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厳しいレースがサラブレッドを育てる

Tennosyoaki2011 by mkoichi
天皇賞秋2011-観戦記-
シルポートの宣言どおりの大逃げによって、前半1000mが56秒5という激流が作り出された。時計が出やすい硬い馬場であったことを考慮に入れても、どの馬にとっても息の入らない極限の流れ。厳しさという点においては、2008年にウオッカが勝利したレースに似ている。あの時もそうであったが、こういうレースでこそ馬の真価が問われる。このペースを追走し、掲示板に載るような走りができた馬は総じて強い。たとえ今日は負けたとしても、次走以降での好走が期待できる。厳しいレースがサラブレッドを育てるのだ。

勝ったトーセンジョーダンは潜在能力をようやく開花させた。ぶっつけで臨んだ宝塚記念こそ凡走したが、立て直した札幌記念をひと叩きされて、究極の仕上がりにあった。N・ビンナ騎手も速いペースの中団につけて、上手く流れに乗っていた。最後は馬場の良い外側に持ち出されると、弾けるように伸び、後ろから迫ったダークシャドウを抜かせなかった。3歳時から活躍を期待されたものの、脚元の関係からなかなか思うようにレースを使えなかった素質馬が、何度もG1レースの壁に弾き返されながらも少しずつ力をつけ、大一番で最高のパフォーマンスを見せてくれた。ここ最近は調教での動きも目立っていたように、陣営もトーセンジョーダンの成長に確かな手応えを感じていたのではないだろうか。これだけのレースができたのだから、ジャパンカップでも有馬記念でも十分に力は通用する。あとは激しいレースの反動をいかに癒すことができるかどうかにかかっている。

ダークシャドウは最高につくり上げられた馬体でレースに臨んだが、あと一歩及ばず、敗れてしまった。最後の直線の入り口で一瞬前が壁になるロスはあったが、最後はステッキを嫌がって尻尾を振っていたように、初めて味わう厳しい流れに苦しがって逃げようとしていた分の負けである。前走の毎日王冠が楽なレースだったことも伏線とはなっているが、最後まで踏ん張ることができなかったのは残念である。こういう癖を出す馬は、また次のレースでも同じように反抗して、ファイトしなくなる恐れがある。ステッキを使わずに追う方が良いのかどうか分からないが(だとすれば福永騎手からの乗り替わりが裏目に出た)、能力の高さ自体は証明されたのだから、たとえ距離が2400mや2500mに伸びたとしても、チャンスは十分にあるだろう。

ペルーサは昨年と同様に後方を追走し、最後の直線に賭けてハマった感が強い。とはいえ、これだけのペースを追走して差してきたのだから、この馬も強い。今年春は前に行く競馬を試してみたが、やはり後ろから自分のリズムで走る方が合っているようだ。横山典弘騎手もこれからはこの形で行こうと心に決めたことだろう。

ブエナビスタは積極的な競馬をして、進路が塞がるロスがあったが、最後まで伸びて4着。マイナス10kgと仕上がりは良く、現時点での力は出し切っている。年齢的なものもあり、どうしても肉体的、精神的な衰えは隠せない。それでもこの走りができるのだから頭が下がる。およそ2年間にわたって、一線級の古馬(牡馬)に混じって勝ち負けを繰り返してきたことを最大限に評価したい。この秋、G1レースを勝ち切れるイメージは湧かないが、それでもこの馬こそが史上最強の牝馬である。

トゥザグローリーは休み明けにもかかわらず見せ場を作った。福永祐一騎手がこの馬を選んだのかどうか分からないが、春ラスト2走の凡走を覆すような走りに、改めてこの馬の強さを認識した。道中のポジションや追い出しのタイミングも見事であった。やや細く映ったように、きっちりと仕上がってはいたが、ひと叩きされた次走はさらに期待が持てる。広々とした東京競馬場で行われるジャパンカップ、パワーが要求される暮れの中山競馬場の有馬記念、どちらでも良いだろう。

宝塚記念馬アーネストリーは、大外からの発走に加え、ハイペースに巻き込まれてしまったことによって大敗を喫した。ここまで大きく負けてしまったということは、体調自体も万全ではなかったのだろう。春のシーズン最後にある宝塚記念でピークに仕上げた馬を天皇賞秋で再び勝たせるのは難しい。体調を維持するには間隔が長すぎるし、つくり直すには短すぎる。

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理想的な馬体ダークシャドウ:5つ☆

■天皇賞秋
アクシオン →馬体を見る
いつも立派に見える馬だが、今回はやけに線が細く映る。
夏場を使ってきた影響なのか、引き締まってはいるが、トモが寂しくもある。
Pad3star

アーネストリー →馬体を見る
筋骨隆々の好馬体だが、宝塚記念に比べると、やや腹回りに余裕を残している。
前走はこのような感じの馬体で結果を出しているだけに問題ないか。
Pad4star

エイシンフラッシュ →馬体を見る
いつも通り、全体のアウトラインの美しい、理想的な馬体を誇る。
休み明けでもキッチリと仕上がっているので、あとは闘争心が戻ってきているかどうか。
Pad4star

ジャガーメイル →馬体を見る
久しぶりの前走を叩いたが、まだ腹回り余裕があるように完璧な仕上がりではない。
馬体の構造は中長距離向きだけに、2000mの距離はこなせるはず。
Pad3star

ダークシャドウ →馬体を見る
前々走、前走とやや余裕を残してつくっていたが、今回はさすがに仕上げてきた。
全体のバランス、筋肉のメリハリ、毛艶の良さ、どれを取っても理想的な馬体。
Pad5star

トゥザグローリー →馬体を見る
休み明けになるが、毛艶も良く、馬体に太め感は全くない。
ただ、細く映るので、馬体が回復していないのか、この馬らしい力強さはない。
Pad3star

トーセンジョーダン →馬体を見る
この馬の体型的なものだが、どうしても太く映るし、毛艶もあまり良くない。
夏場に比べると、仕上がりに不安はあるので、最終追い切りでどこまで。
Pad3star

ブエナビスタ →馬体を見る
最近、力強く見せるようになってきたが、今回は全体のバランスが悪い。
冬毛が出始めているようにも映り、昨年秋のような出来にあるかどうか疑問。
Pad3star

ペルーサ →馬体を見る
ズングリとした体型になってきているように、パワー優先に変化してきた。
距離は2000mあたりがベストなので、仕上がりの良さを生かしてどこまで。
Pad3star

ミッキードリーム →馬体を見る
夏場から使い込まれているが、疲れも見せず、特に前駆が盛り上がって力強い。
好調を維持しているので、あとはこのメンバーに入ってどこまで通用するか。
Pad4star

ローズキングダム →馬体を見る
あまり良く見せない馬で、今回も変わり栄えなく、線の細さは否めない。
それでも気持ちで走る馬であり、2000mはベストであり、好条件は揃っている。
Pad3star


Tennosyoaki2011wt

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「ROUNDERS」vol.2の先行販売を開始します。

Hyosiimgvol2

11月12日(土)の公式発売に先行して、「ROUNDERS」vol.2の販売を開始します。今回、ご予約いただきました方には、11月1日(火)より順次、お申し込み順に送らせていただきますので、誰よりも早く、確実にお読みいただくことができます。

「ROUNDERS」は、「競馬は文化であり、スポーツである」をモットーに、世代を超えて読み継がれていくような、普遍的な内容やストーリーを扱った、読み物を中心とした新しい競馬の雑誌です。

第2号の特集は、「ジョッキー 馬5騎手5の時代」です。かつて競馬がギャンブル一辺倒だった時代、騎手は単なる記号に過ぎませんでした。勝てば馬が賞賛され、負ければ騎手に罵声が浴びせられました。もう今はそういう時代ではありません。競馬は人間と馬が呼吸を合わせて行う美しいスポーツです。競馬がスポーツである以上、騎手も馬と同様にアスリートです。そんな騎手たちの技術や考え方に注目しないわけにはいきません。

この10年間において、日本の競馬界では大きな変化が起こりました。圧倒的な性能を誇っていたサンデーサイレンスの直仔たちによる競馬が終焉し、レースにおける各馬の能力差は次第に縮まりつつあります。また、地方競馬や海外の競馬から一流騎手たちが流入したことで、新しい勝ち方やレースの形が生まれました。そういう時代だからこそ、「ジョッキー」の存在がより重要になってきているのです。

各特集記事や連載記事については、これから少しずつ詳しく語っていくつもりですが、まずは「ROUNDERS」を手に取って、読んでみてください。一緒に雑誌を創ってくれたgachalingoさんによると、「創刊号以上に読み応えがあります」とのこと。創刊号もかなり力を入れて作ったのですが、今回はそれ以上を目指した結果、なんと8ページも増量してしまいました。読み捨ての競馬雑誌ではありませんので、ぜひゆっくりと読んでみてください。

特集ページの無料サンプルはこちらからご覧ください↓
*表示に時間が掛かる場合があります。

目次
Rounders02_mokuji
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特集1 Portrait of Jockeys 文 治郎丸敬之 イラスト 塩井浩平
Rounders02_sp01
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特集2 ジョッキーの光と影 赤見千尋
Rounders02_sp02
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特集3 藤井勘一郎インタビュー 大海を知るジョッキー
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特集4 ラップで読み解く騎手の資質 半笑い
Rounders02_sp04
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特集5 馬楽のすすめ 上坂由香
Rounders02_sp05
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特集6 一流の騎手とは 治郎丸敬之
Rounders02_sp06
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Hyosiimgvol2

「ROUNDERS」(全165ページ)を1,995円(税込み、送料無料)でお分けいたします。
*大変申し訳ありませんが、振込み手数料は各自でご負担いただきますのでご理解ください。


今回、「ガラスの競馬場」より直接お申し込みいただいた方には、「ROUNDERS」執筆陣による、お勧めの競馬本を紹介した「文化、スポーツとしての競馬を深く知るための30冊」というパンフレットをプレゼントします。「ROUNDERS」vol.2を読み終わったあと、他にも競馬の本を読みたくなったときの参考にしてくだされば幸いですし、このパンフレットを読むだけでも、たくさんの競馬本を読んだ気になれますよ。

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プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

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ご注文方法
Step1メールフォームにてご注文をしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。
Step2ご注文確認メールが届きます。
Step311月1日(火)以降にお届け先住所に「ROUNDERS」が届きます。
*振込み用紙を同封しますので、商品到着から5日以内に指定の銀行口座にお振込みください。
*振込み手数料は各自でご負担いただきます。

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より良い競馬の世界を目指して、これからも創り続けていきますので、応援してください。お読みいただいたご感想やご意見など、教えてくださると嬉しいです。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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オルフェーヴル3冠制覇記念壁紙無料プレゼント!

