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負けて泣くな、勝って泣け。

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私は小さい頃からずっと野球をやっていたのですが、「負けて泣くな、勝って泣け」という言葉をよく耳にしました。地元の小さな大会で負けては悔しくて泣き、甲子園球児たちが負けて泣く姿を見てはもらい泣き、馬券が外れてはふて寝(これは関係ないか)、最近は歳を取ってきたせいか余計に涙もろくなってしまった私にとって、勝って泣くという境地は天上のもののように感じられます。でも、今でも、人生でたった一度でも、勝って泣けたら幸せだろうなあと思うのです。もちろん、そこに辿りつくまでに、たくさんの負けや悔しさや辛さを味わわなければならないのでしょうが。

さて、今週末に行われる凱旋門賞に、皐月賞馬ヴィクトワールピサと宝塚記念を制したナカヤマフェスタが出走します。両馬の背中には、武豊騎手と蛯名正義騎手が乗り、ヨーロッパ競馬の頂点を目指します。この2人の名を聞いて、因縁めいたものを感じたのはおそらく私だけではないでしょう。この2人は凱旋門賞で騎手人生最大の屈辱と挫折を味わい、凱旋門制覇には並々ならぬ想いを馳せているジョッキーたちなのです。

記憶を遡ること1999年、二ノ宮調教師に管理されていたエルコンドルパサーは、蛯名正義騎手を背に欧州に挑戦しました。この時代はまだ挑戦という言葉が相応しく、過去の名馬たちが挑戦してはことごとく返り討ちにされ、ただ良い経験をしただけで日本に帰ってきたように、凱旋門は私たち日本馬の眼前に高くそびえ立っていました。その高き門を、こともなく飛び越えようとしたのがこの蛯名正義騎手とエルコンドルパサーのコンビでした。

海の向こうに渡った蛯名正義エルコンドルパサーは、緒戦となるイスパーン賞(G1)で2着しました。そして、続くサンクルー大賞(G1)では、タイガーヒルを2馬身突き放す圧勝で、楽々と欧州のG1レースを制してしまいました。これらのレース結果を受け、日本の競馬ファンたちは、もしかしてという期待を抱いたのです。タイキシャトルやシーキングザパールらが海外の大レースを勝利していた流れからも、エルコンドルパサーなら世界最高峰ともされる凱旋門賞を勝てるかもしれない。いや勝てるに違いない。フォア賞(G2)を勝った頃から、私たちの期待は根拠のない確信に変わっていったのでした。この年から凱旋門賞の生中継が始まりました。

レース当日はバケツを返したような道悪馬場で、その中を蛯名正義エルコンドルパサーは逃げました。別に逃げたかったわけではないのです。逃げると思われていたジンギスカンが出遅れ、さらにヨーロッパのレースは前半が驚くほど遅く、押し出されるような形で、蛯名エルコンドルパサーは先頭に立ちました。逃げてはダメだと思っていた私は、とても見ていられずに両手で顔を覆いました。レースは淡々と進み、エルコンドルパサーはあっという間に最後の直線を迎え、私はわずかに目を開きました。エルコンドルパサーが後続を突き放しました。

勝った。鞍上にいた蛯名正義騎手もそう思ったかもしれません。最後の直線の半ばにして、逆転不可能に見えるリードを後続につけたのでした。もはや後ろからは誰も追ってこれまい。そう思い、私の目線はゴール板を探しました。そんな私のわずかな心の隙をつくように、馬群から恐ろしい勢いで抜け出てきた馬が1頭いました。そう、モンジューでした。

その瞬間、蛯名正義騎手のフォームが崩れました。私の動揺が伝わったかのように、蛯名正義騎手からいつもの流れるような追い方が消えました。馬の動きを補助すべきジョッキーが、馬の上で58.5kgの重石と化してしまったのでした。私たちに、もはや心身のブレを立て直す時間はありませんでした。あっという間に、エルコンドルパサーはモンジューの怒涛の末脚に飲み込まれてしまったのでした。モンジューをあそこまで苦しめたのですから、「チャンピオンが2頭いた」とエルコンドルパサーは海外でも大いに評価され、日本でも快挙として祝福ムードで迎えられました。エルコンドルパサーにたずさわる誰もが最善を尽くした結果としての2着。私もそれが正しい評価だと思います。

蛯名正義騎手は泣きました。凱旋門賞後にエルコンドルパサーの健闘を祝して行われたパーティーで、人目もはばからず泣いたのでした。誰もが彼の肩を叩き、お前は最善を尽くした、お前は悪くないと慰めました。しかし、たったひとりだけ、「蛯名正義騎手の最後の直線での馬の追い方は、力みがあって硬かった。彼らしくなかった」と言った者がいました。ミスター競馬こと野平祐二氏でした。もちろん、蛯名正義騎手の将来を思うがゆえの苦言でした。ふたりだけは知っていたのでした。10年以上の歳月を経て雪辱を期す蛯名正義騎手に、もし野平祐二氏が生きていたならこう言ったでしょう。

「負けて泣くな、勝って泣け」



関連リンク
「ガラスの競馬場」:武豊の雪辱

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中山芝1200m

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スタート時点から、第1コーナーである3コーナーまでは275m、そこからもさらに100mほど直線が続く。3~4コーナーにかけて、きついカーブになっているように見えるが、中間に直線が入っているため、実はスピードをほとんど落とすことなく回ることができる、全競馬場の中で屈指の高速コーナーである。またスタート時点が坂の頂上にあるため、ゴール前の残り200mの時点までは緩やかに下りながらレースが進むことになる。そのためペースは速くなりがちで、馬場さえ良ければ、かなりの速いタイムが出ることになる。

ゴール前の直線は310mと短いが、高低差2.3mの急坂が待っているため、ハイペースで飛ばした先行馬が末脚をなくし、後方待機の差し馬に一気に交わされるという逆転劇が往々にして起こり得る。特にG1レースにおいては、道中が速く厳しいペースになりやすいので、前に行って粘り込むためには、相当な実力が必要とされる。

スタートからコーナーまでの直線距離が長く、コーナーも比較的緩やかであるため、内外の枠順で基本的には差はない。しかし、あまりにも内枠すぎると、インぴったりに閉じ込められ、かえってスピードに乗れないこともある。多少の距離損があったとしても、中~外枠の方がレースはしやすい。

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スプリンターズSを当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■サマースプリントシリーズの最終戦として
1990年にG1レースに昇格し、それ以降、師走のスプリント決戦として定着していたが、2000年から秋の中山開催へと時期が変更された。この変更によって、夏に行われるサマースプリントシリーズとの結びつきが強くなった。夏競馬を使ってきた勢いを、ほとんどそのまま持ち込めるようになったということだ。そういう意味において、スプリンターズSはサマースプリントシリーズの最終戦と考えて良いだろう。

とはいえ、サマースプリントシリーズで目一杯走り切ってしまった馬は苦しい。昨年のサマースプリントチャンピオンに輝いたサンアディユがそうであったように、夏に3走もしてしまっていると、最後のスプリンターズSではガス欠を起こしてしまうことになる。また逆に、なんらかの事情があって、ここがブッツケになってしまった馬では、余程力が抜けていないとこのレースを勝つことは難しい。つまり、サマースプリントシリーズを使いつつ、スプリンターズSを最終目標に定めてきた馬を狙うべきである。

■2■基本的には差し馬が有利も
中山1200mのコースは先行馬にとって有利な形態となっているが、これだけハイペースになってしまうと、前に行けるだけのスピード馬にとっては苦しいレースになる。「短距離の差し馬」という格言もあるように、ハイペースについて行けて、なおかつ末脚もしっかりとしている差し馬が狙いとなる。

ただし、雨が降って道悪になった際は、考え方を180℃変えなければならない。平成12年のダイタクヤマトや平成16年のカルストンライトオ、平成18年のテイクオーバーターゲット、平成19年のアストンマーチャンが逃げ切ったように、道悪になると先行できる馬が圧倒的に有利になる。

スプリンターズSはパンパンの良馬場で行われても、重・不良馬場で行われても、前半の800mのタイムは実はほとんど変わらない。たとえば、平成17年に良馬場で行われたスプリンターズS(勝ち馬サイレントウィットネス)と、平成19年に不良馬場で行われたアストンマーチャンが逃げ切ったスプリンターズSのラップをご覧いただきたい。

平成17年 12.1-10.1-10.7-11.1-11.5-11.8 良馬場 
平成19年 12.0-10.3-10.8-11.1-12.0-13.2 不良馬場

これほど異なる条件下で行われた2つのスプリンターズSだが、テンの4ハロンのラップタイムはほとんど同じであることが分かる。平成17年がスローペースで流れたわけではない。どちらかというとハイペースで道中は進み、中団から進出したサイレントウィットネスが最後の急坂で差し切り、2着には最後方からデュランダルが32秒の脚で追い込んできた。パンパンの良馬場をハイペースで流れたスプリンターズSと、ドロドロの不良馬場のスプリンターズSの前半800mがほぼ同じラップなのだ。これはどういうことだろう?

