定戦からハンデ戦に変更された。当初は軽ハンデ馬が大穴を連発したが、近年は極端な波乱はない。とはいえ、小回りコースのハンデ戦だけに荒れる要素は十分にある。

■1■上がり馬が狙い目
G1       【0・1・2・9】 連対率8%
G2       【1・0・1・8】 連対率10%
G3       【2・2・0・28】 連対率13%
オープン特別 【6・6・4・58】 連対率16%
1600万下  【0・0・1・3】 連対率0%
1000万下  【0・1・2・9】 連対率8%
500万下   【1・0・0・0】 連対率100%

過去10年で前走がG3クラスから2頭、オープン特別から6頭の勝ち馬が出ているように、これまでに実績のある馬ではなく、この夏に力を付けてきた(調子を上げてきた)馬が狙い目である。また、前走がオープン特別であった連対馬12頭中、10頭が巴賞出走馬である。函館記念1本に狙いを定めてきた上がり馬に注目すべき。

■2■2000m以上のスタミナが必要
トニービン、ニジンスキー、ノーザンダンサーなどの血を引く馬たちが活躍しているように、函館競馬場独特の洋芝によって、パワーはもちろんのこと、字ヅラ以上のスタミナが必要とされる。また、速い上がりが求められるレースになることはほとんどないので、瞬発力勝負では分が悪かった馬の巻き返しにも期待したい。

■3■中盤が速くなりやすい
12.6-11.4-12.1-12.0-11.9-12.0-12.0-11.8-11.9-12.2(60.0-59.9)M
12.3-11.2-11.7-12.1-12.1-12.1-12.3-12.4-12.2-12.2(59.4-61.2)H
12.8-11.2-11.8-12.4-12.5-12.2-12.1-11.9-11.8-12.0(60.7-60.0)M
12.6-11.3-11.6-12.4-12.6-12.8-12.4-13.0-13.0-13.4(60.5-64.6)H
12.6-11.8-12.7-13.0-12.9-11.9-12.0-11.9-11.7-12.3(63.0-59.8)S

過去5年間のラップ構成を見ると、毎年異なった展開で流れていることが分かる。そのため、レースレベル自体は違ってくるのだが、中盤(向こう正面)が速くなりやすい傾向は毎年同様である。ジョッキーがJRAで最も短い直線を意識するため、向こう正面から既に動き出すからである。そのため、ペースや競馬場のコース形態のわりには逃げ馬が残りにくく、先行馬、そしてさらに、内を通って差を詰めることの出来る差し馬にとって有利なレースになる。

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◆第3位指名◆キュンティアの06(牝)父ダンスインザダーク

第3位指名はキュンティアの06(牝)である。しなやかな馬体の造りで、利発そうな顔つきからも気性の良さが窺える。陣営の「ハミをかけてビシッとやったらいくらでも時計が出そうで…」というコメントからは、気性が前向き過ぎて距離が持たない可能性もあるが、伸びのある馬体面からは、マイルから2000mくらいまでの距離で良さの出る馬だと見ている。

Kyuntia

血統的には、父がダンスインザダーク、母がキュンティアで、今年のファンタジーSを制したオディールの下である。近親にミエスクがいて、香港のグッドババと同じ牝系になる。母のキュンティアは、キャリア1戦ながらにして阪神3歳牝馬S(現阪神ジュべナイルF)で2着に突っ込んできて、私にとっては勝ち馬アインブライド以上に印象に残っている馬である。

また、実はこの馬の下にもダンスインザダークがかけられていることにも注目したい。これだけあまたの種牡馬がいる中で、ダンスインザダークを2年連続してかけているということは、それだけキュンティアの06の出来が良かったということに他ならない。姉のオディールはあの凡庸な馬体でよくあそこまで走ったと思っているので、この馬には姉以上の期待をかけても良いのではないか。

そして、これはあくまでも個人的な感想だが、今年の大山ヒルズの生産馬は総じてレベルが高いと感じた。「優駿」の大山ヒルズの生産馬が掲載されている2ページのほとんどの馬が、(俗っぽい言い方をすれば)品格があって、走りそうな気配を漂わせている。社台ファームやノーザンファームよりも良く見せる馬が多いのではないだろうか。と思っていた矢先に、ルシュクル(父サクラバクシンオー)が7月5日のメイクデビューで勝利していた。今年の2歳は大山ヒルズの馬から目を離せない。

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◆第2位指名◆ガンズオブナバロン(牡)父スペシャルウィーク

第2位指名はガンズオブナバロン(牡)である。やや迫力に欠ける馬体ではあるが、毛艶も良く、全体的にコンパクトにまとまっていて、余計なパーツを搭載していないという印象を受ける。タクティクスのような大物感はないが、エンジン(心臓)が優れていれば化ける可能性もあるのではないだろうか。馬体だけで選ぶという今年のテーマと矛盾するようではあるが、エンジン(心臓)は外見からでは分からないものであるから、その辺りは運を天に任せるしかない。

Gunsofbalon

それから、後付けの理由ではあるが、スペシャルウィーク産駒は総じて小柄に出た方が走る傾向にある。なぜなら、スペシャルウィーク産駒は馬体が大きく出ることが多く、脚元に負担が掛かるため、満足な調教を施せず、素質を引き出すことが出来ないことがままあるからだ。たとえば、スペシャルウィークの代表産駒のシーザリオ(450kg台)、インティライミ(470kg台)ともに、コンパクトにまとまった中型の馬体である。それに対して、下級条件をウロウロしているスペシャルウィーク産駒を見ると、500kgを超える馬をよく見かける。ちなみに、ガンズオブナバロンの馬体重は牡馬にしては小さい440kg台だが、スペシャルウィーク産駒であることを考えると吉と出る可能性は高い。

また、これはPOGではなく馬券的なヒントであるが、スペシャルウィークの産駒は(たとえ大型馬でも)暖かい時期に馬体が絞れると走ることもある。インティライミが京都新聞杯(3歳時)を快勝し、先の宝塚記念であわやという好走をしたのも、馬体が絞れたことに大きな理由が隠されている。スペシャルウィーク産駒は時期と馬体重で狙い撃ちするのも面白い。

