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まるであのシンザンのような

Syukasyo10 by Scrap
秋華賞2010-観戦記-
その年ごとに目まぐるしくペースが変わる秋華賞だが、今年はアグネスワルツがレースを引っ張り、前半の1000mが58秒5、後半が59秒9というハイペースを作り出した。アグネスワルツにとってみれば地脚の強さを生かすにはもってこいのラップだけに、柴田善臣騎手としては予定どおりの計った逃げだろう。それでも、ついて行った馬たちにとっては厳しく、かといって後ろから行き過ぎても届かないという、脚質的に器用さを問われるレースとなった。

勝ったアパパネはいつどこからでも動ける器用さに加え、スピードとパワーは十分、追ってからも最後まで伸びるという、欠点のない強さを発揮して、スティルインラブ以来7年ぶりの牝馬3冠を制した。夏を越して、背も伸びていたように、春シーズンのダメージや今年の酷暑を経て成長した姿を見せてくれた。ナタのような切れ味、そして、圧倒的な勝ち方をするわけではなく、本番では少しだけ抜け出すという、まるであのシンザンのような競馬をして偉業を達成した。

アパパネの3冠が特に意義深いのは、関東の牝馬によるものだからである。阪神ジュベナイルFを含めると、栗東に滞在したとはいえ、3度の長距離輸送を克服しての載冠だけに、関東の牡馬が3冠(長距離輸送は菊花賞の1度だけ)を獲る以上の難しさがあったはず。蛯名正義騎手がミスなく乗ったということ、そして何よりも、国枝栄調教師が用意周到に準備していた緻密な3冠プランが見事に実現されたということだ。関係者の方々には最大の賛辞を送りたい。

2着に突っ込んだアニメイトバイオは、後藤浩輝騎手の落ち着いた手綱さばきに導かれていた。小回りコースを意識して飛ばす先行集団を見据えて、この馬の切れ味を引き出すことに全てを賭けていた。最後の直線では馬群を割って、あと一歩のところまでアパパネを追い詰めた。4分の3馬身以上の力差はあったが、アニメイトバイオ自身が休み明けのローズSを快勝後も、なんとか体調を維持できたことが好走の要因である。

アプリコットフィズは道中で引っ掛かる素振りを見せながらも、最後まで良く踏ん張っていた。走る能力が高い馬だけに、もう少しリラックスして走られればと思うが、春シーズンと比べると体もしっかりしてきており、今回は及第点としてよいだろう。

ワイルドラズベリは外から末脚を伸ばして、力を出し切った。前走からの距離延長でスタミナ面での不安があっただけに、道中は一瞬の脚をどこで使うかを意識して池添謙一は乗っていた。小回りの内回りだけに、仕掛けどころも難しかったに違いない。

レディアルバローザは内々を攻めて5着と、力のあるところを見せてくれた。前走からマイナス12kgと馬体も絞れていたように、仕上がりも本番に向けて万全であった。父がアパパネと同じキングカメハメハ、母がカナダの古馬チャンピオンだけに、これからの成長力に期待したい。

サンテミリオンは出遅れてしまい、そのまま見せ場なくゴールを迎えてしまった。スタートとゲートで暴れたタイミングが合ってしまったという不運はあったが、道中でこの馬の持ち味である推進力を微塵も見せることがなかったように、オークスにおけるデッドヒートの反動が癒えていなかったことが顕著に結果として出てしまった。そう考えると、アパパネの強さがさらに際立つ。

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Comments

はじめまして、こんにちは。

アパパネ外々をまわって切れ味を生かせましたね!
三冠達成の瞬間は興奮しました。
これでGI4勝目、エリ女も楽しみです!

サンテミリオン惜しいですね、
また大舞台で接戦して欲しいものです^^

Posted by: Mr.神奈川 | October 21, 2010 at 12:36 PM

Mr.神奈川さん

こちらこそはじめまして。

アパパネは地味に強い競馬をしての圧勝でした。

エリザベス女王杯でどんな走りをしてくれるのか、今から楽しみですね。

サンテミリオンは残念でした。

同じオークス馬でも天国と地獄でしたね。

Posted by: 治郎丸敬之 | October 22, 2010 at 02:06 AM

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