これこそが雨のスプリンターズSは800mのレースであるということに他ならない。つまり、スタートしてから800mで究極のラップを刻むため、ラスト400mはどの馬もバテてしまい、レースどころの騒ぎではないということである。

また、競走馬はスタミナが切れたところを追い出されるとフォームを崩してノメるという特性があるため、4コーナー手前からはどの馬も真っ直ぐ走らせるだけで精一杯という状況にもなる。勝負は最初の800mで決まってしまうのだ。雨が降った場合は、スタートよく飛び出して、ハミをしっかりと噛みながらガンガン前に行ける馬を狙うべきである。

■3■1200m以上のスタミナ
スピード自慢の馬たちが揃うため、前半3ハロンは32秒~33秒前半というハイペースになり、さらに直線に急坂が待ち受けていることも加わって、後半3ハロンは35秒台の消耗戦となる。前半と後半で2秒以上の落差が生まれることによって、一本調子のスピード馬にとっては厳しいレースになり、このレースを勝ち切るためには1200m以上のレースを走るだけのスタミナが要求される。

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「馬券のヒント」が増刷されました。

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おかげさまで、「馬券のヒント」が増刷になりました。私の予想を超える、たくさんの方々に読んでいただけて嬉しく思います。今回はまだ余裕がありますので、読んでみたいと思った時にお申し込みください。ただ、いつなくなってしまうか私にも分かりませんので、来週からのG1シリーズに向けて、馬券について考えてみたいという方はぜひ今すぐどうぞ。

「馬券のヒント」は、2006年にメルマガ配信を開始し、100のヒント(馬券戦術)を100日連続で皆さまにお届けしたものです。期間限定、しかもバックナンバーを公開しておりませんでしたので、「最初の100のヒントを教えて欲しい」という要望をたくさんの方々から頂戴しておりました。新たなヒントやコラムを加え、加筆修正して、皆さまにお分けします。

全90ページ(!)の中に、治郎丸敬之が数々の実戦を通して手に入れてきた知恵を詰め込んでみました。もちろん、これらはあくまでもヒントであり、絶対的なものではありませんが、明日からでもすぐに使っていただけるノウハウとなっています。馬券に迷ったり、困ったりした時に、手助けになるツールとして使っていただければ、これ以上に嬉しいことはありません。

馬券のヒントの無料サンプルはこちらからご覧ください↓
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以下、メルマガ読者の方々からの、「馬券のヒント」に対する感想の一部を紹介させていただきます。

私は全く気づいてませんでした
馬券のヒントですが、楽しく読ませていただいています。始まって、第1回のメルマガが届いた時は、短っ!というのが第一印象でした(爆)。いつもの治郎丸さんの文章を読みなれているからでしょうね。いちばんあーなるほどと思わされたのは、「牝馬が夏に活躍する本当の理由」ですかね。平坦だから、というしっかりとした答えがあるにも関わらず、私は全く気づいてませんでしたからね。まさに目から鱗でした。「予想して馬券を買う専門家は?」と「競馬は無限なり、個を立てよ」はこれからも教訓として忘れないようにしたいと思います。
KAWABATAさん

さっそく私の馬券術にも取り入れていきたい
「馬券のヒント」楽しく拝見しておりました。途中からの購読でしたがとても参考になりました。東京競馬場の排水システムは知っていたつもりですが、インコースから乾いていくのは盲点でした。さっそく私の馬券術にも取り入れていきたいと思います。この記事につきましては、私の記事とともに後にブログの方で紹介させていただきます。(もちろん出典を明記した上で)馬券のヒントの方は一時充電なさるそうですが、ブログの方も楽しみにしております。

衝撃的でした
「馬券のヒント」が終了ということで、本当にご苦労様でした。始めは100件が非常に長いと思っていたのですが、終わってしまうとけっこうアッという間であったような気がします。さて、「馬券のヒント」での感想をお伝えしたいと思います。ざっと見渡して思い浮かんだのは以下の2つです。「馬のウォーキング」と「逃げ馬の法則」です。まず、馬のウォーキングは始めの頃に、「パドックで順番どおりに歩けない馬は消し。」ということを全く考えたことも無かったので、衝撃的でした。今では自然に順番を気にして見ています。次に逃げ馬の法則です。つい最近までは追い込み馬のかっこ良さに魅せられて馬券を買っていた部分がありました。しかし、最近になって「なぜわざわざ後方からレースさせて、コースロスさせてまで外を回るのだろう?」「前にいた方が楽じゃないか?」という素朴な疑問があったので、逃げ馬という言葉にピンと来て選びました。でも、やみくもに逃げ馬が良いわけでは無いし、と悩んでいた中での内容であったので今後参考にしたいと思っています。
K.Tさん

「へ~そうなんだ」といった事ばかり
いつも馬券のヒントを読ませていただいております。毎回「へ~そうなんだ」といった事ばかりで、最近は秋競馬も始まり自分の競馬の予想に「馬券のヒント」に書いてあるような事も組み込みながらやってます。とにかく、ためになるし、いろいろと勉強になる事ばかりでこれからも、がんばってください!
Geselさん

引出しの多さに頭が下がりました
馬券のヒント100配信お疲れ様でした。そして、これだけのヒントを出せる治郎丸さんの引出しの多さに頭が下がりました。ヒント自体はシンプルなんですが、こういう基礎的な考えの集積が的中の閃きになると思いました。例えばヒント95は菊花賞のアドマイヤメインの取り捨てには有効でしたね。わたしの悩みは馬券の買い方でしたが、予想に自信がでれば馬券種に左右されなくなるんじゃないかと最近は思うようになりました。
OGINOさん

ロジカルな考え方には感服
メルマガ「馬券のヒント」を読ませていただいてます。治郎丸さんの競馬に対する観察眼とロジカルな考え方には感服いたします。まさに「馬券のヒント」として活用させてもらっています。「決断」とは自分が選び取った状況に腹をくくること。これは、競馬だけにとどまらず素晴らしい表現だと思います。
kzhrさん

はっと気づかされるコメント
いつも「馬券のヒント」楽しく読んでいます!はっと気づかされるコメントから、つい忘れがちになってしまっていたことなどなど本当に参考になっています。ただ毎週2~3通くらいだと適量で復習も容易な気がします(私の場合は保存してあるのをたまに見返すので)。それではこれからもよろしくお願いいたします!!
HARADAさん

あげればキリがないほど参考になりました
治郎丸さんの引き出しの多さに改めて感心しきり、の毎日でした。終了してしまうのは残念ですが第2弾に期待してお待ちいたしております。個人的に励まされたのは037号。2歳馬について手探りで考察している中、持ち時計を利用することに効果があるという考え方を裏打ちしてもらったので安心?しました(^^;まだ始まったばかりの06新馬戦線ですが期待できそうな馬をこれからも探していきたいと思います。他にも斤量の話だとかあげればキリがないほど参考になりました。本当にありがとうございますm(__)mこれからもよろしくお願いいたします。
KENさん

ホースレースのバイブル
第1回から100回まで継続のご苦労考えると、そんなに簡単なことではなかったことと思いますが、本当にご苦労様でした。そして有難うございました。 これからも私のホースレースのバイブルとして大切に保管したいと思ってます。「自分にしか買えない馬券を買うこと。」これに尽きます。 自分の馬券に対する意思の反映は如実に出ますね。 私も悩みに悩んで結局無難な買い方をして、何度も悔しい思いをしています。もちろん、それで結果当たったこともありますが、100%納得できず、もやもやは必ず後まで残ります。馬券は自分の信念をもって、これからも潔く行きたいと思っています。 そのことが治郎丸さんから強くメッセージとして伝わってきました。それにしても、秋華賞はお見事でした。 自分の意を忠実に反映し、分析に裏づけされた結論を断固貫いた結果だと思います。私の馬券スタイルもこんな風にありたいと、共感いたしました。
MATUOさん

