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弥生賞は勝ってほしくないレースである。

弥生賞は勝って欲しくないレースである。このレースを勝つということは、素質や能力、そして完成度が高いということの証明ではある。しかし、今後のクラシック戦線を考えると、敢えて勝たなくても(勝とうとしなくても)良いレースなのではないだろうか。

弥生賞は皐月賞と同じ中山2000mという舞台で行われるが、弥生賞を勝って、そのまま皐月賞をも制する馬は思いのほか少ない。その世代の素質馬が集結するハイレベルの弥生賞を制した馬は、普通に考えて、弥生賞と同じ走りができれば皐月賞はほぼ当確である。それでも、過去10年で弥生賞と皐月賞を連勝した馬は、ディープインパクトとヴィクトワールピサの2頭しかいない。

なぜこのような現象が起こるかというと、以下の2つの理由が考えられる。

1、弥生賞はかなりの状態に仕上がっていないと勝てない
2、弥生賞と皐月賞では馬場状態が異なる

クラシックを狙う有力馬が一堂に会する弥生賞は、当然のことながら、中途半端な仕上がりでは勝つことはできない。弥生賞を勝つためにはかなりの仕上げを施さなければならず、本番前に仕上げられた(仕上がってしまった)馬は、本番に向けて下降線を辿ってしまう。サラブレッドのピークはそれほど長くない。つまり、弥生賞を勝つために仕上げてしまうと、そのあとが続かないということである。また、それまでは楽な相手と楽な競馬しか経験してこなかった馬が、弥生賞で初めて厳しいレースを強いられるので、その肉体的、精神的な反動が次のレースで噴出してしまう。

その典型的な例は、平成12年の弥生賞を制したフサイチゼノンではないか。田原成貴元調教師と関口オーナーの間で一悶着あった馬であるが、フサイチゼノンは弥生賞の時点で既に仕上がってしまっていた。田原調教師はフサイチゼノンにかなりの素質を感じていただろうし、初年度である厩舎を盛り上げるためにも、弥生賞も勝って本番に臨みたかったに違いない。

しかし、その勝ちを焦る気持ちが、フサイチゼノンを追い詰めてしまったのだ。肉体的にも精神的にもピークを過ぎてしまったフサイチゼノンは、もはや皐月賞に出走する状態にはなかった。関口オーナーに相談をしなかったのは田原元調教師の落ち度だが、出走を取りやめたのは英断であったと思う。

もうひとつの理由としては、弥生賞が中山開催が始まってすぐの比較的良い馬場で行なわれる(それでもやや重い)のに対し、皐月賞は見た目こそ悪くなくとも、かなり芝が重くなってきている馬場状態でのレースとなるからである。極端にいうと、弥生賞は軽いスピードと瞬発力を生かした馬が勝ちやすいのに対し、皐月賞はパワーとスタミナが求められるということだ。この1ヶ月間で、勝馬に問われる適性が180度違ってくるのだから、勝ち馬が同じでないことにも納得がいく。

本番のクラシックで力を出し切ってほしいという思いを込めて、弥生賞は勝ってほしくないレースなのである。2009年はロジユニヴァースが弥生賞を勝ち、本番の皐月賞で惨敗をしてしまった。ロジユニヴァースの弥生賞は決して厳しいレースではなかったが、陣営の思いとは裏腹に仕上がってしまっていたのだろう。1皐月賞惨敗後、奇跡的なV字回復を遂げてダービーを制したので結果として良かったが、本番のクラシックにおける体調は万全とは言えなかった。

2010年のヴィクトワールピサは弥生賞を勝ち、皐月賞をも制したが、本番の日本ダービーでは不思議な凡走をしてしまった。これも1の理由とつながってくる。弥生賞でかなりの仕上がりにあって、しかも皐月賞も勝つということは、体調のピークが皐月賞にあったということである。たとえ皐月賞を勝つことができても、あくまでも目標が日本ダービーということであれば、弥生賞は勝ってほしくないレースということに変わりはない。

今年は福永祐一騎手をダービージョッキーにすべく、角居勝彦厩舎のエピファネイアが弥生賞に登場する。私の理想としては、弥生賞を僅差で負けて、皐月賞で惨敗を喫し、立て直してダービーを勝つアドマイヤベガローテーションである。アドマイヤベガ世代でたとえるならば、弥生賞を勝ったナリタトップロードのような形ではダービーは極めて勝ちにくい。調教師ら陣営もそのあたりは考え抜いて出走させてくるのは間違いないが、思いようにいかないのもまた競馬である。

さっそく福永祐一騎手が騎乗停止になってしまい、エピファネイアの鞍上には代打でビュイック騎手に乗り替わることになった。この先を見据えて、教育を施しながら騎乗するべきレースで、この乗り替わりは非常に痛い。どうしても目先の勝利にこだわってしまうのが、一流のジョッキーの常であるからだ。全くもって偶然の産物ではあるが、この一手が大局的に悪手とならないことを願う。

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弥生賞と皐月賞のラップタイムを比較してみると

Yayoi

皐月賞と同じ舞台で行われるものの、過去10年間で弥生賞と皐月賞を連勝したのはディープインパクト、そしてヴィクトワールピサという2頭の名馬のみ。その理由について、ラップタイプから考察してみたい。

弥生賞の過去9年間のラップタイムは以下のとおりである。

12.6-11.0-11.8-12.3-12.0-12.0-12.7-12.7-12.5-12.7(59.7-62.6)H
12.6-11.8-12.1-12.2-12.2-12.3-12.5-11.6-11.3-11.9(60.9-59.6)S
13.0-11.9-12.5-12.3-12.5-12.6-12.5-11.6-11.4-11.9(62.2-60.0)S
12.4-11.3-12.5-12.6-12.4-12.0-12.7-12.3-11.7-11.6(61.2-60.3)S
12.3-10.6-11.6-12.8-12.5-12.6-12.9-11.8-11.7-11.7(59.8-60.7)M
12.2-11.5-12.4-12.8-12.9-12.5-12.3-11.7-11.3-12.2(61.8-60.0)S
12.4-11.3-12.2-13.0-13.1-13.0-12.7-12.2-11.5-12.1(62.0-61.5)M
12.8-11.3-12.2-12.8-12.6-12.4-12.2-11.8-11.2-11.7(61.7-59.3)S
12.5-11.0-12.7-13.5-13.4-13.1-12.3-11.9-11.5-12.0(63.1-60.8)S

前半3ハロンとラスト3ハロンを除いた中盤のラップに焦点を当ててみると、例外なく12秒台が続いていることが分かる。以前、中山金杯の分析をした際、皐月賞は中盤が緩むという指摘をしたが、それに輪をかけるように弥生賞はその傾向が顕著である。

そこで、今度は、過去9年間の皐月賞のレースラップを見てみたい(東京競馬場で行なわれた2011年は除く)。

12.5-11.3-12.4-12.9-12.6-12.6-12.2-11.4-11.5-11.8(61.7-59.5)S
12.5-11.3-12.4-12.9-12.6-12.6-12.2-11.4-11.5-11.8(59.7-58.9)M
12.1-11.0-11.9-12.2-12.4-12.6-12.5-11.8-11.4-11.3(59.6-59.6)M
12.3-11.3-12.0-12.1-12.3-12.0-12.2-11.8-11.7-12.2(60.0-59.9)M
12.2-11.2-12.1-11.6-12.3-12.3-12.3-11.6-12.0-12.3(59.4-60.5)H
12.2-11.5-12.5-12.6-12.6-12.8-12.3-11.2-11.5-12.5(61.4-60.3)S
12.1-10.8-11.9-12.1-12.2-12.1-11.9-11.8-11.7-12.1(59.1-59.6)M
12.1-10.9-12.4-12.1-12.6-12.5-12.3-12.1-11.8-12.0(60.1-60.7)M
12.4-11.1-12.3-11.9-11.4-11.6-12.2-12.7-13.6-12.1(59.162.2)H