Orfevrewpimg

オルフェーヴルの3冠制覇を記念して、菊花賞の壁紙を無料でプレゼントします。

歴史的瞬間から数日経ち、クラシックの3つのレースを振り返ってみると、オルフェーヴルの圧倒的な強さを改めて感じます。その勝ちっぷりは、これまでの3冠馬たちを凌駕しています。あのシンボリルドルフでさえ、日本ダービーは道中なかなか前に進んで行かず、岡部幸雄元騎手の脳裏に敗北の文字がよぎったほどでした。あのディープインパクトでさえ、菊花賞の最初のコーナーでは武豊騎手が立ち上がってしまうほどに引っ掛かり、観ている者をもヒヤヒヤさせました。どれだけ強い馬であっても、3冠制覇の道のりは決して平坦ではなかったのです。

ところが、オルフェーヴルは皐月賞、日本ダービー、菊花賞と全てのレースで最後は手綱を緩める余裕を見せて勝っているのです。着差以上の力差を見せつけて同世代のメンバーを完封。3冠を獲ることが終着点ではなく、その先につながってゆく旅の途上であることをも予感させてくれる見事な勝利でした。最後のコーナーで大外を回って加速していく姿を観て、メジロマックイーンのスタミナとステイゴールドの気の強さに支えられた、在りし日のサッカーボーイが、空を飛んでいるような錯覚を味わいました。まさに日本近代競馬の結晶が誕生したのだと思います。

今回の壁紙も 、あのPhotostudとのコラボレーションになります。Photostudは2006年、2008のJRA大賞パンフレットの表紙を飾った競馬デザインユニットです。雑誌「優駿」での毎月の連載もハイクオリティの作品ばかりでした。新しい競馬の雑誌『ROUNDERS』では、見開きの「Premium Gallery」も飾ってくれています。
*Photostudの最新情報MIXIページはこちら

壁紙は2サイズ(「1280*800通常版」と「1366*768ワイド版」)で用意しております。ご希望の方にはどちらのパターンも差し上げますので、お気軽にお申し出ください。また、壁紙をプレゼントさせていただくにあたって、今年10周年目を迎えた「ガラスの競馬場」に対する感想やご意見を教えてください。

■応募方法は以下の通りです
件名を「オルフェーヴル3冠制覇記念壁紙無料プレゼント」とする。
本文に、
①ご希望のサイズ「1280*800通常版」もしくは「1366*768ワイド版」必ずご記入ください。
②「ガラスの競馬場」に対するご意見やご感想も教えてください。
③掲載させていただく際のハンドルネームを教えてください。

内容が確認でき次第、壁紙画像(JPG)を添付して返信いたします。

→ご応募はこちらから

・応募期間は12月31日(土)までとさせていただきます。
・メールアドレス(個人情報)を第三者に開示をすることは決してありません。
・画像の著作権はPhotostudが所有します。また、商用目的の無断複製、転載を禁止します。

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東京芝2000m

Tokyo2000t1

改修前の東京2000mのコースは、スタート地点から最初のコーナーまでの距離が極端に短く、急激に左に曲がることから、外枠に入った先行馬は非常に不利であった。コーナーを回りながらのポジション取りになるため、先へ行こうと思うと遠心力で外へ外へと振られてしまい、1番と10番に入った馬とでは約1秒のタイム差があると言われていたぐらいである。

しかし、平成14年の改修によって、東京競馬場の2000mコースは生まれ変わった。スタートから最初のコーナーまでの距離が23m延長されたことにより、スタートしてから各馬がスムーズに最初のコーナーに入って行けるようになったのだ。このことにより、各馬(騎手)が力を出し切れるコースへと一変した。さらにゲートを外目に置くようになったため、外枠の馬も最初のコーナーへゆったりとロスなく入れるようになり、内外の有利不利はほとんどないと考えてよい。そうはいっても、10番手以内のポジションを確保するためには、やはり内の方が乗りやすいのは確かである。

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負けることで強くなった

Kikkasyo2011 by M.H
菊花賞2011-観戦記-
曇天の中、今年の菊花賞はなんとか良馬場で行われた。フレールジャックが先頭を奪うまさかの展開で幕を開け、前半1000mが60秒6、中盤が62秒1、後半が60秒1という中弛みの極めて少ない、平均的なペースでレースは流れた。ペースが緩くならなかったことにより、引っ掛かる馬もそれほど目立たず、全体的に実に綺麗なレースとなった。最終コーナーではオルフェーヴルが満を持して先頭に立ち、2着馬に2馬身半差をつける圧勝で、ディープインパクト以来となる、史上7頭目の3冠馬に輝いた。

過去の3冠馬に比べ、オルフェーヴルが異色なのは、最初から強かったわけではなく、クラシックの直前から急激に強くなってきた点にある。非凡な脚を見せてはいたが、やんちゃな気性が災いして、真っ直ぐに走らなかったり、引っ掛かったりして、どうにも勝ち切れないレースが続いた時期があった。一転して、オルフェーヴルの肉体面と精神面における成長が噛み合ったスプリングS以降は、他馬を寄せ付けない走りを見せて、5連勝で3冠馬に昇り詰めた。負けることで強くなってきた馬なのである。負けたことのない馬、少ない馬は実は危うい。弱点を克服してきたゆえの強さ。この強さこそが、世界の舞台で最後にものを言うのである。

池添謙一騎手にとって、勝負のポイントは1周目のスタンドをどのように回ってくるかにあった。下り坂で勢いがついてしまうことやスタンドからの大歓声の影響で、勝つために極限にまで仕上げられた馬はどうしてもスイッチが入りやすい。勝負所はここではなく先であることを馬に伝えつつ、ロスを最小限に抑えなければならない。私が見る限りにおいて、このポイントを池添謙一騎手は見事に乗り切った。一瞬、口を割って引っ掛かる素振りを見せたが、すぐに落ち着かせて、スタンド前では馬群の中で折り合わせることに成功した。

この時点で、オルフェーヴルが身体をしっかりと伸縮させて走る様子を感じて(見て)、池添謙一騎手も私も半ば勝利を確信した。それ以降、池添謙一騎手の手綱は終始緩んだままで、人馬一体の境地で3冠の舞台を走っていた。最終コーナーを回るときの脚は、過去の3冠馬たちのそれと同じく圧巻。まるで他馬とは脚の速さが違うと言わんばかりの加速力であった。最後は抑える余裕もあったように、見た目以上の楽勝であり、馬に負担を掛けないよう、池添謙一騎手も最後は流すようにしてゴールさせた。これだけのプレッシャーの中で、ひとつのミスもしなかった池添謙一騎手には拍手を送りたい。

ウインバリアシオンは最短距離を通って勝ちにいく競馬をした。母父にストームバードが入っているため、血統的には決してスタミナタイプではないのだが、今日のパドックでも恐ろしいほどに落ち着いて歩いていたように、気性的にはステイヤーなのだろう。そんなウインバリアシオンの良さを最大限に生かした、安藤勝己騎手のファインプレーであった。これでダービーも菊花賞も2着と惜しい結果となったが、相手が悪かったとしか言いようがない。まだ成長の余地を残した馬体だけに、もし有馬記念に出走してくるようであれば楽しみはある。

3着に突っ込んだトーセンラーも力を出し切った。距離が伸びて良いタイプではなかっただけに、かえってこの馬の強さを確認させられた。2000m前後の適距離に戻れば、古馬に混じっても十分に通用するはずである。サダムパテックは、オルフェーヴルに勝つならこういうレースという乗り方をされたが、最後は力尽きてしまった。明らかに距離が長かった。ハーバーコマンドは14番人気ながらも4着と大健闘した。園田の木村健騎手にはいつも驚かされる。偶然の好走ではなく、木村健騎手の鞍ハマリの良さが出た騎乗であった。

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天皇賞秋を当てるために知っておくべき3つのこと

Akiten

■1■前から10番手に付けられる馬
平成14年の改修によって、東京競馬場の2000mコースは生まれ変わった。スタートから最初のコーナーまでの距離が23m延長されたことにより、スタートしてから各馬が比較的スムーズに最初のコーナーに入って行けるようになったのだ。さらにゲートを外目に置くようになったため、最初のコーナーに各馬が殺到して、馬群が詰まってしまうということが緩和された。

