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まずは己と向き合え。

Japancupwt10

誤解されるかもしれないのであらかじめ言っておくと、これは有馬記念ではなく、ジャパンカップの馬券である。ローズキングダムとヴィクトワールピサのハナ差は、あらゆる意味で大きな鼻の差であった。もしローズキングダムが不利を受けた後に、ヴィクトワールピサをも交わすことなく、3着に敗れてしまっていたとしたら、果たしてどんな結末になっていただろうか。それでもブエナビスタは降着となり、2着のヴィクトワールピサが繰り上がって優勝となれば、私の単勝馬券はなんと28万2000円に化けていたはずである。

でも、自分で言うのもなんだが、そんな結末はどうもしっくり来ない気がする。棚からぼた餅というか、負けたのに勝ったということになってしまったという感覚。ルールならば仕方ないが、勝負には負けたということになる。スポーツとしては楽しくないのである。

今回の降着について様々な意見があったが、最も多かったのは、裁決の基準をもっと透明化してほしいという意見ではなかったか。グレーな部分があるから審議にも時間が掛かり、ファンも決定に納得しないのだという論である。確かにその通りだと思う。数値化された基準や明確にグローバルスタンダードがあれば、白黒はつけやすい。

ただし、グレーな部分があるということにも大きな意味がある。競馬をスポーツもしくはブラッドスポーツとして考えた場合、そのレースにおける強い馬が勝つことに価値があり、強い馬が歴史に名を残すべきである。もし単純な基準だけではアウトになってしまうケースでも、被害を受けた馬への影響が少ない、もしくは不利がなくても着順は変わらないと明らかに判断される場合には、セーフとするのが正しい判断だと私は思う。単一のルールによって、世の中の全てが白か黒かを決められてしまうほど恐ろしいことはない。杓子定規ではなく、本当の意味で正しい総合的判断をするには、人間的(グレー)な部分も必要なのではないだろうか。

たとえば2008年のオークスにおけるトールポピーの裁決と今回のそれを比較することは、ナンセンスだと思うのだ。文脈が違う2つのレースを比較してはならない。大まかに言うと、トールポピーのオークスにおける斜行は、被害馬に乗っていたジョッキー達から、馬の能力発揮には影響はなかったという見解が発せられていた。実際のレースに乗っている者にしか分からない感覚もある。そういう意味で、関係者に事情聴取をするのも当然のことだ。

対して、今回のジャパンカップにおける降着は、被害馬ローズキングダムは能力発揮に大きな影響を受けた(着順が変わった)という見解があってのものである。明らかに脚色が違ったように見えるが、東京スポーツ杯でトーセンファントムを差し返したことのあるローズキングダムのことだから、あそこから巻き返して勝利できた手応えはあったと言われたら否定はできまい。そう考えると、誰にとっても正しい決定などないのかもしれない。

それよりも、私たちにとって、もっと大切なのは、なぜブエナビスタはあそこまでヨレたのか、ということではないか。これまでのレースでは見せたことのない彼女の走りを見て、私たちは何を感じ取るべきだったのか。さすがのブエナビスタにとっても、最後の直線での攻防は意外に苦しかったということだろう。極限を超えていたと言ってもよい。大外枠からの発走のために外を回りつつ、他馬よりも長い距離を走らされ、直線では一気に追い出されて、苦しがったのである。そう考えると、実は薄氷を踏むような危ない勝利だったことが分かる。圧勝したように見えても、ちょっとしたミスやロスがあれば、ブエナビスタが負けていた可能性だって十分あったということだ。

ジャパンカップで1番人気に祭り上げられ、チャンピオンディスタンスを走って一流の牡馬を相手に勝つということには、私たちの想像を超える困難さがあったに違いない。いくら脚が速く飄々としていても、彼女はやはり牝馬なのである。降着に対して痛烈な批判をするのも、ブエナビスタの強さを感情的に称えるのも、降着で馬券が当たることを期待するのもいいが、競馬と向き合うことがまずは必要なのである。己の馬券と向き合って、なぜそういう結末になったのか、もう一度考えてみようではないか。そうすることでこそ、私たちは未来(有馬記念)とつながることができるのだから。


関連リンク
「SANSPO.COM」:審判担当者に聞く、ブエナ降着は被害重視

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「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDのお申し込み受付終了しました。

「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDのお申し込み受付を終了させていただきます。今回は30部と少なかったため、“残り僅か”の告知も出来ず、申し訳ございません。お申し込みいただきました方々、誠にありがとうございました。今年の競馬を振り返り、来年の競馬を楽しむために、ぜひ年末年始にゆっくりとご覧ください。

また、来年は「ガラスの競馬場」10周年ということで、御礼の意味も込めて、年始に壁紙の無料プレゼント企画を行う予定です。どの馬の壁紙になるのかは、楽しみにお待ちくださいね。

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馬場に敏感、距離ロスに鈍感。

Elizabethwt10

別に、内を通っていたら勝っていたなんて言わない。メイショウベルーガは日本馬の中では最先着したが、スノーフェアリーはさすがに強かった。イギリスとアイルランドのオークスを勝ち、夏場もろくに休むことなく走り、それから日本に空輸されてこれだけの走りを見せるのだから、グウの音も出ない。ブエナビスタがオークスを勝ち、その秋に凱旋門賞に挑戦しようとしたが、体調が整わずに断念したことを思い出せば、いかにスノーフェアリーが凄いか分かるだろう。

ただ、スノーフェアリーとメイショウベルーガとの間に、4馬身もの力差があったかというと疑問である。ムーア騎手とスノーフェアリー1頭だけが内を突いたため、まるで別次元の競馬をしたように錯覚してしまうが、果たしてそうであったのか。私の目には、4馬身の差はそのまま最終コーナーでのコーナリングの差にあったように映って仕方ない。JRAが公開している全周パトロール映像を見てみれば、第4コーナーで内ラチ沿いピッタリを回ったスノーフェアリーに対して、外へ外へと膨れたアパパネやメイショウベルーガなどの日本馬との間に、大きな溝が開いていることが分かる。駆けっこに夢中の小学生でも、「そんなに外を回したら勝てないよ」と素直に思うだろう。

日本のジョッキーたちはレース後に何と言うのだろう、と私は興味津々であった。さすがにこれだけの辱めを受けたら、外を回しすぎたという後悔や反省の弁が聞けることを期待した。ところが、メディアを通して日本のジョッキーたちから出てきた言葉は、「勝った馬は強かった」というニュアンスのものばかりであった。私の知る限りにおいては、誰ひとりとして通ったコースやコーナリングに言及する者はいなかった。それは競馬メディアも同じである。もしかすると、誰しもが分かっているから言わないのか、それともジョッキーの乗り方について批判してはならない暗黙の了解でもあるのか。実に不思議な感じがした。

日本のジョッキーたちは、馬場の悪い内側を通って勝ったスノーフェアリーは圧倒的に強い、だからこそ、負けたのは自分たちのミスではなく非もない、と今でも本気で思っているのである。その考えが伝染した競馬メディアに関わる人々も同じ。そして、そのメディアから流れる情報を鵜呑みにする競馬ファンも然り。

でも、本当に内の馬場は悪かったのだろうか。わずか468kgの馬体重で牝馬らしく細身なスノーフェアリーが、しっかりとした脚取りで駆け抜けた姿を直視しても、内を走ると勝てなかったと言い切れるのか。馬場の内側が傷んでいたのは確かだが、気にするほどでもなかったというのが真実なのではないだろうか。

日本のジョッキーは、馬場に敏感で、距離ロスに鈍感なのである。武豊騎手が強いサンデーサイレンス産駒に跨って、馬場の良いところを走って勝ちまくった印象からなのか、外差しという言葉を使ってやたらに馬場を気にする予想家たちの影響からなのか、それとも外を回らされてしまった自分たちにとっての言い訳として考えているのか。馬場の良いところを走らせることに敏感なのである。その反面、外を回してしまって負けても、あっけらかんとして「馬場が…」などと言っている。欧州の重く深い馬場で乗っているジョッキーたちにとってみれば、日本の短くて軽い芝で馬場が重いと言われて内が開けば、笑いが止まらない。日本のジョッキーはコーナリングにおける距離ロスに対して、あまりにも鈍感なのである。

日本人ジョッキーが乗る馬の単勝を買った自分を棚に上げて、敢えて言っておきたい。

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私は認めたい。

Arima10_2 by Ruby
有馬記念2010-観戦記-
スタート良く飛び出したトーセンジョーダンが、三浦皇成騎手に追っつけられるようにして先頭に立った。逃げ馬不在の中、大方の予想どおり、前半1200mが75秒3 後半1200mが70秒4という超がつくスローペースでレースは流れた。奇しくも、ブエナビスタの父スペシャルウィークがハナ差で敗れた有馬記念も、前半が77秒7、後半が72秒4という超スローであった。前目のポジションを確保できた馬にとって、圧倒的に有利なレースとなった。

勝ったヴィクトワールピサは、デムーロ騎手による最高の騎乗で、ハナ差だけ女王ブエナビスタを退けた。距離に若干の不安を抱えていたが、ピッタリ2500mを回ってきたことで、この馬の力を最大限に発揮した。道中で一旦先頭に立つ形にはなったが、あれは引っ掛かったのではなく、馬が行く気になっていたからであろう。あそこで無理をして引っ張らなかったことも、最後のハナ差につながった。これだけの大舞台で、しかもテン乗りで、馬の力を100%出し切り、しかも自身の持てる技術をプラスアルファしてしまうのだから恐ろしい。もうここまでくると、ジョッキーに日本人も外国人もないのではないか、という気さえする。あるのは勝てる騎手か勝てない騎手か、ただそれだけ。