馬券のヒント、恐るべし
メルマガ楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。非常に勉強になりましたし、勝ち馬券を得るためには色々と考えなくてはならないのだなと、改めて思いました。馬券のヒントの中で私が一番、心に響いたのは【牝馬が夏に活躍する本当の理由】ですね。シーイズトウショウが函館で勝てるのにスプリンターズSで勝てない(もちろん相手の強さが違うなどもあると思いますが・・・)理由がはっきりとわかりました。また、【芦毛の馬の買い時】というのも【牝馬が夏に活躍する本当の理由】ほどではありませんがとても頭の中に残っています。今年の神戸新聞杯のフサイチリシャール(結果的には距離適正などもあったのか、馬券に絡むことは出来なかったですが)の激走はまさにこの通りでしたね。治郎丸さんの馬券のヒント、恐るべし、と思いました。
AKOさん

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「馬券のヒント」(全90ページ)を1260円(税込み、送料、代引き無料)でお分けいたします。まだ余裕はありますが、冊数限定ですので、ご希望の方はお早めにお申し込みください

プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

お申し込み方法
Step1メールフォームにてお申し込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。
Step2お申し込み確認メールが届きます。
Step3お届け先住所に書籍「馬券のヒント」が届きます。
*代金引換ですので、書籍をお受け取りの際に料金はお支払いください。

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質問メールも受け付け致します。この本をお読みいただいて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたらメールにてドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご質問、ご感想お待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

追伸
「栄光の競馬道」というブログにて、「馬券のヒント」を紹介していただきました。ヒントその2「内枠有利は、コーナーを回る競走の原理原則。どこに行っても、この原理原則は永久不変である」だけを取り上げて、管理者のえいじさんなりの肉付けをして、分かりやすく説明をしてくれています。たったひとつのヒントだけで、ここまでイメージが広がっていくのですから、この方が競馬の上段者であることが分かります。競馬を知っている人であればあるほど、ひとつのヒントからたくさんの行間を読み取れるはずですからね。

そのえいじさんが、「基本が分かっていない人が(僕を含めて)多いこと多いこと」と書かれているのにはゾクッときました。はい、実は私も、初心に戻ろうとする時、「馬券のヒント」を読み返しているのですが、基本をいつの間にか忘れてしまっていることに毎回気づかされます。謙遜されているえいじさんを含め、私たちは基本を分かっていないというよりも、いつの間にか忘れてしまっているのでしょう。レースが終わった後に、言われてみれば…、ということ、たくさんありますよね。

■「栄光の競馬道」の紹介記事はこちら
Roadtoglory

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オールカマーを当てるために知っておくべき3つのこと

Allcomer

■前に行ける馬が圧倒的に有利
12.5-11.6-12.2-12.5-12.5-12.4-12.4-12.0-11.5-11.8-12.0(61.3-59.7)S
13.4-12.3-13.8-12.4-13.0-12.6-12.4-12.2-11.2-11.4-12.0(64.9-59.2)S
12.2-11.9-12.6-12.4-12.4-11.7-11.5-11.6-11.8-11.4-12.6(61.5-58.9)S
12.6-11.5-12.4-12.3-12.2-12.6-11.8-11.8-11.3-11.4-12.6(61.0-58.9)S
12.3-11.8-13.0-12.4-12.3-12.4-11.6-11.4-11.2-11.8-11.8(61.8-57.8)S
12.5-11.5-12.4-12.3-12.3-12.2-12.1-12.0-11.3-11.2-11.6(61.0-58.2)S

前半が上りで、後半が下りというアップダウンの影響も大きいのだが、過去6年間のラップタイムを見るだけで、オールカマーというレースが必然的に極端なスローペースになることが分かる。開幕3週目の絶好の馬場も手伝って、前に行ける馬が圧倒的に有利になる。これだけの速い上がりを後ろから差すのは至難の業である。

■夏を使ってきた馬
これは9月競馬全体に言えることだが、まだこの時期においては、休み明けの実績馬よりも夏競馬を使ってきた上がり馬の方が優勢である。この時期はまだまだ暑く、休み明けの馬にとっては調整が難しく、レースに行っていきなり能力を発揮しづらい。ところが、休み明けの馬は実績のある馬であることが多いため、たとえ仕上がりが悪くても、どうしても人気になってしまう面は否めない。私たちは春競馬での強い姿を覚えているので、ある程度の期待と幻想を持って、休み明けにもかかわらず実績馬を人気に祭り上げてしまうのだ。

過去10年の勝ち馬を見ても、8月以降のレースを使っていた馬が8頭に対し、春以降ぶっつけで臨んできた馬が2頭と、休み明けの馬にとっては苦しいという結果が出ている。特に、春シーズンを最後まで戦い抜き、出がらしの状態で休養に入った馬にとっては、9月の段階で本調子に仕上げ直すのは非常に難しい。

■長くいい脚を使えるタイプ
中山2200mコースの特性として、第2コーナーから最終コーナーにかけて、フォルスストレート(偽直線)を約500m下って最後の直線に向かうことになる。ラスト1000mのラップが恐ろしく速いのはそういうことでもあり、良い脚を長く使えるタイプの馬に適した舞台である。過去の勝ち馬を見てみると、バランスオブゲームしかり、3連覇したマツリダゴッホしかり、瞬発力勝負では分が悪いが、スピードを持続させる力に富んだ馬が強い。

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「元競走馬のオレっち」

Oretti

オレっちは元競走馬であり、今は乗用馬である。だから、正確に言うと、競馬マンガではなく、乗馬マンガなのだが、この設定が面白い。競走馬としては未勝利に終わったオレっちが、競馬場から乗馬クラブに移ってくるところから物語は始まる。

父と母のいずれもがG1ホースという超がつく良血であるオレっちも、乗用馬としてはただの新米にすぎない。最初は競走馬のプライドを捨てきれずに、担当のもやし先生にも抵抗する。しかし、心優しきもやし先生にいつの間にか信頼を寄せるようになったオレっちは、乗用馬としての立ち振る舞いを少しずつ身に付けていく。かつては前にいる馬な何が何でも抜かせと教えられていたが、今はどんな状況でも落ち着いてゆっくり歩くことを求められる。戸惑いながらも、栗毛くんやデカ女などの仲間たちに勇気づけられて、1歩1歩成長していく姿が愛おしい。

そんなある日、オレっちは競技会に出場することになる。競馬好きが高じて乗馬を始めることになったウズマキさんを背に、オレっちは緊張しながらも、次々と障害を飛んでゆく。最終障害を飛び終えた後、ウズマキさんやもやし先生に喜ばれ、褒められ、競走馬時代には味わったことのない充実感を味わったのだった(このシーンが結構好き)。

しかし、喜びもつかの間、乗馬クラブに戻った翌日、オレっちの脚元に異変が起こる。競技会で無理をしたのが良くなかったのか、脚と腰を痛めて、全治1年と診断されてしまったのだ。何もしない馬を1年も置いておく余裕は乗馬クラブにはもちろんなく、オレっちは出ていかなければならなくなる。その行き先は…。暗雲漂うラストの結末は、マンガを手にとってのお楽しみに。

マンガとマンガの間にある馬コラムも、思わず笑ってしまうものから、深い感動に包まれるものまで多彩である。個人的には、著者が牧場で働いていた経験から描いた、馬房掃除のときの馬のタイプが面白かった。「怒るタイプ」、「超気遣うタイプ」、「我関せずタイプ」、「かまってタイプ」、「セクハラタイプ」があるという。また、友人の馬の最後に立ち会った話や放牧を主張しない親子の話など、人間も馬も同じ生きものなのだと改めて思わせられる。

読み終わった後、馬の体温が感じられて、もっと馬が好きになった。


■ブログ「おがわじゅりの馬房」はこちら
Ogawajyuri
著者のおがわじゅりさんはブログを持たれていて、これがまた面白い。
こんなイラストが描けたらいいなあと羨ましく思えるほど、じゅりさんの描くサラブレッドは表情豊かで可愛いのだ。