最初のコーナーへの先行争いが緩和されたことにより、ハイペースが常であった天皇賞秋が平均ペースになりやすくなった。サンデーサイレンス産駒のワンツーフィニッシュ(平成16年、17年においてはサンデーサイレンス産駒のワンツースリー)が目立つように、「瞬発力」が求められるレースに様変わりしたということである。牝馬の活躍が目立つようになったのもここに理由がある。

馬場がまだ軽さを保っている時期ということも含め、前に行ける馬でないと、もう少し具体的に言うと前から10番手に付けられなければ、勝つことは難しい。

■2■穴は夏競馬を使ってきた馬から
かつては天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念が古馬の王道であったが、最近は3戦全てに全力投球する馬は珍しくなった。ひとつのG1レースを勝つことによる消耗が激しくなったことに加え、良い意味でも悪い意味でも各路線が分業化されたことにより、それぞれの有力馬がどこかのレースに照準を絞るようになった。

そのため、実績馬であっても天皇賞秋にはビッシリ仕上げてこない馬もいるため、ここがピークになるように夏競馬を使われてきた伏兵馬が台頭することもありうる。たとえば、2005年を制したヘヴンリーロマンスなどはその典型で、2006年のスウィフトカレント、そして2007年のアグネスアークなどが激走して穴を開けた。特に札幌記念はG1の登竜門でもあり、ここを好走してきた馬には注目しておきたい。

■3■宝塚記念とは直結しない
同じ中距離で行われる春と秋のG1レースである宝塚記念と天皇賞秋であるが、意外なことに勝ち馬が直結しない。過去10年でこの2つのレースを連勝した馬はテイエムオペラオーのみである。その理由としては、以下の2つが考えられる。

ひとつは2つのレースで勝ち馬に求められる資質が違うということ。6月の阪神競馬場で行われる宝塚記念は、ほぼ洋芝100%に近い力の要るオーバーシード芝で行われるため、勝利を手にするには何よりもパワーが求められる。それに対し、10月の東京競馬場で行われる天皇賞秋は、ほぼ野芝100%に近い極めて軽い馬場で行われるため、勝ち馬には何よりも軽いスピードが要求される。全く反対のベクトルを持つ資質が問われるだけに、宝塚記念と天皇賞秋を2つとも勝つのは至難の業である。

ふたつ目は、宝塚記念と天皇賞秋との間がわずか4ヶ月しかないということ。シーズンオフに近い宝塚記念を勝つということは、一滴も残らず春シーズンの力を使い果たしてしまったということを意味する。そこからわずか4ヶ月の間で、疲労を回復して、秋のG1シリーズ初戦である天皇賞秋に万全の体調で臨むことはなかなか難しい。見た目は出来ていても、目に見えない疲れが残っていたり、精神的な消耗が回復していなかったりすることは案外多い。

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ありがとう、オルフェーヴル。

Kikkasyo01

京都競馬場まで菊花賞を観戦しに行ってきました。途中、中之島と中書島を間違えるアクシデントはあったものの、なんとかお昼過ぎまでには競馬場までたどり着き、久しぶりにゆったりと競馬を楽しみました。異常な熱気を予想していたのですが、意外にも人は少なく、まるで普通のG1レースのようでした。たぶん、普通の人にとっては普通のG1レースなのですね。少し拍子抜けしながらも、京都競馬場を訪れたときには必ず立ち寄っている場所に行きました。

Kikkasyo03

『競馬ブック』の「おもひでの名勝負」にライスシャワーの菊花賞を書こうか迷ったぐらい、私にとって彼はおもひでの名馬です。たくさんの競馬ファンがお参りしているようで、ライスシャワーの石碑の前にはいつもたくさんの花や人参が供えられています。本日の菊花賞のために特別に作られた「3冠馬の蹄跡」というパンフレットも誰かによって立てかけてあり、素敵だなあと思いました。ライスシャワーは3冠を阻止した馬でしたが、おそらくオルフェーヴルには声援を送っていたに違いありません。私は手を合わせました。

その後、競馬場のあちこちを回って、食事をしたり、ターフィーショップに行ったりしました。ターフィーショップに「ROUNDERS」の創刊号があるかと思い、探してみたところ、どこにもありません。どうやら売り切れのようですね。ほとんどの競馬場やGateJでも、売り切れてしまっているようです。ありがたいことです。「ROUNDERS」vol.2を置いていただく際には、その横に創刊号も並べていただけると嬉しいなと思いました。

Kikkasyo02そんなことをしているうちに、菊花賞の発走時刻は近づき、空がどんよりと曇り始め、ぽつぽつと雨が降ってきました。なんとか菊花賞まではもってくれと願いつつ、パドックに向かいました。3冠馬をひと目見ようと、さすがに人だかりができていて、遠目にオルフェーヴルを確認するので精一杯。オルフェーヴルにはジワっと程良い気合が乗っていました。後ろを歩いていたウインバリアシオンが恐ろしいぐらいに落ち着いていて印象に残りました。騎乗の合図が掛かり、池添謙一騎手は2、3度軽くジャンプをして、緊張をほぐしてからオルフェーヴルに跨りました。

勝負のポイントは1周目のスタンド前だと思っていましたが、前のポジションにつけながらも、きっちり折り合いが付いている姿を観て安心しました。最終コーナーを回る勢いは、あのナリタブライアンやディープインパクトという過去の3冠馬のそれでしたし、ゴール前は抑える余裕さえありました。ゴールしたあとのオルフェーヴルの黄金の馬体がターフビジョンに映し出されると、京都競馬場の競馬ファンからは拍手が起こりました。私はこの雰囲気を味わいたいがために、京都競馬場まで足を運んだのでした。そう思うと、嬉しくて、自然と涙が溢れてきました。

シンザンが菊花賞を制して3冠馬となったレースの後、祝勝会を終えた武田文吾調教師がシンザンの様子を窺いに馬房に立ち寄ったところ、さすがのシンザンも精根尽き果てて横になっていました。その姿を見て、武田文吾調教師は「酒飲まぬ馬憐れみつつ菊の宴」という句を残したそうです。さすがのオルフェーヴルも今日は疲れ果てて、横になって寝ていることでしょう。オルフェーヴルは私のために走ったわけではなく、日本の競馬のために走ったわけでもないのですが、それでもオルフェーヴルにはありがとうと言いたいのです。

Thankyou

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3頭が良く見えるも、決断は京都競馬場で。

■菊花賞
ウインバリアシオン →馬体を見る
やや余裕残しだった前走に比べ、馬体に張りが出てきて毛艶も良い。
全体のバランスが良く、胴部も長いので、距離延長にも不安は全くない。
Pad4star

オルフェーヴル →馬体を見る
休み明けであった前走に比べ、余計な部分が削られて馬体が良い意味で枯れてきた。
ダービー時に比べて、やや馬体が薄い印象はあるが、長距離仕様ということだろう。
Pad4star

サダムパテック →馬体を見る
パワー十分の馬体を誇り、春当時に比べても、柔らかい筋肉は増している。
決して長距離向きの馬体ではないので、距離延長に対して不安はある。
Pad3star

ショウナンマイティ →馬体を見る
毛艶は良く、全身に力が漲っているので、力を出せる仕上がりにある。
胴部にも余裕があって、手脚もが長く、距離が伸びて良さが生きそうな馬体。
Pad4star

ダノンマックイン →馬体を見る
筋肉量が多いが、どことなくメリハリがイマイチで、幼さを感じさせる馬体。
胴部が詰まっていることからも、母父の血が出ている印象で長距離はどうか。
Pad2star

トーセンラー →馬体を見る
春当時に比べて、馬体の張りという面では物足りなさを残している。
コンパクトにまとまっている馬体からは、なんとか長距離にも対応できそう。
Pad3star

フェイトフルウォー →馬体を見る
毛艶はもう一歩だが、夏を越して、全体的に筋肉の付き方のバランスが良くなってきた。
穏やかな表情からも、気性的にも成長の跡がうかがえ、このメンバーでも楽しみ。
Pad3star

フレールジャック →馬体を見る
いかにも切れそうな研ぎ澄まされた馬体で、夏を越して成長が著しい。
筋肉量の多い馬体だけに、前走よりもさらに距離が延長となる点には心配がある。
Pad3star

ベルシャザール →馬体を見る
腰高の馬体が目立った春当時に比べ、全体的な立ち姿のバランスは良化している。
パワー優先の馬体だけに、馬場が悪くなったとき、もしくは高速馬場でこそ。
Pad3star

ユニバーサルバンク →馬体を見る
春からの成長はそれほど見られないが、長距離には十分対応できる馬体。
前後駆にはきっちり実が入っているので、大きく崩れることはないだろう。
Pad2star

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「ROUNDERS」vol.2の先行予約を開始します。

Hyosiimgvol2

大変お待たせしました!「ROUNDERS」vol.2がようやく完成しました。公式発売に先行して、予約受付を開始します。

「ROUNDERS」は、「競馬は文化であり、スポーツである」をモットーに、世代を超えて読み継がれていくような、普遍的な内容やストーリーを扱った、読み物を中心とした新しい競馬の雑誌です。

第2号の特集は、「ジョッキー 馬5騎手5の時代」。この10年間において、日本の競馬界では大きな変化が起こりました。圧倒的な性能を誇っていたサンデーサイレンスの直仔たちによる競馬が終焉し、レースにおける各馬の能力差は次第に縮まりつつあります。また、地方競馬や海外の競馬から一流騎手たちが流入したことで、新しい勝ち方やレースの形が生まれました。そういう時代だからこそ、「ジョッキー」の存在がより重要になってきています。

