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NHKマイルCを当てるために知っておくべき2つのこと

Nhkmilec

■1■マイル以上のスタミナと完成度の高さが求められる
過去17年の優勝馬の前走距離と着順を見てみたい。

タイキフォーチュン→ 毎日杯(2000m)1着 
シーキングザパール→ ニュージーランドトロフィー(1400m)1着
エルコンドルパサー→ ニュージーランドトロフィー(1400m)1着
シンボリインディ→ マーガレットS(1600m)1着
イーグルカフェ→ ニュージーランドトロフィー(1600m)7着
クロフネ→ 毎日杯(2000m)1着
テレグノシス→ スプリングS(1800m)2着
ウインクリューガー→ 毎日杯(2000m)8着
キングカメハメハ→ 毎日杯(2000m)1着
ラインクラフト→ 桜花賞(1600m)1着
ロジック→ニュージーランドトロフィー(1600m)3着
ピンクカメオ→桜花賞(1600m)14着
ディープスカイ→毎日杯(1800m)1着
ジョーカプチーノ→ニュージーランドトロフィー(1600m)3着
ダノンシャンティ→毎日杯(1800m)1着
グランプリボス→ニュージーランドトロフィー(1600m)3着
カレンブラックヒル→ニュージーランドトロフィー(1600m)1着

シーキングザパールとエルコンドルパサー以外の馬は、前走で1600m以上のレースをステップにしている。そして、半数以上の馬は前走でも勝っているということが分かる。

最初に、ほとんどの勝ち馬が前走で1600m以上のレースをステップにしているのは、東京競馬場のマイル戦では、スピードだけではなくスタミナがないと勝ち切ることはできないからである。特にNHKマイルカップはハイペースになることが多く、最後のひと伸びができるスタミナや底力が問われることになる。

つまり、マイル戦がギリギリといったスピードタイプの馬ではなく、中距離を走り切ることのできるスタミナを兼ね備えていなくては、NHKマイルカップを制することは出来ない。例外的存在であるシーキングザパールにしてもエルコンドルパサーにしても、1600m以上の距離をこなせる十分なスタミナを兼備していた。このレースに出走してくる以上、どの馬も豊富なスピードを有しているのは当然と言えば当然で、最後に勝敗を分けるのはスタミナの有無なのである。

ほとんどの勝ち馬が前走でも勝っているのは、この時点での完成度の高さが勝ち馬に求められるからである。ポロポロと取りこぼしていたり、アッサリと負けてしまっていたりする馬では勝負にならない。G1レースである皐月賞、桜花賞組は別として、前走をキッチリと勝って臨んで来られないようでは、非常に高いレベルの要求されるこのレースでの好走は厳しい。

■2■ニュージーランドT組で展開が向かなかった馬が狙い
中山のマイル戦に条件変更されて以来、ニュージーランドトロフィーでの着順が、そのまま本番へと結びつかなくなっている。中山のマイル戦と府中のマイル戦ではあまりにも条件が違いすぎて、ニュージーランドトロフィーでの成績をそのまま信用することができないということである。これまでのパターンから述べると、イーグルカフェ、ロジックのようにコース適性の差で追い込み切れず負けてしまった馬、またジョーカプチーノのように前潰れのハイペースに巻き込まれた馬など、極端な展開が向かなかった馬に限っては、本番で巻き返せる可能性があると考えてよい。

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これぞ大器晩成

Tennosyoharu2013 Photo by M.H
天皇賞春2013―観戦記―
内枠からサトノシュレンがハナを切り、外枠からトウカイパラダイスとムスカテールが追い掛けたことで、前半1000mが59秒4という、長距離戦としては速いラップが刻まれた。行きたい馬が外枠から押して出してゆくとペースが上がる、という典型的な展開であり、馬群は縦長になり、折り合いに苦労するような馬は皆無。その分、スタミナを要する厳しいレースになり、真の実力がそのままゴール前の着差として現れた結果となった。

勝ったフェノーメノは、4歳になり、肉体的に大きく成長し、サラブレッドとしての完成期を迎えた。3歳時には馬体に緩さが残っていた分、最後のひと踏ん張りが利かず僅差の敗北を繰り返していたが、古馬になってそれが解消された。最終コーナーを引っ張りきれない手応えで回り、追い出してからもゴールまで伸び切った。馬体が完成された今、最強の古馬陣の仲間入りを果たしたことになり、次走の宝塚記念でも勝利のチャンスは大きい。海外遠征帰りのジェンティルドンナやリズムを崩したゴールドシップには付け入る隙があり、オルフェーヴルとの一騎打ちになるだろう。

第1コーナーまでの攻防の中、ハイペースを読み切り、控えたところに蛯名正義騎手のファインプレーがあった。ゴールドシップよりも前を意識しすぎて、あそこでハイペースを追いかけてしまっていたら勝利は危なかったかもしれない。あとはコントロールの利きやすいフェノーメノを無理なく最後の直線まで導き、今年から試している全身を使った追い方で豪快にフィニッシュした。1995年の天皇賞春の幻のガッツポーズから18年、そして昨年の涙のダービー2着の悔しさを、この大舞台で見事に晴らしてみせた。

トーセンラーは道中ピタリと折り合い、あわやと思わせるほどの抜群の手応えで最終コーナーを回った。フェノーメノの底力にこそ屈してしまったものの、レース内容といい、最後の末脚といい、勝ちに等しい内容であったと言えるだろう。馬体だけを見るとステイヤーではないが、そこはディープインパクトの血の成せる業か。武豊騎手も、この馬と手が合うのだろう、実にらしい騎乗を見せてくれた。やっぱり、こうでないと競馬は盛り上がらない。

圧倒的な1番人気に推されたゴールドシップは、4コーナーですでに手応えが怪しくなり、直線では全く反応しなかった。のんびりとしたスタートはいつも通りだが、今回は追い出されてからの息の長い末脚を発揮することができなかった。端的に言うと、連勝は難しいということである。昨年の神戸新聞杯から菊花賞→有馬記念、そして阪神大賞典と、無敵の強さを見せつけて勝ち続けてきたが、肉体的にも精神的にも追い詰められていたはずである。特にステイゴールド産駒は、昨年のオルフェーヴルに象徴されるように気難しいところがあり、精神的に切れてしまうと簡単に凡走につながる。そして、こういったケースは、すぐに立て直すことは難しく、もし宝塚記念に出走してきたとしても、同じく凡走してしまう可能性は十分にあることを心に留めておきたい。

外国馬のレッドカドーは、ハイペースを追走し、最後も伸びていたように、さすがドバイワールドカップの2着馬。日本馬は地元の利を得ていることを考えると、この馬も天皇賞春の盾に相応しい実力の持ち主であったといってよいだろう。今の日本馬のレベルを踏まえると、外国馬が日本のG1レースを勝つことのハードルはかなり高いはず。それでも挑戦してくることに敬意を表し、これからも門戸を大きく開きつつ、海外からの挑戦者に負けない競馬を見せつけてほしい。