騎手の話が先になってしまったが、ヴィクトワールピサはこの中間も熱心に乗り込まれていて、最高の仕上がりにあった。フランスより帰国してからの馬体を見ると、海外遠征が良い休養になったのではないかと思わせられるほど、ふっくらとして成長している。ディープインパクトの時もそうであったが、シャンティでは体が立派になりすぎて、凱旋門賞は凡走してしまったということである。ジャパンカップをひと叩きされて、今回はさらに上向きで臨んできたということになる。ネオユニヴァース産駒だけに、多少なりとも上がりが掛かる馬場やコースも合っていた。フットワークの素晴らしい馬であり、強い今年の3歳世代でもナンバーワンの実力があることを証明した。

競馬ファンの期待を背に走ったブエナビスタだが、惜しくもハナ差の2着に敗れてしまった。明らかに展開に恵まれず、道中も馬群に押し込められる形で、他の14頭から厳しいマークに遭っていた。レースは生きものであり、人智を超えた力が働く。秋3戦目ではあったが、季節的にも冬毛が出始めて、楽勝した天皇賞秋の時と比べると、目に見えない程度であるが、体調が僅かに下降線を辿っていたことは否めない。あえて言うならば、直線に向いた時のスピード感ともうひと伸びが足りなかった。それでも、天皇賞秋を勝ち、ジャパンカップは実質の1着、そして有馬記念でハナ差の2着だから、秋の3戦を走れなかった(走らなかった)ウオッカやダイワスカーレットよりもサラブレッドとしての強さは上であろう。そして、父スペシャルウィークに並んだと共に、エアグルーヴを超える名牝として私は認めたい。

練習の効果もあり、3歳馬ペルーサはスタート良く飛び出し、今度こそ納得のいく競馬をしてみせた。それで負けたのだから、現時点では力が足りないということである。この秋は、後ろから行って楽をする競馬を覚えてしまっていたが、今回の競馬で刺激を受け、馬の気持ちが前向きに変わってくるようだと、来年は大きいところを勝てる馬になるだろう。

昨年の勝ち馬ドリームジャーニーは見た目には仕上がっていたが、中間の追い切り本数も少なかったように、中身が出来ていなかった。ダービー馬エイシンフラッシュは、まだ本来の体調に戻っていない。ダービーを勝つことによってもたらされる肉体的、精神的疲労は、私たちの想像を絶するものがある。一か八かの先行策に出たオーケンブルースリは、急かされる競馬に嫌気を差して、4コーナー手前で走る気を失ってしまっていた。ルーラーシップは出負けしてしまい、思い通りのポジションを取れなかったのが痛い。ルメール騎手本来のスッと前につける騎乗を見られないまま、今年は終わってしまった。


関連リンク
「ガラスの競馬場」:デムーロ、卓越した騎乗技術

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良化が著しいオーケンブルースリ:5つ☆

エイシンフラッシュ →馬体を見る
筋肉のメリハリがあり、馬体全体にも伸びがあってバランスも良い。
体は出来上がっているので、表情からも、あとは気持ちの面だけが不安材料か。
Pad3star

オウケンブルースリ →馬体を見る
前走時に比べて、馬の肉体面、精神面における良化が著しい。
胴部が長く、不器用な面があるのは否めないが、スタミナ勝負になればチャンスあり。
Pad5star

ダノンシャンティ →馬体を見る
休み明けとは思えないほど、筋肉量があり、メリハリもしっかりしている。
やや寸が詰まった体型になってきたので、距離延長には正直不安が残る。
Pad3star

トーセンジョーダン →馬体を見る
前走時とそう変わらないが、冬場ということもあり、毛艶がやや落ちていることも確か。
少し楽をさせたのか、腹回りにもうひと絞りできそうな余裕が残っている。
Pad3star

ドリームジャーニー →馬体を見る
小柄な馬だけに、意外と仕上がりが早く、昨年の優勝時に近い仕上がりにある。
闘争心も失せていないようで、あとはこの馬向きの流れになるかどうか。
Pad4star

ブエナビスタ →馬体を見る
いつもあまり良く見せない馬だが、今回はドッシリとして力強さが表に出ている。
気がかりなことといえば、時期的に仕方ない部分もあるが、冬毛が少し出てきていることか。
Pad4star

ペルーサ →馬体を見る
秋3戦使ってきたが、直線だけしか競馬していないためか、調子落ちはなさそう。
全体的にパワーアップした印象を受けるが、2500mを走る身体という点では疑問も。
Pad3star

ルーラーシップ →馬体を見る
ダービー後、ゆっくりと静養したことで、馬体に少しずつ実が入って、毛艶も素晴らしい。
まだトモには物足りなさが残るが、このメンバーに入っても見劣りしない馬体に成長した。
Pad3star

レッドディザイア →馬体を見る
絶好調時の筋肉量には遥かに及ばず、時期的なものあるが毛艶も冴えない。
表情も不調を訴えており、能力は高くともさすがに今回は厳しいか。
Pad3star

ヴィクトワールピサ →馬体を見る
前走同様に、毛艶も良く、メリハリもあり、馬体からは海外遠征の疲れを全く感じさせない。
顔つきや立ち姿からもやや力みが感じられるので、もう少し精神的にリラックスできれば。
Pad4star

Arimawt10

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「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDを発売します。

Livedvdimg

今年最後になりますが、「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDを数量限定で発売します。

「勝ちポジ」とは勝つためのポジションの略です。近年、サンデーサイレンス産駒がほとんどいなくなり、海外や地方からもジョッキーが入り込んできている時代の中で、この「勝ちポジ」の存在はますます大きくなってきています。ジョッキーにとってはもちろん、予想をする私たちにとっても、知らずには予想できないほど「勝ちポジ」は重要な概念となります。

「勝ちポジ」は競馬予想における補助線のようなものです。こうすれば必ず勝てるという法則など競馬にはありませんが、その補助線が引いてあることで、レースの見え方が全く変わり、より正しい答え(結果)を導きやすくなることはあります。もしくは、その補助線が引いていなければ、正しい結果(答え)を導くことが出来ないというレースもあるでしょう。

あるレースを観て、「勝ちポジ」の存在を本当の意味で理解した時、私は今までの謎が全て解けた気がしました。そして、レースに対する見方そのものが、180度変わってしまったのでした。それ以来、過去のレースを見直し、実戦のレースを通して「勝ちポジ」について研究を重ねた内容を、最もシンプルな形でまとめたのがこのライブになります。

一部ではありますが、ライブに参加していただいた方々の声をご覧ください。

勝ち馬ではなく、勝ちポジを探すという観点がとても面白い
勝ち馬ではなく、勝ちポジを探すという観点がとても面白い。昨年のライブでも少し触れられていましたが、アドマイヤムーンのジャパンカップがまさにそれでした。走り出してすぐ勝ちポジ確保で勝馬決定という感じでしたね。勝ちポジを取れる馬を探すのに苦労しそうですが楽しみです。とても楽しかったです。
S.Iさん

何か繋がるところがありそうで参考になりました
最近、ポケットを通る馬に注目してレースを見ていたので、何か繋がるところがありそうで参考になりました。おそらく僕がポケットと思っているポジションが勝ちポジでいう基本ポジションと被る気がするのですが、どう思いますか?質問したいことを思いついたので、また質問させてもらいますね。ありがとうございました。
T.Hさん

映像たっぷりで勝ちポジの意味が理解できました
勝ちポジって、初めは勝ちポジティブと思っていました(笑)。勝つために積極的に行く馬、騎手が誰か探したいです。また映像たっぷりで勝ちポジの意味が理解できました。今後もレースビデオを観て、勝ちポジのレースを多く体験したいと思います。
KHさん

展開より立体的な予想が役に立ちそう
展開より立体的な予想が役に立ちそうと思いました。不確定な要素を相手にするものと思いますので、現状で補助線レベルになってしまうかもとおっしゃっていましたが、競馬歴の長い、またはデータ量のストックが多い方にとっては、とても有益な情報だと思いました。
KYさん

いまいち消化不良だった
勝った馬の位置取りが結果として勝ちポジだったという気がしなくもなく(アルカセットやAムーンがあの位置取りをするとは、予測できるか疑問)、いまいち消化不良だった。
S.Tさん

改めて違う視点から競馬を観ることが出来ました
最近、なかなか当たっていなかったので、改めて違う視点から競馬を観ることが出来ました。枠順をあまり気にしていなかったので、明日のレースからもう少し注意してみたいと思います。映像を使った説明が分かりやすくて良かったです。
齊藤さん

穴馬探しのヒントとして考えてみたい
穴馬探しの視点として、勝ちポジの取れる位置に近い枠順を狙うというのは、ヒントとして考えてみようかなと思いました。とても分かりやすく、イメージしやすい話でした。レースによる勝ちポジの違いをまとめて教えてくださったら、さらに役立つものになると思います。ありがとうございました。
SAさん

ポジションを気にして観られて良かった
まとめて過去のレースを観ることがなかったので、ポジションを気にして観られて良かった。レースと説明のバランスも良かった。
HMさん

ダートの方がさらに有効
なかなか面白い理論だと思いますので、参考にさせていただきたいと思います。ダートの方がさらに有効かなとも考えています。
T.Kさん

レースでの深い観察眼に感心しました
最近、私も馬のポジショニングを予想に取り入れようと、色々試行錯誤していたので、とても参考になりました。私の方法はターゲットにあるPCIという指標を用いて、レースでの最適ポジションを取られる馬を測ることです。これに枠順などを加味して予想しています。今日はお疲れ様でした。レースでの深い観察眼に感心しました。もう少しレースを多く観たいと思います。
黒木さん

