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「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDの申し込みを〆切りました。

「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDのお申し込み受付を終了させていただきます。今回は30部と少なかったため、“残り僅か”の告知も出来ず申し訳ございません。お申し込みいただきました皆さま、ありがとうございました。これからの秋のG1シリーズに向けて、楽しんで観て、聴いて、ぜひとも実践してみてくださいね。これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

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格段に筋肉のメリハリが増したマジンプロスパー:5つ☆

エピセアローム →馬体を見る
3歳牝馬とは思えない立派な骨格を誇り、胴部にもゆとりがある。
付くべきところに筋肉がついて、ここ2戦の素晴らしい出来を維持している。
Pad4star

エーシンヴァーゴウ →馬体を見る
胴部に比べて手脚が短いのはこの馬の特徴であり、いかにもスプリンター。
毛艶も良く、筋肉のメリハリもあるが、良かった頃の闘争心が無いのが気がかり。
Pad3star

カレンチャン →馬体を見る
前走をひと叩きされて、全身が黒く映るように絶好の毛艶を誇っている。
前躯後躯ともにしっかりと実が入って、肉体面に関しては申し分ない仕上がり。
Pad45star

サンカルロ →馬体を見る
毛艶は良いが、茄子に楊枝を差したように見えるコロンとした体型に映る。
顔つきからも、自信のなさが馬から伝わってくるようで調子は良くない。
Pad3star

スプリングサンダー →馬体を見る
牝馬らしい体つきだが、このメンバーに入ると線の細さが目立つ。
表情からは気持ちで走るタイプらしく、一瞬の切れ味をどう生かすか。
Pad3star

ダッシャーゴーゴー →馬体を見る
前走の仕上がりが良かっただけに、今回は良くても平行線といった状態。
筋肉にようやく古馬らしい頑健さが出てきたが、それがどう結果に出るのか。
Pad3star

ドリームバレンチノ →馬体を見る
前後駆の筋肉のメリハリは良いが、首がやや細く映り、パワー不足を感じさせる。
夏場を使ってきた馬ではあるが、外面上は大きな疲れは見られない。
Pad3star

パドトロワ →馬体を見る
いかにもスプリンターらしい、どっしりとした筋骨隆々の馬体を誇っている。
重苦しさはあるが、筋肉に柔らか味があり、ここ数戦では絶好の出来にある。
Pad45star

フィフスペトル →馬体を見る
首がやや高く短く、胴部が詰まった体型からも、距離は短い方が合っている。
筋肉のメリハリ自体は悪くないが、もう少し各パーツに伸びがほしい。
Pad3star

マジンプロスパー →馬体を見る
前走に比べて、格段に筋肉のメリハリが増して、立ち姿が力強くなってきた。
胴部には伸びがあって、スプリント戦以上のスタミナを有していることが分かる。
Pad5star

ロードカナロア →馬体を見る
前走は驚くほどに筋肉が盛り上がっていたが、今回もそれを維持している。
夏を越して、短距離馬らしい体型になってきたことがどう出るか。
Pad4star

Sprinterss2012wt

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「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDを発売します。

Livedvdimg

およそ半年振りになりますが、「勝ちポジを探せ!ライブ」DVDを数量限定で発売します。

あるレースを観て、「勝ちポジ」の存在を本当の意味で理解した時、私は今までの謎が全て解けた気がしました。そして、レースに対する見方そのものが、180度変わってしまったのでした。それ以来、過去のレースを見直し、実戦のレースを通して「勝ちポジ」について研究を重ねた内容を、最もシンプルな形でまとめたのがこのライブになります

「勝ちポジ」とは勝つためのポジションの略です。サンデーサイレンス産駒がいなくなり、海外や地方からもジョッキーが入り込んできている時代の中で、この「勝ちポジ」の存在はますます大きくなってきています。ジョッキーにとってはもちろん、予想をする私たちにとっても、知らずには予想できないほど「勝ちポジ」は重要な概念となります。

「勝ちポジ」は競馬予想における補助線のようなものです。その補助線が引いてあることで、レースの見え方が全く変わり、より正しい答え(結果)を導きやすくなることはあります。もしくは、その補助線が引いていなければ、正しい結果(答え)を導くことが出来ないというレースもあるでしょう。

一部ではありますが、ライブに参加していただいた方々の声をご覧ください。

勝ち馬ではなく、勝ちポジを探すという観点がとても面白い
勝ち馬ではなく、勝ちポジを探すという観点がとても面白い。昨年のライブでも少し触れられていましたが、アドマイヤムーンのジャパンカップがまさにそれでした。走り出してすぐ勝ちポジ確保で勝馬決定という感じでしたね。勝ちポジを取れる馬を探すのに苦労しそうですが楽しみです。とても楽しかったです。
S.Iさん

何か繋がるところがありそうで参考になりました
最近、ポケットを通る馬に注目してレースを見ていたので、何か繋がるところがありそうで参考になりました。おそらく僕がポケットと思っているポジションが勝ちポジでいう基本ポジションと被る気がするのですが、どう思いますか?質問したいことを思いついたので、また質問させてもらいますね。ありがとうございました。
T.Hさん

映像たっぷりで勝ちポジの意味が理解できました
勝ちポジって、初めは勝ちポジティブと思っていました(笑)。勝つために積極的に行く馬、騎手が誰か探したいです。また映像たっぷりで勝ちポジの意味が理解できました。今後もレースビデオを観て、勝ちポジのレースを多く体験したいと思います。
KHさん

展開より立体的な予想が役に立ちそう
展開より立体的な予想が役に立ちそうと思いました。不確定な要素を相手にするものと思いますので、現状で補助線レベルになってしまうかもとおっしゃっていましたが、競馬歴の長い、またはデータ量のストックが多い方にとっては、とても有益な情報だと思いました。
KYさん

改めて違う視点から競馬を観ることが出来ました
最近、なかなか当たっていなかったので、改めて違う視点から競馬を観ることが出来ました。枠順をあまり気にしていなかったので、明日のレースからもう少し注意してみたいと思います。映像を使った説明が分かりやすくて良かったです。
齊藤さん

穴馬探しのヒントとして考えてみたい
穴馬探しの視点として、勝ちポジの取れる位置に近い枠順を狙うというのは、ヒントとして考えてみようかなと思いました。とても分かりやすく、イメージしやすい話でした。レースによる勝ちポジの違いをまとめて教えてくださったら、さらに役立つものになると思います。ありがとうございました。
SAさん

ポジションを気にして観られて良かった
まとめて過去のレースを観ることがなかったので、ポジションを気にして観られて良かった。レースと説明のバランスも良かった。
HMさん

ダートの方がさらに有効
なかなか面白い理論だと思いますので、参考にさせていただきたいと思います。ダートの方がさらに有効かなとも考えています。
T.Kさん

レースでの深い観察眼に感心しました
最近、私も馬のポジショニングを予想に取り入れようと、色々試行錯誤していたので、とても参考になりました。私の方法はターゲットにあるPCIという指標を用いて、レースでの最適ポジションを取られる馬を測ることです。これに枠順などを加味して予想しています。今日はお疲れ様でした。レースでの深い観察眼に感心しました。もう少しレースを多く観たいと思います。
黒木さん

理解するのはなかなか難しいのでは?
ある程度、競馬を知っている方なら、レースにおけるポジション取りが分かると思いますが、時に変化することもあるので、理解するのはなかなか難しいのでは?レースが終わって初めて勝ちポジションを理解できると思うので、辛抱が必要ですね。今の私には大変面白い話でした。
K.Kさん

ここまで理論化されたものを聴いて目の前から雲が晴れた
最近同じようなことを考えていましたが、ここまで理論化されたものを聴かせていただき、目の前から雲が晴れた気持ちです。スッキリしました。盛りだくさんの内容で、今まで以上に良いライブでした。
T.Mさん

コースによって勝ちポジの特徴が色々あるという観点
インのポケットに入った馬が勝ちやすいというのは知っていましたが、コースによって勝ちポジの特徴が色々あるという観点から自分でも定量分析する必要があると思いました。またそういう傾向の出やすいコースやレースを攻めればいいと感じました。たくさんレースを解説していただいてレースの見方が参考になりました。
T.Iさん

忘れていたことも思い出させてもらった
現状の競馬予想に行き詰まりを感じていた中で、一度は気付いていたかもしれないけれども、忘れていたことも思い出させてもらった気がします。特に位置取りを考える際に1コーナーまでのポジション(枠順)が重要になるという点が大きなポイントと思いましたので、改めてよく考え直して競馬に当たって行きたいと思います。
山下さん

まるで馬の息遣いが分かるような錯覚すら感じました
最近はレースビデオを観るようにしていますが、漠然としていて、観ても何も分かりませんでした。今日のライブを聴いて、ひとつのモノサシが出来たような気がします。今日のような集まりに初めて参加しました。不安もありましたが、やはり自分は競馬が好きなんだなとつくづく思いました。そして、今日、競馬が好きな人たちと同じ時間、空間を共有したことがとても心地よく、レースビデオひとつ観るのも、まるで馬の息遣いが分かるような錯覚すら感じました。参加して本当に良かったです。
M.Eさん

今までの予想方法の見直しに迫られました
お話のメインである勝ちポジについて、新しい気づきや馬券のヒントがありました。立体的に考えをまとてめいくという部分は参考になりました。今回のライブに参加させてもらい、今までの予想方法の見直しに迫られました。今後はこの考え方をもとに頑張ります。
山本さん

実際のライブの内容としては、「勝ちポジ」を体感していただくために、実際のレース映像を13レースほどピックアップして観ていただきました。昔の名勝負から最近の好騎乗まで、名馬に名手が跨った興奮のレースばかりを、私の好みで選びました。ジョッキーでいうと、福永洋一騎手や岡部騎手から、デットーリ騎手、安藤勝己騎手、武豊騎手、横山典弘騎手、岩田康誠騎手、ペリエ騎手、そして三浦皇成騎手まで。競走馬では、エリモジョージやジェニュインからビリーヴ、ブラックホーク、ヴァーミリアン、デルタブルース、アドマイヤムーン、メイショウサムソンなどなど、こうして名前を聞くだけでもワクワクしてしまいますね、って私だけですか(笑)?