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ムスカテールが自信満々の立ち姿:5つ☆

Tennoshoharu2013wt

ゴールドシップ →馬体を見る
前後躯ともにしっかりと実が入り、しかもリラックスしている立ち姿。
芦毛のため筋肉のメリハリは分かりにくいが、柔らかい筋肉で覆われている。
Pad45star

フェノーメノ →馬体を見る
3歳時に比べて、馬体の前後のバランスが良くなり、大きく成長を遂げた。
特にトモに実が入って、緩かった馬体が古馬らしく完成されてきた印象を受ける。
Pad45star

ジャガーメイル →馬体を見る
天皇賞春馬だけあって、手脚や胴部に伸びがあり、いかにもステイヤー体型。
とても9歳馬とは思えない毛艶の良さと筋肉の張りを誇り、絶好の体調にある。
Pad4star

トウカイトリック →馬体を見る
コロンと映るのはこの馬の体型だが、さすがにこのメンバーに入ると物足りない。
毛艶は良く、体調自体は問題なさそうだが、勝ち負けは難しいだろう。
Pad2star

マイネルキッツ →馬体を見る
この馬も天皇賞春を制したことがあり、スラリとしたステイヤー体型を誇る。
アバラが3本ほど見えているように、キッチリ絞れて、この馬も最高の仕上がり。
Pad3star

アドマイヤラクティ →馬体を見る
前躯に比べて後躯が物足りない分か、どうしても全体がアンバランスに映る。
もうひと絞りできそうな腹部でもあり、最終追い切り次第か。
Pad3star

デスペラード →馬体を見る
長距離で実績はあるが、どう見てもステイヤーではなく、パワータイプの馬体。
気性も激しいところがありそうで、よほど上手く流れに乗せないと厳しいだろう。
Pad3star

ムスカテール →馬体を見る
手脚が十分に長く、母父にサンデーサイレンスが入っているとは思えない体型。
皮膚も薄く、前後躯のバランスも良く、自信満々の立ち姿には好感が持てる。
Pad5star

トーセンラー →馬体を見る
一旦緩めたのか、前走勝った時の馬体よりも、筋肉のメリハリがやや落ちている。
重心が低く、長距離向きではないだけに、相性の良い京都コースがどう出るか。
Pad3star

カポーティスター →馬体を見る
4歳になったが、相変わらず線の細さは残っており、その分距離がこなせる。
毛艶は良く、体調は絶好であり、血統的にも長距離をこなせる背景はある。
Pad3star

メイショウカンパク →馬体を見る
全体的にパワー不足を感じさせる、線の細い馬体であり、物足りなさがある。
その分、長い距離を後ろからついて行って、末脚に賭ける競馬をするしかない。
Pad3star



第4回福永洋一記念は、4月29日(月・祝)に高知競馬場で行なわれます。

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「馬券のヒント」の発売を開始します。

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新しい競馬の雑誌「ROUNDERS」からのスピンアウト企画であるROUNDERS LIBRARYの第1弾として、「馬券のヒント」の発売を開始します。

今から7年前にメールマガジンで配信を始め、4年前に小冊子として販売したものに、大幅に修正・加筆を加えたものが、この「馬券のヒント」完全版となります。100あったヒントのうち、およそ20%を入れ替えつつ、コラムに関しては、およそ50%を加筆させてもらい、90ページだった小冊子がなんと224ページの単行本なりました。そして何といっても、荒木さんという素晴らしい編集者の手によって大きく生まれ変わりました。

内容に関しては、「馬券のヒント」が100個と「馬券のコラム」が39本の2部構成となっています。ヒントの部分は、余計な言葉を削り取り、行間を持たせた内容です。それぞれのヒントに対する参照レースも新たに付けてみました。コラムの部分は、競馬というゲームの真髄に至るほどに、かなり奥深くまで書き込んでいますのでお楽しみに。

競馬を始めてこれからのめり込もうとしている方にとっては教科書として、競馬歴ウン十年の方にとっては新たな知的刺激として、幅広い競馬ファンに読んでもらえる内容です。

サンプルはこちらからご覧ください↓

目次

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馬券のヒント

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馬券のコラム

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「馬券のヒント」(全224ページ)を1,575円(税込み、送料無料)でお分けいたします。
*大変申し訳ありませんが、振込み手数料は各自でご負担いただきますのでご理解ください。

プライバシーポリシー特定商取引に基づく表記もご覧ください。

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お申込み方法
Step1メールフォームにてお申込みをしてください。
*SSLに対応しておりますので、個人情報の保護も万全です
*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。
Step2お申込み確認メールが届きます。
Step3お届け先住所に「ROUNDERS」が届きます。
*振込み用紙を同封しますので、商品到着から5日以内に指定の銀行口座にお振込みください。
*振込み手数料は各自でご負担いただきます。

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特典

今回、「ガラスの競馬場」からご予約いただいた方には、EPUB版の「馬券のヒント」もプレゼントします。本が実際に届いた後になりますが、こちらからメールにてダウンロード先アドレスをお伝えします。EPUB版をダウンロードしていただければ、電子書籍として、Iphoneなどの携帯やIpadなどのタブレット等でも読むことができますよ。

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追悼:エアグルーヴという宿病

私の好きな写真家の藤原新也さんは、かつて標高4000mのチベットのこれ以上青くしようのない、真っ青な空の下で暮らして以来、下界に降りて、いかなる土地に行っても空が濁って見えるという宿病を背負ったという。私もかつてエアグルーヴという牝馬と出会い、その競走生活を共に過ごして以来、牝馬のいかなる走りを見せられても霞んで見えてしまうという宿病を背負った。私の名牝の時計は、エアグルーヴから10年間、止まったままであった。

エアグルーヴの強さは、「古馬になってから牡馬と互角以上に渡り合った」ということに集約される。牝馬にとって、古馬の牡馬と戦うことは非常にツラいことである。牝馬と牡馬では威圧感がまるで違うため、ほとんどの牝馬は古馬の牡馬と戦うともみくちゃにされてしまい、3歳時の輝きは色褪せ、古馬になって全く走らなくなってしまう。苛酷な戦いによって、心臓発作や心不全を起こしてしまうことさえある。それほど、古馬の牡馬と戦うこと自体が、牝馬にとっては厳しいことなのだ。逆に言うと、古馬の牡馬と互角以上に渡り合ってこそ、最強牝馬の称号を得るに相応しいということである。

エアグルーヴが4歳時に勝利した天皇賞秋は、サイレンススズカが速く厳しいペースで引っ張り、長い直線でのバブルガムフェローとの叩き合いを制した激しいレースであった。充実期にあったバブルガムフェローを競り落としたことが衝撃的であった。しかも、牝馬特有の切れ味で差し切ったのではなく、最後まで牡馬の超一流とビッシリと叩き合い、競り落としての勝利であった。

