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競馬の神様はいずこに?

Wtderby08

私にとっては痛恨の馬券であった。競馬の祭典ダービーだというのに、当日にどうしても外せない仕事が入り、現地で観戦できなかっただけでなく、前日に馬券を買わなければならない羽目になってしまったのだ。前日に購入することは慣れているのだが、その日、雨が降っている場合だけにはどうしても慣れることができない。このまま雨が降り続き、重馬場になるのか、それとも当日には降り止んで、良馬場での戦いになるのか。ここの見極めは難しい。

今年のダービーに限っては、雨が残るだろうという憶測(臆病な観測)のもと、良馬場であればかなりの自信があったディープスカイへの賭け金を下げた。ただでさえ何が起こるか分からない中で、さらに何が起こるか分からないのが重馬場の競馬というものだからだ。ディープスカイの切れすぎるほど切れる末脚も、あまりにも馬場が悪ければ削がれることもあるだろう。今年のダービーは控除率が5%も引き下げられるプレミアムレースで、大きく賭けるつもりだっただけに、なおさら忸怩たる思いではあったことは確かだ。

そんな私の暗澹たる思いとは裏腹に、ディープスカイに跨った四位騎手の騎乗は見事なものであった。スタートしてから全くの馬任せで第1、2コーナーを回り、向こう正面に至って先頭を走る馬との差が大きく開いているにもかかわらず、全く慌てることなくディープスカイのリズムで走らせていた。四位騎手の隣をフロテーションに乗って走っていた藤岡祐騎手が、「1コーナーで四位さんは笑っているように見えた」と言う気持ちもよく分かる。いくら末脚に自信があっても、おそらく中団でレースを進めるのではと考えていた私にとって、四位騎手の揺るがない騎乗には身の引き締まる思いがしたものだ。昨年のダービーをウオッカで勝った自信と余裕からなのか、それとも腹を括っているのか。おそらくどちらでもあったのだろう。一世一代のダービーで、勝ちたいという思いを完全に消し去ることの出来た四位騎手は、ダービージョッキーの称号に相応しかった。

しかし、勝利ジョッキーインタビューでの言動は褒められたものではなかった。以前、こちらのエントリで評価しただけに裏切られた気持ちもあった。私は勝利ジョッキーインタビューには特別な思いがあって、この場でいい加減なことをする騎手は断固として許せないのである。個人的には、佐藤哲三騎手の人をバカにしたような受け答えには肝を冷やすし、後藤騎手がかつてやっていたオチャラケもあまり好きではない。テレビで放映されるということは、不特定多数の人々の目に触れるということであり、その受け答えひとつで競馬ファンではない一般の方々の見る目も変わってくるからだ。

ジョッキーたちが、レースが終わって興奮しているのも分かるし、次のレースのことで頭が一杯なのも分かる。競馬のことを知らないインタビュアーの下らない質問に怒りを感じるのも分かるし、神聖なるダービーの勝利ジョッキーインタビューの場をぶち壊すような輩に心底腹が立つのも分かる。それでも、あなたは運良く特別な場を与えられて、競馬を代表するひとりのジョッキーとして、世界の人々に対してメッセージを語っているということだけは忘れないで欲しい。

日本一のジョッキー武豊騎手が偉大なのは、たくさん勝っているからではなく、馬乗りの技術が優れているからでもなく、日本の競馬のことを常に考えて生きてきたからである。「去年も勝たせてもらって、まさか2年連続でダービーを勝てるとは思わなかった。競馬の神様が今日も僕のところに降りてきたようだ」と四位騎手は話したが、ダービーの神様はもう二度と彼のところには降りてこないのではないかと思う。

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Comments

私は現地にいたんですが、「うるせぇ!」は酔っ払ったファンに対していったものだとしても、僕はびっくりして怖くなりました。
僕はアドマイヤドンが大好きで、JCDではタイムパラドックスの武騎手がうまく乗ってアドマイヤドンを負かしたのですが。そのとき、「くっそー!!納得できねぇぇ。同じ厩舎なんだから、ドンに勝たせろよ!!」と思いました。でも、インタビューでうまく受け答えをする武騎手を見て「だれでも勝ちたくて乗ってるんだもんね。いや、おめでとう」と思ったものです。

武騎手は本当に『人間』ができていると思います。

Posted by: D&D | September 25, 2008 at 01:18 AM

治郎丸さん、こんばんは。

ディープスカイのダービーの話かぁ…と読んでいたら、おやおやインタビューについての熱いお話。いいですねぇ!

私もだいたい治郎丸さんと同じような感じ方をしてました。あまり四位ジョッキーのことばかり言うのも気の毒かもしれませんが、同騎手をはじめとする勝利ジョッキーインタビュー時の微妙なタメ口調なども正直『?』ですし、池添ジョッキーの見ている方が恥ずかしくなるようなガッツポーズなんかも個人的には『?』です。

岩田ジョッキーの朴訥なインタビューとか、若手ジョッキーの慣れていさそうなインタビューとか、基本的にその人の人柄が垣間見れるようなインタビューが好きですね。

武ジョッキーについては、いい馬に乗ってるだけとか色々言われていますが、私も治郎丸さんと同じように彼ほど『日本の競馬』のことを考えている人はいないのではないかと思います。『競馬』を少しでも盛り上げようと地方にもあ

Posted by: onion | September 25, 2008 at 03:48 AM

すみません。途中で投稿してしまいました(汗)。

武ジョッキーのことですが、地方にも世界にも誰よりも精力的に足を運んでいますし、他のジョッキーもあれほど貪欲に競馬に向き合っているのだろうかというと大半は『?』ではないかと感じてしまいます。