理解するのはなかなか難しいのでは?
ある程度、競馬を知っている方なら、レースにおけるポジション取りが分かると思いますが、時に変化することもあるので、理解するのはなかなか難しいのでは?レースが終わって初めて勝ちポジションを理解できると思うので、辛抱が必要ですね。今の私には大変面白い話でした。
K.Kさん

ここまで理論化されたものを聴いて目の前から雲が晴れた
最近同じようなことを考えていましたが、ここまで理論化されたものを聴かせていただき、目の前から雲が晴れた気持ちです。スッキリしました。盛りだくさんの内容で、今まで以上に良いライブでした。
T.Mさん

コースによって勝ちポジの特徴が色々あるという観点
インのポケットに入った馬が勝ちやすいというのは知っていましたが、コースによって勝ちポジの特徴が色々あるという観点から自分でも定量分析する必要があると思いました。またそういう傾向の出やすいコースやレースを攻めればいいと感じました。たくさんレースを解説していただいてレースの見方が参考になりました。
T.Iさん

忘れていたことも思い出させてもらった
現状の競馬予想に行き詰まりを感じていた中で、一度は気付いていたかもしれないけれども、忘れていたことも思い出させてもらった気がします。特に位置取りを考える際に1コーナーまでのポジション(枠順)が重要になるという点が大きなポイントと思いましたので、改めてよく考え直して競馬に当たって行きたいと思います。
山下さん

まるで馬の息遣いが分かるような錯覚すら感じました
最近はレースビデオを観るようにしていますが、漠然としていて、観ても何も分かりませんでした。今日のライブを聴いて、ひとつのモノサシが出来たような気がします。今日のような集まりに初めて参加しました。不安もありましたが、やはり自分は競馬が好きなんだなとつくづく思いました。そして、今日、競馬が好きな人たちと同じ時間、空間を共有したことがとても心地よく、レースビデオひとつ観るのも、まるで馬の息遣いが分かるような錯覚すら感じました。参加して本当に良かったです。
M.Eさん

今までの予想方法の見直しに迫られました
お話のメインである勝ちポジについて、新しい気づきや馬券のヒントがありました。立体的に考えをまとてめいくという部分は参考になりました。今回のライブに参加させてもらい、今までの予想方法の見直しに迫られました。今後はこの考え方をもとに頑張ります。
山本さん

実際のライブの内容としては、「勝ちポジ」を体感していただくために、実際のレース映像を13レースほどピックアップして観ていただきました。昔の名勝負から最近の好騎乗まで、名馬に名手が跨った興奮のレースばかりを、私の好みで選びました。ジョッキーでいうと、福永洋一騎手や岡部騎手から、デットーリ騎手、安藤勝己騎手、武豊騎手、横山典弘騎手、岩田康誠騎手、ペリエ騎手、そして三浦皇成騎手まで。競走馬では、エリモジョージやジェニュインからビリーヴ、ブラックホーク、ヴァーミリアン、デルタブルース、アドマイヤムーン、メイショウサムソンなどなど、こうして名前を聞くだけでもワクワクしてしまいますね、って私だけですか(笑)?

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ホワイトボードを使って「勝ちポジ」の変化を説明しました。


ライブDVDの内容は以下の通りです。
Disc1
■デットーリポジション
■勝つためのポジション(基本ポジション)
■動物学的な観点からの『勝ちポジ』とは?
■安藤勝己騎手のこだわりがビリーヴを勝たせた
■なぜ各馬が自分のペースで走ることでレースは成り立たないのか?
■サンデーサイレンス産駒と武豊時代の終焉
■馬単、3連単の時代だからこそ
■川田将雅騎手、藤岡佑介騎手ら若手ジョッキーの台頭
■内田博幸騎手など、地方から来た一流ジョッキーは持たせてしまう
■「勝ちポジ」予想の手順
■買えなかったブラックホークの単勝馬券
■「勝ちポジ」を探すための4つのポイント
■伝説の福永洋一騎手のマジックも実は勝ちポジだった!?
■三浦皇成の上手さはここにあり
■菊花賞はデルタブルースポジション

Disc2
■勝ちポジを走る馬を探すための3大要素
■岩田康誠騎手の天才論
■武豊騎手がヴァーミリアンで「勝ちポジ」を取りに行った!(武豊の逆襲)
■馬の体調と「勝ちポジ」との密接な関係
■岡部幸雄騎手とジェニュインの『勝ちポジ』
■菊花賞馬が天皇賞春を勝てない本当の理由
■レースを見ることの本当の意味
■横山典弘騎手がなかなかG1を勝てないのはなぜ?
■武豊騎手の悪い癖
■質疑応答(Q&A)

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Sityou(MP3形式、3分40秒)

ライブDVDの内容は、DVD2枚組(合計150分)と当日使用したレジュメになります。今回、DVDという形を取ったのは、ライブの中で13のレース映像を実際に使って説明しているからです。顔を出すのは本当に恥ずかしいのですが、CDでは伝わりにくいと思い映像化しました。厳選されたレースを何度もご覧いただき、年末年始にじっくりと時間を掛けてお楽しみください。

私個人の時間的な都合で大変申し訳ないのですが、30部限定とさせてください。通常料金が7500円のところ、今回は特別に5000円(税込み・送料、代引き手数料無料)でお分けいたします。お支払い方法は代金引換になります。安くて
心配と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、情報商材ではありませんので、ひとりでも多くの皆さまに観ていただきたいという思いを込めています。早めになくなってしまうことが予想されますので、ご希望の方は今すぐお申し込みください。

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お申し込み方法
Step1_2メールフォームにてお申し込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。

Step2_2お申し込み確認メールが届きます。

Step3_2お届け先住所にライブDVDが届きます。
*代金引換ですので、ライブDVDをお受け取りの際に料金はお支払いください。

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また、質問メールも受け付け致します。このライブDVDを聴いて頂いて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたら私宛のメールにて遠慮なくドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご感想もお待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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生きろ。

Jiromaru

どんな年にも必ず冬はやってくるように、その年も有馬記念の季節が到来しました。菊花賞でようやく最後の1冠を手に入れた、岡部幸雄騎手鞍上のビワハヤヒデが1番人気。2番人気にはジャパンカップを勝ったレガシーワールド、3番人気にはダービー馬であるウイニングチケットが続きました。前年の有馬記念から1年ぶりに出走してきたトウカイテイオーは、それでもというべきか、4番人気に支持されました。私は後楽園のウインズで、確かレガシーワールドの単勝を持って応援していました。大学生活に浮かれ、放蕩の限りを尽くしていた私の目を覚ます事件が起こったのは、このあとすぐのことでした。

ファンファーレに合わせた競馬ファンの手拍子が鳴り終わった後、暮れの寒さを切り裂くような音を立てて、ゲートが開きました。真っ先に飛び出したのはトウカイテイオーでした。1年の休み明けの馬とは到底思えないロケットスタート。ですが、まだこの時点では、トウカイテイオーの肉体に有馬記念を勝つだけの力が充満していることに、誰も気づいていなかったはずです。

レースは前年のような大逃げの展開ではなく、馬群は固まって6つのコーナーを回り、スムーズに最後の直線の入り口を迎えました。レース巧者のビワハヤヒデがソツなく先頭に立って、そのまま押し切ろうとした矢先、外からビワハヤヒデを凌ぐ手応えの馬が並びかけてきました。レース中の各馬のポジションや手応えをかなり正確に把握している自信のあった私ですが、一瞬、その馬が誰か分かりませんでした。このお化けが出たような感じ(と私は呼んでいるのですが)を味わったのは、オグリキャップとトウカイテイオーの有馬記念だけです。

その時、走馬灯のように、あるシーンが私の脳裏に浮かびました。当時、毎日のように通っていたビリヤード場に置いてあったスポーツ新聞のひとつの記事。有馬記念を惨敗して以来、鹿児島県の牧場でただひたすら復帰を目指して調整を進めているトウカイテイオーに関する、ほんの数行と1枚の写真だけの記事を読んだ記憶が蘇ってきたのです。強い調教が掛けられないため、脚元の不安の少ない砂浜を歩いている姿でした。目の前のレースにこだわっていた私にとって、まるで自分とは無関係のこととして読み飛ばしていました。まさかその年の有馬記念で、中363日ぶりのレースで、彼が勝利するなんて夢にも思わなかったのです。

私は不思議な感覚にとらわれました。私が過ごした1年とトウカイテイオーが過ごした1年。私がこうして東京の日常をあわただしく、時には怠惰に過ごしていたその瞬間にも、鹿児島の広大な浜辺でトウカイテイオーは復活に向けて一歩一歩、冷たい海水に浸りながらも柔らかい砂を踏みしめていた。私たちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、ゆったりと確実に流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそこのことを意識できるかどうか。年の瀬ほど時の流れを感じやすい季節はありませんが、有馬記念が終わって、トウカイテイオーが見事に復活して、そんなことに思いを馳せてしまいました。あの時、トウカイテイオーが私にくれた、「生きろ」という優しいメッセージは、今でもいつまでも私の心に残っています。

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もはや時間の問題

Asahihaifs10 by Ruby
朝日杯フューチュリティS2010-観戦記-
1番枠を利してオースミイージーが先頭に立ち、シゲルソウサイがそれを追いかける形でレースは幕を開けた。前半の半マイルが46秒6、後半の半マイルが47秒3という、極端に速くも遅くもない、ごく平均的なペース。それにしては馬群が密集して進んだため、道中で外を回らされてしまった馬にとっては苦しいレースとなった。中山競馬場のコース形態からも、あまり後方からでは追い込みづらく、道中のポジションとコーナリングの差が明暗を分けた。

