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高レベルで上位馬は甲乙つけがたい:5つ☆なし

ロードカナロア →馬体を見る
前走からレース間隔は開いたが、毛艶が良く、筋肉の柔らか味も保っている。
体力はあり余っているので、マイル戦を走り切るには、もうひと絞りほしいところ。
Pad45star

グランプリボス →馬体を見る
この馬の特徴といえば特徴なのだが、立ち姿に力感がなく、全体のバランスが悪い。
古馬になって重厚さは出てきているので、安定して力は出し切れるだろう。
Pad3star

ヴィルシーナ →馬体を見る
G1を初勝利した反動も見受けられず、前走時の体調をそのまま維持している。
このメンバーの中ではややトモの肉付きが物足りないが、牝馬ゆえと考えたい。
Pad3star

ショウナンマイティ →馬体を見る
マイラーの中に入ると、胴部や手脚に長さがあり、スタミナ勝負になれば台頭しそう。
5歳になってもまだ馬体に緩いところがあって、そこが極端な脚質につながっている。
Pad3star

ダイワマッジョーレ →馬体を見る
前後躯にしっかりと実が入り、今年にはいって、使いつつ良くなってきている。
胴部はコロンと映るように、200mの距離延長がどう出るかが唯一の心配材料か。
Pad4star

カレンブラックヒル →馬体を見る
この馬も胴部が詰まっていて、腰が高く、いかにもスピードタイプといった馬体を誇る。
それでも前後躯の筋肉が盛り上がり、ひと叩きされてグンと調子が上向いている。
Pad45star

サダムパテック →馬体を見る
全体的にスラリとしていて、マイル以上の距離でこその体型ゆえの前走の敗北だろう。
あまり良く見せない馬だけに、好不調が外見(馬体)に出ずに見分けにくい。
Pad3star

サクラゴスペル →馬体を見る
5歳馬にしては馬体に芯がなく、立ち姿のバランスも決して良いとは言えない。
ただ、それゆえに距離がもつはずだが、パワー勝負になると苦しいはず。
Pad3star

マイネイサベル →馬体を見る
パッと腰高の馬体が目につくように、スピードタイプで、一瞬の切れ味を生かすタイプ。
距離自体は問題ないが、古馬の牡馬に混じってスタミナ負けしてしまうかも。
Pad3star

ダークシャドウ →馬体を見る
どうしても一昨年の天皇賞秋のときと比べてしまうので、馬体からは勢いは感じない。
とはいえ、立派な馬体であることは間違いなく、バランスが良くなれば走るはず。
Pad3star

ナカヤマナイト →馬体を見る
首から前躯にかけての流れるような体つきは、素晴らしいのひと言。
それに比べて、後躯がどうしても頼りなく感じてしまい、マイル戦がどう出るか。
Pad3star

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東京芝1600m

Tokyo1600t

向こう正面の直線入り口からのスタートで、第1コーナーとなる3コーナーまでの距離は566mとかなり長い。スタートしてから緩い下りが続くことも加わって、前半から速いラップが刻まれることになる。“向こう正面でスピードが出てしまうこと”、“「直線が長く坂があること”の2つの理由によって、連対馬中の逃げ馬の比率が約12%という、「日本で最も差し馬が有利なコース」である。

コーナーの数が2つしかないことと、複合カーブであることによって、同じ1600mでも、中山競馬場のそれと比べるとごまかしが利かないコース設定になっている。マイル以上の「スタミナ」が要求され、スピードだけで押し切るのは難しいコースである。

ペースによって内外の有利不利が違ってくるコースであり、スローに近いペースであれば内、ハイペースに近ければ外の方が勝ちポジとなる。また、差し馬に有利とはいえ、東京競馬場の馬場状態は絶好であることが多いため、特に上級クラスになればなるほど、前に行った馬もそう簡単には止まらない。ペースやクラスに応じて柔軟に狙ってみるべき。

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安田記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Yasuda

■1■外国調教馬の活躍
平成5年から国際競走として行われ、当初は欧州調教馬が大勢を占めていたが、ここに来て香港調教馬の活躍・台頭が目立つ。過去10年で外国調教馬の成績は【1・1・2・20】。香港から1頭の勝ち馬が出ている。もちろん、勝負になると思うからこそ遠征してくるわけで、たとえ人気がなくとも要注意である。

香港競馬はオセアニア産のスピード馬を輸入しながら、全体のレベルも年々上がっている。短距離路線に関して言えば、日本よりは層が厚く、スプリント戦ではすでに歯が立たないというのが現状だろう(それゆえロードカナロアの香港スプリント勝利の価値は高い)。マイル戦では、贔屓目に見てほぼ互角といったところだろうか。府中のマイル戦はスタミナも必要とされるため、サイレントウィットネスやグッドババのような小回りが得意なスプリンターではなく、少し長めの距離を得意とするブリッシュラックのようなマイラーを狙うべきである。

■2■高松宮記念勝ち馬の不振
平成12年 キングヘイロー    3着(3番人気)
平成13年 トロットスター    14着(4番人気)
平成15年 ビリーヴ       12着(9番人気)
平成17年 アドマイヤマックス 12着(4番人気)
平成18年 オレハマッテルゼ  10着(1番人気)
平成19年 スズカフェニックス  5着(1番人気)
平成20年 ローレルゲレイロ  15着(6番人気)

高松宮記念が3月に施行されるようになった平成12年以降、高松宮記念勝ち馬が安田記念に出走してきた際の成績は上の通り。キングヘイローの3着が最高着順であり、スズカフェニックスそれ以外の馬は二桁着順に惨敗している。高松宮記念勝ち馬が安田記念で活躍できない理由としては、以下の2つが考えられる。

1、高松宮記念勝ち馬は本質的にはスプリンターである
当たり前のことだが、高松宮記念を勝つような馬は本質的にはスプリンターである。安田記念が行われる府中の1600m戦はマイル以上のスタミナを要求されるため、スプリンターはガス欠を起こしてしまう。また、中京競馬場1200mコース(小回り)と東京競馬場1600m(大回り)では、道中の流れが全く違うため、前走で高松宮記念を勝つようなリズムで走った馬は、安田記念ではリズムの違いに戸惑い、凡走してしまうのである。