それから11年後の天皇賞秋。ウオッカとダイワスカーレットという2頭の名牝によって、私の宿病はようやく癒された。7ヵ月の休み明けにもかかわらず、前半1000mが58秒7という淀みのないペースでレースを引っ張り、一旦バテたように見えたところから再び差し返してきたダイワスカーレットもさすがなら、古馬の牡馬たちを蹴散らし、勢いのある3歳のダービー馬との400m以上にもわたる叩き合いを制したウオッカの強さは鮮やかであった。霞が晴れた私の目には、ウオッカとダイワスカーレットの間を並んで走るエアグルーヴの姿が映った。3頭の最強牝馬たちはどこまでも駆けてゆく。

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京都芝3200m

Kyoto3200t

天皇賞春の専用コース。スタートしてから第1コーナーまでの距離は417mと長く、しかも緩やかな上りになっているため、無謀な先行争いはほとんどない。1週目は、ゆっくりと3コーナーを頂上とする坂を上って下りる。そして、スタンド前では馬を落ち着かせて、折り合いをつけることに専念する。もしスタンド前直線のペースが速くなった場合は、向こう正面が遅くなり、スタンド前直線のペースが遅くなった場合は、向こう正面が速くなる。ペース配分が重要になってくるため、騎手の腕の差が如実に表れるコースである。

菊花賞が行われる京都3000mとは距離的には200mしか違わないが、菊花賞がAコース(幅員35m)で行われるのに対し、天皇賞春はDコース(幅員25m)で行われる。そのため、天皇賞春が行われるDコースの方が4コーナーの回りがきつくなり、差し馬は外を回さざるを得ない。よって、菊花賞に比べ、天皇賞春は逃げ・先行馬がペース次第では逃げ残ってしまい、人気の差し馬が届かない可能性が高い。

道中のどこかで一旦息を入れることになるため、坂を下りながらのラストの800mのラップは速く、上がりの競馬になりやすい。それでも実質的には3200mを走るのであって、やはりスタミナがないと勝ち切ることはできない。瞬発力とスタミナの両方を兼ね備えていないと苦しい、紛れの少ない、実力が反映されやすいコースである。

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天皇賞春を当てるために知っておくべき3つのこと

Haruten

■1■真の名馬と真の調教師、そして真の騎手が一体となって
真の王者を目指し、古馬が集結する春の天皇賞。数々の名勝負が演じられ、過去の勝ち馬には歴戦の名馬が名を連ねる。淀の3200mという舞台で勝利するためには、真の実力を持っていなければならない。「スタミナ」はもちろんのこと、高速馬場に対応できる「スピード」、「瞬発力」、そして、「スローペースに折り合える精神力」を備えていることが求められる。このうちのどれか1つでも欠いては、天皇賞春のタイトルを手にすることはできない。もちろん、先天的な資質だけで全てを兼ね備えている馬は滅多にいないので、足りない部分は調教師によって補われる必要も出てくるだろう。

また、長距離戦であるため、騎手の腕も問われる。道中の駆け引き、ペース判断、仕掛けのタイミングまで、騎手がコントロールしなければならない(することができる)要素が多く、騎手の腕の差がレースの明暗を分けてしまうこともある。過去の勝利騎手を見てもらえれば分かるように、いずれも名手と呼ばれるのにふさわしい騎手たちである。

つまり、天皇賞春は「真の名馬と真の調教師、そして真の騎手が一体となって」、初めて勝利することができるレースである。

■2■ステイヤーはピークが長い
ステップレースである阪神大賞典での1着馬と2着馬の、天皇賞春での成績を比較してみると明確な傾向が見て取れる。

阪神大賞典1着馬の天皇賞春での成績【6・0・4・6】
阪神大賞典2着馬の天皇賞春での成績【0・3・1・10】

以下の2点が導き出せるだろう。

1)阪神大賞典での勝ち馬は、本番である天皇賞春の勝ち馬と結びつきが非常に強い
2)阪神大賞典の2着馬が、本番で逆転する(巻き返す)ことは難しい

なぜこのような現象が起こるかというと、「ステイヤーのピークは長い」からである。

ステイヤーはピークの期間が比較的長いため、阪神大賞典での体調を天皇賞春でも維持することができるのである。阪神大賞典を勝った実力馬のピークが続いている以上、力負けしてしまった馬にとって逆転することは難しく、他の路線から余程の有力馬が出て来ない限り、阪神大賞典を勝った馬は本番の天皇賞春をも制する可能性が高いということになる。

■3■極限の仕上がりが求められる
天皇賞春は3200mという距離ゆえに最も苛酷なレースであり、勝つためには極限の仕上がりが求められる。ギリギリまで絞り込むぐらいの調教を施されたピークの状態において、自身の能力を100%発揮することができなければ勝つことはできない。直前の追い切りをさらっと済ませてしまっているような馬では、3200mの長丁場を乗り切ることができるのかどうか不安が残る。もちろん、休み明けの馬にとっても厳しいレースとなるだろう。

■参考として
1、前2走のいずれかで2500m以上のレースを走っていないと×
2、マイネルキッツ、ジャガーメイルを除くと、過去10年間で全ての勝ち馬は4、5歳馬
3、前走成績は5着以内が望ましい

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古馬としての貫禄が出てきたダノンシャーク:5つ☆

■マイラーズカップ
カレンブラックヒル →馬体を見る
胴部はやや詰まっていて、父譲りのいかにもマイラーという体型をしている。
3歳時に比べると、筋肉に硬さが出てきていて、それがパワーにつながるかどうか。
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クラレント →馬体を見る
まだ成長の余地は残しているが、馬体全体のバランスが良く、安定感を誇る。
パンチ力に欠けるのは否めないが、毛艶は良く、前後躯にも実が入っている。
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ファイナルフォーム →馬体を見る
筋肉のメリハリという点では改善の余地が十分にある、未完成の馬体。
ディープインパクト産駒にしては、重心が低い、パワー寄りの体型を誇る。
Pad3star

グランプリボス →馬体を見る
バランスの良くない馬だったが、昨年秋あたりから、その点も良くなってきた。
休み明けにしては筋肉のメリハリも十分かつ毛艶も冴えていて、力を出せる仕上がり。
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ダノンシャーク →馬体を見る
今年に入って、ようやく馬体が成長してきて、古馬としての貫禄が出てきた。
全体のシルエットも素晴らしく、今ならどんなレースをしても力を出し切れる。
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レインボーダリア →馬体を見る
エリザベス女王杯を勝った当時のような、毛艶や筋肉の柔らかさはまだない。
疲れが出たあと、時間を掛けて立て直したが、まだ本調子には至らない。
Pad2star

■フローラS
スイートサルサ →馬体を見る
毛艶も良く、馬体全体にも力がついてきているが、それでも線の細さが残る。
本当によくなるのはまだ先だろうが、現時点での力は出し切れる仕上がりにある。
Pad3star