中盤が緩む傾向は同じだが、ひとつだけ弥生賞との相違点がある。それはレース全体のペースである。どちらかというとミドル~ハイペースになる皐月賞に比べ、弥生賞はどちらかというとスローに流れやすい。つまり、弥生賞はスタミナの裏づけがないマイラーでも乗り方次第ではこなせてしまう可能性があり、ラスト3ハロンの瞬発力勝負に強い馬に圧倒的に有利なレースになるということである。過去、サンデーサイレンス産駒の活躍が目立ったのもこれゆえである。

結論としては、弥生賞の勝ち馬を見つけるためには、皐月賞を占うレースであるにもかかわらず、皐月賞では勝てそうにないタイプの馬を探すべきということである。どういう馬かというと、サンデーサイレンスの血を受け継いだ、スピードタイプの瞬発力に優った馬である。

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チューリップ賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Tulip

■1■前に行ける馬
新装の阪神競馬場の1600mコースで行われるようになって以来、3年連続で逃げ馬が連対した。前哨戦ということもあって、無理をしてペースを上げて厳しいレースにする必要はなく、道中は折り合いに専念する馬が多いため、スローペースになりやすい。また、本番前に脚を測るという意味合いで、有力馬が敢えて後ろから行き、追い出しをギリギリまで我慢させることもある。そのため、前に行ける馬、特に単騎で逃げた馬は、マークされることなく楽に逃がしてもらえることになる。

■2■瞬発力勝負に
道中がスローに流れる以上、最後の直線に向いてヨーイドンのレースになる。阪神競馬場の外回りコースは直線が473mと長いため、ここでどれだけ切れる脚を使えるかが勝負になる。瞬発力に欠ける馬にとっては、苦しい舞台となる。

12.4-10.9-12.1-12.2-12.2-11.1-11.0-11.8(47.6-46.1) S ウオッカ
12.6-11.2-12.3-12.6-12.6-12.0-10.7-11.8(48.7-47.1) S エアパスカル
12.5-11.1-12.4-12.6-12.7-12.2-11.1-11.9(48.6-47.9) M ブエナビスタ
12.7-11.0-12.3-12.3-12.5-11.9-11.3-12.1(48.3-47.8) M ショウリュウムーン
12.5-11.3-11.7-12.2-12.4-11.7-11.1-11.6(47.7-46.8)M レーヴディソール
12.7-10.9-12.1-12.3-12.2-12.2-11.3-11.8(48.0-47.5)M ハナズゴール

■3■意外にも外枠が有利
これは阪神ジュベナイルF、チューリップ賞、そして本番の桜花賞にも通ずることだが、意外にも外枠を引いて、外々を進んだ馬にとってレースがしやすい。理由としては、新装の阪神1600mコースは内と外の差がほとんどなく、だとすれば、キャリアの浅い若駒(特に牝馬)にとっては、馬群に揉まれず、自分のフットワークやペースで伸び伸びと走ることができる外の方が力を発揮しやすいからである。外々を通って、良い脚を長く(3ハロン)使える馬を狙いたい。

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浜中俊騎手と岩田康誠騎手の対談を読んで

Yushun02フェブラリーSの前に書いていればと後悔しているが、2月号「優駿」に掲載されていた浜中俊騎手と岩田康誠騎手の対談は興味深かった。日本を代表する2人のトップジョッキーが、競馬についてざっくばらんに語り合った企画である。もちろん、言いたくても言えないことや、掲載したくても掲載できないことも多々あったはずだが(実はそういうことの方が面白い)、そんな中でもストライクゾーンギリギリのところに決まった、ジョッキーの生の言葉にはドキッとさせられる。

たとえば、昨年はG1レースを6つ勝った岩田康誠騎手が、リーディングを獲りながらも結局G1を勝てなかった浜中俊騎手に向けて発した言葉には、思わず膝を打った。

―G1レースに騎乗する際は、岩田騎手に助言は求めなかった?
浜中
「もちろん求めました。『馬の力を信じて乗れ』と言われたので、そう心掛けたつもりですが、僕自身の経験の浅さが出てしまったかもしれません」
岩田
「そうだね。阪神ジュベナイルFは完璧に乗っているんだけど、あれだと“普通に”完璧なんだよね。G1を勝とうと思ったら、完璧に乗るだけじゃなくて、完璧にエスコートしてあげないとダメ。残り600mから動いた分、末脚が鈍った。2歳牝馬に600mも脚を使わすのは難しいんだから、もう少し我慢させてから追い出すべきだったと思う」
―G1で1番人気を背負って、我慢させるのは勇気がいるのでは?
岩田
「もちろん勇気が必要ですよ。でも、逆にそういった勇気がないと勝てないのがG1なんだと思います」

私は観戦記において、浜中俊騎手の騎乗を“ソツのない”と表現した。もっと内にこだわって我慢をさせるか、それとも馬群の外に出して伸び伸びと走らせるか、どちらか極端なレース運びに賭けてみるべきだったが、浜中俊騎手はそうしなかった。どっちつかずの実に無難な選択をしたため、決して批難される乗り方ではなかったが、コレクターアイテムを完璧にエスコートしたとは言いがたい騎乗となってしまった。その物足りなさを、岩田康誠騎手は的確に指摘してみせたのである。G1レースを勝つには勇気が必要だと。

もうひとつ、浜中俊騎手が岩田康誠騎手から受けたアドバイスが生々しい。

浜中
「朝、遅れたらジュースやコーヒーを箱買いして差し入れるという罰則を決められました(笑)。毎朝、僕よりも岩田さんの方が早く厩舎に来ているから、絶対に遅刻できないと思うようになりました。あと、小倉競馬の際も現地に滞在するのではなく、栗東で調教をつけて週末の競馬だけ小倉に行くことにしました。これも、岩田さんの指導があったからです」
岩田
「若いから小倉に滞在していても遊ぶだけだと思いました。だから、栗東で馬に乗って、競馬だけ行った方が良いだろう、と。調教に乗ることができる頭数も増えることでしょうから」
浜中
「はい、そういった積み重ねで、昨年、JRAリーディングを獲らせてもらえたんだと思います」

彼らは決してエージェントの力関係だけで騎乗馬を得ているのではなく、仕事場に誰よりも早く赴き、自ら率先して調教に跨り、多くの人々とコミュニケーションを重ねた結果として得たチャンスを生かしたのである。職業人としては当たり前の行動に思えるが、おそらくそれが当たり前ではない世界だからこそ、こうしたアドバイスが成立するのだろう。地方競馬から這い上がってきたトップジョッキーが当たり前にできることを、中堅に甘んじている騎手やこれからの若手がなぜやらないのか(できないのか)。ゴルフやサッカーやゲームをやっている暇があれば、1頭でも多くの馬に跨るべきでは、と発破をかけているのである。

こうしたジョッキーたちの生の声を聞いたあとだけに、フェブラリーSにおける浜中俊騎手の勝利が、より一層、色彩を帯びて見える。グレープブランデーは確かに強かったが、浜中俊騎手がスタートからゴールまで完璧にエスコートしたからこその勝利でもあった。こうして切磋琢磨することで、たとえ海外から一流ジョッキーらが大挙押し寄せてきたとしても、彼らはトップに居座り続けるのだろう。そして、その先は、彼らが海外へと飛び出してゆくことで、日本における競馬が新たな局面を迎えることができるはず。どう考えても無理難題ではあるが、日本競馬の未来を救えるのは彼らしかいないと思う。

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スタミナ勝負はもってこいダイワファルコン:5つ☆

■阪急杯
ロードカナロア →馬体を見る
昨秋の休み明け時ほどの迫力はないが、筋肉の張りもあって悪くない。
香港遠征の疲れは感じさせず、好発進できる態勢は整った。
Pad4star

オセアニアボス →馬体を見る
前後躯にしっかりと実が入って、力強さが漲る好馬体に成長を遂げた。
この時期にもかかわらず、毛艶も抜群で、状態は文句なし。
Pad45star

オリービン →馬体を見る
いかにもダイワメジャー産駒らしく、馬体全体のバランスが素晴らしい。
ただ、筋肉のメリハリは物足りず、毛艶も冴えず、本調子には遠い仕上がり。
Pad3star

サンカルロ →馬体を見る
筋肉に柔らか味が戻ってきて、ここ最近の中では最も体調は良さそう。
とても7歳馬とは思えないフレッシュな馬体で、今回も力を発揮できる。
Pad4star