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神戸新聞杯を当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■とにかく前走ダービー上位組
過去10年のうち、前走ダービー組から7頭の勝ち馬が出ている。連対馬にまで対象を広げても、20頭中15頭が前走ダービー組である。さらに日本ダービー優勝馬は【3・2・1・0】連対率83%、2着馬は【2・2・2・3】連対率44%と抜群の成績を残している。紛れのない府中2400mで行われるダービーで勝ち負けになった馬は、たとえ休み明けでも確実に勝ち負けになる。とにかく、ダービー上位組を狙うべきレースである。

■2■瞬発力があり、先行できる馬に有利
阪神2400mはスタートしてから最初のコーナーまでの距離も長く、休み明けの馬が多いこともあってスローペースは否めない。そして、緩やかな3~4コーナーをゆっくり回るため、どうしても直線に向いてからのヨーイドンの競馬になる。当然のことながら、先行できる馬にとって有利になり、「折り合いに不安のある馬」、または「瞬発力のない馬」にとっては苦しくなる。枠順としては、スローになる分、どちらかというと内枠有利。

■3■さほどスタミナは問われない
今年から距離が400m延長されたが、この時期の芝は軽いことや、阪神2400mコースの特性上、さほどスタミナを問われるレースにはならない。よって、前走ダービー上位組以外を狙うのであれば、夏を越して力をつけてきたステイヤーを狙うのではなく、ただ単純に夏の上がり馬を狙うだけでよい。上がり馬だけに、前走で勝っていることは最低条件になるだろう。

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集中連載:「パドックの見方を極める」第14回

Paddock13 by Scrap

■興奮状態にある馬の特徴
「パドックでの馬は、どの馬も興奮状態にあります。興奮状態になるから力が入る。言い方を変えると、気が弱いから力が入るんです。逆に言うと、チャカついたりするのはもちろんですが、力強く見える馬というのは、弱いから強く見える。強い馬というのはそれを表に出しません。もちろん彼らも興奮しているのですが、それを抑えることができるのです」

私の尊敬する故野平祐二氏の、パドックにおける馬の興奮状態に対する弁である。実は、ビリーも全く同じことを言っていて、パドックであまり力強く見えるような馬はかえって危険であると。気が弱いからこそ、力強く見える。本当に強い馬は、それを表に出さずに抑えることができるのである。

パドックで力強さが前面に表れる部分のひとつは首であろう。人間は緊張すると自然と肩から首に力が入ってしまうように、馬も緊張すると首に力を入れて鶴首になる。鶴首というのは、文字通り、鶴が弓のように首を曲げるところに由来する。この首の形を気合が入ってきたと解釈することもできるが、ほとんどの場合、緊張していることから、余計な力が首に入ってしまっているだけである。過度に鶴首を保ち続けている馬をパドックで見かけたら、敬遠してしまって正解だろう。

逆に、パドックで好印象を受けるパドックでの首の使い方は、牧場で草を食む時のように、首を前方下に伸ばしたそれだ。リラックスしていないと、こういう首の使い方はできない。つまり、首に力強さを感じさせず、リラックスして歩けている馬を狙いたいということだ。

同じく、牡馬が興奮した時に起こる現象として“馬っ気”がある。ただ単に、発情して起こるだけではなく、馬が興奮して、その興奮に体が反応して起こるのだ。つまり、近くに牝馬がいない時でも起こりうる現象であり、体が生理的に反応してしまうぐらいの興奮状態にあると考えてよい。先日、天に召されたオグリキャップが、2009年に東京競馬場のパドックに姿を現した時、“馬っ気”を出していたのを覚えているだろうか。あれを見て、オグリキャップはまだまだ元気だなあ、とか言っていた人がいたが、そうではない。オグリキャップは久し振りに競馬場に連れて来られて、極限の興奮状態に陥り、体の一部が反応してしまったのである。

これも有名な話だが、パドックで“馬っ気”を出していたにもかかわらず、ジャパンカップを勝利したピルサドスキーというイギリス馬がいた。格調高い国際レースだというのに、激しく“馬っ気”を出しているピルサドスキーを見て、馬券を買い戻した競馬ファンも多かったという。そのせいか、BCターフやエクリプスS、愛チャンピオンSなどのG1レースを制し、凱旋門賞で2着した実績馬であるにもかかわらず、バブルガムフェロー、エアグルーヴに次ぐ3番人気で、単勝は460円もついた。ただし、ピルサドスキーのケースは例外であって、私が見た限りにおいて、パドックで“馬っ気”を出していて勝った馬はいない。

もうひとつ、パドックでボロ(糞)をするのも緊張している証拠である。「これだけ多くの人々の前でボロをするなんて、緊張感のないやつだなあ」と思われるかもしれないが、そうではない。私もお腹が弱い方なのでよく分かるのだが、競走馬も緊張しているからこそボロをしてしまうのだ。

このように、ちょっとした現象の中にも、馬の精神状態、つまり馬の心を読み解くカギが隠されているのである。

(第15回に続く→)

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ローズSを当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■前走オークス組と夏の上がり馬が五分
過去10年の勝ち馬の前走を見ると、G1オークスもしくは桜花賞以来の馬が6頭、条件戦(もしくはG3)からが4頭とほぼ互角の争い。連対馬に手を広げても、G1オークス(もしくはNHKマイル)以来が5頭、条件戦(もしくはG2・3)からが5頭と、こちらも互角となる。

これは、牝馬は総じて仕上がりが早いということに理由があるだろう。この時期であれば、基本的には夏にレースを使っていた馬が有利なのだが、たとえ休み明けであっても、春の実績馬がある程度までキッチリと仕上がって出走してくるということである。つまり、春のクラシックを走ってきた実績馬が夏の上がり馬と五分に戦える舞台となっている。

■2■紛れが少なく、内枠有利なコース設定
改修後の阪神1800mは、スタートしてから最初のコーナーまでの距離が長く、直線も長いため、激しい先行争いもなく、極めて紛れの少ないコースといえる。別の言い方をすると、ごまかしが利かないため、スタミナのないマイラーでは苦しい。また、コーナーを緩やかに回るので、馬群が固まりやすく、外枠を引いた馬は外々を回されやすい。内枠を引いた馬が有利である。

■3■瞬発力勝負に強い馬
改修後の阪神1800mコースの特性上、どうしても道中がスローで、最後の直線に向いての瞬発力勝負になりやすい。そういった意味では、前に行ける先行馬にとって有利となるが、後方からでも瞬発力に優れていれば差し切れる。

関連リンク
「けいけん豊富な毎日」:ローズSの分析など

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オペラオーよ、海外へ目を。

久しぶりに強い競馬を見ると安心する。やっぱり強い馬がしっかり勝つ競馬はいいな、と天皇賞を見て思った。

日本の競馬は、どうしても「何とかしよう」と小手先に頼る競馬になりがちなだけに、テイエムオペラオーのような真に強い馬がいると本当の競馬を堪能でき、競馬を見る楽しみも増える。

日本競馬は、極端に言えばこのオペラハウス産駒の現役最強馬の双肩にかかっている、といっていいかもしれない。競馬を盛り上げるためにも、テイエムオペラオーにはジャパンカップと有馬記念を、余裕をもって勝ってほしい。そして今年が終わったら、視線を海外に向けてほしい。

そう思っていたら、天皇賞春秋連覇の直後に、竹園正継オーナーは「来年も現役を続行する予定はあるが、海外遠征は考えていない」と明言したという。競馬場で取材した記者によると、竹園オーナーは、日本産サラブレッドと日本競馬を愛するゆえ海外に行かない、という信念を持っているという。だから、竹園オーナーは1頭も外国産馬を所有したことがないそうだ。

外国産馬に押されつつある日本の生産界の一助になれば、と国産馬を買い続け、オーナー自身も生まれ故郷の鹿児島に生産牧場をつくった。竹園オーナーのそうした考え方は非常に素晴らしい、と私も深く共鳴する。

日本の生産界のため、という大義には賛同するが、だからテイエムオペラオーを日本でしか走らせない、という考え方に関しては、「ちょっと視点を変えてみてください」と申し上げたい気持ちだ。

というのも、テイエムオペラオーが日本産サラブレッドだからこそ、日本代表として海外の大レースに参戦することが、日本の生産界、そして日本競馬のためになる、という考え方も成り立つからである。

最近の海外遠征は外国産馬が目立つが、私はマル外を外国のレースに挑戦させてもあまり価値はないと思っている。それよりも、国産馬を挑戦させることのほうが、どれだけ大きな意義があるか計り知れない。