かつて競馬がギャンブル一辺倒だった時代、騎手は単なる記号に過ぎませんでした。勝てば馬が賞賛され、負ければ騎手に罵声が浴びせられました。もう今はそういう時代ではありません。競馬は人間と馬が呼吸を合わせて行う美しいスポーツです。競馬がスポーツである以上、騎手も馬と同様にアスリートです。そんな騎手たちの技術や考え方に注目しないわけにはいきません。

各特集記事や連載記事については、これから少しずつ詳しく語っていくつもりですが、まずは「ROUNDERS」を手に取って、読んでみてください。一緒に雑誌を創ってくれたgachalingoさんによると、「創刊号以上に読み応えがあります」とのこと。創刊号もかなり力を入れて作ったのですが、今回はそれ以上を目指した結果、なんと8ページも増量してしまいました。読み捨ての競馬雑誌ではありませんので、ぜひゆっくりと読んでみてください。

特集ページの無料サンプルはこちらからご覧ください↓
*表示に時間が掛かる場合があります。

目次
Rounders02_mokuji
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特集1 Portrait of Jockeys 文 治郎丸敬之 イラスト 塩井浩平
Rounders02_sp01
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特集2 ジョッキーの光と影 赤見千尋
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特集3 藤井勘一郎インタビュー 大海を知るジョッキー
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特集4 ラップで読み解く騎手の資質 半笑い
Rounders02_sp04
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特集5 馬楽のすすめ 上坂由香
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特集6 一流の騎手とは 治郎丸敬之
Rounders02_sp06
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Hyosiimgvol2

「ROUNDERS」vol.2(全165ページ)を1,995円(税込み、送料無料)でお分けいたします。
*大変申し訳ありませんが、振込み手数料は各自でご負担いただきますのでご理解ください。

今回、ご予約いただきました方には、11月1日(火)より順次、お申し込み順に送らせていただきますので、誰よりも早く、確実にお読みいただくことができます。

☆特典☆
「ガラスの競馬場」より直接お申し込みいただいた方には、「ROUNDERS」執筆陣による、お勧めの競馬本を紹介した「文化、スポーツとしての競馬を深く知るための30冊」というパンフレットをプレゼントします。「ROUNDERS」vol.2を読み終わったあと、他にも競馬の本を読みたくなったときの参考にしてくだされば幸いですし、このパンフレットを読むだけでも、たくさんの競馬本を読んだ気になれますよ。

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Step311月1日(火)以降にお届け先住所に「ROUNDERS」が届きます。
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京都芝3000m

Kyoto3000t1

京都競馬場の3000mを完走するには、3コーナーの丘を2度越えなければならない。3~4コーナーの中間点にかけて急激な丘の下り坂になっているため、スピードが乗りやすく、馬が行く気になってしまわないようにゆっくりと坂を下るのが、このコースの最初のポイントとなる。

その後、スタンド前を走ることになるため、ここでも馬がエキサイトして引っ掛かってしまうことがある。馬の行く気を削ぎ、スタンドの大歓声から馬を守るためには、他馬を前か横に置くことができれば理想的である。3コーナーからの勝負所でバテて下がってくる馬がいるため、内を進んだ馬が不利をこうむることがあることにも注意。道中は馬群が縦長になって進むことが多いため、基本的には内枠・外枠発走の差はほとんどないと考えてよい。


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迷うことなく


秋華賞2011―観戦記―
ラビットと見間違うような大逃げをメモリアルイヤーが打ち、後続がそれに続き、秋華賞らしい淀みのない流れとなった。前半の1000mが58秒5だから、2番手以下はごく平均ペース。外を回した馬や後ろから行った馬は物理的に届かないというバイアス、つまり、特殊な前残り馬場であったことは確かで、小回りの高速馬場を利して、内枠から内々の前目を積極的に攻めた2頭がワンツーを決めた。

勝ったアヴェンチュラは2番手集団の番手で、ほとんど逃げるような形でレースを進め、そのまま押し切った。春のクラシックを怪我で棒に振ったことが、かえって馬体や精神面での成長を促したようだ。前走で古馬相手のクイーンSを完勝していたように、同世代のレースに戻れば力が一枚上。姉トールポピーに比べ、ハミ受けが良く、ゴーサインに対する反応も良いため、騎手が操縦しやすい馬である。その操縦性の高さが、姉が敗れた舞台で雪辱を果たすという好結果につながった。エリザベス女王杯は、距離が延びることはプラスに働かないが、古馬とは1度戦っているだけに素直に力を発揮できそうだ。

岩田康誠騎手は、テン乗りにもかかわらず、アヴェンチュラの力を十分に発揮してみせた。自身がブラックエンブレムで勝ったときの秋華賞を再現したかのような騎乗であった。スタートから思い切って出していったように、枠順や馬場状態を考慮に入れて、前々を攻めると決め打ちしていたのだろう。たとえ馬が引っ掛かっても御せる技術と、ペースが速くなろうとも最後まで持たせる自信があったからこそ、ここまで迷うことなく積極的に勝ちにいけたのだろう。こういう先手必勝のトリッキーなコースに乗せたら本当に巧い。

2着に入ったキョウワジャンヌは上がり馬の勢いをそのまま見せつけた。夏を使われてきたが、調子を落とすことなく、この中間も馬がグングンと成長していた。内枠を利して先行できたことも好走の要因のひとつではあるが、何よりもこの馬自身が強くなっている。飯田祐史騎手も腹を括って乗ったことで好結果を出した。敢えて言うならば、アヴェンチュラよりも内枠を引いたのだから、思い切ってアヴェンチュラよりも前のポジションを取りに行っても良かったかもしれない。

1番人気に推されたホエールキャプチャは外を回されて、なし崩し的に脚を使わされたことが響いて3着に敗れた。前走は内を回って全くロスのない競馬で勝ったが、今回は地脚の強さを問われるような競馬となってしまった。前走後も栗東に滞在して、調整も上手くいき、仕上がりは万全だっただけに、今回ばかりは完敗を認めざるを得ないだろう。桜花賞馬マルセリーナはスタートで後手を踏んでしまい、最後は伸びてきたが届かなかった。枠順といい、馬場といい、今回はあらゆる全てがこの馬に向かなかった。ただ、ホエールキャプチャと同じく、不利を覆すだけの力がなかったということであり、他馬との間にそれほど大きな力差がなかったということを意味する。

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菊花賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Kikka

■1■再びスタミナの裏づけが必要に
京都競馬場3000mで行われる菊花賞は、前半折り合いをつけながらゆっくりと行き、残り4ハロンからの瞬発力勝負になるレースがほとんどであった。つまり、折り合いさえついてしまえば、瞬発力のある中距離馬でも十分に対応できるレースであった。しかし、ここ最近は、その傾向に少しずつ変化が生じてきている。

過去15年間の菊花賞における、上がり3ハロンのタイムを比較してみたい。
平成8年  34秒4
平成9年  34秒4
平成10年 35秒1
平成11年 34秒2
平成12年 36秒1
平成13年 35秒3
平成14年 35秒4
平成15年 35秒8
平成16年 35秒8
平成17年 35秒7
平成18年 35秒6
平成19年 36秒2
平成20年 35秒3
平成21年 35秒8
平成22年 35秒6

平成11年までの上がりタイムを見ると、とても3000mのレースとは思えない典型的なヨーイドンの競馬であることが分かる。菊花賞を3000mで行う意義が問われ始めたのが、ちょうどこの頃である。しかし、時代の流れとは不思議なもので、平成12年に開催が2週間早まったのを境として、最近は35秒台後半の上がりで決着することが常になってきている。

理由としては、道中のペースがそれほど緩まなくなってきているということ以上に、各馬の仕掛けが早くなってきていることが挙げられる。瞬発力勝負では劣るが、スタミナには自信のある遅咲きの馬たちが、春の実績馬を負かすために、一斉に仕掛け出すタイミングが早くなってきているということである。

このことによって、スタミナに不安のある馬たちの台頭は難しくなった。もちろん、この時期の京都競馬場の高速馬場や直線が平坦であることを考えると、ある程度の速い脚は要求されるだろう。しかし、実質3000mを走る上に、ペースが上がるタイミングが早くなってきている以上、スタミナの裏づけがない馬の末脚は不発に終わる可能性が高い。

■2■神戸新聞杯で切れ負けした馬
開催が2週間早まり、スタミナの裏づけが要求されるようになってからの過去10年間で、3着以内に入った馬30頭のうち19頭は神戸新聞杯組である。最大のステップレースであり、勝ち馬も5頭出ているが、なぜか神戸新聞杯→菊花賞と連勝した馬はディープインパクトただ1頭である。

これは神戸新聞杯が中距離での資質を問われるのに対し、菊花賞が長距離でのそれを問われたからである。つまり、神戸新聞杯で中距離に対する適性を見せて快勝したような馬は菊花賞で苦戦を強いられるということになる。むしろ神戸新聞杯でスピード、切れ負けしたような馬を菊花賞では狙うべきである。

たとえ神戸新聞杯の距離が400m延長されても、その傾向は変わらないだろう。神戸新聞杯は前半1000mと後半1000mの間の400mが緩むレースになり、最後の瞬発力が問われるレースになる。だからこそ、スピードを持続させるスタミナが問われる菊花賞では、むしろ神戸新聞杯でスピード、切れ負けしたような馬を狙うべきである。

