« 東京芝2400m | Main | 「プロフェッショナル馬券戦術ライブ」CDを発売します。 »

こんな男を待っていた。

Milecs10 by JRA
マイルCS2010―観戦記―
滑り込みで出走が叶ったジョーカプチーノが楽々とハナを奪い、前半45秒3、後半46秒5というハイペースを作り出した。3ハロン目にも10秒台のラップが刻まれたのは、過去10年で今年のみ。前半からかなり厳しい流れでレースが進んだことになる。よって、先行馬にとっては苦しいレースとなり、後方で脚を溜めることのできた差し馬がゴール前で台頭した。

勝ったエーシンフォワードは、岩田康誠騎手の手綱によってゴールまで完璧に導かれた。好スタートを切って中団につけると、進路を内に取り、4コーナーでも外を回す素振りひとつ見せず、ゴールまで最短距離で駆け抜けた。距離が1ハロン長いこと、外を回して勝つだけの力差がないことを意識していたからこそ、ひたすらに内を狙ったのだろう。岩田康誠騎手の真骨頂を見た気がした。もう一度同じレースを、と言われても、おそらく出来ないだろう。それぐらいに勇気に満ちた、針の穴を通すような騎乗であった。先週のエリザベス女王杯で指摘した直後だけに、こうした騎乗を日本人ジョッキーがG1レースで見せてくれたことが素直に嬉しい。こんなハングリーな男を待っていた。

エーシンフォワード自身も前走のスワンSを叩かれて、体調が大幅にアップしていた。馬体には活力が漲り、この馬の力を出しきれる準備は整っていたといえる。そもそも、今年の春シーズン最後の惨敗は、昨年の冬から使い詰めできた疲れが出ていたもので、決してこの馬の力ではなかった。それでも大きく負けていなかったところに、この馬の渋太さがある。今回は何もかもが上手くいっての勝利だけに、ベストマイラーとは言いがたいが、それでもG1レースを勝つだけの力があることを証明した。

1番人気に推されたダノンヨーヨーは、道中でモタれる仕草を見せて、追走に苦しんでいた。もう少し前のポジションに付けられるようになれば、グッと勝利に近づくのだが、このメンバーではちょっとした隙が敗北につながってしまう。スミヨン騎手の叱咤激励に応えて、最後はよく追い込んできたが、わずかに届かなかった。スミヨン騎手も4コーナーを落ち着いて回って、最後の直線に賭けていた。スミヨン騎手だからこそ、2着に持ってこられたといえる。

ゴールスキーは3連勝の勢いを生かして、最後まで良く伸びていた。平坦コースのマイル戦という舞台が最も合うのだろう。3歳馬で56kgを背負ってのものだけに、大健闘といえる。絶好調の福永祐一騎手も見事な騎乗を見せて、外国人ジョッキーの間に割って入った。道中の馬の進め方、そして追ってからのブレがないため、馬に掛かっている負荷が少ない。リーディングジョッキーの座はもうすぐ手が届くところにある。ぜひともこのチャンスを生かして欲しい。

サプレザはダノンヨーヨー同様によく追い込んできているが、スタートでの立ち遅れが致命的であった。追走で手一杯になり、道中で馬を縮めて、脚を溜める時間を取れなかっただけに、追い出してから思ったように馬が伸びなかった。ああゆう形で立ち遅れてしまうということは、勝ったエーシンフォワードとは対照的に、どこか苦しいところがあったのかもしれない。昨年よりも順調に来ているように見えただけに、外国馬の調整は難しいとともに、馬券を買うことも難しいと感じた。

現在のランキング順位はこちら

|

Comments

Post a comment