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◎ディープスカイ

Jiromaru

ウオッカの回避は残念でしたが、どこかに安心した自分がいます。昨年の有馬記念は出なければならないと強く主張して、今でもそう思っているのですが、今回の宝塚記念については無理をする必要なかった素直に思います。もし出走していたとしても、おそらく良いことはなかったことでしょう。ファンの期待に応えることも名馬の大切な役割ではありますが、あくまでも自身が無事であってこそです。

宝塚記念といえば、どうしてもライスシャワーのことが思い起こされてしまいます。あの年は阪神競馬場が改修されていたため、宝塚記念は京都で行われました。皮肉なことですね。その年の宝塚記念だけは、京都のパンパンの良馬場でレースが行われたのです。7歳馬にして天皇賞春で復活したライスシャワーは、余勢を駆って出走してきたものの、肉体的にはピークを過ぎていたのではないでしょうか。春シーズンの最後のG1レベルの激しく厳しいスピードレースについていけず、淀のターフに散ってしまいました。

雑誌「優駿」に「馬を愛する人たちの宝物」というコーナーがあります。ライスシャワーを管理した飯田好次元調教師は、彼が最後に履いていた蹄鉄だけはどうしても捨てられず、今でも大切に持っているそうです。蹄鉄の溝には、あの日の京都競馬場の土が付いたまま。「ライスシャワーは、私に一番の喜びを与えてくれた馬、というか人です。この小さい蹄鉄を見ると、小柄な身体でよく頑張ったなと思います」と語りました。ステイヤーとはいかなる者かをライスシャワーから教えてもらった私は、このエピソードは涙なしに読めませんでした。

アグネスタキオンの急死にも驚かされましたね。ノーザンファームの吉田勝己氏の強烈なバックアップが種牡馬としての成功の最大要因だと思いますが、もちろんアグネスタキオン自身の能力も優れていたということでしょう。ダイワスカーレットとディープスカイという2頭の牝馬と牡馬チャンピオンを出しました。この2頭に共通するのは、瞬発力だけではなく、スピードの持続力もあるという点ですね。あらゆる条件のレースに対応できる柔軟さを備えているということです。つまり、馬場が軽くても重くとも、スローペースだろうがハイペースだろうが、常に最高のパフォーマンスが出来るのです。

弔い戦という意味合いは全くありませんが、本命は◎ディープスカイに打ちます。前走はウオッカに完敗でした。相手が強すぎたということもありますが、この馬自身が少し太目残りだったということが主な敗因です。単なる太目残りかというと少しニュアンスは違い、体調が上向いてきている中での大幅な馬体増(+14kg)ということです。なぜ大幅な馬体増になったかというと、中2週の宝塚記念へ向けて僅かに緩めに仕上げられたということに加え、休み明けの産経大阪杯におけるマイナス体重(-8kg)が理由です。

何度も書いてきましたが、昨年秋のディープスカイのパフォーマンスは素晴らしいのひと言に尽きます。ダービーの疲れが抜け切らない中、ウオッカやダイワスカーレットなどの古馬を相手にあれだけの走りをすることは容易ではありません。体調が戻り、古馬になって馬がもっとシッカリしてきた暁には、もはや日本には相手はいないだろうと思わされました。

しかし、ジャパンカップを2着した後、休養をはさみ(放牧には出されなかったのですが)、休み明けの産経大阪杯を楽しみにしていたのですが、あっさりとドリームジャーニーに差し切られてしまいました。私が気になったのは、負けたことではなく、マイナス体重でした。マイナスと言っても天皇賞秋と同じ馬体重なのですが、今から振り返ると、あの時点ではまだ昨年の疲れが完全に抜け切っていなかったのでしょう。そして、ひと叩きされた効果もあり、劇的に体調が上向きになってきていた途中が安田記念だったということです。調教の負荷よりも、ディープスカイの回復力の方が上回ってしまったということです。

ジャパンカップ 518kg 
(休み明け)
産経大阪杯   510kg 休み明けにもかかわらず馬体減
安田記念    524kg 休み明け前の馬体重に戻った!