勝ったグランプリボスは、究極に仕上げられており、最後はキッチリと馬群から抜け出した。道中は馬群の真ん中を進み、わずかに行きたがる素振りを見せたが、途中からは落ち着いて脚を溜めることができた。第4コーナーを回った時点で前が壁になり、そこで追い出しをひと呼吸、我慢できたことが最後の伸びにつながった。追われてからの切れ味は、さすが母父サンデーサイレンスというもの。皮膚が厚いタイプだけに、マイルを超える距離という点では不安が残るが、現時点でのパワーと瞬発力を見せつけて、矢作芳人厩舎に待望のG1タイトルをもたらした。

デムーロ騎手ほど卓越した技術を持つジョッキーは、世界を探してもそうはいないだろう。スタートの安定感から、道中のポジショニングと鞍はまりの良さ、精密なコーナリング、そして馬に気を抜かせない隙のない追い出しまで、どこを取っても非の打ち所がない。目に見えない部分でも、冷静な判断力と闘争心を併せ持っている。ラフプレーと好騎乗は常に紙一重ではあり、今回も道中はゴチャつくところがあったが、自由自在にさばいて、力量的には横一線のメンバーの中、ゴール前で1頭だけ抜け出してみせた。最も上手く乗ったのがデムーロ騎手ということである。

リアルインパクトは一瞬、勝ったかと思わせられる2着。前走の京王杯2歳Sは脚を余した感があったが、今回は内々の絶好のポジションを進み、最後までよく伸びている。ディープインパクト産駒の初G1制覇はおあずけになったが、もはや時間の問題だろう。リアルインパクトは母父メドウレイクの影響が濃く出ており、パワーとスピードに長けている。ベリー騎手も日本で初めてのG1騎乗にもかかわらず、ベストポジションを確保して最後は内を突いたように、さすがキネーン騎手の後継者だけのことはある。

同じくディープインパクト産駒のリベルタスは、福永祐一騎手が実にソツのない騎乗をして3着を確保した。前走からの間隔が詰まっていて、ローテーション的に厳しかったことも確かだが、内の2、3番手のポジションを進んで、最後までビッシリと追われたのだから、現時点では力負けということだろう。この馬も母系の持つ骨太さとスピードが前面に出ているように、ディープインパクトは種牡馬としては母系の良さを存分に引き出している印象を受ける。

1番人気を裏切る形になったサダムパテックは、スタートで立ち遅れて、道中では相変わらず行きたがり、ハンドルが利かないところを露呈してしまった。前走の東スポ杯での破壊力に隠れてしまったが、見た目以上に乗りにくい馬なのではないだろうか。今回からリングハミに替えてきたが、あまり効果はなかったようである。人気を背負っていることもあったが、外を回してなし崩し的に脚を使ってしまい、いざ追い出す時にはもう余力は残っていなかった。強さと弱さが同居しており、今後への課題が残るレースであった。

リフトザウイングはスタートでダッシュがつかず、後方からの競馬を余儀なくされてしまった。ルメール騎手としては、先行させてレースの流れに乗りたかったはずだが、馬が性格的にのんびりしているせいか、前に進んでいかなかった。最終コーナーでもサダムパテックをマークしたために、大外を回してしまい万事休す。結果論から言えば、グランプリボスの後ろを進んでいれば、もう少し前に来られたかもしれない。ポジションとコーナリングが良くなかった。

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中山芝2500m

Nakayama2500t

外回りコースの3コーナー直前からのスタート。第1コーナーである3コーナーまでの距離は192mと短く、スタートしてすぐにコーナーに突っ込む感じ。スタンド前を通る前に馬を落ち着かせておきたいので、スタートしてから最初の直線まではポジション争いよりも各馬折り合いに専念する。

スタンドからの歓声によって馬が行きたがることがあるが、馬を前に置けるとそれを防げる。そのため、前の馬を壁にできる内枠の馬は有利になる。1週目はゆっくりと坂を登り1コーナーに差し掛かる。ペースが上がるのは2コーナーを回って丘の下りにかかった地点から。向こう正面から3コーナーまでの間に、ほぼトップスピードに加速する。ここでのペースが極端に速いと最後の坂での逆転劇が待っている。

中山の2500mというコースにおける特徴はコーナーを6つも回るということだ。そのため道中のペースはあまり速くなることはない。ステイヤータイプの馬が活躍しているのは、スローペースでも折り合いに苦労することがないからであろう。スピードだけで押し切れるコースではないが、マイラーでも折り合いがつくタイプであれば克服はできる。

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地の果てまでも

Jiromaru

トウカイテイオーには青の時代と赤の時代があると書きましたが、私たち競馬ファンの記憶に最も残っているのはやはり赤の時代でしょう。ダービー後、左後脚の骨折が判明し、父子による3冠制覇の夢をあきらめて休養に入りました。

彼が私たちの前に再び姿を現したのは、およそ1年後の産経大阪杯。鞍上の岡部幸雄騎手のムチは最後まで抜かれることなく、トウカイテイオーは圧勝したのでした。滅多に騎乗馬を褒めることのない岡部幸雄騎手の「地の果てまでも走れそう」というコメントには、驚かされたものです。

全てが順調に来ているように見えましたが、メジロマックイーンとの一騎打ちが期待された天皇賞春で、トウカイテイオーはまさかの5着に惨敗してしまいます。今度は右前脚の剥離骨折でした。今から思えば、このあたりから波乱万丈の競走生活が始まったのでしょう。トウカイテイオーはまたもや治療のために休養に入りました。

休み明けの天皇賞秋では殺人的なハイペースに巻き込まれて大敗しますが、次走のジャパンカップではナチュラリズムを競り落として、またもや復活を遂げます。レース直後のガッツポーズは故障につながるからダメと若手を諭していた岡部幸雄騎手が、歓喜の余り、思わずゴール後にガッツポーズをしてしまったという逸話も生まれました。


ジャパンカップを制したトウカイテイオーは、当然のことながら、暮れの有馬記念でも1番人気に推されました。騎乗停止処分を受けていた岡部幸雄騎手に替わり、田原成貴騎手が手綱を取りました。当時、大学受験を控えていた私は、さすがにあまり大した予想などせず、中野にあるゲームセンターのテレビで観戦しました。レースはあっと驚く結末で、メジロパーマーとレガシーワールドによる世紀の「行った行った」に終わりました。最後の直線では、トウカイテイオーのトの字も呼ばれることがありませんでした。どの馬が勝つんだろう?ぐらいの気持ちで観ていた私ですから、トウカイテイオーが負けたことにも、それほどショックは感じませんでした。

奇跡的に大学に進学することができた私は、冬眠生活から開放されたクマのように遊び回りました。競馬界ではビワハヤヒデ、ウイニングチケット、ナリタタイシンという3強がクラシックを盛り上げ、のちに壮大なドラマを描くことになるベガやホクトベガが登場します。個人的には、ユキノビジン似の女の子に出会える幸運にも恵まれました(笑)。秋になるとナリタブライアンというビワハヤヒデの弟が、兄にも勝る強さで朝日杯3歳Sを制しました。私を含め、トウカイテイオーのことなど、誰もがすっかり忘れてしまっていたのでした。(続く→)

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有馬記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Arima

■1■必ずしも強い馬が勝つとはいえない2つの理由
暮れの大一番、有馬記念。3歳馬と古馬との対決でその年のナンバーワンを決定するのだが、必ずしも強い馬が勝つとは言えないのがこのレース。

その理由として、
1、シーズン最後のレースであるために、強くてもピークを過ぎている馬がいる。
2、コーナーを6つも回るため、展開によって大きくペースが左右される。
という2点が挙げられる。

1については、各馬それぞれ目標としていたレースが違うということである。たとえば3歳馬なら菊花賞、古馬ならジャパンカップ、そして海外の大レースに目標を定めていた馬もいるだろう。しかし、現状としては、暮れの大一番である有馬記念に目標を置いていたという馬はまずいない。よって、秋のどこかの時点でピークに仕上がってしまった馬や、仕上げて勝った馬は、この有馬記念には下降線の決して万全とはいえない体調で臨まざるを得ないということになる。中にはここに来て調子を上げてくる馬もいるので、そういった体調の交錯があって、あっと驚く好走や凡走が繰り広げられるのがこの有馬記念である。

2については、有馬記念が行われる中山の2500mというコースにおける特徴は、コーナーを6つも回るということだ。競馬はコーナーを回ることによって息が入ったり、ペースがアップダウンしたりするので、コーナーの数と展開の不安定性は比例する。昨年はダイワスカーレットが尋常ではないペースでレースを引っ張ったが、いつ超スローペースになってもおかしくない。つまり、展開の紛れによって結果が大きく左右される、荒れやすいレースである。

■2■世代交代が行われるレース
過去10年の年齢別の成績を見ると、3歳馬が2勝、4歳馬が7勝となる。成長著しい3歳馬か、充実から完成に向かう4歳馬のどちらかから勝ち馬が出る可能性は非常に高い。このデータを考えると、5歳と7歳時に連対したタップダンスシチーの凄さが分かる。いずれにせよ、有馬記念は世代交代が行われるレースであり、これからの馬を狙い打つのが本筋である。