最後に血統について少し。父がスペシャルウィーク、祖母がウインドインハーヘアという、そう、あのディープインパクトの近親にあたる良血である。ノーザンファームの調教スタッフによると、「同じ時期の(ディープインパクトの)調教の映像を見ると、走り方がそっくりですね。時計が速くなってもフォームが崩れないところ、乗っていて気持ちの良い背中も、ディープインパクトと一緒です」とのこと。さすがのリップサービスだと思うが、それでもここまで言われると淡い幻想を抱いてしまいそうになる自分がいる。藤澤和雄厩舎に初のダービーの勲章をもたらすのは、この馬かもしれない。

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◆第1位指名◆タクティクス(牡)父アグネスタキオン

第1位指名はタクティクス(牡)である。馬体だけでPOG馬を選ぶ!というテーマに沿って、生産牧場や血統などは一切見ることなく、「優駿」に掲載されている立ち写真だけを頼りに、1頭1頭つぶさにチェックしていったところ、この馬に行き当たった。いや、行き当たったというよりも、一目惚れしてしまったと言った方が適切か。それぐらい、2歳馬としてではなく、サラブレッドとして理想的な馬体をしている。私がもし馬主で、セリ市でこの馬を見つけたら、迷うことなく手を挙げるだろう。

Tactics

何といっても、全体のシルエットが素晴らしい。頭は小さく、手肢はスラットと長く、胴部にも伸びがあって、それでいて筋肉のメリハリは欠いていない。皮膚の薄さが伝わってくるように、体も柔らかいはずである。また、賢そうな表情からも、おそらく精神的にも余裕があるのだろう。鑑賞者によっては、力強さを欠いたり、未完成に映るかもしれないが、そうではない。良い意味での「緩さ」があるということだ。この「緩さ」があるからこそ、クラシックディスタンスをこなしたり、爆発力が他馬よりも長く持続する。高級車のハンドルには必ず遊びがあるように、G1級のサラブレッドには他馬にはない「緩さ」があるのだ。

ちなみに、この馬の父は今年のダービー馬を輩出したアグネスタキオンであり、兄弟にはリンカーンやヴィクトリーといった大物が並んでいる。生産牧場もノーザンファームとくれば、3拍子揃ったと言える。そして、なんと「優駿」POGの指名人気馬の第2位でもあるそうだ!

しかし、くれぐれも言っておくが、私はこの馬を血統や生産牧場や世間の評判ではなく、馬体だけで選んだ。たとえこの馬が聞いたこともない種牡馬の産駒で、聞き慣れない生産牧場の出身で、全く評判になっていなくとも、私は間違いなくこの馬を指名する。何が言いたいかというと、つまり、それぐらいこの馬の馬体は秀逸だということだ。もちろん、私だけではなく、ほとんどの人はそう評価すると思うが。

今年は馬体だけでPOG馬を選ぶと宣言した以上、この馬を選ばないわけにはいかない。

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再掲:「インサイダー情報の罠」

Insider_1「インサイダー(競馬関係者)情報が知りたい」という声を耳にすると、つい私は悲しくなってしまう。そういった願望につけこんだ商売が横行していることを嘆いているわけではなく、インサイダー情報を知れば馬券が当たると思い込んでいる競馬ファンが、まだ多くいることに愕然としてしまうのである。

インサイダー情報を頼りに馬券の予想をしていたのは、もはや戦前の話である。現在と比べると限られた情報しか与えられていなかった競馬ファンが、どこからともなく流れてくる風の噂を大きな根拠として、馬券を買わざるを得ない時代が確かにあった。「あの調教師が絶対に勝てると言っている」とか、「あの馬はエビ(屈腱炎)が出ているらしい」等々、聞き捨てならない情報がまことしやかに人口に膾炙したのである。兎にも角にも、予想する上での拠り所が、嘘か本当かわからないはずのインサイダー情報にしかなかったのである。

しかし、戦後、私たち競馬ファンは、自分たちのイマジネーションを用いて馬券を買うことができる、ということを知ることになる。故大川慶次郎氏による「展開」の発見である。「展開」という概念は、今となっては当たり前のように用いられているが、当時は画期的な予想法であった。それぞれの脚質を分析し、実際のレースが行われる前に、仮想上のレースを想定するのである。競馬ファンひとりひとりが、自分の頭の中で、あらゆるイマジネーションを活用して、レースを予想するのである。これが競馬予想の民主化の走りである。

現代において、インサイダー情報などあるはずはない。競馬記者たちは毎日のように取材に来るし、馬体重はレース毎に発表されてしまうし(なんと今後は木曜にも!)、調教タイムも毎回公表されてしまう。何かを隠すことは難しく、そもそも無意味である。もしインサイダー情報というものがあるとすれば、恐ろしくニッチな情報か、もしくは嘘である。そんな時代に、インサイダー情報を元に、馬券を買おうと考える発想はあまりにも古すぎるのである。

とはいえ、やはりインサイダー情報という響きは魅力的で、私もその罠にハマリそうになったことがある。少し昔の話になるが、キングカメハメハのダービー祝勝会に招かれて行った時のことである。宴たけなわの時、私は席を外して、男性用のトイレで用を足していた。すると、若者二人が何やら楽しそうに話しながら一緒に入ってきて、私の隣の便器で、こんな会話をしながら用を足した。

「菊花賞はハーツクライで間違いないですよ。」
「確かにネ。」

帰り際に後姿をチラッと見たところ、おそらくその二人はノーザンファーム、もしくは社台ファームの牧場(育成)スタッフであった。キングカメハメハの祝勝会で、菊花賞はハーツクライで間違いないとは大っぴらには言えないが、トイレの中での会話だけに、かえって私には真実味を帯びて感じられた。しかも、この情報は私から聞き出したわけではなく、たまたま偶然にも私の元に降りてきたのである。この情報を知るものは、私以外にはいない。私はこの時点で、菊花賞はハーツクライで間違いないと確信してしまった。