テイエムオペラオーが海外挑戦すれば、日本はこんなに強い馬を作れるんだ、と世界の競馬人にアピールできるのである。来年も、相手がいなくなった日本で走るよりも、日本競馬のために多大な功績を残すことになるのではないか。

また、海外に目を向けることは、テイエムオペラオーのためにもいいことである。来年も日本で走り続けるとしたら、オペラオーと陣営は、「絶対に負けるわけにはいかな」と追い詰められるだろう。
これまで目いっぱいの競馬を続けてきたオペラオーにとっても、精神的プレッシャーがさらに増すスタッフにとっても、苦しいはずだ。そんなとき、海外へ挑戦するために、いったん気持ちをちょっと緩めるだけでプレッシャーから逃げられ、もっとのびのびと走れるかもしれない、と私は思う。

有馬記念後、オーナーがいやでも海の外を考えざるを得なくなるときが訪れることが、私の望みだ。
(「口笛吹きながら」より)

Nohirayuuji

祐ちゃん先生がこのコラムを書いてから、10年の歳月が流れた。その間に、数多くの日本馬が海外の競馬に挑戦し、ある馬は勝利を手にし、ある馬は敗北を味わった。何度も挑戦した馬もいたし、わずか1度きりのチャンスしかなかった馬もいた。その中でも、ハーツクライ、デルタブルース、シーザリオ、ステイゴールドなど、日本産馬が海外のG1タイトルを獲得した価値は大きい。いや、最近では海外の挑戦する馬のほとんどは日本産馬である。それほどに日本の馬は強くなり、10年前には考えられなかったくらい、世界のホースマンたちにも認められつつある。

それでは、今、日本馬が海外へ挑戦することの意義はどこにあるのか。日本はこんなに強い馬を作れるんだ、と世界の競馬人にアピールするためではなく(もちろんそれも必要だが)、なぜ何のために私たちは海外へ挑戦すべきなのだろうか。日本に留まって走り続けた方が、よほど賞金は高く、コストは少なく、日本の競馬ファンへのサービスにもなる。また、環境が変わることによって起こる事故や馬に対するダメージも圧倒的に少ない。にもかかわらず、なぜ私たちは常に海外へ目を向けておくべきなのか。

私なりの答えは、日本競馬の無痛化への警鐘である。「無痛化」とは、森岡正博氏(生命学者)によって提唱された概念であるが、今あるつらさや苦しみから、我々がどこまでも逃げ続けていけるような仕組みが、社会の中に張り巡らされていくことである。たとえば今、私はこの文章を、冷房が利いて26度ぐらいの心地よい温度に保たれた部屋で、氷の入ったアイスコーヒーを片手に書いている。そして、この文章を読んでいるあなたも同じ。ほんの1世紀も前であれば考えられない光景である。我々が苦しみから次々と逃げ続けるために、テクノロジーは発展し、文明が進歩したのは紛れもない事実である。文明の進歩とは「無痛化」の歴史に他ならない。

しかし、競馬の世界で優劣を競う段になると、話は違ってくる。過度に「無痛化」された環境で育てられたサラブレッドは、粗野な環境に対する適応力を失ってしまい、同時に競争力さえも失ってしまう。日本のトレセンの施設は世界一充実していると言っても過言ではない。サラブレッドを仕上げるための、ありとあらゆる設備が整っている。それ自体は非常に良いことだが、あまりに過保護に育てられすぎても、環境が変わってしまうと脆さを露呈してしまう。血統的にも能力的にも海外の馬と引けをとらない日本の一流馬が、あと一歩のところで及ばないのは、このあたりに問題があるのではないだろうか。

たとえば、日本の馬場には凹凸が少ない。窪みに脚を取られてしまって、ウン億、ウン千万もするサラブレッドが故障でもしようものなら大変な騒ぎになる。極端に言うと、石ころひとつ落ちていたら、先回りして取り除いてしまうようなお坊ちゃま、お嬢様扱いをしてしまうことになる。対して、ヨーロッパの競馬場や調教場は野原そのものである。凸凹があるのはもちろん、石ころだってたくさん落ちている。そんな中を当たり前のように、厩舎から調教場まで歩き、調教を施され、競馬場でもボコボコの馬場に脚を取られたりしながら、それでも最後まで走りきる。ちょっとやそっとのことでは馬が動じないし、人も馬をコントロールできなくなったりはしない。皮肉なことではあるが、粗悪な環境こそが、馬と人を鍛えているのだ。

莫大な資金を設備や施設に投じた結果、私たちは安心と安全を手に入れ、かつ日本の競走馬はここまで強くなった。が、その反面、たくましさという点では見劣りしてしまう。もはや後戻りはできないところまで来てしまった。これだけ高額なサラブレッドを原野で調教することなど、日本では考えられないだろう。ただ、ひとつだけ、ぬるま湯のような競馬に安住してしまうのではなく、困難がつきまとう海外の競馬に挑戦することでこそ、「無痛化」された日本の競馬に警鐘を鳴らすことができるのではないだろうか。たとえ負けて帰ってきたとしても、その過程で得た馬と人のたくましさは、かけがえのない財産として、これからの日本の競馬を支えていくはずである。


関連リンク
「ガラスの競馬場」:海外の競馬を使う意義
「ガラスの競馬場」:海外の競馬を使う意義(続き)

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セントライト記念を当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■夏の上がり馬に注目
9月競馬全般に言えることだが、この時期はまだまだ暑く、休み明けの馬にとっては調整が難しいため、レースに行っていきなり能力を発揮しづらい。セントライト記念も最近の傾向として、夏にレースを使っていた馬が強く、ダービー以来の休み明けで勝った馬は、2002年のバランスオブゲーム、昨年のナカヤマフェスタのみであるように、よほど力が抜けている、もしくはダービー後も体を緩めずに仕上げてきたということでない限り、いきなり勝利というわけにはいかないのだ。一昨年は8月にレースを使った馬がワンツーフィニッシュを決めたように、夏の上がり馬に注目すべきレースである。

■2■切れよりも地脚の強い馬
中山2200mは、2コーナーが丘の頂上となっていて、そこからゴールまで緩やかな下りが続く。3コーナーが軽く舵を切るだけで曲がれるため、2コーナーから4コーナーまでは500mの擬似直線と考えることも出来る。そのため、3コーナー付近からロングスパートのレースになりやすく、距離以上のスタミナを要求されることになる。一瞬の切れを武器にする馬ではなく、良い脚を長く使える地脚の強い馬を狙うべきである。

■3■前に行ける馬を狙え
これも9月競馬全般に言えることだが、この時期だけは夏の間にしっかりと養生されたことで、芝がしっかりと根を張った野芝100%の状態になっているため、多少のハイペースで行ってもなかなか前の馬は止まらない。これに中山競馬場の直線の短さが加わって、差し・追い込み馬にとってはかなり苦しいレースになる。ただし、ロングスパートでスタミナが問われることがこたえるのか、逃げ切りも意外と難しい。つまり、前に行ける先行馬、もしくは3~4コーナーまでに好位を確保できる馬にとって有利なレースになる。

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出遅れた幸運

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出遅れにはどうしても悪いイメージがつきまとう。出遅れてしまって逃げられず、または出遅れてしまい最後は伸びてはいるが届かず、などなど。人間の競走に比べ、競馬のレースには展開や脚質というものがあるので、多少出遅れてもなんとかなるかもしれないという希望を抱きやすいが、そもそも競走において、スタートで出遅れてしまうことがマイナスに働くことは言うまでもないだろう。特に、わずか1分そこそこのタイムで決着してしまうスプリント戦において、出遅れは致命的である。ただし、ごく稀なケースではあるが、例外的に出遅れたことがプラスに出ることもある。

これはもはや伝説になっている話だが、まだデビューして間もなかった頃の武豊騎手が、桜花賞という大舞台で、圧倒的な人気に推されていたシャダイカグラを出遅れさせて勝利したことがある。当時、桜花賞は改修される前の阪神競馬場のおむすび型コースで行われていて、内枠を引いてしまった馬は、馬群の中で窮屈な競馬を強いられることが多かった。3歳のうら若き牝馬にとっては、馬込みの中で押し合いへし合いしているだけで、スタミナを消耗してしまう。