■3■牝馬が勝ちきることは難しい
一昨年、ダイワスカーレットが驚異的な強さで勝利したものの、牝馬としてはヒシアマゾンの2着、エアグルーヴの3着、ダイワスカーレットの2着が近年では最高であった。理由は2つ考えられて、1つはジャパンカップと同じく、トップレベルのスタミナが要求されること。もうひとつは、牝馬は牡馬に比べて冬毛が生えてくるのが早いように、季節的に休眠に入ってしまい臨戦態勢にないことが挙げられる。これからも牝馬がこのレースを勝ち切ることは相当難しいだろう。

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研ぎ澄まされてきたリフトザウイングス:5つ☆

アドマイヤサガス →馬体を見る
坂路で抜群の時計が出るように、走る素質には高いものがある。
ただ、馬体や表情を見ると幼さが残り、もうひと絞りできそうな仕上がり。
Pad3star

エーシンブラン →馬体を見る
前後駆の肉付きも良く、全体のバランスも悪くない。
一介のスピード馬はない馬体は、母父トニービンの血が出ているからか。
Pad4star

オースミイージー →馬体を見る
コロンと映る馬体は、ダート短距離馬のそれに近い。
いかにもパワーがありそうなので、今の中山の馬場は悪くないだろう。
Pad3star

グランプリボス →馬体を見る
前走で重賞を勝っているが、まだ皮膚が厚く、ボテっと映るように未完成。
胴部に伸びがないので、距離的にはマイルまでがベストか。
Pad3star

サダムパテック →馬体を見る
意外にスマートな馬体で、前走の強さは馬体からは感じられない。
毛艶が少し落ちてきているように、前走の調子を維持して精一杯という状態。
Pad3star

ブラウンワイルド →馬体を見る
いかにもワイルドラッシュ産駒らしい、筋肉量の豊富な馬体を誇る。
欲を言えば、もうひと絞りしてこないと、マイルの激流では苦しいだろう。
Pad3star

マイネルラクリマ →馬体を見る
光のせいで毛艶が良く見えるし、前後駆の盛り上がりはなかなかのもの。
馬体全体のバランスも良く、この馬の能力は安定して発揮できそう。
Pad3star

マジカルポケット →馬体を見る
休み明けにしては、筋肉のメリハリもあり、順調な仕上がりで臨める。
1200mを勝ってきた馬だが、馬体には伸びがあり、マイルの距離も心配なし。
Pad4star

リアルインパクト →馬体を見る
力強さが漲る好馬体だが、首が高く、やや重鈍さを感じさせるのも事実。
父ディープインパクトよりも、母父メドウレイクの影響が大きい。
Pad3star

リフトザウイングス →馬体を見る
重心が低いが、馬体全体にゆとりがあり、絞れてさらに研ぎ澄まされてきた。
毛艶も良く、表情も精悍で、現時点での完成度は高い。
Pad5star

ロビンフット →馬体を見る
キャリアの多い馬だが、馬体だけを見ると、ボテッとして幼さを残す。
表情からも不安定な部分を抱えていて、スムーズにレースが運べれば。
Pad3star


Asahihaifswt10

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勝って怒られるという話

Jiromaru

今から20年ほど前、栗東の坂路コースにひとり立ち続けていた調教師がいました。故戸山為夫調教師です。今となっては関西馬躍進の起爆剤となった栗東の坂路コースですが、20年ほど前までは誰にも見向きもされなかったことは意外と知られていません。そもそも最初は270mしかなかったのですから、当然といえば当然ですね(現在は1085m)。のちに渡辺栄調教師が加わり、2人は栗東坂路の名物調教師となりました。「変な調教師が2人、坂路コースで何かやっている」と揶揄されたこともあったそうです。

それでも、2人は坂路調教の可能性に賭けて、1日に何本も坂路を駆け上がらせて、馬を鍛えていったのでした。その結晶が、ミホノブルボンでありフジキセキなのです。故戸山為夫調教師が育てたミホノブルボンは、わずか700万円で取引された安馬でしたが、1日に4本もの坂路調教をこなしたとされています。それゆえ、「坂路調教の申し子」と呼ばれました。スピード馬でも鍛えて心肺機能を高めていけば距離も克服できる、という戸山為夫調教師の信念の代弁者でした。

今でも鮮明に思い出すことができます。1991年、朝日杯3歳S(現在の朝日杯フューチュリティS)でのミホノブルボンとヤマニンミラクルの火花の出るような追い比べを。ミホノブルボンは新馬→500万下と圧勝して、その勝ちっぷりと坂路コースでのハードトレが評価されて、圧倒的な1番人気に推されていました。対するヤマニンミラクルは前走で京成杯3歳Sを勝ち、4戦3勝の実績で対抗馬として評価されていました。私はその当時は戸山為夫調教師とミホノブルボンのマッチョさがあまり好きではなく、仕事人・田島良保騎手が乗るヤマニンミラクルの方に賭けていました。

直線で外からミホノブルボンを追い詰めた時、「差せ!」と思わず声が出てしまいました。脚色が違ったので、勝ったと思いながら声援を送ったのですが、ヤマニンミラクルに並ばれた瞬間、ミホノブルボンがグッとまた前に出たのです。そこから先は絶対に抜かせないという意志がこちらまで伝わってくるような粘り腰を見せて、ミホノブルボンがヤマニンミラクルをハナ差で制したのでした。あと少しだったのになあ、次にもう一度走ったら、今度はヤマニンミラクルが勝てるかもしれない、というのがまだ競馬を始めて2年目の私の正直な感想でした。でも、そうではありませんでした。

「馬を信じて乗らんかい!」

朝日杯3歳Sのレース後、ミホノブルボンの鞍上の小島貞博騎手は戸山為夫調教師にこう怒鳴られました。最近では、負けてもジョッキーを責めたりする調教師は少ないのですが、ジョッキーが勝って怒られるという話は稀でしょう。戸山為夫調教師は、ミホノブルボンを2番手に付けて綺麗な競馬をしようとした小島貞博騎手の騎乗に腹を立てたのでした。小島貞博騎手は先を見据えて折り合いをつける練習をしようと試みたのだと思うのですが、そのことがミホノブルボンの長所であるスピードを殺し、ヤマニンミラクルに影を踏ませたことにつながってしまったということです。坂路であれだけ鍛えているというのだからという自信が、戸山為夫調教師にはあったのです。

小島貞博騎手は吹っ切れたように逃げました。スプリングS→皐月賞→ダービー→京都新聞杯と、菊花賞で負けるまで、ひたすら逃げました。1ハロン12秒のラップをどこまでも刻み続けるサイボーグのような走りに、どの馬もついていけるはずがありません。皐月賞で初めてクラシックを制した時の小島貞博騎手の涙は美しいですね。馬を信じて、自分を信じて、調教師を信じて、全てを信じたからこその勝利だったのです。そう考えると、このミホノブルボンという馬は、あらゆる人の信じるという強い気持ちが乗り移った馬だったのですね。戸山為夫調教師はミホノブルボンがダービーを制した1年後にガンでお亡くなりになりましたが、今でも戸山イズムは関西の調教師たちに受け継がれ、その信念はこうして語り継がれているのです。

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中山芝1600m

Nakayama1600t1

1コーナー付近にある小高い丘の頂上からのスタート。第1コーナーとなる2コーナーまでの距離が240mと短いことと下り坂になっていることによって、流れは速くなりやすい。見た目よりもゆったりとした2コーナーを回ると、あとはひたすら下り坂で、その勢いをつけたまま4コーナーを回り直線に突入することになる。勝負の分かれ目は最後に待ち構えている坂で、余力が残っていない馬はここでパタっと止まる。そのため、前残りか前崩れかといった極端な展開になりやすい。

直線が短いためスピードだけで押し切れそうだが、直線に急勾配な坂があることによって、実はスタミナも必要とされる。かといって、ジワジワと伸びていても直線が短く届かないので、一気に坂を駆け上がるような瞬発力も要求される。

外枠が極端に不利なコースである。第1コーナーまでの距離が短いため、外枠の馬は良いポジションを確保するのが難しい。そして、コース全体が大きな円を描いているため、外を回されると内の馬と比べてかなりの距離ロスになってしまう。ペースに緩みがないため、一旦外を回されると軌道修正する前にレースが終わってしまうことも多い。

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時代は動いた。

Hansinjf10 by M.H
阪神ジュベナイルF2010-観戦記-
ポンと飛び出したフォエバーマークを交わし、押し出されるようにピュアオパールがハナに立ち、それをマルモセーラがマークする形でレースは進んだ。前半800mが48秒5、後半が47秒2という、大方の予想どおりのスローペースで、道中ではゴチャつく場面も随所に見られた。揉まれず、引っ掛からず、スムーズに走ることのできた馬が好走したように、いかにも3歳牝馬戦らしいレースであった。馬場が柔らかく、タイム的には見るべきところはなかったが、クラシックホースを毎年送り出しているレースだけに、上位に入った馬たちの将来には当然期待したい。

勝ったレーヴディソールは、僅差ながらも、現時点での完成度の差を見せつけた。今回はスタートを普通に出て、道中は少し引っ掛かるぐらいの行きっぷりの良さ。途中、外からダンスファンタジアに被せられるシーンがありヒヤッとさせられたが、それ以外は安心して観ていられる横綱相撲であった。この馬の良さは前脚の軽さで、ほぼ水平にまで脚を高く伸ばして走ることができるように、脚捌きがとにかく美しい。天性のバネの強さを、しなやかなフットワークが支えている。父がアグネスタキオンだけに、距離はマイルから2000mぐらいがベストではないだろうか。ブエナビスタほどの大物感はないが、このまま順調に行けば、来年のクラシックはこの馬を中心に回ることは間違いない。非業の死を遂げた兄姉たちの分まで、何よりも無事に走ってほしい。