結論から言うと、ハーツクライは菊花賞で1番人気に推されるも惨敗してしまった。そして、実は私もハーツクライの馬券を買うことはなかった。なぜなら、夏を越しての成長を期待していたにもかかわわず、馬体は相変わらず華奢なままで、ステップレースの神戸新聞杯でも力なく3着に破れていたからだ。

とはいえ、インサイダー情報の誘惑から抜け出すのは、容易なことではなかった。どう考えても、夏を越しての成長がないハーツクライは勝つ確率が低いのだが、「菊花賞はハーツクライで間違いないですよ。」というあの牧場スタッフの情報が邪魔をするのである。今から考えれば、牧場スタッフの主観的意見に過ぎなかったわけだが、当時はほとんど核心的な情報として、私の予想を占拠してしまっていた。せっかくの情報を切って捨てるのはもったいない、という感覚もあったように思う。いずれにせよ、あの時、ふと耳にしてしまった何気ないひと言が、私の菊花賞の予想を最後まで揺り動かしたのである。

もう一度言おう。現代において、インサイダー情報などはない。もしあるとすれば、恐ろしくニッチで主観的な情報か、もしくは嘘である。こんな時代に、インサイダー情報を元に、馬券を買おうと考える発想はあまりにも古すぎるのである。答えは与えられるものではなく、自分の手で見つけ出すものである。答えはいつもあなたの頭の中(インサイド)にある


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「第5回ホースフォトグラフ展」

私の大好きな写真家、星野道夫さんのこんな詩がある。

子供の頃に見た風景がずっと心の中に残ることがある。
いつか大人になり、
さまざまな人生の岐路に立った時、
人の言葉ではなく、
いつか見た風景に励まされたり
勇気を与えられたりすることが
きっとあるような気がする。

星野道夫さんは生涯にわたってアラスカを冒険し、アラスカの四季を撮り続けた。特に私は冬のオーロラの写真に心を奪われる。そこには神々しいばかりの美しさがあり、自然に対する畏怖を感じざるを得ない。星野さんの写真を前にすると、私の時間は止まる。素晴らしい写真にはそれだけの力がある。

競馬を始めて、初めて府中競馬場に行った時の、あの広い空は今でも忘れられない。その時の風景は、私の競馬の原体験として身体感覚で覚えている。それ以来、登山家が山に登るように、サーファーが海に行くように、私は府中競馬場へと向かった。雨が降っても、風が吹いても、暑い日も寒い日も、人生がどんな状況になっていようとも、私の居場所は競馬場にあったし、これからもそうだろう。

競馬が好きだから競馬の写真が好きなのではなく、競馬の写真そのものが私は好きだ。もし競馬を知らなかったとしても、おそらく私は競馬の写真が好きになっていただろう。競馬の風景を切り取った写真には、星野道夫さんの写真と同じく、非日常性と遥かなる自然が詰まっている。だからこそ、素晴らしい競馬の写真は心を打つ。励まされたり勇気を与えられたりすることも、きっとあるような気がする。

「第5回ホースフォトグラフ展」が、7月19日(土)~10月5日(日)まで、府中競馬場内の競馬博物館で開催される。川井博さん、関真澄さんといった大御所らと共に、あのPhotostudのメンバーである住吉里樹、薄田一郎が作品を公開する。今回は競馬博物館での展示ということで、開催期間も長いので、ひとりでも多くの皆さまに足を運んでもらいたいと思う。

Kibou 「希望」 撮影:川井 博

Thechair 「ザ・チェアー障害」 撮影:関 真澄

Matsuridagogh Deepimpact 
左「Matsurida Gogh 1.13」 右「Deep Impact 4.03r」
撮影・制作:Photostud

◆「第5回ホースフォトグラフ展」の詳細はこちら
Photostudによる手作りのチラシ(PDF)

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アイビスサマーダッシュを当てるために知っておくべき3つのこと

Aibisu

■1■牝馬の活躍が目立つ
牡馬・せん馬  【2・3・4・52】 連対率8%
牝馬       【5・4・3・25】 連対率24%

過去7回行われたレース中、牡馬が勝ったのはわずかに2回。しかも、その2回は、あのスプリンターズSを制し、直線1000mコースのスペシャリストであったカルストンライトオによるもの。つまり、それ以外の牡馬は、このレースで牝馬に勝ったことがない。連対率を見ても圧倒的な差が生じている。理由としては、平坦コースで牝馬特有の切れ味を生かせるということ、揉まれないということ、さらにもうひとつ付け加えると牝馬は気を抜かずにガムシャラに走るからだろう。

■2■ダート短距離血統の馬に注目
過去の連対馬を見ると、カリスタグローリー、サクラバクシンオー、Capote、スターオブコジーン、ウォーニングなど、ダートの短距離に強い血統の馬が並んでいる。このことからも、一気にアクセルを全開にしてトップギアに入ることのできる、後輪駆動のパワータイプが強いことが分かる。芝のスピードよりも、ダッシュするためのパワーが必要ということである。

■3■外枠有利というよりも
新潟直線1000mは外枠有利と言われるが、本当にそうだろうか。開催が進んで馬場の内側が傷んでくれば、外が走りやすいトラックバイアスが生まれることは確かだが、開幕週であれば馬場の内外は気にすることはない。それよりも、馬は埒(らち)を頼った方が走りやすいということである。直線だけの競馬は馬群が大きくバラけることが多く、他馬との間隔が開きすぎると、馬はフラフラして走りにくい。だからこそ、早めに埒(らち)を味方につけて突っ走った馬が有利ということになる。そういった意味では、手応えの良い馬が集まってくる外枠の方がレースはしやすい。

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集中連載:「調教のすべて」第14回

次に、全体時計についてはどうだろうか。全体時計の速さは、その調教自体のレベルの高さや厳しさを表すのだろうか?全体時計が速い追い切りを行ってきた馬は、体調も万全で、仕上がりも良好だと判断してよいのだろうか?

