« March 2009 | Main | May 2009 »

「プレミアムギャラリー~東京競馬場で輝いた馬たち~」

5月2日(土)~5月17日(日)の間、東京競馬場で展覧会を行います。タイトルは「プレミアムギャラリー~東京競馬場で輝いた馬たち~」です。展覧会といっても、何か作品を展示するというわけではなく、あのPhotostudの写真に私が言葉を添えさせてもらいます。昔から、「Photostudの写真にガラスの競馬場の言葉を添えたら面白いかもね」と語り合っていたのですが、ようやくコラボレーションが実現しました。

Premiumgallery01_2

一昨年のジャパンカップを勝ったアドマイヤムーンと岩田康誠騎手について書いたエッセイです。その他、東京競馬場で活躍したサラブレッドやジョッキーに11のエッセイを捧げています。Photostudの写真と私の言葉がどのようなケミストリーを起こすのか、実際に東京競馬場で体感してください。また、画家の武藤きすいさんも参加されています。パステル画を中心として、見ているとその世界に吸い込まれてしまいそうな美しい馬の絵を描かれる方です。

展覧会は青葉賞からヴィクトリアマイルの日まで開催しておりますので、ぜひお立ち寄りくださいませ。私も5月2日(土)とNHKマイルC、ヴィクトリアマイルの日は現地におりますので、お気軽にお声を掛けてくださいな。声を掛けてくださった方、またはアンケートに答えてくださった方には粗品をプレゼントします。

「プレミアムギャラリー~東京競馬場で輝いた馬たち~」
■場所 東京競馬場 フジビュースタンド3F センターコート
場所の詳細はこちら
http://www.jra.go.jp/facilities/race/tokyo/stand2_2.html?floorNum=3
■期間 5月2日(土)~5月17日(日)

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (87)

アサクサキングスが恐ろしいほどの出来:5つ☆

アサクサキングス →馬体を見る
前走時も凄かったが、今回の馬体も恐ろしいほどの出来にある。
筋肉のメリハリ、立ち姿のバランス等、どこを取っても今の充実振りが伝わってくる。
Pad5star

アルナスライン →馬体を見る
ここにきて少しずつピリッとしてきたが、それでもまだ絞り込める馬体。
筋肉量は十分なので、パワー勝負になればチャンスがあるか。
Pad3star

サンライズマックス →馬体を見る
この馬の良さは、首回りの太さからくるパワーだろう。
ただ、全体のシルエットを見る限り、距離延長はプラスには働かない。
Pad3star

ジャガーメイル →馬体を見る
スッと立って、香港遠征による疲れは完全に癒えている印象を受ける。
まだ少し余裕のある馬体だが、毛艶も良く映り、仕上がり自体は悪くない。
Pad3star

スクリーンヒーロー →馬体を見る
いつも良く見せない(見えない)馬なので、評価が非常に難しい。
ただ、昨年に比べても、馬体が拳ひとつ分伸びて、全体のバランスは良くなった。
Pad3star

ゼンノグッドウッド →馬体を見る
母父のホワイトマズルの血が色濃く出ている、胴長で絞り込まれた好馬体。
隠れたステイヤーという印象を受け、長距離戦でこそ本領発揮。
Pad4star_2

ドリームジャーニー →馬体を見る
G1レースを勝った2歳時に比べても、馬体全体に逞しさを増している。
ただ、胴部には伸びがなく、長距離向きの馬体ではないことは確か。
Pad3star

ネヴァブション →馬体を見る
歴戦の古馬らしく、良い意味で馬体が枯れてきている。
リラックスした立ち姿や表情からも、この馬としては好調を保っている。
Pad3star

ヒカルカザブエ →馬体を見る
立ち姿や馬体のバランスからも、まだ随所に幼さを残している。
それでいてこれだけ走るのだから、元来の素質が高いということだろう。
Pad2star

マイネルキッツ →馬体を見る
線が細いが、距離延長を考えるとかえってプラスに働くかも。
母父サッカーボーイの血が出ていて、長距離が合いそう。
Pad3star

モンテクリスエス →馬体を見る
筋骨隆々の馬体を見る限り、この馬がダイアモンドSを勝ったのは不思議。
持ち前の折り合いの良さを生かしても、このメンバーでどこまで。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (64)

京都3200m

Kyoto3200t

天皇賞春の専用コース。スタートしてから第1コーナーまでの距離は417mと長く、しかも緩やかな上りになっているため、無謀な先行争いはほとんどない。1週目は、ゆっくりと3コーナーを頂上とする坂を上って下りる。そして、スタンド前では馬を落ち着かせて、折り合いをつけることに専念する。もしスタンド前直線のペースが速くなった場合は、向こう正面が遅くなり、スタンド前直線のペースが遅くなった場合は、向こう正面が速くなる。ペース配分が重要になってくるため、騎手の腕の差が如実に表れるコースである。

菊花賞が行われる京都3000mとは距離的には200mしか違わないが、菊花賞がAコース(幅員35m)で行われるのに対し、天皇賞春はDコース(幅員25m)で行われる。そのため、天皇賞春が行われるDコースの方が4コーナーの回りがきつくなり、差し馬は外を回さざるを得ない。よって、菊花賞に比べ、天皇賞春は逃げ・先行馬がペース次第では逃げ残ってしまい、人気の差し馬が届かない可能性が高い。

道中のどこかで一旦息を入れることになるため、坂を下りながらのラストの800mのラップは速く、上がりの競馬になりやすい。それでも実質的には3200mを走るのであって、やはりスタミナがないと勝ち切ることはできない。瞬発力とスタミナの両方を兼ね備えていないと苦しい、紛れの少ない、実力が反映されやすいコースである。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (23)

天皇賞春を当てるために知っておくべき3つのこと

Haruten

■1■真の名馬と真の騎手が一体となって
真の王者を目指し、古馬が集結する春の天皇賞。数々の名勝負が演じられ、過去の勝ち馬には歴戦の名馬が名を連ねる。淀の3200mという舞台で勝利するためには、真の実力を持っていなければならない。「スタミナ」はもちろんのこと、高速馬場に対応できる「スピード」、「瞬発力」、そして、「スローペースに折り合える精神力」を備えていることが求められる。このうちのどれか1つでも欠いては、天皇賞春のタイトルを手にすることはできない。

また、長距離戦であるため、騎手の腕も問われる。道中の駆け引き、ペース判断、仕掛けのタイミングまで、騎手がコントロールしなければならない(することができる)要素が多く、騎手の腕の差がレースの明暗を分けてしまうこともある。過去の勝利騎手を見てもらえれば分かるように、いずれも名手と呼ばれるのにふさわしい騎手たちである。

つまり、天皇賞春は「真の名馬と真の騎手が一体となって」、初めて勝利することができるレースである。

■2■ステイヤーはピークが長い
ステップレースである阪神大賞典での1着馬と2着馬の、天皇賞春での成績を比較してみると明確な傾向が見て取れる。

阪神大賞典1着馬の天皇賞春での成績【6・0・3・3】
阪神大賞典2着馬の天皇賞春での成績【0・3・1・6】

以下の2点が導き出せるだろう。 1)阪神大賞典での勝ち馬は、本番である天皇賞春の勝ち馬と結びつきが非常に強い 2)阪神大賞典の2着馬が、本番で逆転する(巻き返す)ことは難しい なぜこのような現象が起こるかというと、「ステイヤーのピークは長い」からである。

ステイヤーはピークの期間が比較的長いため、阪神大賞典での体調を天皇賞春でも維持することができるのである。阪神大賞典を勝った実力馬のピークが続いている以上、力負けしてしまった馬にとって逆転することは難しく、他の路線から余程の有力馬が出て来ない限り、阪神大賞典を勝った馬は本番の天皇賞春をも制する可能性が高いということになる。

■3■極限の仕上がりが求められる
天皇賞春は3200mという距離ゆえに最も苛酷なレースであり、勝つためには極限の仕上がりが求められる。ギリギリまで絞り込むぐらいの調教を施されたピークの状態において、自身の能力を100%発揮することができなければ勝つことはできない。直前の追い切りをさらっと済ませてしまっているような馬では、3200mの長丁場を乗り切ることができるのかどうか不安が残る。もちろん、休み明けの馬にとっても厳しいレースとなるだろう。

■参考として
1、前2走のいずれかで2500m以上のレースを走っていないと×
2、平成7年のライスシャワーを除くと、全ての勝ち馬は4、5歳馬
3、前走成績は5着以内 4、重賞を勝っていない馬は×

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (77)

「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDの再販売を開始します。

Title01

大変長らくお待たせいたしました。「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDの再販売を開始します。ゴールデンウィークのお休み中にご覧いただけるようにお届けいたします。