■3■内枠はリスクあり
京都競馬場の3000mを完走するには、3コーナーの丘を2度越えなければならない。3~4コーナーの中間点にかけて急激な丘の下り坂になっているため、スピードが乗りやすく、馬が行く気になってしまわないようにゆっくりと坂を下るのが、このコースの最初のポイントとなる。その後、スタンド前を走ることになるため、ここでも馬がエキサイトして引っ掛かってしまうことがある。馬の行く気を削ぎ、スタンドの大歓声から馬を守るためには、他馬を前か横に置くことができれば理想的である。そういった意味では、内枠が有利ではある。

しかし、内を進む馬には大きなリスクもある。まだ競走馬として完成していない3歳馬同士のレースであることや、クラシック最後の一戦であることも手伝って、3000mの距離を最後まで完走できない馬が出てくる。その勝負にならなかった馬たちが、急激にペースが上がる2度目の坂越えの時点でバテて下がってくるのである。ズルズルと下がってくる馬たちを上手く捌ければ問題ないのだが、もし上がって行かなければならないタイミングで前が壁になってしまうような事態に陥れば致命傷となるのだ。

過去にもゼンノロブロイやロックドゥカンブといった人気馬たちが、バテて下がってくる馬を捌き切れずに、スパートのタイミングを逸して負けてしまったことは記憶に新しい。ペリエ騎手は菊花賞であれほどバテた馬が下がってくることを知らず、あの位置にいたことを相当に悔いたらしい。柴山騎手はスタートで出負けして後方のインに閉じ込められ、簡単にG1レースを勝たせてはもらえないことを実感したはずである。つまり、ジョッキーとしては2周目の3コーナー手前までには外に出しておきたいレースなのである。

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『週刊競馬ブック』にて「おもひでの名勝負」を

Keibabookimg_2

オルフェーヴルが3冠に挑戦する菊花賞がいよいよ迫ってきました。ディープインパクト以来となる3冠馬が果たして誕生するのか、期待半分、不安半分という心境です。3冠馬になることは、そう簡単ではありませんからね。ありとあらゆる条件を克服し、他馬に圧倒的な力の差をみせつけ、そして、最後は自分との戦いに勝たなければなりません。そう、最後に問われるのは、自分を信じられるかどうかということなのです。

さて、今週の『週刊競馬ブック』にて、「おもひでの名勝負」として、ディープインパクトが3冠を達成した2005年の菊花賞について書いています。オルフェーヴルの3冠挑戦に合わせたわけではありませんが、原稿の依頼を頂いたときに、真っ先に思い浮かんだのがディープインパクトの菊花賞でした。あれから6年の歳月が過ぎ、私の人生も大きく変わりました。それでも、あのレースがあったからこそ、今の私がいるという思いは変わりません。私の恥ずかしい個人史を通して、当時の競馬ファンの熱狂を描いてみました。ぜひ『週刊競馬ブック』を買って読んでみてください。よろしくお願いします。

Omohidenomeisyoubu

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馬体を併せれば抜かせないホエールキャプチャ:5つ☆

アヴェンチュラ →馬体を見る
やや腹回りが寂しい気もするが、実に堂々と立っていて成長を感じさせる。
あばらがうっすらと見えるように、クラシック最後の1冠に向けて仕上がり良し。
Pad4star

エリンコート →馬体を見る
前走ははち切れんばかりの筋肉だったが、今回はやや硬さが見られる。
前後のバランスや胴部の伸びはあるが、瞬発力勝負になると厳しいか。
Pad4star

カルマート →馬体を見る
幼さを残しているが、筋肉の付き方が変わってくればさらに強くなりそう。
胴部に比べてやや脚が短いので、距離は2000mがベストか。
Pad3star

キョウワジャンヌ →馬体を見る
いかにも牝馬らしい馬体で、パワーに物足りなさはあるが、切れ味を感じさせる。
上がり馬として体調は維持しているし、何よりも気持ちの強さがある。
Pad3star

スピードリッパー →馬体を見る
柔らかい筋肉に覆われているが、現状としては線が細くパワー不足は否めない。
将来的には成長するはずだが、このメンバーに入ってしまうとパンチ力不足か。
Pad2star

デルマドゥルガー →馬体を見る
牝馬らしい表情からも、繊細さが伝わってくるため、早めの栗東入りは正解か。
馬体はトモに寂しさを感じるが、骨格が大きいためパワー不足は感じない。
Pad3star

ピュアブリーゼ →馬体を見る
筋肉が付き切っていない現状だが、全体のラインは非常に美しい。
毛艶も良好なので、あとはメリハリが見えるようになってくることを期待。
Pad3star

ホエールキャプチャ →馬体を見る
春当時よりも余計な部分が削ぎ落とされて、もはや完成形の姿と考えてよい。
顔つきからも、馬体を併せれば抜かせない気の強さを感じさせる。
Pad5star

マイネイサベル →馬体を見る
腰高の馬体が目立つように、スピード優先のタイプであることが分かる。
長くいい脚を使えないので、溜めた一瞬の脚をどこで爆発させるかが鍵。
Pad3star

マルセリーナ →馬体を見る
ひと叩きされた割には、もうひと絞りできそうなぐらいフックラしている。
精神的には春よりもゆったりしているので、良い方向に出れば。
Pad4star


Syukasyo2011wt

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ばんえいカレンダー

Sunanokiduna01

あっという間に秋のG1シリーズが始まり、来年の手帳やカレンダーのことを考えてしまう季節がやってきました。手帳はまだ決まっていませんが、カレンダーはもう買いました。ばんえい競馬「砂の絆」2012カレンダーです。実は昨年からこのばんえいカレンダーを使っているのですが、ひと月に1度めくるたびに、美しい写真にハッとさせられます。ばんえい競馬の写真は普通の競馬のそれと一味もふた味も違っていて、どことなく別世界の趣があります。忙しい日々の中、ばんえいの写真に癒されてしまうこともありました。

せっかくなので、ばんえい競馬の思い出をひとつ。ばんえい競馬を観たいと思っていた私は、なぜかある日、思い立って3月に北海道の帯広に行きました。一泊して、翌朝、ホテルを出ると、外の世界は生命の危機を感じるほどの寒さ(笑)。寒いとは知っていたのですが、まさに想像を絶する寒さでした。ホテルの入り口からタクシーに乗り込むまでのおよそ20秒が、とても長く感じたことを覚えています。その日の気温はなんと氷点下。このような寒さの中で生活をしている北海道の人々を純粋に尊敬しました。

それでも私はなんとか競馬場に向かい、生まれて初めてのばんえい競馬を満喫しました。1トンちかくあるばん馬がパドックを歩く姿には息をのみましたし、レースで橇(そり)を引いて急坂を登るシーンは圧巻でした。サラブレッドのレースとは違い、馬と一緒に歩きながら、じっくりと応援することができるのもいいですね。

3レースほど手を出したのですが、全く当たらず、いよいよ最終レースを迎えました。少し熱くなっていた私は、3番人気の馬に、もし当たったら飛行機代が出るぐらい賭けてみました。スタートが切られ、私が賭けた馬は3番手で道中を進みました。最終障害をようやく登り終えたとき、前を行く2頭はすでに最後の直線を歩いていました。が、そこから、私が賭けた馬の猛烈な追い上げが始まりました。私は思わず大声を上げながら、一緒に走って応援しました。ゴール前で差し切った瞬間は思わずガッツポーズ!

と思ったのも束の間。写真判定の末、私の応援した馬は負けていたのでした。そのとき、初めて知ったのですが、ばんえいは馬ではなく、引いている橇(そり)がゴール板を過ぎた時点が決勝なのでした…。私の賭けた馬は、馬体こそ出ていたのですが、橇がわずかに遅かったのです。こんな寒~い経験も、今となっては良き思い出です。

■太田宏昭作品集 ばんえい競馬「砂の絆」2012カレンダー
Sunanokiduna03 Sunanokiduna02

北の大地に息づく美しく神々しい輓馬達。そして、そこに暮らす人々や動物達を繋ぐ「笑顔」と「絆」。昨年好評を得たばんえい競馬「光と砂」 2011カレンダーに続く太田作品第二弾、10月1日販売開始。
※このカレンダーの経費を差し引いた収益は、ばんえい競馬振興のために使われます。また、最終的な売上の一部は被災馬支援に充てられます。

B4 28頁 中綴じ 定価1,500円(税込・送料別)
[店舗販売] 
帯広競馬場内 リッキーハウス
大井競馬場内 Champions TCK
川崎競馬場内 Gallop House
JRA主要ターフィーショップ(11月頃より)
[インターネット販売]
ばんばショップ→ http://www.banbashop.com/
全国市場.com → http://www.zenkoku-ichiba.com/

[お問い合わせ]
NPO法人とかち馬文化を支える会(火・金)
0155-67-6890
株式会社賢工製版
03-5442-8562(担当:中山)
nakayama@ken-ko.co.jp

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もはや隙はない

Nanbuhai2011 by mkoichi
南部杯2011―観戦記―
藤田伸二騎手の公言どおりにトランセンドが控えたことによって、エスポワールシチーがハナに立ってレースを引っ張った。2009年にエスポワールシチーが勝ったフェブラリーSの前後半800m47秒0―47秒9と比較すると、今回の南部杯は46秒1―48秒7という超を付けてもよいほどのハイペースとなった。前が止まらない馬場であることを考慮しても、このペースを先行して最後まで伸びた1、2着馬は圧倒的に強い。最後は激しい叩き合いになり、東京競馬場で行われた初めての南部杯はド迫力のレースとなった。

