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ウオッカの記憶

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グリーンチャンネルで「ウオッカの記憶(前編、後編)」を観た。関係者の証言と共にウオッカの足跡を辿ってみると、私のウオッカの記憶も蘇ってきて、久しぶりにあの頃の興奮を味わうことができた。振り返ってみると、ウオッカをダービーに出走させた陣営の決断は改めて凄いと思う。桜花賞で負けていた馬をダービーに出走させたことは、常識の枠組みを超えた革命であった。

この決断を下した際の、谷水雄三オーナーと角居勝彦調教師のやり取りが非常に印象的である。谷水雄三オーナーは桜花賞で負けた時点で、ダービーへの挑戦はあきらめ、オークスに行くことを四位騎手には伝えていたという。ところが、角居勝彦調教師はそのことを知ってか知らずか、桜花賞後にこう聞いてきたという。

「オーナー、どちらにしますか?」

言葉だけを切り取ると、ダービーとオークスのどちらに出走させるつもりなのか、という問いでしかない。しかし、谷水雄三オーナーは角居勝彦調教師の気持ちを即座に察した。この男はウオッカをダービーに出走させたいのだ!と。そして、「最終的な判断は君に任せるよ」とだけ言い残した。こうしてウオッカはダービーに出走することになり、クリフジ以来64年ぶりの牝馬としてのダービー制覇を成し遂げ、伝説の牝馬となったのである。

それから私も、ずいぶんとウオッカについて書いてきたものだ。改めて私のウオッカの記憶を振り返ってみると、ウオッカという馬はなんと波乱万丈な現役生活を送ったのだろうと思う。その根底に流れていたのは、走ることが大好きというウオッカの想いであった。だからこそ、私たちはウオッカに酔いしれた。勝ったり負けたりを繰り返し、記録だけではなく、記憶に残る名馬であった。私はウオッカを永遠に語り継ぐことだろう。

Photo by ede


■私のウオッカの記憶

・「価値観の転倒さえ」
http://www.glassracetrack.com/blog/2007/05/post_667b.html

・「幻の光」
http://www.glassracetrack.com/blog/2007/06/post_d09c.html

・「あの頃のように」
http://www.glassracetrack.com/blog/2007/11/post_2ff5.html

・「美しすぎる結末」
http://www.glassracetrack.com/blog/2008/11/post-0f81.html

・「天皇賞秋の攻防と冷めやらぬ興奮を」
http://www.glassracetrack.com/blog/2008/11/post-af7f.html

・「不完全ではなく、完全燃焼」
http://www.glassracetrack.com/blog/2009/05/post-f9a1.html

・「100%信じることで」
http://www.glassracetrack.com/blog/2009/11/post-b655.html

・「誰もが泣いていた」
http://www.glassracetrack.com/blog/2009/12/post-abb5.html

・「ウオッカのすべて」
http://www.glassracetrack.com/blog/2010/04/post-3917.html

・「Keiba is beautiful.」
http://www.glassracetrack.com/blog/2010/03/keiba-is-beauti.html

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