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ライブDVDの内容は以下の通りです。
Disc1
■デットーリポジション
■勝つためのポジション(基本ポジション)
■動物学的な観点からの『勝ちポジ』とは?
■安藤勝己騎手のこだわりがビリーヴを勝たせた
■なぜ各馬が自分のペースで走ることでレースは成り立たないのか?
■サンデーサイレンス産駒と武豊時代の終焉
■馬単、3連単の時代だからこそ
■川田将雅騎手、藤岡佑介騎手ら若手ジョッキーの台頭
■内田博幸騎手など、地方から来た一流ジョッキーは持たせてしまう
■「勝ちポジ」予想の手順
■買えなかったブラックホークの単勝馬券
■「勝ちポジ」を探すための4つのポイント
■伝説の福永洋一騎手のマジックも実は勝ちポジだった!?
■三浦皇成の上手さはここにあり
■菊花賞はデルタブルースポジション

Disc2
■勝ちポジを走る馬を探すための3大要素
■岩田康誠騎手の天才論
■武豊騎手がヴァーミリアンで「勝ちポジ」を取りに行った!(武豊の逆襲)
■馬の体調と「勝ちポジ」との密接な関係
■岡部幸雄騎手とジェニュインの『勝ちポジ』
■菊花賞馬が天皇賞春を勝てない本当の理由
■レースを見ることの本当の意味
■横山典弘騎手がなかなかG1を勝てないのはなぜ?
■武豊騎手の悪い癖
■質疑応答(Q&A)

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Sityou(MP3形式、3分40秒)

*再生されるまでに時間が掛かるかもしれません。

ライブDVDの内容は、DVD2枚組(合計150分)と当日使用したテキストになります。今回、DVDという形を取ったのは、ライブの中で13のレース映像を実際に使って説明しているからです。顔を出すのは本当に恥ずかしいのですが、CDでは伝わりにくいと思い、映像化しました。厳選されたレースを何度もご覧いただき、春に向けてじっくりと時間を掛けてお楽しみください。

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テキストは重賞ごとの勝ちポジマップ付きです。

私個人の時間的な都合で大変申し訳ないのですが、30部限定とさせてください。今回は特別に3,500円(税込み・送料、代引き手数料無料)でお分けいたします。お支払い方法は代金引換になります。安くて心配と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、情報商材ではありませんので、ひとりでも多くの皆さまに観ていただきたいという思いを込めています。早めになくなってしまうことが予想されますので、ご希望の方は今すぐお申し込みください

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プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

お申し込み方法
Step1_2メールフォームにてお申し込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。

Step2_2お申し込み確認メールが届きます。

Step3_2お届け先住所にライブDVDが届きます。
*代金引換ですので、ライブDVDをお受け取りの際に料金はお支払いください。

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また、質問メールも受け付け致します。このライブDVDを聴いて頂いて、分からなかったこと、もっと知りたいこと等、もしありましたら私宛のメールにて遠慮なくドシドシ質問してください。喜んでお答えいたします。皆さまからのご感想もお待ちしております。(glassracetrack@ymail.plala.or.jpまで)

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中山芝1200m

Nakayama1200t

スタート時点から、第1コーナーである3コーナーまでは275m、そこからもさらに100mほど直線が続く。3~4コーナーにかけて、きついカーブになっているように見えるが、中間に直線が入っているため、実はスピードをほとんど落とすことなく回ることができる、全競馬場の中で屈指の高速コーナーである。またスタート時点が坂の頂上にあるため、ゴール前の残り200mの時点までは緩やかに下りながらレースが進むことになる。そのためペースは速くなりがちで、馬場さえ良ければ、かなりの速いタイムが出ることになる。

ゴール前の直線は310mと短いが、高低差2.3mの急坂が待っているため、ハイペースで飛ばした先行馬が末脚をなくし、中団待機の差し馬に交わされるという逆転劇が起こり得る。特にG1レースにおいては、道中が速く厳しいペースになりやすいので、前に行って粘り込むためには、相当な実力が必要とされる。ただし、差し馬はあまり後ろすぎても届かないため、ある程度前に行くことのできる先行力は必要とされる。

スタートからコーナーまでの直線距離が長く、コーナーも比較的緩やかであるため、内外の枠順で基本的には差はない。しかし、あまりにも内枠すぎると、インぴったりに閉じ込められ、かえってスピードに乗れないこともある。多少の距離損があったとしても、中~外枠の方がレースはしやすい。

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サクラバクシンオーの名を記せ

Jiromaru

「距離別最強馬」という特集が先月号の「優駿」で行なわれていました。競馬関係者や評論家が、距離に応じた最強馬を挙げるという企画です。ディープインパクトやタイキシャトル、シンボリルドルフ、オグリキャップ、サイレンススズカなど、ひと昔前から最近のサラブレッドまで、たくさんの名馬の名前が挙がっていました。私が最も驚いたのは、ほとんどの方々が、1200mにおける名馬のところには、異口同音にサクラバクシンオーの名を記していたことです。どれだけ長く競馬を見続けてきても、サクラバクシンオーほどに強いスプリンターはいないということなのでしょう。

もちろん、私にとっても、生粋にして最強のスプリンターといえば、サクラバクシンオーをおいて他にありません。サクラバクシンオーほどの理想的なスプリンターを見たことがないのです。

サクラバクシンオーは、1993年と1994年のスプリンターズステークスを連覇しました。特に93年のレースは、私自身、かなりの自信を持ってレースに臨んだ思い出があります。「サクラバクシンオーが勝つのを観に中山競馬場に行こう!」という文句で友人を誘ったぐらいでした。友人もサクラバクシンオーが本命だったのですが、私ほどの確信(妄信?)がなかったのか、当時のスプリンターズステークスは真冬の極寒の時期に行われていたこともあって、現地での観戦は断られてしまいました。スプリンターズSの時期になると今でも、「あの時、競馬場に行っていたら最高だったのになあ…」と友人に愚痴をこぼしています(笑)。

初めてスプリンターズステークスを勝つまでのサクラバクシンオーは、前向きな気性が災いして、一本調子に突っ走ってしまう馬でした。自身の溢れるスピードを抑えることが出来ずに、スタートからとにかく全力疾走。素質は高かったのでそれなりに好走はするのですが、若駒の頃は典型的な人気先行タイプでした。そんなサクラバクシンオーが4歳の秋を迎え、キャピタルSで見せた走りに私は驚かされました。道中は2、3番手でピタリと折り合い、最後の直線に向いても鞍上の小島太騎手の手綱は持ったまま。ゴール前でわずかに手綱を緩められると、後続を楽々と突き放すという、ひと皮むけた走りを披露したのです。これだけスピードのある馬が、精神的に大きく成長し、スピードをセーブして走られるようになったのですから、他馬に付け入る隙はありませんよね。

それからのサクラバクシンオーは、まさにその名のとおり、短距離路線を驀進していきました。マイル戦ではノースフライトには敵いませんでしたが、スプリントレースでの強さは破格でした。94年の二度目のスプリンターズSでは、外国馬を迎え打つ立場でしたが、あっさりと自分の形に持ち込んで楽勝してしまいました。前年のリプレイを観ているかのような鮮やかなレースでしたね。G1レースともなると、道中のペースが極端に速くなりますので、後ろから行く差し馬に有利な展開になりやすいのですが、引っ張りきれないほどの手応えで先行して最後の直線で抜け出す、まさにこれぞ本物のスプリンターの正攻法の勝ち方だったと私は思います。


