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夏に強いアドマイヤメジャー:5つ☆

アドマイヤメジャー →馬体を見る
小柄な馬だが、前後駆にふっくらと筋肉が付き、力強さが戻ってきた。
夏に強いのか、表情も冴えていて、毛艶も素晴らしく、絶好調といえる。
Pad5star

イタリアンレッド →馬体を見る
勝った前走時よりも、胸前にガッシリと筋肉が付き、力強さが増してきた。
とはいえ、後駆の肉付きは物足りなく、牝馬らしい線の細さは残している。
Pad4star

コスモファントム →馬体を見る
良かった頃の馬体のメリハリに欠けて、太めと物足りなさが残り、迫力を感じさせない。
表情から気性は素直な馬であることが伺えるので、すんなり先行できてどこまで。
Pad2star

サンライズマックス →馬体を見る
毛艶は良好であり、とても7歳馬とは思えない若々しい馬体を保っている。
その分、腹回りに太目が残っており、もうひと絞りは必要としたいところ。
Pad3star

ナリタクリスタル →馬体を見る
昨年のこの時期ほどの迫力は正直ないが、前駆にはシッカリと筋肉が付き力強い。
あとは肉体的に不器用な馬なので、小回りコースで上手く立ち回れるかどうか。
Pad3star

ホクトスルタン →馬体を見る
ますます白さを増して、年齢を感じるが、ふっくらとして体調は悪くはなさそう。
どうしても全盛期の迫力には欠けるが、マイペースで逃げられればチャンスはある。
Pad2star

ヤマニンキングリー →馬体を見る
いつも良く見せる馬だが、今回も休み明けとは思えない立派な立ち姿。
もう少し、全体の筋肉にメリハリがほしが、力は十分に発揮することができる。
Pad4star

リクエストソング →馬体を見る
ガッチリとした馬体を売りにしていたが、ここに来て全体のバランスが良くなった。
馬の表情から顔つきは従順そうで、この馬の調子自体は安定していることが分かる。
Pad4star


Kokurakinen2011wt_2

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強さは美しさに

アメリカの競馬は、ダートとはいえども日本のような砂ではなく土に近い馬場状態のため、脚抜きが良く、前に行った馬が止まりにくい。だからスタートからスピードに任せてガンガン進んでいき、早めから仕掛けて、最終コーナーでは先頭に立って押し切る競馬が王道である。それに対して、ヨーロッパの競馬は芝が深くて重い馬場に加え、起伏も激しいコースで行われるため、道中はとにかく折り合いをつけ、スタミナのロスを避け、ギリギリまで脚をためて、最後の直線に向いてヨーイドンの競馬が王道となる。そういう走りをしないと、最後の直線でバタバタになり、歩いてしまうことになるからだ。

逆説的ではあるが、前走のセントジェームズパレスSで無茶なレースをしたからこそ、フランケルの強さはより際立った。あれだけ早めから自ら脚を使って動き、前を捉えに行って押し切るという、まるでアメリカ競馬のようなレースを、ヨーロッパの深くて重い馬場で成し遂げてしまったのだ。フランケルが無尽蔵なスタミナを有していることが分かる。これまではマイル戦を中心に使われてきたが、道中で折り合いさえつけば、2000mまでなら十分に守備範囲だろう。

その怪物フランケルがまたもや魅せてくれた。今回のサセックスSは、前走から一転してすんなりと先頭に立ち、道中はピタリと折り合い、楽な手応えで最後の直線に向くと、弾けるように伸びた。負かした相手も、前走のクイーンアンSであのゴルディコヴァを負かし、マイルG1を5連勝中で臨んできたキャンフォードクリフス。ほとんどの馬たちがこの2頭に恐れをなして回避したため、4頭立てという静かなレースになったが、完璧に立ち回って、楽に勝利したことで、フランケルの強さは美しさに昇華した。


関連エントリ
「ガラスの競馬場」:美しいレース

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「ROUNDERS」がジュンク堂新宿店、ロフト名古屋店、三宮店、MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店でも!

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「ROUNDERS」がジュンク堂新宿店ロフト名古屋店三宮店MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店に置いてもらえることになりました!ようやく馬産地である北海道、そして関東と関西と中京の中心地の大型書店にも置いてもらえることになり、より多くの競馬ファンに「ROUNDERS」を届けられるチャンスが生まれたことに感謝します。それにしても、ジュンク堂書店各店舗の担当者の意思決定と動きの速さには感動すら覚えます。

「ROUNDERS」を創刊する前、「フィールドオブドリームス」という映画の中のセリフ、「If you build it, he will come.」について触れたことがあります(こちら)。もし私たちが新しい競馬の雑誌を創ったら、誰かアラブの王様のような凄い人がやってくると思っていたのですが、実際のところ、やって来たのは彼ではありませんでした。ひとりではなかったということです。たくさんの人々が力を貸してくれ、多くの読者の方々が雑誌を買って応援のメッセージをくれました。彼ではなく、彼ら彼女ら、そう、私たちの新しい競馬の雑誌は「ROUNDER」ではなく、「ROUNDERS」だったのです。

その「ROUNDERS」のひとり、札幌に住む上坂由香さんが、「ぶらり途中ジュンクの旅」というレポートを書いてくださいましたので、ここに紹介させていただきます。ふとしたきっかけで「ROUNDERS」を手に取って読んでくれた彼女は、今や「ROUNDERS」札幌支局の営業部長です(笑)。

■上坂由香さんのブログ「Gallop Club」はこちらGallopclub


「ROUNDERS」が買えるジュンク堂系列店舗(7月29日現在)
・MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 新宿店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 池袋本店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 藤沢店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 ロフト名古屋店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 三宮店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 難波店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 千日前店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 大阪本店 アクセスはこちら
・MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店 アクセスはこちら

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ゲート試験の功罪

Gatetest生まれて間もなく母から引き離され、厳しい鍛錬を施されたサラブレッドたちが、全国のターフで続々とデビュー戦を飾っている。圧倒的な人気に応えて快勝した馬もいるし、レースについて行くのがやっとの馬もいる。競馬は新馬戦で終わるわけではないので、本当の戦いはこれからなのだが、それでも無事にデビューを果たした競走馬たちには心から拍手を送りたい。勝ち負けは競馬の神様が決めるものであり、競走馬はターフで輝くために生まれてきたのだから。

競走馬としてデビューすることは、実はそう簡単なことではない。何らかの形で競走馬がデビューする過程に立ち会ったことがある人ならば、その難しさが分かるだろう。競走馬として生を受けたにもかかわらず、デビュー戦を迎えることなく去っていった馬の何と多いことか。怪我や病気や事故など、あらゆる万難を排して、ようやく競走馬としてターフで走ることができる。競馬場に立つことができた馬は、ある意味ではラッキーと言えるのかもしれない。

デビューするための最後の難関として、ゲート試験がある。ゲートにすんなりと入ることができ、ゲート内で大人しく待っていることができ、ゲートが開いたら飛び出してダッシュできるかどうかを試されるのである。何もかもが初めての体験となる若駒のことでもあり、中には閉所恐怖症の馬もいるので、このゲート試験に合格することは想像以上に難しい。厩舎関係者の中で、ゲート試験に受かることを「競走馬になる」と言うのはそれゆえである。どれだけ速く走ることのできる馬でも、このゲート試験をパスしなければ、競走馬としてデビューすることは叶わないのである。

しかも、ゲート試験は2本連続で行われるため、1本目は成功したとしても、2本目で失敗してしまうと不合格となってしまうのだ。このやり方に疑問を投げかける関係者は多い。たった1回だけでも、若駒にとってゲート試験は肉体的にも大変で、神経をすり減らすものであり、それを2回連続で成功させるとなると、練習を含めると大きな負担となる。ゲート試験だけのために入厩して、合格すると放牧に出す馬が多いことからも、ゲート試験の負担の大きさが分かる。

とはいえ、公正競馬の観点から考えると、仕方がない部分もある。レースにはお金がかかっている以上、競走馬がゲートから出て行かなかったでは済まされない。競走馬は生きものであり、どれだけ試験に合格していても100%ゲートを無事に出る保証はないのだが、たった1回のテストでは心もとない。そう考えると、数回、しかも日にちを分けてテストをしたいところなのだが、馬の負担を考えて2回に限っているのではないだろうか。