「勝ちポジ」とは勝つためのポジションの略です。近年、サンデーサイレンス産駒がほとんどいなくなり、海外や地方からもジョッキーが入り込んできている時代の中で、この「勝ちポジ」の存在はますます大きくなってきています。ジョッキーにとっても、「勝ちポジ」は大きなウエイトを占めますが、それと同じくらい、予想をする私たちにとっても、知らずには予想できないほど「勝ちポジ」は重要な概念となります。

実戦のレースを通して、「勝ちポジ」について研究を重ねた結果を、最もシンプルな形でまとめたのがこのライブになります。ライブDVDでお話ししていることは、競馬予想における補助線のようなものだと考えています。その補助線が引いてあることで、レースの見え方が全く変わり、より正しい答え(結果)を導きやすくなることがあります。もしくは、その補助線が引いていなければ、正しい結果(答え)を導くことが出来ないというレースもあるでしょう。

・ライブの報告はこちらから
・競馬場へ行こうツアーの報告はこちらから

ライブDVDの内容は以下の通りです。

Disc1(95分)
■デットーリポジション
■勝つためのポジション(基本ポジション)
■動物学的な観点からの『勝ちポジ』とは?
■安藤勝己騎手のこだわりがビリーヴを勝たせた
■なぜ各馬が自分のペースで走ることでレースは成り立たないのか?
■サンデーサイレンス産駒と武豊時代の終焉
■馬単、3連単の時代だからこそ
■川田将雅騎手、藤岡佑介騎手ら若手ジョッキーの台頭
■内田博幸騎手など、地方から来た一流ジョッキーは持たせてしまう
■「勝ちポジ」予想の手順
■買えなかったブラックホークの単勝馬券
■「勝ちポジ」を探すための4つのポイント
■伝説の福永洋一騎手のマジックも実は勝ちポジだった!?
■三浦皇成の上手さはここにあり
■菊花賞はデルタブルースポジション

Disc2(65分)
■勝ちポジを走る馬を探すための3大要素
■岩田康誠騎手の天才論
■武豊騎手がヴァーミリアンで「勝ちポジ」を取りに行った!(武豊の逆襲)
■馬の体調と「勝ちポジ」との密接な関係
■岡部幸雄騎手とジェニュインの『勝ちポジ』
■菊花賞馬が天皇賞春を勝てない本当の理由
■レースを見ることの本当の意味
■横山典弘騎手がなかなかG1を勝てないのはなぜ?
■武豊騎手の悪い癖
■質疑応答(Q&A)

Livedvdimg

ライブDVDの内容は、DVD2枚組(合計160分)と当日使用した資料(レジュメ)になります。今回、DVDという形を取ったのは、ライブの中で13のレース映像を実際に使って説明しているからです。顔を出すのは本当に恥ずかしいのですが、CDでは伝わりにくいと思い映像化しました。厳選されたレースを何度もご覧いただき、ゆっくりと時間を掛けてお楽しみください。

ライブDVDの内容の冒頭部分を、視聴ではなく試聴していただけるようになりましたので、ぜひ聴いてみてください(映像をご覧いただけなくて申し訳ありません)。

→ライブDVDの視聴はこちらから

私個人の時間的な都合で大変申し訳ないのですが、今回も50部限定とさせてください。料金は7500円のみ(税込み・送料、代引き手数料無料)でお分けいたします。お支払い方法は代金引換になります。ライブの参加費と同じ料金でお分けしたかったのですが、今回は撮影業者に入ってもらったこともあり、コスト的にどうしても難しいのです。決して安くはないと思いますが、それ以上の大きな価値を提供できると考えています。

もしライブDVDを聴いていただいた上で、参考にならなかった、お役に立てなかったということがあれば、メール等にて遠慮なくおっしゃってください。返金させていただきます。逆に安くて心配と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、情報商材ではありませんので、ひとりでも多くの皆さまに聴いていただきたいという思いを込めています。早めになくなってしまうことが予想されますので、ご希望の方は今すぐお申し込みください

お申込みはこちらから
Button


特定商取引に基づく表記もご覧ください。


お申し込み方法
Step1 メールフォームにてお申し込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。

Step2 お申し込み確認メールが届きます。

Step3 お届け先住所にライブDVDが届きます。
*代金引換ですので、ライブDVDをお受け取りの際に料金はお支払いください。

お申込みはこちらから
Button

また、質問メールも受け付け致します。このライブDVDを聴いて頂いて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたら私宛のメールにて遠慮なくドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご感想もお待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

| | Comments (76)

馬が消えた日

1998年の天皇賞秋をどこで観ていたのか、私は覚えていない。毎日王冠は府中で観たが、天皇賞秋は?と聞かれると迷ってしまう。競馬場だったような、ウインズだったような、また新宿アルタ前のオーロラヴィジョンだったような気もする。大きなレースや印象深いレースにおいては、ほとんどの場合、どこで誰とどんな馬券を買って観たか覚えているものだが、どれだけ記憶の糸を辿ってみても思い出せない。記憶にないのだ。

人は忘れなければ生きていけないというが、この天皇賞秋の場合、忘れたい記憶だから覚えていないということではない。記憶にないというよりも、記憶がないと言った方が良いのかもしれない。1998年天皇賞秋の記憶自体が、どこか彼方へとなくなってしまった感覚である。あの瞬間から後の記憶がないのだ。そう、サイレンススズカが走ることをやめた、あの瞬間から。

馬が消えた。そう感じたのは私だけではないだろう。「オーバーペースがマイペース」と言い切った武豊騎手とサイレンススズカは、まるで二人旅を楽しむかのように、スタートから軽快に飛ばし続けた。前半の1000mが57秒4。サイレンススズカにとってのマイペース。何の前ぶれもなかった。しかし、3コーナーすぎの大欅を通り過ぎたところで、突然、サイレンススズカの膝がガクッと落ちた。視界から、サイレンススズカが消えた。夢や希望やロマンを託し、ゲートが開いてからサイレンススズカだけを見つめていた私たちにとって、あの瞬間、馬が消えた。そこから先のことは覚えていない。

「今でも不意に思い出すことがあります。あんなことになってなかったらなぁって。天皇賞は間違いなく勝っていたんだろうなぁとか、そのあとのジャパンカップはとか、ブリーダーズカップも行っていただろうなぁとか、考えてしまいますね。サンデーサイレンス産駒の種牡馬がいま活躍しているじゃないですか。そういうのを見ると、余計に『いたらなぁ』と思います。『きっと、凄い子供が出てくるんだろうなぁ』って」

私も武豊騎手と全く同じことを、今でもふと思う。あのまま走り続けていたら、天皇賞秋はどれぐらいのタイムで勝っていただろうか。そのあとのジャパンカップでは、エルコンドルパサーと歴史に残る名勝負をしたのではないか。ブリーダーズカップで、サイレンススズカの大逃げを見たアメリカの競馬ファンはどう思っただろうか。アグネスタキオンやネオユニヴァースのように、G1レースで活躍するような産駒を出せただろうか。サイレンススズカが消えた日から10年以上が経った今でも、ふと考えてしまう。突然に消えた馬だからこそ、サイレンススズカは、私たちの記憶の中で、永遠に、走り続けるのかもしれない。

サイレンススズカ 天皇賞秋

ラジオ実況になります。ぜひ聴いてみてください。

伝説のレースとなった2008年天皇賞秋の壁紙無料プレゼント企画のアンケートにて、最も投票の多かった「伝説のレース」は、サイレンススズカの毎日王冠と天皇賞秋でした。皆さまからの想いをここに分かち合いたいと思います。

当時の新聞も未だに残してます
伝説というべきではないでしょうが、最も印象に残っているレースを素直に挙げます。サイレンススズカは弥生賞から追いかけていたのですが、外枠発走やダービーのかかりっぷりから、馬券ではずっと痛い目を見ていました。それが、武騎手を鞍上にしてからの見違えるような折り合いと美しい大逃げ。そして、もう勝って当然の認識で見ていた天皇賞の衝撃は忘れられません。当時の新聞も未だに残してますし。

KZさん

競走馬の一生を改めて考えさせられた 
自分の能力を超えて前へ前へ行こうとする馬を見たのはサイレンスが初めてだったから。また華やかな勝利とは裏腹に競走馬の一生を改めて考えさせられた馬だから。
K.Kさん

強さがどれだけかは、わかると思います
9頭立てでしたが、サイレンススズカ・グラスワンダー・エルコンド    ルパサーの3頭のGⅠ馬の対決にわいたレース。レースは1つ年上のサイレンススズカが後続に影をも踏ませぬ、まさしく横綱相撲のレースでした。負けた2頭のこの後の活躍を見ればこの強さがどれだけかは、わかると思います。