エピセアローム →馬体を見る
全体のシルエットが力強く、牡馬と間違うほどに雄大な造りの好馬体を誇る。
休み明けと時期的に毛艶が悪いのは仕方ないが、仕上がりは悪くない。
Pad3star

マジンプロスパー →馬体を見る
使い込まれているだけに、毛艶はピカピカで、この時期に好調期を迎えている。
とはいえ、昨秋の良かったときに比べて、筋肉のメリハリには物足りなさ。
Pad3star

■中山記念
ダイワファルコン →馬体を見る
背中が垂れているように映るが、これはこの馬の体型的なもので心配ない。
力強さには欠けるが、その分、スタミナ勝負になりそうな舞台は適している。
Pad5star_2

ナカヤマナイト →馬体を見る
可もなく不可もないといった馬体で、部分的にも特筆すべきところはない。
あまり毛艶も冴えず、この時期だけに本調子というわけにはいかないのだろう。
Pad3star

タッチミーノット →馬体を見る
手脚がスラっと長く、首が細い馬で、どうしてもパワー不足の感は否めない。
馬体はステイヤーなので、中山1800mの方がこの馬には合っているかも。
Pad3star

アンコイルド →馬体を見る
父の影響か、前躯が勝っていて、いかにもパワータイプといった馬体を誇る。
毛艶は決して良い方ではなく、この舞台では距離にも心配が残る。
Pad3star

ダノンバラード →馬体を見る
年齢を重ねて、手脚が長く映るステイヤーとしての馬体へと変化している。
気の強い一面がありそうなので、道中でスムーズに流れに乗れれば。
Pad3star

シルポート →馬体を見る
胴部に長さはあるが、手脚が短く、重心が低いためマイルの距離がベストか。
間隔が開いたが、毛艶は悪くなく、決して先を見越した仕上げではない。
Pad3star

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阪急杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Hankyuhai

■1■逃げ・先行馬有利
12.3-10.9-11.4-11.7-11.7-11.8-12.7 (34.6-36.2)H
12.2-10.8-11.3-11.4-11.3-11.2-12.3 (34.3-34.8)M
12.4-11.1-11.2-11.4-11.2-11.4-12.0 (34.7-34.6)M
12.2-10.6-11.3-11.6-11.7-11.6-12.1 (34.1-35.4)H
12.3-11.2-11.5-11.2-11.3-11.5-12.4(35.0-35.2)M
12.0-10.2-11.0-11.6-11.7-11.5-12.1(33.2-35.3)H
12.1-10.3-11.3-12.1-11.9-11.8-12.5(33.7-36.2)H

高松宮記念を目指すスプリンターのためのステップレースである、ということがミソ。1400mという距離は少し長い馬が多いが、スプリンターが多く登場してくる以上、前半から飛ばしていく馬もいて、ペースは遅くはならない。しかし、開幕週で馬場が良いため、多少ペースが速くなろうとも、前に行った馬がそのまま残りやすいレースになる。

■2■内枠を引いた馬
阪神1400mコースは、内回りコースを使うため、コーナリングがきつい。全体で180度以上回ることになり、特に最終コーナーはきつい。スピードに乗ってきたぐらいでコーナーが待ち構えているので、外を走る馬は大きく外に振られてしまうため、基本的に内枠を引いた馬にとって有利なレースになる。もちろん、3~4コーナーにかけての直線部分長いため、差し馬は外からでも距離を詰められるのは確かだが、結局は最終コーナーでまた外に振られてしまうことになる。

■3■パワー型の馬を狙え
前述のとおり、先行して粘り込むといったアメリカ型のレースになることが多く、一瞬の切れ味を生かすような展開にはならない。そのため、どちらかというとサンデー系ではない、スピードの持続力で勝負する馬たちにとって有利なレースになる。具体的な血統でいうと、ミスタープロスペクター系やロベルト系のスピード馬が活躍するだろう。

また、開幕週とはいえ、芝が枯れて重くなってくる季節だけに、時計勝負ではなくパワーが問われる舞台となる。つまり、スピードの持続力があって、なおかつパワーに溢れる馬を狙いたい。

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大きな自信に

Febs2013 by 三浦晃一
フェブラリーS2013-観戦記-
エスポワールシチーを振り切って逃げたタイセイレジェンドが、前半マイルが46秒5、後半マイルが48秒6という、いかにもフェブラリーSらしいハイラップを刻んだ。超ハイペースとなった昨年が46秒6-48秒8だから、前後半の落差はほとんど変わらない。とはいえ今年は、たとえペースは厳しくとも、前に行っている馬が止まらないことによって、後ろから行った追い込み馬たちは差し届かない、中団に位置できた馬にとって有利なレースとなった。

勝ったグレープブランデーは、枠なりに道中は経済コースを立ち回った。その分、直線に向いてもなかなか前が開かず、綱渡りの競馬であったが、最後は豪快に抜け出して差し切った。ジャパンDDで将来を嘱望されながらも骨折のアクシデントがあり、なかなか成績が安定しない時期を経て、ようやくここに来て本格化した。長い休養期間を間に挟んだことで、馬体面の成長は顕著であっただけに、気性面も充実してきたことが大きい。砂を被る厳しいポジションにもかかわらず、最後まで集中を切らすことなく力を出し切った。

浜中俊騎手にとっては、2009年菊花賞以来のG1制覇となった。昨年はリーディングジョッキーに輝きながらも、G1には手が届かず悔しい思いをしたが、今年初めてのG1レースにて、自身も納得の最高の形で勝利した。ソツなく乗るだけではG1レースは勝てないことに気づかされ、100%以上の騎乗をしようと考え、その通りにできたのだから、本人にとっては大きな自信につながるはずだ。最後の直線でグレープブランデーを激しく追う姿を見て、現在の日本の頂点に立たんとするジョッキーの矜持を感じた。

エスポワールシチーはこのペースを2番手で追走し、あわや勝利かというシーンまで作ったのだから、さすが実力馬である。JCダートは気分良く走りすぎ、前走の東京大賞典は自らの形に持ち込めなかったことで大敗を喫していただけで、決して終わってはいなかったことを自ら証明した。全盛期には及ばなくとも、これだけの走りをすることができるのだから、佐藤哲三騎手が言うように、ダートの超一流馬は2度ピークを迎えるという息の長さには驚かされる。

ワンダーアキュートにも同じことが当てはまり、昨年の秋から厳しいレースを闘い続けているにもかかわらず、今回も3着と好走した。年齢的にもピークは過ぎているはず。その頑張りには頭が下がる。ただ、降着にはならないが、和田竜二騎手の直線での強引な進路取りは感心しない。新しいルールで行うからこそ、より騎手たちに善意が求められることを忘れてはならない。

テスタマッタとシルクフォーチュンの追い込み組は、昨年ほど前が止まらなかったことで、末脚が不発に終わった形となった。昨年のように展開がピタリとハマることは、さすがに2年連続では起こらなかった。また、イジゲンとガンジスの4歳馬2頭は、歴戦の古馬たちに比べて肉体的に成長途上にあり、厳しいレースになったことで、それが表面化してしまった。

1番人気に推されたカレンブラックヒルは2秒8差の15着と大敗。府中の芝マイル戦を1分34秒5のタイムで走り抜けた馬が、ダートであったとしても1分37秒9も掛かったのだから、芝とダートは別ものであると考えるべきなのだろう。それでも、ここまで大敗してしまった理由としては、初めてのダート戦ということだけではなく、むしろそれ以上に、連勝を続けてきた馬が敗れてしまった(連勝が止まった)による疲れの噴出にあったはず。敗れた天皇賞秋から十分な間隔を取って調整してきたものの、肉体は回復しても、途切れた気持ちを巻き戻すのには時間が掛かるのだ。

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中山記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Nakayamakinen

