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Just Wait.

競馬は文化でありスポーツであるが、それと同時にギャンブルでもある。その絶妙なバランスが、私にとって、競馬を他のスポーツやギャンブルとは異なるものに昇華させている。そのことをはっきりと感じるのは、やはり自分が信じて賭けた人馬が、ゴールを先頭で駆け抜けてくれる瞬間だろう。井上オークスさんが、「武豊騎手と一緒にメイショウサムソンを追った」とどこかで書いていたように、馬券を買うことで―その金銭の多寡にかかわらず―、私たちは騎手や競走馬と一心同体になることができる。

2012年の日本ダービーは騎手と一心同体になることができたレースであった。4年前のダービーにて、1番人気のアンライバルドに乗って勝てなかった岩田康誠騎手を、いつかは日本ダービーを勝つジョッキーだと信じ、それ以来、見守り続けてきた。2010年には1番人気のヴィクトワールピサに騎乗して3着、2011年には2番人気のサダムパテックで7着と期待に応えてはくれなかった。それでも、今年こそと思いながら、私も毎年賭け続けてきただけに、彼の日本ダービーに対する想いの一端ぐらいは分かるつもりだ。日本ダービーは実力だけでは勝てない。運もなくては。Just Wait.

私は頭のてっぺんからつま先まで、岩田康誠騎手と同化した。好スタートから、ディープブリランテの行く気に任せて先行し、逃げたくはなかったのでゼロスが来てくれた時には安心し、すぐに直後の内ラチ沿いに馬を収めた。皐月賞のように引っ掛かることなく、第2コーナーを回り、向こう正面でディープブリランテの力がスッと抜けた時には、最高の形になったと直感した。そのまま3コーナー、そして4コーナーを回りつつ、かなり強引に仕掛けたトーセンホマレボシを目標に追い出してからは、全身全霊でディープブリランテを叱咤激励した。ゴールした瞬間、外からやってくるフェノーメノの追撃を凌ぎ切ったことを確信した。

3年間も待ち続けてきただけに、ただ単勝馬券が当たったのとは違い、喜びもひとしおであった。レース後、私はその興奮を書き綴ったり、人に話したりした。ほとんどの人たちは、おめでとうと言ってくれ、岩田康誠騎手の好騎乗を称えてくれた。ところが、翌日、とある競馬雑誌の編集部を訪れ、岩田康誠騎手の日本ダービー初制覇について語ろうと、「いやあ、昨日のダービー、よかったですねえ」と切り出したところ、「どのへんがですか?」と返されたのだ。

私は心の中でぶったまげたと同時に、そうかあのダービーに感動したのは自分が岩田騎手に賭け続けてきたからなのか、と現実を悟った。決してその編集部の方が冷めているわけではない。どちらかというと、青い炎の情熱を以って競馬を支えている方である。同じレースを見ても、それでも、これだけ感情移入の度合いが違うのだから、あまり一方的に想いを熱く語るのもなんだなと思わせられた。しかし、自分の心が動かされていなければ伝わるものも伝わらないと思い直し、またこうして懲りもせず、岩田康誠騎手の感動の日本ダービー制覇について語り続けてゆくのである。


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Comments

 こんばんは 東西の金杯とも・・・あらら。どうも勉強が足りません(汗)。

 岩田騎手のお話・・・ありがとうございました。ディープブリランテは2歳からのお手馬。「この馬で」の思いは強かったことでしょう。
 
 明日のシンザン記念も、継続騎乗(お手馬)の騎手、乗り代わりの騎手がいます。頂点のG1を目指して、今後もいろんな乗り代わりが出てくることでしょう。

 デビューから継続騎乗
 エーシントップ(浜中)4戦3勝
 ヒシアメジスト(藤田)2戦1勝
 タマモベストプレイ(和田)2戦2勝
 サイモンラムセス(幸)2戦1勝
 途中から継続騎乗
 レッドアリオン(福永)2戦1勝
 カオスモス(内田)  2戦1勝
 今回乗り代わり
 アジャストメント 四位→秋山(騎乗停止中)
 エールブリーズ  北村→川田(主戦に戻る)
 ネオウイズダム  柴田→岩田
 (岩田騎手はアットウイルからネオウイズダムへ)
 アルバタックス  デムーロ→ルメール(騎乗あり)
 アグネスキズナ  中井→武豊(減量特典なくなり)
 ザラストロ    松岡→ビュイック(松岡は中山)
 へミングウエイ  浜中→池添(エーシンへ)
 テイエムシングン 丸田→松山(丸田は中山)
 ヒルノクオリア  四位→武幸(騎乗停止中)
 アットウィル   岩田→三浦(岩田ネオウイズダム)

 
 ◎タマモベストプレイは和田騎手で2連勝中。
 ○デビューから浜中騎手のエーシントップ。
 ▲内田騎手が関西に乗りに来た1勝馬カオスモス。
 △小牧騎手が復帰も福永騎手がレッドアリオン。
 △岩田騎手はアットウイルからネオウイズダム。

 どの馬がだれを乗せて、皐月賞のゲートに入るのか?
 クラシック戦線をこんな角度からも楽しみたいと思います。

Posted by: 玉ちゃん | January 05, 2013 at 10:54 PM

玉ちゃん

こんにちは。

シンザン記念はどの騎手に良い馬が回ってくるのかが象徴的に現れるレースだと思っているのですが、今年も浜中騎手は活躍しそうですね。

福永騎手の乗り方に注目していましたが、なんとも言えない騎乗だったと思います。

昨年は例外として、クラシックに乗るような馬はこの時期は休ませているのが普通かなあと思う次第です。

Posted by: 治郎丸敬之 | January 07, 2013 at 12:27 PM


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