強かったですね・・・
H10・毎日王冠 サイレンススズカ対エルコンドルパサー、グラスワンダー、サイレンススズカを誰も捕らえることができなかったレースで一番だと思っています。トップハンデ、 57秒7のハイペース 強かったですね・・・
 
完璧な馬
この後の秋の天皇賞で無類の強さを見せられずに翔ていってしまいました。非常に残念です。私は、こんな馬を初めて見ました、逃げて強し。どの馬よりも先にいて、それでいて最後も脚が使えまさに完璧な馬でした。もうこんな馬はなかなか出でこないだろうと思ってました。が、うれしいことにダイワスカーレットが天皇賞で見せたパフォーマンスはまさにそれ。スカーレットの今後の活躍期待しています。
Y.Kさん

毎年秋天になると思い出します
伝説のレースとは、少し意味合いが違うかもしれませんが、僕にとっては、サイレンススズカの秋天ですね。どこまでも走り抜けそうな爽快感。一転競争中止。たられば、は無いのですが、あのレースの結果はどうなったんだろう?毎年秋天になると思い出します。今年は、上村騎手のGI初制覇って事もあり、いつも以上に思い出しました。

競馬は競走馬あってのもの
まだ競馬始めたばかりで、たくさんのレース見ているわけではありませんが、いくつか印象に残ったレースあります。リアルタイムで見たものではやはり今回の天皇賞が一番です。園田のJBCクラシックも興奮しましたが…。過去のレースでも動画サイトなどで少しずつ見ていますが…サイレンススズカの天皇賞は衝撃でした。競馬って怖い。そう思えるレースです。同時に、やはり競馬は競走馬あってのもの。馬のことを第一に考えなければいけない、と思わせてくれました。スズカの故障は特に原因があったわけではないですが、過酷ローテなど聞くと心配になります。最近ではサンアディユのゲートの問題が胸が痛みました。あれが原因とは言い切れないですが。。

忘れてはいけない
もっと過去の名馬たちのエピソード読んでも、テンポイント、ハマノパレードなどなど心が傷みます。そんな悲しいエピソードもたくさんありますが、それ以上に感動と興奮を与えてくれるのが競馬だと思います。その一方で悲しいニュースもある。まだ競馬ファン歴の浅い僕に、それを忘れてはいけないと考えるさせるきっかけを与えてくれたレース。98年天皇賞秋です。
Y.Kさん

あの強さと速さは
エルコンドルパサーとグラスワンダーを相手にしなかったあの強さと速さは忘れられません。そして、ビワハイジが勝った京都牝馬特別です。デビューしたときから大好きでチューリップ賞でエアグルーヴに負けて以降、ダービーに出走したりして勝てなかったけれども、最後にペリエが乗って逃げ切ったこのレースは勝った瞬間涙が溢れ出ました。確かファイトガリバーも出走してたと思います。2頭ともこのレースで引退だったかな。

Y.Kさん

史上最強なのかな
やっぱり1998年の毎日王冠ですかね、エルコンドルパサーとグラスワンダーに全く影を踏ませること無く、サイレンススズカがらくらくと逃げ切ってしまったレースですかね??その後のエルコンの凱旋門やグラスの成績を考えると、このサイレンススズカこそが史上最強なのかなと思ってしまいます、子供達の活躍がみたかったですね。それとディープインパクトの春の天皇賞、残り1000メートルの超ロングスパートでレコードタイムは、常識ハズレの”京都の坂”の使い方でした、それとトップガンの春の天皇賞も印象に残っています。ローレルとマーベラスの叩き合いの外を、見た事の無い足で駆け抜けて行く姿は衝撃的でした、トウショウボーイとテンポイントのマッチレースとなった1977年の有馬記念も見応えありましたね。
和人さん

「どこまでいっても逃げてやる」
伝説のレースは数知れずありますが、98年毎日王冠。グランプリホースのサイレンススズカ、後の凱旋門賞2着馬エルコンドルパサー、後のグランプリ三連覇グラスワンダー。G2にもかかわらず、G1なみの観客の多さ。フジテレビの実況も言葉にならないのではなく、言葉のいらないくらいのレース。「どこまでいっても逃げてやる」という言葉が、サイレンススズカの次走を期待させました。しかし、次走、彼は、天馬になってしまいました・・・
K.Kさん

けやきの向こうで衝撃が
レース自身が伝説であり自分自身の強烈な思い出のレースはサイレンススズカの秋天ですね。その時期入院しており高熱にうなされながらベットでテレビ観戦。けやきの向こうで衝撃が走りました。僕もこのまま・・・ なんて(笑)。さらにさらにオフサイドトラップの馬券持ってたんですが、相手がいな くてこれまた強烈!
Sさん

このタイミングでしか出会うことのなかった奇跡
私にとっての伝説のレースは'98毎日王冠です。後に有馬記念を連覇するグラスワンダー。JCを勝ち海外でも結果を出したエルコンドルパサー。そして天皇賞で散ったサイレンススズカ。数ある3強対決の中でもこのタイミングでしか出会うことのなかった奇跡だと思います。
K.Kさん

関連リンク
「ガラスの競馬場」:美しいレース
「ガラスの競馬場」:サイマー

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (72)

人の気持ちは、馬にも伝わる

Satuki09 by Photostud
皐月賞2009-観戦記-
4月開催最終週の傷んで重い馬場で、前半1000mが59秒1という速いペース。特に、スタートしてから最初のコーナーを回り切るまでの2ハロンの攻防が凄まじかった。皐月賞は前に行った馬が圧倒的に有利、というジョッキーや関係者の意識の総和が飽和点に達した結果、レースは誰もが想像した以上の激流となった。4コーナー手前から、抑えきれなくなった武豊リーチザクラウンが早めに動き、それをマークしていた有力馬も動き始めたこともハイペースに輪をかけた。そのため、前に行った組と後ろから行った組が、前半と後半でそっくり入れ替わる、典型的な前潰れのレースとなった。

勝ったアンライバルドは、後ろからレースを進めた組の中では、力が一枚上であった。4コーナーで馬群から一気に抜け切った脚はさすがだが、先行勢がバテて後ろに下がって来た瞬間と重なってのものだけに、過大評価は禁物である。アンライバルドにとっては、ハイペースを外枠からスムーズに追走できたこともプラスに働いた。こういった厳しい流れの方が、かえって気難しさを出さないものである。この馬としては未完成の部分が多い中で、完成度を問われる皐月賞をこのような形で勝てたことは大きい。矛盾するようではあるが、この時期の3歳馬はレースごと、いや日々成長しているのだ。

ここぞという場面での、岩田康誠騎手の勝負強さも光った。何と言っても、第1コーナーまでの間にハイペースを見切って、位置取りを下げた判断が素晴らしい。スタートから出して行ったので、前々で攻めるつもりだったのだろうが、他馬の出方やペースを瞬時に察知して、迷いもなく手綱を引いた。幾多の実戦によって培われたものなのか、レース前にかなりのシュミレーションをしていたのか、それともその両方なのか。いずれにせよ、一瞬で判断をして行動するという、ジョッキーに不可欠な要素を持っている。

2着に突っ込んだトライアンフマーチは、前崩れの展開が見事に嵌った。抑える競馬を教えてきたことが好走につながったと言えなくもないが、まず何よりも前が勝手に潰れてくれたということであろう。今回の結果を額面どおりに受けることは出来ないが、この馬も競走馬として成長する余白をまだまだ残しているだけに、将来は大きいところを狙える器であることは間違いない。父サンデー系、母父ダンシングブレーヴはこれからのトレンドになっていくだろう。

圧倒的な1番人気に推されたロジユニヴァースは、4コーナー手前ですでに手応えがなくなり、まさかの大敗を喫してしまった。見た目以上に速い流れを、終始、追いかけてしまったこともあるが、敗因はそれだけではないだろう。最大の敗因は、馬の体調と気持ちがピークを越していたということに尽きる。5連勝することの難しさ、さらに言えば、無敗の馬を扱うことの難しさが、本番を迎えてモロに出てしまった。負けられないという人の気持ちは、馬にも伝わるものである。陣営が思っていた以上に仕上がってしまっていた弥生賞のピークの状態を、残念ながら皐月賞まで維持することが結果的に出来なかったということだろう。体調と気持ちが下降線を辿った末の敗北だけに、横山典弘騎手のダービー初制覇に黄色信号が灯った。

案の定というか、リーチザクラウンは中途半端なレースをしてしまった。大外枠を引いてしまったことが仇となり、押すでもなく引くでもない、皐月賞を勝てるでもないダービーにつながるでもない、悩ましいレースであった。いくら能力があっても、最初からあれだけ力んで走ってしまうと、最後まで到底持たない。前の馬を追っかけてしまう真面目すぎる気性ゆえに、走りに遊びがなくなっている。体型的には距離が伸びて悪いはずがないのだが、ダービーに向けて精神面での課題を残した。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (67)

4白流星のアンライバルドも強い

Rudolf

おげんきですか?
 