馬体重の読み方については集中連載「馬体重は語る」に書いたので、ここで詳しくは説明しませんが、まさに今回は復調しているレースになります。馬体重の基本原則「当日の馬体重の増減が馬の<体調>に影響を及ぼすのは、その日のレースにおいてではなく、レースの後になる」からです。ここをキッチリ勝って、海外に行くのか、それとも国内戦に専念するのかを決めて欲しいですね。個人的には、天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念の3連勝が可能な馬だと思っています。

ドリームジャーニーはここに来て再び成長していますね。朝日杯FSを勝った時は単なる早熟馬かと思っていましたが、そうではありませんでした。馬体が大きく成長し、立ち写真を見る限り、生涯最高の出来にあるのではないでしょうか。この馬がここまで長きにわたって活躍できるのは、母父メジロマックイーンの成長力と考えることもできますが、それ以上に父ステイゴールドの勝ち気な気性を受け継いでいるからこそだと思います。ステイゴールドは小さい身体で7歳まで第一線で走り続けた馬ですが、その原動力は底知れぬ闘争心だったといいます。年齢を重ねても、常にテンション高くファイティングポーズを取り続けた馬でした。そんなスピリットをドリームジャーニーも受け継いでいるのでしょう。一瞬の脚を生かす馬だけに、ディープスカイに比べて乗り方は難しいのですが、ドリームジャーニーを手に入れている池添騎手を背にどこまで迫れるでしょうか。


関連リンク
「ガラスの競馬場」:執念の馬
「ガラスの競馬場」:ディープスカイの無類の末脚が

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Comments

治郎丸さん、こんにちは。

まずは、私もウオッカの回避には安心しました。
1週前で追い切っていない状態での出走はせっかくの歯車が狂いそうに思っていたからです。

今年の宝塚記念も熾烈な争いになりそうですね。
◎はディープスカイです。
ウオッカ回避とあれば、やはりこの馬が踏ん張らなければならないと思います。
亡き父のためにもここは意地を示してほしいです。
あとは、アドマイヤフジ、アルナスライン、サクラメガワンダーまで買いたいと思います。

面白かった上半期を締め括る春のグランプリ、秋につながる好レースを期待します!

Posted by: onion | June 28, 2009 at 02:30 PM

冶郎丸さん、こんにんわ。ストーンです。

嬉しいことに私の応援している池添Jのドリームジャーニーが優勝しました。
金鯱賞から天皇賞へ番組を変更した時は、疲れが残らないかを心配しましたが杞憂に終わりました^^名馬メジロマックイーンの血が、このタフさと力強さに影響しているのではないでしょうか。
これからも池添Jの応援をしていきたいと思います。

Posted by: ストーン | June 28, 2009 at 04:34 PM

onionさん

こんばんは。

ドリームジャーニーは強かったですね。

あっという間に全馬を交わしてしまいました。

この中間の馬体の充実は凄まじいものがありましたが、
珍しいタイプの馬ですね。

ディープスカイは私が本命を打ったことに嫌気を差したのか(笑)、道中でずっと掛かっていましたね。

まだ精神的な疲れが尾を引いているのかもしれません。

決してこれが実力ではありませんからね。

さて、来週からはまたひと味違った楽しみをくれる夏競馬の始まりです。

また一緒に楽しみましょうね。

Posted by: 治郎丸敬之 | June 29, 2009 at 12:30 AM

ストーンさん

おめでとうございます!

ドリームジャーニーは今までで最高の走りをしましたね。

今年5戦目にしてこの強さですから、本当にタフな馬です。

マックイーンとステイゴールドの良いところを、
そのまま受け継いでいる証拠だと思います。

池添謙一騎手も落ち着いた見事な騎乗でした。

スッと馬を動かす技術は天下一品ですね。

Posted by: 治郎丸敬之 | June 29, 2009 at 12:33 AM

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Posted by: 0eeirh | June 27, 2010 at 11:32 PM

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