それよりも、私にとってゲート試験の最大の問題と思われるのは、あまりゲートの練習をやりすぎて、スタートして全速力でダッシュしてしまうリズムを馬に作ってしまうことである。短距離戦でバリバリ活躍していこうと思う馬ならそれでいい。そうではなく、ミドルディスタンス以上の距離でこそ真価を発揮するような馬が、スタートしてから力んで走るようになってしまえば目も当てられない。松田博資調教師はゲート練習をほとんど馬に課さないという。なるほど、ブエナビスタやレーヴディソールの走りを見ると納得してしまう。長めをゆったりと追い切る調教方法だけではなく、こういう小さなところからも、一介のスピード馬で終わらせない馬づくりの本質が見える。もちろん、それも馬が無事にゲート試験に受かってくれたらの話である。もし不合格が続き、デビューが危ぶまれたとしたら、悠長なことを言っていられなくなるだろう。もしそれで、将来の偉大な馬たちの芽が摘まれてしまうのであれば、それはもったいないことである。今はとにかく、どの馬も無事にゲート試験をクリアして、それぞれのデビュー戦を迎えられることを願いたい。

Photo by ede

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「持ち乗り調教助手の本音半分、建前半分」:ゲート試験

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小倉記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Kokurakinen

■1■例年ならば七夕賞からは直結しないが…
サマー2000シリーズ第3戦。2006年から北九州記念が1200m戦となり、小倉記念が7月最終週へとスライドされた。主なステップレースは七夕賞となるが、レースの特徴から考えても、七夕賞と小倉記念は直結しない。

なぜなら、七夕賞が福島競馬場の荒れてきた馬場で行われることに対し、小倉記念は野芝が生え揃った絶好の馬場で行われるからである。野芝は気候の暖かくなる6月くらいから成長し、8月の最も熱い季節に最盛期を迎える。野芝100%で行われる小倉競馬場の馬場は、これ以上ないほどの絶好の高速馬場となる。つまり、七夕賞ではパワーが求められるのに対し、小倉記念は高速馬場に対応できるスピードが求められることになるのだ。

しかし、今年は七夕賞が中山競馬場で行われたため、直結しないかどうかは判断が難しい。勝ちタイムこそ変わらないが、福島競馬場の荒れてきた頃よりも馬場は良かったはずだからである(その証拠として、牝馬であるイタリアンレッドが七夕賞を制している)。

■2■前走の着順
前走の着順別の小倉記念での成績を見てみたい(過去10年間)。

前走1着    【2・4・3・19】 連対率21%
前走2着    【4・0・2・8】 連対率28%
前走3着    【1・3・1・10】 連対率26%
前走4着    【0・0・1・7】 連対率0%
前走5着    【0・1・0・6】 連対率14%
前走10着以下 【3・2・0・37】 連対率12%

前走で勝ち負けになっていた馬の連対率が圧倒的だが、これは夏の上がり馬が活躍していること以上に、北九州記念と小倉記念の結びつきの強さを示している。1ヶ月前にほぼ同条件で行われていた北九州記念の好走組が、小倉記念でも好走するのは至極当然である。

しかし、上で述べたように、主なステップレースが北九州記念から七夕賞へ変わったことにより、前走の着順がそのまま小倉記念へとスライドすることはなくなるはずである。どちらかというと、七夕賞のレースが適性に合わなかった馬の巻き返しというパターンが多くなるはずで、前走の着順はさほど気にしなくてもよいだろう。

■3■内枠の差し馬有利
かつて小倉記念は馬場の内が悪い重賞であった。なぜなら、連続開催の3回小倉が始まる頃、1回小倉以降に張り替えた部分のAコース最内がかなり傷んでくるからである。ちょうどその辺りに小倉記念は位置していたため、馬場の良い所を走られる外枠を引いた馬は有利であった。しかし、2006年からは開催時期がズレたことにより、内外の有利不利がなくなった以上、4つコーナーの小回りコースということを考えれば内枠有利となる。そして、各馬が直線の短さを意識して早めに仕掛けることで、一瞬の脚を持った差し馬にとって絶好の舞台となることも覚えておきたい。

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集中連載:「パドックの見方を極める」最終回

Paddock16

■ビリーの教え
ビリーとの別れは突然にやってきた。アメリカに来てあっという間に1年が経ち、そろそろ日本に戻らなければならない日が近づいていたのだ。正確に言うと、私にとってはだいぶ前から分かっていたことだが、ビリーには打ち明けられずにいた。競馬場に行けば、ビリーやその仲間たちは、まるで私が永遠にそこにいるかのように接してくれたし、私もこの空間にずっといたいとさえ願ったこともあった。違う国で生まれ育ち、社会的なバックグラウンドも全く異なる私たちが、同じ競馬を見て一緒に興奮して感動する。そこには競馬の原点のようなものがあった。それでも、私は日本に帰らなければならなかった。

「I gotta go.」(行かなければ…)

私はついに切り出した。間髪入れずに、「To where?」(どこに?)とビリーは返してきた。

「Japan.」

私が答えると、長い沈黙が流れた。しばらくして、ビリーは私の目を見ながら、「I miss you.」(君がいなくなるとさびしいよ)と言ってくれた。私も無意識のうちに、「I miss you too」と言葉が出た。

まるで英語の教科書に出てくるようなやり取りだが、私にとっては、つい先ほどのことのように鮮明に思い出せるシーンである。言葉と言葉の間(ま)から、あの時のビリーの表情まで。10年以上経った今でも、地球上のどこにいても、私の頭の中で再生できる。

ビリーからはたくさんのことを学んだが、「パドックでは馬の身体ではなく心を見よ」という教えは、私の中に深く染み入った。パドックの見方が180度変わったと言ってよい。ビリーが伝えたかったことは、パドックという場所で私たちに分かることは、その馬の競馬(レース)に向かうにあたっての精神状態だということ。パドックで私たちは馬の発するメッセージを読み取らなければならない。そのためには、馬の行動や仕草がどういう意味を持つのかを知っておかなければならないのだ。それは決して簡単なことではない。

「あの馬を見てごらん、ほら、厩務員に甘えているだろう」とビリーがつぶやいた。私はビリーが目線を送った先の馬を見た。黒鹿毛の牝馬が、厩務員にもたれかかるようにして歩いていた。体は真っ直ぐに歩いていても、首はずっと厩務員の方を向きっ放しであった。よほど厩務員と仲が良いのだろうと思っていると、「いつもになく甘えている仕草をみると、今日は体調が優れないのか、競走に気持ちが向いていないね」とビリーは言い切った。

その言葉を聞いた瞬間、私に1頭の黒鹿毛の牝馬がパドックを歩いているシーンがフラッシュバックした。1995年の有馬記念のパドック。一線級の牡馬を差し置いて1番人気に支持され、私の大本命でもあったヒシアマゾンは、厩務員の小泉さんに妙に甘える仕草で歩いていた。アマゾネスと呼ばれた馬らしからぬ姿であった。歴戦の古馬たちに囲まれていたからこそ、余計にそう映ったのかもしれない。もうすでに馬券を買っていた私は、漠然とした不安を抱えながらも、その仕草を牝馬らしいと解釈することにした。

しかし、結果は凡走。スタートして1週目のスタンド前を走るヒシアマゾンの目はうつろであった。前走のジャパンカップでドイツの強豪ランドを最後方から追い込んだとき、力を出し尽くしてしまっていたのだろう。彼女は有馬記念のパドックからメッセージを送ってくれていたのだ。あのときは分からなかったが、今ならば分かる。分かってあげられる。それでもたぶん私は彼女の単勝を買ってしまうのだけれど。

(終わり)

*ずいぶんと途切れ途切れの連載になってしまいましたが、なんとか最後までたどり着きました。最後までお読みいただいてありがとうございました。

■集中連載:「パドックの見方を極める」を最初から読みたい方はこちら

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全国のターフィーショップで「ROUNDERS」が買える!