勝ったトランセンドは、ドバイワールドカップ2着馬としての意地を見せた。中間の乗り込み量も豊富であったし、坂路コースで速いタイムを出していたこともあり、休み明けも距離の不安も全くの杞憂に終わった。最後の直線では、エスポワールシチーとダノンカモンの間から差し返してきたように、精神面における成長も著しい。かつては周りに馬がいるだけで怯んでしまった馬が、大きな舞台で勝利することで自信をつけ、海外遠征などの厳しい環境を経験することでタフになった。スピードもスタミナもある馬が精神的にタフになったのだから、もはや隙はない。あとはスマートファルコンとの激突が見てみたい。

負けはしたがダノンカモンは完璧に乗られていた。スタート良く飛び出して、スッと控えたことで、有力馬を前に見る絶好のポジションを走ることができた。一旦は先頭に立ったものの、最後はトランセンドに差し返されてしまったように、あと一歩力及ばず。ただ、かつて書いたように、ダノンカモンが最後の直線で尻尾を振る仕草を見ると、この癖さえなければ勝てているのにと思う。尻尾を振るのは苦しいからであり、それに抵抗しようとして尻尾を振る動作をするのである。どの馬も最後の追い比べで苦しいのは同じであるが、それでも走ることに集中できる馬と、そこから意識が逃げようとする馬かの違いがゴール前で出てしまうのである。それでも2着に入るのだから、ダノンカモン自身の走る能力が相当に高いことは確かである。

シルクフォーチュンは武器である末脚を遺憾なく発揮してみせた。展開に左右されやすい脚質の馬であるが、今回は前が淀みないペースで引っ張ったことで、力を出し切ることができた。フェアな東京コースでこういう速い流れになると、力のある馬でないと上の着順には来られない。3着に入ったのは実力の証明である。エスポワールシチーに先着してみせ、今年のダート界を担うゴールドアリュール産駒がまた誕生した。

エスポワールシチーは4着。仕上がりは良く、ラスト200mまでは粘ったが、最後は脚が上がってしまった。佐藤哲三騎手からバトンを受けた松岡正海騎手はソツなく乗って、その役割を果たした。確かにペースが速かったことはあるが、強かった頃のエスポワールシチーならば止まることはなかっただろう。それだけに、肉体的、精神的な衰えを感じざるを得ない。息長く活躍できるのがダート馬の特徴ではあるが、世代交代の波には逆らえない。

上がり馬ランフォルセと3歳馬ボレアスは共に直線で力尽きた。速いペースを中団から後方で追走したまでは良かったが、勝負所で手応えがなくなってしまった。ごまかしの利かない、厳しいレースになって、現時点での力差が現れてしまったということになる。G1クラスのダート馬とぶつかり合うにはもう少し時間が必要であろう。岩手のロックハンドスターは予後不良。こういう形で南部杯が行われただけに、なんとも残念でならない。

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京都芝2000m

Kyoto2000t

スタンド前の直線の半ばからスタートして、1コーナーまでの距離が最長のAコースでも308.7mとなる。スタートしてから1コーナー、そして1コーナーから2コーナーまでの距離が短いことによって、フルゲートにもなると先行ポジション争いは自然と激しくなる。

しかし、京都2000m内回りコースは「先行ポジション争い激化」という定説がすでに浸透してしまっている今、それゆえの盲点もまたある。つまり、これだけ「先行争い激化」のイメージが先行してしまうと、もちろんジョッキーたちもそれを意識するわけで、1コーナーまでのポジション争いには巻き込まれたくないという意識(または無意識)が働く。その結果、1コーナーから2コーナーにかけて、ゆっくりと安全に回ろうという騎手の総意が“お見合い”を生み、かえってスローペースを形成してしまうこともあるということだ。

また、3コーナーから下りが続くこと、直線が平坦なことによって、ラスト800mの時計は驚くほど速く、前に行っている馬は簡単には止まらない。そして、直線が短いことを含めて、騎手に先行馬有利という意識が強く働くため、3コーナーからすでに各馬の動きが激しくなり、展開を大きく左右することになる。後続の仕掛けどころが遅れると前がそのまま残り、後続が早く仕掛けすぎると前崩れが起きるという現象が起こる。

このように、「1コーナーまでの先行争い」、そして「3コーナーからの仕掛けどころ」という2点において、レース自体の展開におけるアップダウン(緩急)が非常に激しくなってしまうのだ。そして、そのアップダウンが逃げ馬・先行馬に有利になるのか、それとも差し・追い込み馬にとって有利になるのかは、実際のところ走ってみないと分からない。各馬のほんのわずかな動きがペースを大きく左右する、極めて敏感なコースなのである。これが京都2000m内回りコースの真実だろう。

さらに、勝負所である3コーナー入口と4コーナーが狭くなっているため、馬が密集しやすいという特徴もある。この地点でゴチャついて不利を被ってしまった馬は、直線の短さを考えると、余程力が抜けていない限り挽回することは難しい。外枠から、外々を回った馬が意外と好走しやすいのも、ここに理由がある。

だからこそ、強い馬が力を発揮することなくレースが終わってしまうような展開になることも少なくない。騎手の間では、「1番人気の馬に乗っては臨みたくないコース」とされている。レースに行ってからの各馬の出方が展開に大きな影響を与えるため、レース前にどのような展開になるのかも予測しづらいのだ。そのレースごとに極端なハイペースになったり、極端なスローペースになったりするのである。騎乗するジョッキーだけではなく、予想をする私たちにとっても、非常に難解なコースと言える。

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秋華賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Syuka

■1■ジョッキーの腕が大きく結果を左右する
京都の芝2000m(内回り)に変更された年以降、過去10年間の前半5Fと後半5Fのラップを比較してみたい。前傾ペースとは前半のラップの方が速く、後傾ペースとは後半のラップの方が速いレースのことを示す。
平成12年 60.8-59.1 →後傾ペース 平成13年 58.4-60.1 →前傾ペース
平成14年 59.0-59.1 →平均ペース
平成15年 59.8-59.3 →平均ペース
平成16年 59.9-58.5 →後傾ペース 平成17年 60.1-59.1 →後傾ペース 平成18年 58.4-59.8 →前傾ペース
平成19年 59.2-59.9 →平均ペース
平成20年 58.6-59.8 →前傾ペース
平成21年 58.0-60.2 →前傾ペース
平成22年 58.5-59.9 →前傾ペース

このように、平成14年と15年、19年は前後半が均一な平均ペースであるが、それ以外の年は、前傾ペースと後傾ペースがランダムに繰り返されていることが分かる。開幕2週目の絶好の馬場と短い直線を考慮に入れると、基本的には先行馬にとっては非常に有利に働くコースである。しかし、逆にそのことを意識しすぎると、各馬の仕掛けが早くなり、極端なハイペースが創出されることになる。

また、道中のペースの緩急も激しく移り変わる。たとえば昨年の秋華賞では、道中(6ハロン目)でなんと13秒台のラップが刻まれた。スタートから2ハロン目は過去5年間で最速なだけに、ペースが速いと思わせておいて、急激に遅くなるというアップダウンの激しいレースであった。

平成19年 ダイワスカーレット
12.3 - 10.4 - 11.5 - 12.2 - 12.8 - 13.6 - 12.4 -11.3 - 11.1 - 11.5

わずかな展開の綾によって、ペースの緩急が激しく移り変わり、前に行った馬に有利な流れになったり、一転して差し脚が生きる展開になったりする。こういうレースでは、馬をコントロールする技術やペース判断に長けたジョッキーの腕が大きく結果を左右することになる。レースの位置取りや道中での駆け引きなどを含め、騎手が占めるウエイトは大きいのだ。

■2■スピードの持続が求められる
この秋華賞でサンデーサイレンス産駒が苦戦を強いられたのは有名な話である。過去に行われた秋華賞に60頭のサンデーサイレンス産駒が出走して、2003年のワンツーフィニッシュと2005年にエアメサイアの勝利があるが、ほとんどの馬は4着以下に沈んでいる。1番人気に推されたトゥザビクトリーやダンスインザムードというビッグネームすらも惨敗しているのが、この秋華賞である。2006年も1番人気に推されたアドマイヤキッスが4着と凡走した。

【2・2・1・55】 連対率6%

この数字は、サンデーサイレンス産駒の秋華賞における成績である。サンデーサイレンス産駒の秋華賞での連対率は6%という極めて低い数値を示す。他のG1レースと比較してみても、10%を切るのはNHKマイルカップぐらいで、それ以外のG1レースではほとんど20%以上の連対率となる。たとえば、同じ牝馬限定G1レースであるエリザベス女王杯の31%と比べると、サンデーサイレンス産駒の秋華賞での不振は明らかになる。

サンデーサイレンス産駒がこのレースを苦手とした理由はただひとつ。小回りのゴチャつきやすいコースで、スピードの持続が極限まで求められるレースになりやすいからである。サンデーサイレンス産駒は、ゆっくり行って終いを伸ばすレースには滅法強いのだが、スタートからゴールまで速いラップを刻み続けなければならないレースを苦手としたからだ。つまり、秋華賞は瞬発力ではなく、地脚の強さで勝負する馬にとって有利なレースである。

■3■外枠有利
過去14年の秋華賞は全てフルゲートで行われたが、内外に分けた枠順別の勝率、連対率は次頁のとおり。
1~4枠 【4・3・9・98】 勝率4% 連対率7%
5~8枠 【10・11・5・111】 勝率8% 連対率17%

