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弥生賞を当てるために知っておくべきこと

Yayoi

弥生賞は勝って欲しくないレースである。このレースを勝つということは、素質や能力、そして完成度が高いということの証明ではある。しかし、今後のクラシック戦線を考えると、敢えて勝たなくても(勝とうとしなくても)良いレースなのではないだろうか。

弥生賞は皐月賞と同じ中山2000mという舞台で行われるが、弥生賞を勝って、そのまま皐月賞をも制する馬は思いのほか少ない。その世代の素質馬が集結するハイレベルの弥生賞を制した馬は、普通に考えて、弥生賞と同じ走りができれば皐月賞はほぼ当確である。それでも、過去10年で弥生賞と皐月賞を連勝した馬は、アグネスタキオンとディープインパクト、そしてヴィクトワールピサの3頭しかいない。

なぜこのような現象が起こるかというと、以下の2つの理由が考えられる。
1、弥生賞はかなりの状態に仕上がっていないと勝てない
2、弥生賞では厳しいレースを強いられる

クラシックを狙う有力馬が一堂に会する弥生賞は、当然のことながら、中途半端な仕上がりでは勝つことはできない。弥生賞を勝つためにはかなりの仕上げを施さなければならず、本番前に仕上げられた(仕上がってしまった)馬は、本番に向けて下降線を辿ってしまう。サラブレッドのピークはそれほど長くない。つまり、弥生賞を勝つために仕上げてしまうと、そのあとが続かないということである。さらに、それまでは楽な相手と楽な競馬しか経験してこなかった馬が、弥生賞で初めて厳しいレースを強いられるので、その肉体的、精神的な反動が次のレースで噴出してしまう。

その典型的な例は、平成12年の弥生賞を制したフサイチゼノンではないか。田原成貴元調教師と関口オーナーの間で一悶着あった馬であるが、フサイチゼノンは弥生賞の時点で既に仕上がってしまっていた。田原調教師はフサイチゼノンにかなりの素質を感じていただろうし、初年度である厩舎を盛り上げるためにも、弥生賞も勝って本番に臨みたかったに違いない。

しかし、その勝ちを焦る気持ちが、フサイチゼノンを追い詰めてしまったのだ。肉体的にも精神的にもピークを過ぎてしまったフサイチゼノンは、もはや皐月賞に出走する状態にはなかった。関口オーナーに相談をしなかったのは田原元調教師の落ち度だが、出走を取りやめたのは英断であったと思う。

本番のクラシックで力を出し切ってほしいという思いを込めて、弥生賞は勝ってほしくないレースである。

一昨年はロジユニヴァースが弥生賞を勝ち、本番の皐月賞で惨敗をしてしまった。一昨年の弥生賞は決して厳しいレースではなかったので、1のパターンに当てはまってしまった典型である。皐月賞惨敗後、奇跡的なV字回復を遂げてダービーを制したので結果として良かったが、本番のクラシックにおける体調は万全とは言えなかった。

昨年のヴィクトワールピサは弥生賞を勝ち、皐月賞をも制したが、本番の日本ダービーでは不思議な凡走をしてしまった。これも1の理由とつながってくる。弥生賞でかなりの仕上がりにあって、しかも皐月賞も勝つということは、体調のピークが皐月賞にあったということである。たとえ皐月賞を勝つことができても、あくまでも目標が日本ダービーということであれば、弥生賞は勝ってほしくないレースということである。

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負けん気の強さが伝わってくるレッドシューター:5つ☆

■中山記念
アロマカフェ →馬体を見る
菊花賞以来、十分な充電期間を取り、馬体がフックラと回復している。
バランスの良い馬体は相変わらずだが、休み明けの分、シャープさに欠ける。
Pad4star

キャプテントゥーレ →馬体を見る
重心が低く、切れ味を感じさせる馬体ではないので、1800mはベストの距離か。
馬体はフックラとして好印象で、気性的にも鉄砲は利きそう。
Pad4star

キョウエイストーム →馬体を見る
小じんまりとまとまった馬体だが、母父サンデーの影響か、全体のバランスは良い。
大きな欠点もないが、これといった強調材料はない。
Pad3star

リーチザクラウン →馬体を見る
良い意味でも悪い意味でも、2歳時から変わらない線の細い馬体。
ゆったりとした造りから、馬体だけを見ると、マイルよりも中距離がベストとなる。
Pad3star

レッドシューター →馬体を見る
この時期にもかかわらず毛艶が良く、前後駆の筋肉が鍛え上げられメリハリがある。
凛とした表情からも、負けん気の強さが伝わってくるようで期待は大きい。
Pad5star

ヴィクトワールピサ →馬体を見る
素晴らしい馬体に映った帰国後の2戦に比べると、どうしても物足りない。
いかにもステップレース仕様の仕上げで、あとは能力でカバーできるかどうか。
Pad3star

■阪急杯
ガルボ →馬体を見る
もうひと絞りできる馬体ではあるが、多少余裕残しでゆったりして好印象。
窮屈なところがなく、マイル以上の距離でも走れそうな馬体でスタミナもある。
Pad4star

サワノパンサー →馬体を見る
いかにも短距離馬らしいガッチリとした体型で、パワーとスピードを感じさせる。
連勝中だが、立ち姿も力強く、良い出来と勢いをそのまま維持している。
Pad4star

サンカルロ →馬体を見る
前後駆にムッチリと筋肉が付き、爆発力がありそうな馬体に変化してきた。
舌を出していることからも分かるように、レースに行ってからのコントロールが難しい。
Pad3star

スプリングソング →馬体を見る
各パーツに長さがあり、サクラバクシンオー産駒ではあるが、一介の短距離馬ではない。
立ち姿にやや硬さを感じることから、休み明けの連勝の反動が癒えていない。
Pad2star

ビービーガルダン →馬体を見る
雄大な馬体を誇り、特に上半身の筋肉は7歳という年齢を感じさせない。
一昨年の覇者でもあり、いかにも1400mという距離が合いそう。
Pad4star

ワンカラット →馬体を見る
昨年夏の絶好調時に比べると、毛艶も冴えず、馬体全体から覇気を感じない。
頭が小さく、馬体全体のバランスはいかにも走る牝馬だが、物足りなさは否めない。
Pad2star


Nakayamakinen2011wt

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福永祐一VSデムーロの対談を読んで(後編)

ミルコ・デムーロ騎手を筆頭とした、外国人ジョッキーへの乗り替わりの急増を受け、日本とイタリアにおけるジョッキーを育成するシステムの違いに話は及ぶ。イタリアでは25の競馬場のうち5つがレベルの高い競馬場であり、見習い騎手はローカル競馬場で乗り始め、上手くなるとメインの競馬場で乗るようになるという。非常に分かりやすい、ピラミッド型の育成システムである。

福永 「日本もイタリアのようにあるべきだと思う。僕は、地方競馬をそういう形で活用するのも1つの方法だと思います。いまのままだと、JRAにいるがゆえに乗るチャンスがない騎手たちがいる。数を乗らないと、巧くなれないですよ。JRAとNARを一緒にして、JRAで勝てないジョッキーがNARに行って乗る。賞金は違うけど騎乗するチャンスが増え、そこで結果を出してJRAに来ればいい。また、ローカルと本場の賞金に格差をつけるのもいいと思います。(中略)そうしたほうが、結果的にはみんなに仕事が与えられるような気がします」

