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メジロマックイーンがフラッシュバックした


菊花賞2012-観戦記-
今年の菊花賞は道中に2つのポイントがあった。ひとつは、スタートしてからスタンド前までのポジション取り。圧倒的な1番人気に推されたゴールドシップの脚質を意識してか、少しでも前の位置を確保しようと各馬が第1コーナーに向けて殺到した。にもかかわらず、前半の1000mが60秒9とそれほど速いペースにはならなかったことで、ブレーキを掛けて引っ掛かる馬が目立った。ここでスムーズに自分のリズムで走れた馬が、最後の直線でも伸びている。もうひとつは、3~4コーナーにかけての攻防。ゴールドシップに早めに来られたことで、先行集団にとっては厳しいレースとなり、最終コーナー手前でバテて下がっていく馬に進路を塞がれてしまう(上がっていけない)有力馬がいた。結果的には、前半に無理をすることなくゆっくりと走り、勝負所の3~4コーナーで外を回しながら押し上げていった馬のワンツーとなった。菊花賞を勝つための定石の乗り方ができたかどうかが勝敗を左右したということである。

勝ったゴールドシップは最内枠が憂慮されたが、行き脚がつかなかったことがかえって吉と出た。もし好スタートを切って、道中で馬群の内を走るようなことがあれば、行き場を失って、スパートのタイミングが遅れてしまうという最悪のケースも考えられたはずだ。ところが、いかにもステイヤーらしいゆったりとしたスタートを切ったことで、内田博幸騎手も落ち着いてほぼ最後方を走らせ、いつでも外に出せる態勢を整えることができた。向こう正面では外に出して、あとはゴーサインを出すタイミングを計るのみ。安全策を取ったために、外から上がってゆくタイミングが少し早かったが、内田博幸騎手にとってはほぼ思い描いていたとおりのレースだったのではないだろうか。

ゴールドシップはこれで皐月賞、菊花賞という2冠馬となった。奇しくも昨年の3冠馬であるオルフェーヴルと同じ血統構成(父ステイゴールド、母父メジロマックイーン)であり、ゴールドシップはさらにパワーとスタミナ寄りの馬である。皐月賞はあらゆる条件が向いての勝利であったが、今回の菊花賞は力でねじ伏せた完勝であった。スピード優先の現代競馬において、ゴールドシップのような馬がクラシックを2つも勝てるのは不思議な気もするが、これもまた競馬の面白さである。最後のコーナーを回ってゆくゴールドシップの姿を見て、メジロマックイーンが勝った22年前の菊花賞がフラッシュバックしたのは私だけではないだろう。この先、良く言えば古風な、悪く言えば時代遅れのゴールドシップが、歴戦の古馬を相手にどのような走りを見せてくれるのか楽しみでならない。

スカイディグニティは、最後の直線であわやという見せ場をつくった。テン乗りとは思えないメンディサバル騎手に導かれて、前半はこの馬のリズムでスタミナを温存し、後半はゴールドシップに外から来られたにもかかわらず、外を回しながら上手く馬群をさばいた。スムーズに走らせることを心掛けていたら、いつの間にか前には勝ち馬しかいなかったという感じであろう。スカイディグニティはセントライト記念の2着馬であり、この馬の好走を見るにつけ、もしフェノーメノが菊花賞に出走してきたらどれだけ凄いレースになったろうと思わざるをえない。

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Comments

 おはようございます。ゴールドシップは母の父メジロマックイーンゆずりのロングスパート。これは内田騎手が1枠を引いた愛馬に立てた作戦でもあり、次のライバルであるオルフェーブルを意識してのレースだったように思います。
 ジャパンカップか有馬記念でオルフェーブルより軽い斤量で戦うチャンスがあります。対戦があるのかどうか・・・楽しみです。

Posted by: 玉ちゃん | October 24, 2012 at 06:26 AM

玉ちゃん

こんにちは。

まさにマックイーン譲りのロングスパートでした。

私が競馬を始めて初めて見た菊花賞のメジロマックイーンがフラッシュバックしてきました。

オルフェーヴルと近いうちに対戦してほしいですね。

Posted by: 治郎丸敬之 | October 24, 2012 at 03:13 PM

ゴールドシップの次走は有馬記念のようですね。
オルフェーヴルとの対戦が今から楽しみです。

Posted by: ふぉんてん | October 24, 2012 at 04:44 PM

ふぉんてんさん

やはり有馬記念ですか。

まだ余力がありそうなので、
オルフェーヴルとの対決を楽しみに待ちましょう!

Posted by: 治郎丸敬之 | October 24, 2012 at 05:45 PM

ゴールドシップの直線での走り、やはりメジロマックイーンを思い出した人が多いみたいですね。

ロングスパートしてもまだバテていないかのように見える、祖父譲りの弾みのある走りは、今後も楽しみです。


私は、走りが似ているなと思い浮かんだレースは、長期休養明けの旧7歳の大阪杯でした。
できたばかりの阪神コースで2分3秒台ののレコードで駆け抜けた場面。2着に5馬身差をつけ、ただ1頭グイグイ伸びて来たのを思い出します。

※20年近く前のレースなので、一部美化されている可能性はありますが…

Posted by: ふとん | October 26, 2012 at 12:32 AM

ふとんさん

私の記憶とメジロマックイーンもかなり美化されていると思いますよ(笑)

当時の菊花賞はメジロライアンを応援していたので、同じメジロの勝負服が楽勝したときは唖然としました。

大阪杯も強かったですね。

メジロマックイーンのおかげで、ほんとうに強いステイヤーは最強なのだということを教えてもらった気がします。

Posted by: 治郎丸敬之 | October 26, 2012 at 08:45 AM

結果的には、前半に無理をすることなくゆっくりと走り、勝負所の3~4コーナーで外を回しながら押し上げていった馬のワンツーとなった。

Posted by: Supreme Snapback | December 23, 2012 at 08:26 PM

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