美浦の調教横綱と呼ばれていたダイワメジャー(父サンデーサイレンス母スカーレットブーケ)を例にとって考察してみたい。ダイワメジャーの現役最後の年(2007年)、秋シーズンのレース結果及びそのレースに臨むにあたっての最終追い切りの全体時計は以下のとおりである。

毎日王冠
2007/10/03(水) 南W 良 助手 64.0-49.9-36.2-11.9 3 G強

天皇賞秋
2007/10/24(水) 南W 良 助手 66.7-50.8-37.2-11.9 2 強め

マイルCS
2007/11/14(水) 南W 良 助手 61.6-48.8-36.5-12.4 2 仕掛

有馬記念
2007/12/19(水) 南W 良 助手 62.6-49.4-36.3-12.5 2 馬也

休み明けの毎日王冠は、あくまでも叩き台として、ゆったりと仕上げてきた様子が窺われる。最終追い切りもゴール前で強めに追っただけで全体時計(5ハロン)が64秒0という、全体的には8分通りの余裕を持たせた仕上がりであった。レースではハイペースに巻き込まれる形で3着に敗れてしまったが、それでも最後まで渋太く伸びており、次走天皇賞秋の連覇に期待を抱かせる内容であった。

しかし、休み明けをひと叩きした天皇賞秋では、ガラッと変わってくるのかと思いきや、最終追い切りも全体時計(5ハロン)が66秒7という軽めの調整に終始した。おそらくこの時点で、この秋シーズンは4戦することを決めていたのかもしれない。天皇賞秋ではなく、次走のマイルチャンピオンシップをピークに持って来て、余力が残っていれば有馬記念を走って引退というシナリオだったのであろう。また、毎日王冠から200mの距離延長ということを考えて、ダイワメジャーの精神面にゆとりを持たせるために、ビッシリと仕上げなかったという意味もあったに違いない。ご存知のとおり、レースでは最後の直線の勝負どころで致命的な不利を受けてまともに走られなかったが、結果としては9着と惨敗してしまった。

続くマイルチャンピオンシップは、ダイワメジャーにとって適距離であり、負けられない一戦であった。最終追い切りではビシッと追われ、全体時計(5ハロン)が61秒6という猛時計。まさに横綱という迫力満点の追い切りであった。レースでは、前年の走りをトレースするようなレース振りで、スーパーホーネットやスズカフェニックスの追撃を受けて立つ形で快勝した。これでダイワメジャーはマイルCS連覇、そして安田記念を挟んでマイルG1を3連覇となり、あのニホンピロウイナー、タイキシャトルと肩を並べることになった。

Tyoukyou19 by echizen

マイルチャンピオンシップの余勢を駆って出走した、引退レース有馬記念の最終追い切りでは、全体時計(5ハロン)62秒6を出した。前走のマイルチャンピオンシップには及ばないが、なかなかの好時計である。上り目こそないものの平行線という、勝ち負けになるだけの体調にあったのだろう。レースでは、デムーロ騎手の好騎乗にも助けられつつ、2500mという距離を克服して3着と好走した。これで引退するのが惜しいと思わせるだけの、ダイワメジャーらしい迫力満点の走りを披露した。

以上のように、ダイワメジャーの現役最後の年(2007年)、秋シーズンだけを取ってみれば、いかにも最終追い切りの全体時計の速い・遅いがレースでの結果に直結しているように見える。最終追い切りの全体時計が速い時はレースでも好走して、最終追い切りの全体時計が遅ければレースでは凡走してしまう。ダイワメジャーの体調の良さが、最終追い切りの全体時計に反映されているということである。

しかし、実は、最終追い切りの全体時計がレースでの結果に直結しなかったケースもまた多い。

(第15回へ続く→)

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ご要望に応えて再掲「武豊論」:日本一“押せる”ジョッキー

Ikkannpo by M.H

サラブレッドのスピードは、「一完歩の長さ(ストライド)×頻度(ピッチ)」で決まる。もちろん、疲労してバタバタになった馬は脚が伸びないように、同じ馬でも状況によって一完歩の長さは変わるが、走る頻度(ピッチ)が同じであれば、当然、一完歩(ストライド)を長く走った馬の方が先にゴール出来る。

一完歩の長さ(ストライド)は馬の持って生まれた肉体的特徴によるところが大きいのだが、数センチ位の長さであれば、実は騎手の技量によって補うことが出来るのだ。ゴール前1ハロンの完歩数は平均27完歩であり、もし一完歩が10cm長くなったとすると、27完歩×10cm=270cmで2.7m。つまり、ゴール前1ハロンだけで、なんと1馬身の差が生じることになる。このことからも、一完歩を少しでも長く走らせることが、一流騎手の仕事だといっても過言ではないだろう

日本のジョッキーでは、やはり武豊騎手が、この一完歩を少しでも長く走らせる技術に長けている。たとえば、ロジックを勝利に導いた2006年のNHKマイルCのラスト1ハロンには、武豊騎手の馬を伸ばす技術が凝縮されているといってよい。あれだけの接戦の中で、ほとんど鞭を使うことなく、馬の走るリズムに合わせて、ストライドを少しでも長く走らせることに集中している。そのストライドのわずかな差が、ゴール前のクビの差に結果的につながっているのである。もし他の騎手であったら、負けていても不思議ではなかったレースである。

日本では馬を“追う”というが、海外では“押す(PUSH)”という。馬を“追う”とは、ムチでビシバシ馬を叩くことではなく、手綱を通して馬を“押す”ことである。もう少し具体的に描写すると、馬が着地する時に、もう何センチか先につかせることによって、一完歩を長く走らせるのである。そのためには、馬の走りのリズムに合わせて手綱を引きつけ、タイミング良く解き放つことによって、馬体を最大限に収縮させなければならない。馬のリズムを崩さないように、少しずつ重心を下げて、ストライドを長く伸ばして走らせるのである。武豊騎手は追えないという筋違いの評価があるが、全くの誤解である。あえて言うならば、武豊騎手は“押せる”騎手なのである。


ちょっと余談
このCMシリーズはJRAの最高傑作だと思う。全力で追っていないため、馬を「押す(PUSH)」感覚は伝わってこないと思うが、武豊騎手の長身を馬の背に折畳んだ美しいフォームや、華麗な鞭捌きを堪能して欲しい。小田和正の歌声も最高!