どんな仕事でも量が質に転換するように、騎手の仕事も数を乗らないと巧くなれない。しかも、調教で馬に跨るのではなく、実戦のレースで騎乗することが重要である。同じ素質を持ったジョッキーがいたとしたら、週末の土日2日間だけ騎乗するジョッキーと毎日乗っているジョッキーとでは成長のスピードが圧倒的に違う。もちろん、基本的には土日しか開催がない中央のジョッキーの中でも、土日で2鞍しか乗れないジョッキーと16鞍も乗れるジョッキーでは大きな違いが生まれてしまう。文字通り“乗れる”騎手は、どんどん“乗れる”騎手になってゆく。

昨年、関西リーディングを獲った福永祐一騎手でさえ、デビュー当初は、「騎乗フォームが悪い」「下手くそ」など、愛情深いが口は悪い先輩ジョッキーたちにボロクソに言われていた。それでも、乗り鞍に恵まれてきたからこそ、少しずつ腕を磨き、ようやく一流ジョッキーの座に上り詰めることができた。それはもう、石を1個1個積み上げるような日々だったに違いない。

しかしながら、福永祐一騎手のようなジョッキーばかりではないのも現実である。ほとんどの騎手は、エリート教育を受けて競馬学校を卒業してきたにもかかわらず、乗り鞍に恵まれず、重賞などまるで縁がない現役時代を過ごし、寂しくターフを去ってゆく。レースに乗ることさえままならないのだから、経験や技術が蓄積されることはなく、逆転ホームランのチャンスも皆無である。磨けば光る素質があったとしても、“乗れない”騎手は、いつまでも“乗れない”騎手のままとなる。

そこにもし地方競馬で乗る機会があればどうだろう。ほとんどのジョッキーは、たとえ賞金が少なくとも、馬に乗りたい一心でムチを片手にどこへでも飛んでいくに違いない。NARの方がJRAよりもレベルが低いということではなく、賞金と騎乗機会の問題の話である。逆に、地方競馬の乗れる騎手は中央競馬に来て乗るべきである。勝率が4割近い競馬場で乗っていてもつまらないだろう。安藤勝己騎手や岩田康誠騎手のように、中央の舞台でで大暴れしてほしい。つまり、JRAとNARの間にある垣根を取り払ってこそ、真の意味での日本の騎手間における競争やそれに伴う成長があるのである。もはや日本の騎手を育成し、救済するにはそれしかない。

もしそれが叶わないとすれば、ジョッキーが最後に個人レベルで出来ることはひとつ。自ら海外の競馬場へと出てゆくことだ。現在、イタリアで奮闘中の松田大作騎手のように、内にチャンスがないと見れば外へ目を向けてみるのだ。ぬるま湯から飛び出し、異文化に身を投げ入れることで、ジョッキーにとって最も大切なハングリー精神が鍛えられるはず。乗ることに対するハングリー。勝つことに対するハングリー。ミルコ・デムーロ騎手しかり、福永祐一騎手しかり、それは一流を極めた騎手に共通する精神なのである。


関連リンク
「ガラスの競馬場」:福永祐一VSデムーロ騎手の対談を読んで(前編)

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中山記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Nakayamakinen

■1■中山記念を得意とする馬
中山記念の過去8年の勝ち馬と2、3着馬を見ると、面白いことが分かる。
       勝ち馬          2着                 3着
2003年 ローエングリン     バランスオブゲーム    ダイワジアン
2004年 サクラプレジデント   サイドワインダー     ローエングリン
2005年 バランスオブゲーム  カンパニー         アルビレオ
2006年 バランスオブゲーム  ダイワメジャー       エアメサイア
2007年 ローエングリン     エアシェィディ       ダンスインザモア
2008年 カンパニー        エイシンドーバー     エアシェイディ
2009年 カンパニー       ドリームジャーニー    アドマイヤフジ
2010年 トーセンクラウン    テイエムアンコール    ショウワモダン

ローエングリンとバランスオブゲーム、カンパニーが共に2勝を挙げている。ローエングリンはその2勝が3年間のブランクを挟んでのものであるだけでなく、実はサクラプレジデントが勝ったレースでも3着していることに驚かされる。また、バランスオブゲームは2005年、6年と連勝しただけではなく、2003年にもローエングリンの2着している。さらに、一昨年と昨年の勝馬であるカンパニーは3年前にも2着している。

谷間の重賞であることは確かで、毎年出走してくる馬にも偏りはあるのだが、中山記念は中山記念を得意とする(狙ってくる)馬が強いG2レースだと考えてよいだろう。

■2■前に行った馬が有利
次に、中山記念の過去8年間のラップタイムを見てみたい。

12.8-11.7-11.9-11.6-11.5-11.8-11.8-11.9-12.6(48.0-48.1)S 
12.4-11.5-11.4-11.2-11.1-12.0-11.9-11.5-11.9(46.5-47.3)M 
12.6-12.2-11.9-11.3-11.2-11.8-11.9-11.7-11.9(48.0-47.3)M 
13.3-11.8-12.0-12.0-11.8-12.4-12.0-11.6-12.0(49.1-48.0)S 
12.9-11.7-12.0-11.6-11.3-11.7-11.7-11.4-12.9(48.2-47.7)M 
12.6-11.5-12.0-11.8-11.8-12.3-12.2-11.5-11.6(47.9-47.6)M
13.1-12.1-12.5-12.1-12.1-12.2-12.0-11.3-11.8(49.8-47.3)S
12.6-11.7-12.3-12.2-12.1-12.6-12.6-12.8-12.8(48.8-50.8)H

不良馬場で上がりが異常に掛かった昨年は例外として、全体のラップタイムを見ると、平均~スローな流れになりやすく、当然、前に位置した馬が有利になる。なぜこうなるかというと、レースの展開というのは最初の2ハロンまでの流れで決まることが多いからである。

中山1800mコースは、スタンド前の上り坂からのスタートとなり、最初のコーナーまでの距離は205mと極めて短い。そこから1~2コーナー中間まで上り坂が続くため、最初の2ハロンがどうしても遅くなってしまうのである。よって、各騎手がスローを過度に意識しない限り、平均~スローペースに落ち着くことが多く、前に行った馬が有利になる。

■3■持続的なスピードを支えるスタミナ
上記のハロンごとのラップタイムを見ると、最初の1ハロンと最後の1ハロンを除き、11秒台が続いているように、全体的に淀みのないレースになりやすい。どこかで急激に緩んだり、どこかで急激に速くなったりということがないレースとなる。

つまり、爆発的な脚を使えるような馬ではなく、どちらかというと同じ脚を長く続けることの出来る持続的なスピードのある馬にとって有利なレースとなりやすいのである。言い換えれば、瞬間的なスピードよりもスピードを支えるスタミナが優先されるということで、1800m以上のレースで活躍してきたような馬を狙いたい。

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叩き合いを見てみたかった。

Febs2011 by Scrap
フェブラリーS2010-観戦記-
藤田伸二騎手がハナを主張して作った流れは、前半47秒9、後半48秒5という、ほぼ平均ペース。例年に比べて時計が遅いのは、馬場(砂の深さ)の問題であって、レースレベルが低いということではない。スタート後の芝コース部分以外、展開や馬場、コース設定ともに極端な有利不利が少なく、実力が素直に反映されやすいレースとなった。

勝ったトランセンドは、昨年秋に比べると8分程度の仕上がりであったが、それでも押し切ってみせた。気性的に鉄砲が利きやすいということ、左回りの方が走りやすいことが後押しをして、このメンバーでも力が一枚上であることを証明してみせた。自分からレースを作り、自力で押し切れるのがトランセンドの強みである。地脚が強いとも言え、それを信じて活かした藤田伸二騎手の腹の据わった騎乗であった。

