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戦いはまだ始まったばかり


NHKマイルC2011―観戦記―
フォーエバーマークがハナを主張して、それにクリアンサスとエイシンオスマン、リキサンマックスが続く形で、半マイルが45秒7、そして後半が46秒5だから、このメンバーにしては決して速くはないが、淀みない流れでレースは進んだ。結果的に、先行争いを演じた逃げ・先行馬たちは最後の直線で力尽き、後方やや外にポジションした差し馬が上位に台頭した。道中でのポジションが勝敗を分けたレースであった。

勝ったグランプリボスは、マイル戦の淀みないペースに折り合いが付き、脚をためることができたことで、最後の直線で末脚を爆発させることができた。スプリングS、そしてニュージーランドTでは折り合いを欠く姿が目立っただけに、外枠からスムーズに流れに乗れたことも吉と出て、ようやくこの馬の力を発揮することができた。最後の直線では舌を出していたように、騎手にとっては操縦の難しい馬だろう。テン乗りのウィリアムズ騎手もきっちりとコントロールして巧く乗っていたが、そういう意味でも、マイル以下の距離でこその馬である。

グランプリボスの父は先日他界したばかりのサクラバクシンオー。最後までこうしてG1ホースを誕生させるところに、サクラバクシンオーの種牡馬としての偉大さがある。もちろん、母の父に入ったサンデーサイレンスの血が、サクラバクシンオーの後押しをしていることも忘れてはならない。この後は、英国のセントジェームズパレスSに挑戦して、あのフランケルと対戦するとのこと。サクラユタカオーから脈々と流れる内国産の血を、どこまで途絶えることなく伝えてゆくことができるのか。グランプリボスの戦いはまだ始まったばかりなのかもしれない。

コティリオンはスタートから行き脚がつかず、最後方からのレースを強いられた。そのため、かえって折り合いがついて良かった面もあるのだろうが、最後は届かない位置から2着まで追い込んだので精一杯だった。まだ馬体が出来上がっていない状態でこれだけ走るのだから、将来性は非常に高い。また、ディープインパクト産駒の成長力にも驚かされる。桜花賞を勝ったマルセリーナもそうだったように、春のクラシックが始まるのに合わせて、グッと良くなってくる馬が多い。これはかつてのアグネスタキオンがそうだったが、つまりクラシック血統ということである。

同じくディープインパクト産駒のリアルインパクトは、内田博幸騎手が最高のレースをしたが、最後の直線でブレーキを踏む形になってしまい、外からスムーズにレースを運べた馬たちに先着されてしまった。フットワークの大きい馬だけに、中団より外の枠を引けていれば、2頭の間に割って入れたかもしれない。

3番人気に推されたエーシンジャッカルは、内枠が災いしてしまい、まともなレースをさせてもらえなかった。岩田康誠騎手のことだけに、リアルインパクトが走った前々のポジションを狙っていたはずだが、スタート後に寄られて、それから後手後手に回ってしまった。今年絶好調の岩田康誠騎手だが、ジョッキーはいつも上手く乗れるわけではない。

エイシンオスマンは最後まで良く粘っている。皐月賞からの中1週という間隔も全く問題なかったし、距離の短縮もこの馬にとってはプラスであった。実は4着に粘ったプレイとエイシンオスマンは同じロックオブジブラルタル産駒であり、マイル前後の平均ペースで力を発揮するのだろう。へニーハウンドは道中でやや行きたがっていたように、1200m戦から府中のマイル戦という変化に戸惑っていた。キャリアが浅い馬だけに仕方ない部分もある。

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Comments

“ジョッキーはいつも上手く乗れるわけではない”

まさに仰る通りだと思います。岩田騎手だから内枠でも大丈夫、というのではなく、岩田騎手だからリスクを背負ってくれるというだけのこと。本質的にそのリスク自体に変化はないということですよね。

Posted by: たぬ | May 10, 2011 at 10:37 AM

たぬさん

こんばんは。

枠順が決まった時に、私と同様に、岩田騎手も良い枠を引いた!と思ったことでしょう。

ある程度出して行って、ちょうどリアルインパクトが通ったポジションを走って、という勝ちパターンが浮かびました。

でも、実際のレースはふたを開けてみないと、どうなるか分かりません。

思い通りに運ぶこともあれば、そうでないときもある。

そうでないときの方が多いですよね。

だから、勝ったときは全てが上手く行ったときなのでしょう。

Posted by: 治郎丸敬之 | May 11, 2011 at 12:58 AM

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