昨日、関西出張3日間を終え、無事帰宅しました。
大切なクラシックウィークの週末なのに、新聞もネットも見ることができませんでした。
 
しかし、怒らない、怒らない、・・・・
 
桜花賞はドイツSライン祭で決着がつきましたね。恐るべしドイツ血統!
 
パドックでは1頭、4歳馬が周回しているようでした。無論ビスタのことです。
 
1、2番人気の決着で馬券にはありつけませんでしたが、感動しました。飛んでましたね。
 
今、ブログを拝見しました。2強の見立てなんですね。なるほど。
Rクラウンのフォームは美しいですね。タマモクロスを思い出しています。
血統もDスカイの一族ということで勢いがあります。
 
ロジUというのはルドルフかもしれません。
今日その「かも」がとれるといいですね。
左後肢1白は名馬の証でしたね。
 
おやじは4白流星のアンRも強いと思っているので3強を唱えておきます。
これは新貴公子でしょう。おやじは自分に似たものをもつアンRに惹かれています、がはははは。あーあ。
 
他にも血統のいい馬が多くて楽しみです。
 
アントニオは、配合の手本のような馬ですね。
この馬が牝馬ならばアルマムードの再来となっていたことでしょう。
アントニオもドイツならば牧場専用種牡馬として重宝されたでしょうね。
(トウショウ牧場のトウショウサミットのような存在)
穴はこの馬とおやじは見ています。
 
そして、18頭のなかで最も血統のよろしくないのが、ロジU。
というのが、なんとも面白い今回の皐月賞。
 
ルドルフを今日の夕刻に思い出す人も多いでしょう。
 
では、また。

注)ルドルフおやじさんより、久しぶりに頂戴していた手紙です。レース後になりますが、せっかくなので紹介させてください。私の見立ては外れてしまいましたが、アンライバルドを拾ったルドルフおやじさんはさすがですね。ロジユニヴァースの血統のよろしくなさをサラッと指摘してもいます。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (72)

3強でも1強でもなく

Jiromaru

今年の皐月賞は好メンバーが揃い、レベルの高い争いが繰り広げられそうです。その中でも、ロジユニヴァースとリーチザクラウン、アンライバルドの3頭が、これまでの実績やレース振りからも頭ひとつずつ抜けていて、3強として注目されるのは当然です。

「3強に波乱なし」という競馬の格言があります。裏を返せば、2強の場合には波乱があるということです。2強の時は、ライバルと目された2頭のジョッキーがお互いを意識しすぎてレース全体が見えなくなってしまうため、思わぬ伏兵に脚をすくわれてしまうことが多いのです。お互いに動けずに前が残ってしまったり、逆にお互いに競ってバリバリ行ってしまい共倒れしたりするということです。逆に3強の場合は、1頭だけに意識が集中することがないので、相手を意識しすぎてということが少なくなるため波乱が起こらないということですね。

と、ここまでは一般論を書きましたが、私個人としては、3強でも1強でもなく、2強だと考えています。ロジユニヴァースとリーチザクラウンの2強です。現時点での完成度やスケールの大きさという点でいえば、この2頭が頭ひとつ抜けていると思います。アンライバルドの素質の高さは認めるのですが、まだ肉体的精神的にも幼さを残す現状ですし、血統的にもアテにならない面を秘めていると思います。ただ、すんなりロジユニヴァースとリーチザクラウンで決まるかというと、それはまた別の話です。

なぜなら、2強の1頭であるリーチザクラウンが大外枠を引いてしまったからです。もし皐月賞だけ勝つことを考えれば、逃げてしまえば良いと思います。逃げるのであれば、大外枠からの発走はかえってプラス材料になるでしょう。しかし、ダービーを見据えてのレースをするのであれば、馬の気に沿って気分良く行かせるだけでは意味がありません。きさらぎ賞→皐月賞というローテーションを見ても、リーチザクラウン陣営の大目標はダービーであることは明らかですから。

ということは、武豊騎手にはフルゲートの大外枠から発走して、折り合いをつけながら、先団もしくは中団で脚をタメる走りも覚えさせる必要があります。これが難しいのですよね。下手をすると、終始馬群の外を回されて終わってしまう可能性もあります。最高に上手く乗った例として、1993年に大外枠を引いた岡部幸雄ビワハヤヒデがいますが、それでも最後は差されて2着に敗れてしまいました。つまり、武豊リーチザクラウンが先を見据えていればこそ、2着すら外してしまう可能性があるということです。

絶好の枠を引き当てた◎ロジユニヴァースが本命です。この馬の強さは、何といっても2歳の時点で関西に遠征してラジオNIKKEI杯を勝ったことです。敵地に乗り込んで、ハイレベルなレースで勝利を収めたのですから、久しぶりに関東からダービーを狙える大物が登場したことを確信しました。力の要る馬場で圧倒的なパフォーマンスを見せたことも、開催最終週で馬場の重くなる皐月賞での好走を約束するはずです。前走の弥生賞で奇しくもにメンバーが手薄になり、ほとんど負担のない勝ち方が出来たこともプラス材料となるでしょう。

前走は行く馬がいなかったので自らペースを作りましたが、本来折り合いがきちんと付く馬ですので、今回はペースに応じての競馬となるはずです。コース形態を考えると、横山典弘騎手は積極的に行くはずで、あわやこの馬が逃げようかというシーンも見られるかもしれません。たとえペースが速くなり、激流に巻き込まれてしまったとしても、今のロジユニヴァースならばそこからでも抜け出して来られるはずです。乗りやすさという面でいえば、先週のブエナビスタよりも安心して見ていられそうですね。

穴ということで1頭だけ挙げておくと、2番枠を引いたリクエストソングということになるでしょうか。前走のスプリングSは、皐月賞を見据えて後藤騎手が馬を出して行ったことが逆効果となり、スローペースの中で馬が大きく引っ掛かってしまいました。まるで競馬になっておらず、ほとんど力を出していません。あれほど遅いペースになることはないでしょうから、もし今回ビシッと折り合いが決まるようでしたら、2頭の間に割って入るシーンもあるかもしれません。馬力型の馬だけに、この時期の中山の馬場も合うはずです。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (79)

「競馬最強の法則」にて紹介されました。

Saikyo05

4月13日発売の「競馬最強の法則」5月号にて、「ガラスの競馬場」が紹介されました。今回はインフォメーションという小さいコーナーではありますが、近くの書店やコンビニでも手に入る、このようなメディア(媒体)で取り上げて頂けるのは素直に嬉しいですね。内容としても、かなり好意的に書いていただきました。好きなことを好きなように書いてきたつもりですが、それでも他者に評価していただく時はいつでも胸がドキドキします。ちょっとくすぐったいのですが、せっかくですので一部を紹介させていただきます。

競馬の人気ブログ「ガラスの競馬場」をご存知だろうか。競馬ブログは数あれど、馬券的中への冷静なロジックと、競馬そのものへの純粋な〝愛〟が、しっかり両立しているブログは珍しい。 

予想に関するエントリーは、重賞対策である「○○(レース名)を当てるために知っておくべきこと」をはじめ、レース回顧から馬体評価まで、予想の助けになるきめ細やかな情報が満載。最近では「集中連載・調教のすべて」というエントリーが特筆で、そのディープな内容は一見の価値がある。 

一方、馬券を離れた競馬の話題になると、客観的な予想エントリーとは打って変わって、筆致に熱が帯びてくる。競馬が好きでたまらない気持ちがあふれる一方、だからこそ競馬に対して厳正な態度で臨まなければならない、という姿勢が行間ににじんでおり、読むと思わずビギナーの頃の新鮮な気持ちが蘇ってくる。 

ブログ主の治郎丸敬之氏は、名ホースマン、故・野平祐二氏の競馬観に感銘を受けて、01年より当ブログを開設したとのこと。ブログ全体が優しさとフェアネスにあふれているのは、〝ミスター競馬〟の影響であることは間違いない。

「競馬最強の法則」は、私が競馬を始めた頃から毎月欠かすことなく目を通してきた雑誌です。今は終わってしまいましたが、特に伊藤雄二元調教師の連載コラムはとても勉強になりました。最近では、田原成貴元ジョッキーのコラムが秀逸ですね。競馬サークルから追放されたから田原成貴元ジョッキーだからこそ書ける本音、元ジョッキーならではの視点や愛のある批判が刺激的です。今月号はロジユニヴァースの萩原調教師のインタビューも載っていますので、ぜひ書店で手に取ってみてください。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (79)