武ジョッキーのインタビューについては、優等生的発言は多いですが、わきまえるべきところはわきまえておられるし、それにプラスアルファでユーモアを交えるというところが「流石一流」と思わされるところですね。
ユキチャンで重賞を勝ったときに『ユキチャンもそうですが、ユタカちゃんも応援してください』という内容のコメントをしていたときは、ホントに笑ってしまいました。

賭事という要素はありますが、見る側も見せる側もお互い気持ちよく行きたいもんですね。

Posted by: onion | September 25, 2008 at 04:05 AM

こんばんは。
昨年の天皇賞秋で治郎丸さんが、「前日予想は難しいですね。朝起きて、メイショウサムソンかなと思いました」と言われていたことをを思い出しました。メイショウサムソンも1枠でしたね。

私も、この時期は運動会や各種イベントでどうしても前日購入することが多くなります。直観は正しいと信じて秋競馬に臨みたいと思います。それでは。

Posted by: hagi | September 25, 2008 at 11:51 PM

D&Dさん

こんばんは。

武騎手のインタビューは見ていて気持ちが良いですね。

自分が違う馬を勝っていた時は、やっぱり武騎手を買っておけばよかったなあと思わせられます(笑)。

四位騎手の件は、当然、嫌がらせをした人を連れ出さなかった対応に第一の問題はあるのでしょうが、注意するにしても違った方法があったのではないかと思います。

アドマイヤドンのJCダート懐かしいですね。

まさか同厩舎の馬に内をすくわれるとは思わなかったですからね~。

Posted by: 治郎丸敬之 | September 26, 2008 at 01:06 AM

onionさん

こんばんは。

それにしても、本当に一部のジョッキーのインタビューにはドキドキさせられますよね。

ただでさえあまり良くないレッテルを貼られているんだから、みんなで頑張ってイメージアップしようよと思います。

onionさんのおっしゃる朴訥なインタビュー、私も好きですね。

石橋騎手のダービーなんかもステキでした。

岩田騎手の独特の間合いのインタビューも好きですし、安藤勝己騎手のさっぱりしたインタビューも好きです。

>『ユキチャンもそうですが、ユタカちゃんも応援してください』

これは知りませんでした。

こうして又聞きしただけでも、うまいなぁと思います。

必ずと言ってよいほど、インタビューの中にユーモアがありますよね。

勝った時のインタビューまでイメージしているのではと思わせられるぐらいです。

さすがですね~。

Posted by: 治郎丸敬之 | September 26, 2008 at 01:12 AM

hagiさん

いつもありがとうございます。

前日買いには大きな不確定要素がありますよね。

ほとんどのケースは気にしない方が良いのですが、たまに馬場が影響して結果が大きく違った後など、考えすぎて裏目に出てしまうんですよね。

メイショウサムソンもそうでしたね(笑)

>直観は正しいと信じて秋競馬に臨みたいと思います。

その通りだと思います。

それを貫けるかどうかが大切なのですよね。

Posted by: 治郎丸敬之 | September 26, 2008 at 01:15 AM

治郎丸さんお久しぶりです、こんばんは、僕も勝利ジョッキーインタビューに関しては同意見です。

四位の「うるせぇ」発言は、誰に対してのものかは分かりませんが残念でした。

そうですね、後藤騎手のソレは競馬界を盛り上げようとする気持ちや、自分の暴力事件の反省からだと思いますが知らない人にはわからないでしょうからね。

豊はやっぱりすごいですよね、当たり前ですが治郎丸さんがそのことをわかっていてくれて嬉しいです、サムソンには期待したいですね。


話は変わりますが、治郎丸さんはスカイは秋天と菊のどちらがいいと思いますか??

僕はタキオンの距離的性が3000もつのか見たいので、菊に来て欲しい来もします、もたないとは思っているんですが・・・・。

Posted by: 和人 | September 26, 2008 at 04:23 PM

私も、栄えあるダービーをグリーンチャンネル視聴。
四位騎手の「うるせぇ」発言に
「この人の馬券は買わない」と心に決めました。

いくら、酔っ払った客が「しーい!しーい!」と
馬鹿にしたように叫んでいようと、
舞台は日本ダービーですよ?
勝ったのはディープスカイという馬。
そこまで育て上げてきた陣営の賜物ですよ。
たまたま、四位騎手は巡り合わせで騎乗できただけ。

四位騎手のあの一言で全てを台無しにしてしまいましたね。

Posted by: onyxkiss | September 26, 2008 at 10:50 PM

和人さん

こんばんは。

それぞれの騎手に言い分はあると思うのですが、競馬を知らない人には分からないですからね。

武豊騎手の本当の凄さは、私も最近になってようやく分かるようになってきました。

彼がいたからこそ、今の日本の競馬はあると思っています。

さて、ディープスカイの件ですが、ありきたりの意見で申し訳ないのですが、私は距離だけで判断するならば2000mの方が良いと思います。

ただ、メンバーや3歳戦の3000mであれば、菊花賞の方がチャンスはあると思います。

もちろん、和人さんと同じように、3000mでの走りを見てみたいという気持ちもありますよ(笑)

折り合いが付く馬なので、全く心配ないと思っていますが。


Posted by: 治郎丸敬之 | September 27, 2008 at 01:57 AM

onyxkissさん

そうですよね。

それぞれの騎手に言い分はあると思うのですが、競馬を知らない人には分からないですから。

昔に比べ、とても良いジョッキーになってきたと思っていただけに、あらゆる意味で「もったいないなあ」と思ってしまいました。

トップジョッキーには、上手く乗るということだけではない責任があるということをもっと知って欲しいと思います。

いくら多くの人が競馬のイメージを高めようと頑張っていても、たったひとりのジョッキーの言動で崩れてしまうこともあるのですからね。

Posted by: 治郎丸敬之 | September 27, 2008 at 02:01 AM

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