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プロキオンSを当てるために知っておくべき3つのこと

Prokions

■1■1番人気が圧倒的に強い
初夏の阪神開催に移った2000年以降、過去8年間で1番人気は【6・2・0・0】と連対率100%という圧倒的強さを誇る。これはが実績馬に有利な別定戦であることが最大の理由である。だからといって1番人気を買えばよいというのは早計で、実績馬がそれほど重い斤量を背負わされないため、力のある馬が順当に勝つというのが本当の意味である。

■2■先行・差し馬向きのレース
12.0-10.3-11.1-12.1-12.3-12.5-12.7(33.4-37.5)H
12.3-10.5-11.5-12.0-11.8-11.6-12.6(34.3-36.0)H
12.2-10.6-11.1-11.7-11.9-12.1-12.3(33.9-36.3)H
12.0-11.0-11.5-11.7-11.6-12.0-12.2(34.5-35.8)H
12.3-10.1-11.0-11.9-12.1-12.4-12.9(33.4-37.4)H

過去5年、例外なくハイペースに流れていて、前に行く馬にとってはかなり厳しいレースとなる。それでも先行馬が活躍しているのは、阪神1400mダートコース(内回り)の最後の直線が352mと短いからである。後ろから行く馬向きの展開になるにもかかわらず、意外と直線が短くて差し切れないという現象が起こるのだ。逃げ馬にとっては苦しいレースだが、かといって追い込み馬も届かないという、先行・差し馬向きのレースとなる。

■3■外枠が有利
阪神1400mダートコースはスタート地点が芝となっていて、外枠から走る馬の方が芝を走る距離が長い。そのため、外枠に入った馬(特に先行馬)は、内枠に入った馬に比べ、スピードに乗りやすいという利点が生じる。先行・差し馬向きのレースと前述したが、特に外枠に入った先行馬には要注意である。

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七夕賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Tanabata

サマー2000シリーズの第1戦目。七夕の夜には、天の川の両側にある彦星と織姫星が年に一度会うはずなのだが、七夕賞で牡馬と牝馬のワンツーは過去10年で一度もない。というよりも、牝馬の出走すらほとんどなく、牡馬同士のガチンコ勝負が繰り広げられるハンデ戦となる。

■1■上がり時計不問
12.2-11.7-12.0-12.2-12.2-12.2-11.8-11.8-11.9-12.7(60.3-60.4)M 上がり3F36.4
12.8-11.4-12.1-12.5-12.6-12.3-11.6-11.6-12.2-12.6(61.4-60.3)S 上がり3F36.4
12.5-11.2-11.6-11.4-11.9-12.0-12.5-12.5-12.3-12.5(58.6-61.8)H 上がり3F37.3
12.4-11.5-11.8-11.6-11.7-11.7-11.8-12.0-12.1-12.7(59.0-60.3)H 上がり3F36.8
12.3-11.1-12.1-12.2-12.1-11.9-12.0-12.0-12.1-12.5(59.8-60.5)M 上がり3F36.6

過去10年で、全体の上がり3ハロンが36秒を切ったのはたったの一度。勝ち馬に限っても、35秒後半の上がりを切ったのはわずかに1頭のみ。馬場の劣化と、息の入らないペースによって、上がり時計が不問になる。軽い瞬発力ではなく、その対極にある、パワーとスピードの持続力が求められるレースである。もちろん、こういう上がり時計不問のレースでは前に行った馬が有利になる。

ただ、福島競馬場の2000mは、スタンド前直線を延長したポケットからのスタートで、1コーナーまでの距離は505mもあり、スタート直後に下り坂になるため、テンはかなり速く、逃げ馬には厳しい展開となる。その代わりと言うか、枠の内外による有利不利はほとんどない。

■2■マイラーでもステイヤーでも厳しい
直線の短い小回りコースということもあって、スタート直後からガンガン飛ばしていく速い流れになりやすく、最後は底力の勝負になり、豊富なスタミナが要求される。そのため、純粋なマイラーにとっては厳しいレースとなる。かといって、ステイヤーに向くかというとそうでもなく、ステイヤーは道中の速く厳しい流れに戸惑ってしまうことになる。どちらかに偏っていない、中距離馬を狙い打つべきである。

■4■ハンデがハンデにならない!?
斤量         成績       連対率
49kg以下     【0・0・0・6】    0%
49.5kg~51kg 【0・0・1・11】   0%
51.5kg~53kg 【1・2・3・26】  10%
53.5kg~55kg 【1・3・2・36】  10%
55.5kg~57kg 【6・2・3・17】  29%
57.5kg~59kg 【1・2・1・4】   38%

ハンデ戦にもかかわらず、ハンデが重くなるにしたがって連対率が上がる傾向がある。そして、勝ち馬は55.5kg~57kgのゾーンに集中している。

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世代の強さ(弱さ)はあるのか?

Wttennosyo08

競馬界でよく使われる「この世代は強いから(弱いから)」という世代間の力差を表す概念に、私は昔から違和感を持っていた。そこで、かつてルドルフおやじさんと手紙のやりとりをさせてもらった際、思い切って私の素直な疑問を投げかけてみたことがあった。2006年のエリザベス女王杯のことである。

治郎丸
「便宜的に世代をひと括りにすることもありますが、基本的に世代間での力差という概念には疑問があります。サラブレッドにはワインのような豊作の年という考え方は当てはまらないのではないでしょうか?やはり、馬1頭1頭の実力が全てであって、この世代が強いからこの馬も強いという捉え方は、どうもシックリきません。今年の4歳世代は、シーザリオは別格にして、確かにラインクラフト、エアメサイアあたりまではトップクラスの実力を持っていたと思います。ディアデラノビアもそれに次ぐ馬ですが、G1クラスだとワンパンチ足りないかなという印象です。」

