あっぱれ
by echizen
安田記念2009-観戦記-
大外枠からダッシュ良く飛び出したローレルゲレイロから、一昨年の2着馬コンゴウリキシオーがハナを奪い、前半800mが45秒3というハイペースでレースを引っ張った。力を要する馬場であったことも手伝って、上がり3ハロンが36秒1と掛かり、先行した馬にとっては苦しい底力勝負となった。ダービー馬であるウオッカとディープスカイの2頭がワンツーを決めたのも、当然といえば当然の結果といえる。また、ドバイデューティフリーに参戦したウオッカが地元で勝利を飾り、アジアマイルチャレンジの最終戦に相応しい決着でもあった。
勝ったウオッカは、力の違いをまざまざと見せ付けた形となった。前走同様、ゲートを飛び出し、あっという間に先団につけると、あとは追い出しのタイミングだけという絶好の手応え。馬群を抜け出すのには苦労したが、武豊騎手がなんとかスペースを見つけると、あっという間に先に抜け出していたディープスカイを捕らえてみせた。前走で走りすぎたことの反動を心配していたが、全くの杞憂であった。個人的に大好きな馬だけに、小さなことが気になってしまう。精神的に参ってしまうどころか、ドバイ遠征で世界の強豪に揉まれたことで、心臓が鍛えられ、あらゆる面で強さを増している。
武豊騎手は「下手に乗った」と言うが、あそこはレースの綾だけに仕方ない部分もある。外に出すという安全な方に意識が行っていたため、内に空いた1頭分のスペースを後ろにいた四位ディープスカイに入られてしまった。今回はウオッカの力が抜けていたから差し切れたが、もしディープスカイが真っ直ぐ伸びていたら危なかった。とはいえ、馬を操って瞬時に前に出す技術があってこそ、ギリギリの状況でも慌てることなく仕事をすることが出来た。昨年は岩田康誠騎手に乗り替わって結果を出されたレースだけに、この安田記念の勝利は格別に違いない。
ディープスカイはウオッカを前に見る最高の形でレースを進めていた。最後の直線を向いて、1頭分だけ空いたスペースにスッと入った時の脚はさすがで、四位騎手の判断にも迷いがなかった。ただ、1頭だけになってしまった後、少しフラついてしまったように、結果的には馬体が少し太かった。前走が休み明けにもかかわらず馬体重が減っていたため、そのことも仕上げに影響を与えたのかもしれない。ビッシリと攻めて、馬体が絞れ、もう少しトモに筋肉がついてくれば、脚を溜めてビュッと抜け出す競馬が出来るようになる。完成までもうすぐだ。
見せ場を作ったファリダットは、安藤勝己騎手の腹を括った騎乗が功を奏した。距離に不安のある同馬の力を最大限に発揮するために、練りに練った末の作戦だろう。最後方から最後の直線に全てを賭け、あわや大金星かと思わせる末脚を繰り出した。もう少しスタミナがあれば、突き抜けていただろう。このように道中で脚を溜める走りが出来れば、これから先のスプリントG1につながっていくはずである。来年の高松宮記念が楽しみになった。
末脚が不発に終わったスーパーホーネットにとっては、上がりの掛かる激しい競馬が応えたようだ。マイル戦の瞬発力勝負には滅法強いが、これだけ底力を問われる内容になってしまうと、ダービー馬2頭と真っ向から渡り合うのは正直厳しい。ウオッカとディープスカイが内枠から経済コースを進めたのに対し、スーパーホーネットは外を回る形で脚を溜められなかったのも苦しかった。前走をひと叩きされ、最高の体調で臨んだだけに、もはや完敗といってよい。

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Comments
ただいま治郎丸さん、和人です、本当に良かったです。
パドックでミョウに落ち着き払っていたので、ここの治郎丸さんの「前回で仕上がってしまい・・・」という心配が、僕にもあったので・・・・。
でも本当に海外に言って強豪にもまれ、心臓が強くなっていたのかもしれませんね、豊も焦らずによくホーネットの横に出しました。
Posted by: 和人 | June 11, 2009 at 04:55 PM
和人さん、おかえりなさい。
圧倒的な強さでしたね。
前回でも仕上がっていましたが、
そんなことお構いなしの強さでした。
ディープが完璧に仕上がっていたら、
もっと凄まじいレースになっていたかもしれませんね。
本当に凄い牝馬です。
武豊騎手もさすが百戦錬磨の落ち着き払った騎乗でした。
Posted by: 治郎丸敬之 | June 12, 2009 at 03:45 AM