2、高松宮記念を目標に仕上げられているため余力が残っていない
高松宮記念はレースを使い込んで仕上げてきた馬が勝つ傾向がある。そのため、2ヶ月後の安田記念までに余力が残っておらず、体調が下降線を辿ってしまう馬が多い。

■3■キャリアを問われるレース
過去10年の年齢別成績は以下のとおり。

3歳 【1・0・0・1】  連対率50%
4歳 【1・4・2・36】 連対率12%
5歳 【1・3・3・53】 連対率7%
6歳 【6・0・5・32】 連対率14%
7歳 【1・3・0・23】 連対率15%
8歳以上【0・0・0.5】 連対率0%

安田記念はキャリアを問われるレースであり、過去10年の勝ち馬の年齢を見ても、6歳馬の6勝に対し、4歳馬と5歳馬はそれぞれたったの1勝ずつ。アドマイヤコジーン、アグネスデジタル、ダイワメジャーなど、紆余曲折を経た古馬たちが、そのキャリアや経験を生かして頂点に立ってきた歴史がある。

しかし、1996年に3歳馬に再開放されて以来、2011年は初めて3歳馬(リアルインパクト)による安田記念制覇となった。それまでは3歳馬が出走することすら稀であり、たとえ挑戦したとしても、ほとんどの馬が2桁着順に敗れてしまっていた。この時期の3歳馬にとって、古馬との戦いが厳しいことは確かだが、逆説的に言えば、キャリア豊富なマイラーを負かせるとすれば、4kgの斤量差を生かすことができた3歳馬ということか。

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ダービーへ来てくれてありがとう。

Derby2013 by 三浦晃一
ダービー2013―観戦記―
内からアポロソニックが逃げ、C・ウイリアムズ騎手が深追いしなかったことで、前半1000mが60秒3、後半が59秒4というスローペース、そしてラストの4ハロンが全て11秒台という上がり勝負になった。道中は抑えが利かずに苦労する人馬が目立った。逃げた馬が3着に粘ったことからも分かるように、前に行った馬、もしくは瞬発力勝負に強い馬にとって有利なレースであった。

勝ったキズナは、道中で折り合いを欠くこと微塵もなく、最後の直線まで脚を十分に溜めることができていた。掛かることなく、追い出されるとどこまでも伸びるのがこの馬の長所であり、それらが全て発揮された日本ダービーであった。本当に良くなるのはもう少し先だろうが、現時点での完成度を補うべく、瞬発力勝負に持ち込めたのが最大の勝因。それにしても、母系がアメリカ血統のディープインパクト産駒は走る。ディープインパクトは本質的にはステイヤー血統であり、それを母系のスピードとパワーが補って、見事なバランスが取れるのだろう。

武豊騎手は技ありのひと言に尽きる。こういう形になれば勝てるとイメージしていた通りの、まさに絵に描いたようなレースになったはず。平均ペースで流れたら届かないし、ハイペースで流れたらパワーで劣ってしまうが、スローで折り合いと瞬発力勝負が問われるレースならばチャンスありという読みだ。もっとも、他の有力馬との力の比較から、今のキズナにとっては後ろに下げて終いの競馬に徹することが最善である、とラジオNIKKEI杯2歳Sの時点で見抜いたのだからさすが。点をつなげて線にする。これぞ経験のなせる業である。

勝ったと思った瞬間に外から差し切られたエピファネイアは、実に惜しい2着であった。道中は掛かりっぱなし、3~4コーナーの間では躓くアクシデントがありながらも、最後はグイっと伸びたように、日本ダービーを勝てるだけの力はあった。福永祐一騎手もスタートしてから馬群の内に上手く馬を収めたが、ペースが極端に落ちたことで、行きたがる馬をどうしても御すことができなかった。もう少し枠が内であれば、母シーザリオのようなレースも考えられたが、ある程度出して行かざるをえなかった分、ポジションを取ることと折り合いを付けることの両立ができなかった。それでもダービー2着まで来たのだから、あと少しで手が届くはず。

皐月賞馬ロゴタイプは、正攻法のレース運びで力を出し切っての5着。厳しいペースを前々で攻めて、粘り強く脚を伸ばすタイプのこの馬にとって、展開が向かなかったということである。あえて言うならば、今回のC・デムーロ騎手は実に真っ正直な乗り方ではあるが、日本ダービーを勝つためのそれではなかったということだ。たとえ先行させるにしても、内ラチにポジショニングして脚を溜めるべきであり、日本の競馬に対する経験不足が肝心なところで出てしまった。

コディーノはパドックから落ち着いており、道中も比較的スムーズにレースを進めていたが、最後の直線では弾けなかった。ダービーを勝ちたいという悲願は痛いほど分かるが、本質的にはマイルを得意とする馬であり、2400mは適距離ではなかったということだ。もし朝日杯フューチュリティSではなくラジオNIKKEI2歳Sを使っていれば、多少なりとも体内リズムをごまかせたかもしれず、そのあたりの一貫性のなさも響いている。どのレースでどのような走りをするか、1戦1戦が若駒の未来をつくるのである。

今年で日本ダービーも80回目を迎えた。「ダービーへようこそ」のキャッチフレーズに象徴されるように、たくさんの競馬ファンが競馬場に集まっていた。本馬場に入りきれず、ターフビジョンでしかレース見えないという状況は、おそらく15年ぶりぐらいではなかろうか。若い人たちが多かったようにも思う。少し遠くから競馬ファンの背を見ていると、なぜかとても嬉しくて、レース前にもかかわらず一人涙が溢れてきた。これまでずっと競馬をやってきて、ほとんど誰も認められたことはないけれど、そんな中で競馬が次第に縮小していくのを感じつつ、それでもこうしてたくさんの人が競馬場に集まっているのを観ると、やっぱり少しは救われたような気がするのだ。ダービーへ来てくれてありがとう。