エバーブロッサム →馬体を見る
顔つきは走る気に満ちているが、胴部が詰まっていて、まだ幼さを残している。
父こそ違え、姉エイジアンウインズと似た、マイル前後が適距離の馬体。
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イリュミナンス →馬体を見る
線の細さはあるが、皮膚が薄く、いかにも距離が伸びて良さそうな伸びのある馬体。
間隔を開けて、落ち着きが戻ってきているのが表情からも伝わってくる。
Pad45star

テンシンランマン →馬体を見る
腹がやや巻き上がっているのが気になるが、前後躯にはしっかり実が入っている。
馬体全体に力がついてくれば、中距離ぐらいで能力を発揮できる馬になるはず。
Pad3star

セキショウ →馬体を見る
いかにもスピードがありそうな馬体であり、2000mは距離的に微妙な気がする。
表情から見ても、気性的にキツいところがあり、折り合いが付くかどうか。
Pad3star

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「馬券のヒント」完全版の予約を開始します。

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ROUNDERS LIBRARYの第1弾である、「馬券のヒント」の予約を開始します。

まずはROUNDERS LIBRARYについて説明をすると、新しい競馬の雑誌「ROUNDERS」から著者やコンテンツが飛び出し、単行本化していくというスピンアウト企画となります。「ROUNDERS」自体は年に1回もしくは2回のペースで刊行されていきますが、その間を埋めつつも、著者たちの書くものをもっと深く読みたいという方々の期待に応えていきたいと思います。

その第1弾として、私が先陣を切り、「馬券のヒント」の完全版をお届けします。完全版としたのは、今から4年前の2009年に小冊子として販売していた「馬券のヒント」が基礎となっているからです。100あったヒントのうち、およそ20%を入れ替えつつ、コラムに関しては、およそ50%を加筆させてもらいました。そうして、90ページだった小冊子がなんと224ページの単行本なりました!

内容に関しては、「馬券のヒント」が100個と「馬券のコラム」が39本の2部構成となっています。ヒントの部分は、余計な言葉を削り取り、行間を持たせた内容です。それぞれのヒントに対する参照レースも新たに付けてみました。コラムの部分は、競馬というゲームの真髄に至るほどに、かなり奥深くまで書き込んでいます。競馬を始めてこれからのめり込もうとしている方にとっては教科書として、競馬歴ウン十年の方にとっては新たな知的刺激として、幅広い競馬ファンに読んでもらえる内容です。

サンプルはこちらからご覧ください↓

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馬券のヒント

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馬券のコラム

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「馬券のヒント」(全224ページ)を1,575円(税込み、送料無料)でお分けいたします。
*大変申し訳ありませんが、振込み手数料は各自でご負担いただきますのでご理解ください。

今回、ご予約いただきました方には、4月26日(金)より順次、お申し込み順に送らせていただきますので、誰よりも早く、確実にお読みいただくことができます。

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ご予約方法
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*個人情報を第三者に開示をすることは決してありません。
Step2ご予約確認メールが届きます。
Step34月26日(金)以降にお届け先住所に「ROUNDERS」が届きます。
*振込み用紙を同封しますので、商品到着から5日以内に指定の銀行口座にお振込みください。
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特典

今回、「ガラスの競馬場」からご予約いただいた方には、EPUB版の「馬券のヒント」もプレゼントします。本が実際に届いた後になりますが、こちらからメールにてダウンロード先アドレスをお伝えします。EPUB版をダウンロードしていただければ、電子書籍として、Iphoneなどの携帯やIpadなどのタブレット等でも読むことができますよ。

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フローラSを当てるために知っておくべき3つのこと

Floras

■1■前走500万下でキャリア3戦以上
桜花賞よりも距離的にはオークスに近いはずだが、フローラSの勝ち馬は過去10年間でわずか1頭しかオークスを勝ったことがない。桜花賞に間に合わなかった馬たちの最終戦であり、現時点では桜花賞組に比べて完成度が劣るからである。陣営もその辺りは承知で使ってくるはずで、オークス前のトライアルをひと叩きというより、とりあえずここを勝つことに目標を定めてきている馬が多いはず。

そこで狙ってみたいのは、前走が500万下を勝ちあがってきた馬と、フラワーCで惜敗を喫してしまい、目標を桜花賞からオークスに切り替えた馬の2パターンである。ただし、いくら前者の500万下組みであっても、キャリアが浅すぎてはいけず、最低3戦はあるべきだろう。

■2■意外と人気馬が強い
過去10年の人気別のレース着順をみてみたい。

1番人気 【4・1・0・5】 連対率50%
2番人気 【2・1・1・6】 連対率30%
3番人気 【0・3・2・5】 連対率30%
4番人気 【0・2・3・5】 連対率20%
5番人気 【1・0・0・9】 連対率10%
それ以外 【3・3・4・115】 連対率7%

1番人気の馬から人気順に好結果を出しているように、意外と荒れない。3歳牝馬同士のトライアルということで荒れそうなイメージはあるが、人気馬が強い。好素質馬がここを勝つことを目標に仕上げてきたら、たとえ人気でも素直に狙ってみるべき。

■3■内枠を引いた馬
過去10年における枠順(内と外)別の着順は以下のとおり。

1~4枠 【6・7・2】
5~8枠 【4・3・8】

1~4枠の内枠が外枠を圧倒している。スタートしてからすぐに第1コーナーに至ってしまう東京の2000mというコース設定を考えると、外枠よりも内枠の方がスムーズに先手を取ることができる。このレースの勝ちポジは前から10番手以内のできれば内なので、外枠からだとそのポジションはどうしても走りづらい。逆に8枠からは3頭の勝ち馬が出ているのは、どうせ外なら邪魔されずに自分のリズムを貫ける大外の方が良いということである。

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日本ダービーへとつながるレベルの高さ

Satuki2013 by 三浦晃一
皐月賞2013―観戦記―
宣言どおりコパノリチャードが先手を奪い、軽快に飛ばして作り出した流れは、前半1000mが58秒ジャストというハイペース。道中も淀みなく、ついて行くだけで厳しいレースが演出され、最後はスピードと器用さだけではなくスタミナをも要求されたことで、実力が正直に反映された結果に終わった。掲示板に載った上位4頭は強く、1、2、3、4着の順位そのままが、現時点での実力の順ということになる。実にレベルの高い、日本ダービーへとつながる皐月賞であった。

勝ったロゴタイプは、中団を折り合い良く追走し、最後はエピファネイアをマークする形で動き出し、そしてねじ伏せた。文句を付けようがない完勝である。ローエングリン×サンデーサイレンスの配合はマイル寄りの印象があるが、この馬に限っては、良い意味での馬体の緩さが手伝って、距離は十分にこなす。おそらく2400mも距離的には全く問題ないだろう。スピードとスタミナのバランスが抜群かつ道中のコントロールが利くように、付け入る隙がなく、ダービーに向けて最有力の存在となった。