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遂に「ROUNDERS」がターフィーショップで買えるようになりました。競馬場やウインズに足を運ぶコアな競馬ファンに、ようやく「ROUNDERS」を届けられる日が来ました。ターフィーショップは、全国の競馬場やウインズ等に併設されている、競馬関係のグッズや書籍等を販売しているお店です。全国に30店舗以上あるのですが、時期的なこともあり、今回は競馬ファンが集まりそうな20店舗に絞って置いていただくことになりました。創刊して間もない小誌の存在が認められたことに誇りを感じるとともに、「競馬は文化であり、スポーツである」というメッセージをひとりでも多くの方々に伝えるチャンスをくださったJRA(中央競馬会)、そしてPRセンターの関係者様に感謝します。

何としても全国の競馬ファンに「ROUNDERS」を知ってもらおうと、見本につけてもらう帯とA4サイズのポスターを作ってみました。上に掲載している帯をターフィーショップで見かけたら、ぜひ買って、競馬場やウインズのあちこちで読んでみてくださいね。そうすれば、新しい競馬の雑誌を手にしているあなたに、大きな注目が集まるはずですよ~。

「ROUNDERS」を販売中のターフィーショップの全国マップ
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*福島競馬場、ウインズ石和、ウインズ新白河、ウインズ新横浜を除く。

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「優駿の門アスミ」

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赤見千尋さんのことを知ったのは、つい最近のこと。昔から存在は知っていたのだが、本当の意味で彼女の書いた文章を読んだり、出演されている番組を観たり、過去に騎乗したレースを観たりしたのが最近ということだ。そう、赤見千尋さんは高崎競馬の元ジョッキーであり、現在はグリーンチャンネルのレポーター、そして漫画「優駿の門アスミ」の原作者でもある。

彼女の書く競馬についての文章は素晴らしい。初めて読んだのは、騎手養成学校時代の話。甘いものが食べたくて仕方がなかったことを、女性ならではの視点で書かれていて面白かった。次に読んだのは、武豊騎手が1番人気のオグリローマンに乗って負けたことが衝撃で騎手を目指そうと思ったこと。そして、いつか小島貞博騎手のような涙をいつか流したいと願い続け、現役最後のレースでそれが叶えられたこと。また、福永洋一記念についての心温まる話。どれも自身の騎手時代の経験を生かして、かといって気取らない筆致で語られていて、惹き込まれてしまうのだ。

おっと、「優駿の門アスミ」に話を移そう。その赤見千尋さんが原作を担当されている漫画が面白くないはずがない。主人公は騎手になって5年目となる黒崎アスミ。今年はまだ0勝だが、男社会の中で奮闘中である。タテガミに触られることを極端に嫌がるヒメや、左目が見えないためレースで謎の暴走をしていたハクギン、母親に愛されるために体を汚していた芦毛のネイルクイーンら、なんらかの原因で勝てなかった馬たちを、女性騎手としてのアスミが支えることで勝利に導く物語である。漫画ゆえに読みやすく、競馬ファンはもちろんのこと、競馬を知らない方でも楽しめるはず。これから先の展開が楽しみでならない。


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函館記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Hakodatekinen

■1■上がり馬が狙い目
G1       【0・2・2・14】 連対率11%
G2       【1・0・2・10】 連対率8%
G3       【2・0・0・25】 連対率7%
オープン特別 【7・8・3・55】 連対率20%
条件戦    【0・0・3・10】 連対率0%

過去10年で前走がG3クラスから2頭、オープン特別から7頭の勝ち馬が出ているように、これまでに実績のある馬ではなく、この夏に力を付けてきた(調子を上げてきた)馬が狙い目である。また、前走がオープン特別であった連対馬15頭中、13頭が巴賞出走馬である。函館記念1本に狙いを定めてきた上がり馬に注目すべき。

■2■2000m以上のスタミナが必要
トニービン、ニジンスキー、ノーザンダンサーなどの血を引く馬たちが活躍しているように、函館競馬場独特の洋芝によって、パワーはもちろんのこと、字ヅラ以上のスタミナが必要とされる。また、速い上がりが求められるレースになることはほとんどないので、瞬発力勝負では分が悪かった馬の巻き返しにも期待したい。

■3■内を通って差を詰めることの出来る差し馬
12.3-11.2-11.7-12.1-12.1-12.1-12.3-12.4-12.2-12.2(59.4-61.2)H
12.8-11.2-11.8-12.4-12.5-12.2-12.1-11.9-11.8-12.0(60.7-60.0)M
12.6-11.3-11.6-12.4-12.6-12.8-12.4-13.0-13.0-13.4(60.5-64.6)H
12.6-11.8-12.7-13.0-12.9-11.9-12.0-11.9-11.7-12.3(63.0-59.8)S
12.2-11.2-11.4-12.1-12.1-12.4-12.0-12.1-12.1-12.7(59.0-61.3)H
12.4-11.6-12.1-12.4-12.3-12.3-12.0-11.7-11.5-12.3(60.8-59.8)S 札幌競馬場

過去6年間のラップ構成を見ると、毎年異なった展開で流れていることが分かる。そのため、レースレベル自体は違ってくるのだが、3コーナー手前から速くなりやすい傾向は毎年同様である。ジョッキーが262mと短い直線を意識するため、向こう正面から既に動き出すからである。そのため、ペースや競馬場のコース形態のわりには逃げ馬が残りにくく、先行馬、そしてさらに、内を通って差を詰めることの出来る差し馬にとって有利なレースになる。

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「馬券のヒント」の申込み受付を終了しました。

発売開始して間もなくで、タイミングが合わなかった方には申し訳なく思います。どうしても在庫がありませんので、ご理解ください。お申込みいただいた方々には順次発送していきますので、今しばらくお待ちください。この小さな本に詰め込んだ私の経験や知恵が、皆さまにとっての馬券のヒント、そして競馬を楽しむヒントとなれば幸いです。質問メールも受け付け致します。この本をお読みいただいて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたらメールにてドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご質問、ご感想お待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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「馬券のヒント」を手にする最後のチャンス!

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G1シーズンが終わったと思いきや、あっという間に夏競馬に突入しましたね。今は「ROUNDERS」の次号に向けて、毎日少しずつ筆を進めています。次号の特集はまだ内緒ですが、楽しんでいただける内容にしていきたいと思います。それはそうと、気が付くと、「馬券のヒント」の在庫があと30冊となりました。改めて増刷する予定は今のところありませんので、これが「馬券のヒント」を手にする最後の機会になるかもしれません。夏競馬のために、秋のG1シーズンに向けて、ぜひ読んでみてください。

「馬券のヒント」は、2006年にメルマガ配信を開始し、100のヒント(馬券戦術)を100日連続で皆さまにお届けしたものです。期間限定、しかもバックナンバーを公開しておりませんでしたので、「最初の100のヒントを教えて欲しい」という要望をたくさんの方々から頂戴しておりました。新たなヒントやコラムを加え、加筆修正して、皆さまにお分けします。

全90ページ(!)の中に、治郎丸敬之が数々の実戦を通して手に入れてきた知恵を詰め込んでみました。もちろん、これらはあくまでもヒントであり、絶対的なものではありませんが、明日からでもすぐに使っていただけるノウハウとなっています。馬券に迷ったり、困ったりした時に、手助けになるツールとして使っていただければ、これ以上に嬉しいことはありません。

馬券のヒントの無料サンプルはこちらからご覧ください↓
Hint
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以下、「馬券のヒント」を読んでいただいた方々の方々からの、「馬券のヒント」に対する感想を紹介させていただきます。

私は全く気づいてませんでした
馬券のヒントですが、楽しく読ませていただいています。始まって、第1回のメルマガが届いた時は、短っ!というのが第一印象でした(爆)。いつもの治郎丸さんの文章を読みなれているからでしょうね。いちばんあーなるほどと思わされたのは、「牝馬が夏に活躍する本当の理由」ですかね。平坦だから、というしっかりとした答えがあるにも関わらず、私は全く気づいてませんでしたからね。まさに目から鱗でした。「予想して馬券を買う専門家は?」と「競馬は無限なり、個を立てよ」はこれからも教訓として忘れないようにしたいと思います。
KAWABATAさん