■1■中山記念を得意とする馬
中山記念の過去10年の勝ち馬と2、3着馬を見ると、面白いことが分かる。
       勝ち馬          2着                 3着
2003年 ローエングリン     バランスオブゲーム    ダイワジアン
2004年 サクラプレジデント   サイドワインダー     ローエングリン
2005年 バランスオブゲーム  カンパニー         アルビレオ
2006年 バランスオブゲーム  ダイワメジャー       エアメサイア
2007年 ローエングリン     エアシェィディ       ダンスインザモア
2008年 カンパニー        エイシンドーバー     エアシェイディ
2009年 カンパニー       ドリームジャーニー    アドマイヤフジ
2010年 トーセンクラウン    テイエムアンコール    ショウワモダン
2011年 ヴィクトワールピサ  キャプテントゥーレ     リーチザクラウン
2012年 フェデラリスト     シルポート          リアルインパクト

ローエングリンとバランスオブゲーム、カンパニーが共に2勝を挙げている。ローエングリンはその2勝が3年間のブランクを挟んでのものであるだけでなく、実はサクラプレジデントが勝ったレースでも3着していることに驚かされる。また、バランスオブゲームは2005年、6年と連勝しただけではなく、2003年にもローエングリンの2着している。さらに、2008年と2009年の勝馬であるカンパニーは2005年にも2着している。

谷間の重賞であることは確かで、毎年出走してくる馬にも偏りはあるのだが、中山記念は中山記念を得意とする(狙ってくる)馬が強いG2レースだと考えてよいだろう。

■2■前に行った馬が有利
次に、中山記念の過去10年間のラップタイムを見てみたい。

12.8-11.7-11.9-11.6-11.5-11.8-11.8-11.9-12.6(48.0-48.1)S 
12.4-11.5-11.4-11.2-11.1-12.0-11.9-11.5-11.9(46.5-47.3)M 
12.6-12.2-11.9-11.3-11.2-11.8-11.9-11.7-11.9(48.0-47.3)M 
13.3-11.8-12.0-12.0-11.8-12.4-12.0-11.6-12.0(49.1-48.0)S 
12.9-11.7-12.0-11.6-11.3-11.7-11.7-11.4-12.9(48.2-47.7)M 
12.6-11.5-12.0-11.8-11.8-12.3-12.2-11.5-11.6(47.9-47.6)M
13.1-12.1-12.5-12.1-12.1-12.2-12.0-11.3-11.8(49.8-47.3)S
12.6-11.7-12.3-12.2-12.1-12.6-12.6-12.8-12.8(48.8-50.8)H
12.8-11.5-12.0-12.2-11.6-11.4-11.7-11.1-11.7(48.5-45.9)S
12.8-11.8-11.4-11.4-11.3-11.6-11.8-12.0-13.2(47.4-48.6)H

不良馬場で上がりが異常に掛かった一昨年は例外として、全体のラップタイムを見ると、平均~スローな流れになりやすく、当然、前に位置した馬が有利になる。なぜこうなるかというと、レースの展開というのは最初の2ハロンまでの流れで決まることが多いからである。

中山1800mコースは、スタンド前の上り坂からのスタートとなり、最初のコーナーまでの距離は205mと極めて短い。そこから1~2コーナー中間まで上り坂が続くため、最初の2ハロンがどうしても遅くなってしまうのである。よって、各騎手がスローを過度に意識しない限り、平均~スローペースに落ち着くことが多く、前に行った馬が有利になる。

■3■持続的なスピードを支えるスタミナ
上記のハロンごとのラップタイムを見ると、最初の1ハロンと最後の1ハロンを除き、11秒台が続いているように、全体的に淀みのないレースになりやすい。どこかで急激に緩んだり、どこかで急激に速くなったりということがないレースとなる。

つまり、爆発的な脚を使えるような馬ではなく、どちらかというと同じ脚を長く続けることの出来る持続的なスピードのある馬にとって有利なレースとなりやすいのである。言い換えれば、瞬間的なスピードよりもスピードを支えるスタミナが優先されるということで、1800m以上のレースで活躍してきたような馬を狙いたい。

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筋肉が素晴らしいナムラタイタン:5つ☆

シルクフォーチュン →馬体を見る
昨年に比べて、トモに実が入って、前後躯のバランスが良化してきた。
気合が表に現れている顔つきを見ても、ここに向けてきっちり仕上がった。
Pad3star

グレープブランデ →馬体を見る
まだ身体に芯が入りきっていないが、ここに来て少しずつ成長が伺える。
ダート馬らしからぬシルエットであるが、毛艶も良く、体調は実に良好。
Pad4star

ナムラタイタン →馬体を見る
サウスヴィグラス産駒らしく、重心が低く、特に肩周りの筋肉が素晴らしい。
この時期にしては毛艶も良く、立ち姿のバランスも取れていて絶好調。
Pad5star

ガンジス →馬体を見る
ダート馬らしからぬ線の細さは残っているが、全体のバランスが良い。
きっちり立てているし、胴部も長く、距離延長は全く問題なし。
Pad3star

タイセイレジェンド →馬体を見る
後躯も良いがそれ以上に前躯の盛り上がりが凄く、パワー溢れる馬体を誇る。
もうひと絞りほしいし、胴部が詰まっているので、距離が延びるのは微妙か。
Pad3star

ガルボ →馬体を見る
若駒のころから馬体のラインは全く変わっておらず、線の細さは確かにある。
ダート戦でこのメンバーに入ってしまうと、パワーという点で見劣りする。
Pad3star

イジゲン →馬体を見る
4歳になったばかりで、馬体的には昨年の秋と大きくは変わらない。
芦毛なので毛艶は分かりにくいが、黒く見える部分もあり体調は万全か。
Pad3star

テスタマッタ →馬体を見る
昨年の覇者であり、根岸Sをひと叩きされつつ、馬体は前走に比べて良くなった。
ただ、太目が残っているように映り、昨年のこの時期の馬体の素晴らしさはない。
Pad3star

エスポワールシチー →馬体を見る
かつては5つ☆評価をしたこともあったが、その頃の迫力に比べると見劣りする。
どこが悪いということはなく、全体的に物足りないというのが正直なところ。
Pad3star

ワンダーアキュート →馬体を見る
昨年の秋から使い詰めているが、毛艶は落ちることなくピカピカで体調は良い。
前後躯にしっかりと実が入って、調子落ちは感じられない。
Pad4star

カレンブラックヒル →馬体を見る
全体的にコロンとした馬体で、幼さを残しているが、ダート適性は十分にある。
耳を絞っているように、やや神経質になっており、久々の影響はあるかも。
Pad3star


Febs2013

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フェブラリーSの前だから、再掲「ダート競馬の楽しみ」最終回

最後に、集中連載「ダート競馬の楽しみ」の締めくくりとして、ダートコースにおける具体的な勝ちポジについて解説していきたい。実際のレースをサンプルに観てみることで、どれだけダート競馬における勝つためのポジション取りが限定されているか分かるだろう。さすがに全てのコースというわけにはいかないので、G1レースが行なわれる東京ダート1600mと阪神ダート1800m(JCダート)の2つに限定してみてみたい。

まずはフェブラリーSが行なわれる東京ダート1600mから。スタート直後に80mほど芝部分を走るが、外枠の方が若干長く芝コースを走ることができる。それを利して外側の馬が内側に圧力をかけながらコーナーに突入するため、内側の馬は窮屈になりやすい。実質的な第1コーナーは3コーナーとなり、スタートから第1コーナーまでの距離は670mと非常に長く、先行馬にとっては息を入れることのできない速いペースになってしまうことが多い。それでも、東京のダート戦は速い時計で決着することが多く、前に行った馬も簡単には止まらない。

Febs

以上のことを踏まえて考えると、馬群の内で揉まれたり、窮屈になってしまう馬ではなく、スタートして外から切れ込む形で先行し、スムーズに最終コーナーまで走ってこられる外の2、3番手が勝つためのポジションということになる。このポジションを走るためには、真ん中よりも外の枠を引いていることが望ましく、それよりも内だと、外から被せられる形で馬群に押し込められてしまうリスクが多分にある。たとえば、2009年のフェブラリーSを勝ったサクセスブロッケンは勝ちポジを走って勝った典型的なケースである。このレースはカネヒキリとカジノドライブ、そしてサクセスブロッケンがほぼ互角の力を有していたが、最後に勝敗を決したのは、どこのポジションを走ったかであった。

