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競馬はやってみなければ分からない

Satuki2012 by Ruby
皐月賞2012-観戦記-
春の中山開催は雨にたたられることが多く、また前日の降雨の影響もあり、馬場の内側の傷みが目立つ状態で皐月賞を迎えることになった。内から先頭に立ったメイショウカドマツを外からゼロスが追いかける形でレースは幕を開け、道中は2頭による逃げ争いが繰り広げられた。重に近いやや重馬場にもかかわらず、前半59秒1という超ハイペース。馬群は縦長になり、前日から外からの差しが多く決まっていたこともあって、各馬は馬場の傷んだ内側を避けて外々を回った。内を通ったら伸びないというのが騎手たちの共通認識だったように思える。

そんな中、1組の人馬だけが内に進路を取り、道中は最後方、直線の入り口ではあっという間に先頭に立った。ゴールドシップと内田博幸騎手である。ゴールドシップはワールドエースの追撃を尻目に、そのまま後続に2馬身半の差をつけて、クラシック第1冠を制してみせた。共同通信杯からという珍しいローテーションではあったが、マイナス8kgと馬体も絞れていたように、仕上がりが良かったことも勝因のひとつである。もちろん、前年の3冠馬オルフェーヴルと同じ、ステイゴールド×メジロマックイーンという血統構成も見逃せないところである。ステイゴールドの気性の荒さをメジロマックイーンの寛容さが受けとめているということだ。府中の2400mに舞台が変わってむしろプラスになる馬であり、2走ボケさえなければ、日本ダービーも勝ち負けになる。

内田博幸騎手のコース取りも見事であった。スタートが切られる前から内を狙っていたのではなく、道中のペースも速く、ゴールドシップが置かれ気味となり、向こう正面で腹を括ったのだろう。このまま馬群を追い駆けても外を回らされることは必至で、ここは思い切って誰も通らない内側に進路を切り替えようと。内を走ることも想定していただろうが、レースの流れの中での勝つための一瞬の決断であったはず。集団心理が働く中で、競馬はやってみなければ分からないと我が道を突き進んだ騎乗ぶりは、内田博幸騎手ならでは。これで名実ともに完全復活となった。

ワールドエースはスタート直後に躓いてしまい、後方からのレースを余儀なくされた。まるで父ディープインパクトの皐月賞のよう。それでも福永祐一騎手は慌てることなく、どれだけ先頭から離されようとも、ワールドエースの競馬に徹していた。とてつもなく外を回らされることになったが、人気を背負っていたことを考えると、良く言えばソツのない騎乗ぶりであった。そして何よりも、あらゆる悪条件を乗り越えたことで、ワールドエースの真の強さが示された。ディープインパクト産駒のエースが、日本ダービーの栄冠に王手をかけた。

同じくディープインパクト産駒のディープブリランテはレースに行くと引っ掛かってしまう癖があり、今回も力んで前を追い駆けてしまった。それでも3着に粘ったあたりに、この馬の非凡な能力を感じる。力をセーブして走ることができれば、大きなタイトルに手が届く馬ではあるが、現状の馬の若さを考えるとすぐには難しい。これは他のディープインパクト産駒に当てはまることでもあるが、決して重い馬場が苦手なわけではないが、やはり良馬場でこそ真価を発揮することができる。

1番人気に推されたグランデッツァは結果的に大外枠が仇となった。馬体もさらに絞れて、パドックでは落ち着いて周回していたように、仕上がりは申し分なかった。それでも、ここまで外々を回されてしまっては、さすがにラストは脚が残っていなかった。2000m以上のスタミナが問われたレースでもあり、正直に言うと、アグネスタキオンの最高傑作という評価と日本ダービーでの巻き返しにも疑問が残る結末となった。

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Comments

内田騎手に拍手ですね。
一番強い競馬をしたのはワールドエースでした。
ディープブリランテはあんなに折り合いを欠いての
3着なので、折り合ったらどうなるんだか?
けど、多くのディープ産駒と同様にマイル前後が
ベストなのかも?

重馬場ばかりのトライアルという事もあって、
各馬疲労もあった様に思える。
ダービーは良馬場を願うばかりです。

Posted by: はやひで | April 16, 2012 at 07:22 PM

こんにちは。
ブログ、いつも拝見させていただいてます。

私は今回の皐月賞、ゴールドとワールドの3連単2頭軸の①②着固で馬券を買って観戦していました。
向正面にさしかかった時は正直危ない、もうダメだと思いました。
まさか、2頭の位置取りがケツとブービーになるとは……。
それが4角でゴールドが思いもよらない立ち回りを見せて、あとはゴール前で「ワールド、ワールド」の連呼です。
内田騎手の立ち回り、一言でいうと「苦し紛れ」というのが実感かな。
ただ、同じ馬、同じ位置取り、つまり同じ状況で福永騎手だったら同じ結果になっていたかというと、これまでの彼の騎乗を見ていると疑問に感じます。
そういった意味で内田騎手の騎乗はナイスでした。
それにゴールドの頑張りにも拍手!
ワールドがダービーに王手をかけたという治郎丸さんの意見には賛成です。
そこで、最後に福永祐一騎手へ。
「これでダービー獲れなかったら男じゃないよ、勝って福永Jrは親父と比べて食い足りないという意見を黙らせてください。そしてワールドが最強だと証明してあげてください」