ただ、今回の勝利がドバイへとつながっていくかどうかは疑問である。過去の例を見てみても、叩き台であるはずのフェブラリーSで激走してしまい、本番のドバイでは余力が残っていないことが多い。アグネスデジタルしかり、アドマイヤドン、カネヒキリ、ヴァーミリアンしかり。フェブラリーSがG1レースであるがゆえに、賞金が高いがゆえに、ステップレースとして考えていたはずにもかかわらず、キッチリと仕上げてしまう、もしくは目一杯走ってしまうことになる。フェブラリーSで僅かに負けてドバイに行くぐらいの気持ちでちょうど良いのではないか。

フリオーソには惜しいという言葉しか見当たらない。スタートで出負けしてしまい、芝コースのスタートの部分に戸惑ったのか、大きくポジションを下げてしまった。さすがデムーロ騎手、それでも落ち着いて道中を進め、最小限のロスで回ってきたが、最後の直線での追い込みは届かなかった。溜めて伸びるという新しい形を見出したことは唯一のなぐさめだが、中央のG1制覇の最大のチャンスだっただけに陣営の悔しさはひとしおだろう。普段どおり先行できた地方の雄フリオーソと王者トランセンドの叩き合いを見てみたかった。

4歳馬バーディバーディは最後まで踏ん張っていた。ダート馬にとって大切な要素のひとつ、頭を上げないことがこの馬の最大の長所である。フリーオーソもそうだが、ブライアンズタイム産駒がダートを滅法得意とするのは、この苦しくなっても、砂を被っても頭を上げない強さが遺伝しているからではないだろうか。池江泰郎調教師にとっては最後のG1レースとなってしまったが、バーディバーディがタイトルを獲るチャンスはいずれやってくるはず。

ダノンカモンは力を出し切った。昨年の春からずっと使い詰めで来ており、体調は下降線を辿っていた中だけに、この馬のタフさには頭が下がる。放牧に出して、ゆっくりと休ませてあげれば、今度戻ってくる時にはさらに強くなっているだろう。

マチカネニホンバレは勝ったトランセンドをマークする形で進み、最後も勝ちに行っての5着と強いレース振りであった。大型馬だけに、東京競馬場のような広いコースが合うのだろう。気分良く走っていた。最後はトランセンドに振り切られてしまい失速したが、それほど大きな力差は感じない。

セイクリムゾンは、距離不安があった中、道中で引っ掛かってしまい万事休す。馬体もやや緩みがあり、3連勝していた頃の勢いに欠けていただけに、完全な力負けではない。この後は、放牧に出して、もう1度立て直してくれば、G1のメンバーでも十分に通用する馬である。

それにしても、特に今回は強く思ったことだが、ダートのG1レースにもかからず、スタートしてから80mも芝を走るという設定はおかしい。芝とダートの切れ目に戸惑う馬も見受けられた。条件はあらかじめ分かって出走してくるのだからアンフェアということではなく、競馬場のレイアウト等を考えると現状では難しいのも分かるが、将来的には全ての馬がダートコースを1600m走られる設定で行うべきである。

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阪急杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Hankyuhai

■1■逃げ・先行馬有利
12.3-10.9-11.4-11.7-11.7-11.8-12.7 (34.6-36.2)H
12.2-10.8-11.3-11.4-11.3-11.2-12.3 (34.3-34.8)M
12.4-11.1-11.2-11.4-11.2-11.4-12.0 (34.7-34.6)M
12.2-10.6-11.3-11.6-11.7-11.6-12.1 (34.1-35.4)H
12.3-11.2-11.5-11.2-11.3-11.5-12.4(35.0-35.2)M

高松宮記念を目指すスプリンターのためのステップレースである、ということがミソ。スプリンターが多く登場してくる以上、1400mという距離は少し長い馬が多いので、スプリント戦のように極端に速い流れになりにくい。平均ペースになりやすいのはそういう理由である。さらに開幕週で馬場が良いということが加わって、前に行った馬がそのまま残りやすいレースになる。

■2■内枠を引いた馬
阪神1400mコースは、内回りコースを使うため、コーナリングがきつい。全体で180度以上回ることになり、特に最終コーナーはきつい。スピードに乗ってきたぐらいでコーナーが待ち構えているので、外を走る馬は大きく外に振られてしまうため、基本的に内枠を引いた馬にとって有利なレースになる。もちろん、3~4コーナーにかけての直線部分長いため、差し馬は外からでも距離を詰められるのは確かだが、結局は最終コーナーでまた外に振られてしまうことになる。

■3■パワー型の馬を狙え
前述のとおり、先行して粘り込むといったアメリカ型のレースになることが多く、一瞬の切れ味を生かすような展開にはならない。そのため、どちらかというとサンデー系ではない、スピードの持続力で勝負する馬たちにとって有利なレースになる。具体的な血統でいうと、ミスタープロスペクター系やロベルト系のスピード馬が活躍するだろう。

また、開幕週とはいえ、芝が枯れて重くなってくる季節だけに、時計勝負ではなくパワーが問われる舞台となる。つまり、スピードの持続力があって、なおかつパワーに溢れる馬を狙いたい。

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今までにない筋肉量のコスモファントム:5つ☆

オーロマイスター →馬体を見る
前後駆にムッチリと筋肉が付いていて、調子はすこぶる良さそう。
胴部に伸びがない分、ラスト1ハロンが微妙だが、一瞬の脚を生かせれば。
Pad4star

コスモファントム →馬体を見る
今年に入って3戦目となるが、馬体は傷むどころか良くなってきている。
ダート競馬に合わせたのか、今までにない筋肉量の多い馬体に仕上げてきた。
Pad5star

シルクメビウス →馬体を見る
この時期にしては毛艶が良く、筋肉のメリハリも十分にある。
あえて言えば、馬体全体がこじんまりとして、特にトモに強さを感じさせない。
Pad3star

セイクリムズン →馬体を見る
馬体の迫力や張りが抜群だった前走に比べると、やや調子は落ちてきている印象。
さすがに2度の輸送は厳しかったのか、表情も冴えない。
Pad3star

ダイショウジェット →馬体を見る
バランスの取れた馬体で、1ハロンの距離延長はそれほど気にならない。
やや後駆に力がないため、前に行けず、好走には展開の助けが必要か。
Pad3star

ダイシンオレンジ →馬体を見る
ふっくらと良く映った前走に比べ、各パーツまで緩みがあって力強さに欠ける。
表情や立ち姿からも覇気を感じられず、物足りなさは否めない。
Pad3star

ダノンカモン →馬体を見る
長きにわたって好調を維持してきたが、今回は少し翳りが見えてきた。
腹がやや巻き上がり、毛艶も落ちてきているように、前走からの上積みはない。
Pad3star

トランセンド →馬体を見る
絶好調だった昨秋の2戦に比べると、休み明けの分を差し引いても物足りない。
筋肉のメリハリに乏しく、馬体全体から発する雰囲気に覇気が感じられない。
Pad3star

バーディバーディ →馬体を見る
やや前傾姿勢を保っているように、まだに生粋のダート馬という体型である。
馬体全体に伸びはないが、前駆が強く、トモにも筋肉がついてパワーは十分。
Pad4star

フリオーソ →馬体を見る
歴戦の古馬らしく、余分な筋肉は全てそぎ落とされ、スッキリとした馬体を誇る。
幾層にも筋肉が割れて、力強さだけではなく、一瞬の切れ味を活かせる仕上がり。
Pad4star


Febs2011wt

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芝とダートの適性の違い

Sibadirthumon

私が競馬を始めたちょうどその頃、カリブソングという一風変わった名の馬が、芝・ダートを問わず走り続けていた。テレビ中継がされるメインレース周辺に出走することが多く、いつの間にか好きになって追いかけていた。カリブがどこにあるのか、またそこどんな歌が歌われているのかも知らなかったが、「カリブの歌が聞こえるぞ!」と言いながら、友人と一緒に予想をするのが楽しかった記憶がある。実際に、カリブソングはレースでも好走することが多く、最後の直線では、「カリブソング!カリブソング来た!」とカリブの歌がよく聞こえたものであった。