欠点らしい欠点は見当たらないロジユニヴァース:5つ☆

アーリーロブスト →馬体を見る
いかにもスピード馬という腰高の馬体だが、スラリとしている分、距離は持ちそう。
ただ、このメンバーに入ると、パワー不足の印象を受ける。
Pad3star

アンライバルド →馬体を見る
最高に映った前走よりも、わずかに霞んで見える。
立派な馬体はこの血統の特徴だが、幼さを残しているのも確か。
Pad4star

シェーンヴァルト →馬体を見る
全体のバランスが悪くないが、
2歳時からの成長を感じさせず、パンチ力に欠ける。
Pad3star

セイウンワンダー →馬体を見る
手脚が長く、胴も詰まっていないので、2000mの距離自体は問題なし。
欲を言えば、もう少し後肢に筋肉がついてくれば物足りなさが解消する。
Pad3star

トライアンフマーチ →馬体を見る
キョウエイマーチの仔らしく、パワーに溢れた好馬体を誇る。
現時点では余計な部分が多いが、幼さが抜けてくればもっと良くなる。
Pad3star

ナカヤマフェスタ →馬体を見る
間隔が空いたので、馬体はふっくらしてやや余裕残しか。
小柄な馬だけに、休み明け等はマイナス材料にはならないだろう。
Pad3star

フィフスペトル →馬体を見る
しっかりと鍛えられて、ギュッと引き締まった好馬体。
筋肉のメリハリも素晴らしいが、胴部が短く、この距離は少し長いか。
Pad4star

ベストメンバー →馬体を見る
ズングリムックリしていて、もう少し絞り込めそうな馬体。
母系の影響か力強さはあるが、まだ幼さを残す現状。
Pad3star

リーチザクラウン →馬体を見る
スペシャルウィーク産駒らしく、手脚や胴部の長い伸びのある馬体。
ただ、まだ完成途上の感もあり、現時点では素質だけで走っている。
Pad4star

ロジユニヴァース →馬体を見る
全体のバランス、筋肉のメリハリも良く、欠点らしい欠点は見当たらない。
利発そうな表情からも、騎手の指示に従えるレースセンスの良さも窺える。
Pad5star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (78)

中山2000m

Nakayama2000t1

スタンド前の直線からのスタートとなり、第1コーナーまでの距離は405mとやや長め。スタート後150mぐらいの地点から上りにかかり、1~2コーナーの中間まできつい傾斜は続く。そのため、前半はそれほど速いペースにはならない。さらに、2コーナーから向こう正面まではなだらかな下りで、3コーナーからは坂下にかけて急に下る。その勢いをつけて最後の直線の坂を駆け上がるため、先行した馬も容易には止まらず、後ろから行った馬は苦戦を強いられる。

かといって、スピードだけで押し切れるわけではない。皐月賞は開催最終日に行われるため、ある程度馬場が柔らかく力の要る状態になっていることが多く、スタミナとパワーの支えがない馬は、最後の直線で脱落してしまうことになる。

勝負どころの3~4コーナーは、典型的なスパイラルカーブで、後ろから差を詰めるのが難しい。また、ぎゅうぎゅうの団子状態で回ることになるため、下手をすると内で揉まれ込んでしまう馬も出てきたり、外を回された馬はかなりの距離ロスを強いられる。

このように、基本的には内を通った先行馬に有利なコースであるが、小回りのコーナーを4つも回るという設定のため、かなりの紛れが生じるのも事実である。騎手の技量が問われるコースとも言える

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (63)

ディープインパクトに通底する

Oukasyo09 by Deliberation
桜花賞2009-観戦記-
前半1000mが46秒9-後半も47秒1というラップタイムだけを見ると、およそ平均ペースでレースは流れた。しかし、道中における縦長の馬群を見ると、明らかに逃げ・先行馬にとっては厳しい流れになったといえる。淀みのない流れを、後方から自分のリズムを守りつつ、馬群の外のポジションで走ることの出来た馬たちが上位を独占した。

勝ったブエナビスタだけは、展開やペースなどはほとんど関係なく、自分のリズムで終始走り切った。ヒヤッとさせられたのは、最終コーナーを回った直後の前が詰まった一瞬だけ。安藤勝己騎手が冷静に外に進路を変えると、あとはゴールまで一直線に伸びた。最後は手綱を抑えていたように、外から見るよりも、人馬としては余裕があったのだろう。ギリギリで届いたように見えるが、オークスを見据えた上で2400mを走るリズムでマイル戦を勝つことが出来たのだから、その価値は高い。あまり綺麗に勝ちすぎるよりも、これぐらいの方が先へつながりやすい。33秒台の速い上がりを使った反動が出なければ、次走のオークスも磐石だろう。

どこから見ても普通の馬であるが、それでこれだけ走るのだから、実際に走った時のフットワークや搭載されているエンジンが他馬とは違うということである。そういった点では、ディープインパクトに通底するものがある。また、兄のアドマイヤジャパンやアドマイヤオーラと違い、父がスペシャルウィークに代わったことで、精神的にもゆったりしたというか奥行きが増したというか、3歳牝馬らしからぬ落ち着きでパドックから歩いていた。将来が楽しみで仕方ない馬である。ブエナビスタにとって、桜花賞の勝利はスタート地点にすぎない。

レッドディザイアは、相手こそ悪かったものの、勝ちに等しい競馬をした。道中のペースが速くなり、馬群が縦長になったことで、かえって大外枠を引いたことが吉と出た。スタートしてそのままのリズムで走り、最後は自ら動いて勝ちに行った。ゴール前までキッチリと伸びていて、3着以下とは力の差を感じさせる内容であった。スタミナも問われるレースだっただけに、オークスで距離が伸びることはこの馬にとってもプラス材料となる。わずか2戦のキャリアでこれだけ走るのだから、うまく成長していけば、ブエナビスタのライバルになり得るかもしれない。

ジェルミナルはこれぐらい走って良い馬だろう。阪神ジュべナイルFでは外々を回って大きなロスがあったが、今回は福永祐一騎手がタメて乗って順当な結果を出した。雄大なフットワークからも、こういう競馬の方が合っている。馬体に芯が入ってくれば、もっと良くなるだろう。

ワンカラットは動きづらい位置を終始走らされたが、藤岡佑介騎手が我慢に我慢を重ねて4着を確保した。距離が少し長かった印象もあるので、今回は力を最大限に出し切ったと考えてよい。オークスとなると条件が悪くなるが、折り合いのつく馬だけに、展開次第では好走の可能性はある。

3番人気に推された関東馬ダノンベルベールだが、この馬も苦しい位置取りを強いられ、勝ちに行ったものの、最後は失速してしまった。この馬の力は出し切っているが、2歳からの成長があまり見られず、G1レースにおいてはパンチ力が不足している感は否めない。同じく関東馬のサクラミモザは、道中自分のリズムで走られず、展開的にも前崩れの厳しい流れの中で走らなければならなかった。大きくバテてはいないが、このペースを押し切るだけの力はなかった。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (80)

皐月賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Satsuki1

■1■弥生賞の勝ち馬は、皐月賞では勝てない!?
弥生賞は皐月賞と同じ中山2000mという舞台で行われるが、弥生賞を勝って、そのまま皐月賞をも制する馬は思いのほか少ない。その世代の素質馬が集結するハイレベルの弥生賞を制した馬は、普通に考えて、弥生賞と同じ走りができれば皐月賞はほぼ当確である。それでも、過去10年で弥生賞と皐月賞を連勝した馬は、アグネスタキオンとディープインパクトの2頭しかいない。

なぜこのような現象が起こるかというと、2つの理由が考えられる。ひとつは、弥生賞と皐月賞では馬場状態が全く異なるからである。

皐月賞における、過去10年のラスト3ハロンのラップを並べてみたい。

平成10年 36.7
平成11年 36.0
平成12年 36.3
平成13年 35.8
平成14年 35.8
平成15年 34.7
平成16年 34.4
平成17年 34.5
平成18年 35.7
平成19年 35.9
平成20年 35.2

平成15年から17年は速い上がりの瞬発力勝負になっているが、それ以外の年は終いが掛かる競馬になっている。これは皐月賞時の馬場によるところが大きい。皐月賞当日の馬場は、最終日ということもあって、全体的に重くなっているのが通常である。特に、最も良く使われる3~4コーナーにかけては、見た目以上に馬場の傷みは激しく、当然力の要る馬場となっている。