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ダービーは最大の発明である。

Jiromaru

他のレースは全部負けたとしてもダービーは勝ちたいと思う騎手がいるように、他のレースは全部外したとしてもダービーだけは当てたい。大袈裟ではなく、心からそう思うときがあります。幸いにして昨年は、岩田康誠騎手のダービー初制覇の喜びを共に分かち合うことができ、この1年間はその記憶だけで実に気分よく過ごすことができました。本命を打つことができたダービー馬、打てなかったダービー馬、どちらも、いつまでも、はっきりと覚えているものです。サラブレッドがダービーを勝つために生まれてくるとしたら、私はダービーを当てるために競馬をやっているのかもしれません。それぐらい、ダービーは、何としても勝ちたいレースなのです。

先週の競馬ブックの特集対談にて、JRA東京競馬場場長である増田知之氏が「ダービーは競馬史における最大の発明である」と話していました。ダービーというレースの核心を見事に突いていて、思わずハッと息を飲んでしまいました。競馬の起源は2頭の馬を何度か走らせて勝ち負けを決めるヒートレースにあり、そこから今のような競馬の体系が出来上がったのは、ダービーが創設されてからです。ダービーを目標として、サラブレッドは生産され、調教され、レースで鎬を削ります。それぞれの戦いを勝ち抜いた馬たちが集い、その世代において頂点に立つ馬を決める。もしダービーというレースが発明されていなければ、競馬はどうなっていたのでしょうか。

今年の日本ダービーには素晴らしいメンバーが揃いました。皐月賞馬であるロゴタイプは、ナリタブライアン以来の朝日杯フューチュリティS勝ち馬でありながらクラシックを制した馬であり、父は超がつく良血のローエングリン、そして母の父にサンデーサイレンスを持ちます。ハイペースを前々で凌いだ朝日杯フューチュリティSの勝ち方は圧巻であり、皐月賞も着差以上の完勝でした。2400mをこなすスタミナは十分にあり、折り合いもつくので、付け入る隙がないというのが正直なところです。

キズナは素敵な名前に相応しい強さを持つ馬です。終いの脚を最大限に生かす競馬に徹した最近の2走は、思わずみとれてしまうような勝ち方でした。武豊騎手によって才能が開花した馬であり、また武豊騎手にとっても自身の騎乗スタイルとぴったり合う馬ですね。皐月賞上位馬と比べると、完成度という点においては劣りますが、成長力や将来性を秘めた馬です。後ろから行って、どこまで差してこられるのか、それともまとめて差し切ってしまうのか。楽しみな馬です。

ライバルの強さは認めつつ、本命は◎エピファネイアに打ちたいと思います。ようやく福永祐一騎手にも日本ダービーを勝つ番が回ってきました。義理を優先してネオユニヴァースの手綱を放して以来、なぜか牡馬クラシックに縁がありませんでしたが、ついに来るべき時が来ました。馬群に入れて折り合いをつけ、脚をためたまま直線に向ければ、エピファネイアの最上の切れ味を引き出せるはずです。スタートから第1コーナーまでの間に、どのようにして内にポジションを取ることができるか。そこの一瞬で勝負が決まります。うまく馬群にもぐり込むことができれば、最後の直線で突きぬける福永祐一とエピファネイアの姿が目に浮びます。

Derby2013wt

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グンと良化してきたエピファネイア:5つ☆

ロゴタイプ →馬体を見る
凄みを感じさせるわけではないが、全体のバランスが良く、欠点のない馬体。
筋肉の付き方を見ても、決してマイラーではなく、距離の心配はない。
Pad45star

エピファネイア →馬体を見る
前走時に比べると、シルエットにまとまりがあり、グンと良化してきた。
特に前躯の力強さは特筆ものであり、一瞬の爆発力勝負は臨むところ。
Pad5star

キズナ →馬体を見る
すっきりとして仕上がった印象を受けるが、上記2頭に比べると線が細い。
完成度という面ではやや劣るが、毛艶の良さや立ち姿から体調自体は良さそう。
Pad3star

コディーノ →馬体を見る
2歳時に比べて、馬体全体の筋肉量が大幅にアップし、胴部が詰まって見える。
その分、2400mへの大幅な距離延長には疑問が残るが、完成度の高さでどこまで。
Pad3star

マイネルホウオウ →馬体を見る
ダメージがなかったのだろう、前走時とほとんど変わらない立ち姿を誇っている。
馬体は薄くて、胴部にもゆとりがあるので、2400mの距離は十分にもちそう。
Pad3star

メイケイペガスター →馬体を見る
血統的な影響か、大きな筋肉が付いてきて、パワー勝負ならドンと来い。
スタミナにはやや欠けるので、どれだけ折り合い良く楽に走らせられるか。
Pad3star

テイエムイナズマ →馬体を見る
毛艶は良いが、ヒョロっとしていて、このメンバーに入るとパンチ不足。
手脚には十分な長さがあるため、重賞を勝っていても、距離延長は望むところ。
Pad3star

タマモベストプレイ →馬体を見る
血統的には短距離馬だが、筋肉に柔らか味があり、その分、距離はもちそう。
毛艶も良く、表情も穏やかで、この馬の力は十分に出し切れるはず。
Pad3star

アポロソニック →馬体を見る
米国血統の馬だが、馬体を見る限りは、短い距離をガンガン行く感じはしない。
ただ、顔つきを見ると、闘争心に溢れていて、スムーズに走れることが条件か。
Pad3star

ヒラボクディープ →馬体を見る
キズナと同じ血統構成の馬で、父ディープインパクトと母系がマッチしている。
こちらの馬の方が馬体的には完成度が高く、非の打ち所がない好馬体。
Pad45star