コーナーを4つ回るコースにもかかわらず、外枠の勝率、連対率が内枠を圧倒している。外枠から、外々を回った馬が意外と好走しやすいのは2つの理由が考えられる。ひとつは、道中が厳しいペースになりやすいため、馬群が縦長になりやすく、外枠を引いた馬も外々を回されることが少ないということ。

もうひとつは、勝負所である3コーナー入口と4コーナーが狭くなっているため、馬が密集しやすく、内枠を引いた馬は窮屈なレースを強いられることが多いということ。力のある馬であれば外を回した方が、内でゴチャついたり、前が閉まってしまったりというアクシデントが少ない。4つコーナーの小回りコースである以上、内枠有利が基本ではあるのだが、総じて外枠の方がレースを進めやすいということである。

京都の芝2000m(内回り)というコース設定で行われることを抜きにして、秋華賞は語れないのだろう。このコースは極端な展開になりやすく、全ての馬が実力を発揮することが難しい。だからこそ、騎手の間では、1番人気の馬に乗っては臨みたくないコースとされている。つまり、秋華賞は必ずしも強い馬が勝つとは限らないレースなのである。

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自信を取り戻してきているエスポワールシチー:5つ☆

エスポワールシチー →馬体を見る
休み明けとは思えない筋肉のメリハリで、毛艶も抜群に良く見せている。
畏怖堂々とした立ち姿からは、馬が自信を取り戻してきていることが分かる。
Pad5star

オーロマイスター →馬体を見る
コロンと見せるが、これはこの馬の体型的な特徴であり問題はない。
ただ、スタミナが要求される府中のマイル戦はやや距離が長いか。
Pad3star

ダノンカモン →馬体を見る
春に比べて馬体に伸びが出て来ており、距離はマイルまで持ちそう。
抜群だった2走前には劣るが、前走のダメージもほとんどなく体調は良い。
Pad3star

トランセンド →馬体を見る
ダート馬らしからぬ、全体のバランスの取れた好馬体で、大きく崩れる感じはない。
今回は迫力を感じさせるまでは至っていないが、休み明けとしては及第点か。
Pad3star

ボレアス →馬体を見る
使い詰めできている割に、前走と同様に、馬体の張りを保っている。
やや胴部に短さがあるので、東京のマイル戦はギリギリだろう。
Pad4star

ランフォルセ →馬体を見る
シンボリクリスエス産駒らしい、手脚の長い、理想的なバランスの馬体を誇る。
少しトモが物足りないが、毛艶も良く、使ってきているだけに仕上がりは万全。
Pad3star


Nanbuhai2011wt

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スマートファルコンを捕まえられる馬は

Smartfalcon by M.H

昨年秋から今年にかけての動きを見る限り、今年の秋のダート戦線もスマートファルコンの主役の座は揺るがないだろう。その皮切りとなったのが、昨年秋のJBCクラシックであった。それまでは抑える競馬を試行錯誤していたが、武豊騎手に手綱が渡ってから2戦目となるレースで、あっと驚く大逃げを打ったのだ。大逃げを打ったというよりも、武豊騎手に言わせてみれば、スマートファルコンの気持ちに逆らわずに走らせただけ、ということになるのか。私も現場にいたから分かるが、それにしても気風のよい逃げっぷりであった。後続に影も踏ませないとは、こういう走りのことを言うのだろう。

スマートファルコンの血統に目を移してみると、父ゴールドアリュールの名が浮かび上がってくる。サンデーサイレンスの仔として、ダートのG1(フェブラリーS)を制した唯一の馬である。現役当時は、芝を中心に使われていたことからも分かるように、芝でこそ本領を発揮できそうな、絵画から抜け出てきたような美しい馬体を誇っていた。それでも実際に自身が勝ったのはダートのG1レースであり、ここまでダートの一流馬を誕生させているのだから、ダートに滅法強い何かを持っていたのだろう。それは細部に至るまでの肉体の形であり、気の強さという精神面でもあり、あらゆる全てがダートを走るために授けられたものであったのだ。

その特徴を素直に遺伝した産駒のダートでの活躍は当然のことだ。スマートファルコンに立ち向かう有力馬たちの中でも、ゴールドアリュールの血を受け継ぐ馬は多い。エスポワールシチー、オーロマイスター、シルクフォーチュンといった面子が、後継者争いも含めた戦いを挑んでくる。その中でも最大のライバルになるのは、JCダートとフェブラリーSを制しているエスポワールシチーだろう。今年の春は海外遠征のダメージがあって、本来の走りができなかったが、本来の力が戻ってくればスマートファルコンとマッチレースをしても伍する馬である。脚質的にも同じなので、ぜひともゴールドアリュール産駒の追い比べを見てみたい。

父ということであれば、トランセンドの父ワイルドラッシュにも勢いがある。2004年からシンジケートが日本で組まれ、日本で産駒が走ったのは外国産馬のパーソナルラッシュが最初であり、その後、アメリカに残してきた産駒が次々と活躍したので、買戻しのオファーがあったとされている。自身はそれほどの大物ではなかったが、その仔らにはダートの鬼の資質がはっきりと遺伝している。トランセンドを筆頭に、クラーベセクレタやクリールパッションといった馬たちが、この秋のダート戦線での活躍が見込まれている。クラーベセクレタは、失格になってしまうなどリズムが悪いが、順調に育てばどこまで強くなるのだろうという期待を抱かせてくれる牝馬である。

その他、有力馬であるフリーオーソの父はブライアンズタイム、ランフォルセの父はシンボリクリスエス、そしてヤマニンキングリーの父はアグネスデジタルなど、まさにダートを主戦場として活躍馬を出してきた(もしくはダートで輝かしい実績を積み上げてきた)種牡馬たちが並ぶ。もはやこれは時代を超えたダートを巡る覇権争いと言っても過言ではないだろう。中央と地方のダートG1のローテーションがやや食い違っているため、なかなか全馬が揃って激突するシーンはないが、もしあるとすれば今年暮れの東京大賞典あたりか。そこでもおそらく逃げるのはスマートファルコンだろう。スマートファルコンを捕まえられる馬はいるのか、もしいるとすればそれは誰なのか、明日の南部杯@東京競馬場を楽しみにしながら、今から年末に向けて想像が膨らんでしまう。

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休み明けの前哨戦のため5つ☆なし

■京都大賞典
オウケンブルースリ →馬体を見る
もともと良く見せないタイプだが、休み明けにしては馬体に柔らみがある。
絶好調だった菊花賞時には及ばないが、この馬の力を出せる出来にはある。
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ジャガーメイル →馬体を見る
いつどんな時でもバランスの良い馬体を誇る馬で、今回も相変わらず健在。
ただ、やはり休み明けらしく、筋肉のメリハリは物足りなさを残している。
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マイネルキッツ →馬体を見る
普段に比べて、年齢的なものもあるのか、やや馬体を細く見せている。
8歳馬とは思えない毛艶は良好なので、あとはもう少しフックラと見せてほしい。
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ローズキングダム →馬体を見る
若駒の頃の頼りない馬体から、古馬になってずいぶんと成馬の形になってきた。
まだ線の細さは残っているが、この馬なりにはほぼ完成形に近い仕上がりにある。
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■毎日王冠
アクシオン →馬体を見る
絶好調時の馬体にはないし、夏と比較してもあと一歩という仕上がり。
良く見せる馬だけに、ややトモが落ちて、毛艶も冴えないのが気がかりか。
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ダークシャドウ →馬体を見る
休養前の馬体に比べて、どうしても筋肉のメリハリが弱いのは否めない。
しっかりと追い切りは出来ているので、8分の仕上がりでどこまで走れるか。
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ミッキードリーム →馬体を見る
夏を使われてきているが、馬体を見る限りにおいて、疲れは全く感じない。
表情からも気持ちの強そうな馬なので、このメンバーに入っても格負けはしない。
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リアルインパクト →馬体を見る
ダークシャドウと同じく、休養前の馬体と比べて、筋肉のメリハリが物足りない。
良く言うと、きっちり休養が出来たということであり、今回はどこまで走れるか。
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牡馬を尻目にカレンな勝利

Sprinterss2011 by mkoichi
スプリンターズS2011―観戦記―
パドトロワが行き切る展開で、前半3ハロンが33秒0、後半が34秒4という、スプリンターズSとしては平均的なペースで道中は進んだ。流れがそれほど速くなかった分、前に行った馬にやや有利なレースとなり、馬群が密集して直線に向いてゴチャついてしまった。どの馬にも手応えが残っているため、バテて下がってくる馬がおらず、前に馬がつかえて壁になってしまうのである。特にスプリント戦では、こういうちょっとしたロスが致命傷となってしまう。

好位の外を追走したカレンチャンが楽々と抜け出して、5連勝でスプリント界の頂点に登り詰めた。5連勝するだけでも難しいのに、最後は牡馬を尻目にG1の壁までも破ってしまったのだから恐れ入る。夏に使われてきた馬が、秋のG1シリーズで息切れしてしまうパターンを何度も見てきただけに、その可憐な勝利には正直驚かされた。中山の急坂を克服しただけではなく、これだけ長い間ピークを維持することができたカレンチャンの健康さと陣営の手腕には拍手を送りたい。池添謙一騎手の無心の騎乗も吉と出た。

2着に粘ったパドトロワは体調が戻っていたことが大きい。輸送に弱かったり、キッチリ追い切りができなかったりと、この夏は決して満足のいく走りができなかった。栗東の坂路がよほど合っているのだろうか、マイナス10kgと、ようやくこの馬の本来のスピードを生かすことができる状態に仕上がっていた。切れる脚がないことを見越して、内枠を利してハナに立った安藤勝己騎手の判断も見事であった。最後の直線で内に寄れたことで審議となったが、レースの流れの範囲内であり、あの状況でラッキーナインが内を突いたこと自体が無謀であろう。普通なら、あそこは開けないし、開かない。