これが本物のスプリンターの正攻法の勝ち方です。
亡き全演植オーナーのためにも、命を賭けても負けられないレースでもありました。

種牡馬としても見事に成功しましたね。サクラバクシンオーは性格が真面目すぎて、距離が持ちませんでしたが、父サクラユタカオー譲りの伸びのある馬体をしていました。そこで、マイルから2000mくらいの距離をこなせる産駒が出てくるのではと私は思っていたのですが、どうやら前向き過ぎる気性も同時に伝えているようですね。ショウナンカンプやグランプリボスをはじめ、シーズトウショウ、ブルーショットガンなど、数々の名短距離馬を輩出しています。また、自身が古馬になってから完成されたように、産駒も早熟なようでいて実は古馬になってからひと皮むける、成長力のある馬が多いのも特徴です。そういう意味では、非常に遺伝力の強い馬です。

今年はサクラバクシンオー産駒のダッシャーゴーゴーが出走します。G1レースを勝てるだけの力には恵まれながら、不運にもなぜか勝利に見放されてきました。一昨年のスプリンターズSと昨年の高松宮記念は降着の憂き目に、そして特に昨年のスプリンターズSは直線に向いても行き場が全くないという酷い目に遭いました。一連の流れから、横山典弘騎手への乗り替わりは仕方ないと思いますが、何とかダッシャーゴーゴーの力を出し切ってあげてほしいと思います。前に行けるようになってきているので、大きな不利に巻き込まれることはなさそうですし、流れ次第では勝つチャンスは十分にあると思います。サクラバクシンオーの最大の後継者になるために、なんとかG1のタイトルを獲得したいところですね。

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スプリンターズSを当てるために知っておくべき3つのこと

Sprint02

■1■サマースプリントシリーズの最終戦として
1990年にG1レースに昇格し、それ以降、師走のスプリント決戦として定着していたが、2000年から秋の中山開催へと時期が変更された。この変更によって、夏に行われるサマースプリントシリーズとの結びつきが強くなった。夏競馬を使ってきた勢いを、ほとんどそのまま持ち込めるようになったということだ。そういう意味において、スプリンターズSはサマースプリントシリーズの最終戦と考えて良いだろう。

とはいえ、サマースプリントシリーズで目一杯走り切ってしまった馬は苦しい。昨年のサマースプリントチャンピオンに輝いたサンアディユがそうであったように、夏に3走もしてしまっていると、最後のスプリンターズSではガス欠を起こしてしまうことになる。また逆に、なんらかの事情があって、ここがブッツケになってしまった馬では、余程力が抜けていないとこのレースを勝つことは難しい。つまり、サマースプリントシリーズを使いつつ、スプリンターズSを最終目標に定めてきた馬を狙うべきである。

■2■基本的には差し馬が有利も
中山1200mのコースは先行馬にとって有利な形態となっているが、これだけハイペースになってしまうと、前に行けるだけのスピード馬にとっては苦しいレースになる。「短距離の差し馬」という格言もあるように、ハイペースについて行けて、なおかつ末脚もしっかりとしている差し馬が狙いとなる。

ただし、雨が降って道悪になった際は、考え方を180℃変えなければならない。平成12年のダイタクヤマトや平成16年のカルストンライトオ、平成18年のテイクオーバーターゲット、平成19年のアストンマーチャンが逃げ切ったように、道悪になると先行できる馬が圧倒的に有利になる。

スプリンターズSはパンパンの良馬場で行われても、重・不良馬場で行われても、前半の800mのタイムは実はほとんど変わらない。たとえば、平成17年に良馬場で行われたスプリンターズS(勝ち馬サイレントウィットネス)と、平成19年に不良馬場で行われたアストンマーチャンが逃げ切ったスプリンターズSのラップをご覧いただきたい。

平成17年 12.1-10.1-10.7-11.1-11.5-11.8 良馬場 
平成19年 12.0-10.3-10.8-11.1-12.0-13.2 不良馬場

これほど異なる条件下で行われた2つのスプリンターズSだが、テンの4ハロンのラップタイムはほとんど同じであることが分かる。平成17年がスローペースで流れたわけではない。どちらかというとハイペースで道中は進み、中団から進出したサイレントウィットネスが最後の急坂で差し切り、2着には最後方からデュランダルが32秒の脚で追い込んできた。パンパンの良馬場をハイペースで流れたスプリンターズSと、ドロドロの不良馬場のスプリンターズSの前半800mがほぼ同じラップなのだ。これはどういうことだろう?

これこそが雨のスプリンターズSは800mのレースであるということに他ならない。つまり、スタートしてから800mで究極のラップを刻むため、ラスト400mはどの馬もバテてしまい、レースどころの騒ぎではないということである。

また、競走馬はスタミナが切れたところを追い出されるとフォームを崩してノメるという特性があるため、4コーナー手前からはどの馬も真っ直ぐ走らせるだけで精一杯という状況にもなる。勝負は最初の800mで決まってしまうのだ。雨が降った場合は、スタートよく飛び出して、ハミをしっかりと噛みながらガンガン前に行ける馬を狙うべきである。
■3■1200m以上のスタミナ
スピード自慢の馬たちが揃うため、前半3ハロンは32秒~33秒前半というハイペースになり、さらに直線に急坂が待ち受けていることも加わって、後半3ハロンは35秒台の消耗戦となる。前半と後半で2秒以上の落差が生まれることによって、一本調子のスピード馬にとっては厳しいレースになり、このレースを勝ち切るためには1200m以上のレースを走るだけのスタミナが要求される。

■参考データとして 1、G1レース出走経験がないと× 2、前走オープン特別で敗れていた馬、または条件戦出走馬は× 3、1200m戦で連対率50%、かつ勝ち星があることが望ましい

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「日本最強馬 秘められた血統」

Nihonsaikyouba

東京から新大阪までの新幹線の中で貪るように読み、下車してから近くの珈琲店で一気に読み終えた。「競馬の血統学」、「競馬の血統学2 母のちから」、「血のジレンマ-サンデーサイレンスの憂鬱」に次ぐ、吉沢譲治氏による第4作目。やはりこの人の著作は期待を裏切らない。オルフェーヴルに秘められた血統を、一編の物語とし綴っているのだが、読んでいる途中、前述のいずれの3作品とも1本の線でつながっているような感覚にとらわれてしまうことがあった。それは競馬の血統の奥深さゆえであり、吉沢譲治氏の読者を引き込むストーリーテラーとしての力量ゆえである。

ハクチカラから始まり、日本ホースメンクラブ、ジャパンカップの創設、シンボリルドルフの栄光と挫折、そしてサンデーサイレンスの台頭による社台グループの隆盛まで、オルフェーヴルの凱旋門賞挑戦は日本競馬の歴史の延長線上にある。人とサラブレッドの勝利への渇望がオルフェーヴルを誕生させたといってもいい。血統表はそれを饒舌に語っている。特に、メジロアサマからメジロティターン、そしてメジロマックイーンと受け継がれた波乱万丈の血の物語は、何度読んでも、たとえ結末が分かっていたとしても、いつも感動してしまう。また、オルフェーヴルとは直接は関係ないが、凱旋門賞を制し、史上最強馬と称されながらも、種牡馬入りしてすぐにマリー病に侵され、それでも最後まで立ち続けたダンシングブレーヴの生き様にも共感する。

父ステイゴールド、母オリエンタルアート、そして母の父であるメジロマックイーンは日本の生産馬である。そこがエルコンドルパサーやディープインパクトの時とは違うところだ。世界的な基準で見たときに、多くを日本の生産馬で固められた血統で凱旋門賞を勝つことの意義は極めて大きい。オルフェーヴルの勝利は日本競馬の勝利であり、敗北は日本競馬の敗北である。それは決して日の丸を背負うというということではない。日本競馬の歴史の結晶のようなオルフェーヴルが、凱旋門賞を制するとしたら、どれだけ喜ばしいかということだ。その時、誰が乗って勝ったかなんて問題は、大した意味を持たないのかもしれない。

この書の冒頭にある、「なぜ日本人は凱旋門賞が好きなのだろう」という問いは深い。吉沢氏は「凱旋門賞はつねにあこがれであり、その優勝馬は遠い遠い雲の上の存在であった」とする。私もそう思う。もちろん、単なるあこがれではない。言葉には尽くせない、ホースマンたちの凱旋門賞に対する強烈なあこがれこそが、日本の競馬をここまで発展させてきた。約束の頂まであと少しのところまで来ている。そう思えるのは幻想なのだろうか。まるで地平線のように、近づいたと思えば遠ざかる頂なのかもしれない。もしそうだとしても、私たちはこれからも凱旋門賞という山を登り続けるはずである。

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オールカマーを当てるために知っておくべき3つのこと

Allcomer

■1■前に行ける馬が圧倒的に有利
12.5-11.6-12.2-12.5-12.5-12.4-12.4-12.0-11.5-11.8-12.0(61.3-59.7)S
13.4-12.3-13.8-12.4-13.0-12.6-12.4-12.2-11.2-11.4-12.0(64.9-59.2)S
12.2-11.9-12.6-12.4-12.4-11.7-11.5-11.6-11.8-11.4-12.6(61.5-58.9)S
12.6-11.5-12.4-12.3-12.2-12.6-11.8-11.8-11.3-11.4-12.6(61.0-58.9)S
12.3-11.8-13.0-12.4-12.3-12.4-11.6-11.4-11.2-11.8-11.8(61.8-57.8)S
12.5-11.5-12.4-12.3-12.3-12.2-12.1-12.0-11.3-11.2-11.6(61.0-58.2)S
12.4-11.1-12.2-11.9-12.4-11.9-12.0-12.2-11.7-11.7-11.9(60.0-59.5)M
12.3-11.3-12.6-12.2-12.1-11.7-11.9-11.6-11.8-11.4-12.3(60.5-59.0)S