M・デムーロ騎手は桜花賞の悔しさを晴らすように、パーフェクトな騎乗をしてみせた。いつもよりも後ろの位置取りになったが、動じることなく、他馬の手応えを把握しつつ、絶妙なタイミングで外に出した。エピファネイアに照準を絞ったのも正解であった。道中もミスをすることなく、追い出してからの動きも完璧で、もうジョッキーとして完成の域に達している。ネオユニヴァース以来の、外国人ジョッキーによる日本ダービー制覇が再び今年観られるかもしれない。

エピファネイアは最後までロゴタイプに食い下がったが、今回は勝った馬が一枚上であった。外枠からの発走であったため、向こう正面に至るまでに何度もハミを噛んで行きたがる姿が目についた。力んだ分の負けということもできる。先々のことを見据えて、福永祐一騎手は手綱を緩めることはなかったが、これで正解だろう。目の前のG1レースを勝つだけが全てではない。今回の騎乗は日本ダービーへとつながるだろうし、そこで内枠を引ければ、ロゴタイプを逆転できる可能性はまだ残されている。

コディーノは横山典弘騎手に完璧に導かれ、この馬の力を発揮したが3着。血統的にも気性的にもマイラータイプだけに、このメンバーに入ってしまうと2000mはやや長い。それでも最後まで伸びていたように、クラシック級の実力の持ち主であることは間違いない。今後のローテーションは、日本ダービーではなく、NHKマイルCを目指すべきだろう。日本ダービーでは勝ち目はないが、NHKマイルCは好勝負になるだろうから。

カミノタサハラは外からよく伸びたものの、上位3頭とは完成度が違った。ハイペースを後ろから行って、展開的には恵まれたはずだが、それでも1分58秒ジャストの時計では走れなかったということだ。馬体を見る限り、まだ幼さが残っていて、本当に強くなるのは来年以降かもしれない。タマモベストプレイは短距離血統の馬だが、実に首を上手く使って走るため、距離をこなす。この馬もNHKマイルCに回るようなら有力候補の1頭になる。

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立ち姿のバランスが素晴らしいロゴタイプ:5つ☆

カミノタサハラ →馬体を見る
前走時とそれほど変わらず、兄たちと比べても現時点での完成度は高い。
とはいえ、筋肉のメリハリという点では、まだ幼さと緩さを抱えているのが現状。
Pad4star

ロゴタイプ →馬体を見る
馬体の幅が薄いタイプで、ローエングリン産駒としては、距離は持つほうだろう。
前躯がやや勝っているものの、立ち姿のバランスが素晴らしく、非の打ち所がない。
Pad5star

エピファネイア →馬体を見る 
顔つきから分かるように気合が乗り、パワーも十分にありそうな馬体を誇る。
ひと叩きされて、筋肉の量はアップしてきたが、どこかアンバランスな付き方をしている。
Pad4star

コディーノ →馬体を見る
朝日杯FS時に比べると、どこか余分な肉がついていて、削ぎ落とされていない。
馬の気持ちをリラックスさせることに重点を置いたからかもしれないが、やや物足りない。
Pad4star

コパノリチャード →馬体を見る
いかにもパワータイプといった体つきで、力の要る今の中山競馬場の馬場は合いそう。
表情から気持ちで走るタイプらしく、この馬の行く気に任せてレースをした方が良いだろう。
Pad3star

メイケイペガスター →馬体を見る
フジキセキ×ブライアンズタイムという血統から分かるように、実に力強い馬体を誇る。
あとは気持ちの問題だけで、馬群に入れて、4つコーナーをどう回ってくるか。
Pad45star

クラウンレガーロ →馬体を見る
このメンバーに入ると特に強調すべき点のない、平凡な馬体の持ち主である。
全体のまとまりという点では評価できるので、この馬なりの力は出し切れるはず。
Pad2star

フェイムゲーム →馬体を見る
いかにもこの血統の馬らしい、正方形に近い四角い馬体に近づいてきている。
この馬自身の距離適性としては2000mがベストであり、最も力を発揮できる舞台となる。
Pad3star

ミヤジタイガ →馬体を見る
ずんぐりムックリしていて、馬体だけを見ると精錬された印象は全くと言ってよいほどない。
その前躯に詰まった筋肉からは圧倒的なパワーが想像され、今の馬場は合いそう。
Pad3star

レッドルーラー →馬体を見る
立ち姿がやや頼りないが、毛艶は良く、体調自体は引き続き良好と考えてよい。
馬体全体のバランスは良く、各パーツに伸びもあるので、もう少し距離が延びてもよさそう。
Pad3star

タマモベストプレイ →馬体を見る
いたって平凡な馬体をしているが、この馬の場合走るフォームに素晴らしさがある。
黄金に輝く毛艶は抜群で、この馬なりに絶好の体調を維持している。
Pad3star


Satuki2013wt

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中山芝2000m

Nakayama2000t1

スタンド前の直線からのスタートとなり、第1コーナーまでの距離は405mとやや長め。スタート後150mぐらいの地点から上りにかかり、1~2コーナーの中間まできつい傾斜は続く。そのため、前半はそれほど速いペースにはならない。さらに、2コーナーから向こう正面まではなだらかな下りで、3コーナーからは坂下にかけて急に下る。その勢いをつけて最後の直線の坂を駆け上がるため、先行した馬も容易には止まらず、後ろから行った馬は苦戦を強いられる。

かといって、スピードだけで押し切れるわけではない。皐月賞は開催最終日に行われるため、ある程度馬場が柔らかく力の要る状態になっていることが多く、スタミナとパワーの支えがない馬は、最後の直線で脱落してしまうことになる。

勝負どころの3~4コーナーは、典型的なスパイラルカーブで、後ろから差を詰めるのが難しい。また、ぎゅうぎゅうの団子状態で回ることになるため、下手をすると内で揉まれ込んでしまう馬も出てきたり、外を回された馬はかなりの距離ロスを強いられる。

このように、基本的には内を通った先行馬に有利なコースであるが、小回りのコーナーを4つも回るという設定のため、かなりの紛れが生じるのも事実である。騎手の技量が問われるコースとも言える。

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皐月賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Satsuki1

■1■弥生賞の勝ち馬は、皐月賞では勝てない!?
弥生賞は皐月賞と同じ中山2000mという舞台で行われるが、弥生賞を勝って、そのまま皐月賞をも制する馬は思いのほか少ない。その世代の素質馬が集結するハイレベルの弥生賞を制した馬は、普通に考えて、弥生賞と同じ走りができれば皐月賞はほぼ当確である。それでも、過去10年で弥生賞と皐月賞を連勝した馬は、アグネスタキオンとディープインパクトの2頭しかいない。なぜこのような現象が起こるかというと、2つの理由が考えられる。