サムソンズプライド →馬体を見る
いかにもメイショウサムソンの産駒らしく、パワーを前面に押し出した馬体。
まだ幼さを残しているが、前躯の盛り上がりは実に素晴らしい。
Pad3star

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東京芝2400m

Tokyo2400t

スタンド前からの発走で、スタート地点から第1コーナーまでの距離は349mと平均的な長さ。第1コーナーまでの距離が十分にあるため、無理な先行争いはあまりなく、1コーナーまでには大方の位置取りは決する。コース幅も広く、コーナーも複合カーブであり、直線も長いという全くごまかしの利かないタフなコース設定となっているため、力がなければ勝ち切ることはできない。

直線が長いという意識が各騎手に働くため、どの馬も道中無理をせず折り合いに専念する。そのため、スローペースになり、最後の直線での瞬発力勝負になりやすい。瞬発力に欠ける馬では苦しく、末脚に自信のある差し馬にとっては十分に能力が発揮される舞台である。

以上のことから、東京の2400mを勝つためには、「折り合いがつくこと」「瞬発力があること」「スタミナがあること」という3つの条件を満たしていることが望ましい。まさに、2400mがチャンピオンディスタンスと呼ばれるゆえんを体現しているコースと言えるだろう。

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教科書どおりの好騎乗

Oaks2013 by 三浦晃一
オークス2013―観戦記―
外枠からクロフネサプライズが飛び出し、それをトーセンソレイユが追い掛けたことで、前半1200mが71秒4、後半が73秒8というハイペースになった。どこかのラップが極端に速かったというよりも、前半の6ハロンの中で11秒台のラップが3回刻まれているように、ペースが少しも落ち着くところなく最終コーナーまで突入したと考えてよい。クロフネサプライズが引っ張ったおかげで、レース全体としては、締まりのある厳しい流れとなった。

勝ったメイショウマンボは、プラス10kgの馬体重が示すとおり、桜花賞からオークスに向かうこの中間で馬体をパワーアップさせてきた。1400mのフィリーズレビューを勝ったので、マイル以下で切れ味を生かす馬だと考えていて、その割には馬体が薄いと見くびっていたが、どうやら距離が伸びて良いタイプだったようである。父は天皇賞春を勝ったスズカマンボであり、母父も有馬記念を連覇したグラスワンダーだから、血統的にはフィリーズレビューを勝ったことが驚きということだ。

武幸四郎騎手は、ソングオブウインドの菊花賞以来の久々のG1勝利となった。前走の桜花賞は、外を回ったことに加え、早く仕掛けてしまったことで脚を失うという拙騎乗であったが、今回はそれを挽回して余りある好騎乗であった。スタートして即、内ラチに張り付き、道中は中団で脚をためながら追走し、最終コーナーを回りながら少しずつ外に出し、最後の直線では馬場の真ん中を走らせて伸びる。まさに府中の2400mを勝つための教科書どおりの騎乗であった。改めてチャンスを与えたオーナーの懐は深く、それに応えた武幸四郎騎手も見事であった。

エバーブロッサムはまたしても勝ち切れなかった。外枠からの発走で、外々を回ってしまったことが敗因だが、それでも最後まで良く伸びている。ここに来ての成長力は目を見張るものがある。筋肉の付き方から見て、決して距離が延びて良さが出るタイプではないが、成長力で距離を乗り切った。戸崎圭太騎手は、中央入りしてから初のG1制覇に僅かに手が届かなかったが、最後の直線で馬を追い出す姿にはさすがの迫力を感じさせた。

デニムアンドルビーはどうにも幼さが残るレース振りにもかかわらず、よく3着まで突っ込んできた。行き脚がつかず、最後方からレースを進め、ラスト1000mあたりから内田博幸騎手に追っ付けられ、それに応えるようにしてゴールまでジワジワと伸びた。搭載されたエンジンと使える良い脚の長さは3歳牝馬離れしていて、今後レースに行っての器用さが出てくれば牝馬の頂点に立てる器である。

桜花賞馬アユサンは、自分のレースはできたが、ペースが速く、底力が問われる流れになり、力及ばず4着。中間は桜花賞を勝った疲れを回復させるだけで精一杯だったのだろう。桜花賞時と比べると、万全とは言いがたい馬体の仕上がりであった。もうひとつ付け加えるならば、せっかく黒い帽子の枠を引いたのであれば、勝ち馬の後ろになってしまったとしても、もう1頭分、内にポジションを置いた方が良かったはず。

レッドオーヴァルは長距離輸送が応えたのだろう。マイナス8kgという数字が物語っているように、レースの前に勝負は終わっていた。同じくレース前に終わっていたクロフネサプライズは、スタート直後に鈴を付けられたのが痛かった。あれでムキになってしまい、まるでマイル戦を走るようなペースで突っ走ってしまった。前方に広がる府中の直線は、さぞかし長く感じられたことだろう。

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日本ダービーを当てるために知っておくべき3つのこと

Derby

■1■乗り替わりは大きなデメリット
「すべての牡馬は生まれた直後から、ダービーを獲るという目標に向かって育てられる」と言っても過言ではない。すべての馴致、育成、調教という点は、ダービーに向かって線でつながっているのである。その線上において、騎手が実戦のレースにおいて競馬を教えていくという役割は大きい。道中を走るリズム、息を入れるタイミングを教え、馬群の中で走ること、馬群を割ることに対する恐怖を取り除くなど、レースをうまく運ぶためのコツを教えていくのは騎手の役割である。

それゆえだろうか、ダービーで乗り替わりがあった馬は、これまでに勝ったことがない。過去15年間で【0・6・4・78】という散々たる結果である。このデータだけを取っても、デビューから競馬を教えてきた騎手が、本番であるダービーで乗り替わることに、どれだけのデメリットがあるかが分かるはずである。

また、連対に絡んだ6頭の内訳は、平成13年のダンツフレーム、平成14年のシンボリクリスエス、平成16年のハーツクライ、平成18年のアドマイヤメイン、平成19年のアサクサキングス、平成22年のローズキングダムとなる。アドマイヤメインとアサクサキングスを除いて、乗り替わり前の騎手が騎乗する馬に、乗り替わられた馬が先着していないということは面白い事実である。