前半が上りで、後半が下りというアップダウンの影響も大きいのだが、過去7年間のラップタイムを見るだけで、オールカマーというレースが必然的に極端なスローペースになることが分かる。開幕3週目の絶好の馬場も手伝って、前に行ける馬が圧倒的に有利になる。これだけの速い上がりを求められる以上、前に行ける馬にとって圧倒的に有利になることは間違いない。

■2■夏を使ってきた馬
これは9月競馬全体に言えることだが、まだこの時期においては、休み明けの実績馬よりも夏競馬を使ってきた上がり馬の方が優勢である。この時期はまだまだ暑く、休み明けの馬にとっては調整が難しく、レースに行っていきなり能力を発揮しづらい。ところが、休み明けの馬は実績のある馬であることが多いため、たとえ仕上がりが悪くても、どうしても人気になってしまう面は否めない。私たちは春競馬での強い姿を覚えているので、ある程度の期待と幻想を持って、休み明けにもかかわらず実績馬を人気に祭り上げてしまうのだ。

過去11年の勝ち馬を見ても、8月以降のレースを使っていた馬が8頭に対し、春以降ぶっつけで臨んできた馬が3頭と、休み明けの馬にとっては苦しいという結果が出ている。特に、春シーズンを最後まで戦い抜き、出がらしの状態で休養に入った馬にとっては、9月の段階で本調子に仕上げ直すのは非常に難しい。

■3■長くいい脚を使えるタイプ
中山2200mコースの特性として、第2コーナーから最終コーナーにかけて、フォルスストレート(偽直線)を約500m下って最後の直線に向かうことになる。ラスト1000mのラップが恐ろしく速いのはそういうことでもあり、良い脚を長く使えるタイプの馬に適した舞台である。過去の勝ち馬を見てみると、バランスオブゲームしかり、3連覇したマツリダゴッホしかり、瞬発力勝負では分が悪いが、スピードを持続させる力に富んだ馬が強い。

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オルフェーヴルの闘志に火をつけろ

オルフェーヴルが前哨戦のフォア賞を快勝した。超がつくスローペースの中、前半に掛かる仕草を見せたものの、後半はきっちりと折り合い、最後の直線では突き抜けてみせた。しかもゴール前では両方の耳が立っていたように、余力を残した勝ち方であった。負かしたミアンドルは昨年の凱旋門賞の6着馬であり、今年のサンクルー大賞(G1)ではデインドリームやシャレータを負かしたように、決して弱い馬ではない。あのエルコンドルパサーもフォア賞を勝って凱旋門賞に臨んだことを考えると、意義のある勝利と言えるのではないだろうか。

欧州競馬のペースや馬場、コースなど、あらゆる経験ができたことはオルフェーヴルにとって大きな収穫であり、その中でも特に、最後の直線に向いて、C・スミヨン騎手に導かれて内を突いたことが印象的であった。日本の騎手であれば、おそらくあそこは外に出したはずである。それでも勝っていただろうが、スミヨン騎手はあえて内でギリギリまで我慢して、前が開いた途端に抜け出す競馬を経験させたのだ。おそらく本番でもそういう競馬を強いられるだろうし、外を回しては勝てないことを知っているからである。

スミヨン騎手はダラカニとザルカヴァで凱旋門賞を2度制覇している。どちらも実に冷静な騎乗であったが、2008年のザルカヴァでの勝利は今でも鮮明に記憶に残っている。スミヨン騎手は道中でザルカヴァをいつも通り後方に待機させ、末脚を生かすレースに賭けた。しかし、最後の直線に向いても、前が開かないばかりか、外から内に馬が押し寄せて窮屈になってしまう。万事休すかと思われたその時、スミヨン騎手はザルカヴァの闘志に火をつけて、他馬を外に弾き飛ばすようにして馬群から抜け出したのだ。ザルカヴァは7戦7勝無敗のまま凱旋門賞を制して、そのまま引退した。

オルフェーヴルに同じようなレースができるかどうかは分からない。ただ、スミヨン騎手が言うように、オルフェーヴルの折り合いの難しさは個性であり、その個性である激しさが逆に最後の直線の攻防における勝負根性として生きるのではないだろうか。乗りやすいとか乗りにくいとか、そういう次元ではなく、オルフェーヴルの心に火が灯ったとき、どんな走りを見せてくれるのか。フォア賞のオルフェーヴルの走りを見るにつけ、ザルカヴァの凱旋門賞が頭に浮び、ザルカヴァの凱旋門賞を思い出すにつけ、オルフェーヴルの凱旋門賞の姿と重なるのだ。スミヨンよ、オルフェーヴルの闘志に火をつけろ。

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「馬を見る天才になる!」ライブの申し込みを締め切りました。

「馬を見る天才になる!」ライブの申し込みを締め切りました。都合やタイミングが合わずに参加いただけなかった皆さま、申し訳ありません。お申し込みいただいた皆さま、ありがとうございます。当日、お会いできることを楽しみにしております。
治郎丸敬之

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神戸新聞杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Koubesinbunhai

■1■とにかく前走ダービー上位組
過去11年のうち、前走ダービー組から9頭の勝ち馬が出ている。連対馬にまで対象を広げても、22頭中16頭が前走ダービー組である。さらに日本ダービー優勝馬は【4・2・0・0】連対率100%、2着馬は【3・3・2・3】連対率50%以上と抜群の成績を残している。紛れのない府中2400mで行われるダービーで勝ち負けになった馬は、たとえ休み明けでも確実に勝ち負けになる。とにかく、ダービー上位組を狙うべきレースである。

■2■瞬発力があり、先行できる馬に有利
阪神2400mはスタートしてから最初のコーナーまでの距離も長く、休み明けの馬が多いこともあってスローペースは否めない。そして、緩やかな3~4コーナーをゆっくり回るため、どうしても直線に向いてからのヨーイドンの競馬になる。当然のことながら、先行できる馬にとって有利になり、「折り合いに不安のある馬」、または「瞬発力のない馬」にとっては苦しくなる。枠順としては、スローになる分、どちらかというと内枠有利。

■3■さほどスタミナは問われない
今年から距離が400m延長されたが、この時期の芝は軽いことや、阪神2400mコースの特性上、さほどスタミナを問われるレースにはならない。よって、前走ダービー上位組以外を狙うのであれば、夏を越して力をつけてきたステイヤーを狙うのではなく、ただ単純に夏の上がり馬を狙うだけでよい。上がり馬だけに、前走で勝っていることは最低条件になるだろう。

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「馬を見る天才になる!」ライブが残席あと僅かです。

Umatenlive02

「馬を見る天才になる!」ライブ、略して馬天(うまてん)ライブの定員があと僅かになりました。今回は内容の関係上、少人数での開催となり、参加するハードルが高いと感じる方も多いと思いますが、馬の見方なんて全く知らないよという方こそ、ぜひ参加してみてくださいね。もちろん参加してくださった方々には、当日のライブを録音したCDを無料で差し上げます。

今回のライブのテーマは、馬を見る力です。具体的には、私が10年以上にわたって研究してきた、馬の立ち写真から馬の体調や仕上がりや気性を見極めるノウハウをお伝えします。天才というと少し大袈裟かもしれませんが、「誰にでも分かり」、「すぐに実践できる」、馬券に直結する馬体の見方について話しますので、馬を見ることって案外簡単なんだなと思ってもらえると嬉しいです。

Finger馬体の見方の本を読んでもイマイチ分からない
Finger馬体を見る力をつけて予想に役立てたい
Finger馬体を見ることができれば、競馬がもっと面白くなると思う

という方はぜひ参加してみてください。

当日お話させていただく予定の内容は以下のとおりです。

■なぜパドックではなく、立ち写真か?
■1週間前の時点ですでに勝敗は決まっている
■馬を見る5つの思考プロセス
■名馬の馬体を鑑賞する
■心臓で走る馬について
■縦の比較と横の比較について
■自分の感性を信じること

また、「馬を見る天才になる!」ライブは約2時間を予定しております。ライブ終了後にもし時間があれば、翌日のスプリンターズSのG1予想検討会を行ないたいと思います。これはあくまでもオマケですが、このライブでお話した馬“見”術を使って、実際に予想が出来たらと思います。

「馬体を見る天才になる!」ライブの開催日時、場所、参加費等
■日時: 2012年9月29日(土) 18:30~21:00
*18:30には集合の上、ご着席ください(18:20より受付を開始いたします)。
*スプリンターズSのG1予想検討会は20:30~を予定しております。
■場所: 渋谷 T’s渋谷フラッグ
アクセス詳細はこちらから 
■参加費: 3,000円(税込み)
■定員: 10名