そんな中、武豊シャダイカグラは3枠を引いてしまったのだ。普通にスタートすれば、おそらく馬群の内に包まれたままレースを運ばなければならなかったが、武豊騎手は敢えてシャダイカグラをゲートからゆっくりと出し(と言われている)、馬群の外を気持ち良く、彼女のリズムで走らせた。その結果、ゴール前、シャダイカグラは糸を引くように伸び、内で粘るホクトビーナスを最後の最後で差し切ってみせたのだ。個人的には、武豊騎手はわざとシャダイカグラを出遅れさせたのではなく、出遅れることも想定していたからこそ、あれだけ冷静な、あたかも最初からそうすると決めていたような騎乗ができたのだと思う。

また、キンシャサノキセキは出遅れたことが馬の走るリズムを変えたケースである。キンシャサノキセキは今年の春、4連勝で高松宮記念を制し、届きそうで届かなかったG1タイトルを手にした。この快進撃のきっかけとなったのは、昨年の暮れに行われた阪神カップである。このレースで、キンシャサノキセキはスタートで大きく出遅れた。しかし、鞍上にいたデムーロ騎手は慌てることなく、キンシャサノキセキを最後方からゆっくりと走らせた。それまでのキンシャサノキセキは行きたがる気持ちが前に出すぎて、いつも力んで先行して、最後の1ハロンだけ止まってしまうというレース振りであった。だからこそ、G1レースを勝つことができなかった。

デムーロ騎手に導かれたキンシャサノキセキは、馬群の外々を伸びやかに走り、最終コーナーでは先頭に踊り出るほどの手応えの良さで、最後の直線では他馬を突き放した。あれだけ手脚を伸ばして走るキンシャサノキセキを久し振りに見たと私は感じた。最も驚いたのは、キンシャサノキセキ自身だったのではないだろうか。こんなにゆっくりと走っていいんだ、競馬っていつも一生懸命に走らなければならないものだと思っていた。キンシャサノキセキはそう思ったに違いない。7歳にして力を抜いて走ることを覚えたキンシャサノキセキは、遂に覚醒したのだ。

キンシャサノキセキは偶然の出遅れであったが、意図的に出遅れさせて、後方をゆっくり走らせることで馬のリズムを変えてしまったケースもある。ダンスインザムードがそれである。ダンスインザムードは桜花賞を制した後、極度のスランプに陥ってしまった。もとはと言えば、兄にダンスインザダーク、姉にダンスパートナーを持つ、ステイヤー寄りの血統背景の馬である。そのダンスインザムードが、マイルの桜花賞を理想的な競馬をして勝ってしまったのだから驚きであった。これはひとえにダンスインザムードのセンスと武豊騎手の絶妙な手綱さばきがあったからこそなのだが、反面、馬が短い距離を走るリズムを体で覚えてしまった。ダンスインザムードは道中で行きたがってコントロールを失い、ゴール前で失速というレースが目立つようになった。体はステイヤーでも、気持ちはマイラーになってしまったのだ。

あまりの不甲斐なさに、ダンスインザムード陣営は一策を講じることにした。ダンスインザムードが4歳になった年の府中牝馬Sのことであった。思い切って最後方からのんびり行かせて、最後の直線だけ脚を伸ばすというレースをしてみたのだ。それまで掛かり気味に先行していたダンスインザムードが最後方からトコトコ走っているのだから、競馬ファンは驚いた。追い込んできて8着と、このレースの結果を見る限りでは、作戦は失敗に終わったように映った。

しかし、そうではなかったのだ。ダンスインザムードは次走の天皇賞秋で牡馬に混じってあわやの3着と好走したのをきっかけに、マイルチャンピオンシップでは4着、休養を挟んで臨んだマイラーズCでダイワメジャーの2着に入った。何よりも良かったのは、その内容である。気持ちばかり焦っていた今までの走りとは打って変わり、道中でリラックスして走ることができるようになったのである。府中牝馬Sでわざと出遅れさせて、あなたのリズムでゆっくり走っていいんだよ、と教えた陣営の意図が見事に伝わったのだ。体と心が一致したダンスインザムードは、その年、ヴィクトリアマイルを勝利し、桜花賞以来となるG1タイトルを手にした。生まれ変わったダンスインザムードは、その後、アメリカのG3レースを制することになる。

出遅れという不運の中にも、幸運が眠っていることもある。シャダイカグラもキンシャノキセキもダンスインザムードも、あの出遅れがなければ、G1という勲章を手にしていたかどうか疑わしい。スピード優先の世の中で、出遅れてしまうことは確かに致命的かもしれないが、そうではないこともあるのだ。身と心が一致して、それまでとは生まれ変わったような走りを見せてくれた馬たちが、そのことを教えてくれる。もし出遅れてしまったら、慌てて追いつこうとなど、夢にも思わないことだ。出遅れたことをくよくよ悩まずに、周りを見渡しながら、自分のリズムでゆっくり走ってみよう。そうすることで、長い目で見れば、出遅れは出遅れではなくなり、出遅れた幸運にいつか感謝する日がくるはずだ。

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京成杯AHを当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■内枠を引いた逃げ・先行馬有利
過去5年のレースラップを見てみると、道中で速いラップを刻み続けるだけではなく、前が止まりにくいことを意識して各馬が良いポジションを取りに行くため、前半が後半に比べて速い前傾ラップになることが多いことが分かる(下記)。

12.9-11.2-11.6-11.5-11.6-11.6-11.0-11.4(47.2-45.6)S
12.1-11.2-11.1-11.3-11.5-11.7-11.5-12.9(45.7-47.6)H
12.4-11.1-10.8-11.0-11.4-11.8-11.6-11.9(45.3-46.7)H
12.7-10.9-11.5-11.2-11.5-11.5-11.6-11.7(46.3-46.3)M
12.2-10.1-10.5-11.2-11.9-11.9-12.2-12.1(44.0-48.1)H
12.7-10.5-10.9-11.2-11.5-11.6-11.8-11.9(45.3-46.8)H

前傾ラップになって前に行った逃げ・先行馬にとっては苦しい展開になるにもかかわらず、逃げ・先行馬が残って上位を占めることが多い。それだけ馬場が絶好であるため、前が簡単には止まらないということである。ペースが速くなることを承知で、それでも逃げ・先行馬を狙うべき。もちろん、中山の1600mコースは内枠有利が定石で、逃げ・先行馬が内枠を引けば大きく有利になることは間違いない。

■2■瞬発力ではなく持続力が問われる
4月以降の開催となるため、野芝の養生期間が長く、根がしっかりと張った野芝100%の極めて軽い馬場で行われる。そのため、スタートからゴールまで速いラップが刻まれ、一瞬の脚ではなく、どれだけスピードを維持できるかという持続力が問われるアメリカ型のレースになりやすい。アメリカ血統の馬、ノーザンダンサー系(特にノーザンテースト、ダンチヒ)の馬が、意外な好走を見せるものここに理由がある。

■3■牡馬優勢
同じ日に阪神で行われるセントウルSとは対照的に、牡馬が【7・7・7・74】と牝馬【2・1・2・20】を圧倒している。新潟で開催された年を除く過去9年で、牝馬の勝ち馬はキストゥへヴンとザレマのみで、連対馬に拡げてみても2004年のシャイニンルビーただ1頭にすぎない。前述のとおり、どれだけスピードを維持できるかという持続力が問われるアメリカ型のレースになりやすいため、一瞬の脚で勝負したい牝馬にとっては苦しい戦いになるのである。

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ウオッカの記憶

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グリーンチャンネルで「ウオッカの記憶(前編、後編)」を観た。関係者の証言と共にウオッカの足跡を辿ってみると、私のウオッカの記憶も蘇ってきて、久しぶりにあの頃の興奮を味わうことができた。振り返ってみると、ウオッカをダービーに出走させた陣営の決断は改めて凄いと思う。桜花賞で負けていた馬をダービーに出走させたことは、常識の枠組みを超えた革命であった。

この決断を下した際の、谷水雄三オーナーと角居勝彦調教師のやり取りが非常に印象的である。谷水雄三オーナーは桜花賞で負けた時点で、ダービーへの挑戦はあきらめ、オークスに行くことを四位騎手には伝えていたという。ところが、角居勝彦調教師はそのことを知ってか知らずか、桜花賞後にこう聞いてきたという。