Posted by: 蒼光 | April 16, 2012 at 10:24 PM

こんばんは こう書いて馬券が当たっていないと笑うほかはありませんね。いろいろ押さえ馬券は買いましたが…苦笑。前回の書き込み…去年の秋から「皐月賞はこの馬」と思い込んでいました(笑)。
71グランデッツア
   札幌2歳S組は強いと思います。 
 70ゴールドシップ ディープブリランテ
 70ワールドエース アダムスピークが続きます。
 
 グランデッツアから相手4頭
 馬単4点 三連複6点 これでいこうかなと。

 1800mまでしか経験のないグランデッツアが大外18番枠…しかも1800mで負かしたゴールドシップに2000mで負けています。今考えると「なんでこんな簡単なことが分からないんだ」と悲しくなります。

 ダービーは今回の1・2着馬とヒストリカルが面白そうです。

Posted by: 玉ちゃん | April 17, 2012 at 12:16 AM

こんばんは
さっきメルマガ読みました
頷ける内容でした
皐月賞は内田騎手の好騎乗が光りましたね
上位人気4頭が最後まで甲乙つけがたくワールドエースの単勝とワールドエース軸の3連複で勝負としました
結果はOKでしたが一つだけ残念なことがあります
皐月賞を勝って内田騎手は輝かしいクラシック3冠騎手になったのにそのことに誰も触れない…悲しいことです
せめてインタビューで称えてあげるべきなのにワールドエースやグランデッツァが負けたってだけでがっかりされてる感じしか伝わってこない
日本ダービーの時もそうでした
東京競馬場がエイシンフラッシュが勝っちゃった…って雰囲気でとても内田騎手がバクテンできる雰囲気じゃなかった…これでいいのだろうか?
どう思われますか?

Posted by: DreamVodka | April 17, 2012 at 01:38 AM

鮮やかな騎乗、内田騎手の復活とゴールドシップの強さに素直に賞賛したい。私は予想ではワールドエースとゴールドシップの一騎討ちで大外のグランデは明らかに不利で割って入ればコスモオオゾラと考えた。ただ結果は上がり最速の勝者は
思った以上に強かった。奇跡の血に三冠を期待してます。

Posted by: ミスターケリー | April 17, 2012 at 08:42 AM

はやひでさん

ワールドエースは強かったですね。

まくって脚が止まるイメージでしたが、最後まで伸びましたね。

しかもあんなに外を回って(笑)

ディープ産駒には馬場が重かったですね。

ダービーが今から楽しみです。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 17, 2012 at 09:16 AM

蒼光さん

いつもありがとうございます。

ゴールドとワールドの馬券を持ってたなんて、
さぞかし大興奮だったことでしょう(笑)

内田博幸騎手の今回の騎乗は、頭では分かっていても、誰でもできるわけではありませんよね。

今の福永騎手があのコースを通ってくるかというと、…、正直疑問です。

でも、上手いところは上手いので、ぜひダービーではその上手さを発揮してもらいたいものです。

「これでダービー獲れなかったら男じゃないよ、勝って福永Jrは親父と比べて食い足りないという意見を黙らせてください。そしてワールドが最強だと証明してあげてください」

私も同感ですよ。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 17, 2012 at 09:19 AM

玉ちゃん

馬券は難しいですよね。

私もゴールドシップは反応の鋭い馬ではないので、小回りの2000mでは乗り方が難しいと踏んでいました。

まさかこんなに綺麗に馬群が捌けるとは(笑)

でも玉ちゃんの札幌2歳S組は強いという評価は正しいと思いますし、ラジオNIKKEI賞で強い競馬をした馬たちも強いと思います。

ダービーではワールドエースが良馬場でどんな脚を使うのか楽しみです。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 17, 2012 at 09:23 AM

ミスターケリーさん

的中おめでとうございます!

これだけの馬場になっても上位を確保したのですから、
どちらも強い馬ですね。

順調に行けば、ダービーでもかなりの確率で好走するはずです。

内田博幸騎手は男気のある騎乗を見せてくれました。

あれぐらいの馬場を避けて走っているようでは、勝てるものも勝てませんよね。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 17, 2012 at 09:25 AM

DreamVodkaさん

早速、メルマガを読んでくださってありがとうございます。

今回の騎乗は頭では分かっていても、技術的な支えがなければできない乗り方だったと思います。

内田博幸騎手だからこそできた騎乗でした。

あまりにもそのインパクトが強すぎて、私もクラシック3冠のことをすっかりと忘れていましたよ。

基本的に内田博幸騎手は人気薄でこそ狙いたいジョッキーだと思います。

だから私は内田博幸騎手の初めての中央G1勝ちは人気薄の馬を持ってくると思っていたら、その通りでした。取れませんでしたけどね(笑)

地方競馬出身の騎手はそういう立ち位置で良いと思います。

馬に実力以上の力を与えて勝たせるからこそ、その騎手を信じた者だけが良い思いができると。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 17, 2012 at 09:30 AM

いつも楽しみに読ませて頂いてます。
20年も前のことになりますが、ハクタイセイを思い出しました。と、いうよりいざ皐月賞で乗り代わりになってしまった須貝騎手を、です。
あの時の須貝騎手が調教師となり、白い馬を引き連れて中山に戻って来たんだなぁ、と。

古ーい話で失礼しました。

Posted by: ツネ | April 17, 2012 at 11:26 AM

ツネさん

ああ、そのお話素敵ですね。

ハクタイセイと須貝騎手と白い馬ですね。

レース前に知っていればと悔やまれます(笑)

Posted by: 治郎丸敬之 | April 17, 2012 at 11:58 PM

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Posted by: Table Fans | April 25, 2012 at 04:58 PM

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