カリブソングの全成績【10・10・8・13】のうち、芝が25戦3勝、ダートが16戦7勝とダートでの勝ち星の方が多いのだが、目黒記念と金杯を勝ち、天皇賞秋で2着した実績を考えると、芝・ダート不問であったといえる。馬場だけではなく、距離や斤量さえも克服して、最後まであきらめずに昭和の時代を走り抜けた、まさに無事これ名馬という馬であった。

こういう原初体験があるため、私にとっては、「走る馬は芝でもダートでも走る」という感覚が今でもある。しかし、よく思い返してみると、芝でもダートでもトップクラスで勝ち負けになった馬は片手でも数え切れるぐらいしかいない。カリブソング以外には、ホクトベガ、クロフネ、メイショウボーラー、そして極めつけはアグネスデジタルだろうか。これらの馬が例外であって、ほとんどの馬にとっては、芝とダートの両方を器用に走ることは難しい。なぜなら、3つの適性の違いがあるからだ。

1、走法
2、馬体
3、気性

まずひとつめの理由としては、走り方が違うということ。芝が得意な馬は後肢のキック力を活かして前に進み、前肢は払うようにして前に伸ばす。対して、ダートが得意な馬は、前肢を上に持ち上げて叩きつけるような走り方をする。前肢を強く掻き込むようなフォームということ。ダートでは脚が砂の中に沈んでしまうので、前肢を前に払うような走り方では上手く走れないのだ。つまり、ダートと芝に適した走り方には、自動車でいうと、前輪駆動と後輪駆動ぐらいの違いがある。

2つめは体つきや骨格が違うということ。ダート特有の走り方をするということは、すなわちダートに向いた体型が求められることでもある。前肢を上に持ち上げて叩きつけるように走るためには、前駆の筋肉が発達していなければならない。また、当然、芝に比べてダートではパワーを要求される以上、全体的に馬格のある馬で体に幅のある馬が良い。さらに言うと、ダートでは馬体の柔軟性は芝ほど問われず、繋ぎの部分が短く、爪が小さく立っていると良いと言われる。

3つめは気性である。ダートのレースでは、前の馬が蹴った砂が飛んで顔面を直撃する。これを嫌がる馬ではダートでの好走はおぼつかない。砂を被るのを厭わない、向こうっ気が強くて怯まない気性がダートを走る馬には求められる。また、ダートは前に行っていないと勝負にならない性格のレースが多いため、自らハミを噛んで先行できる前向きな気性の馬が有利になる。昨年のフェブラリーSの覇者であるエスポワールシチーは、佐藤哲三騎手が付きっきりで競馬を教え、前向きさを引き出したからこそ大成したのである。

これら3つの適性の違いに加え、ダートを走った経験の積み重ねが重要な要素となる。たとえば、コーナリングにおいて、芝とダートでは脚の引っ掛かりが違う。ダートは芝のレースに比べて、小回りであり、しかも砂が外に流れるため、脚も一緒に外に流れてしまうのだ。特に、スピードに乗った時ほど脚は外に流れやすいので、調教ではなく、実戦を経験していることが重要なのである。このように、実際のレースを数多く経験することによって、ダートのスペシャリストが誕生するのだ。

芝とダートで求められる適性がかくも違う以上、芝とダートの両方で好走するということは至難の業であることが分かる。昨年のフェブラリーSでも、芝で重賞を勝った実績のあるローレルゲレイロ、リーチザクラウン、ザレマ、レッドスパーダ、スーパーホーネットらが出走して人気を集めたが、揃って大敗を喫してしまい、結局勝ったのはダートの鬼であるエスポワールシチーであった。芝とダートの両方を走るのが無理ということではなく、全く別物として捉えた方がよいということである。そう考えると、芝の重賞を勝ちながらもダートの大きなレースを制したカリブソングやホクトベガ、クロフネ、メイショウボーラー、そしてアグネスデジタルという、芝・ダート不問の名馬たちの偉大さがよく分かる。


Photo by ede

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ハイランド真理子さんと野平祐二先生と私

私は運命論者ではないが、少しは運命というものを信じたくなることもある。先週末、ハイランド真理子さんと初めて会うことができた。私の想像していたとおり、いやそれ以上に素敵な方であった。私たちの出会いは野平祐二先生がアレンジしてくれた、とハイランド真理子さんはおっしゃってくれたが、本当にそうなのだと思う。私にとっては巡り合うべくして会った人なのである。ここから先は、ハイランド真理子さんという女性について、あくまでも私個人的な歴史を含め書くことを、どうかお許しいただきたい。

私が初めて勤めた会社を辞めた後、競馬に携わる仕事がしたくても見つからなくて、悶々とした日々を過ごしていたとき、雑誌「優駿」の片隅の記事でオーストラリアにある競馬学校のことを知った。騎手、調教師、厩務員等の養成コースがあり、オーストラリアに渡ってホースマンになろうという人々のために開かれた民間の機関であった。まだ創立されてから間もない頃だったが、ワラをもつかむような気持ちでいた私は、迷わず資料を請求し、問い合わせをした。どうにか競馬関係の仕事に就けないか、という想いで一杯であった。

今でも忘れない。そのどこの誰かも分からない若者たったひとりの問い合わせに、懇切丁寧に答えてくれたのが、創設者であったハイランド真理子さんであった。FAXだったか手紙だったか記憶は曖昧だが、これから海外に渡って一人前のホースマンになることがどれだけ大変なことか、中途半端な気持ちで来ると大変という旨が、決して悲観的ではなくむしろ前向きに、直筆で書かれて私の元に届いたのだ。見知らぬ他人にこれだけ親身になってくれる人が世の中にはいるのか、と私は衝撃を受けた。世の中が殺伐として見え、自分の心が不安定だった時期だからこそ、余計にその優しさが染み入ったのかもしれない。ハイランド真理子という名は、この時から私の心の片隅にずっと刻まれていた。

勇気のなかった私はオーストラリアの競馬の世界に飛び込むことはできなかったが、あれから10余年の年月が流れ、少しはまともに暮らせるようになり、競馬に対する希望と愛情だけは変わることなく、野平祐二先生の遺志を継ぐつもりで競馬について書き綴ってきた。そして、「女性」、「野平祐二」というキーワードがハイランド真理子さんと私を惹き合わせた。野平祐二先生もハイランド真理子さんも、私が勝手に追いかけてきたつもりが、実はいつも側で優しく見守っていてくれたのかもしれない。「野平先生はまだ生きている」とハイランド真理子さんはおっしゃっていたが、そういうことなのだろう。私たちには祐ちゃん先生の口笛が聞こえる。

■ハイランド真理子さんのブログはこちら
Hylandmariko01
グローバルかつ女性ならではの視点で綴られるブログは必見です。
オーストラリアの競馬についても学ぶことができますよ。

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東京ダート1600m

Tokyo1600d1

ポケットからの発走でスタート直後に80mほど芝コースを走る。外枠の方が若干長く芝コースを走ることができるが、ほとんど枠順による差はないといってよい。ダートコースに入ってすぐの2コーナーは緩く、進路を左に変える程度のもので、実質的な第1コーナーは3コーナーとなる。そのため、スタートから第1コーナーまでの距離は670mと非常に長く、先行馬にとっては息を入れることのできない速いペースになってしまうことが多い。