「オーナー、どちらにしますか?」

言葉だけを切り取ると、ダービーとオークスのどちらに出走させるつもりなのか、という問いでしかない。しかし、谷水雄三オーナーは角居勝彦調教師の気持ちを即座に察した。この男はウオッカをダービーに出走させたいのだ!と。そして、「最終的な判断は君に任せるよ」とだけ言い残した。こうしてウオッカはダービーに出走することになり、クリフジ以来64年ぶりの牝馬としてのダービー制覇を成し遂げ、伝説の牝馬となったのである。

それから私も、ずいぶんとウオッカについて書いてきたものだ。改めて私のウオッカの記憶を振り返ってみると、ウオッカという馬はなんと波乱万丈な現役生活を送ったのだろうと思う。その根底に流れていたのは、走ることが大好きというウオッカの想いであった。だからこそ、私たちはウオッカに酔いしれた。勝ったり負けたりを繰り返し、記録だけではなく、記憶に残る名馬であった。私はウオッカを永遠に語り継ぐことだろう。

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■私のウオッカの記憶

・「価値観の転倒さえ」
http://www.glassracetrack.com/blog/2007/05/post_667b.html

・「幻の光」
http://www.glassracetrack.com/blog/2007/06/post_d09c.html

・「あの頃のように」
http://www.glassracetrack.com/blog/2007/11/post_2ff5.html

・「美しすぎる結末」
http://www.glassracetrack.com/blog/2008/11/post-0f81.html

・「天皇賞秋の攻防と冷めやらぬ興奮を」
http://www.glassracetrack.com/blog/2008/11/post-af7f.html

・「不完全ではなく、完全燃焼」
http://www.glassracetrack.com/blog/2009/05/post-f9a1.html

・「100%信じることで」
http://www.glassracetrack.com/blog/2009/11/post-b655.html

・「誰もが泣いていた」
http://www.glassracetrack.com/blog/2009/12/post-abb5.html

・「ウオッカのすべて」
http://www.glassracetrack.com/blog/2010/04/post-3917.html

・「Keiba is beautiful.」
http://www.glassracetrack.com/blog/2010/03/keiba-is-beauti.html

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セントウルSを当てるために知っておくべき3つのこと

Centauruss

■1■夏場に使っていた馬
        勝ち馬          前走時期
平成12年 ビハインドザマスク   8月20日
平成13年 テネシーガール     7月1日
平成14年 ビリーヴ          8月17日
平成15年 テンシノキセキ      8月10日
平成16年 ゴールデンキャスト   8月29日
平成17年 ゴールデンキャスト   8月28日
平成18年 シーイズトウショウ   8月27日
平成19年 サンアディユ       8月12日
平成20年 カノヤザクラ       7月20日
平成21年 アルティマトゥーレ   7月19日

過去10年の勝ち馬は、全て7、8月の夏場にレースを使っている。9月のこの時期は、中央開催に戻ってきてはいるものの、まだまだ暑く、休み明けの馬は調整が難しい。どれだけ力のある実績馬であっても、仕上がり途上の段階で、重い斤量を背負いながら、いきなりトップギアでの走りを期待するのは難しい。ここをステップにスプリンターズSに向かう馬VS夏競馬を使ってきた馬という構図になるが、このレースに限っては後者が有利。実績馬よりも、夏場を使っていた馬の方に妙味がある。舞台が阪神に移ったとはいえ、夏競馬の延長線上にあると考えるべきである。

■2■牝馬の活躍
1200m戦で行われるようになった過去8年間において、牡馬(セン馬含む)が【2・6・9・77】とわずかに2勝(連対率8%)に対し、牝馬は【8・4・1・35】と8勝(連対率25%)を挙げ、圧倒的な成績を残している。サマースプリントシリーズの最終戦であり、スプリンターズSの前哨戦でもあるという、複雑な思惑の絡んだレースではあるが、夏競馬の勢いそのままに牝馬の活躍が目立つ。開幕週で馬場が軽いということが理由のひとつであろう。

■3■内枠の逃げ、先行馬
阪神の開幕週ということもあり、馬場の傷んでいない内の経済コースを通られる馬は当然ながら有利になる。また、馬場が軽くて前が止まらないことや、阪神1200mコースは最後の直線が356mと比較的短く、逃げもしくは先行馬にとって有利なレースとなる。内枠に入った逃げ・先行馬がいたら、とりあえず狙ってみるのも面白い。

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「馬券のヒント」を1年ぶりに販売します。

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「馬券のヒント」は、2006年にメルマガ配信を開始し、100のヒント(馬券戦術)を100日連続で皆さまにお届けしたものです。期間限定、しかもバックナンバーを公開しておりませんでしたので、「最初の100のヒントを教えて欲しい」という要望をたくさんの方々から頂戴しておりました。新たなヒントやコラムを加え、加筆修正して、皆さまにお分けします。

全90ページ(!)の中に、治郎丸敬之が数々の実戦を通して手に入れてきた知恵を詰め込んでみました。もちろん、これらはあくまでもヒントであり、絶対的なものではありませんが、明日からでもすぐに使っていただけるノウハウとなっています。馬券に迷ったり、困ったりした時に、手助けになるツールとして使っていただければ、これ以上に嬉しいことはありません。

馬券のヒントの無料サンプルはこちらからご覧ください↓
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以下、メルマガ読者の方々からの、「馬券のヒント」に対する感想の一部を紹介させていただきます。

私は全く気づいてませんでした
馬券のヒントですが、楽しく読ませていただいています。始まって、第1回のメルマガが届いた時は、短っ!というのが第一印象でした(爆)。いつもの治郎丸さんの文章を読みなれているからでしょうね。いちばんあーなるほどと思わされたのは、「牝馬が夏に活躍する本当の理由」ですかね。平坦だから、というしっかりとした答えがあるにも関わらず、私は全く気づいてませんでしたからね。まさに目から鱗でした。「予想して馬券を買う専門家は?」と「競馬は無限なり、個を立てよ」はこれからも教訓として忘れないようにしたいと思います。
KAWABATAさん

さっそく私の馬券術にも取り入れていきたい
「馬券のヒント」楽しく拝見しておりました。途中からの購読でしたがとても参考になりました。東京競馬場の排水システムは知っていたつもりですが、インコースから乾いていくのは盲点でした。さっそく私の馬券術にも取り入れていきたいと思います。この記事につきましては、私の記事とともに後にブログの方で紹介させていただきます。(もちろん出典を明記した上で)馬券のヒントの方は一時充電なさるそうですが、ブログの方も楽しみにしております。

衝撃的でした
「馬券のヒント」が終了ということで、本当にご苦労様でした。始めは100件が非常に長いと思っていたのですが、終わってしまうとけっこうアッという間であったような気がします。さて、「馬券のヒント」での感想をお伝えしたいと思います。ざっと見渡して思い浮かんだのは以下の2つです。「馬のウォーキング」と「逃げ馬の法則」です。まず、馬のウォーキングは始めの頃に、「パドックで順番どおりに歩けない馬は消し。」ということを全く考えたことも無かったので、衝撃的でした。今では自然に順番を気にして見ています。次に逃げ馬の法則です。つい最近までは追い込み馬のかっこ良さに魅せられて馬券を買っていた部分がありました。しかし、最近になって「なぜわざわざ後方からレースさせて、コースロスさせてまで外を回るのだろう?」「前にいた方が楽じゃないか?」という素朴な疑問があったので、逃げ馬という言葉にピンと来て選びました。でも、やみくもに逃げ馬が良いわけでは無いし、と悩んでいた中での内容であったので今後参考にしたいと思っています。
K.Tさん

「へ~そうなんだ」といった事ばかり
いつも馬券のヒントを読ませていただいております。毎回「へ~そうなんだ」といった事ばかりで、最近は秋競馬も始まり自分の競馬の予想に「馬券のヒント」に書いてあるような事も組み込みながらやってます。とにかく、ためになるし、いろいろと勉強になる事ばかりでこれからも、がんばってください!
Geselさん

引出しの多さに頭が下がりました
馬券のヒント100配信お疲れ様でした。そして、これだけのヒントを出せる治郎丸さんの引出しの多さに頭が下がりました。ヒント自体はシンプルなんですが、こういう基礎的な考えの集積が的中の閃きになると思いました。例えばヒント95は菊花賞のアドマイヤメインの取り捨てには有効でしたね。わたしの悩みは馬券の買い方でしたが、予想に自信がでれば馬券種に左右されなくなるんじゃないかと最近は思うようになりました。
OGINOさん