つまり、手脚の軽い、瞬発力で勝負したい馬にとっては足かせとなり、逆にダート血統に代表されるようなパワー優先の馬にとっては願ってもいない、ほぼ1ヶ月前に行われた弥生賞当日の馬場とは全くと言ってよいほど異なった重い馬場になってしまうのである。

もうひとつは、弥生賞はかなりの状態に仕上がっていないと勝てない、その上、弥生賞では厳しいレースを強いられるということである。

クラシックを狙う有力馬が一堂に会する弥生賞は、当然のことながら、中途半端な仕上がりでは勝つことはできない。弥生賞を勝つためにはかなりの仕上げを施さなければならず、本番前に仕上げられた(仕上がってしまった)馬は、本番に向けて下降線を辿ってしまう。サラブレッドのピークはそれほど長くない。つまり、弥生賞を勝つために仕上げてしまうと、そのあとが続かないということである。さらに、それまでは楽な相手と楽な競馬しか経験してこなかった馬が、弥生賞で初めて厳しいレースを強いられるので、その肉体的、精神的な反動が次のレースで噴出してしまう。

その典型的な例は、平成12年の弥生賞を制したフサイチゼノンではないか。田原成貴元調教師と関口オーナーの間で一悶着あった馬であるが、フサイチゼノンは弥生賞の時点で既に仕上がってしまっていた。田原調教師はフサイチゼノンにかなりの素質を感じていただろうし、初年度である厩舎を盛り上げるためにも、弥生賞も勝って本番に臨みたかったに違いない。しかし、その勝ちを焦る気持ちが、フサイチゼノンを追い詰めてしまったのだ。肉体的にも精神的にもピークを過ぎてしまったフサイチゼノンは、もはや皐月賞に出走する状態にはなかった。関口オーナーに相談をしなかったのは田原元調教師の落ち度だが、出走を取りやめたのは英断であったと思う。

フジキセキ
ダンスインザダーク
フサイチゼノン
アグネスタキオン
アドマイヤオーラ

以上は、弥生賞を勝った後に故障を発生した馬たちである。厳しいレースである弥生賞を勝つことは、高い素質、能力を持つことの証明であるが、一方で失うものも大きい。そういう意味で、弥生賞馬はまず疑ってかかるべきである。

■2■皐月賞馬の条件
皐月賞馬に求められる条件は、以下の4つ。

スピード
パワー
器用さ
完成度

まず、「スピード」については、中山競馬場の内回りを使うコースは先行馬に有利であり、前にポジションするために秀でたスピードが求められる。スタミナに関しては、2000mまでこなせるマイラーであれば、十分に勝負になるはず。

「パワー」については、上にも述べたとおり、皐月賞は最終日に行われるため、馬場がかなり重くなっていることが多い。そのため、荒れ馬場をこなせるパワーが必要となる。さらに、1周1666m、直線310mという小さなスケールのトラックで行われるため、上手に立ち回りながら流れに乗ることのできる「器用さ」を備えているかどうかも問われる。

また、「完成度」の高い馬ということも挙げられる。その傾向は年々強くなってきており、この時期においてあらゆる面において完成されていなければ、このレースを勝つことは難しい。素質があり、なおかつ完成度が高いことが求められる。

■3■参考データとして
・前走が1800m未満の馬は×
・2月以降に1400m以下の短距離を一度でも使っていた馬は×
・連対率が50%を超えていなければ×

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (88)

◎ブエナビスタ

Jiromaru

ブエナビスタが圧倒的な人気ですね。馬券的な妙味はありませんが、この馬に逆らう理由も今回はなさそうです。アドマイヤジャパン、アドマイヤオーラという兄2頭はパワーと切れ味を武器としましたが、血統的には母系にドイツの重厚な血が流れていて、潜在的には十分なスタミナに裏付けられています。ブエナビスタはさらに父が天皇賞春を勝ったスペシャルウィークに代わっていますので、明らかに距離が伸びて良いはずです。スペシャルウィーク産駒は大きく出てしまうことで、脚元に負担が掛かり、能力を発揮できないことが多いのですが、母ビワハイジ自身が小さい馬であったということもあり、ブエナビスタは理想的な大きさに出たと思います。

阪神ジュべナイルFにしてもチューリップ賞にしても、ゴール前では安藤勝己騎手が手綱を引っ張っているように、着差以上の強さを感じさせました。速い脚が使える距離の長さが他馬とは違います。これほど脚の速い馬であれば、包まれる心配もほとんどないでしょうし、ペースや展開云々も関係ないですね。脚の速さが違うだけに、ジョッキーとしては早めにエンジンが掛かって先頭に立ってしまうことだけは気をつけなければなりません。武豊騎手がディープインパクトに乗っていた時と同じような感覚でしょう。次のオークスのことを考えると、2400mを走るようなリズムで桜花賞を勝たなければなりません。どのように勝つかが問われる一戦です。

新阪神コースに代わってから、桜花賞は展開が読みにくいレースになりました。コース形態を考えると、スローでラストの瞬発力勝負がデフォルトではあります。ただ、ダイワスカーレットが勝った一昨年は前半がスローに流れてラスト3ハロンの瞬発力勝負でしたが、昨年は一転して先行馬が総崩れというハイペースになりました。スタートから最初のコーナーまでの距離が444mと長いため、逃げ、先行馬に一度スイッチが入ってしまうと、3歳牝馬ということもあって、一気にペースが上がってしまうのです。ですので、展開を考えるとすれば、極端なスローの場合と、極端なハイペースの場合を想定しておいた方が良さそうです。

極端なスローの場合、内枠を引いて先行出来るサクラミモザが面白いのではないでしょうか。チューリップ賞ではブエナビスタを苦しめましたが、決してフロックではありません。前々走のダート戦では、かなり厳しいペースを楽に先行して押し切ったように、十分なスタミナを保持しており、前走ぐらい楽に行ければ残って当然でした。もう少し厳しい流れになっても、簡単にはバテないはずです。サクラが育んできた良質な母系に、サンデーサイレンスの血が入って蘇りましたね。良質な筋肉に豊富に覆われた馬体は典型的なマイラーですので、スローのヨーイドンの競馬になれば、この馬とブエナビスタのワンツーがもう一度見られるかもしれません。

極端なハイペースの場合、外からブエナビスタを見るような形で進められるレッドディザイアが有利になると思います。2戦2勝の戦績からも、素質馬が大事に使われてきた印象を受けますし、なんといってもレースセンスが素晴らしいですね。ゆったりと走られる気性の良さは、こういう大舞台では大きな武器になります。この馬は松永幹夫厩舎なのですね。ジョッキーというイメージが強いので、松永幹夫調教師というのはまだ違和感があります。ジョッキー時代には、キョウエイマーチとチアズグレイスで桜花賞を2勝しました。“牝馬のミキオ”と言われていたぐらいですから、調教師になっても牝馬を扱うのは上手いのでしょう。

もう1頭だけ挙げておくと、ペースが速くなって上がりが掛かった際には、ツーデイズノーチスにもチャンスが訪れるかもしれません。いかにもヘクタープロテクター産駒らしいガッチリとした馬体ですね。手脚の軽さが求められる瞬発力勝負になると分が悪そうですが、道中が厳しいレースになれば、この馬のパワーと渋太さが生きそうです。この馬にも母父のダンシングブレーヴが生きていますね。メイショウサムソンやスイープトウショウ、最近ではサンライズマックスと、母の父に入って種牡馬の良さをうまく引き出しています。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (87)

サクラミモザが絶好調:5つ☆

アイアムカミノマゴ →馬体を見る
全体のバランスも良く、距離が伸びても対応できそう。
首から上に力が付き切っていないが、豊富なパワーを感じさせる。
Pad3star

ヴィーヴァヴォドカ →馬体を見る
上体のバランスは素晴らしいが、トモの筋肉が付き切っていない。
瞬発力勝負となると、一気にトップスピードに乗られないかも。
Pad3star

カツヨトワイニング →馬体を見る
小ぶりな馬体からは、およそ大物感は伝わってこない。
ただ、前後のバランスは良く、仕上がり自体は悪くない。
Pad2star

サクラミモザ →馬体を見る
体全体に豊富に筋肉が付き、前後のバランスも文句なし。
力みのない立ち姿や表情からも、精神的にも絶好調を窺わせる。
Pad5star

ジェルミナル →馬体を見る
線の細さは相変わらずで、もう少し筋肉が付いてきて欲しい。
ただ、各パーツの伸びはさすがで、これから走ってきそうな雰囲気。
Pad3star

ダノンベルベール →馬体を見る
この馬も相変わらず線が細く、現時点ではパワー不足の印象を受ける。
栗東に早めに入厩していることと、レースセンスの高さに期待。
Pad3star