それでも、フェブラリーSは1分34秒台という芝なみの速い時計で決着することが多く、前に行った馬も簡単には止まらない。全体的にペースが緩むところがあまりなく、スタートからゴールまでスピードを持続することが求められるため、スタミナがないと克服することが出来ないコースでもある。

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フェブラリーSを当てるために知っておくべき3つのこと

Feb

■1■スピードが求められる
平成14年以降、アグネスデジタル(マイルCS、天皇賞秋、安田記念など)、ゴールドアリュール(ダービー5着)、アドマイヤドン(朝日杯フューチュリティS、菊花賞4着)、メイショウボーラー(皐月賞3着、NHKマイルC3着)など、芝コースで実績のある馬の活躍が目立っている。2着馬に目を移しても、平成16年のサイレントディールはシンザン記念を制していて、平成17年のシーキングザダイヤはニュージーランドTを勝っている。ここ数年で、芝のG1戦線でも十分に勝ち負けになる実力馬の参戦、もしくは転戦により、フェブラリーSの勢力図が変化してきていることは見逃せない。

なぜ芝コースで実績のある馬が、畑違いのダートG1レースでも同じような走りを見せることができるのだろうか。もちろん、芝コースで実績のある馬は能力自体が高いのだが、それ以外の理由として以下の2つが挙げられる。

1)東京ダート1600mのコースは、スタート直後に80mほど芝コースを走るから
2)1分35秒台で決着することが多く、スピードが求められるから

1)のスタート直後の芝コースは、確かに東京ダート1600mコース独特のものである。スタート直後80mの芝部分を利して、芝実績のある馬が先手を取って流れに乗ることが出来るということである。しかし、わずかスタート直後80mの芝部分がレースの勝敗を左右するとは思えない。とすると、2)のスピードが求められるという理由の方が大きいのではないだろうか。

東京競馬場のダートコースは砂が浅いため、冬場の時期でも、それほど力のいる馬場にはならない。平成10年は勝ち時計が1分37秒5と、非常に力の必要とされる馬場であったが、さまざまな原因が重なって起こった例外的なものと考えていいだろう。

標準的な馬場であれば、オープンクラスだとマイルで1分35秒台での決着となる。これくらいの馬場状態だと、ダート戦といってもスピードがないと勝負にならず、パワーだけで勝負する生粋のダート馬にとっては苦しいレースになるだろう。スピードの絶対値が高い馬、つまり芝コースでの実績馬が活躍するのは当然といえば当然の結果である。

■2■4、5歳馬が中心
4歳   【4・5・0・32】
5歳   【5・2・3・17】
6歳   【1・1・5・38】
7歳以上【0・2・2・41】

過去10年の年齢別の成績を見てみると、4、5歳馬から勝ち馬が9頭と、若い世代が高齢馬を圧倒している。ダートは馬が痛まないので高齢まで長く好走できるのだが、極限のスピード能力が要求されるフェブラリーSでは、スピード能力の落ちてきた高齢馬のゴマカシが利かず、ある意味において篩(ふるい)に掛けられてしまうのである。

■3■1600m以上のスタミナが求められる
スタートしてから第1コーナーまでの距離が長いため、息の入らない激しい流れになることが多い。そのため、スピードだけではなく、最後の直線でバテずに踏ん張ることのできるスタミナも必要とされる。1600mという数字以上のスタミナを要求されるのは、過去の勝ち馬を見ても明らかである。前述したスピードと、それを持続するスタミナ、そのどちらを欠いてもフェブラリーステークスを制することはできない。

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雄大かつバランスの良さが目立つトゥザグローリー:5つ☆

■京都記念
オウケンブルースリ →馬体を見る
いつもあまり良く見せない馬だが、前走時の迫力が失せている。
毛艶も良く見せず、皮膚が厚く、好調時と比べて物足りない。
Pad3star

ダノンシャンティ →馬体を見る
久々を叩かれ、馬体全体にゆとりが出てきて、リラックスして立てている。
鍛えればまだ上積みはありそうだが、表情も良く、現時点での仕上がりは良好。
Pad3star

トゥザグローリー →馬体を見る
使い込まれたことによって、余計な筋肉が削がれ、スッキリと見せている。
3歳時は馬体を持て余していたが、今は雄大かつバランスの良さが目立つ。
Pad5star

ヒルノダムール →馬体を見る
皮一枚厚い仕上がりで、馬体だけを見ると、あとひと絞り欲しいところ。
強調材料はないが、マイナス材料もない隙のない馬体を誇る。
Pad3star

ビッグウィーク →馬体を見る
あとひと絞りできそうだが、休み明けにしては毛艶も良く、バランスも素晴らしい。
筋肉のメリハリもあって、古馬になって馬体が成長している。
Pad4star_2

プロヴィナージュ →馬体を見る
取り消したエリザベス女王杯時が最高潮であったので、物足りなさが残る。
筋肉のメリハリも少なく、毛艶も冴えず、この馬のパワーが全く伝わってこない。
Pad2star

メイショウベルーガ →馬体を見る
コンスタントに使われ続けているが、馬体はいつもフックラで使い減りしない。
もうひと絞りできる余裕のある馬体だが、今の時期はこれぐらいで良いだろう。
Pad3star

■共同通信杯
サトノオー →馬体を見る
兄キャプテントゥーレに似て、胴部は長く、四肢がやや短いアンバランスさがある。
いかにもスピードがありそうな馬体だが、2000mまでの距離なら持つだろう。
Pad3star

ダノンバラード →馬体を見る
いかにも休み明けらしく、各部分に余裕を残している仕上がり。
全体的に幼さも残している現状だけに、潜在能力の高さは確かである。
Pad3star

ディープサウンド →馬体を見る
前後駆の筋肉が盛り上がり、パワーに溢れた4輪駆動型の馬体を誇る。
ただ、全体的に鋭さがないため、一瞬のスピードや切れに欠ける一面もある。
Pad3star

ナカヤマナイト →馬体を見る
ひ腹が巻き上がり気味で、かなり絞り込んで絶好の仕上がりであることが分かる。
ステイゴールド産駒らしく、気持ちの強い部分が良い方向に向けばチャンスはある。
Pad4star_2

ビッグロマンス →馬体を見る
季節的にも絞り切れないという現状があって、やや太めに映る。
首が太くて、パワーがありそうだが、まだ能力をフルに発揮できる仕上がりにはない。
Pad3star

ベルシャザール →馬体を見る
さすが松田国英調教師の管理馬らしく、筋骨粒々で、腰高の馬体を誇る。
やや前駆が強い立ち姿をしており、トモの筋肉がついてくれば完成品となる。
Pad3star

ロビンフット →馬体を見る
各パーツに伸びがあり、全体のバランスも良い、スマートな馬体をしている。
パワーという観点では物足りないが、毛艶も良く、仕上がりも良好である。
Pad3star


Kyotokinen2011wt

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競馬よもやま話

Kokurakeibajyo先週の土曜日、ルドルフおやじさんに会いに小倉競馬場まで行ってきました。前週とは打って変わって、春のような陽気でした。メインレース終了後、小倉駅近くの美味しいおでん屋に入って、競馬についてとことん語りました。

ローズキングダムから始まり、池江泰郎調教師とトゥザグローリー、クラシック戦線におけるディープインパクト産駒、ベルシャザール やBCクラシックマイルを3連覇したゴルディゴヴァにまで話は及びました。まさに競馬よもやま話。最後はさすがルドルフおやじさんらしく、現在の日本競馬における血統論が展開されました。
注)ダービーで厩務員が一緒に走った話は、アサカオーではなくダイシンボルガードのことです。