福永祐一騎手は、圧倒的な人気のプレッシャーを全く感じさせない、冷静な騎乗を見せた。今年初めてのG1勝利を挙げたと共に、関西リーディングの座をほぼ手中に収めたと言っても良いだろう。今年の後半戦の活躍は目覚しく、勝率・連対率の上昇が示すとおり、リーディングジョッキーに相応しい手綱捌きをコンスタントに魅せてくれた。デビューした頃から知る身にとっては感慨深く、ジョッキーとしても人間としても大きく化けた福永祐一騎手を誇りに思う。武豊世代に代わって、これからは日本の競馬を背負っていく番である。時代は動いたのだ。

惜しくも2着に敗れたホエールキャプチャは、馬群の中でジックリと脚を溜め、最後の直線で爆発させた。スムーズに走れてはいたが、キャリア4戦の牝馬にして、馬群の中であれだけ我慢できたことが好走につながった。母父サンデーサイレンスからは気持ちの強さを、父クロフネからは筋肉の柔軟性を受け継いでいるのだろう。これは4着までの馬たちにも当てはまることだが、牡馬を相手に好走した経験が、牝馬同士のレースで生きている。

ライステラスは4コーナーに向いて、あわやというシーンを作り出した。最後は力負けしてしまったが、勝ちにいく積極的な競馬で地力を示した。父ソングオブウインド、母の父がスピードワールド、母母父がミスターシービーという、懐かしい匂いのする血統構成であり、こういう馬もぜひ大舞台で活躍してほしいと切に思う。大外枠は明らかに不利であったが、ロスなく回して力を温存していたデムーロ騎手のコーナリングには、いつもシビれさせられる。

アヴェンチュラはスタートからポジションを落としてしまったことが致命的であった。トモに弱さを残している馬だけに、どうしてもスピードに乗るのに時間が掛かってしまう。今回は時計の本数も少なかったように、中間が決して順調ではなかった。トモがパンとしてくるまで、ジックリ待って成長を促すことができれば、将来が楽しみな1頭である。ツルマルワンピースは、安藤勝己騎手がスローペースに上手く乗せて、見事に力を出し切った。良血ダンスファンタジアは、道中で引っ掛かってしまい、最後の直線ではバテてしまった。母ダンスインザムードよりも馬体に伸びがなく、初めての長距離輸送の影響か、やや気負っている面も覗かせていた。素質が高いのは確かなのだから、あえてクラシックを目標にすることなく、この馬の気持ちに沿って育てていってほしい。


関連リンク
「ガラスの競馬場」:祐一よ、リーディングを目指せ!
「ガラスの競馬場」:福永祐一騎手を応援しないわけにはいかない。

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朝日杯FSを当てるために知っておくべき3つのこと

Asahihaifs

■1■絶対的能力と完成度が問われる
傾向としては1番人気が強く、過去10年間で【2・3・4・1】という成績である。勝率2割、連対率5割、複勝率にするとほぼパーフェクトである。1番人気が好走することで有名なマイルチャンピオンシップよりも高い数字である。また、2番人気においても、【4・2・0・4】と1番人気を上回る成績を残している。理由としては、かなり速い時計での決着となるため、実力の有無がはっきりと出てしまうことが考えられる。

また、過去10年の勝ち馬を見ると、平成16年のマイネルレコルト、平成18年のドリームジャーニー、平成19年のゴスホークケン以外、すべての馬が前走1着していることが分かる。これは現時点での絶対的な能力や完成度が問われるレースになることを示している。重賞ならば最低でも3着以内に好走していること、もちろん条件戦で負けているようでは×。

■2■生粋の逃げ馬は通用しない
ここまで逃げて勝ってきた馬がまったく通用していないことにも注目したい。中山1600mのコース形態上、2コーナーまでの位置取り争いが激化するため、ほぼ毎年、前に行った馬には厳しいペースとなる。さらに、最後の直線に急坂があることによって、スピードだけで押し切るのは難しい。

このレースを逃げ切ったのはゴスホークケンだけ。そもそも、この年はペースがそれほど速くはなかったし、ゴスホークケンはその前走で抑える競馬をしていた。つまり、スピードを武器にした一本調子の馬ではなく、抑えが利いて、終いの脚を生かすような競馬ができる馬でないとこのレースは勝てないということだ。

■3■スタミナがないと勝ち切ることはできない
このレースはスピードこそ絶対だが、スタミナもないと勝ち切ることはできない。そのため、1600m以上の距離のレースを経験していることはほぼ必須条件になってくる。ということからも、もし東京スポ-ツ杯(G3 東京1800m)のレースを勝った馬が順調に出走してくれば、間違いなく勝ち負けになるだろう。

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体に芯が入っているレーヴディソール:5つ☆

アヴェンチュラ →馬体を見る
ジャングルポケット産駒らしく胴部が長く、この時期にしては毛艶も良好。
前駆は立派だが、トモの肉付きにやや不満が残る。
Pad4star

ダンスファンタジア →馬体を見る
大物感はないが、全体のバランスが良く、完成度の高さが伝わってくる。
目つきが鋭く、闘争心が旺盛な反面、燃えすぎてしまい力を出し切れないケースも。
Pad4star

ツルマルワンピース →馬体を見る
トモ高でスピードはありそうだが、切れるという馬体ではない。
前駆の筋肉量は豊富で、キングカメハメハ譲りの勝負強さを生かせるか。
Pad3star

ピュアオパール →馬体を見る
手脚が長く、全体的にスマートな体型だが、前後駆の筋肉のメリハリも良い。
ただ、輸送が控えていることもあり、もう少し絞れそうな馬体ではある。
Pad3star

フォーエバーマーク →馬体を見る
幼さを残す顔つきや体のメリハリだが、毛艶の良さはこのメンバーでも目立つ。
柔らかな筋肉を持ち合わせているので、もう少し成長していけば楽しみ。
Pad3star

ホエールキャプチャー →馬体を見る
クロフネ産駒らしからぬスラリとした馬体で、距離は2000mまでは持つだろう。
気性も素直そうで、どんな競馬でも出来るが、このメンバーに入るとパンチ不足か。
Pad3star

マイネイサベル →馬体を見る
トニービン直系のテレグノシスが父だけに、さすがに胴部には伸びがある。
全体のバランスは悪くないが、線の細さは否めず、トモにもう少し筋肉が欲しい。
Pad3star

マルモセーラ →馬体を見る
完成度が高く、全体のバランスが優れているので大崩はなさそう。
表情も非常に良く、毛艶が落ちてきていることだけが不安材料。
Pad4star

ライステラス →馬体を見る
ギュッと詰まった馬体で、コンパクトにまとまっている。
ただ、このメンバーに入ると、現時点ではパンチ力不足は否めない。
Pad3star

レーヴディソール →馬体を見る
一見、線が細く映るが、体に芯が入っていて、立ち姿には力強さが漂う。
涼しげな表情からも気性の良さが伝わってきて、いかにも乗りやすそう。
Pad5star

Hansinjfwt10_2

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「ガラスの競馬場」CLASSIC休止と新しい雑誌のお知らせ

突然のお知らせですが、「ガラスの競馬場」CLASSICを休止することになりました。昨年の12月からスタートして、ちょうど1年をひとつの区切りとさせていただきます。休止の理由としては、宇多田ヒカルさんのように人間修行に出るわけでは決してなく(笑)、現在、新しい競馬の雑誌を「半熟卵の冒険」のgachalingoさんと創っていて、来年4月の創刊に向けて、そちらに力を注ぎたいからです。本当は今年の春に創刊の予定だったのですが、私が思っていた以上に、雑誌を創るには時間とお金が掛かることを身をもって感じています。ひとまず創刊までは雑誌に集中させてもらおうと思っています。CLASSICメンバーの方々にも、そして、これからメンバーになろうと考えてくれていた方々にも大変申し訳ありませんが、絶対に素晴らしい雑誌を創り上げてみせますので、どうかご理解ください。もちろん、「ガラスの競馬場」は続いていきますので、これからもよろしくお願い致します。

Proposal01_2
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阪神芝1600m

Newhanshin1600

向こう正面からのスタートで、最初のコーナーである3コーナーまでの距離は444mと長い。極端なポジション争いはなく、最後の直線が長いことも意識されるため、前半はほとんど無理をすることなくスムーズに流れる。

新阪神1600mのコースの特徴は、3~4コーナーにある。3コーナーにある残り5ハロン標識を切ってから、非常に緩やかなカーブが4コーナーまで続くため、各馬ゆったりとコーナーリングを開始する。旧阪神1600mのコースであれば、3コーナーから4コーナーにかけての擬似直線で前との差を詰めることができたが、新阪神1600mのコースではそれができない。だからこそ、先行馬はここで息を入れて、最後の直線に向くまでにスタミナを温存することができる。

最後の直線は474mもあり、直線に向いてから仕掛けても遅くはない。差し馬にとっては脚を余すということがなくなったが、3~4コーナーで楽をしている分、先行馬も簡単には止まらない。結局は、最後の長い直線での瞬発力勝負で勝敗は決することになる。もちろん、最後に急坂が待ち構えているので、スタミナに欠ける馬はここで脱落してしまうことになる。実力がはっきりと反映されるコースというよりも、ある程度のスタミナに支えられた瞬発力のある馬にとって最適の舞台である。