次に、JCダートが行なわれる阪神ダート1800mについて。勝ちポジは内の2、3番手となる。力が一枚抜けている馬であれば、包まれる心配がない分、ハナを切るか外の2、3番手でも我慢が利くだろうが、基本的には内の2、3番手が望ましい。そのため、1コーナーまでの主導権争いは厳しく、外からも先手を奪いたい馬が殺到することになり、多頭数になればなるほど内枠の方が勝ちポジを取りやすい。

Jcdirt

たとえば、2008年のJCダートは、カネヒキリが最終的に勝ちポジを走って勝利した。10番枠を引いてしまったカネヒキリは、普通に回ってくるとしたら、勝ちポジを走ることは難しかっただろう。しかし、道中で内の2、3番手にスペースを見つけたルメール騎手が、いつの間にか勝ちポジを走らせることに成功したのである。最後のコーナーでは、外を回る他馬を横目に内々で脚をため、カネヒキリは末脚を爆発させた。外から迫るメイショウトウコンとヴァーミリアンを、ゴール前でなんとか凌ぎ切ったのである。外を回されたメイショウトウコンとヴァーミリアンとは対照的なレース振りであり、ルメール騎手のファインプレーであった。

このように、わずか200mしか違わないダートのレースであっても、競馬場やコースが異なってくるだけで、勝つためのポジションは全く違ってくる。力差のあるメンバーではあまり目に付かないかもしれないが、クラスが上がり、力関係が拮抗してくればくるほど、わずかなポジション取りが勝敗を決するのである。

これまで述べてきたように、ダート競馬に対する適性が各馬に問われるのはもちろんのこと、最後の最後は道中のポジションが明暗を分けてしまうのだ。だからこそ、その馬の脚質や気性が勝ちポジを走るのに適しているかどうか、また騎手は勝ちポジに導いてくれそうなのか、勝ちポジを取りに行ける枠順を引いたのかどうかなど、しっかりと見極めなければならない。それが私にとってのダート競馬の楽しみであり、この連載がダート競馬を楽しむ上での皆さまの一助になることを願ってやまない。

(終わり)

★よろしければ最初からお読みください
→集中連載「ダート競馬の楽しみ」第1回

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クリムゾンサタンの亡霊が

Jiromaru

フェブラリーSに出走した馬ではなく、出られなかった馬の話をしましょう。この厳寒期に行なわれるG1レースゆえ、調整不足であったり、脚元に不安が出たりという馬が現れるのがこのレースです。前年のG1シーズンからわずか2ヶ月という、本来であれば、ひと休みしていたい時期でもあります。それでも、このフェブラリーSに挑戦しようとして、どうしても叶わなかった兄妹がいます。そう、ダイワメジャーとダイワスカーレットです。この兄妹でG1レース9勝を挙げ、兄ダイワメジャーは種牡馬としても成功しているように、最強の兄妹と言ってもさしつかえありませんね。

実は、兄のダイワメジャーはダート戦を2度走ったことがあります。そのうちの1レースでは1.5秒の大差をつけて楽勝し、もうひとつのレースでは4着に敗れてしまいましたが、まだキャリア3戦目のことでした。この頃のダイワメジャーは、新馬戦のパドックでお腹が痛くなって座り込んでしまったという逸話があるように、まだ幼く競走馬としては完成されていませんでした。そんな中での敗戦ですから、参考外というか、全く力を出し切っていなかったのだと思います。古馬になってドバイに遠征したとき、向こうのダートでの調教に跨った感触を語った安藤勝己騎手のコメントが今でも忘れられません。

「遠征したとき、調教でドバイのダートを走ったんだけど、その動きなんかシビれましたよ。素晴らしい動きをして、むっちゃ凄い走るな、と思って。ドバイに行ってダートのG1を使っても面白かったと思う。あのドバイのダートで調教した時の動きっていうのはね、今でも忘れられないくらい」(競馬ラボより)

芝のレースでG1レースを5勝もした馬が、ダートの方がもっと強かったかもしれないなんて、普通ならば信じられませんが、ダイワメジャーにはそう信じさせるだけの力強さが漲っていました。古馬になって完成されたダイワメジャーが、もう1年現役を続行して、フェブラリーSを使ってからドバイワールドカップを目指したとしたら、果たしてどのような走りを見せてくれたのか。歴戦のダート馬を馬なりで千切り捨てる姿が、はっきりと脳裏に浮かびますね。

妹のダイワスカーレットは、4歳時の天皇賞秋でウオッカとの激闘後、有馬記念では古馬の牡馬たちをなで斬りにし、その勢いを駆ってドバイへと遠征を試みました。その前哨戦として選ばれたのがフェブラリーS。もちろん、ローテーション的に叩き台として適当だったこともありますが、ダイワスカーレットのダート適性を見極めた上での出走表明であったと思います。結局、直前に脚部不安を発症し、ダートでの走りを見せることなく現役を引退してしまいましたが、兄ダイワメジャーのダート適性を知っていた私にとって、なんとも残念なダイワスカーレットの回避でした。

なぜこの兄妹がこんなにもダートで騒がれるのかというと、その母系に流れているクリムゾンサタンの血ゆえではないかと私は勝手に考えています。クリムゾンサタンはヒムヤー系の傑作であり、エクリプスから出て、細々と現代まで生き延びてきたアウトサイダーです。アメリカでこそ血は今なお大切に守られているのですが、世界的には傍流の傍流になってしまっています。この兄妹の中では、そのクリムゾンサタンの異質なスピードが騒いでいるのです。乗った者にしか分からない異質なスピードが、芝ではないダートの舞台でこそ本領発揮を予感させるのかもしれませんね。

ダイワメジャーを父に持つカレンブラックヒルが今年のフェブラリーSに出走してくると知ったとき、なにか因縁めいたものを感じ、クリムゾンサタンがどうしてもフェブラリーSを走りたがっているように私には思えて仕方ありませんでした。カレンブラックヒルにとっては初めてのダート戦となりますが、適性があるのは間違いなく、ダートの鬼たちを相手に果たしてどんな走りを見せてくれるのか、最後の直線でクリムゾンサタンの亡霊が現れてくるような気がして楽しみでなりません。

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東京ダート1600m

Tokyo1600d1

ポケットからの発走でスタート直後に80mほど芝コースを走る。外枠の方が若干長く芝コースを走ることができ、それを利して外側の馬が内側に圧力をかけながらコーナーに突入するため、内側の馬は窮屈になりやすい。ダートコースに入ってすぐの2コーナーは緩く、進路を左に変える程度のもので、実質的な第1コーナーは3コーナーとなる。そのため、スタートから第1コーナーまでの距離は670mと非常に長く、先行馬にとっては息を入れることのできない速いペースになってしまうことが多い。

それでも、フェブラリーSは1分34秒台という芝なみの速い時計で決着することが多く、前に行った馬も簡単には止まらない。全体的にペースが緩むところがあまりなく、スタートからゴールまでスピードを持続することが求められるため、スタミナがないと克服することが出来ないコースでもある。

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フェブラリーSを当てるために知っておくべき3つのこと

Feb

■1■スピードが求められる
平成14年以降、アグネスデジタル(マイルCS、天皇賞秋、安田記念など)、ゴールドアリュール(ダービー5着)、アドマイヤドン(朝日杯フューチュリティS、菊花賞4着)、メイショウボーラー(皐月賞3着、NHKマイルC3着)など、芝コースで実績のある馬の活躍が目立っていた時期がある。2着馬に目を移しても、平成16年のサイレントディールはシンザン記念を制していて、平成17年のシーキングザダイヤはニュージーランドTを勝っている。ここ数年で、芝のG1戦線でも十分に勝ち負けになる実力馬の参戦、もしくは転戦により、フェブラリーSの勢力図が変化してきていることは見逃せない。

なぜ芝コースで実績のある馬が、畑違いのダートG1レース・フェブラリーステークスでも同じような走りを見せることができるのだろうか。もちろん、芝コースで実績のある馬は能力自体が高いのだが、それ以外の理由として以下の2つが挙げられる。