そんな競馬談義の一部を収録しましたのでお届けします。2人とも録音しているという緊張感が全くなく(笑)、お酒を飲みながら、好き勝手なことを、まったりとしたテンションで話していますので、ぜひ皆さまも肩の力を抜いてお聴きくださいな。

音声ファイル(24分・MP3形式)
*録音状況から音が小さいかもしれませんので、ご自身でご調整ください。

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京都記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyotokinen

■1■明け4歳馬が断然
過去10年における、年齢別の勝利数と勝率は以下のとおり。

4歳 【6・2・1・23】 19%
5歳 【2・0・3・22】  7%
6歳 【2・7・4・24】  5%
7歳以上【0・1・2・31】 0%

明け4歳馬が圧倒的な強さを見せている。年齢が高くなるごとに勝率は低くなっていく傾向は顕著であり、7歳以上の馬に至っては勝ち馬が出ていない。春の中距離戦におけるカギとなるレースだけに、勢いと成長力のある明け4歳馬が出走してきたら注目すべきである。

■2■スタミナ豊富な馬を狙え
京都2200m(外回り)は、スタンド前からの発走となり、最初のコーナーまでの距離は397mと短くも長くもない。1コーナーまでには各馬の位置取りがスムーズに決まることが多く、コーナーを2つ回って、向こう正面にかけて比較的穏やかにレースが進む。しかし、高低差は4.3mと、丘をひとつ越えていかなければならないため、スタミナが問われるレースになる。

このコースで結果を出している種牡馬を見ていくと、ダンスインザダーク、ホワイトマズル、スペシャルウィーク、ジャングルポケット、マンハッタンカフェ、ステイゴールドなど、2400mを越える距離を得意とするステイヤー型の血統である馬がほとんどである。

■3■前走G1レース組に注目
香港ヴァーズ、香港CなどのG1レースも含め、過去5年で4頭が前走G1レースを経て、京都記念を勝利している。過去10年にデータを広げても、10頭中5頭が前走G1レース組である。前走が昨年末の有馬記念である馬は、一旦少し緩めてから再度仕上げ直すのには最適のローテーションなのであろう。もし前走G1レース(有馬記念)組が出走してこないのであれば、日経新春杯を使って、ここが最高潮の仕上がりにある馬を狙うべきである。

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福永祐一VSデムーロの対談を読んで(前編)

競馬ブックで毎年恒例の「新春ジョッキー対談」にて、福永祐一騎手とミルコ・デムーロ騎手がお互いの競馬観について語り合った。その対談の内容が、日本競馬の現状を鋭く指摘していて非常に面白かったので、ここに紹介したい。

まずは昨年、関西リーディングを獲った福永祐一騎手に対し、ミルコ・デムーロ騎手がネオユニヴァースを引き合いに出して賞賛する。

ミルコ・デムーロ
「彼はいつも笑顔で感じがいいし、競馬に関しては馬との折り合いをつけてなだめるように乗っていて、馬のいいところを引き出して勝つところが印象的です。激しく追うのではなく、彼のように馬と静かに折り合いをつけて持って行く乗り方は、僕の目指している形です。そうそう、彼の乗っていたネオユニヴァースに乗せていただいたことがありますが、扱いやすい馬ではなかったけど、うまく乗れるように馬を作ってくれていたから、なおさらすごくいい印象があります」

最近の関西のレースを見ていると、福永祐一騎手がどこにいるのかすぐに分かる。かつて、オリビエ・ペリエ騎手や武豊騎手がそうであったように、パッとレースを見た瞬間に、あそこにいるのが福永祐一騎手だなと見分けがついてしまうのである。別に、どの枠のどの馬に乗っているかなんて全く事前情報がなくとも、ましてや福永祐一騎手がそのレースに乗っているかどうかさえ知らなくとも、他のジョッキーたちとは違う存在感を持って浮き彫りになってしまうのだ。

これにはいくつか理由があって、ひとつは騎乗フォームが非常に美しくて安定しているからである。騎座がビシッと決まっていて、それゆえに上体にブレがなく、頭の位置が全く動かない。激しく走るサラブレッドの鞍上で、ジョッキーは微動だにせず、まるで止まっているかのように見える。この静の状態のレベルが他のジョッキーと違うため、レースが動いている中でも福永祐一騎手の存在が際立ってしまうのだろう。

もうひとつは、昨年から力のある馬に乗るチャンスが増えたからである。余計な動きをすることなく、スッとポジションを取ることができるため、気がつくと絶好の位置にいる。また、力上位の馬に乗っていると、無理をして馬群の中に入れたりする必要もないため、いつでも安心してゴーサインを出せるような、やや外目のコースを進んでいる。つまり、物理的に目に付きやすいポジションで馬を走らせているということである。

これだけをとっても、福永祐一騎手がジョッキーとして確実にステップアップしたことが分かる。しかも、目の前の勝利を追うだけではなく、先へとつなげてゆく乗り方をしているのだから素晴らしい。将来が有望な新馬(若駒)を彼に任せたい、という関係者の気持ちが良く分かる。

福永祐一
「結果を出していけば、いい馬を依頼されるわけで、今年(2010年)は2歳の新馬戦でいっぱい勝てました。チャンスのある馬の依頼が増えてそこで結果を出していけば自然とG1にたどりつく。その積み重ねだと思います」

実はネオユニヴァースは、新馬戦、白梅賞、そしてきさらぎ賞に至るまで、福永祐一騎手が手塩にかけて育てた馬であった。ところが、朝日杯フューチュリティSを勝ったエイシンチャンプというお手馬とかち合ったため、スプリングSからデムーロ騎手にネオユニヴァースの手綱を渡すことになったのだ。

その後、ネオユニヴァースはデムーロ騎手を背に皐月賞を勝ち、日本ダービーのゴールを先頭で駆け抜けた。デムーロ騎手が外国人ジョッキーとして初めて日本ダービーを制した栄光の影には、すぐ手を伸ばせば届くところにあったダービージョッキーの称号を、福永祐一騎手が手放したという事実があった。サンデーサイレンス産駒のネオユニヴァースとミシエロ産駒のエイシンチャンプ、素人目にも前者の方を選ぶのが合理的であることは明らかであった。福永祐一騎手だって、ネオユニヴァースにクラシック級の手応えを感じていたに違いない。それでも、彼はエイシンチャンプを選んだ。

理由は簡単で、先に頼まれたからである。どちらの馬も瀬戸口厩舎の馬だから、無理をいえばネオユニヴァースに乗ることもできただろうが、決してそうはしなかった。彼は義を通したのである。乗り馬をとっかえひっかえして、目の前のクラシックを勝っても意味はない。それよりも、自分が今、乗っている馬でベストを尽くし、先々へとつながるような騎乗を積み重ねていくことの方が大切である。そして、いつの日か、クラシックを勝てるような馬に乗るチャンスがやってくればいい。そう信じて、福永祐一騎手は生きてきた。あれから8年の歳月が過ぎた。日本ダービーを勝つ準備はできている。

関連リンク
「ガラスの競馬場」:祐一よ、リーディングを目指せ!
「ガラスの競馬場」:福永祐一騎手を応援しないわけにはいかない

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共同通信杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyoudoutuusinhai

■1■先行馬有利
東京1800mコースは、ポケットから発走して157mで本線に合流する。第1コーナーまでの距離が極端に短いため、無謀なポジション争いはなく、各馬が出たままの平均ペースに流れることが多い。これが「府中の千八、展開いらず」と言われるゆえんである。とはいえ、このレベルで平均よりも遅めに流れると、前に行った馬は簡単には止まらない。力のある馬であれば差して来られるが、先行馬にとって有利なレースである。