さっそく私の馬券術にも取り入れていきたい
「馬券のヒント」楽しく拝見しておりました。途中からの購読でしたがとても参考になりました。東京競馬場の排水システムは知っていたつもりですが、インコースから乾いていくのは盲点でした。さっそく私の馬券術にも取り入れていきたいと思います。この記事につきましては、私の記事とともに後にブログの方で紹介させていただきます。(もちろん出典を明記した上で)馬券のヒントの方は一時充電なさるそうですが、ブログの方も楽しみにしております。

衝撃的でした
「馬券のヒント」が終了ということで、本当にご苦労様でした。始めは100件が非常に長いと思っていたのですが、終わってしまうとけっこうアッという間であったような気がします。さて、「馬券のヒント」での感想をお伝えしたいと思います。ざっと見渡して思い浮かんだのは以下の2つです。「馬のウォーキング」と「逃げ馬の法則」です。まず、馬のウォーキングは始めの頃に、「パドックで順番どおりに歩けない馬は消し。」ということを全く考えたことも無かったので、衝撃的でした。今では自然に順番を気にして見ています。次に逃げ馬の法則です。つい最近までは追い込み馬のかっこ良さに魅せられて馬券を買っていた部分がありました。しかし、最近になって「なぜわざわざ後方からレースさせて、コースロスさせてまで外を回るのだろう?」「前にいた方が楽じゃないか?」という素朴な疑問があったので、逃げ馬という言葉にピンと来て選びました。でも、やみくもに逃げ馬が良いわけでは無いし、と悩んでいた中での内容であったので今後参考にしたいと思っています。
K.Tさん

「へ~そうなんだ」といった事ばかり
いつも馬券のヒントを読ませていただいております。毎回「へ~そうなんだ」といった事ばかりで、最近は秋競馬も始まり自分の競馬の予想に「馬券のヒント」に書いてあるような事も組み込みながらやってます。とにかく、ためになるし、いろいろと勉強になる事ばかりでこれからも、がんばってください!
Geselさん

引出しの多さに頭が下がりました
馬券のヒント100配信お疲れ様でした。そして、これだけのヒントを出せる治郎丸さんの引出しの多さに頭が下がりました。ヒント自体はシンプルなんですが、こういう基礎的な考えの集積が的中の閃きになると思いました。例えばヒント95は菊花賞のアドマイヤメインの取り捨てには有効でしたね。わたしの悩みは馬券の買い方でしたが、予想に自信がでれば馬券種に左右されなくなるんじゃないかと最近は思うようになりました。
OGINOさん

ロジカルな考え方には感服
メルマガ「馬券のヒント」を読ませていただいてます。治郎丸さんの競馬に対する観察眼とロジカルな考え方には感服いたします。まさに「馬券のヒント」として活用させてもらっています。「決断」とは自分が選び取った状況に腹をくくること。これは、競馬だけにとどまらず素晴らしい表現だと思います。
kzhrさん

はっと気づかされるコメント
いつも「馬券のヒント」楽しく読んでいます!はっと気づかされるコメントから、つい忘れがちになってしまっていたことなどなど本当に参考になっています。ただ毎週2~3通くらいだと適量で復習も容易な気がします(私の場合は保存してあるのをたまに見返すので)。それではこれからもよろしくお願いいたします!!
HARADAさん

あげればキリがないほど参考になりました
治郎丸さんの引き出しの多さに改めて感心しきり、の毎日でした。終了してしまうのは残念ですが第2弾に期待してお待ちいたしております。個人的に励まされたのは037号。2歳馬について手探りで考察している中、持ち時計を利用することに効果があるという考え方を裏打ちしてもらったので安心?しました(^^;まだ始まったばかりの06新馬戦線ですが期待できそうな馬をこれからも探していきたいと思います。他にも斤量の話だとかあげればキリがないほど参考になりました。本当にありがとうございますm(__)mこれからもよろしくお願いいたします。
KENさん

ホースレースのバイブル
第1回から100回まで継続のご苦労考えると、そんなに簡単なことではなかったことと思いますが、本当にご苦労様でした。そして有難うございました。 これからも私のホースレースのバイブルとして大切に保管したいと思ってます。「自分にしか買えない馬券を買うこと。」これに尽きます。 自分の馬券に対する意思の反映は如実に出ますね。 私も悩みに悩んで結局無難な買い方をして、何度も悔しい思いをしています。もちろん、それで結果当たったこともありますが、100%納得できず、もやもやは必ず後まで残ります。馬券は自分の信念をもって、これからも潔く行きたいと思っています。 そのことが治郎丸さんから強くメッセージとして伝わってきました。それにしても、秋華賞はお見事でした。 自分の意を忠実に反映し、分析に裏づけされた結論を断固貫いた結果だと思います。私の馬券スタイルもこんな風にありたいと、共感いたしました。
MATUOさん

馬体重理論を自分のものにしたい
「馬券のヒント」楽しく拝見致しました。「馬券のヒント」は失敗から生まれた知恵とおっしゃる通り、同じような失敗が次々と思い出されました。そして、私はその失敗から何も学ばなかったのかと、愕然としました。さっそく、今週から失敗の記録を採ろうとおもいます。(笑)やはり、自分の失敗が一番の血肉になるんですよね。100のヒントのなかで一番目を瞠ったのが、馬体重の考察です。すぐに、集中連載も拝読しました。今年上半期の私の課題は、この馬体重理論を自分のものにすることです。他にも沢山の興味ある課題がならんでます。とりあえず、今から二回目を読みます。いい御本、ほんとうにありがとうございました。
Sさん

サービスヒントばかりでした。
驚きました。実にサービスヒントばかりでした。それぞれの結論(ヒント)に達するまでの過程を想像して組み立てることで、馬とレースをより深く理解できるよう導かれた気がします。自分でここまでたどり着こうと思えば、凝縮した検討を何年も何年も続けた果てにようやくいくつか出てくるっていうレベルのヒントだと思います。まさに羽生棋士の仰っている「高速道路」にあたるものではないかと。そこから先の「大渋滞」に出会えるのを楽しみにしています。具体的には、「踏み込みの深さでわかるのは、調子の良さではなく、距離適性」が衝撃でした。パドック派の本などで必ず触れられているのが踏み込みです。実際、私も踏み込みを見るようにしていましたがその時期は惨敗もいいとこでした。結局馬見は諦めてしまいましたが「気配」や「雰囲気」を見ていなかったんでしょうね。
Oさん

そこから自分で考えて色んなケースに当てはめてみたりできる
馬券のヒント無事に届きました。そして読まさせていただきました。今まで知らなかったことや、今後も知ることは無いだろうことが書いてあり、とても興味深くすぐ読み終えてしまいました。他の馬券本などはこの場合こういう風に買え、みたいな事ばかりで生かせる機会無かったのですが、この馬券のヒントはそこから自分で考えて色んなケースに当てはめてみたりできるので、とても役に立ちました。知識として知っておくだけで自然と使っているようになりたいと思いました。
Kさん

馬券のヒント、恐るべし
メルマガ楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。非常に勉強になりましたし、勝ち馬券を得るためには色々と考えなくてはならないのだなと、改めて思いました。馬券のヒントの中で私が一番、心に響いたのは【牝馬が夏に活躍する本当の理由】ですね。シーイズトウショウが函館で勝てるのにスプリンターズSで勝てない(もちろん相手の強さが違うなどもあると思いますが・・・)理由がはっきりとわかりました。また、【芦毛の馬の買い時】というのも【牝馬が夏に活躍する本当の理由】ほどではありませんがとても頭の中に残っています。今年の神戸新聞杯のフサイチリシャール(結果的には距離適正などもあったのか、馬券に絡むことは出来なかったですが)の激走はまさにこの通りでしたね。治郎丸さんの馬券のヒント、恐るべし、と思いました。
AKOさん

馬券のヒントの無料サンプルはこちらからご覧ください↓
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Cover03