たとえば、平成14年のシンボリクリスエスは武豊騎手から岡部騎手に乗り替わったが、武豊騎手はタニノギムレットでダービーを制した。また、平成16年のハーツクライは安藤勝己騎手から横山典騎手に乗り替わったが、安藤騎手はキングカメハメハでダービーを勝った。このように、ある騎手が乗り替わる前の馬に、乗り替わった後の馬が先着することは少ない。つまり、ダービーを勝つような馬は、どんなことがあってもジョッキーが手放すことはない、もしくは手を離れることはないということである。注)平成13年のダンツフレームの藤田騎手はダービーに騎乗していない。

■2■経験を積んだベテランジョッキー
過去の勝利騎手のほとんどは、経験を積んだベテランジョッキーである。あの武豊騎手でさえ12年もかかったように、ダービーを勝つことは他のG1レースとは比べものにならないほど難しいことなのである。円熟した騎手が活躍している理由として、

1、ダービーという異様な雰囲気の中で、平常心で騎乗できる精神力が求められる
2、ダービーを勝つためには騎手としてのあらゆる経験を生かさなければならない
ということが考えられる。 それ以前に、ダービーを獲れるだけの器の馬を依頼されなければならないし、多数を依頼された場合には、その中からダービーを勝てそうな馬を選択していかなければならない。つまり、ジョッキーとしてのあらゆる技術や経験が求められることになるのである。だからこそ、ダービーというレースは一朝一夕で勝てるはずはなく、騎手にとっても憧れのレースとなり得るのである。


■3■皐月賞からの直行組
ダービーでは皐月賞からの直行組が好走することが多い。直行組以外としては、以下の2つのパターンが考えられる。 1)皐月賞のあとにトライアルレースをはさんだ馬 2)別路線組 最近の傾向として、1)の皐月賞からダービーの間にレースをはさむ馬は少なくなってきている。ほとんどの有力馬がダービーに直行し余力を残している中で、トライアルを使うということは、それだけで十分なディスアドバンテージになるからである。それでも敢えてトライアルを使うとすれば、本番のダービーでは勝負にならないことを見越した上でのことであり、メンバーが落ちるトライアルで賞金を確実に稼ごうという意図が読み取れる。実力的にも足りず、余力も残っていない馬が、本番であるダービーで好走することが難しいことは想像に難くない。

2)の別路線組では、最近ではNHKマイルカップか青葉賞を勝ってきた馬の活躍が目立つ。NHKマイルカップからはキングカメハメハとディープスカイという大物が出ているように、決して相性の悪いレースではない。府中のマイル戦を勝ち切れるスタミナがあれば、2400mもこなせるということである。今後も注目のステップレースとなるには違いないが、中2週というローテーションを考えると、皐月賞からの直行組に軍配が上がるだろう。また、青葉賞からは古いところではエアダブリンが、最近ではシンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、アドマイヤメインが本番でも好走している。同条件を勝ってきた馬なので当然といえば当然なのだが、完成度がやっと追いついてきたという素質馬が多い。しかし、まだダービーの勝ち馬が出ていないのも事実である。

結論としては、1)のパターンは本番のダービーでは勝負にならず、狙うとすれば2)のパターンということになる。ただし、勝ち馬に限って言えば、皐月賞からの直行組を狙うのが定石だろう。

■参考データとして
1、前走G1レース(皐月賞かNHKマイルカップ)以外で負けている馬は×
2、2000m以上未経験の馬は×
3、前2走で連対なしの馬は×

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スタミナ豊富な体型クロフネサプライズ:5つ☆

デニムアンドルビー →馬体を見る
430kg台とは思えない、ふっくらとして筋肉豊富な馬体を誇示している。
筋肉のメリハリという点ではあと一歩も、毛艶も良く、体調は万全である。
Pad4star

アユサン →馬体を見る
桜花賞を勝ったあとに緩めたのか、この時点では腹回りが緩く、太さを感じる。
その分、気持ちは落ち着いているようだが、距離を考えるともうひと絞りほしいところ。
Pad3star

レッドオーヴァル →馬体を見る
春になるにつれ、少しずつ毛艶が良くなり、前走よりも体調自体はアップしている。
ただ、やや前躯が勝っていて、胴部も短いため、距離延長自体はプラスにはならない。
Pad4star

クロフネサプライズ →馬体を見る
胴部には長さがあって、母父トニービンの血が強く出ているスタミナ豊富な体型。
落ち着いた顔つきからも、この馬にとっては、距離延長が逆にプラスに働くかもしれない。
Pad5star

プリンセスジャック →馬体を見る
母と父の良さが見事に現れた馬で、実に力強く、走りそうな馬体を誇っている。
どう見てもパワー&スピードタイプなので、心配は2400mの距離だけだろう。
Pad4star

エバーブロッサム →馬体を見る
堀厩舎らしく、3歳牝馬にしては、前後躯にしっかりと実が入った立派な馬体。
前走時あたりから成長をしていて、ディープインパクト産駒らしく、急上昇中。
Pad4star

ローブティサージュ →馬体を見る
2歳時はふっくらとして馬体に張りがあったが、今年に入ってやや寂しさを感じる。
前躯はしっかりとしているが、トモの肉付きが物足りなく、完全回復は先か。
Pad3star

リラコサージュ →馬体を見る
毛艶も冴えず、モッサリとしていて、現時点ではこのメンバーに入ると苦しいだろう。
ただ、そのような馬体でここまで走っているのだから、走る素質は高いはず。
Pad3star

サクラプレジール →馬体を見る
黒光りする毛艶は体調の良さを物語っていて、桜花賞をパスして体調は万全である。
胴部の長さは普通だが、やや筋肉が硬そうで、その点では距離延長は心配材料。
Pad3star