ただし、キャリア僅か数戦の若駒同士のレースということで、思わぬ馬が思わぬ暴走をしてしまい、ペースが急激に上がってしまうこともあり得る。また、スローが予測されるレースでは、外枠を引いた騎手が外々を回されるのを嫌って、多少強引にでも先行してくることもあり、これでペースが一気にはね上がってしまうこともある。基本的には上述のようにゆったりと流れやすいコースだが、各馬の出方には細心の注意を払いたい。

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新時代のリーダーへ

Jcdirt10 by jra
JCダート2010-観戦記-
好枠を利して1番人気のトランセンドがハナに立ち、2ハロン目こそ10秒7と速く流れたが、それ以降は12秒台が平均的に刻まれる持続力勝負となった。前半800mが47秒9、後半が48秒9と、やや前傾ペースで流れたことによって、トランセンドに付いていった馬には苦しく、後ろから差してくる馬には追い込みづらい絶妙な展開となった。

トランセンドは肉を斬らせて骨を断つことに成功した。坂路コースで抜群の時計が出るように、安定した脚力のある馬であり、その良さを藤田伸二騎手が見事に生かし切った。結果的に見ると、下手に抑えるよりも、逃げた方がこの馬の地脚の強さを最大限に発揮できたということになる。上下動が少なく、横揺れもほとんどない、まるで外車のような乗り味なのであろう。このメンバーでは一枚力が上であり、最も確実に勝利できる戦法として逃げたということだ。ただ、今後、さらにメンバーが強くなるとすれば、1本調子の逃げばかりでは最後に捕まってしまうだろう。脚質に幅を出すことが今後の課題である。

それにしても、藤田伸二騎手のソツのない騎乗振りにはいつも感心させられる。スタートを決めるや、外から来る馬たちを牽制しながら先頭を取り切り、道中は馬に余計な負担を掛けず、ゴーサインのタイミングも抜群で、追い出すとゴールまでビッシリ追ってくる。このミスの少なさが、勝率0.146、連対率0.256という現在の数字に表れている。力のある馬に乗れば、最も安心して観ていられるジョッキーの一人である。今年の開催も残すところあと6日となるが、最後まで関西リーディング、そして新時代のリーダーを争って欲しい。

最も惜しいレースをしたのは、グロリアスノアではないだろうか。外枠からの発走であったため、中団からの競馬を強いられてしまった。前走から馬任せでスムーズに前に付けられるようになっていたし、休養を挟んでグングンと体調を上げてきただけに、非常に残念である。最後の直線では、1頭だけトランセンドを追い詰めてきたが、僅かに届かなかった。真ん中よりも内の枠番を引けていれば、結果は違ったかもしれない。ドバイ遠征を経て、体質だけではなく精神面も強化され、これからも強い4歳ダート世代の中心を担っていくはずである。

小林慎一郎騎手も非の打ち所のない騎乗であった。第1コーナーで先行ポジションを取りに行ったが、難しいと判断してスッと馬を下げた潔さも見事であったし、4コーナーでトランセンドにあれだけ離されても慌てずに、コーナーをロスなく回していた。あともう少しでG1レースに手が届くところまできた、今日のレースの感触を忘れないで欲しい。矢作芳人調教師はまたしてもG1レースを勝てなかった。決して高くはない馬をここまで走らせるのだから、その手腕は光っている。いつかその日は必ずやってくるはずである。

同じく4歳世代のシルクメビウスは、スタート後に位置取りを下げてしまったことが痛かった。第4コーナーで外々を回してしまった(回さざるを得なかった)分、最後は追い込み切れなかった。ダート初挑戦となった3歳世代のアリゼオは、スタートで出遅れて万事休す。ポジションが悪くなったばかりか、砂を被ってしまい、今回は全く力を出し切れなかった。体調も毎日王冠をピークとして、やや下降線を辿っていた感がある。血統的にも馬体的にもダートは向いているはずであり、もう少し経験が積めれば、ダート戦線でも楽しみな存在になるのではないか。

福永祐一騎手が跨るキングスエンブレムは絶好のポジションを確保したが、最後は止まってしまった。まだ幼さを残す馬体だけに、これだけのペースを無理して付いていったことで、脚を失ってしまったのだろう。その兄ヴァーミリアンはさすがに衰えを隠せない。最終コーナーでは手応えがなくなってしまっていた。それでも、ダート最強馬の想いは弟に引き継がれるはずである。

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阪神ジュベナイルFを当てるために知っておくべき3つのこと

Hjf

■1■2つの経験
平成3年より従来の阪神3歳Sは牝馬限定に変更され、さらに平成13年より名称を「阪神ジュベナイルフィリーズ」と改められた。わずか数戦のキャリアで臨んでくる馬がほとんどで、各馬の力の比較が難しい。実はこれといった傾向はないのだが、以下2つの経験をしている馬にとっては、かなり有利なレースになる。このレースを勝つためには、いずれかを経験していることが望ましい。

1、1600m以上の距離
2、坂のあるコース

「早熟の短距離馬」が多く出走してくるため、このレースに臨むまでのステップとして、1600mよりも短い距離を使ってくる馬が多い。これまでにマイルの距離や直線に坂のあるコースを走ったことがない馬たちが、いきなりG1レースの厳しい流れの中に放り込まれ、直線に坂のある1600mのコースを走ると、確実にスタミナ切れを起こすことになる。1600m以上の距離、もしくは直線に坂のあるようなタフなレースを走った経験がないと、このレースで勝ち切ることは難しい。

■2■抽選をクリアした馬の台頭
これは来週の朝日杯フューチュリティSにも当てはまることだが、抽選をクリアした馬、滑り込み出走が叶った馬たちには着目すべきである。それは運が良いからということではなく、彼ら彼女たちの「ローテーション」と「成長曲線」に秘密が隠されているからだ。

まず「ローテーション」については、抽選をクリアしてきた馬は、これまでの出走過程において無理を強いられていない馬が多いということである。多いと書いたのは、全ての馬がそうではないからである。本番に出走する権利を取るために、何度もレースに出走してそれでも抽選待ちになってしまった馬もたくさんいるはずだ(こういう馬は能力的に疑問符がつく)。そのあたりは1頭1頭を検証する必要があるが、例えば昨年のトールポピーはキャリア3戦、ゴスホークケンは2戦、レーヴダムールに至ってはわずか1戦であった。

これが何を意味するかというと、これらの馬たちは、本番であるG1レースに合わせたローテーションを組んで走らされてきたのではなく、自分たちの仕上がりに合わせて大事に使われてきたということである。人間の都合ではなく、馬優先の余裕を持たせたローテーションであったということだ。あくまでもその延長線上に、たまたまG1レースがあったということに他ならない。だからこそ、そこまでの過程において無理をさせてきていないからこそ、馬に余力が十分に残っているということになる。

次に「成長曲線」についても、余裕を持たせたローテーションということとリンクしてくる。馬の仕上がりに合わせるとは、馬の成長に合わせたローテーションということである。特に若駒の間は、レースを使うことによって、成長を大きく阻害してしまうことがある。2歳戦~クラシックにかけて、数多くのレースを使うことは、マイナス材料にこそなれ、決してプラス材料にはならない。レース経験の少なさは、馬の能力と騎手の手綱で補うことが出来る。つまり、本番のレースに出走するために、馬をキッチリ仕上げて勝ってきた馬たちに比べ、成長を阻害しない程度のゆったりとした仕上がりで走ってきた馬たちは、上積みが見込めるばかりではなく、本番のレースへ向けて上向きの成長カーブで出走してくることが可能になるのだ。

これらのことからも、余力が十分に残っていて、上向きの成長カーブを辿っている馬が、もし抽選をクリアして出走することが出来たとしたら、本番でも好走する確率が高いことは自明の理であろう。これが2歳戦からクラシック戦線においては、抽選をクリアして出走してきた馬、滑り込みで出走してきた馬には大いに注目すべき理由である。

■3■関東馬とっては厳しいレース
この時期の牝馬にとって、長距離輸送をしてレースに臨むことは条件的に厳しい。よって、関東馬がこのレースを勝つには、関西に一度遠征した経験があるか、もしくは実力が一枚も二枚も上でなくてはならない。現に過去10年で、初長距離輸送でこのレースを制した関東馬は、ヒシアマゾン、メジロドーベル、スティンガー、そして3冠馬となったアパパネという、その後も活躍した名牝たちばかりである。彼女たちくらいの実力を持っていないと、初めて長距離輸送をして、並みいる関西馬たちを倒すことはできない。逆に言うと、このレースを勝った関東馬は相当な実力の持ち主であるということになる。

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時代を超越して

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オグリキャップが引退した年に競馬を始めた私にとって、初めて観た日本ダービーはトウカイテイオーが勝ったダービーでした。ダービーの最後の直線で、トウカイテイオーが踊るように軽やかに走るのを観て、ダービーを勝つのって意外と簡単なんだなあと思った記憶があります。壮絶とか死闘とか、そういう類の言葉は全く相応しくない、悠然とした勝ち方でした。今から思うと、あれはトウカイテイオーだったからこそなんですね。また、父はあのシンボリルドルフで、強い馬の仔は強い、ダービー馬はダービー馬からという、ブラッドスポーツである競馬の一面も教えてもらいました。

トウカイテイオーは貴公子と呼ばれ、今でもファンの多い馬です。ハンサムな顔、おしゃれな前髪、気品のある馬体、歩くだけで人々を魅了する柔軟なテイオーウォーク、地の果てまでも伸びていきそうなフットワークなど、これぞサラブレッドという美しさを携えています。それに加え、幾度の怪我を乗り越え、窮地に陥るたびに復活するドラマチックな競走生活を送ったからこそ、たくさんの競馬ファンを魅了したのでしょう。もちろん、私もその一人です。