「馬券のヒント」(全90ページ)を1260円(税込み、送料、代引き無料)でお分けいたします。在庫があと30冊となりましたので、ご希望の方はお早めにお申し込みください

プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

*大変申し訳ございませんが、販売を終了させていただきました。


お申し込み方法

Step1メールフォームにてお申し込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。
Step2お申し込み確認メールが届きます。
Step3お届け先住所に書籍「馬券のヒント」が届きます。
*代金引換ですので、書籍をお受け取りの際に料金はお支払いください。

*大変申し訳ございませんが、販売を終了させていただきました。

質問メールも受け付け致します。この本をお読みいただいて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたらメールにてドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご質問、ご感想お待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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アイビスサマーダッシュは5つ☆該当馬なし

アポロドルチェ →馬体を見る
使われつつ引き締まってきているし、毛艶も良く、夏負けはなさそう。
馬体全体に伸びがあるため、距離が伸びても問題ないが、ここもこなせる範囲。
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アポロフェニックス →馬体を見る
この馬も年齢を感じさせない若々しい馬体で、毛艶も良く、仕上がりは良さそう。
全体的に力強さがあるので、パワーが問われる直線競馬が合うはず。
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エーシンヴァーゴウ →馬体を見る
前後駆にきっちりと筋肉がついて、推進力の高い馬体を誇っている。
ただ、表情を見ると、気の難しさが感じられ、マークされる展開になったときにどうか。
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シャウトライン →馬体を見る
7歳馬にしては、毛艶も良く、柔らかい筋肉に覆われて、まだ衰えは感じられない。
もうひとつメリハリがほしい気もするが、力を出し切れる体調にはある。
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ジェイケイセラヴィ →馬体を見る
やや足が短いため重心が低く、ピッチ走法が問われる直線競馬は合っている。
夏バテは気になるが、見た目には前後のバランスも良く、走る態勢は整った。
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ヘッドライナー →馬体を見る
スプリンターにしては、馬体のつくりがゆったりとしていて、バランスは良い。
その分、パワー勝負になりやすい、直線競馬が合うかどうか疑問はある。
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できっこないをやらなくちゃ。

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ジュンク堂藤沢店で「ROUNDERS」が買えるようになりました!神奈川県にお住まいの競馬ファンの皆さま、大変お待たせしました。リアル書店にて、「ROUNDERS」のサンプルを手に取って、試し読みをしていただくことができます。実は私はジュンク堂藤沢店のすぐ近くに住んでいますが、いつも通っている書店に、自分が手がけた競馬の雑誌が並ぶとは夢にも思いませんでした。ジュンク堂の関係者様には、感謝しても、し足りません。

と思いながら、帰途についていると、ポケットの中のiPHONEから音楽が流れ始めました。ふとした拍子に、ボタンが押されてしまったのでしょう。取り出して画面を見てみると、サンボマスターの「できっこないを やらなくちゃ」でした。すぐにイヤホンを突っ込み、聴きました。そう、できっこないをやらなくちゃ。できっこないことをやるからこそ、チャンスが生まれるのです。

「ROUNDERS」を作り始めた時にも、できっこないとは直接は言われませんでしたが、「どうせ同人誌レベルでしょ」、「馬券本でなければ売れないよ」、「雑誌がバタバタ廃刊しているこんな時代にやらなくても…」というニュアンスの言葉をたくさんいただきました。でも、やってよかったです。本当に完成させることができるのかと不安になったことも、徹夜に近い日々が続いたことも、大借金を抱えてしまうのではと胃が痛くなったことも、今となっては良き思い出です。

創刊したら創刊したで、「大体そういう雑誌って3号までだよ」という声も聞こえてきましたので、最低でも30号までは続けてやろうと思っています。「ガラスの競馬場」を10年続けてきた私が言うのだから、少しは説得力があるのではないでしょうか(笑)。たかだか競馬の雑誌かもしれませんが、まずは身近な世界から変えていきたいと思います。


「ROUNDERS」が買えるジュンク堂系列店舗(7月16日現在)
・ジュンク堂書店 難波店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 千日前店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 大阪本店 アクセスはこちら
・MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 池袋本店 アクセスはこちら
・ジュンク堂書店 藤沢店 アクセスはこちら

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3冠を勝つことの難しさ

昨日、「神様、もう1レースだけ」というエントリーを書こうと思っていた。そう、牝馬として、南関東の3冠制覇に挑戦したクラーべセクレタの勝利を祈念してのものだ。地方からも競馬を盛り上げるため、スターホースの誕生は望むべきところだし、まして牝馬となれば歴史的快挙である。もう1レースだけ、なんとか勝ってほしいという想いがあった。残念ながら私の願いは届かなかったが、クラーべセクレタは中央競馬の牡馬を相手に正攻法のレースをして、敗れたことの価値は高い。

アメリカの3冠レースを見ても分かるように、短期間で3つのG1レースを全て勝つことは難しい。わずか5週間の間に3つのG1レースを走り、勝利しなければならないのだ。思い浮かぶだけでも、古くはノーザンダンサーから、サンデーサイレンスやウォーエンブレムもそうだし、シルバーチャーム、リアルクワイエット、スマーティージョーンズ、最近でいうとビッグブラウンなど、3冠達成を目前にして苦杯を舐めた馬たちは枚挙に暇がない。

3冠目のレースにおいて、あっと驚く大敗を喫する馬もいれば、ハナ差で僅かに勝利を逃してしまう馬もいる。ケンタッキーダービーとプリークネスステークスは勝ったものの、最後のベルモントステークスで敗れてしまった馬が11頭もいるのだ。1978年にアファームドが3冠を達成して以来、なんと30年以上もの間、アメリカでは3冠馬が誕生していないという現実がある。

なぜこのようなことが頻発するかというと、体調を維持することが難しいからである。2つは勝つことができても、3つ目が恐ろしく難しい。南関東の3冠はアメリカの3冠体系に似ていて、わずか2ヶ月の間に3つのレースが行われる。クラーべセクレタも、前走の東京ダービーで-9kgとキッチリ仕上がっていたように、今回のJDDに向けて体調がやや下降線を辿っていた。また、5連勝してきたことによる、目に見えない疲れもあったはず。

もうひとつ、レースを見ていて気づいたのだが、もしかするとクラーべセクレタは砂を被ることを極端に嫌うのかもしれない。最初の直線での仕草や、戸崎圭太騎手が外に出したがる動きを見ても、そうなのではないだろうか。そうなると、どうしても外を回らされることになり、距離ロスが多い競馬を強いられることになってしまう。これから先、さらに強い相手と戦っていくには、馬群の中でもジッと我慢できる強さを身につけなければならない。どれだけ強い馬にも課題はあり、そこにこそ成長の余地もある。

クラーべセクレタには、最強のダート牝馬として、地方と中央の垣根を越えるだけではなく、夢半ばで散ったホクトベガの分まで、世界へ羽ばたいていってほしい。

1998年ベルモントステークス

3冠目前のリアルクワイエットをハナ差で差し切ったヴィクトリーギャロップに乗っていたのは、前年にシルバーチャームで3冠を逃していたゲイリー・スティーブンス騎手。3冠を勝つことの難しさを、世界で最も知っているジョッキーなのではないだろうか。こういうレースを観ると、競馬は一瞬の油断も許されないスリリングなスポーツなのだと実感する。必見。

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アイビスサマーダッシュを当てるために知っておくべき3つのこと

Aibisu

■1■牝馬の活躍が目立つ
牡馬・せん馬  【2・5・6・78】 連対率8%
牝馬       【8・4・4・42】 連対率21%

過去10回行われたレース中、牡馬が勝ったのはわずかに2回。しかも、その2回は、あのスプリンターズSを制し、直線1000mコースのスペシャリストであったカルストンライトオによるもの。つまり、それ以外の牡馬は、このレースで牝馬に勝ったことがない。連対率を見ても圧倒的な差が生じている。