ひとつは、弥生賞と皐月賞では馬場状態が全く異なるからである。

皐月賞における、過去10年のラスト3ハロンの上がりタイムを並べてみたい(府中で開催された昨年は除く)。

平成14年 35.8
平成15年 34.7
平成16年 34.4
平成17年 34.5
平成18年 35.7
平成19年 35.9
平成20年 35.2
平成21年 35.6
平成22年 35.9
平成24年 38.4

平成15年から17年は速い上がりの瞬発力勝負になっているが、それ以外の年は終いが掛かる競馬になっている。これは皐月賞時の馬場によるところが大きい。皐月賞当日の馬場は、最終日ということもあって、全体的に重くなっているのが通常である。特に、最も良く使われる3~4コーナーにかけては、見た目以上に馬場の傷みは激しく、当然力の要る馬場となっている。

つまり、手脚の軽い、瞬発力で勝負したい馬にとっては足かせとなり、逆にダート血統に代表されるようなパワー優先の馬にとっては願ってもいない、ほぼ1ヶ月前に行われた弥生賞当日の馬場とは全くと言ってよいほど異なった重い馬場になってしまうのである。

もうひとつは、弥生賞はかなりの状態に仕上がっていないと勝てない、その上、弥生賞では厳しいレースを強いられるということである。

クラシックを狙う有力馬が一堂に会する弥生賞は、当然のことながら、中途半端な仕上がりでは勝つことはできない。弥生賞を勝つためにはかなりの仕上げを施さなければならず、本番前に仕上げられた(仕上がってしまった)馬は、本番に向けて下降線を辿ってしまう。サラブレッドのピークはそれほど長くない。つまり、弥生賞を勝つために仕上げてしまうと、そのあとが続かないということである。さらに、それまでは楽な相手と楽な競馬しか経験してこなかった馬が、弥生賞で初めて厳しいレースを強いられるので、その肉体的、精神的な反動が次のレースで噴出してしまう。

その典型的な例は、平成12年の弥生賞を制したフサイチゼノンではないか。田原成貴元調教師と関口オーナーの間で一悶着あった馬であるが、フサイチゼノンは弥生賞の時点で既に仕上がってしまっていた。田原調教師はフサイチゼノンにかなりの素質を感じていただろうし、初年度である厩舎を盛り上げるためにも、弥生賞も勝って本番に臨みたかったに違いない。しかし、その勝ちを焦る気持ちが、フサイチゼノンを追い詰めてしまったのだ。肉体的にも精神的にもピークを過ぎてしまったフサイチゼノンは、もはや皐月賞に出走する状態にはなかった。関口オーナーに相談をしなかったのは田原元調教師の落ち度だが、出走を取りやめたのは英断であったと思う。

フジキセキ ダンスインザダーク フサイチゼノン アグネスタキオン アドマイヤオーラ

以上は、弥生賞を勝った後に故障を発生した馬たちである。厳しいレースである弥生賞を勝つことは、高い素質、能力を持つことの証明であるが、一方で失うものも大きい。そういう意味で、弥生賞馬はまず疑ってかかるべきである。

■2■皐月賞馬の条件
皐月賞馬に求められる条件は、以下の4つ。

スピード
パワー
器用さ
完成度

まず、「スピード」については、中山競馬場の内回りを使うコースは先行馬に有利であり、前にポジションするために秀でたスピードが求められる。スタミナに関しては、2000mまでこなせるマイラーであれば、十分に勝負になるはず。

「パワー」については、上にも述べたとおり、皐月賞は最終日に行われるため、馬場がかなり重くなっていることが多い。そのため、荒れ馬場をこなせるパワーが必要となる。さらに、1周1666m、直線310mという小さなスケールのトラックで行われるため、上手に立ち回りながら流れに乗ることのできる「器用さ」を備えているかどうかも問われる。

また、「完成度」の高い馬ということも挙げられる。その傾向は年々強くなってきており、この時期においてあらゆる面において完成されていなければ、このレースを勝つことは難しい。素質があり、なおかつ完成度が高いことが求められる。

■3■参考データとして
・前走が1800m未満の馬は×
・2月以降に1400m以下の短距離を一度でも使っていた馬は×
・連対率が50%を超えていなければ×

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ディープインパクト産駒はこの季節になって開花する


桜花賞2013-観戦記-
内枠を利してサマリーズが先頭に立ち、外枠からクロフネサプライズがジワっと2番手に付ける。先行集団は密集して、そこからポツンと離れたところをレッドオーヴァル以下が追走した。それほど速くは見えなかったが、前半マイルが46秒9、後半マイルが48秒1と、積極的に前に行った馬たちにとってはやや苦しいペース。最後の直線でほとんどの人馬の脚は上がり、デムーロ兄弟が跨る2頭のディープインパクト産駒だけがゴールまで伸び切った。

アユサンは最後までレッドオーヴァルに抜かせなかったように、豊富なスタミナも有していることを示してみせた。アルテミスSのゴール前で脚が止まった走りを見て、母父ストームキャットの影響もあってか、スタミナに欠ける、マイル以下で一瞬の脚を生かす馬だと考えていたが、本番の桜花賞に向けて一気に力をつけてきたようだ。それにしても、クラシックシーズンにおけるディープインパクト産駒の成長力は驚異的である。今年に入ってから、なかなか産駒が大きなレースを勝てずにいたが、この季節になってようやく素質が開花した。

C・デムーロ騎手の騎乗には文句を付けようがない。先行して伸び切れなかった前走を受け、陣営からの支持もあったのかもしれないが、道中は少しずつ下げる形で脚を溜める競馬に徹した。1馬身下げると2馬身伸びるという騎乗の鉄則を、忠実に体現した乗り方であった。また、最終コーナーの回り方も絶妙。他の有力馬がクロフネサプライズを目標に早めに仕掛けていたのを尻目に、4コーナーを回りきってから初めてアユサンにゴーサインを送った。ゴール後は喜びを爆発させたが、道中は実に冷静な騎乗が光った。

レッドオーヴァルは外から伸び、勝ったと思った瞬間、再度内からグイっと出られてしまった。兄としては、弟に追い比べて負けてしまい、さぞかし悔しかっただろう。先行集団を見るようにポツンと離れた最高のポジションを走り、最終コーナーもゆっくり回っていただけに、完璧なレースをしてそれでも勝てなかったのだから仕方ない。スタミナ不足というよりは、体が小さくて、先を見据えて攻めきれなかった分の負けではないか。オークスまでは十分な時間があるので、じっくりと仕上げていけば、アユサンを逆転できるチャンスはある。

プリンセスジャックはこういう競馬が合っているのだろう。先行集団の後方で脚を溜め、展開に恵まれた部分もあっての3着と好走した。メンコとシャドーロール、そして末脚の切れ味は、母ゴールデンジャックを彷彿させる。馬の能力を冷静に見極め、ギリギリまで脚を溜める競馬に徹した福永祐一騎手の隠れたファインプレーであった。