ツーデイズノーチス →馬体を見る
いかにもミスタープロスペクター系らしい、がっしりとした馬体を誇る。
切れ味勝負では分が悪そうだが、時計の掛かる馬場になれば。
Pad3star

ブエナビスタ →馬体を見る
阪神ジュべナイルF時に比べると、格段に良くなっている。
無駄が削ぎ落とされて、この馬としてはほぼ完成形に近づいた。
Pad5star

レッドディザイア →馬体を見る
まとまりの良さが印象的で、現時点ではマイルがベストの距離か。
前走後に間は開いたが、それを感じさせない好仕上がり。
Pad3star

ワンカラット →馬体を見る
筋肉のメリハリもあって、前走の好調をそのまま維持している。
距離はもう少し短い方が良いが、体調の良さでどこまで克服できるか。
Pad4star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (0)

阪神1600m

Newhanshin1600
向こう正面からのスタートで、最初のコーナーである3コーナーまでの距離は444mと長い。極端なポジション争いはなく、最後の直線が長いことも意識されるため、前半はほとんど無理をすることなくスムーズに流れる。

新阪神1600mのコースの特徴は、3~4コーナーにある。3コーナーにある残り5ハロン標識を切ってから、非常に緩やかなカーブが4コーナーまで続くため、各馬ゆったりとコーナーリングを開始する。旧阪神1600mのコースであれば、3コーナーから4コーナーにかけての擬似直線で前との差を詰めることができたが、新阪神1600mのコースではそれができない。一度、コーナーを回り始めると、遠心力に身を任せながらゆっくりと4コーナーまで走ることになる。だからこそ、先行馬はここで息を入れて、最後の直線に向くまでにスタミナを温存することができる。

最後の直線は474mもあり、直線に向いてから仕掛けても遅くはない。差し馬にとっては脚を余すということがなくなったが、3~4コーナーで楽をしている分、先行馬も簡単には止まらない。結局は、最後の長い直線での瞬発力勝負で勝敗は決することになる。もちろん、最後に急坂が待ち構えているので、スタミナに欠ける馬はここで脱落してしまうことになる。実力がはっきりと反映されるコースというよりも、ある程度のスタミナに支えられた瞬発力のある馬にとっては最適の舞台となるコースである。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (0)

脚の速い馬

Jiromaru

サクラが満開ですね。いよいよ今年もクラシックシーズンがやってきました。競馬を始めてもう20年近くになりますが、いくつになってもこの時期はワクワクします(笑)。あの2頭はどちらが強いのか?応援しているあの馬はクラシックに間に合うのか?あのジョッキーは今年こそダービーを勝てるのか?などなど、それぞれの想いが空へ向かって飛び立ってゆく季節です。今年はどのようなドラマや激闘が繰り広げられるのでしょうか。

私がまだ中学生1年生だった頃、同じクラスに渡邊くんという友人がいました。簡単な渡辺ではなく、難しい方の渡邊という字を書きます。皆から‘わったん’というあだ名で呼ばれていました。同じ野球部でもあったので割と仲は良かったのですが、彼は自分からグループに入って一緒に遊ぶというタイプではありませんでした。ほとんどの生徒がまだ小学校の延長線上にいるような中で、彼だけはひとり落ち着き払って、ひと回りもふた回りも大人の雰囲気を漂わせていました。

野球部の部室で着替えをしていた際、隣の‘わったん’の方にふと目をやると、胸には黒々と毛をたずさえ、筋肉が驚くほどに隆起した大人の男の肉体がそこにはありました。身体の発達のあまりの違いに驚き、まるで父親に対するような畏怖を持って、私はしげしげと彼の肉体を眺めました。そんな私の様子に気づいていたのか、それとも気づいていなかったのか分かりませんが、‘わったん’は手早くユニフォームに着替え、私に一瞥をくれてからグランドへ向かいました。

‘わったん’の身体能力は、中学生の間では群を抜いていたと思います。彼のポジションはキャッチャーで、座ったままセカンドベースまで矢のような送球をしました。ただバッティングはというと、スイングスピードが異常に速く、当たれば飛ぶのですが、なぜかボールの下ばかりを打ってしまい、高いフライばかりを打ち上げていました。特に試合になると力んでしまい、空振りか、良くてポップフライばかりが目立ちました。

‘わったん’にまつわるエピソードはたくさんあるのですが、特大ホームラン事件は今でも忘れられません。その事件は他校との練習試合で起こりました。1点差で負けていた最終回の2アウト、ようやく同点のランナーが出て、‘わったん’に打順が回ってきました。とにかく同点に追いつこうと、監督は1塁ランナーに盗塁のサインを出しました。野球をご存知の方はお分かりでしょうが、バッターである‘わったん’はわざと空振りをしてランナーの盗塁を助けるはずでした。盗塁が成功すれば、ワンヒットで同点に追いつくことができます。私たちは固唾を飲んで見守りました。

ピッチャーが投げたその瞬間、パンッという乾いた音とともに、キャッチャーのミットに収まるはずであったボールは、見たこともないスピードで上空へと消えて行ったのでした。あまりにも一瞬の出来事で、誰もそのボールの行方を目で追うことは出来ませんでした。ネットを越えて近くの民家へでも飛び込んだのでしょうか。そのボールが学校のグランドの中にないことだけは明らかでした。特大サヨナラホームランでした。

空振りをすると思い込んでいた私たちチームメイトは、最初は何が起こったか理解できずポカンとしていました。相手チームはというと、その打球のあまりの速さと飛距離に、これまたポカンと口を開けたままでした。ゆったりとホームインした‘わったん’は、監督に向かってひと言、「すいませんでした」と小さく呟きました。監督も私たちも訳が分からずにいると、「空振りしようと思ったら当たってしまいました…」とだけ付け加えました。

ようやく事情を理解し始めた私たちは、ひとり、またひとりと笑い出しました。全員が腹を抱え、涙を流して笑い転げましたが、‘わったん’だけはいつもと同じ冷静な表情でした。もしかすると、空振りしようとしたのにホームランを打ってしまったことが悔しかったのかもしれません。それにしても、あの‘わったん’のバットの音と打球の速さは今でも鮮明に記憶に残っています。空振りしようと思って軽く振ったにもかかわらず、バットの芯に当たれば、まるでピンポン玉のようにボールが飛んでいくのですから、‘わったん’の身体能力がどれだけズバ抜けていたかが分かりますよね。

そんな‘わったん’と、1度だけ50m走を走ったことがあります。確か1年生の運動会だったと思うのですが、私と‘わったん’との一騎打ちでした。当時は私も足の速さには少しだけ自信を持っていましたので、いくら‘わったん’とはいえ、もしかしたら勝てるかもしれないと高を括っていました。スタートの合図とともに、私たちはほぼ同時のスタートを切りました。前半30mくらいまでは互角の争いをしていたのですが、途中から‘わったん’がいきなりスピードを上げました。もう一段ギアがあったことに驚かされたのですが、さらにそのスピードが驚異的で、あっと言う間に私は突き放されてしまいました。あの時ほど、他人に足の速さの違いを思い知らされたことはありません。

武豊騎手は、ディープインパクトを他馬と比べて、「脚が速かった」と語りました。武豊騎手がここで言う「脚が速い」とは、ただ単にスピードがあるということではありません。ディープインパクトが1完歩で進む距離(ストライド)は、他の馬より約50センチ長い7メートル54で、逆に滞空時間は0秒12と最も短いそうです。上下動が少なく、重心を低くし、ストライドを伸ばした理想的なフォームでした。同じように走った時に、他馬とは進む距離が全く違うということですよね。ディープインパクトを相手にした馬や騎手たちは、私が‘わったん’と走った時と同じように、脚の速さの違いを感じたことでしょう。

今年の牝馬クラシックの主役であるブエナビスタも「脚の速い馬」ですね。阪神ジュべナイルFや前走のチューリップ賞を見ても、同じ世代の牝馬の中では脚の速さが違います。こういう馬はエンジンが掛かってしまうと一瞬にして先頭に立ってしまうので、気をつけるべきは、道中は他の馬の走るペースに合わせてゆっくりと走らせることです。脚の速い馬だけに、ゆっくり走らせる方が難しいのです。ディープインパクトのようにゆっくりと行って、最後の3ハロンだけ走らせる乗り方が最も合っていると思います。まあこの辺りは安藤勝己騎手ですから心配はないでしょう。まずはブエナビスタで桜花賞を制し、今年こそ年間G1レース6勝の大記録を達成して欲しいと思います。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (90)