ルドルフおやじさん
「3歳世代のおかげで、エリザベス女王杯のレベルが高くなったと思います。世代の強さというのはやはりありますね。農作物にも豊作年というのがあるでしょ?それだけの話です。人間にだってあるはずですよ。サラブレッドを特別な動物と見てはいけませんね。総じて強いというのは、何かあるはずです。総じて弱い世代の中にも、強烈に強い1頭はいます。カブラヤオーのように。」

このようなやりとりが行われた後、私は当時5歳馬であったスイープトウショウに本命◎を打ち、ルドルフおやじさんは◎カワカミプリンセス○ディアデラノビア▲スイープトウショウ△アサヒライジング×フサイチパンドラと印を打った。ご存知のとおり、結果は3歳馬カワカミプリンセスが先頭でゴールを駆け抜けたものの降着となり、2着に入った同じく3歳馬のフサイチパンドラが繰り上がりで優勝、私が本命を打った5歳馬スイープトウショウはクビ差の2着に終わった。

もしカワカミプリンセスの降着がなければ、3歳馬のワンツーで終わっていたわけで、ルドルフおやじさんの言う通り、総じて強い世代というものが存在することになる。しかし、強い世代であったはずの4歳馬ディアデラノビアが4着に敗れてしまった以上、この世代が強いからこの馬も強いではなく、馬1頭1頭の実力が全て、という私の考え方も正しいことになる。結局のところ、世代の強さはあるようでなく、ないようであるといった具合に、はっきりと結論が出ず仕舞いで2006年のエリザベス女王杯を私は終えた。

ところが、およそ1年半の年月を経た今年の天皇賞春にて、私は世代間の力差という概念の存在を目の当たりにすることになったのだ。私はアサクサキングスの敗因を、「前半1000mが思いのほか遅く流れてしまったことにより、上がりの速い競馬になってしまい、スタミナ勝負に持ち込めなかったため」と観戦記に書いたが、今振り返ってみると、それだけではなかった。アサクサキングスの最大の敗因は、今年の4歳馬と古馬の間にある厳然とした力差にあった。「スパートをかけた際も、さすがにサムソンはとりついてくるのが早かった。(上位2頭には)古馬一戦級の貫禄がありました」という四位騎手のレース後のコメントが、そのことを如実に物語っている。

さらに、今年の宝塚記念に至っては、過去10年間で4歳馬が8勝というレースの傾向にもかかわらず、勝ったのは6歳馬のエイシンデピュティで、2着は5歳馬のメイショウサムソンであった。4歳馬で最先着したのはアサクサキングスの5着、故障を発生してしまったロックドゥカンブの12着は度外視したとしても、3番人気に推されたアルナスラインはなんと10着。7歳馬であるエアシェイディやカンパニーにも先着を許すという情けなさである。雨が降って道悪になったことを考慮に入れても、あまりにも今年の4歳牡馬世代は弱すぎる。

世代の強さ(弱さ)というものは確かにある。

これが今の私の結論である。もちろん、強い世代に属する全ての馬が強いのではなく、弱い世代に属する全ての馬が弱いのということではない。世代間の力差とはつまり、これまで戦ってきたレベルの問題である。特に3歳馬と古馬、4歳馬と5歳以上の馬の間には、戦ってきたメンバーによるレベルの違いが生じるため、世代間の力差があって当然なのである世代間の力差とは、タイムやラップだけでは分からない、レースの密度の濃さや厳しさを大局的に把握するためのツールのひとつと考えてよいだろう。

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今年は馬体だけでPOG馬を選ぶ!

Pog08

今年のPOGはテンションがガタ落ちだった。なぜかと言うと、意気込んで応募しようとしていた「優駿」の『ゆうしゅんPOGノート選手権』の応募期限を間違ってしまったのである。4頭に絞り込むところまでは早々に済ませていたにもかかわらず、ノンビリと構えていたところ、ハガキを出しそびれてしまった。優勝者にはあのPhotostudがデザインしたオリジナルパネルがもらえたのに、嗚呼。たくさんの方々に参加を勧めておきながら、本当に情けない話だ。

そんなことで、今年のPOGは不参加にしようと考えていたが、丸1年間を棒に振るのも惜しい気がして、せっかくなので昨年に引き続き「Gallop POG」に参加することにした。「Gallop POG」は父親の違う産駒を6頭(牡馬3頭、牝馬3頭)選んで応募するのだが、「優駿」で4頭に絞り込む前がちょうど6頭だったので、幸いなことにそのまま応募すればよいことになった。再び気持ちを立て直して、今年も香港競馬ツアーを目指して頑張りたい。

さて、私はPOGをやり始めて今年で3年目になるが、これまでの反省を生かして、今年はPOG馬の選び方をガラッと変えてみた。というのも、1年目はフサイチオフトラ(父ブラックホーク)、2年目はポルトフィーノ(父クロフネ)ぐらいしか活躍馬を指名することが出来ていないからだ。ポルトフィーノに至っては、新馬戦、ではなくメイクデビューのレース振りを見てから後出しという体たらくだ。その他の馬たちはデビューすらも定かではない。

これまでの2年間は、基本的には思い入れのある血統や現役時代に応援していた馬の仔をピックアップしていた。たとえばブラックホーク産駒であったり、スペシャルウィーク産駒であったり、シンコウラブリイの仔であったりと。本当のところは、今年はキングカメハメハの産駒を選びたかった。個人的にも色々な思い出が詰まった馬だし、もしあのまま順調に走っていれば、ディープインパクトと互角の勝負をしたと今でも信じている。種牡馬としても、サンデーサイレンスの肌馬にドンピシャで、軽さとパワー、瞬発力と持続力が融合されれば、恐ろしいほどの強さを持った馬が誕生しても不思議ではないだろう。そのように、心を奪われた馬たちの産駒たちが、再びターフで活躍することに想いを馳せるのは、競馬最大の楽しみであり喜びのひとつである。POGであればなおさらだ。しかし、それではPOGでは勝てないのだ。

今年は馬体だけでPOG馬を選ぶ!