クロフネサプライズはこの馬の力を出し切っての4着だろう。チューリップ賞とは流れが正反対であったことに加え、1番人気の逃げ馬ということで、他馬の目標にされてしまったことも影響したはず。また、上位の馬たちの成長力が上回ったということでもある。この馬自身の能力が非常に高いことは間違いなく、もう少し馬体面での成長が伴ってくれば、いつの日かG1タイトルに手が届くはず。

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若駒の大幅な馬体減は必ずしもマイナス材料にならない

ものすごく個人的な話をしてしまうと、レッドオーヴァルは一口で出資しようと考えていた馬である。どなただか忘れてしまったが(申し訳ない)、東京サラブレッドクラブの今年の募集馬でどの馬がいいと思いますか?と聞かれたときも、安田隆行厩舎に入るディープインパクト産駒の牝馬と答えた。なぜなら、馬体が光っていたと言いたいところだが、私と誕生日が同じだったからである。もちろん、クラシックに強いディープインパクト産駒であり、ストロングリターンの下であれば桜花賞はドンピシャという気持ちもあったと思う。結局のところ、出資しなかったわけだが、私が東サラの会員であったなら、間違いなくこの馬を選んでいた。

そんなことは完全に忘れてしまった頃、レッドオーヴァルは私の世界に突然飛び込んできた。紅梅Sで大外から一気に伸びて他馬をごぼう抜きにしたレースをリプレイで観たとき、そのしなるような走りに魅了されたと同時に、東サラの安田厩舎のディープインパクト産駒ということでピンと来た。慌てて誕生日を調べてみると、やはり、あのときの馬であった。自分の馬を見る目が正しかった(?)ことが証明されたにもかかわらず、なぜあのとき面倒くさい手続きをしてでも一口持たなかったのだろう…と悔やんでも悔やみきれない思いであった。

前置きはこのあたりにして、いよいよ牝馬クラッシク第一弾の桜花賞である。この時期の若駒(特に牝馬)のベスト体重を想定するのはとても難しい。体も出来上がっておらず、輸送等の外的な条件の変化に大きく影響を受けてしまうため、陣営も手探りで仕上げていることが多いからだ。特にキャリアの浅い馬の大幅な馬体重の増減は、必ずしも悪いとは言えない。

たとえば、平成8年の桜花賞馬ファイトガリバーの新馬戦からの体重を見てみたい。
新馬戦   494kg 1着
紅梅S   486kg 2着
桃花賞   482kg 1着
アネモネS 476kg 3着
桜花賞   470kg 1着

なんと、新馬戦から桜花賞までの間に24kgも体重が減っていることが分かる。結果的に見ると、新馬戦の馬体が明らかに太かったのであって、桜花賞の470kgがこの馬にとってはギリギリの仕上げであったと考えられる。

この時期の牝馬は敏感で仕上げが難しいため、大幅な馬体減や馬体増の意味をきちんと見極めなくてはならない。歯替わりやフケの影響かもしれないし、調教やレースでの疲労から体が痩せてきているのかもしれない。また、これまでが余裕を持たせたつくりで、今は少しずつ絞れてきているのかもしれない。

レッドオーヴァルの馬体重を新馬戦から見てみると、
新馬戦        446kg 2着
未勝利        444kg 1着
紅梅S        436kg 1着 
チューリップ賞   426kg 7着

デビュー戦からチューリップ賞まで20kgの馬体減である。着順と馬体重の関係から紐解くと、新馬戦と未勝利戦の446kgは明らかに太め残りであった。紅梅Sはひと絞りされて、ようやくレッドオーヴェルの本領が発揮できるだけの仕上がり。少し間隔が開いたチューリップ賞では、余分な部分が削がれた分の馬体減であり、7着に敗れたのは、本番前で仕上がり途上にあったことに加え、スローペースで馬群の外を回されたことが理由であると説明がつく。

つまり、馬柱の馬体重の箇所を塗りつぶしてみればいいのだ。若駒の(特に牝馬の)大幅な馬体減は必ずしもマイナス材料にならない、と知っていれば、レッドオーヴァルは今回狙い目ではないかということになる。馬場の悪化が心配ではあるが、桜花賞の勝ちポジである外を回れる枠を引いたのも心強い。私が一口馬主になり損ねたレッドオーヴァルは、氷上競馬にも参戦した世界的ジョッキー、M・デムーロ騎手を背に、果たしてどんな走りを見せてくれるのだろうか。

Okasyo2013wt

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実に温和な表情をしているトーセンソレイユ:5つ☆

メイショウマンボ →馬体を見る
手脚は長く、胴部にも伸びがあるので、距離延長は問題ないだろう。
筋肉のメリハリという点では物足りなさを感じるが、毛艶は良く好調を保っている。
Pad3star

クロフネサプライズ →馬体を見る
クロフネ産駒にしては、各パーツに伸びがあり、スタミナも十分に感じさせる。
反面、まだ体全体に力が付き切っていないところがあり、完成はまだ先か。
Pad4star

ローブティサージュ →馬体を見る
ひと叩きされて、毛艶は良くなり、筋肉のメリハリもずいぶんと増してきた。
能力的には上位は明らかだが、トモの肉付きが物足りない分、突き抜けるかどうか。
Pad3star

コレクターアイテム →馬体を見る
同厩のローブティサージュよりもさらに前躯が逞しく、パワーという点では上位。
もうひと絞りできれば最高潮だが、表情からも気性は素直で力は出し切れそう。
Pad4star

トーセンソレイユ →馬体を見る
実に温和な表情をしているのは、ディープインパクトの妹ゆえの人間への信頼か。
馬体にもまとまりがあって、ふっくらとして毛艶もよく、ほぼ満点の仕上がり。
Pad5star

ウインプリメーラ →馬体を見る
このメンバーに入ると、幼さを残している馬体はパンチ力不足に映ってしまう。
手脚が短くて、重心が低い馬体から推測すると、マイルまでが適距離か。
Pad3star

レッドオーヴァル →馬体を見る
物足りなさを感じた前走に比べ、馬体もふっくらとして力強く見せている。
ひと叩きされたことで、体調がアップしただけではなく、気合も乗ってきた。
Pad45star

ナンシーシャイン →馬体を見る
前躯が勝っていて、トモの肉付きが薄いというのが正直な印象。
やや腰高に映る馬体からも、一瞬の切れ味で勝負するタイプか。
Pad3star

クラウンロゼ →馬体を見る
重心が低い馬体には実が詰まっていて、パワーに溢れている。
目下3連勝と負け知らずでここまで来ており、その好調を維持している。
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アユサン →馬体を見る
いかにも牝馬らしい線の細さを感じさせるように、完成はもう少し先だろう。
気性の勝ったところも表情から伝わってきて、一瞬の切れをどこで使うか。
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サウンドアリーナ →馬体を見る
ガッチリとした馬体を見るに、父系の血が濃く出た短距離馬のそれ。
鍛え上げられているのは伝わってくるので、マイル戦をどう乗り切るか。
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阪神芝1600m