ブリュネット →馬体を見る
3歳牝馬離れした馬っぷりのよさで、手脚も長く、前後躯の実の入りが素晴らしい。
やや気性が激しそうな顔つきをしているので、スムーズにレースが運べるかどうか。
Pad3star

メイショウマンボ →馬体を見る
このメンバーに入ると平均的な馬体であり、これといって特筆すべき点はない。
前後躯にしっかりと実が入って、胴部にも伸びがあるので、距離は十分にもちそう。
Pad3star


Oaks2013wt

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武豊騎手の米国競馬本格参戦

武豊が安田記念後にも米国競馬に長期にわたって滞在し、本格参戦するという。

彼がその表明記者会見をした記事を読んだとき、思わず本人に電話を掛けてしまったほどうれしかった。もちろん、彼の決断にももろ手を挙げて大賛成し、大歓迎しているからだ。

私はかつてフランスに長期滞在したことがある。当時、欧州は私の競馬の原点だった。スピードシンボリとともに三度戦った欧州競馬を経て、ヨーロッパ競馬への渇望が胸のうちに広がっていった。

あれだけの戦いでは、まだ欧州の競馬を知り尽くしたとはいえない。まだ、欧州にはやり残したことがある。もっと深く本場の競馬で勉強したい。

日本騎手クラブ会長という公的な立場にありながら、その思いが日増しに強く、抗しがたいものとなった昭和47年4月、私は再びヨーロッパへ渡った。シャンティー競馬場の近隣に自宅を構え、過ごした日々は1年半ばかりであった。

私の後に続く騎手がようやく現れてくれた、なんて大それたことは思っていないが、米国長期滞在を決めた武豊の気持ちはわかるつもりだ。

しかも、いまや日本の競馬は賞金面では世界一であり、レベル的にも欧州に並ぼうとしている。国内にいればいくらでも稼げるし、確固たる不動の地位にいつまでも立っていられる。

にもかかわらず、それらを差し置いてまでも、彼にとっての原点に身を置きたい、と考えて行動に移す姿には、敬意という言葉を使いたくなる。

実行に移すなら、いまをおいてない、と思えるほどタイミングもいい。

いまの武豊は「冴えている」などというものではない。「技を超えている」と表現していいほど最高潮にある。

そうでなくては、どんなにうまく乗ってもあれほど勝てるものではない。いまの彼は、言葉では形容できないほどだ。まさに脂の乗り切っているときなのだ。

私が欧州滞在を始めたのは44歳のときである。残り少ない騎手人生の最後のチャンスと思い、異国の地に腰を落ち着かせたわけだが、肉体的、精神的にこの年齢ではキツいと感じ、「もっと早くに行くべきだったかな」と思ったこともあった。

31歳の充実期に新天地へ向かう武豊が、アメリカ競馬に本格参戦してどう感じるかは彼自身の問題である。

豪州からヨーロッパに渡り名を馳せたゲイリー・ムーアやW・ピアス(名牝ダリアの主戦)ですら、大レースを勝つまでに1~2年を要した。

英国の名手レスター・ピゴットは、アメリカで、新大陸の名手シューメイカーと対戦して敗れたことで新たなライディングスタイルを生み出し、欧州競馬を席巻して大きな変革をもたらした。

武豊が、日米の違いを身を持って感じたとき、彼にどのような変化が見られるのだろうか。「苦労してこい」とは言わない。私がやったときとは時代が違うのだから。
「勝ってこい」とも言わない。
しかし、「負けないでくれ」とは言いたい。
成功しなければ帰らない、という気持ちでやってほしい。いや、成功したら帰ってこなくてもいい。向こうでなら、殿堂入りの名誉があるのだから。
(「口笛吹きながら」より)

Nohirayuuji

池添謙一騎手がフランス遠征を打ち切ったニュースを聞いて、心底残念に思ったのは私だけではないだろう。野平祐二先生が武豊騎手の米国参戦の表明を受け、思わず電話してしまったほど嬉しかったのとは正反対の気持ちである。昨年の凱旋門賞におけるC・スミヨン騎手への乗り替わりの悔しさをバネにして、自分に足りないものを得るべく海を渡った池添騎手の行動力は素晴らしいと考えていたが、どうやら大きな勘違いをしていたらしい。

凱旋門賞でオルフェーヴルに跨るために必要だったものは、欧州の競馬場でレースに出走した経験そのものではなく、欧州競馬のレースに騎乗する経験を積むことによって得られるはずの騎乗技術や判断力、そして自信である。オルフェーヴルの手綱を任されるかどうかは別にして、てっきり騎手としてひと回りもふた回りも成長するために、長期の遠征を予定しているのかと考えていたが、そうではなかった。池添騎手の欧州遠征の目的はただひとつ、凱旋門賞でオルフェーヴルに乗ること(良く言えばオルフェーヴルを勝たせること)であったのだ。

それが叶わないとなるや遠征を打ち切ったのだから、結果的には、オルフェーヴルの手綱を今年もスミヨン騎手に委ねた社台グループの判断が正しかったことが証明されたことになる。池添騎手の遠征はオルフェーヴルに乗せてくれという振りでしかなく、騎手として自らを本質的な意味で成長させようと新天地に赴いたのではなかったということ。そんな付け焼刃の経験で、向こうのトップジョッキーであるスミヨン騎手と同等になれるはずがなく、それで勝てるほど凱旋門賞は甘くない。

なぜこんなことを書くかというと、日本の競馬や騎手が生き残っていくためには、日本人騎手が海外へ長期遠征しなくてはならないと思うからだ。ディープインパクトやオルフェーヴルの凱旋門賞出走やその他の馬たちの海外挑戦を振り返ると、そのことで日本の競馬が盛り上がることに気づく。競馬ファンだけではなく、ときには一般の人々も巻き込むことができる。それが日本の競馬がグローバルなスポーツであることのアピールにもなる。野球やサッカー、テニスなど、他のスポーツを見てもそれが分かるだろう。