エーシンヴァーゴウも夏からの好調を維持して3着に粘り込んだ。前に有利なレースになったことは確かだが、ここに来て急激に力を付けている。今となってはコーナリングの問題もなく、周りに馬がいる形になってもビクともせず、精神面での成長も著しい。使い詰めで来ているだけに、この後はしっかりと休養を挟んで、来年もまた卓越したスピードと気の強さを見せてほしい。

圧倒的な1番人気に推されたシンガポールのロケットマンは、力を発揮することなくレースを終えた。包まれたとはいえ、外から来たカレンチャンの脚色の方が勝っていたし、最後にスペースが開いたときにはすでに脚が残っていなかった。いかにもスプリンターらしい激しい気性の馬だけに、長距離輸送がこたえたのだろうか。トモが薄く見えたように、決して本調子にはなかった。たとえ最強のスプリンターとはいえ、海外から遠征して来て勝つことはそう簡単ではない。

ダッシャーゴーゴーは行き場をなくして大敗した。ここまで全く追えないレースも珍しく、リベンジを期して臨んだ川田将雅騎手の無念は察して余りある。それでも敢えて言うならば、高松宮記念で強引に先行して押し切れなかったこと、そして前走のセントウルSで引っ掛かったことなどが伏線となり、今回は無理をさせず、この馬のペースで行こうと決めていたことが裏目に出てしまった。スプリンターにしては珍しく、自分から行くタイプではないので、馬任せにしたばかりに、やや流れに乗り遅れてしまった。その僅かなポジション取りが、ここまで致命傷になるとは思ってもみなかっただろう。仕上がりは良かっただけに、G1レースに縁のない馬なのだろうかとさえ思ってしまう。

G1レースを勝てる力がありながら、結局、勝てずに生涯を終えてしまう馬はたくさんいるし、一気にスターダムに登り詰める馬もいる。同厩舎で明暗が分かれた今年のスプリンターズSであった。

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毎日王冠を当てるために知っておくべき3つのこと

Mainitioukann

■1■とにかく逃げ・先行有利
府中の1800展開いらず、どんな展開になっても強い馬が勝つという意味の格言だが、開幕週に限っては当てはまらない。この時期の東京競馬場は、夏の間に十分根を張った軽いオーバーシード芝となる。洋芝はまだ芽が出かけた程度で、ほぼ野芝100%の極めて軽い馬場であるため、前に行った馬が簡単には止まらない。たとえかなりのハイペースになったとしても、とにかく逃げ・先行馬に有利なレースとなる。

■2■前走がG1、もしくは重賞勝利馬
過去10年間の、前走をクラス別で分けると以下のとおり。
G1    【7・6・3・28】
G2    【0・2・2・19】
G3    【2・1・4・43】
OP以下【1・1・1・9】

過去10年の連対馬中で、13頭が休み明けの前走G1組、その他5頭はG2、G3をステップとしている。休み明けにもかかわらず、前走G1組が勝利しているように、この時期になると夏を使ってきた馬よりも実績のある実力馬にとって有利なレースとなる。前走がG1組であれば着順は関係ないが、G2、G3もしくはOP以下のレースをステップとしてきた馬は、前走勝って臨んできている上り馬であることが必須条件となる。

■3■5歳馬中心
世代別の成績は以下の通り。
3歳馬【1・1・0・8】 連対率20%
4歳馬【2・3・3・25】 連対率15%
5歳馬【5・4・0・35】 連対率20%
6歳馬【0・2・3・14】 連対率11%
7歳馬以上【2・0・4・17】 連対率9%

連対率こそ変わらないが、勝ち馬、連対馬共に、夏を越して本格化した5歳馬の活躍が目立つ。秋の中距離G1シリーズに向けてキーとなるステップレースである以上、ひと夏を越しての成長が見込まれる馬を探すべきレースである。

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まるで地平線のように


凱旋門賞2011―観戦記―
勝ち時計の2分24秒9は凱旋門賞としてはかなり速いタイムではあるが、道中のペースは極めてスローであった。それだけ馬場が良かった(硬かった)ということであり、最後の直線に向いての瞬発力勝負になったということでもある。有力馬の多くは、外枠からの発走のため、外々を回されてしまう、もしくは後方からの位置取りを強いられることになってしまった。枠順と道中のポジションが勝負の行方を大きく左右したレースであった。

勝った3歳牝馬デインドリームは強烈な瞬発力で圧勝した。今回のようなヨーイドンの形になると、馬体が軽い馬、そして背負っている斤量の軽い馬にとっては、一瞬の脚が生かせるため有利になる。まさに小柄な牝馬が斤量の恩恵を最大限に受けた形となったが、それを差し引いても強い競馬であった。ドイツ生産馬の底力を見た思いがした。時計の掛かる馬場を連勝してきただけに、人気の盲点になっていたのだろう。秋華賞を辞退した馬が、凱旋門賞を圧勝するのだから、競馬は本当に何があるか分からない。

人気に推されていたソーユーシンクとサラフィナは位置取りが後方すぎた。最後は伸びてきてはいるが、前も止まらずに脚色が同じになってしまった。スノーフェアリーも後ろの有力馬を意識したのか、前の馬を捕らえ切れずに終わってしまった。終わってみると、3歳牝馬のワンツーであり、3着にも牝馬が突っ込んでいるように、牝馬が上位を独占した形となった。世界的に牝馬の躍進は目覚しいものがあるが、これだけ極端な結果になってしまうと、そろそろ凱旋門賞におけるセックスアローワンスや斤量面の見直しも必要なのかもと思わせられる。

期待を背負っていたヒルノダムールはパドックから入れ込みが目立っていた。陣営の言葉を借りるなら、「雰囲気にのまれて」しまっていた。仕上がりが悪かったわけではないので、フォア賞の時とは違う何かを感じ取っていたのだろうか。全てが上手く運んでいたことが、かえって重圧を高めてしまったのかもしれない。そう考えると、海外に遠征をして、世界最高峰のレースを勝つことが果てしなく難しく思えてくるから不思議だ。近くにあるように見えて遠くにある。まるで地平線のように、凱旋門賞の栄冠が遠のいたように感じたのは私だけだろうか。

それでも、藤田伸二騎手の騎乗には見所があった。スタートしてから、気合をつけてポジションを取りにいった積極性には唸らされたし、道中は絶好位の内で綺麗にレースを運んでいた。一瞬、前が詰まる不利はあったが、何事もなかったかのように乗り切ると、直線に向くまで冷静に追い出しのタイミングを待っていた。完璧な騎乗だったが、残念ながら今回は馬が弾けなかった。これまで日本の騎手がなかなか出来なかった当たり前の騎乗が当たり前にできたことに頼もしさを感じ、日本を代表するジョッキーの1人として誇らしく思う。

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ダッシャーゴーゴー、充実一途:5つ☆

アーバニティ →馬体を見る
全体のバランスの良い馬だが、すっきりと映るように馬体が寂しい。
トモの実の入りが物足りない感があり、末脚勝負でどこまで。
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エーシンリジル →馬体を見る
牝馬とは思えない筋肉の量の馬体からは、ゴツさを感じさせる。
前走時に比べると、馬体は盛り返しており、夏場を使ってきた疲れはない。
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エーシンヴァーゴウ →馬体を見る
夏場を使い詰めで来ているにもかかわらず、前走時の好馬体を維持している。
胴部の長さがこの馬の特徴で、容易にはバテない渋太さにつながっている。
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カレンチャン →馬体を見る
いつもあまり良く見せない馬だが、馬体のボリューム感は増している。
ただ、耳を絞っているように、やや神経質な面を覗かせてきているのかもしれない。
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グリーンバーディー →馬体を見る
やや細身に映るが、付くべきところには筋肉がしっかり付いている。
ひと叩きされて、この馬自身の力を出し切れる仕上がりにはある。
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サンカルロ →馬体を見る
昨年のこの時期に比べて、やや筋肉のメリハリが物足りない。
ひと叩きされたものの、それほど大きい変わり目はなさそう。
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ダッシャーゴーゴー →馬体を見る
前走を叩いて、筋肉のメリハリがアップして好仕上がりは間違いなし。
大人しい表情からも精神面での成長も見て取れるように、充実一途といえる。
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パドトロワ →馬体を見る
いかにもスプリンターらしい筋肉溢れる馬体を誇り、毛艶も素晴らしい。
やや太めに見えるのは体型的なものであり、この馬としては最高の仕上がり。
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ビービーガルダン →馬体を見る
絶好調時に比べると、トモの肉付きが物足りないが、相変わらず毛艶は抜群。
年齢を重ねて、馬体に伸びも出て来て、柔軟なレースに対応できるはず。
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フィフスペトル →馬体を見る
1200mの重賞を勝っているだけあって、スプリンター的な体型。
距離短縮は必ずしもマイナスにはならないはずで、あとはレース勘の問題か。
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ラッキーナイン →馬体を見る
スプリンターとは違う、距離が伸びてさらに良さそうな体型をしている。
前走で減っていた馬体の影響もなく、筋肉のメリハリが素晴らしい。
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ロケットマン →馬体を見る
思っていたよりもスマートな体型だが、前駆の実の入りは素晴らしい。
馬体減があるのか、馬がエキサイトしているのか、やや腹回りが寂しく映る。
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Sprinterss2011wt

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