Newhanshin1600

向こう正面奥からのスタートで、最初のコーナーである3コーナーまでの距離は444mと長い。極端なポジション争いはなく、最後の直線が長いことも意識されるため、前半はほとんど無理をすることなくスムーズに流れる。

新阪神1600mのコースの特徴は、3~4コーナーにある。3コーナーにある残り5ハロン標識を切ってから、非常に緩やかなカーブが4コーナーまで続くため、各馬ゆったりとコーナーリングを開始する。旧阪神1600mのコースであれば、3コーナーから4コーナーにかけての擬似直線で前との差を詰めることができたが、新阪神1600mのコースではそれができない。一度、コーナーを回り始めると、遠心力に身を任せながらゆっくりと4コーナーまで走ることになる。だからこそ、先行馬はここで息を入れて、最後の直線に向くまでにスタミナを温存することができる。

最後の直線は474mもあり、直線に向いてから仕掛けても遅くはない。差し馬にとっては脚を余すということがなくなったが、3~4コーナーで楽をしている分、先行馬も簡単には止まらない。結局は、最後の長い直線での瞬発力勝負で勝敗は決することになる。もちろん、最後に急坂が待ち構えているので、スタミナに欠ける馬はここで脱落してしまうことになる。実力がはっきりと反映されるコースというよりも、ある程度のスタミナに支えられた瞬発力のある馬にとっては最適の舞台となるコースである。

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桜花賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Oukasyo

■1■勝ち馬は「2敗以内」が目安
勝ち馬の条件としては、「2敗以内」であることが挙げられる。最近は、素質馬はあまりレース数を使わない傾向が顕著になってきており、桜花賞でも浅いキャリアで臨んできた馬が活躍している。数を使わない以上、レースに使うからにはきちんと勝てる状態に仕上げられているはずで、それでいて2敗以上しているということは、能力がないか、どこか足りない部分があるかのどちらかということになる。だからこそ、桜花賞を勝てる素質があるかどうかを見極めるためには、「2敗以内」という数字を目安にしたい。

さらに、「新馬戦を勝っている」、「牡馬を相手に勝利している」ことも、素質の有無を問うための材料にしてもよいだろう。

■2■前走の人気に注目
過去10年間で桜花賞を勝った馬の「前走の人気」を見ると、明らかな傾向があることが分かる。なんと10頭中7頭が1人気であり、2番人気が1頭、わずかに4、6番人気が2頭と、それ以下の人気であった馬は1頭も勝っていない。連対馬(2着馬)に目を向けても、7頭までが前走3番人気以内に推されている。

最も桜花賞に直結しやすいとされていたチューリップ賞だけを見ても、その勝ち馬よりも、人気に推されていたが負けてしまった馬の方が、本番での好走率が高い。つまり、前走で何着だったかという「実績」よりも、前走で何番人気に推されたかという「素質」、もしくは「資質」に注目すべきなのである。

■3■瞬発力のある馬が有利
平成19年から、桜花賞は新阪神コースの外回りで桜花賞は行われる。このことによって、勝ち馬に求められる資質が大きく違ってくることが考えられる。かつては器用さとスピードが求められていたが、今年からは「瞬発力」とそれを支える「スタミナ」が要求されることになるだろう。

ステップレースであるチューリップ賞(新阪神1600m外回り)とフィリーズレビュー(新阪神1400m内回り)のレースラップを見てみたい。

平成19年
チューリップ賞   12.4 - 10.9 - 12.1 - 12.2 - 12.2 - 11.1 - 11.0 - 11.8
フィリーズレビュー 12.5 - 10.9 - 11.4 - 11.7 - 11.4 - 11.7 - 12.2

チューリップ賞を見てみると、第1コーナーである3コーナーからガクンとペースが緩み、最終コーナーである4コーナーまで極端なスローでレースが流れていることが分かる。それに対し、阪神3歳牝馬特別ではコーナーを回ってもペースがほとんど緩んでいない。

この2つのレースの違いは、展開うんぬんではなく、コースの構造に起因する。チューリップ賞が行われる新阪神1600m外回りコースは中盤が緩みやすいコース構造になっているのに対し、フィリーズレビューが行われる新阪神1400m内回りコースはそうではないということである。

つまり、道中が緩むことによって、本番の桜花賞もラスト3ハロンの瞬発力勝負になってしまう可能性が高いということである。

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勝たなければ


ドバイシーマクラシック2013―観戦記―
最内枠からシャレータがそのまま先頭に立ち、その外からセントニコラスアビー、トレイルブレイザー、そしてジェンティルドンナの順で内から外に先行集団が形成された。その中でも、ジェンティルドンナはわずかにダッシュがつかなかったが、いずれにせよ枠なりのポジションを強いられたはずである。4コーナー手前から手応えが怪しくなり、下がっていったトレイルブレイザーを除けば、最後までこの隊列でレースは流れ、外を回されたジェンティルドンナにとっては厳しい競馬となった。

最大の敗因は、石坂正調教師も言うように、道中で外を回らされたことによるものである。外枠からのスタートでも、すぐに内に張り付くことができたジャパンカップとは、この点で異なる。本質的には2000m前後がベストの距離であるジェンティルドンナにとって、2410mの距離のレースで外々を回されてしまっては、直線で伸びを欠いてしまうのも仕方ない。もちろん休み明けということもあったはずで、ジャパンカップの激走後から一旦馬体や気持ちを緩めてからの巻き直しになった今回は、陣営は仕上げたつもりでも、さすがに100%には至っていなかったはず。ゴール前で突き放されたのは悔しいが、あらゆる状況を総合すると、この結果はさすがジェンティルドンナということになる。

とはいっても、岩田康誠騎手の「2着で悔しい」、石坂正調教師の「何とか勝ちたいと思っていたけど、申し訳ない」という両者のコメントは本音だろう。海外遠征は負けて帰ってくるのが当たり前、たとえ負けても「よくやった」と思っていた時代とは、今は違うということだ。それでも負けて帰ってくるほうが多いだろうが、あくまでも勝ちに行っての結果としてである。こういった関係者たちの意識の変化は心強い。もし故野平祐二氏が生きていらっしゃったら、「それでも勝たなければいけません。日本馬のレベルはそこまでアップしています。岩田騎手は最後の直線で力んで馬を追っていたように映りましたね。やや硬さが目につきました」とコメントしたかもしれない。

グローバルな視点で観てみると、イギリスのセントニコラスアビーは強かった。勝った馬が強かったということである。最高の状態に仕上げられてもいたのだろう。まさに世界は広いということであり、世の中には上には上がいる。セントニコラスアビーを管理するオブライエン調教師らの勝って喜ぶ姿を観て、ああやって世界の各地から真剣に勝つ意思を持って人と馬が集うのだから、勝たなければならないけど勝つのは難しいというのが現実だろうと実感するのだ。だからこそ、世界で勝つことには値千金の価値があるのである。

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