定員は先着10名様に限定させていただきます。もっと多くの方々にお越しいただきたいのですが、運営の都合上、少数限定とさせていただきますことをご了承ください。早めに定員が一杯になることが予想されますので、ご参加希望の方は今すぐお申し込みください
*大変申し訳ありませんが、申し込みを締め切らせていただきました。

お申し込みはこちらから
Ticketpurchase_1

お申し込み方法
Step1メールフォームにてお申し込み
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です(個人情報を第三者に開示をすることは決してありません)。
Step2参加費のお振込み
*追って指定の銀行口座をメールにてお伝え致しますので、5日以内に参加費のお振込みを完了させてください。
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Step3お振込みの確認後、チケットが届く
*チケットをご自宅に届けて欲しくない方がいらっしゃいましたら、メールフォームの備考欄にその旨ご記入くだされば、こちらで柔軟に対応させていただきます。
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Step4当日、チケットをご持参の上、セミナー会場へ直接お越しください。

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武豊騎手が勝ってくれて本当に良かった

Yutakatake

武豊騎手がエピセアロームに跨ってセントウルSを勝利した。武豊騎手自身にとっては、京都記念をトレイルブレイザーで勝って以来、今年2つ目となる重賞制覇となった。外から伸びたアンシェルブルーを凌ぎ、ロードカナロアをゴール前で僅かに差し切った追い比べは、往年の武豊騎手の手綱捌きを見ているようだった。勝ちたいと必死になって馬を動かすではなく、馬の完歩に合わせて、リズムを重視しながら冷静に追っていた。

それ以上に見事だったのは、道中のポジショニングである。内の前目にいなければ勝ち目がないことを見抜き、前走とは打って変わって、有力馬を前に見る形でエピセアロームを無理なく先行させた。仕掛けたタイミングも絶妙であった。カレンチャンを意識したロードカナロアの岩田康誠騎手が早めに動いたときにも、内の好位でひと呼吸おいていた。道中のポジションとこのひと呼吸が、最後のアタマ差につながったのだ。

前走の北九州記念もほぼ完璧なポジショニングだっただけに、スタートしてから二の足がつかなかったことが悔やまれた。本当は勝ったスギノエンデバーが走ったポジションを進みたかったのだろう。その反省を生かし、今回のセントウルSではスタートしてから少し仕掛ける感じでエピセアロームを出して行った。少しぐらい追っ付けて行っても、引っ掛かってしまうことはないという計算の元である。前走の敗因をすぐに生かし、2度目の騎乗で結果を出したのだからさすがである。

ところが、そういった技術的なことではなく、武豊騎手が社台グループ(しかも吉田勝己氏)の所有馬で重賞を勝ったことに注目してしまう競馬ファンが多いのも事実である。社台グループと武豊騎手の復縁なんて言葉も散見されるほどだが、そもそもそれほど大きな確執があったのだろうか。ないという立場を取ってきた私だが、どうしても分かってくれない方々もいた。おそらく某競馬雑誌や某チャンネルに書いてあったことを鵜呑みにしてしまったのだろう。

そういえば、ロジユニヴァースの皐月賞の敗因は社台グループの陰謀という説が流れたこともある。ロジユニヴァースの馬主はまだ1年目の新参者であり、いきなりクラシックを獲ってしまえば、長年、社台から馬を買ってくれる古株の馬主に申し訳が立たない。そのため、短期放牧で戻ってきたロジユニヴァースをあえて悪くして厩舎に戻したのだと。人づてにそんな話を聞いて、私は悲しかった。自分の商品に毒を入れるようなことするわけがない。

最終的には競馬ファンのリテラシーの問題ではあるのだが、競馬メディアにも問題はある。もし競馬界を引っ張る社台グループと第一人者である武豊騎手との間に大きな問題があるのであれば、きちんと報じるべきだし、もしないのなら、そう報じるべきだ。面白半分でいい加減なことを書いたり、きちんとした情報を伝えようとしないから、何も知らない競馬ファンは大きな誤解をする。アンフェアな世界に勝手に嫌気を差して、競馬から離れていってしまうファンも少なくはないだろう。競馬ファンの想像力をかき立てるようなファンタジーならば大いに結構だが、無垢な競馬ファンをもて遊ぶのはやめてもらいたい。面白いことを言ったと悦に入るのはその瞬間だけで、長い目で見れば、競馬に携わる自分たちの首を絞めていることに気が付かないのだろうか。武豊騎手がエピセアロームで重賞を勝ってくれて本当に良かったと思う。

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セントライト記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Sentolite

■1■夏の上がり馬に注目
9月競馬全般に言えることだが、この時期はまだまだ暑く、休み明けの馬にとっては調整が難しいため、レースに行っていきなり能力を発揮しづらい。セントライト記念も最近の傾向として、夏にレースを使っていた馬が強く、ダービー以来の休み明けで勝った馬は、2002年のバランスオブゲーム、2009年のナカヤマフェスタのみであるように、よほど力が抜けている、もしくはダービー後も体を緩めずに仕上げてきたということでない限り、いきなり勝利というわけにはいかないのだ。一昨年は夏にレースを使ってきた馬がワンツーフィニッシュを決めたように、夏の上がり馬に注目すべきレースである。

■2■切れよりも地脚の強い馬
中山2200mは、2コーナーが丘の頂上となっていて、そこからゴールまで緩やかな下りが続く。3コーナーが軽く舵を切るだけで曲がれるため、2コーナーから4コーナーまでは500mの擬似直線と考えることも出来る。そのため、3コーナー付近からロングスパートのレースになりやすく、距離以上のスタミナを要求されることになる。一瞬の切れを武器にする馬ではなく、良い脚を長く使える地脚の強い馬を狙うべきである。

■3■前に行ける馬を狙え
これも9月競馬全般に言えることだが、この時期だけは夏の間にしっかりと養生されたことで、芝がしっかりと根を張った野芝100%の状態になっているため、多少のハイペースで行ってもなかなか前の馬は止まらない。これに中山競馬場の直線の短さが加わって、差し・追い込み馬にとってはかなり苦しいレースになる。ただし、ロングスパートでスタミナが問われることがこたえるのか、逃げ切りも意外と難しい。つまり、前に行ける先行馬、もしくは3~4コーナーまでに好位を確保できる馬にとって有利なレースになる。

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もっと上手くなりたい

Fukunagayuiti

福永祐一騎手のアメリカ競馬武者修行が終わりを迎えた。海外遠征(騎乗)ではなく武者修行と書いたのは、実際のところは、そんなに格好の良いものではないだろうと思うからだ。海外のトップジョッキーが日本にやって来て、G1レースなどの大舞台で華々しく活躍するのとは対照的に、日本ではトップジョッキーの福永祐一騎手であっても、向こうではまともに勝てる馬にはほとんど乗せてもらえないという現実が待ち構えている。もちろん、そんなことは百も承知で福永騎手は海を渡ったのだろう。いや、武者修行だからこそ得られる何かを求めて挑戦したに違いない。

今から10年前の『Number』のインタビュー記事の中で、海外遠征について、福永祐一騎手はこう語っている。

「行けば何かと刺激になるのは分かっている。勉強になることも実際に経験して分かっている。若いうちに行くべきだとも思う。でも言葉が通じないし、生活習慣が馴染めない。日本で、『これ以上、成長できない』ってなったときにいく可能性はあるかな」

当時、日本の騎手たちは海外に目を向けて、武豊騎手や蛯名正義騎手らを筆頭に、アメリカやヨーロッパに遠征して、騎乗するチャンスを得たり、または実際に身を置くことを通じてノウハウを吸収したりすることに貪欲であった。海外に遠征するつもりはないということは、つまり、騎手として上手くなるつもりはないという意味であった。だからこの記事では、福永祐一騎手の発言に対しては、歯がゆいという表現を用いて悲観的な見方で書かれていた。

あとから分かったことであるが、福永祐一騎手の真意は別のところにあった。あの時点での実力の自分が海外に遠征しても、もちろん騎乗依頼などはなく、騎手は実際にレースに乗った経験を積んで上手くなるのだから、そういう意味では、レースに乗ることはできる日本に留まる方が正しい選択だったということだ。確かに、福永祐一騎手は日本でレースに乗せてもらうことでリーディングジョッキーの座に上り詰めたわけであり、あれから10年の歳月が流れたことを思えば、自身の実力の見積もりも正しかったということになる。しかし、あの頃、福永祐一騎手の心のどこかに、もうこれ以上は上手くならないのではと、騎手としての限界を感じていた部分もあったのではないだろうかとも思うのだ。

福永祐一騎手がアメリカに渡る決断をしたのは、つまり、もっと上手くなりたいということだ。新しい刺激を求め、自分にはない何かを得ようとしたのだ。デビュー数年目のあの頃と比べて、騎手としてさらに高みを目指したいという気持ちの強さが上回っているのである。彼には勝たせたい馬たちがいて、喜ばせたい人々がいる。勝ちたいレースもある。ライバルもいるし、尊敬できる大先輩もいる。彼の名は、野平祐二の“祐”と、福永洋一の“一”を取って付けられたのだから、福永騎手がいないと日本の競馬のレースがつまらない、そう言われるようなジョッキーになってほしい。アメリカから帰ってきた福永祐一騎手が再び日本のターフで騎乗する日が、今から楽しみでならない。