桜花賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Oukasyo

■1■勝ち馬は「2敗以内」が目安
勝ち馬の条件としては、「2敗以内」であることが挙げられる。最近は、素質馬はあまりレース数を使わない傾向が顕著になってきており、桜花賞でも浅いキャリアで臨んできた馬が活躍している。数を使わない以上、レースに使うからにはきちんと勝てる状態に仕上げられているはずで、それでいて2敗以上しているということは、能力がないか、どこか足りない部分があるかのどちらかということになる。だからこそ、桜花賞を勝てる素質があるかどうかを見極めるためには、「2敗以内」という数字を目安にしたい。

さらに、「新馬戦を勝っている」、「牡馬を相手に勝利している」ことも、素質の有無を問うための材料にしてもよいだろう。

■2■前走の人気に注目
過去10年間で桜花賞を勝った馬の「前走の人気」を見ると、明らかな傾向があることが分かる。なんと10頭中6頭が1人気であり、2、3番人気が2頭、わずかに4、6番人気が2頭と、それ以下の人気であった馬は1頭も勝っていない。連対馬(2着馬)に目を向けても、7頭までが前走3番人気以内に推されている。

最も桜花賞に直結しやすいとされていたチューリップ賞だけを見ても、その勝ち馬よりも、人気に推されていたが負けてしまった馬の方が、本番での好走率が高い。つまり、前走で何着だったかという「実績」よりも、前走で何番人気に推されたかという「素質」、もしくは「資質」に注目すべきなのである。

■3■関東馬はよほど力が抜けていないと苦しい
阪神ジュべナイルフィリーズと同じく、関東馬がこのレースを制するのは非常に難しい。この時期の牝馬にとって、長距離輸送の影響は想像以上に大きく(特に初の長距離輸送になるケースが多い)、そのディスアドバンテージを乗り越えてまで勝利するには、力が相当抜けていることが必要とされる。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (84)

ディープスカイの無類の末脚が

ディープスカイとスペシャルウィークが重なって見えて仕方ない。馬体や雰囲気や似ているということではない。ディープスカイは栗毛で派手な流星を携えたグッドルッキングホースであり、ゴムマリのような馬体からは爆発力が溢れている。対して、スペシャルウィークは黒鹿毛のスラリとした薄手の馬体で、まさに究極のマラソンランナーのそれである。姿かたちこそ異なれ、ダービー馬としての後の戦績において、私には両者の姿がダブって見えるのだ。

スペシャルウィークは武豊騎手に初のダービー制覇をプレゼントした後、休養に入り、青写真どおり京都新聞杯で始動した。当然のようにステップレースを快勝したが、必勝を期して臨んだ菊花賞では、セイウンスカイに逃げ切りを許し、まさかの敗北を喫してしまった。続くジャパンカップでも、3歳馬ながらも1番人気に推されたものの、最後の直線でフラついてしまい伸び切れずに3着に敗れた。ファンであった私にとって、3歳の秋の走りは、どうにも不甲斐ないという表現しか見当たらなかった。まだ完成されていなかったというよりも、何かスペシャルウィーク本来の力を発揮できていないように感じていた。

ディープスカイも同じような軌跡を辿っている。ダービーを大外一気の脚で差し切った後、秋緒戦の神戸新聞杯を完勝して復帰戦を飾った。しかし、距離適性が考慮され、菊花賞ではなく天皇賞秋に矛先を向けたところは異なるが、ひと叩きされた本番では、古馬牝馬を相手に3着と敗れてしまった。天皇賞秋は超がつくハイレベルのレースとなったものの、それでも牝馬に追い比べで負けしてしまった走りには少し不満が残った。さらに続くジャパンカップでは、上がりの競馬になり、後方からレースを進めたディープスカイには不利な展開となったが、それでも直線で交わせそうで交わせない末脚に不甲斐なさを感じた人も少なくなかっただろう。

それもそのはず。ダービーを勝つことによる反動は凄まじいのである。ダービーを勝つためには、極限の仕上がりが要求される。目一杯の調教に耐え、レースでは自身の持つ力の全てを使い切るほどでないとダービーを制することはできない。ダービーとは、それほどまでに苛酷なレースなのである。そして、ダービーで全ての力を使い果たした馬を、わずか数ヶ月で再び元の状態に持って行くことは至難の業である。

さらに難しいのは精神面での回復である。極限の状態で苛酷なレースを制した馬は、その後、精神的に燃え尽きてしまうことが多い。それが一時的なものになるか、完全に燃え尽きてしまうかはそれぞれだが、他馬に抜かれまいとする闘争心、苦しくても走り続ける気力が失われてしまうのだ。肉体的な疲労に精神面での燃え尽きも加わって、ダービー馬はダービー後に一時的なスランプに陥ってしまうのである。スペシャルウィークやディープスカイが見せた不甲斐なさは、今から考えれば、トップアスリートの宿命である一時的なスランプだったのだ。

スペシャルウィークとディープスカイの凄さは、そんなスランプの状況においても、厳しいレースの中で格好をつけていたということである。肉体的にも精神的にも、決して良いコンディションではなかったにもかかわらず、自分自身に鞭打ってライバルや歴戦の古馬に食い下がったのだ。スペシャルウィークはジャパンカップ後に一旦休養に入り、完全にリフレッシュされてからは、まるで馬が変わったかのような蘇りを見せた。天皇賞の春秋連覇、ジャパンカップの栄冠を手に入れ、ラストランとなった有馬記念でもグラスワンダーと死闘を繰り広げた。

ディープスカイもジャパンカップ後に休養に入り、今週の産経大阪杯から始動する。あの状態でウオッカとダイワスカーレットに食らい付いたのだから、肉体的にも精神的にも疲れが完全に抜け切った暁には、とてつもない強さを見せてくれるに違いない。日本で天下を獲るだけではなく、スペシャルウィークの果たせなかった海外への道をひた進んで欲しい。昆貢調教師は高松宮記念を勝ったローレルゲレイロを「10年に1度当たるかどうかの馬」と称したが、ディープスカイは何十年に一度の馬なのだろうか。どこまでも伸びゆくディープスカイの無類の末脚が、今から楽しみでならない。

Deepsky_2 by fakePlace

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (76)

産経大阪杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Sankeioosakahai

■1■4歳馬が圧倒
過去10年の勝ち馬の年齢を見ると、4歳馬が6頭、5歳馬が2頭、6歳馬が1頭、7歳以上の馬が1頭と、4歳馬が他馬を圧倒している。年齢を重ねるごとに勝ち馬が少なくなっているように、実績や格ではなく、勢いが求められる舞台となる。クラシックで活躍した馬が充電を経てターフに戻ってきたり、また古馬になってから急激に力を付けてきた馬たちにとっては、実力を存分に発揮できるレースである。サラブレッドとして充実著しい4歳馬を中心に考えてみたい。

■2■1番人気が強い
過去10年間における、人気別の着順を見てみたい。

1番人気 【7・1・0・2】 勝率70% 連対率80%
2番人気 【0・2・2・6】 勝率0%  連対率20%
3番人気 【2・2・1・5】 勝率20% 連対率40%

かつてマイルCSは1番人気が最も堅いレースとして有名であったが、今では産経大阪杯がそれに取って代わろうとしている。勝率70%、連対率80%という数字は驚異的である。ひとつの理由としては、超A級の馬たちが、別定戦であるこのレースを狙って出走してくるからである。その傾向は、日本の競馬がスピード化するにしたがって強くなってきている。一昔前まで超A級の馬は阪神大賞典に出走していたが、今は距離適性も含めて産経大阪杯に出てくることが多くなっているということだ。たとえ休み明けであっても、強い馬であれば十分勝ち負けになる。

■3■内を回って先行できる馬
過去5年のラップタイムを見てみたい。

12.7-11.3-11.9-12.0-12.2-12.1-11.8-11.9-11.3-12.4(60.1-59.5)M
12.7-10.4-12.0-12.0-12.1-12.4-12.2-12.0-11.5-11.7(59.2-59.8)M
12.8-11.6-12.5-12.6-12.5-12.4-12.3-12.2-12.3-13.3(62.0-62.5)M
12.8-11.5-13.1-12.6-12.2-12.2-11.9-11.7-11.4-12.0(62.2-59.2)S
12.5-10.8-12.2-12.1-12.0-12.3-12.0-11.5-11.6-11.7(59.6-59.1)M

どのレースも速くともミドルペース、遅ければスローに流れる傾向がある。阪神競馬場の内回りということで、基本的には小回りの直線が短いコースで行われるとイメージしてよく、ペースが落ち着きやすいことも考慮に入れると、どうしても内枠の先行馬が有利になる。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (82)

« March 2009 | Main | May 2009 »