1)東京ダート1600mのコースは、スタート直後に80mほど芝コースを走るから
2)1分35秒台で決着することが多く、スピードが求められるから

1)のスタート直後の芝コースは、確かに東京ダート1600mコース独特のものである。スタート直後80mの芝部分を利して、芝実績のある馬が先手を取って流れに乗ることが出来るということである。しかし、わずかスタート直後80mの芝部分がレースの勝敗を左右するとは思えない。とすると、2)のスピードが求められるという理由の方が大きいのではないだろうか。

東京競馬場のダートコースは砂が浅いため、冬場の時期でも、それほど力のいる馬場にはならない。平成10年は勝ち時計が1分37秒5と、非常に力の必要とされる馬場であったが、さまざまな原因が重なって起こった例外的なものと考えていいだろう。

標準的な馬場であれば、オープンクラスだとマイルで1分35秒台での決着となる。これくらいの馬場状態だと、ダート戦といってもスピードがないと勝負にならず、パワーだけで勝負する生粋のダート馬にとっては苦しいレースになるだろう。スピードの絶対値が高い馬、つまり芝コースでの実績馬が活躍するのは当然といえば当然の結果である。

■2■4、5歳馬が中心
4歳   【4・4・1・31】
5歳   【4・2・2・18】
6歳   【2・1・5・39】
7歳以上【0・3・2・40】

過去10年の年齢別の成績を見てみると、4、5歳馬から勝ち馬が8頭と、若い世代が高齢馬を圧倒している。ダートは馬が痛まないので高齢まで長く好走できるのだが、極限のスピード能力が要求されるフェブラリーSでは、スピード能力の落ちてきた高齢馬のゴマカシが利かず、ある意味において篩(ふるい)に掛けられてしまうのである。

■3■1600m以上のスタミナが求められる
スタートしてから第1コーナーまでの距離が長いため、息の入らない激しい流れになることが多い。そのため、スピードだけではなく、最後の直線でバテずに踏ん張ることのできるスタミナも必要とされる。1600mという数字以上のスタミナを要求されるのは、過去の勝ち馬を見ても明らかである。前述したスピードと、それを持続するスタミナ、そのどちらを欠いてもフェブラリーステークスを制することはできない。

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ピークに仕上がったジャスタウェイ:5つ☆

■共同通信杯
マンボネフュー →馬体を見る
まだ体全体に芯が入りきっていないが、シルエットは美しく、将来性は高い。
この時期にもかかわらず、毛艶も素晴らしく、体調や仕上がり自体は文句なし。
Pad4star

ケイアイチョウサン →馬体を見る
立ち姿から首が高く、まだ気持ちが走ることに集中していないことが伺える。
牝馬のような線の細さを感じさせる馬だが、前後躯のバランスは良い。
Pad3star

ゴッドフリート →馬体を見る
この馬も体全体に力が付き切っておらず、今のところ素質だけで走っている印象。
胴部には長さがあるので、マイルよりも距離が延びて良いタイプだろう。
Pad4star

ザラストロ →馬体を見る
前躯の盛り上がりは素晴らしく、とても3歳春とは思えない力強さを誇る。
ただ、冬毛が目立つように、やや太目残りも含め、仕上がりは不十分か。
Pad3star

■京都記念
ショウナンマイティ →馬体を見る
毛艶は冴えていて、皮膚の張りも良く、休み明けとは思えないほどに体調は良い。
全体の筋肉も落ちてはおらず、太め感もないので、力は出し切れるはず。
Pad4star

ベールドインパクト →馬体を見る
パワータイプの馬だけに、ややずんぐりムックリとした感はある。
筋肉のメリハリはもう少しほしいところだが、毛艶は良く、体調は申し分ない。
Pad3star

ジャスタウェイ →馬体を見る
かつては腰高に映っていた馬体も、全体のバランスが良くなり、美しいシルエットに。
ひと叩きされて、筋肉のメリハリも増し、この時期にしてピークに仕上がった感も。
Pad5star

トーセンラー →馬体を見る
若駒の頃はどうしても線の細さが抜けなかったが、ここにきてパワーアップしてきた。
その分、コロンと映るように、欲を言えばもうひと絞りほしい仕上がり。
Pad3star

カポーティースター →馬体を見る
毛艶も落ちておらず、完勝だった前走の調子を引き続き維持している。
ただ、体全体に力が付き切っておらず、もっと成長が望まれる馬体。
Pad3star

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騎手になるために生まれてきた

Umaninorutameni

戸崎圭太騎手が、中央競馬のジョッキーとして第一歩を踏み出す。安藤勝己騎手と入れ替わるような形になったのは偶然だろうが、遂に鳴り物入りの大物がやってきた。昨年まで、5年連続で南関東1位を保ち、そのうち4年は全国リーディングでもある。驚異的な実績をひっさげているにもかかわらず、まだ32歳と肉体的には若い。同じく南関東と全国リーディングの実績があった先輩・内田博幸騎手が中央デビューしたのは38歳のときであったことを考えると、この先どうなるのか楽しみでならない。日本一だけではなく、世界へと挑戦できる器のジョッキーである。

私が地方競馬にどっぷりと浸かっていたのは1995年前後のことだから、1998年にデビューした戸崎圭太騎手の地方競馬時代の騎乗を、あまり良く知らない。内田博幸騎手が、的場文男、石崎隆之、佐々木竹見という高い壁に何度も弾き返されながらも、なんとか這い上がったのは知っていても、戸崎圭太騎手はあっと言う間に頂上へと登り詰めたように感じるのはそれゆえか。戸崎圭太騎手もたくさんの壁に阻まれながらもここまで辿り着いたのだろうが、私には天才型の騎手に思えて仕方ないのだ。騎手になるために生まれてきたということだ。

一次試験に失敗した戸崎圭太騎手が再び挑戦するきっかけになったのは、2011年の安田記念だという。リアルインパクトに騎乗して、初めて中央競馬のG1レースを制したレース。実は私自身も初めて『優駿』に観戦記を書かせていただいたのが、この安田記念であった。『優駿』に文章を書くことは夢だったので、私にとってもひとつの夢が叶ったレースであった(と勝手な縁を感じたりしている)。リアルインパクトの馬体の素晴らしさと戸崎圭太騎手への乗り替りを理由に単勝馬券を買い、滅多にない的中となったこともあり、私は興奮気味に、戸崎圭太騎手の見事な騎乗をこう称えた。

地方競馬の騎手として中央競馬に参戦し続け、ようやく中央GⅠのタイトルを手に入れた戸崎圭太騎手にも賛辞を送りたい。最大の勝因は、迷うことなく勝ちに行ったこと。ペースが速くなるという予測はあったはずだが、斤量が軽いと加速がつきやすいことを利して、スタートから前々を攻めていった。その攻めの姿勢を支えるのは、あらゆる馬たちをゴールまで粘らせてきた、日々の実戦の中で培われた追う技術である。府中の坂を登り切ってから、リアルインパクトを叱咤激励する手綱捌きからは、鬼気迫るものを感じた。

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ここで私が書いた、「日々の実戦の中で培われた技術」こそが、戸崎圭太騎手の真骨頂である。騎手になるために生まれてきた男が、朝の調教から馬に跨り、1日に10近い実戦のレースで騎乗する毎日を14年間も過ごしてきたのだ。それはマルコム・グラッドウェルの唱える1万時間の法則などを遥かに超えてゆく。その道における(あえて言うならば)安易な天才や一流と称されるためには1万時間で十分かもしれないが、既存の枠組みを超えて、世界へと突き抜けていくには1万時間などでは到底足りない。それは限られた時間の中で生きざるを得ない、私たち有限の人間に突きつけられた問いでもある。君たちはどう生きるか、より多くの競馬ファンが見守る中央競馬の舞台で、戸崎圭太騎手はそう問うのである。

Photo by 三浦晃一

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共同通信杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyoudoutuusinhai

■1■先行馬有利
東京1800mコースは、ポケットから発走して157mで本線に合流する。第1コーナーまでの距離が極端に短いため、無謀なポジション争いはなく、各馬が出たままの平均ペースに流れることが多い。これが「府中の千八、展開いらず」と言われるゆえんである。とはいえ、このレベルで平均よりも遅めに流れると、前に行った馬は簡単には止まらない。力のある馬であれば差して来られるが、先行馬にとって有利なレースである。