ロジカルな考え方には感服
メルマガ「馬券のヒント」を読ませていただいてます。治郎丸さんの競馬に対する観察眼とロジカルな考え方には感服いたします。まさに「馬券のヒント」として活用させてもらっています。「決断」とは自分が選び取った状況に腹をくくること。これは、競馬だけにとどまらず素晴らしい表現だと思います。
kzhrさん

はっと気づかされるコメント
いつも「馬券のヒント」楽しく読んでいます!はっと気づかされるコメントから、つい忘れがちになってしまっていたことなどなど本当に参考になっています。ただ毎週2~3通くらいだと適量で復習も容易な気がします(私の場合は保存してあるのをたまに見返すので)。それではこれからもよろしくお願いいたします!!
HARADAさん

あげればキリがないほど参考になりました
治郎丸さんの引き出しの多さに改めて感心しきり、の毎日でした。終了してしまうのは残念ですが第2弾に期待してお待ちいたしております。個人的に励まされたのは037号。2歳馬について手探りで考察している中、持ち時計を利用することに効果があるという考え方を裏打ちしてもらったので安心?しました(^^;まだ始まったばかりの06新馬戦線ですが期待できそうな馬をこれからも探していきたいと思います。他にも斤量の話だとかあげればキリがないほど参考になりました。本当にありがとうございますm(__)mこれからもよろしくお願いいたします。
KENさん

ホースレースのバイブル
第1回から100回まで継続のご苦労考えると、そんなに簡単なことではなかったことと思いますが、本当にご苦労様でした。そして有難うございました。 これからも私のホースレースのバイブルとして大切に保管したいと思ってます。「自分にしか買えない馬券を買うこと。」これに尽きます。 自分の馬券に対する意思の反映は如実に出ますね。 私も悩みに悩んで結局無難な買い方をして、何度も悔しい思いをしています。もちろん、それで結果当たったこともありますが、100%納得できず、もやもやは必ず後まで残ります。馬券は自分の信念をもって、これからも潔く行きたいと思っています。 そのことが治郎丸さんから強くメッセージとして伝わってきました。それにしても、秋華賞はお見事でした。 自分の意を忠実に反映し、分析に裏づけされた結論を断固貫いた結果だと思います。私の馬券スタイルもこんな風にありたいと、共感いたしました。
MATUOさん

馬券のヒント、恐るべし
メルマガ楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。非常に勉強になりましたし、勝ち馬券を得るためには色々と考えなくてはならないのだなと、改めて思いました。馬券のヒントの中で私が一番、心に響いたのは【牝馬が夏に活躍する本当の理由】ですね。シーイズトウショウが函館で勝てるのにスプリンターズSで勝てない(もちろん相手の強さが違うなどもあると思いますが・・・)理由がはっきりとわかりました。また、【芦毛の馬の買い時】というのも【牝馬が夏に活躍する本当の理由】ほどではありませんがとても頭の中に残っています。今年の神戸新聞杯のフサイチリシャール(結果的には距離適正などもあったのか、馬券に絡むことは出来なかったですが)の激走はまさにこの通りでしたね。治郎丸さんの馬券のヒント、恐るべし、と思いました。
AKOさん

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質問メールも受け付け致します。この本をお読みいただいて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたらメールにてドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご質問、ご感想お待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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小倉2歳Sを当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■外枠有利
過去10年の枠順別の成績を見てみると、内枠(1~4枠)に入った馬が【2・2・4】、外枠(5~8枠)が【8・8・6】と、勝率にしておよそ6%、連対率にしておよそ13%の差がある。これには大きく2つの理由が考えられる。

1)開催最終週となるため馬場の内側が荒れている
2)キャリアの浅いため、馬群の外の方がスムーズにレースができる

1)に関しては説明するまでもないだろう。2ヶ月近くにわたる開催期間だけに、さすがの小倉競馬場の野芝も相当に荒れてきているということだ。特に3~4コーナーにかけての内側の芝は、見た目以上に痛んでいるはずである。

2)については、多くても3戦、少なければたった1戦のキャリアの出走馬が多いレースである。いきなりレベルの高いレースにおいて、馬群の中で揉まれてしまうと、最後まで自分の走りが出来ずに終わってしまう馬が多いということである。キャリアが浅い馬にとっては、多少の距離ロスがあったとしても、外枠からスムーズに自分のリズムで走られるメリットの方が大きい。

■2■牝馬の活躍
過去10年の性別の成績を見てみると、牡馬のわずか2勝に対し、牝馬が8勝と圧倒的に牝馬の方が強いことが分かる。この時期の牡馬と牝馬では、同斤量であってもほとんど走る力に差はなく、完成度の高い牝馬に軍配が上がることが多い。とにかく前に行って押し切るスピードが問われるので、最後まで集中して前向きに走り切る牝馬の方が、この時期は信頼が高い。

■3■ハイペース必至だが先行馬有利
過去10年の前半後半のタイムを比べてみたい。

        前半   後半
平成12年 34.3-36.8 ハイペース
平成13年 33.7-36.9 ハイペース
平成14年 33.3-36.5 ハイペース
平成15年 32.9-36.4 ハイペース
平成16年 33.4-34.8 ハイペース
平成17年 33.6-35.5 ハイペース
平成18年 32.5-35.9 ハイペース
平成19年 33.5-35.8 ハイペース
平成20年 33.2-35.9 ハイペース
平成21年 33.8-35.2 ハイペース

いずれの年も、前半後半の落差が2秒以上あるように、ハイペース必至であることが分かる。スピードを武器に行きたい馬が揃うため、スローはもとより、ミドルペースでさえ望めない。これだけ前半が速いと、差し馬にとって有利なレースになりやすいのだが、意外にも先行馬が活躍している。これは小倉1200mというコース形態ゆえであり、さすがに逃げ馬にとっては厳しいが、直線の短さを考慮すると、ハイペースを追走できてバテない先行馬を狙うべき。

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集中連載:「パドックの見方を極める」第13回

Paddock13

■あくびをする馬
パドックであくびをしている馬を見て、図太い神経をした馬だなと思うことがあるだろう。何度かレースを経験した馬であれば、パドックを歩いているということは、この先、本馬場に出て、返し馬をして、いざレースが行われることを察知するのが普通である。そもそも、調教が強くなってきたことからレースが近づいていることを感じる馬もいるし、馬運車に乗ることで分かる馬もいる。サラブレッドは敏感な生きものなのである。にもかかわらず、これから極限の競走を強いられることを知ってか知らずか、パドックであくびをするなんて、ずいぶんとリラックスした精神状態である。

そんな時、私の友人が言っていた、あくびに関するひとつの説を思い出す。

「あくびって、眠かったり、退屈だったり、気持ちが緩んでいるから出るっていうのが俗説だよね。でも、俺はそれだけじゃないと思うんだ。あくびって、緊張を解くっていう効果もあるんじゃないかな。敢えてあくびをすることで、緊張を紛らわすというか、リラックスするというか。実際に、俺はそうしているし」

なぜこんな他愛もない会話を正確に覚えているかというと、友人がそれまでの話との脈絡なく唐突に話し始めたことと、さらにその内容のあまりの無意味さに驚いたからであった。だからどうなんだよ、別にどっちでもいいんだけど、と私は心の中でつぶやいたのだ。しかし、あれから9年が経った今でも覚えているということは、その内容には実は深みがあった(!?)のかもしれないし、少なくともパドックであくびをする馬を論じる際にネタとして使えたのだから、友人には感謝しなければならない。

パドックで馬があくびをしているのを見て、やる気の欠如と決め付けるのは早計である。もしかすると、パドックであくびをしている馬はやる気がないのではなく、緊張を紛らわそうと必死に抵抗しているのかもしれない。いや、そうに違いない。サラブレッドは私たちが考えるよりも遥かに敏感である。これから迫り来る恐怖に対する不安を乗り越えるために、意識的にせよ無意識にせよ、なんとかリラックスするためにあくびをしているのではないだろうか。

なんとも雲を摑むような話になってしまったが、私が言いたいことは、いずれにせよ、パドックであくびをしているような馬は買いたくないということだ。たとえやる気や緊張感がなくてあくびをしているのであれば、レースに行っての好走は望めない。そうではなく、極度の緊張状態をなんとか紛らわそうとあくびをしているのであれば、それはそれでレースにおいて力を発揮できるかどうか疑問である。

パドックであくびをしていることから想像できるのは、悪い結果だけである。

(第14回に続く→)

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