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ローズSを当てるために知っておくべき3つのこと

Roses

■1■前走オークス組と夏の上がり馬がほぼ互角
過去11年の勝ち馬の前走を見ると、G1オークスもしくは桜花賞以来の馬が8頭、条件戦(もしくはG3)からが3頭と、休み明けでも実績馬に分がある。連対馬に手を広げても、G1オークス(もしくはNHKマイル)以来が6頭、条件戦(もしくはG2・3)からが5頭と、こちらはほぼ互角となる。

これは、牝馬は総じて仕上がりが早いということに理由があるだろう。この時期であれば、基本的には夏にレースを使っていた馬が有利なのだが、たとえ休み明けであっても、春の実績馬がある程度までキッチリと仕上がって出走してくるということである。つまり、春のクラシックを走ってきた実績馬が夏の上がり馬と五分に戦える舞台となっている。

■2■紛れが少なく、内枠有利なコース設定
改修後の阪神1800mは、スタートしてから最初のコーナーまでの距離が長く、直線も長いため、
激しい先行争いもなく、極めて紛れの少ないコースといえる。別の言い方をすると、ごまかしが利かないため、スタミナのないマイラーでは苦しい。また、コーナーを緩やかに回るので、馬群が固まりやすく、外枠を引いた馬は外々を回されやすい。内枠を引いた馬が有利である。

■3■瞬発力勝負に強い馬
改修後の阪神1800mコースの特性上、どうしても道中がスローで、最後の直線に向いての瞬発力勝負になりやすい。そういった意味では、前に行ける先行馬にとって有利となるが、後方からでも瞬発力に優れていれば差し切れる。

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スポニチに「ROUNDERS」vol.3が紹介されました。

先週金曜日のスポニチに「ROUNDERS」vol.3が紹介されました!「馬肥ゆる秋ホースマンお勧め1冊」という特集の中で、あの藤澤和雄調教師に推薦していただきました。推薦文の中に“エッセイストの治郎丸敬之”となっており、なんだか気恥ずかしい思いですが、藤澤和雄調教師にはインタビューさせていただいた上に、こうして評価していただき大変嬉しく思います。ありがとうございます。その他、鹿戸雄調教師や松岡正海騎手らのお薦めの1冊も紹介されていました。こうした特集は競馬ファンにとっても興味深いですね。

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(↑画像をクリックするとバカでかくなります)

ところで、「ROUNDERS」についてもお知らせを。昨年5月の創刊以来、半年に1冊のペースで発行しており、ペース的には今年の秋にvol.4を発行したいところです。たくさんの方々から、次も期待していますというプレッシャー、いや期待の言葉をいただいております(笑)。が、この秋はいろいろな意味で難しそうなのです。楽しみにしてくださっている方々には大変申し訳ないのですが、(もう特集の内容も決まっていますので)来年の春までしばらくお待ちください。

その代わりと言ってはなんですが、この秋に「ROUNDERS」ライブラリーの第1弾が登場する予定です。ライブラリーの内容についてはまだ秘密ですが、昨日、gachallingoさんと最終打ち合わせをしてきました。ここから彼の手によって形になっていきますので、この秋のG1シーズン中には皆さまにお届けできると思います。「ROUNDERS」ライブラリーとしての新しい展開にも期待していてくださいね。どうぞよろしくお願いします。

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京成杯AHを当てるために知っておくべき3つのこと

Keiseihaiautumnh

■1■内枠を引いた逃げ・先行馬有利
過去8年のレースラップを見てみると、道中で速いラップを刻み続けるだけではなく、前が止まりにくいことを意識して各馬が良いポジションを取りに行くため、前半が後半に比べて速い前傾ラップになることが多いことが分かる(下記)。

12.9-11.2-11.6-11.5-11.6-11.6-11.0-11.4(47.2-45.6)S
12.1-11.2-11.1-11.3-11.5-11.7-11.5-12.9(45.7-47.6)H
12.4-11.1-10.8-11.0-11.4-11.8-11.6-11.9(45.3-46.7)H
12.7-10.9-11.5-11.2-11.5-11.5-11.6-11.7(46.3-46.3)M
12.2-10.1-10.5-11.2-11.9-11.9-12.2-12.1(44.0-48.1)H
12.7-10.5-10.9-11.2-11.5-11.6-11.8-11.9(45.3-46.8)H
12.4-11.6-11.4-11.7-11.4-11.2-11.3-11.8(47.1-45.7)S
12.0-11.0-11.0-11.1-11.5-11.7-11.8-11.8(45.1-46.8)H

前傾ラップになって前に行った逃げ・先行馬にとっては苦しい展開になるにもかかわらず、逃げ・先行馬が残って上位を占めることが多い。それだけ馬場が絶好であるため、前が簡単には止まらないということである。ペースが速くなることを承知で、それでも逃げ・先行馬を狙うべき。もちろん、中山の1600mコースは内枠有利が定石で、逃げ・先行馬が内枠を引けば大きく有利になることは間違いない。

■2■瞬発力ではなく持続力が問われる
4月以降の開催となるため、野芝の養生期間が長く、根がしっかりと張った野芝100%の極めて軽い馬場で行われる。そのため、スタートからゴールまで速いラップが刻まれ、一瞬の脚ではなく、どれだけスピードを維持できるかという持続力が問われるアメリカ型のレースになりやすい。アメリカ血統の馬、ノーザンダンサー系(特にノーザンテースト、ダンチヒ)の馬が、意外な好走を見せるものここに理由がある。

■3■牡馬優勢
同じ日に阪神で行われるセントウルSとは対照的に、牡馬が【9・9・9・85】と牝馬【2・2・2・23】を圧倒している。過去11年で牝馬の勝ち馬はキストゥへヴンとザレマのみで、連対馬に拡げてみてもシャイニンルビーとアプリコットフィズにすぎない。前述のとおり、どれだけスピードを維持できるかという持続力が問われるアメリカ型のレースになりやすいため、一瞬の脚で勝負したい牝馬にとっては苦しい戦いになるのである。

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「馬を見る天才になる!」ライブを開催します

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ガラスの競馬場の11周年を記念して、今年の秋は、「馬を見る天才になる!」ライブを渋谷にて開催します。およそ4年ぶりの本格的なライブになりますので、私自身、今から楽しみにしております。

今回のライブのテーマは、馬を見る力です。具体的には、私が10年以上にわたって研究してきた、馬の立ち写真から馬の体調や仕上がりや気性を見極めるノウハウをお伝えします。天才というと少し大袈裟かもしれませんが、「誰にでも分かり」、「すぐに実践できる」、馬券に直結する馬体の見方について話しますので、馬を見ることって案外簡単なんだなと思ってもらえると嬉しいです。

Finger馬体の見方の本を読んでもイマイチ分からない
Finger馬体を見る力をつけて予想に役立てたい
Finger馬体を見ることができれば、競馬がもっと面白くなると思う

という方はぜひ参加してみてください。

当日お話させていただく予定の内容は以下のとおりです。

■なぜパドックではなく、立ち写真か?
■1週間前の時点ですでに勝敗は決まっている
■馬を見る5つの思考プロセス
■名馬の馬体を鑑賞する
■心臓で走る馬について
■縦の比較と横の比較について
■自分の感性を信じること

また、「馬を見る天才になる!」ライブは約2時間を予定しております。ライブ終了後にもし時間があれば、翌日のスプリンターズSのG1予想検討会を行ないたいと思います。これはあくまでもオマケですが、このライブでお話した馬“見”術を使って、実際に予想が出来たらと思います。

「馬体を見る天才になる!」ライブの開催日時、場所、参加費等
■日時: 2012年9月29日(土) 18:30~21:00
*18:30には集合の上、ご着席ください(18:20より受付を開始いたします)。
*スプリンターズSのG1予想検討会は20:30~を予定しております。
■場所: 渋谷 T’s渋谷フラッグ
アクセス詳細はこちらから 
■参加費: 3,000円(税込み)
■定員: 10名

定員は先着10名様に限定させていただきます。もっと多くの方々にお越しいただきたいのですが、運営の都合上、少数限定とさせていただきますことをご了承ください。早めに定員が一杯になることが予想されますので、ご参加希望の方は今すぐお申し込みください

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お申し込み方法
Step1メールフォームにてお申し込み
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です(個人情報を第三者に開示をすることは決してありません)。
Step2参加費のお振込み
*追って指定の銀行口座をメールにてお伝え致しますので、5日以内に参加費のお振込みを完了させてください。
Pay_bank

Step3お振込みの確認後、チケットが届く
*チケットをご自宅に届けて欲しくない方がいらっしゃいましたら、メールフォームの備考欄にその旨ご記入くだされば、こちらで柔軟に対応させていただきます。
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Step4当日、チケットをご持参の上、セミナー会場へ直接お越しください。