■2■瞬発力ではなく持続力&パワー
上記のように、平均ペースで前に行った馬が粘り込むというレースになりやすい以上、ヨーイドンで瞬発力ではなく、スピードの持続力の勝負になる。ビュっと伸びるのではなく、ジワジワと良い脚をどれだけ長く続けることが出来るかが問われるレースと言ってもよいだろう。先週の東京新聞杯に比べ、サンデーサイレンス系の馬の活躍が目立たないのはそれゆえである。また、時期的に芝はやや重い状態なので、パワーに欠ける馬にとっては苦しいレースになる。スピードの持続力とパワーを兼備した馬を狙いたい。

■3■前走は1800m以上
過去10年の勝ち馬のステップレースを見ると、1600m戦からが3頭に対し、1800m以上のレースからは7頭と圧倒的に多い。ごまかしの利かない府中の1800m戦だけに、前走でマイル戦を走っていたようなマイラーではなく、長めの距離を使われてきたスタミナに支えられた馬が活躍するということだ。具体的に言うと、朝日杯フューチュリティS組ではなく、東スポ杯もしくはラジオNIKKEI杯2歳Sから臨んでくる馬を上に見たい。


今思えば、のちのG1馬同士の力と力のぶつかり合いだった。

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エピファネイアと福永祐一騎手が突き抜ける

クラシックを制する馬のほとんどは年内にデビューを果たす以上、メンバーが揃った中、年末の時点で頂点に立ったラジオNIKKEI杯の勝ち馬に注目しないわけにはいかないだろう。ナリタタイシンから始まり、アドマイヤベガ、アグネスタキオン、ザッツザプレンティ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサなど、多くのクラシックホースのステップレースとなってきた重賞である。ナリタブライアン以来、クラシック馬を出していない朝日杯フューチュリティS(G1)と比べると、たとえG3であってもラジオNIKKEI杯がどれだけ重要になってきているか分かる。

特に今年は、これまでよりも大きな意味を持つレースになりそうだと予感していた。もしエピファネイアが余力十分に勝つことになれば、2013年のクラシックに向けての展望が大きく開けるからだ。新しいスター候補の誕生。なにせエピファネイアは母シーザリオという超良血であり、名門角居勝彦厩舎に所属し、鞍上には今や日本を代表するトップジョッキーの福永祐一騎手が跨るのだから、あらゆる条件が揃ったと言える。あとは資質が証明されさえすれば、エピファネイアが今年のクラシック戦線の絶対的な本命に躍り出ることに異論はなかった。

結果はご存知のとおり、逃げ粘るバッドボーイをゴール手前で楽々と交わして、エピファネイアの完勝であった。7頭立てという少頭数であり、前半の1000mが66秒ジャストという、歩いているのではないかと思わせる超スローペースであったが、エピファネイアは3連勝でラジオNIKKEI杯を制したのである。7頭立ては、エピファネイアに恐れをなした他陣営が登録さえしなかったことによるものだと思っているし、究極のスローペースは、エピファネイアに我慢を教えるのに最適であったと考えることができる。実際に、ラジオNIKKEI杯の道中で、福永祐一騎手は折り合いつけることに専念していた。

父がシンボリクリスエスだけに、血統的に距離が延びてどうかと思っていたが、折り合いさえつけば全く問題はないだろう。そもそもシンボリクリスエスは有馬記念を2勝した名馬であり、母シーザリオは日米のオークスを勝った名牝である。調教でもレースでも、これだけきっちりと教育されているのだから、もはやクラシックに王手をかけたと言っても過言ではない。父の産駒はダートでも活躍できるほどパワーがあるので皐月賞は問題なく、エピファネイア自身には瞬発力も備わっているので、内枠さえ引くことができれば、日本ダービーは最適な舞台だろう。

そして、ついに福永祐一騎手に順番が回ってきたのだと思う。義理を通してネオユニヴァースではなくエイシンチャンプを選択して以来、牡馬のクラシックには不思議と縁がなかった。そのうち自分の番が回ってくる、そう思って11年の歳月が流れた。クラシック(特にダービー)を勝つには、馬と人の実力がなければならないが、それと等しく、運もなければ勝てない。あの武豊騎手でさえ、日本ダービーを勝つまでに11年を要したのだ。昨年のワールドエースが登場したときには、“そろそろ”かと思えたが、今年のエピファネイアは“ついに”と感じた。日本ダービーの直線で、エピファネイアと福永祐一騎手が、馬群を割って突き抜けるシーンが私には見える。

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京都記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyotokinen

■1■明け4歳馬が断然
過去12年における、年齢別の勝利数と勝率は以下のとおり。

4歳 【7・2・2・28】 19%
5歳 【3・1・4・25】  9%
6歳 【2・8・4・29】  5%
7歳以上【0・1・2・33】 0%

明け4歳馬が圧倒的な強さを見せている。年齢が高くなるごとに勝率は低くなっていく傾向は顕著であり、7歳以上の馬に至っては勝ち馬が出ていない。春の中距離戦におけるカギとなるレースだけに、勢いと成長力のある明け4歳馬が出走してきたら注目すべきである。

■2■スタミナ豊富な馬を狙え
京都2200m(外回り)は、スタンド前からの発走となり、最初のコーナーまでの距離は397mと短くも長くもない。1コーナーまでには各馬の位置取りがスムーズに決まることが多く、コーナーを2つ回って、向こう正面にかけて比較的穏やかにレースが進む。しかし、高低差は4.3mと、丘をひとつ越えていかなければならないため、スタミナが問われるレースになる。

このコースで結果を出している種牡馬を見ていくと、ダンスインザダーク、ホワイトマズル、スペシャルウィーク、ジャングルポケット、マンハッタンカフェ、ステイゴールド、ゼンノロブロイなど、2400mを越える距離を得意とするステイヤー型の血統である馬がほとんどである。

■3■前走G1レース組に注目
香港ヴァーズ、香港CなどのG1レースも含め、過去6年で5頭が前走G1レースを経て、京都記念を勝利している。過去11年にデータを広げても、11頭中6頭が前走G1レース組である。前走が昨年末の有馬記念である馬は、一旦少し緩めてから再度仕上げ直すのには最適のローテーションなのであろう。もし前走G1レース(有馬記念)組が出走してこないのであれば、日経新春杯を使って、ここが最高潮の仕上がりにある馬を狙うべきである。

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良かった頃の馬体に戻ってきたリアルインパクト:5つ☆

■東京新聞杯
リアルインパクト →馬体を見る
長らくスランプが続いてきたが、ようやく良かった頃の馬体に戻ってきた。
この時期にしては毛艶や筋肉のメリハリも十分で、あとひと絞りで完璧になる。
Pad5star

マウントシャスタ →馬体を見る
馬体はコロンと映るが、手脚がすらりと長く、決してマイラーの馬体ではない。
まだ筋肉が付き切っていない部分を残しており、成長途上にあるといえる。
Pad3star

トライアンフマーチ →馬体を見る
相変わらずゴツさを前面に出して、パワー溢れる馬体を誇っている。
筋肉の柔らか味はとても7歳馬とは思えず、まだまだ衰えは感じさせない。
Pad4star

ドナウブルー →馬体を見る
マイルCSの好走には驚かされたが、体質が強いのか、好不調の波が少ない。
今回も後躯はやや寂しいが、前躯が盛り上がり、毛艶も冴えている。
Pad3star

ガルボ →馬体を見る
体に芯が入っておらず、力感に欠ける立ち姿で、パワー不足は否めない。
ただ、この時期にしては毛艶は良く、この馬の力は発揮できるはず。
Pad3star

■きさらぎ賞
タマモベストプレイ →馬体を見る
3歳馬らしからぬ迫力のある馬体を誇り、いかにもパワーがありそう。
メリハリがついてくればバランスが良くなるし、もう少し距離ももちそう。
Pad3star

インバラトール →馬体を見る
胴部がやや短いのは母父の影響を受けているからで、マイル以下がベストか。
前後躯には盛り上がりがあって、きっちり能力は発揮できる仕上がりにある。
Pad3star