しかし、1頭の馬の単発的な海外遠征では所詮、一過性の打ち上げ花火でしかなく、継続性がない。サラブレッドの海外遠征のコストやリスクを考えれば考えるほど、仕方のないことではある。だとすれば、人が長期的に、継続して挑戦をするしかない。たとえば浜中俊騎手のように身体能力が高く、日本の競馬で実績のある若手騎手が、無期限で海外の競馬に挑戦するのだ。そうすることでマスコミに対する継続的なアピールにもつながり、もちろん結果も出やすくなるだろう。そして何よりも、いつしか本物の経験を日本に持ち帰ってくることができる。

この提案が現実離れしているのは百も承知である。中央競馬の賞金が他国の競馬に比べて圧倒的に高いという歪な構造になっているからである。日本の競馬を差し置いて無期限で海外に挑戦するのは、豊かな生活を捨てて、騎手道を追求することの体現である。残りの騎手人生を賭けた野平祐二騎手や、全てをなげうって高みを目指した武豊騎手や蛯名正義騎手のような崇高なジョッキーが現れるのはごく稀である。もしそういう勇敢な日本人ジョッキーが再び現れたとしたら、そのとき私は「苦労してこい」とも言わず、「勝ってこい」とも言わない。しかし、「帰ってくるな」とは言いたい。

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オークスを当てるために知っておくべき3つのこと

Oaks

■1■オークスを勝つための条件
牝馬クラシックにおける、桜花賞1600m→オークス2400m→秋華賞2000mという距離の伸縮には少なからず問題点があるだろうが、実際のところ、オークスは2400m戦のレースであっても、内容(実質)的には1600m~2000m程度のものになってしまうことが多い。なぜなら、どの馬にとっても2400mは未知の距離となるため、各騎手に前半大事に乗ろうという気持ちが働き、ペースが遅くなるケースが多いからである。道中はゆっくりと行って、ラストの瞬発力勝負というレースになりがちで、そのため、オークスを勝つために条件となるのは、「スローペースに折り合える」、「瞬発力がある」という2点となる。

■2■桜花賞組が有利
また、桜花賞からの直行組の活躍が顕著なのは、桜花賞組の完成度が高いからである。スローペースに折り合うことができれば、たとえマイラーでもオークスの2400mは十分にこなせてしまう。最終的に問われるのは「絶対能力」であり、桜花賞で勝負になるだけのスピード(瞬発力を含む)、スタミナがあれば、それがそのままオークスでも十分通用してしまう。よって、別路線組よりも完成度(現時点での「絶対能力」)がはるかに高い、桜花賞組が有利になるのである。

■3■桜花賞→オークスの連覇が少なかった理由
なぜ桜花賞→オークスという連覇が少なかったかというと、 1、桜花賞馬はスピードが勝っている傾向があった 2、桜花賞で力を出し尽くしている という2点が考えられる。
1については、阪神競馬場が改修される以前の桜花賞を勝つような馬は、全体的なバランスとしてスピードが勝っている傾向が強かったので、「スローペースに折り合える」「瞬発力がある」のどちらかを満たしていないことが多かった。もちろん完成度が高いため好走はするのだが、それだけではオークスを勝ち切ることは難しい。

2については、桜花賞を勝つために力を出し切ってしまった馬が多く、1ヶ月半後のオークスまで体調を維持することができないことが多い。この時期の牝馬の体調は変わりやすいのである。つまり、余力を残して桜花賞を勝つか、余程能力が他馬と比べて抜けているかでないと、桜花賞→オークスという連覇は難しい。
阪神競馬場が大幅に改修されて以降の桜花賞馬の次走を見てみると、

2007年 ダイワスカーレット→ローズS1着
2008年 レジネッタ→オークス3着
2009年 ブエナビスタ→オークス1着
2010年 アパパネ→オークス1着
2011年 マルセリーナ→オークス4着
2012年 ジェンティルドンナ→オークス1着

と桜花賞馬とオークスが直結しつつあることが分かる。

阪神競馬場の改修を境として、桜花賞を勝つために求められる条件が一変した。つまり、仕上がりが早く、スピードの勝った馬が有利だったが、今やスローペースにしっかりと折り合えて、瞬発力に秀でていて、クラシックを目の前にしてグンと成長してくる馬が有利になったのだ。しかも、マイル以上の距離を走ることのできるスタミナの裏づけが必要になってくる。これらの条件を満たして桜花賞を勝利した馬は、よほど体調を崩してしまわない限り、距離が延びても同じ適性が問われるオークスで凡走することは考えにくいということになる。

■参考として
1)1600m以上のレースで連対したことのない馬は×
2)たとえ桜花賞であろうとも、前走が着外であった馬は×
3)重賞未経験の馬は×
4)連対率が50%以下の馬は×
5)桜花賞のあとレースを使った馬は×

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まさに死闘

Victoriam2013 by RUBY
ヴィクトリアマイル2013-観戦記-
ヴィルシーナが先頭に立つ勢いを見せたが、内からアイムユアーズが来るとスッと控えた。逃げ馬不在ではあったが、前半の800mが46秒3、後半の800mが46秒1という淀みのないほぼフラットなペースでレースは流れた。東京競馬場のマイル戦でこの流れであれば、展開の有利不利はほとんどなく、各馬が力を発揮できた結果としての着順。どの馬もどの騎手も渾身の力を振り絞ったゴール前100mの叩き合いは、牝馬同士のレースとは思えない、まさに死闘であった。

ヴィルシーナはようやくG1レースを勝利することができた。抜群のスタートから番手を進み、先頭に立つ勢いで直線に向き、文字通り勝ちに行くレース振り。前走の産経大阪杯を叩き、体調もアップしていたことに加え、最終的には良馬場でレースが行なわれたことが大きかった。典型的なディープインパクト産駒であり、切れ味(速い上がり)を問われる競馬に滅法強い。この馬自身は最適の舞台で最高の力を出し切ってこのハナ差だから、他馬との力差はそれほどない。常に力を出し切ってきたからこそ、G1のタイトルに手が届いたのである。