■2■瞬発力ではなく持続力&パワー
上記のように、平均ペースで前に行った馬が粘り込むというレースになりやすい以上、ヨーイドンで瞬発力ではなく、スピードの持続力の勝負になる。ビュっと伸びるのではなく、ジワジワと良い脚をどれだけ長く続けることが出来るかが問われるレースと言ってもよいだろう。先週の東京新聞杯に比べ、サンデーサイレンス系の馬の活躍が目立たないのはそれゆえである。また、時期的に芝はやや重い状態なので、パワーに欠ける馬にとっては苦しいレースになる。スピードの持続力とパワーを兼備した馬を狙いたい。

■3■前走は1800m以上
過去10年の勝ち馬のステップレースを見ると、1600m戦からが3頭に対し、1800m以上のレースからは7頭と圧倒的に多い。ごまかしの利かない府中の1800m戦だけに、前走でマイル戦を走っていたようなマイラーではなく、長めの距離を使われてきたスタミナに支えられた馬が活躍するということだ。具体的に言うと、朝日杯フューチュリティS組ではなく、東スポ杯もしくはラジオNIKKEI杯2歳Sから臨んでくる馬を上に見たい。

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スッキリと仕上がったスマイルジャック:5つ☆

■きさらぎ賞
ウインバリアシオン →馬体を見る
ハーツクライの産駒らしく、手脚が長く、胴部も長く、全体のバランスが良い。
ただ、筋肉のメリハリという点では成長の余地を残している。
Pad4star

オルフェーブル →馬体を見る
ドリームジャーニーの全弟とは思えないほど、馬体はスリムでコンパクト。
表情からも気性面で幼さを残すところがあり、ムラ駆けの傾向がある。
Pad3star_2

カーマイン →馬体を見る
全体的に幼さを感じさせる馬体だが、良血馬だけあって筋肉の質は良い。
手脚が長いので、芝向きに作っていけば芝も走るはず。
Pad3star_2

トーセンラー →馬体を見る
ディープインパクトに似ていると武豊騎手が言うように、まさに生き写しである。
あまり良く見せる馬体ではないが、父譲りのバネの良さに期待か。
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マーベラスカイザー →馬体を見る
皮膚が厚く、力強さを感じさせる反面、切れ味と軽さに欠けるのは否めない。
鍛え上げられて、筋肉にメリハリがあり、仕上がり自体は悪くない。
Pad3star_2

メイショウナルト →馬体を見る
やや余裕残しではあるが、リラックスして立っていて好感が持てる。
胴部には長さがあり、前後駆には実が入って、仕上がりは良好。
Pad4star

■東京新聞杯
ゴールスキー →馬体を見る
前走後に一旦緩めたのか、まだ全体的に余裕残しの仕上がり。
手脚は長く、馬体はしなやかで、いかにもマイラーという印象を受ける。
Pad3star_2

ショウワモダン →馬体を見る
不調を脱しつつあるが、まだ良かった頃の闘争心が表情から伝わってこない。
筋肉のメリハリは十分で、キッチリと仕上がってきている。
Pad3star_2

シルポート →馬体を見る
トモの筋肉の容積が大きく、重心が低く、いかにも粘り腰が強そう。
ただ、さすがに毛艶は落ちてきているように、体調は良くて平行線か。
Pad3star_2

スマイルジャック →馬体を見る
いつもはナスに楊枝を挿したような体型だが、今回は随分とスッキリ仕上がっている。
長い首を低く使って走る馬だけに、一瞬の切れ味が生かせるマイルがベストか。
Pad5star

ダノンヨーヨー →馬体を見る
マイルCS後にひと息入り、時期的なこともあって、モサっとした印象は否めない。
ただ、前駆は相変わらず研ぎ澄まされていて、立ち姿は力強い。
Pad4star

ファイアーフロート →馬体を見る
1週間前の時点で、かなり太めが残っており、正直に言って仕上がりは悪い。
能力は高い馬だけに、最終追い切りでどこまで絞れるかがポイント。
Pad2star


Tokyosinbunhai2011wt

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「競馬学の冒険」

Keibagakunobouken

前作「競馬学への招待」は、かつて付き合っていた彼女にフラれ、終電に間に合わず、東武東上線のとある駅のバス停のベンチに座って、ひと晩かけて読みつくした思い出がある。ずいぶんと雨が降っていたので、本の端が濡れてしまい、波を打ったような形で私の手元に残っている。10年以上前の出来事なので、あの日の涙が本を弛ませてしまったのでは、と今では錯覚してしまう。

それに比べて、この「競馬学の冒険」は、どこでどんな心境で読んだのか、全く覚えていない。綺麗なままで書棚に並んでいるのだが、エッセイごとのタイトルだけは、しっかりと私の胸に記憶されている。「エッチンゲンのめまい」、「をみなごたちの春」、「競馬場のカストラート」など。ある一定のリズムを持って私に迫ってくる。華やかな競馬のほんの少し後ろに、馬と人の哀しき物語があることを、それぞれのタイトルが語りかけてくるのである。哀愁という言葉を使うのが適切かどうか分からないが、山本一生氏の競馬学には哀愁が溢れていて、読了後には、いつも深く心が動かされている。

そんな競馬エッセイの中のひとつ、「ワンダーランドの昨日、今日、明日」の中に、競馬にまつわる犯罪について書いてある。最近では、日本の国技である相撲でも、あらゆる犯罪や不正が発覚して問題になっているが、競馬の世界でも全くそういうことがなかったわけではない。むしろ、世界の競馬を見渡してみると、あの手この手を使った犯罪や不正が行われてきたと言ってもよい。

4コーナーの引き込み線からスタートして、走ることなくそのまま待機して、後続の馬たちの足音が聞こえてから走り出した「霧の騎手事件」。馬の鼻にスポンジを詰めて競走能力を低下させ、レースで負けさせようとした「スポンジ事件」。英ダービーを10馬身差で勝ったシャーガーが誘拐されて、身代金が要求された「シャーガー事件」。馬房の中で右の後ろ肢を骨折しているところを発見され、安楽死の処分がとられてしまった「アリダー事件」などなど、枚挙に暇がない。

しかし、と山本一生氏は論を展開する。これら大きな犯罪は、全て海の向こうで行われてきたものであり、これほど競馬の盛んになった日本において、競馬にまつわる犯罪がほとんど目に付かないのは驚くべきことであると。

競馬犯罪がまったく存在しないのか、犯罪は行われているが発覚しないだけなのか、あるいは発覚しているが報道されることなく闇に葬られているのか、私たちにはそれさえもわからない。ただ、報道されないなら競馬ジャーナリズムが犯罪的だし、発覚しないなら取締機関が犯罪的だし、存在しないなら社会そのものが犯罪的となる。もちろん、社会そのものが犯罪的とは考えたくはないので、やがてそのうち、どきどきするようなワンダーランドが、わが国の競馬の世界でも見られるのではないだろうか。

山本一生氏がそう指摘してから、シンコウシングラー事件や田原成貴元調教師の小型発信機装着事件などが起こったが、いずれにしてもスケールの小ささは否めない。どちらかというと、問われたのはJRAの対応の甘さであった。それは競馬ムラを作り、徹底的な管理競馬を強いて不祥事を起こさせなかったことと表裏一体の関係にある。犯罪や不正は防げても、本来であれば淘汰されるべき者が依然として残り、時として、可能性や才能のあるホースマンたちの芽を摘んでしまう。そこに民主主義はない。

そもそも競馬で八百長をして金を儲けることが現実的ではないのは、馬を走らせなくする(引っ張る)ことは簡単だが、走らせることは難しいからということに尽きる。自分が負ければ相手が勝つことになる相撲とは違うのだ。相撲協会を他山の石として、もうそろそろ、JRAも成熟する時期に来ているのではないだろうか。