理由としては、以下の3つが考えられる。
①平坦コースで牝馬特有の切れ味を生かせる
②揉まれない
③牝馬は気を抜かずにガムシャラに走る

■2■ダート短距離血統の馬に注目
過去の連対馬を見ると、カリスタグローリー、サクラバクシンオー、Capote、スターオブコジーン、ウォーニングなど、ダートの短距離に強い血統の馬が並んでいる。このことからも、一気にアクセルを全開にしてトップギアに入ることのできる、後輪駆動のパワータイプが強いことが分かる。芝のスピードよりも、ダッシュするためのパワーが必要ということである。

■3■外枠有利というよりも
新潟直線1000mは外枠有利と言われるが、本当にそうだろうか。開催が進んで馬場の内側が傷んでくれば、外が走りやすいトラックバイアスが生まれることは確かだが、開幕週であれば馬場の内外は気にすることはない。それよりも、馬は埒(らち)を頼った方が走りやすいということである。直線だけの競馬は馬群が大きくバラけることが多く、他馬との間隔が開きすぎると、馬はフラフラして走りにくい。だからこそ、早めに埒(らち)を味方につけて突っ走った馬が有利ということになる。そういった意味では、手応えの良い馬が集まってくる外枠の方がレースはしやすい。

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砂の本

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「セレクトセール」とは、日本最大級の競走馬のセリ市である。今年は7月11日(月)、12日(火)の2日間にわたって、ノーザンホースパークにて行われる。億の値をつける当歳馬が登場したり、毎年のように、このセレクトセールの出身馬からG1ホースが誕生したりしている。今年の3歳世代で言うと、NHKマイルCを制したグランプリボスや弥生賞を勝ったサダムパテックらが、このセレクトセールの出身馬である。ちなみに、グランプリボスの購買価格は2700万円、サダムパテックは1200万円。決して高い馬ではなかったが、どこからでもチャンピオンクラスの馬が出現するという、セレクトセールの層の厚さを感じる。

今、私の手元には、「セレクトセール2011」のセリ名簿がある。この分厚いセリ名簿を手に持ってみると、ある種の無力感が私を襲ってくる。この名簿の中に載っている、1歳馬と当歳馬を合わせて528頭の中に、将来のクラシックホースやG1ホースがいるかもしれない。そう思って、種牡馬別に目星をつけてみたり、立ち写真を凝視してみたり、母系を過去まで遡ってみたりしても、どの馬が未来のチャンピオンなのか、一向に分からない。まるでボルヘスの書いた「砂の本」のように、ページをめくっても、めくっても、どこまでも無限にセリ名簿が終わらないような錯覚に囚われてしまうのだ。

自宅で眺めているだけでもそうなのだから、もし自分が実際に現場に行って、ウン千万かの自腹を切って、競走馬を買うことになったとしたら、どのような心持ちでこの名簿を手にするのだろうか。その心境を想像するだけでも、競馬の壮大さや奥深さが分かる。

セレクトセールに行ってみたいと思いつつ、結局、今年も参加することができなかった。来年こそはと念じつつ、今日、明日はグリーンチャンネルもしくはインターネットライブ中継(AM10:00~)を観ながら、このせり名簿を片手に楽しみたい。

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馬体が大きく変わってきたダノンカモン:5つ☆

■プロキオンS
アーリーロブスト →馬体を見る
いかにもダートの短距離馬らしい体つきで、舞台は適している。
ふっくらとはしているが、やや筋肉のメリハリが感じられず、仕上がりは今ひとつ。
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ケイアイガーベラ →馬体を見る
使い詰めで馬体が枯れていた春当時に比べると、休養を入れたことで良くなってきた。
とはいえ、まだ完調とは言いがたく、全体的に筋肉のメリハリが出てきてほしい。
Pad3star

スーニー →馬体を見る
重心が低く、筋肉が豊富につき、ダートの短距離馬の典型的な馬体を誇る。
もうひと絞りできそうだが、筋肉のメリハリもあって、全体のバランスも良い。
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ダノンカモン →馬体を見る
フェブラリーS後に休養を入れて、ここにきて馬体が大きく変わってきた。
全体に伸びを感じさせるようになり、今ならばマイルまで対応できるバランスの良さ。
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ナムラタイタン →馬体を見る
前走で不調を脱したように、表情を見ても、馬に走る気力がようやく戻りつつある。
欲を言えば、毛艶と筋肉のメリハリに物足りなさを感じるように、肉体的には今一歩。
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ワールドワイド →馬体を見る
芦毛ゆえの膨張感を割り引いても、柔らかい筋肉が豊富についていることが伝わってくる。
前後駆のバランスも良く、スピードで先行して、パワーでどこまで押し切れるか。
Pad4star

■七夕賞
アニメイトバイオ →馬体を見る
ヴィクトリアマイル時が最も力が漲って見えたように、使われて馬体が枯れてきている。
馬体全体に伸びはあるが、重心が低いことを考えると、2000mまでがベストだろう。
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イタリアンレッド →馬体を見る
いかにも牝馬らしい線の細い体つきで、前駆に比べトモの肉付きがやや物足りない。
気持ちの強さで走るタイプであり、一瞬の切れ味を生かせるレースになれば。
Pad3star

キャプテントゥーレ →馬体を見る
白さを増しているように、高齢になって毛艶は冴えないが、その分安定感は増している。
前後駆にはしっかり筋肉がついて、これなら多少のオーバーペースでも簡単には崩れない。
Pad4star

ケイアイドウソジン →馬体を見る
毛艶は全体的に良く、付くべきところに筋肉がついて全体のバランスも良好。
ただ、表情からは、疲れがあるのか、それとも夏バテなのか前向きさを感じない。
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コスモファントム →馬体を見る
今年の春当時に比べると、筋肉のメリハリから毛艶まで、あらゆる面で物足りない。
気持ちの勝ったタイプなので鉄砲は走るが、この仕上がりではどこまでか。
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シャドウゲイト →馬体を見る
この馬も9歳となり、さすがに衰えは隠せないが、全体のバランスは悪くない。
顔つきからは夏バテの気もあるが、この馬の力は発揮できるだろう。
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ダンツホウテイ →馬体を見る
胴部が短く、脚も長くないので、余計にコロンと映って、距離不安を感じさせる。
前駆に比べて、後駆の肉付きが今ひとつで、推進力に欠ける。
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マッハヴェロシティ →馬体を見る
夏場は悪くないのか、毛艶も冴えて、馬体が絞れて全体のバランスが良くなってきた。
その分、パワーに不足する感は否めないが、この馬の力は出せる仕上がりにある。
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Prokions2011wt

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「ROUNDERS」にたくさんの感想やメッセージを頂いています。

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新しい競馬の雑誌「ROUNDERS」が予約・発売されてから、およそ2ヶ月近くが経ちました。その間、たくさんの方々から感想やメッセージをいただきました。自分たちが読みたかった雑誌を創ったことが、これだけ多くの競馬ファンに受け入れてもらえたことに、この上ない喜びを感じています。正直に言って、全く売れないことも考えていたので、「こんな雑誌を待っていたんだよ!」という応援の声にどれだけ励まされたことか。おかげさまで、第2号も世に出せそうです。

頂いた感想やメッセージは私たちの宝物です。今回は特に、Twitter上に「ROUNDERS」を読んだ感想が溢れ、Twitterという媒体がちょっとした感動をつぶやくのに適したツールだということを再確認しました。Twitterのアカウントを持っている方は、ぜひ「ROUNDERS」を読んでつぶやいてみてください。ただ今回は、「ROUNDERS」を読んで感想を書いてくださったブログを一部紹介させていただきます。

競馬と真摯に向き合う本格派雑誌(「競馬ブログ オケラセラ」)
http://baji.cocolog-nifty.com/okera/2011/06/roun-4693.html

本当に馬券で勝ちたいなら 競馬を知ることが王道(「調教帰りの逍遥馬道で」)
http://meuple.blog3.fc2.com/blog-entry-788.html

よくこれだけ中身の濃い本を作れたとただただ感心するばかり。
(「★Love 浦河★-浦河町(北海道)移住体験記」)
http://ameblo.jp/ken1isbikerjp/entry-10896953573.html

冒頭4ページで魅せられてしまう(「若駒戦研究会」)
http://www.facebook.com/note.php?note_id=213963738624096&comments

