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チー坊と菊

Tiboutokiku

1月17日付けで、9名の調教師の開業がJRAから発表された。その中には、角田晃一調教師を筆頭として、名の知れたジョッキー出身の新規調教師がいる。特に、菊沢隆徳調教師と千田輝彦調教師は、知る人ぞ知る職人ジョッキーであった。かつて週刊「Gallop」誌上で行われた横山典弘騎手と武豊騎手との対談の中で、彼らが2人について言及したことがある。

横山典弘(敬称略)
「中には職人みたいなオレらより馬を知っているジョッキーはいる。そういう騎手が調教にまたがって「この馬は走る」って言うと、ほとんど走る。菊(菊沢隆徳騎手)なんかそうだし、関西でもチー坊(千田輝彦騎手)とか」

武豊
「彼らの言うことは本当に信頼できる」

横山典弘
「ホントかよ、こんな血統でか?なんて馬が実際に走るんだから。だから、競馬で勝っている人間が素晴らしいジョッキーと思われているかもしれないけど、それは違う。そういう表に出ないけど、素晴らしいジョッキーはたくさんいるよ」

ここで名前が挙がった菊沢隆徳騎手と千田輝彦騎手の2人。実は競馬学校を同じ時期に卒業している。同期の仲間には、岸滋彦騎手、内田浩騎手、そして故岡潤一郎騎手などもいた。運命に翻弄された世代ともいえるかもしれない。菊沢隆徳騎手や千田輝彦騎手だけではなく、岸滋彦騎手や内田浩騎手も素晴らしいジョッキーであった。ほんの僅かな展開の綾や手綱捌きの違いで、もしかしたらトップジョッキーに上り詰めていた可能性を秘めていた男たち。

その中でも、平成5年の落馬事故で命を落とした故岡潤一郎騎手と千田輝彦騎手はとても仲が良かった。家族ぐるみの付き合いをして、お互いのことを認め合い、励まし合っていた。故岡潤一郎騎手にとって最後となったレースに、千田輝彦騎手は乗っている。千田輝彦騎手のマックスディガーが故岡潤一郎騎手の跨るオギジーニアスに並びかけた時、千田輝彦騎手が岡潤一郎騎手に向かって声を掛けた。「お先に」。これが最後の会話になってしまった。なんという残酷な会話であろう。このレース以降、千田輝彦騎手は競馬をどう解釈して生きてきたのだろう。

勝っているジョッキーはもちろん素晴らしいが、それだけではない。表に出なくても素晴らしいジョッキーがたくさんいることを、私たちは忘れてはならない。素晴らしいホースマンと言うべきだろうか。ひとたび舞台が変われば、彼らは輝き出すのである。日本のトップジョッキーたちが一目置く、菊沢隆徳調教師と千田輝彦調教師が、満を持して調教師としての道を歩み始める。最近は、馬づくりよりも厩舎経営に重きを置く調教師が多い中、誰よりも馬を知る2人が果たしてどんな馬をつくるのか、興味は尽きない。

Photo by Photo Stable

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Comments

治郎丸さん、こんばんは。
普段はどうしても、目に見えて分かる活躍に目を奪われがちですが、もちろんそれだけが全てではない。頭で理解していても、常に意識するとなるとなかなか難しいのですが、今回の記事を拝見して改めて考えさせられました。
勝負の世界ですから、スポットライトが当たらない馬や人々のほうが圧倒的に多く、でもそこには数え切れないほどたくさんの方々の努力や思いが溢れていて、競馬というものを作りあげているのですよね。
目先の華々しさのみにとらわれず、もっと広い視野を持たなければいけないなと思いました。それがファンとして、競馬に携わる方々へのせめてもの礼儀と思って、今後も競馬を楽しみたいです。

Posted by: クロサキ | January 30, 2011 at 12:29 AM

クロサキさん

こんばんは。

私の言いたかったことを的確に汲んでいただき、
本当にありがとうございます。

視野が広がれば広がるほど、
競馬はもっと楽しくなりますし、
いつまでも競馬を楽しめると思います。

これからも一緒に競馬を楽しんでいきましょうね!

Posted by: 治郎丸敬之 | January 30, 2011 at 12:53 AM

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