こう決めてからは、ただひたすらに「優駿」に掲載されている立ち写真を見続けた。(結果的に)「Gallop POG」に応募するのに、「優駿」を穴が開くほど眺めたというのも変な話だが仕方ない。1頭1頭の馬体を見ながら、まるでG1レースの「ガラスのパドック」でやるように、各馬を5段階評価していった。5つ☆が付いた精鋭たちのみをPOG馬として指名するつもりだ。もちろん、2歳馬の馬体など刻々と変化していってしまうことは百も承知だが、それでも、現時点での馬体からでも素質の原石を見つけることは出来ると信じて。


関連エントリ
けいけん豊富な毎日:POG指名馬確定!
ガラスの競馬場:◆第1位指名◆フサイチオフトラ(父ブラックホーク)牡

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ラジオNIKKE賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Radionikkei

■1■G1帰りの馬は消し
かつては「残念ダービー」と言われていたほど、ダービーに出走できなかった馬や、出走しても好走できなかった馬が好走したレースだが、過去10年では、前走がG1レース(ダービー、NHKマイルC、オークスなど)であった馬の成績は【1・1・3・20】と奮わない。前走が500万下であった馬の成績【4・6・1・30】と比べると、その差は明らかである。

それもそのはずで、前走がG1レースであった馬は、そのレースに向けて100%の仕上げで臨んでいるからである。目に見える見えないにかかわらず、ほとんどの馬の体調は、良くて前走から平行線、悪ければ下降線を辿って出走してくる。たとえG1レースに出走したような力のある馬でも、走られる状態になければ好走は望めない。

■2■1800m以上のスタミナ
この時期の福島競馬場は、芝が傷んで力を要する馬場になっている。野芝が成長を始めるものの、1回開催から期間が短いため、馬場の傷みは回復することなく進行していくからである。特に3~4コーナーにかけて内側の芝はかなり傷んでおり、各馬が馬場の良い外々を回すため、必然的に1800m以上の距離を走ることになる。

過去6年間のラップ
12.5-10.7-11.3-11.9-11.8-12.5-12.3-12.6-12.7(46.4-50.1)H
12.8-11.8-12.2-12.6-12.2-11.7-11.9-11.5-11.7(49.4-46.8)S
12.6-11.1-11.6-11.6-11.7-11.7-11.9-12.4-12.5(46.9-48.5)H
12.3-10.9-11.3-12.0-12.0-11.7-12.0-12.4-12.6(46.5-48.7)H
12.5-11.2-11.8-12.6-12.4-12.1-12.5-12.1-13.3(48.1-50.0)H
12.6-11.5-11.3-12.2-12.4-12.3-11.6-11.6-12.2(47.6-47.7)M

また、過去6年間のレースラップ(上記)を見てみると、ヴィータローザが勝った5年前のレースは例外として、ほとんどのレースが前傾ラップとなっている。各ジョッキーが直線の短さを意識し、好位を確保するために、前半からかなり厳しいペースでレースが流れていることが分かる。

つまり、以上の2点から、小回りの1800mというコース設定ではあるが、実は字ヅラ(1800m)以上のスタミナが必要とされるのである。

■3■長くいい脚を使える馬
福島競馬場の最後の直線は297mと短い。そのため、直線に向いてからの追い出すのでは遅く、各馬のスパートは3~4コーナーにかけて既に始まっている。コーナーを回りながらの仕掛けとなるため、一瞬の切れ味は生かしにくく、どちらかというとジワジワと伸びるタイプの馬にとって有利となる。もちろん、福島競馬場で実績のある馬は求められている適性に近いということだろう。

また、菊花賞を勝ったダンスインザダークの産駒や、将来の菊花賞2、3着馬が活躍していることからも、ラジオNIKKEI賞と菊花賞の間には深い連動性があることが分かる。求められている適性(長くいい脚を使える)が似ているということである。つまり、ラジオNIKKEI賞で好走した馬は菊花賞でも好走の確率は高く、逆に菊花賞で好走しそうな(血統の)馬がいれば、ラジオNIKKEI賞でも狙ってみても面白いということだ。

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函館スプリントSを当てるために知っておくべき3つのこと

Hakodatess

スプリント路線は別定条件が実績馬に有利なことが多く、夏のローカルG3であるこのレースにも例年メンバーは揃う。独特の重い馬場とコース形状によって、底力のあるスプリンターでないと勝ち切ることが出来ないレースとなっている。

■1■重い洋芝で構成される特殊な馬場
函館競馬場の最大の特徴は、路盤に野芝のない重い洋芝である。過去ほとんどのレースの勝ちタイムが1分9秒台で、かなり時計の掛かる特殊な馬場あることが分かる。このことによって、勝ち馬に求められる要素は以下の2つ。

1、ダートをこなせるぐらいのパワーがあること
2、1200m以上のスタミナを有していること

1はダート戦で実績のある馬、もしくはダートに強い血統構成の馬ということである。軽快なスピードや切れ味だけでは苦しく、速い時計のレースで強さを見せたことは、かえってマイナス材料になることもある。中京の後半開催になったCBC賞もパワー型の馬が活躍するレースであり、CBC賞組で好走した馬が順調に来れば、素直に力が反映されることだろう。

2は1200m以上のレースで実績のある馬ということである。直線に坂のない小回りコースとはいえ、これだけ時計の掛かる馬場だと、軽快なスピードを武器にした1200mがギリギリという馬では厳しい。1400m~1600mをこなせる底力が問われる。そういった意味からは、安田記念(好走)組も信頼できる。

そして、こういった函館特有の馬場だけに、函館競馬場で実績を残している馬はもちろん素直に評価したい。

■2■逃げ馬にとっては厳しいペースに
過去5年のラップ
11.8-10.5-11.2-11.6-11.7-12.5 (33.5-35.8)H
11.8-10.6-11.3-11.8-11.5-12.4 (33.7-35.7)H
12.2-10.4-11.0-11.5-11.6-12.3 (33.6-35.4)H
12.2-10.7-11.2-11.6-11.8-11.6 (34.1-35.0)M
12.0-10.4-11.4-11.7-11.2-12.2 (33.8-35.1)H

