好きな馬どうし
今年のPOGは「優駿」に応募することにした。昨年は締め切りに間に合わなかっただけに、今年に賭ける想いはその分だけ強い。ぜひとも上位に入線してPhotostudのオリジナルポスターを手に入れたいと思う。とはいっても、今年は自分の好きな馬の産駒を選んだので、かなりミーハーなチョイスになってしまったことは否めない。
その中でも、私の好きな馬どうしの間に産まれたルーラーシップには、迷うことなく1票を投じた。ルーラーシップの父は日本ダービー史上最も強い勝ち方をしたキングカメハメハであり、母は熱発休み明けをものともせずにオークスを制したエアグル―ヴ。どちらも私が知る限りでは最強牡馬・牝馬の1頭である。ベスト・トゥ・ベストの配合から必ずしも名馬が生まれないところが血統の難しいところであり、面白いところでもあるのだが、それでもキングカメハメハとエアグル―ヴの間に産まれた仔に期待しないわけにはいかないだろう。
好きな馬どうしと言えば、有名な話ではあるが、シニョリネッタ誕生のドラマが思い浮かぶ。ナポリに住んでいたイタリア人のオーナーブリーダーは、シニョリーナという美しい牝馬を持っていた。シニョリーナは英オークスを2着した名牝でもあり、彼はこの繁殖牝馬をもとにして、本場イギリスの馬たちを打ち負かすような、つまり英ダービーを制する最強馬を生産しようとした。意気込んだ彼は、当時一流とされる種牡馬を次々と配合していったが、いずれも成功することなく、シニョリーナもついに17歳になってしまった。
1904年の春、オーナーブリーダーは最後のチャンスを求めて、あの有名なアイシングラス(英3冠馬)に配合すべく、イギリスのニューマーケットへと向かった。シニョリーナを連れてニューマーケットの通りを歩いていると、馬服にシャルルーと名前の書いてある、どこから見ても一流とは言い難い種牡馬が向こうから近づいてきた。どうやらシャルルーはシニョリーナにひと目惚れしたようだ。そして、これまで一流とされている種牡馬ばかりを相手にしてきたシニョリーナも、なんとシャルルーのことを気に入ってしまったらしい。お互いに陶酔状態を示している2頭を見て、彼は事情を大いに察した。
「どうやら2頭はお互いに好きなようだ。結婚をさせようではないか!」
このようにして誕生したのが、かの偉大な牝馬であるシニョリネッタである。シニョリネッタは100対1(単勝101倍)の低評価を覆し、史上4頭目の牝馬としてダービーを制しただけではなく、2日後のオークスをも連覇した。名血を重んじるイギリスの貴族や名士たちは、あまりに驚きに口が塞がらなかったに違いない。
キングカメハメハとエアグル―ヴは私の好きな馬どうしということだが、お互いのことをどう思っていたのだろう。シーズンで100頭以上にも種付けしなければならない現在の状況を考えるとバカバカしい空想ではあるが、いち競馬ファンの妄想として許していただきたい。

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