関連リンク
サラブNET:「競走馬の耳に発信機、田原調教師の処分・管理競馬のゆがみ映す」

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東京新聞杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Tokyosinbunhai

■1■瞬発力のある追い込み馬
東京競馬場が改修され、最後の直線が僅かに長くなって以来、前半がスローになり、直線に向いたラスト3ハロンでの瞬発力勝負になるケースが多くなった。不良馬場だった一昨年を除く、過去6年間の勝ち馬および2着馬の上がり3ハロンのタイムは以下のとおり。

2004年
ウインラディウス 33秒7
クラフトワーク  33秒3
2005年
ハットトリック 32秒9
キネティックス 33秒2
2006年
フジサイレンス 33秒9
オレハマッテルゼ 34秒5
2007年
スズカフェニックス 33秒3
エアシェイディ 33秒3
2008年
ローレルゲレイロ 34秒9
リキッドノーツ 33秒4
2010年
レッドスパーダ 33秒5
トライアンフマーチ 33秒4

開幕週のため時計が速いということもあるが、それにしても速い上がり時計が求められるレースであることが分かる。道中が極端にスローに流れると、逃げ・先行馬にとっても有利になるのだが、それ以上に瞬発力が身上の追い込み馬にとっては絶好の舞台になる。対照的に、極限の瞬発力を有さない(速い上がりに対応できない)先行馬や差し馬にとっては力の出せないレースになりやすい。

■2■スプリンター寄りの馬でももってしまう
東京競馬場のマイル戦は1600m以上のスタミナが必要とされるコースと言われているが、東京新聞杯のように道中がスローに流れるケースにおいては、レースの趣向は全く別物となる。これは例えばヴィクトリアマイルにも当てはまるのだが、道中のペースが極端にスローに落ちると、1600m以上のスタミナを保持していないスプリンター寄りの馬でも何とか最後までもってしまうのだ。

2007年の勝ち馬スズカフェニックスは、(のちに高松宮記念を勝ったように)本質的にはスプリンターだが、道中のペースが緩かったからこそ府中のマイル戦でも勝ち切ることが出来た。同じ舞台の安田記念でも人気になったが、道中のペースが厳しい府中のマイル戦ではスタミナ不足を露呈して、勝ち切ることはできなかった。つまり東京新聞杯では、従来の府中マイル戦のイメージを捨てて、上がり勝負に強いスピード馬を狙ってみるのも一計だろう。

■3■サンデーサイレンス系でもフジキセキ
ヨーイドンの上がり勝負になる以上、瞬発力勝負に長けたサンデーサイレンス産駒もしくはその直系の産駒に注目しないわけにはいかない。過去5年で6頭の馬が連対していて、3着馬や母父サンデーサイレンスにも手を広げると、さらにサンデーサイレンス系がいかにこのレースに強いことが分かる。

そして、上記のスプリンター寄りの馬でももってしまうという傾向を考慮すると、サンデーサイレンス系の中でもフジキセキ産駒はこのレースにフィットするのではないか。ではないかと書いておきながら、実は2006年にフジサイレンスが11番人気で勝ってしまっていて残念だが、サンデーサイレンス直仔がいなくなる以上、サンデーサイレンス系の中でも切れとスピード寄りのフジキセキ産駒が忘れた頃にやって来ることを覚えておきたい。

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きさらぎ賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Kisaragi

■1■1800m以上のスタミナと持続力
ひとつだけラップ構成から垣間見えるレースの特徴がある。勝ち馬や全体のタイムはほとんど関係ないので、過去10年のラップと前後半4ハロンのタイムだけを時系列に並べてみたい(一番下が2008年のラップ)。

12.7-11.3-11.7-12.1-12.6-12.5-11.7-11.7-11.6(47.8-47.5) 平均ラップ
12.5-11.0-11.5-12.4-12.4-12.2-11.9-11.9-11.8(47.4-47.8) 平均ラップ
12.8-11.4-12.0-12.6-12.9-12.4-11.8-11.8-11.9(48.8-47.9) 平均ラップ
12.9-11.3-11.5-12.1-12.5-12.5-11.8-11.7-11.7(47.8-47.7) 平均ラップ
12.9-11.8-11.9-12.5-12.4-12.0-11.6-11.4-12.0(49.1-47.0) 後傾ラップ
12.8-11.0-11.5-12.2-12.5-12.5-11.9-11.3-11.7(47.5-47.4) 平均ラップ
12.8-11.3-12.3-12.9-12.4-12.1-11.3-11.4-12.3(49.3-47.1) 後傾ラップ
12.8-11.0-12.3-12.5-12.2-12.1-12.1-11.8-12.0(48.6-48.0) 平均ラップ
13.0-11.5-11.9-12.7-12.6-12.2-11.8-11.1-12.1(49.1-47.2) 後傾ラップ
12.8-11.1-11.4-12.3-12.8-12.4-12.0-11.7-12.1(47.6-48.2) 平均ラップ

前後半のラップの差が1秒以上ない場合を平均ラップとして考えると、過去10年中で僅か3レースのみが後傾ラップとなる。それ以外の年のレースは平均ラップで流れていて、スローペースになりやすい近年の傾向を考えると、中距離としてはかなり珍しい部類のレースに入る。

なぜこのような平均的な流れになるかというと、京都1800m(外回り)というコースの形態に理由がある。京都1800mは、向う正面を延長したポケットの最深部からスタートするため、スタートから最初のコーナーまでの距離がなんと912mという長さになる。この数字を見てピンときた人はさすがだが、つまりレース全体距離の半分が最初の直線に費やされるということだ。

これだけ直線が長いと、どうしても逃げ・先行馬が息を入れずに気分良く行ってしまうため、前半部分が速くなりやすい。しかし、その代わりに後半が遅くなるかというとそうでもなく、3コーナーを回ってからゴールまでは下り一辺倒になるので、後半も同じように速い上がりでの勝負となる。つまり、全体的に淀みのないラップが刻まれ続ける、厳しいレースになるということだ。

よって、このレースを勝ち切るためにまず問われるのは、1800m以上のスタミナである。過去の勝ち馬から菊花賞馬が2頭、ダービー馬が1頭出ていることは、あながち偶然でもないだろう。そして、もうひとつ問われるのは、速いラップを長く刻み続けることの出来る持続力である。マイル戦でスピードを生かす競馬を得意とする馬や、一瞬の差し脚で勝負する馬は狙いを下げた方が賢明である。

■2■前走は500万下組もしくは未勝利戦の素質馬を狙え
過去10年の優勝馬だけではなく、連対馬からもG1ウィナーを輩出しているように、クラシックへ向けての試金石となる一戦。勝ち馬の前走だけを見ると、過去10年でダートG1からが1頭(レインボーペガサス)、G3レースからが2頭(アサクサキングス、リーチザクラウン)、オープンからが1頭(アグネスゴールド)と、それ以外の6頭は全て500万下レースもしくは未勝利戦を勝った後の連勝となっている。つまり、ここに狙いを定めて出走してくる、2歳時に無理をしなかった素質馬を狙うべきということだ。

■3■キャリア3~5戦の馬
過去10年間の勝ち馬のうち、7頭までがキャリア3~5戦のゾーンであった。上述のように「2歳時に無理をしなかった素質馬」という観点からは、キャリアが6戦以上の馬は外れるだろう。かといって、さすがにキャリア1戦の馬では勝ち切るのは厳しい。つまり、キャリアが少なすぎても多すぎても、このレースを勝つための資質という点からは遠ざかっていくということである。

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