スタートしてから第1コーナーまでの直線は489mと長い。ダッシュを利かせた先行馬がそのままの勢いで行ってしまうので、ペースは自然と速くなる。ほとんどのレースは前が速い前傾ラップとなり、直線が短いことを考慮しても、逃げ馬には厳しいペースとなる。余裕を持って先行できる馬、もしくは差し馬を狙うべきである。枠順の内外による有利不利はほとんどない。

■3■牝馬の活躍
平成15年のビリーヴから4年連続で牝馬が制している。過去10年の連対率も32%【6・2・1・16】と、牡馬の11%【4・8・9・90】に比べ圧倒的に高い。直線に坂のある中央のコースに苦しめられていた牝馬がローカルの競馬場で活躍するという典型的な例である。また、総じてスプリント戦は牝馬でも活躍できる舞台でもある。

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至宝

Takaraduka08 by @84image
宝塚記念2008-観戦記-
エイシンデピュティの内田博幸騎手が押して押してハナを奪った。重馬場で上がり3ハロンが掛かったことを考慮に入れると、前半60秒6―後半62秒1はほぼイーブンペースとなる。この時期の阪神の傷んだ馬場に雨が降れば、力を要する走りにくい馬場になることは必至で、差し追い込み馬にとっては不利な展開となった。また、それ以上に、道悪に対する巧拙も問われた一戦となった。

勝ったエイシンデピュティは、迷うことなく先頭に立ち、自分の型に持ち込んで逃げ切った。今年に入っての勢いをそのまま体現したかのような渋太いレース振りで、心配された使い詰めによるガス欠は杞憂に終わった。最後の直線で他の有力馬がもがき苦しむ中、エイシンデピュティだけは道悪を苦にすることなく、普段どおりの走りを披露した。さらに、極端に力が要る馬場になったことも、パワータイプのこの馬にとってはプラスに作用した。馬場や展開を味方につけて、エイシンサニー以来18年ぶりのG1勝利を栄進牧場にもたらした。

内田博幸騎手にとっても、中央に移籍して以来、初のG1勝利となった。ゴール板のところでエネルギーをゼロにする、一滴の余力も残さない騎乗で、エイシンデピュティの力を完全に出し切った。初めてG1を勝ったピンクカメオの時も道悪だったように、ハミをしっかりかけながら、安定した騎座で馬を操る(エスコートする)技術に長けていることが分かる。実力的にはいつG1レースを勝ってもおかしくないジョッキーで、今回のように関西から有力馬を依頼されることが増えれば、自然と大きな勲章を手にすることも多くなるだろう。

勝ち馬とは対照的に、1番人気に推されたメイショウサムソンは不完全燃焼なレースであった。直線半ばでの不利よりも、スタート後に挟まれ、ポジションを下げてしまったことが悔やまれる。苦手とする道悪に怯むことなく、最後は力と意地で勝ち馬に迫ったが、わずかに及ばなかった。王者の意地は示した格好だが、それでも昨年の秋からの勝ち切れなさには、往年の凄みが失われている感もある。

それにしても、最近の武豊騎手の歯車の噛み合わなさは目を覆うばかりである。スタート後に挟まれてしまったことは運がなかったが、そこからがいけない。馬がエキサイトしたのだろうが、それでも、あのまま内を進みながらポジションを上げて行くべきであって、外に出すべきではなかった。もしかすると武豊騎手自身もエキサイトしてしまったのではないか、と思わせるほどのらしからぬコース取りであった。これまでは多少のロスがあっても差し切れてきたのかもしれないが、腕達者のジョッキー(今回で言えば内田博幸騎手)は残してしまうのだ。

インティライミの激走には驚かされた。佐藤哲三騎手の積極的な騎乗が光ったが、この馬自身も暖かい季節になって体が絞れてきたことで体調がアップしていた。もちろん、道悪を苦にすることがなかったことも大きい。残念だったのは、直線に向いてこれからという瞬間に、エイシンデピュティが馬体を併せに、アサクサキングスが外から切れ込んで来たため、進路を塞がれたことである。あのアクシデントがなければ、もしかすると勝っていたかも知れないと思わせるほどの素晴らしい走りであった。

4歳勢は良いところなく惨敗してしまった。アルナスラインは道中も苦しい位置に入ってしまい、そこから抜け出してくるだけの力はなかった。力が足りなかっただけではなく、馬体も太目残りに映ったように、今回は調整が難しかったようだ。ロックドゥカンブは岩田騎手が前半から積極的に攻めたが、4コーナーでは筒一杯になってしまっていた。道悪の影響もあったろうが、レース後に故障を発生していたことが判明したように、非常に残念な結果となった。最後に、アサクサキングスは4コーナーの手応えから楽勝かと思われたが、追われてから全く伸びなかったように、今日のような馬場は合わなかった。それにしても、多くのファンの夢を乗せたレースでもあるのだから、四位騎手にはもう少し丁寧に乗って欲しかった。

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ウオッカ壁紙:応募を締め切りました。

Vodka01

「ウオッカ復活記念:壁紙無料プレゼント企画」の応募を締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。今回の壁紙の出来の良さもありますが、それ以上に、ウオッカという歴史的名牝の人気の高さをひしひしと感じました。ディープインパクト後の競馬を支えるのは、やはりこの馬なのですね。宝塚記念に姿が見られなかったのは残念でしたが、その分、秋のG1戦線(特に天皇賞秋)での活躍が大いに期待できると思います。それまで楽しみに待ちましょう。

PS
宝塚記念を的中された皆さま、おめでとうございました!Iさん、阪神競馬場まで移動した甲斐がありましたね。けん♂さん、エイシンデピュティを見抜いた馬見、素晴らしいと思いました。keigoさん、春のG1を有終の美で飾りましたね。Mさん、4連勝でのフィニッシュ、もう言うことがありません。その他の皆さまもおめでとうございます。私はとことん負けたので、この悔しさをバネに夏競馬に向かいます(笑)!

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