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日本ダービーの栄光と屈腱炎はコインの裏表

Kyukyokunoderby

秋のG1シリーズの足音が聞こえてきたと思った矢先、ワールドエースとトーセンホマレボシの両馬が屈腱炎にて戦線を離脱することが報じられた。「秋のG1戦線を占う」にて、“キングカメハメハが勝った年のダービーがそうであったように、スピード決着の厳しいダービーのあとは、体を壊してしまう馬も多い”と書いたが、まさかこれほどまで矢継ぎ早に現実化してしまうとは。秋には大きな期待を寄せていた馬たちだけに、残念で仕方ないし、陣営の落胆は察するに余りある。それにしても、走る馬ほど罹りやすい屈腱炎ほどサラブレッドにとって厄介な病気はないだろう。

屈腱炎の屈腱とは、馬の前肢にある浅指屈筋腱のことである。人間でいうと、中指の付け根から手首までにある骨の手の平側にある腱に当たる。そこの腱の一部が切れたり、出血や炎症を起こしてしまったりすることが屈腱炎と呼ばれる病気の症状である。なぜ屈腱炎になるのかという問いに対しては、一般的には、“屈腱に大きな力(負荷)が掛かることによって”とされているが、未だにはっきりとした答えはない。“長期間にわたって、ある程度の強さを持つ運動を続けることによって”という説もあり、こちらの方が説得力はある。

今回のケースでいうと、日本ダービーにおいて、レコードが出るような高速馬場で激走したから、という理由だけで屈腱炎になったのではないということだ。きっかけとなったことは間違いないだろうが、たった1度のレースだけが原因ではない。育成の段階から、強い負荷の運動をずっと続けてからこそ、屈腱炎を発症してしまったのだろう。走る馬に屈腱炎が多いのは、スピードが出るからそれだけ屈腱に負荷が掛かりやすいということに加え、他馬よりも強い負荷を掛け続けられてきたからこそである。だから世代の頂点を決める日本ダービーという舞台に立つことができたともいえる。

それでも、なぜ日本ダービーの走りが最後のひと押しとなったかというと、それだけ激しいレースだったからである。激しいというのは、高速馬場のスピード決着を意味するのではなく(そもそも高速馬場と競走馬の怪我の相関関係は厳密に示されてはいない)、レース内容のことである。今年の日本ダービーは前半1200mが70秒8、後半が73秒0という、かなりの前傾ペースであった。キングカメハメハが勝った2004年の前半が69秒4、後半が73秒9という驚異的なペースには及ばないが、サラブレッドの極限を強いられるような、厳しいレースであったことは間違いない。

屈腱炎の最大の原因は肉体の疲労であると思う。屈腱という部分に対してではなく、あらゆる意味での肉体的な疲労が、屈腱炎という形をとって表出するのだ。肉体的にギリギリの状態まで鍛え込まれてきたサラブレッドが、本番の日本ダービーで究極のレースを強いられて、それまでは目に見えなかった疲れが堰を切ったように溢れ出す。キングカメハメハしかり、タニノギムレットしかり、そして、今回のワールドエースやトーセンホマレボシしかり、日本ダービーの栄光を目指すことと屈腱炎はコインの裏表の関係にあるのだ。

厳しい現実だけではなく、明るい未来もある。究極の日本ダービーで好走した馬たちは、生き残った者だけではなく、残念ながらリタイアしてしまった者も、その後覚醒した馬が多い。キングカメハメハの種牡馬としての活躍はもちろん、2着のハーツクライはその後、日本国内だけではなく海外のG1レースをも制した。5着のスズカマンボも天皇賞春を勝ち、6着のダイワメジャーは5つのG1タイトルを獲得、8着のコスモバルクはシンガポールのG1を制した。これらの事実を見ても、競走馬としてだけではなく、種牡馬としての資質も問われる日本ダービーであったと言えるだろう。今年の日本ダービーを勝ったディープブリランテはもちろん、フェノーメノ、ゴールドシップ、コスモオオゾラ、グランデッツア、そしてワールドエースやトーセンホマレボシらは、未来の日本競馬を背負ってゆく馬になるのではないか。今、私はそう考えている。

Photo by H.Sugawara

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セントウルSを当てるために知っておくべき3つのこと

Centauruss

■1■内枠の逃げ、先行馬
阪神の開幕週ということもあり、馬場の傷んでいない内の経済コースを通られる馬は当然ながら有利になる。また、馬場が軽くて前が止まらないことや、阪神1200mコースは最後の直線が356mと比較的短く、逃げもしくは先行馬にとって有利なレースとなる。内枠に入った逃げ・先行馬がいたら、とりあえず狙ってみるのも面白い。

11.8-10.5-11.1-11.1-11.4-11.9(33.4-34.4)H
12.3-11.1-11.2-11.4-10.5-11.7(34.6-33.6)S
12.2-10.8-10.9-11.0-11.2-12.2(33.9-34.4)M
12.0-10.2-11.1-11.7-12.0-11.6(33.3-35.3)H
12.2-10.5-10.7-10.9-11.1-11.7(33.4-33.7)M
12.0-10.7-11.2-11.5-10.8-11.8(33.9-34.1)M
12.2-10.6-11.3-11.3-11.0-12.1(34.1-34.4)M

■2■牝馬の活躍
1200m戦で行われるようになった過去12年間において、牡馬(セン馬含む)が【3・8・10・95】とわずかに2勝(連対率10%)に対し、牝馬は【9・4・2・42】と8勝(連対率22%)を挙げ、圧倒的な成績を残している。サマースプリントシリーズの最終戦であり、スプリンターズSの前哨戦でもあるという、複雑な思惑の絡んだレースではあるが、夏競馬の勢いそのままに牝馬の活躍が目立つ。開幕週で馬場が軽いということが理由のひとつであろう。

■3■夏場に使っていた馬
        勝ち馬          前走時期
平成12年 ビハインドザマスク   8月20日
平成13年 テネシーガール     7月1日
平成14年 ビリーヴ          8月17日
平成15年 テンシノキセキ      8月10日
平成16年 ゴールデンキャスト   8月29日
平成17年 ゴールデンキャスト   8月28日
平成18年 シーイズトウショウ   8月27日
平成19年 サンアディユ       8月12日
平成20年 カノヤザクラ       7月20日
平成21年 アルティマトゥーレ   7月19日
平成22年 ダッシャーゴーゴー   8月15日
平成23年 エーシンヴァーゴウ   8月14日

過去12年の勝ち馬は、全て7、8月の夏場にレースを使っている。9月のこの時期は、中央開催に戻ってきてはいるものの、まだまだ暑く、休み明けの馬は調整が難しい。どれだけ力のある実績馬であっても、仕上がり途上の段階で、重い斤量を背負いながら、いきなりトップギアでの走りを期待するのは難しい。ここをステップにスプリンターズSに向かう馬VS夏競馬を使ってきた馬という構図になるが、このレースに限っては後者が有利。実績馬よりも、夏場を使っていた馬の方に妙味がある。舞台が阪神に移ったとはいえ、夏競馬の延長線上にあると考えるべきである。

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なぜ海外のステップレースを使うべきなのか

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オルフェーヴルがフォア賞をステップとして凱旋門賞へ向かう。海外の大レースを使うにあたってステップレースを使うことに私は賛成である。もし本気で海外の大レースを勝ちたいと思うなら、本番前にせめて一度は現地のレースを使っておくべきだ。いきなり行って勝てるほど、海外の大レースは甘くない。あのディープインパクトでさえ、最後の直線で失速してしまったではないか。

しかし、実際には海外のステップレースを使われる馬は意外にも少ない。お金の問題もあるだろうし、滞在期間の関係もあるのだろう。何と言っても、大切な馬を意思疎通がどこまで図れるか分からない海外の厩舎に預けておくより、ギリギリまで自分の手元に置いておきたいという陣営の気持ちも痛いほど分かる。1ヶ月以上も前に現地に馬を輸送して、ステップレースを使って本番へ向かうことは、周りが簡単に言うほど単純ではない。

私たちが考える、海外(現地)のステップレースでひと叩きすることの意義とは、おそらく以下の2点であろう。

1、適切なレース間隔を維持できるため仕上げやすい
2、現地のレースにおけるあらゆる条件を経験することができる

1については、ステップレースから本番のレースまで、中2~3週の間隔があった方が、サラブレッドの体調をピークに持っていきやすい。どれだけ腕の立つ調教師であっても、ぶっつけ本番で臨むよりも、現地のレースをひと叩きする方が仕上げやすい。今回のオルフェーヴルの場合、フォア賞から凱旋門賞まで中2週となるので、かなり仕上げた状態でフォア賞を使い、その調子を凱旋門賞まで維持するようなイメージであろう。