たぶん私は何度も読み返すんでしょう^^(【血統フェスティバル】)
http://bloodfestival.livedoor.biz/archives/51932119.html

スポーツとしての競馬を再認識できた(「Please Don't Leave Me」)
http://stage-sykes.blog.so-net.ne.jp/2011-05-22-1

競馬好きの為の雑誌(「紫草の「力の限り、がんばります!!」)
http://ameblo.jp/sonobecity/entry-10918396334.html

日本競馬の歴史から見ても偉業(「楽園の彼方にあるものは…」)
http://svx2.blog103.fc2.com/blog-entry-471.html

熱い想いで作成された本(【勝ち組の勝利指針】)
http://melma.com/backnumber_61308_5202427/

この雑誌が競馬ファンにとってのバイブルになることを切に願います。
(「光流@競馬とAKBな日々」)
http://ameblo.jp/silverbullet324/entry-10931629663.html

今までなかった馬の雑誌です(飛べないペリカンのブログ)
http://ameblo.jp/gurekara/entry-10915762771.html

競馬に関わる全ての人が読んでくれたらいいのに(「馬事来風」)
http://82life.blog25.fc2.com/blog-entry-109.html

「ROUNDERS」は、「競馬は文化であり、スポーツである」をモットーに、世代を超えて読み継がれていくような、普遍的な内容やストーリーを扱った、読み物を中心とした新しい競馬の雑誌です。

創刊号の特集は「調教 馬と話す男たち」。サラブレッドの「調教」について、あらゆる視点から語っています。「調教」について詳しく知りたいという方にとっては、教科書代わりに使っていただけます。また、真剣に競馬について考える方にとっては、新たな気づきもあるでしょうし、サラブレッドがもっと愛おしいと思えるかもしれません。あなたにとって、「ROUNDERS」が新しい競馬の世界観への第一歩となることを願います。

特集ページの無料サンプルはこちらからご覧ください↓
*表示に時間が掛かる場合があります。

目次
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特集第1部 「馬は人のために走る」 治郎丸敬之
P009010
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特集第2部 「馬はどんな夢を見ているのだろう」 橋田俊三
P018019
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特集第3部 「馬を再生させ、成長させる」 木村忠之の仕事
P022023
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特集第4部 「栗東トレセン極道」 久保和功に訊く
P030031
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特集第5部 「調教のすべて」 治郎丸敬之
P1181231
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「ROUNDERS」(全156ページ)を1,995円(税込み、送料無料)でお分けいたします。
*大変申し訳ありませんが、振込み手数料は各自でご負担いただきますのでご理解ください。

プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

*おかげさまで完売いたしました。

ご注文方法
Step1メールフォームにてご注文をしてください。
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Step2ご注文確認メールが届きます。
Step3お届け先住所に「ROUNDERS」が届きます。
*振込み用紙を同封しますので、商品到着から5日以内に指定の銀行口座にお振込みください。
*振込み手数料は各自でご負担いただきます。

*おかげさまで完売いたしました。

まだ第1歩を踏み出したばかりの雑誌ですが、より良い競馬の世界を目指して、これからも創り続けていきますので、応援してください。お読みいただいたご感想やご意見など、教えてくださると嬉しいです。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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理想のサラブレッドによる理想的なレース(後編)

武豊騎手は、「アメリカの超一流馬に共通した特徴」とも書いているが、かつて日本にもそういう馬がいた。クロフネである。決して脚を溜めてビュッと切れるタイプではないが、大きなフットワークで、どこまで行ってもバテない馬であった。芝のレースでもNHKマイルCを勝ってはいるが、その特長を生かすにはダートという舞台は最適であった。

たった2戦しかダートを走ることはなかったが、武蔵野Sは9馬身差の圧勝で、1600mを1分33秒3という日本レコード。ジャパンカップダートは7馬身差をつけて、2100mを2分5秒9という世界レコードである。最初からダートだけを走っていたら、この馬は1度たりとも負けなかっただろう。それぐらい、日本で走ったダート馬の中ではポテンシャルが抜けていた。過去のどの最強ダート馬と比べてもだ。

アメリカの超一流馬では、マンノウォー、セクレタリアト、シービスケットなど、他馬を圧倒する天性のスピードがあり、スタートしてから脇目も触れることなくガンガン飛ばし、勝負所でも自ら動き、他馬が脱落していく中でも、最後は気持ちでもうひと伸びして突き放す。アメリカの超一流とされる馬のほとんどは、そうして大レースを勝ってきた。

大昔の名馬ばかり挙げても実感がないという方には、私の思い出の中でのアメリカの超一流馬を紹介したい。スキップアウェイという1997年のブリーダーズカップクラシックを勝った超一流馬。決して良血とはいえない安馬だったにもかかわらず、アメリカ競馬の頂点まで登り詰めた馬である。日本の競馬がまさにこれから世界へと向かおうと意気込んでいた時代だけに、おそらく武豊騎手にとっても、アメリカの超一流馬の中の1頭として数えられているに違いない。有り余るスピードと前向きな気性で他馬を圧倒する様は、“スキッピー”という愛称からは程遠く、これぞアメリカの超一流馬という走りで、今でも記憶に鮮明に残っている。

武豊騎手はサイレンススズカを理想的なサラブレッドと呼んだ。ディープインパクトやオグリキャップなど数々の名馬の背を知る武豊騎手が、である。なぜかというと、たとえば2000mの芝のレースにおいて、前半の1000mを58秒台、そして後半を同じく58秒台でまとめられる馬こそ、理想のサラブレッドだと武豊騎手は考えたからである。

「競馬は、最後にいい脚を残したいから、前半を抑えていくことを考えるわけじゃないですか。でも、本当に理想的な競馬はいきなり先頭に立って、最後もいい脚を使う。これができる馬が理想のサラブレッドなんです。つまり、負けようがない」

理想のサラブレッドによる理想的なレース。その完成を観ることは遂に叶わなかったが、まだ彼はあきらめてはいないのだろう。ジョッキーとしてはあらゆるものを手に入れたはずの武豊騎手が、己の肉体に鞭を入れ、馬の背に跨り続けている理由はここにあるのかもしれない。サイレンススズカやクロフネがターフから去った今、スマートファルコンに私たちの夢は託された。

関連リンク
「ガラスの競馬場」:理想のサラブレッドによる理想的なレース(前編)

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プロキオンSを当てるために知っておくべき3つのこと

Prokions

■1■1番人気が圧倒的に強い
初夏の阪神開催に移った2000年以降、過去10年間で1番人気は【5・4・1・0】と連対率90%という圧倒的強さを誇る。これはが実績馬に有利な別定戦であることが最大の理由である。だからといって1番人気を買えばよいというのは早計で、実績馬がそれほど重い斤量を背負わされないため、力のある馬が順当に勝つというのが本当の意味である。

■2■先行・差し馬向きのレース
12.0-10.3-11.1-12.1-12.3-12.5-12.7(33.4-37.5)H
12.3-10.5-11.5-12.0-11.8-11.6-12.6(34.3-36.0)H
12.2-10.6-11.1-11.7-11.9-12.1-12.3(33.9-36.3)H
12.0-11.0-11.5-11.7-11.6-12.0-12.2(34.5-35.8)H
12.3-10.1-11.0-11.9-12.1-12.4-12.9(33.4-37.4)H
12.0-11.0-11.6-11.8-11.6-11.7-12.3(34.6-35.6)H
12.3-10.8-11.5-11.8-12.1-11.8-12.4(34.6-36.3)H
12.1-10.9-11.4-12.1-12.0-11.4-11.9(34.4-35.3)M

過去8年、ほぼ例外なくハイペースに流れていて、前に行く馬にとってはかなり厳しいレースとなる。それでも先行馬が活躍しているのは、阪神1400mダートコース(内回り)の最後の直線が352mと短いからである。後ろから行く馬向きの展開になるにもかかわらず、意外と直線が短くて差し切れないという現象が起こるのだ。逃げ馬にとっては苦しいレースだが、かといって追い込み馬も届かないという、先行・差し馬向きのレースとなる。