バッドボーイ →馬体を見る
やや頭が高い立ち姿だが、この馬の走法と脚質は合っているということ。
顔つきも精悍で、毛艶も良く、さすが重賞2着馬だけのことはある。
Pad45star

リグヴェーダ →馬体を見る
長距離輸送がこたえたとの話だが、馬体だけを見ると前走時よりもふっくら。
表情は幼さが残り、疲れているようにも感じるが、レースでどう出るか。
Pad4star

アドマイヤドバイ →馬体を見る
サンデーサイレンスの2×3という血統構成にもかかわらず、馬体はほっそり。
各パーツに長さがあるため距離は問題ないが、血統的にはマイラー。
Pad4star

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きさらぎ賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Kisaragi

■1■1800m以上のスタミナと持続力
ひとつだけラップ構成から垣間見えるレースの特徴がある。勝ち馬や全体のタイムはほとんど関係ないので、過去10年のラップと前後半4ハロンのタイムだけを時系列に並べてみたい(一番下が2011年度のラップ)。

12.8-11.4-12.0-12.6-12.9-12.4-11.8-11.8-11.9(48.8-47.9) 平均ラップ
12.9-11.3-11.5-12.1-12.5-12.5-11.8-11.7-11.7(47.8-47.7) 平均ラップ
12.9-11.8-11.9-12.5-12.4-12.0-11.6-11.4-12.0(49.1-47.0) 後傾ラップ
12.8-11.0-11.5-12.2-12.5-12.5-11.9-11.3-11.7(47.5-47.4) 平均ラップ
12.8-11.3-12.3-12.9-12.4-12.1-11.3-11.4-12.3(49.3-47.1) 後傾ラップ
12.8-11.0-12.3-12.5-12.2-12.1-12.1-11.8-12.0(48.6-48.0) 平均ラップ
13.0-11.5-11.9-12.7-12.6-12.2-11.8-11.1-12.1(49.1-47.2) 後傾ラップ
12.8-11.1-11.4-12.3-12.8-12.4-12.0-11.7-12.1(47.6-48.2) 平均ラップ
12.4-11.3-11.6-12.4-12.5-12.0-11.3-11.8-12.3(47.7-47.4) 平均ラップ
13.1-11.5-11.9-12.5-12.7-11.6-11.3-11.3-11.1(49.0-45.3) 後傾ラップ

前後半のラップの差が1秒以上ない場合を平均ラップとして考えると、過去10年中で4レースのみが後傾ラップとなる。それ以外の年のレースは平均ラップで流れていて、スローペースになりやすい近年の傾向を考えると、中距離としてはかなり珍しい部類のレースに入る。

なぜこのような平均的な流れになるかというと、京都1800m(外回り)というコースの形態に理由がある。京都1800mは、向う正面を延長したポケットの最深部からスタートするため、スタートから最初のコーナーまでの距離がなんと912mという長さになる。この数字を見てピンときた人はさすがだが、つまりレース全体距離の半分が最初の直線に費やされるということだ。

これだけ直線が長いと、どうしても逃げ・先行馬が息を入れずに気分良く行ってしまうため、前半部分が速くなりやすい。しかし、その代わりに後半が遅くなるかというとそうでもなく、3コーナーを回ってからゴールまでは下り一辺倒になるので、後半も同じように速い上がりでの勝負となる。つまり、全体的に淀みのないラップが刻まれ続ける、厳しいレースになるということだ。

よって、このレースを勝ち切るためにまず問われるのは、1800m以上のスタミナである。過去の勝ち馬から菊花賞馬が2頭、ダービー馬が1頭出ていることは、あながち偶然でもないだろう。そして、もうひとつ問われるのは、速いラップを長く刻み続けることの出来る持続力である。マイル戦でスピードを生かす競馬を得意とする馬や、一瞬の差し脚で勝負する馬は狙いを下げた方が賢明である。

■2■前走は500万下組もしくは未勝利戦の素質馬を狙え
過去10年の優勝馬だけではなく、連対馬からもG1ウィナーを輩出しているように、クラシックへ向けての試金石となる一戦。勝ち馬の前走だけを見ると、過去10年でダートG1からが1頭(レインボーペガサス)、G3レースからが2頭(アサクサキングス、リーチザクラウン)、オープンからが1頭(アグネスゴールド)と、それ以外の6頭は全て500万下レースもしくは未勝利戦を勝った後の連勝となっている。つまり、ここに狙いを定めて出走してくる、2歳時に無理をしなかった素質馬を狙うべきということだ。

■3■キャリア2~5戦の馬
過去10年間の勝ち馬のうち、7頭までがキャリア2~5戦のゾーンであった。上述のように「2歳時に無理をしなかった素質馬」という観点からは、キャリアが6戦以上の馬は外れるだろう。かといって、さすがにキャリア1戦の馬では勝ち切るのは厳しいだろう。つまり、キャリアが少なすぎても多すぎても、このレースを勝つための資質という点からは遠ざかっていくということである。

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東京新聞杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Tokyosinbunhai

■1■瞬発力のある差し馬
東京競馬場が改修され、最後の直線が僅かに長くなって以来、前半がスローになり、直線に向いたラスト3ハロンでの瞬発力勝負になるケースが多くなった。不良馬場だった2009年を除く、過去8年間の勝ち馬および2着馬の上がり3ハロンのタイムは以下のとおり。

2004年
ウインラディウス 33秒7
クラフトワーク  33秒3
2005年
ハットトリック 32秒9
キネティックス 33秒2
2006年
フジサイレンス 33秒9
オレハマッテルゼ 34秒5
2007年
スズカフェニックス 33秒3
エアシェイディ 33秒3
2008年
ローレルゲレイロ 34秒9
リキッドノーツ 33秒4
2010年
レッドスパーダ 33秒5
トライアンフマーチ 33秒4
2011年
スマイルジャック 33秒9
キングストリート 33秒8
2012年
ガルボ 33秒6
コスモセンサー 34秒2

開幕週のため時計が速いということもあるが、それにしても速い上がり時計が求められるレースであることが分かる。道中が極端にスローに流れると、逃げ・先行馬にとっても有利になるのだが、それ以上に瞬発力が身上の差し馬にとっては絶好の舞台になる。対照的に、極限の瞬発力を有さない(速い上がりに対応できない)先行馬にとっては力の出せないレースになりやすい。

■2■スプリンター寄りの馬でももってしまう
東京競馬場のマイル戦は1600m以上のスタミナが必要とされるコースと言われているが、東京新聞杯のように道中がスローに流れるケースにおいては、レースの趣向は全く別物となる。これは例えばヴィクトリアマイルにも当てはまるのだが、道中のペースが極端にスローに落ちると、1600m以上のスタミナを保持していないスプリンター寄りの馬でも何とか最後までもってしまうのだ。

2007年の勝ち馬スズカフェニックスは、(のちに高松宮記念を勝ったように)本質的にはスプリンターだが、道中のペースが緩かったからこそ府中のマイル戦でも勝ち切ることが出来た。同じ舞台の安田記念でも人気になったが、道中のペースが厳しい府中のマイル戦ではスタミナ不足を露呈して、勝ち切ることはできなかった。つまり東京新聞杯では、従来の府中マイル戦のイメージを捨てて、上がり勝負に強いスピード馬を狙ってみるのも一計だろう。

■3■サンデーサイレンス系でもフジキセキ
ヨーイドンの上がり勝負になる以上、瞬発力勝負に長けたサンデーサイレンス産駒もしくはその直系の産駒に注目しないわけにはいかない。過去5年で6頭の馬が連対していて、3着馬や母父サンデーサイレンスにも手を広げると、さらにサンデーサイレンス系がいかにこのレースに強いことが分かる。

そして、上記のスプリンター寄りの馬でももってしまうという傾向を考慮すると、サンデーサイレンス系の中でもフジキセキ産駒はこのレースにフィットするのではないか。ではないかと書いておきながら、実は2006年にフジサイレンスが11番人気で勝ってしまっていて残念だが、サンデーサイレンス直仔がいなくなる以上、サンデーサイレンス系の中でも切れとスピード寄りのフジキセキ産駒が忘れた頃にやって来ることを覚えておきたい。

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