2については、フランス競馬のペースや雰囲気に慣れておくということである。フランスのレースはテンが極端に遅くなることが多く、あのディープインパクトが引っ掛かって行きそうになったように、日本のペース感覚が染みついてしまったままだと、序盤からリズムを崩されてしまうことになる。もちろん、レースが行われる競馬場をスクーリングしておくことも大切である。たとえ前哨戦であっても、実際のレースの雰囲気を体験しておくことが、馬の精神面の安定に与える影響は大きい。

ところが、海外のステップレースでひと叩きすることの意義は、実はこれら2つだけではない。現地に1日でも早く入り、日本とは全く異なった環境に慣れ、かの地で調教を施し、できれば現地のステップレースを使っておくことの意義は、私たちが想像するよりも遥かに大きいのだ。もしかすると、この意義が私たちに誤解されていて、それゆえ関係者にもないがしろにされているからこそ、海外のステップレースを使われる馬が少ないのかもしれない。

海外のステップレースを使う最大の意義は、馬が変化することである。もう少し正確に述べると、海外のステップレースを使うために、現地に長期滞在し、調教を施し、レースに出走することによって、馬が向こうの馬場を走るのに相応しい走り方をするようになる。それによって、馬の肉体そのものが、その土地の競馬に適するように生まれ変わってゆくのである。仕上げやすいレース間隔や現地のレースに慣れておくこと以上に、馬が生まれ変わってゆくことの意義は大きい。

海外遠征の先がけとなったスピードシンボリという馬がいる。天皇賞春、宝塚記念、有馬記念を制した後、野平祐二騎手を背にして、当時としては極めて珍しく、アメリカ、イギリス、フランスへの遠征を敢行した。凱旋門賞に挑戦するにあたって欧州に約3ヶ月滞在し、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスとドーヴィル大賞典を使ったのだが、その間におけるスピードシンボリの変化について、野平祐二氏はこう語った。

向こうの馬場を見ると、草が深い上に地盤も硬くて重い。そんな馬場を、日本のように大きく飛ぶ走りをすると、キック力が大きくかかるので、遠くへ飛べば飛ぶほど足に負担がかかることになる。スーちゃんも最初は、日本的な走り方をしたために、早く疲れてしまった。 (中略)

しかし、向こうで走っているうちに、スーちゃんの走り方も変わっていった。小刻みに走るようになった。小刻みに走りながら、いかに長く耐えて走るかが決め手になるのだ。そのためには、馬にそういう走り方に慣れさせて、疲れがたまらないようにし、そして最後の直線に入ったところで、なおかつ爆発力が発揮できるように、調教していくことだ。そのへんの肉体的条件を整えると同時に、精神力の強さも要求される。
(「馬の背で口笛吹いて」より)

日本の軽い馬場を速く走るには、大きく飛ぶ走りが相応しい。だからこそ、日本のトップホースには手先が軽く、ストライドが大きい馬が多い。逆説的ではあるが、日本で強く速いということは、欧州の馬場に対する適性がないということを暗に意味してもいる。どれだけ強く速い馬でも、野平祐二氏の言う「日本的な走り方」をすると、欧州では勝負どころでバテてしまうことになる。伸び伸びと走るのではなく、小刻みに走りながら、我慢に我慢を重ねてスタミナを溜め、最後の直線で爆発させるのである。ヨーロッパの大レースを勝つために必要とされる資質を、野平祐二氏はスピードシンボリと共に、身をもって経験した。

それから30年の時を経て、スピードシンボリと野平祐二氏の苦い経験を生かしたのが、あのエルコンドルパサーである。エルコンドルパサーについて語られる時、あまり言及されないことだが、エルコンドルパサーほど向こうに行って変わった馬はいない。およそ1年間にわたる滞在の過程において、エルコンドルパサーの肉体や走法は見事にヨーロッパ仕様に造り変えられた。3歳にしてジャパンカップを制した頃のエルコンドルパサーと、凱旋門賞に臨んだ頃の彼を比べると、とても同じ馬とは思えない体つきに成長し、走り方も小刻みになりグッと力強さが増した。作家の浅田次郎氏が「スピードシンボリ号がいたからこそ、エルコンドルパサーもあるのだという歴史を知って欲しい」と書いたのはそういうことである。

現地に長期滞在し、調教を施し、レースに出走することによって馬が生まれ変わらなければ、海外の大レースを勝つことは難しい。あのハーツクライが後ろから差された、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを覚えているだろうか。大きく綺麗なフットワークで、手応え十分に先頭に立ったハーツクライには、実は見た目ほどの余力は残されていなかった。「欧州的な走り方」をして爆発力を溜めていた、ハリケーンランやエレクトロキューショニストに差し返されてしまったのは、当然といえば当然の結果である。ハーツクライの敗因は、ルメール騎手の早仕掛けや4ヶ月ぶりの実戦だったこと以上に、「日本的な走り方」にあったのではないか。ディープインパクトしかりである。

過去の日本馬の敗戦の経験を生かし、オルフェーヴルの陣営は、あらゆる面において、現時点での最善の策を取っているように思える。理想を言えば、宝塚記念は使うべきでなかったし、エルコンドルパサーのように1年間ぐらい現地に滞在して、現地の馬になってから出走してほしいが、エルコンドルパサーは個人馬主、オルフェーヴルは共同馬主によって所有されているという事情がある以上、さすがにそうはいかないだろう。それでも、わずかでも勝つチャンスを増やしていこうとする陣営の心意気が伝わってくるのは確かである。「スピードシンボリがいたからこそ、エルコンドルパサーがあって、ディープインパクトやナカヤマフェスタがあって、そしてオルフェーヴルにつながった」と凱旋門賞後に書けることを願いながら、今は筆を置きたい。


2頭の強烈な差し返しに唖然とした日本の競馬ファンは多かったはず。

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新潟記念を当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■血統の偏りが見られるレース
過去11年間の新潟記念の勝ち馬の父もしくは母父は以上のとおり。

サンプレイス(父トニービン)
トーワトレジャー(父トニービン)
ダービーレグノ(父トニービン)
スーパージーン(父サッカーボーイ)
ヤマニンアラバスタ(父ゴールデンフェザント)
トップガンジョー(父マヤノトップガン、母父ゴールデンフェザント)
ユメノシルシ(母父トニービン)
アルコセニョーラ(父ステイゴールド)
ホッコーパドゥシャ(父マヤノトップガン)
ナリタクリスタル(父スペシャルウィーク)

驚くべきことに、トニービンを父もしくは母父に持つ馬が4頭も勝利している。また、トニービンと同じグレイソブリン系のゴールデンフェザントを父もしくは母父に持つ2頭もいる。さらに、実はサッカーボーイとステイゴールドは近親にあたる。これだけ血統の偏りが見られるレースも珍しく、新潟記念が行われる舞台(コース、馬場、距離)があらゆる意味で最適であるということに他ならない。

■2■トップハンデ馬は疑ってかかれ
新潟競馬場が新装となった2001年以来、トップハンデ馬は【1・0・2・10】と、勝ったのはナリタクリスタルのみ。速いタイムの出る軽い馬場だけに、斤量がこたえているということではないだろう。ただ単に、トップハンデを振られた馬たちが、それに相応しい走りが出来ていないだけのことである。

なぜかというと、トップハンデ馬が好走した近走と今回の新潟記念では、全く条件が違うからである。パワーや瞬間的な脚が要求された七夕賞や小倉記念などで好走してきた馬が、重いハンデを強いられ、スピードの持続力を問われる新潟記念で凡走してしまうのは当然といえば当然だろう。全てのトップハンデ馬が適性を欠くということではないが、まずは疑ってかかった方が得策か。

■3■スピードを持続させるスタミナが問われる
過去10年間のレースラップは以下のとおり。

13.0-11.2-11.1-11.3-12.2-11.8-11.8-11.6-10.9-12.1(58.8-58.2)M
12.8-11.1-11.6-11.9-12.4-12.0-11.6-11.7-11.1-11.8(59.8-58.2)S
12.7-11.1-11.7-12.0-12.4-12.2-11.8-11.5-10.8-12.5(59.9-58.8)S
12.9-10.8-11.3-11.6-12.5-12.6-11.8-11.7-10.4-12.1(59.1-58.6)M
13.2-11.8-12.2-12.2-12.8-12.5-11.4-11.3-10.4-12.3(62.2-57.9)S
12.6-10.9-11.5-11.5-11.8-12.3-11.9-11.7-10.6-12.4(58.3-58.9)M
12.8-11.2-11.1-11.1-11.9-12.3-11.9-11.8-10.9-12.8(58.1-59.7)H
13.0-11.1-11.6-11.1-12.0-12.4-12.0-11.6-10.8-11.9(58.8-58.7)M
13.1-11.4-12.1-12.2-13.0-12.6-11.7-10.9-10.4-12.2(61.8-57.8)S
12.9-11.4-11.9-12.0-12.4-12.1-11.4-11.1-11.0-12.2(60.6-57.6)S
13.2-11.0-11.9-12.0-12.8-12.4-11.7-11.2-10.9-12.0(60.9-58.2)S

最後の直線が659mと長いため、異常なほどに速い上がり3~4ハロンのタイムが計時される。このようなレースでは、スピードを持続させるスタミナが問われることになる。

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