トウカイテイオーには、ダービーを6戦6勝で勝つまでの青の時代と、それ以降の波乱万丈な赤の時代があります。天真爛漫で無垢な青年時代と、傷つきながらも試練を乗り越えていく成年(盛年)時代。私はどちらの時代も好きなのですが、本当にトウカイテイオーが強かったのは、競走馬として完璧な姿を誇っていた、骨折する前の青の時代ではないでしょうか。それはダービーだけではなく、デビュー戦から皐月賞に至るまで、弾むように躍動した肉体を見ていただければ分かるはずです。大人になって体が硬くなってしまう以前の、若者に特有な柔らかさに、バネの強さが加わった強さです。あの時点までは、おそらく歴代のどの名馬と走っても負けようがなかったのではないでしょうか。

そんな青の時代のトウカイテイオーの背中を唯一知るのが、安田隆行元騎手です。今は、安田隆行調教師と言った方がピンと来ますね。安田隆行調教師にとって、ジョッキーとして初めてG1レースを制したのは、実はトウカイテイオーとのコンビでした。小倉の鬼と呼ばれながらも、中央の陽の当たる舞台にはなかなか縁がなく、トウカイテイオーと巡り合うまではローカルのジョッキーだったんですね。トウカイテイオーでダービーを制し、安田隆行調教師の名前は全国区に知れ渡りました。残念ながら、ダービー以降は岡部幸雄騎手に手が渡ってしまったのですが、安田隆行騎手は乗り替わりについて、「やっぱり悔しかった」と語る一方、「普通は乗り替わりがあると、ちくしょう、負けちゃえばいいのにっていう気持ちもどこかに付いてくるものなんですが、あの馬についてはそれはなかった。ずっと勝ち続けて欲しかったですね。それだけ愛せる、素晴らしい馬です」と述べたそうです。

それ以降、「たかゆき」という下の名前の読みが同じということもあって、調教師になってからも注目してきました。ここ最近、ジョッキー時代と同じように少しずつ力をつけて、ようやくG1レースを狙える馬が集まってきましたね。今年はダッシャーゴーゴーでG2レースを勝利し、さらにスプリンターズSはあと少しという惜しいレースでした。また、昨年はあえて挑戦しなかったトランセンドが、今年はJCダートに満を持して出走してきます。あそこで無理をしなかったからこそ、今年の活躍があるのでしょうし、だからこそ、今回のレースはかなり手応えがあるはずです。坂路を真っ直ぐに駆け上がってくる姿も、現在の体調の良さを物語っています。あとは逃げてどうかだけでしょう。逃げてマークされてしまうよりも、2、3番手で競馬をして欲しいと個人的には思っています。トウカイテイオーから時代をトランセンドして(超越して)、今度は、調教師として初めてのG1レースをこの目で観られるかどうか、とても楽しみです。


最後の直線での弾むようなフットワークをぜひ見てください。

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阪神ダート1800m

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スタートしてから1コーナーまでの距離は303mと長くも短くもない。向こう正面からジワジワと下り、最後の直線に坂が待ち構えている。最後の直線に坂があること以外、形状や大きさが京都のダートコースに似ている。芝コース同様に、1~2コーナーはスパイラルカーブでペースが一旦落ちる、3~4コーナーは複合カーブでスピードが出やすい。

1コーナーまでの主導権争いは厳しく、外からも先手を奪いたい馬が殺到することになる。少頭数だとあまり関係ないが、多頭数になると逃げ、先行馬は中から外枠の方が競馬しやすい。基本的には逃げ、先行馬が有利だが、クラスが上がってペースが速くなると差し馬が来ることが多い。騎手にとっては乗りやすく、どの馬にとっても力を発揮しやすい舞台となる。ただ、無理に先行したり、右回りのコーナーを曲がりきれない外国馬の挙動には注意が必要か。

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あなたなら、どっちだ?

Japancup2010 by Scrap
ジャパンカップ2010-観戦記-
逃げ馬不在の中、行くしかチャンスはないと腹を括った藤田伸二シンゲンが、果敢にハナに立った。前半の1000m通過が1分07秒だから、このメンバーにしては超がつくほどのスローペース。どのジョッキーもガッチリと馬の行く気を抑え、最後の直線に向いての瞬発力勝負に備え、ひたすらに脚を溜めていた。

これだけのスローで、あれだけ外を回しながらも、最後は突き抜けたブエナビスタは文句なしに強い。ジャパンカップで牝馬が圧倒的な1番人気に推されること自体が驚きだが、今回はプラス6kgと多少余裕残しに作っていたにもかかわらず、一線級の牡馬たちを力でねじ伏せてしまったのだから、もはや名牝の域をゆうに超えている。それでも、最後は手前を替えてヨレていたように、苦しかったのだろう。これだけ小さな馬体に、競馬ファンの大きな期待を背負って走り続けているのだから、これ以上、彼女に何を望めよう。

降着に関しては、スミヨン騎手に直接の非は求めるべきであろう。外枠を克服しようという意識が働きすぎて、スタート後に前の馬に乗っかかって躓いただけではなく、直線ではエキサイトして真っ直ぐに馬を走らせることを忘れてしまったようだ。最初の斜行は仕方ないとして、2度目は意識して立て直すべきであった。そうしないと、何よりもイメージが悪い。ただし、繰り上がりで優勝となったローズキングダムとは明らかに脚色が違っただけに、降着にまですべきかどうかの判断は微妙であった。あれだけの競馬ファンが競馬場に集まり、まるでお祭りのごとくブエナビスタの勝利に酔っていた中、JRAも大いに迷ったに違いない。スポーツを取るか、それとも単純な公正さを取るか。あなたなら、どっちだろうか?

勝ったローズキングダムは、得意の瞬発力勝負になって持ち味が生きた。菊花賞からの距離短縮がプラスに働いたのは確実で、スローな流れにピタリと折り合い、最後までキッチリと伸びた。G1レースでは2着が定位置であったバラ一族から、朝日杯フューチュリティSを勝っただけではなく、ジャパンカップを勝つ馬が出てしまうとは。母系に足りなかった渋太さを補ったキングカメハメハの種牡馬としての力には毎度のことながら驚かされる。煮え切らないレースではあったが、武豊騎手が最後の直線まで完璧にローズキングダムを導いたからこその勝利であることも付け加えておきたい。

3着に粘ったヴィクトワールピサは、ダービーと同じような形になってしまい、伸び切れなかった。フットワークの大きな馬だけに、これだけペースが遅いと、馬自身が走法的に縮み切れずに脚が溜まらない。あと少し速いペースで流れれば、この馬の破壊的な末脚が発揮されるはずである。ギュイヨン騎手はスタートしてすぐにスローペースを見切っていたように、レース勘の良いタイプなのだろう。もう少し真っ直ぐ走らせて欲しかったが、天才ジョッキーの素質の片鱗は見せてくれた。

ペルーサはまたまた立ち遅れてしまい、最後方からのレースを強いられてしまった。今回も安藤騎手は腹を括って2着狙いに徹した騎乗を心掛けたが、さすがに今回のペースでは前も止まらなかった。最後は素晴らしい脚を使うだけに、スムーズにレースの流れに乗れるようになれば、大きなレースを勝てる器であることは証明した。それにしても、今年の3歳世代はやはり強い。

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JCダートを当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■スピード&器用さ優先
一昨年から阪神の1800mという舞台で行われることになった。1800mという距離に関しては、スピードを優先する外国馬(特にアメリカ調教馬)によりチャンスを見せるという意図が含まれている。かつて行われていた東京競馬場の2100mダートというコースは、スピードだけで押し切ることは難しく、マイラータイプの馬にとっては厳しい条件であった。2000mまでならゴマカシが利くが、わずか100mの違いでマイラータイプの馬はバテてしまうのだ。もちろん、スピードがなければ速いペースについて行くことはできないが、勝ち切るためにはそのスピードを支える豊富なスタミナが必要であった。

しかし、舞台が阪神1800mダート変わったことにより、東京の2100mダートほどにはスタミナが要求されなくなる。もちろん、速く厳しいペースになるので、スピードだけでは押し切れないが、どちらかというとスピードに富んだマイラータイプの馬にとって勝つチャンスが訪れるということだ。そして、4つコーナーと小回りコースということを考えると、勝ち切るためには上手く立ち回れる器用さも求められる。

■2■関西馬有利
ただでさえ西高東低の状況が続く中、開催競馬場が関東から関西に移った以上、関西馬にとって条件はさらに有利になった。長距離輸送を考えなくてよい分、あと1本追えたり、また手加減なしに攻める調教を施すことが出来るだろう。ダート競馬はどの馬も最後はバテて、それでもそこからもうひと伸びすることを求められるので、輸送を考慮した軽い仕上げではなく、ビッシリと仕上げられた馬でないと苦しい。もちろん、阪神ダート1800mを乗り慣れた関西のジョッキーが乗るということもプラスになる。

■3■3歳馬にとっては厳しい戦い
阪神競馬場に開催地を移した一昨年より、3歳馬の斤量が55kg→56kgとなった。距離短縮による措置だろうが、この1kgが3歳馬にとっては大きな負荷となる可能性は高い。たとえ日々成長著しい3歳馬とはいえ、この時期に歴戦のダート古馬とぶつかるのに1kgの斤量差は少ない。現に一昨年はカジノドライブが6着、サクセスブロッケンが8着と大敗した。この2頭が翌年明けのフェブラリーSで1、2着したことからも、3歳冬の時点で古馬と戦うことの厳しさが分かるだろう。

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