■3■外枠が有利
阪神1400mダートコースはスタート地点が芝となっていて、外枠から走る馬の方が芝を走る距離が長い。そのため、外枠に入った馬(特に先行馬)は、内枠に入った馬に比べ、スピードに乗りやすいという利点が生じる。先行・差し馬向きのレースと前述したが、特に外枠に入った先行馬には要注意である。

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理想のサラブレッドによる理想的なレース(前編)

「ダートのサイレンススズカみたいですね」

2011年の帝王賞を9馬身差、しかもノーステッキで制した後、勝ったスマートファルコンを称して、武豊騎手はこう語った。その言葉には、逃げて圧勝したということ以外に、深い意味が含まれている。下手に抑えてタメ逃げをするよりも、他馬がついて来られないほどのペースで飛ばした方が持ち味を発揮できる。オーバーペースがマイペース。そう、あのサイレンススズカのように、武豊騎手が理想的と考える競馬ができる馬という意味である。

スマートファルコンの凄いところは、道中をハイペースで飛ばしたほうがしまいまでしっかりとした脚でまとめられること。アメリカの超一流馬に共通した特長がそれなので、いよいよそういう馬になったのではないかと感じています。(「武豊オフィシャルサイト」より)

ここで武豊騎手が書いている「道中をハイペースで飛ばしたほうがしまいまでしっかりとした脚でまとめられる」には多少の語弊があるので、補足させてもらいたい。

サラブレッドは1ハロン15秒より速い時計で走ると、その分、無酸素系のエネルギーを消費してしまい、体内にカルシウムイオンが放出され、筋肉が収縮するとされている。速いペースで走れば走るほど、後半にかけて筋肉に疲労が残り、思うように走れなくなってゆく。だからこそ、理想的なペース配分とは、いかにレース終盤までエネルギーを温存して走るかということになる。つまり、肉体的なことだけを考えると、個体差こそあれ、道中をハイペースで飛ばしたほうが良いという馬は存在しない。

しかし実際には、道中をハイペースで飛ばしても、エネルギーを終盤まで温存したと同じくらい、最後までスピードが落ちない馬がいる。サラブレッドは馬体を伸縮させて走るのだが、こういった馬はスピードに乗るほどにフットワークが大きくなっていき、まるで慣性の法則に則るかのように、そのフットワークをゴールまで保つことができるのだ。無尽蔵なスタミナや強靭な筋力という肉体的な特性に支えられていることは間違いない。道中をオーバーペースで飛ばしても、最後までフットワークが乱れないという、超一流馬しか持ち合わせない稀な特長である。

もうひとつ、肉体と精神はつながっているため、たとえペースが速くても、リラックスして走れる方が、スピードが落ちないという馬がいる。たとえば、サイレンススズカは後ろから突かれるような逃げ方だと興奮してしまい、また前に馬がいる形だと追いかけたくてウズウズしてしまったという。その馬の肉体、精神に合ったリズムの走りができるからこそ、余計なスタミナを奪われることなく、最後の直線に向くことができる。他馬を大きく離すことで、リラックスして走ることができるということだ。

(後編に続く→)

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フルアクセル、パドトロワ共にはち切れそうな馬体:5つ☆

■ラジオNIKKEI賞
カフナ →馬体を見る
前駆が勝っていて、キングカメハメハ産駒らしく、パワーに溢れている。
その分、トモの実の入りが物足りないが、全体的としては力強い立ち姿。
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ショウナンパルフェ →馬体を見る
成長途上という感があり、まだ体に芯が入っておらず、線の細さが残る。
毛艶も冴えないように、日本ダービー後の体調は良くて平行線か。
Pad3star

フルアクセル →馬体を見る
全身の筋肉がはち切れそうなばかりで、毛艶も良好で、好調さが伝わってくる。
アバラも浮いているように、仕上がりも良く、馬体の完成度も高い。
Pad5star

フレールジャック →馬体を見る
キャリアは2戦と浅く、肉体的にも全体に幼さを残している。
全体のバランスは良く、素質は高いのは確かだが、初重賞挑戦でどこまで。
Pad3star

プランスデトワール →馬体を見る
スキーパラダイスの仔とは思えないほど、馬体全体がゆったりとした造り。
気性が落ち着いてくれば、中距離でこそ活躍できそうな馬体に映る。
Pad4star

マイネルラクリマ →馬体を見る
毛艶も良く、全身に筋肉がしっかり詰まって、好調さが伝わってくる。
いかにもマイラーの馬体なので、中山の1800mというスタミナを問われる舞台がどうか。
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Radionikkeisyou2011wt

■函館スプリントS
アンシェルブルー →馬体を見る
重心が低く、牝馬らしからぬ力強さを感じさせるが、今回は少し太め残りか。
前走のヴィクトリアマイル後に馬体を緩めたのか、仕上がりは前走の方が上であった。
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カレンチャン →馬体を見る
線の細い、いかにも牝馬らしい馬体で、オープンクラスではパンチ不足は否めない。
それでも、ここまで走っているのは、父から目に見えない形でパワーを受け継いでいるからか。
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クリアンサス →馬体を見る
まだ3歳馬らしい、若さをうかがわせる馬体だが、いかにもバネがありそう。
しっかりと立てているし、馬体が成長してくれば、将来は楽しみが広がる。
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ケイアイアストン →馬体を見る
馬体には伸びがあるが、筋肉のメリハリという点においては、あと一歩という感じ。
表情からも気性の激しさが伺えるので、スムーズにレースが運べることが好走の条件。
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パドトロワ →馬体を見る
回避したCBC賞の時も素晴らしい馬体だったが、今回は同じかそれ以上の出来。
太く映るのは体型で、毛艶も良く、全身に筋肉がしっかりと付き、パワーが漲っている。
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ヘニーハウンド →馬体を見る
天性のスピードがあるのだろうか、馬体だけを見ると、未完成で幼さを残している。
スピードを生かしつつも、馬体が成長してくれば、さらなる活躍が期待できる。
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ベイリングボーイ →馬体を見る
首の長さが目立つように、全身において線の細さがあり、力強さに欠ける馬体。
筋肉のメリハリはあるが、まだ付くべきところに筋肉が付いていない状態。
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マジカルポケット →馬体を見る
フックラとして、毛艶も良く、休養を挟んで、体調自体は回復してきている。
あとはもう少し、全体にメリハリが出てくれば、このクラスでも通用するはず。
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Hakodatess2011wt

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「優駿」にて書かせていただきました。

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雑誌「優駿」(7月号)にて、安田記念の回顧を書かせていただきました。馬券が当たっただけではなく、「優駿」にも寄稿させていただくことになり、今年の安田記念は一生忘れられないレースになりそうです。個人的には、「ROUNDERS」を紹介していただいた恩を少しでも返せればという思いで一杯です。チャンスをくださった「優駿」関係者の皆さま、ありがとうございました。

ところで、「優駿」を一読していると、次第に自信を喪失していく自分に気づきました。他の執筆者たちの書く回顧やエッセイを読んで、もし私だったら、こんな素晴らしい内容が書けるだろうか。そう自問していくと、段々と先に読み進めるのが苦しくなってきました。その苦しさは、写真家である故今井壽恵さんの書かれた一文を読んだ瞬間、最高潮に達しました。

自由奔放の時 ―仲間意識の強い行動は、群れをつくって駆けたり草を食べたりしている。 先頭で走ろうがビリになろうが、一所懸命で楽しい。

それは対象への距離の問題だということに気づかされたのです。私はこれまで競馬という対象を競馬ファンの視点から見続けてきました。競馬に関する膨大な量の書籍を読み漁り、多くの時間を競馬について考えることに費やしてきました。誰よりも、と言えるだけの自負はあります。しかし、対象への距離という点においては、遠かったことを否定できません。いつも塀の外から背伸びをして、時には望遠レンズを使って、競馬を観てきたのですから。

対象に接近しないと書けないことがある。
もっと対象に近づかなければ。
そう強く、意を決しました。

Yusyun201107
日本ダービーの激闘が伝わってくる誌面になっていますので、ぜひ近くの書店にて「優駿」7月号を手に入れて、読んでみてください!

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