内田博幸騎手は、G1レースで1番人気に応えられなかった騎乗やヴィルシーナで惜敗続きの鬱憤を晴らしてみせた。最後の直線でヴィルシーナを追う姿からは、絶対に負けられないという気迫が伝わってきた。それに応えるように、一旦はマイネイサベルに交わされてしまったヴィルシーナもしぶとく食らいつき、ゴール前では逆転してみせた。直線ではフラフラして確かに行儀は悪かったが、苦しがってヨレれるヴィルシーナを最後までもたせることができたのは、内田騎手ならではであった。

昨年の覇者ながらも12番人気とファンに見放されたホエールキャプチャが、直線で猛然と追い込み、あわや連勝かというところまでヴィルシーナに迫った。道中も折り合っていたし、直線では前の馬群が割れて綺麗にスペースが開いた幸運はあった。それでも、気持ちさえ戻ってくれば、勝ち負けになる能力を有していることを十分に証明した。それにしても、蛯名正義騎手の手綱捌きには鬼気迫るものがある。まさに円熟期に突入したようで、これからもさらなる活躍が期待できる。

マイネイサベルは、先週のNHKマイルCジョッキーを背に、スタートからゴールまで最高のパフォーマンスをしてみせた。あと一完歩前に出ることができなかったのは、スタミナの問題だろう。とはいえ、3着に敗れはしたものの、勝ちに等しいレース内容であった。

1頭だけ末脚を余してしまったのはハナズゴール。右に行けば右に、左に行けば左にという形で前にいたヴィルシーナが壁になり、スペースが開いたときにはすでに遅し。ゴールから逆算すると、スタートしてからのポジションが1頭分後ろだったことが悔やまれる。前走で外を回って脚を失ったことで、今回は前半ポジションを下げて勝負に行った結果、馬群から抜け出すことができなかった。競馬で勝つことは難しい。

最後に、競走中止したフミノイマージンのご冥福を祈りたい。極端な脚質ゆえにG1のタイトルは取れなかったが、札幌記念で並み居る牡馬を捲くりきった走りはいつまでも忘れられない。

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大きく成長を遂げたヴィルシーナ:5つ☆

ハナズゴール →馬体を見る
若駒の頃に比べて、全体的にフックラとして、線の細さが解消された。
毛艶がやや悪いのが気がかりだが、前後躯に実が入って、この馬のピークか。
Pad3star

ヴィルシーナ →馬体を見る
惜敗続きの中でも少しずつ成長し、さらに古馬になって大きく成長を遂げた。
前躯など牝馬離れして実に立派で、それにトモの筋肉も伴い、理想的な姿に。
Pad5star

マイネイサベル →馬体を見る
腰高で馬体に線の細さは残っているが、それゆえに一瞬の切れを感じさせる。
内枠を生かして脚をためられれば、チャンスは十分にあるはず。
Pad3star

サウンドオブハート →馬体を見る
立ち姿や表情にやや硬さが残っており、気持ちに余裕がないことが伺える。
馬体的には、ふっくらとして前走からの好調をそのまま維持している。
Pad3star

イチオクノホシ →馬体を見る
メリハリに欠けることは確かだが、全体的に柔らかい筋肉に覆われた馬体を誇る。
芦毛馬なので毛艶は見えにくいが、斑点も出ているようで好調は間違いなし。
Pad3star

オールザットジャズ →馬体を見る
いつもほとんど変わりない姿を披露してくれるが、今回も体調は悪くない。
胴部が詰まっているので、距離ロスを少なく走ることができるかどうかが鍵。
Pad3star

レインボーダリア →馬体を見る
エリザベス女王杯のときに比べ、体全体に筋肉がガッチリとついている。
決して筋肉の柔らか味は失われていないので、良い方向に出れば。
Pad4star

ドナウブルー →馬体を見る
この馬は好不調の波が著しいタイプで、昨年夏に比べるとどうしても落ちる。
もうひと叩きされて、筋肉にメリハリが出てくれば強さを発揮できる。
Pad3star

フミノイマージン →馬体を見る
牝馬の中では立派な馬体を誇り、このメンバーに入っても引けを取らない。
各パーツに長さがあり、スタミナを問われる府中1600mは合っている。
Pad4star

アイムユアーズ →馬体を見る
古馬になってから、胴部に伸びが出てきて、マイル以上もこなせそう。
やや毛艶が物足りないのは確かだが、この馬としては大きく成長を遂げた。
Pad3star

Victoriam2013wt

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考えることは攻めること

Racingseminar

「オープン型レーシングセミナー」に出演させてもらい、エーシントップに本命を打ち、悔しい思いをしたので、久しぶりに馬券の失敗学を書いてみたい。結果が出たあとで手に取ってみると、押し出されるようにして人気になってしまった馬に、押し出されるようにして本命を打ってしまった、情けない馬券である。当てにいったつもりはなくとも当てにいっている、、無意識のうちに守りに入った馬券である。自信を持って自ら選択した馬ではなく、消去法で残った確率の高そうな人気馬に本命を打っている。個が立っていない馬券とも言える。

ニュージーランドTとNHKマイルCは、同じ1600mのレースであっても、全くもって異質なレースである。中山のマイル戦と東京のマイル戦では、芝の状態やコースの形態から道中のペース、直線の長さや坂の位置に至るまで、あらゆる全ての体感が異なる。そのため、レースを勝つために問われる適性が異なり、勝ち馬も違うことが多い。ニュージーランドTが中山競馬場で行われるようになって以来、ニュージーランドTとNHKマイルCを連勝した馬はカレンブラックヒルしかいない。ニュージーランドTが東京1400mで行なわれていた頃よりも、明らかに結びつきが弱くなった。

特に、今年のようにニュージーランドTがスローに流れた場合は、余計に結びつきが弱くなる。なぜかというと、NHKマイルCは総じてハイペースに流れることに加え、最後の直線が長く字ヅラ以上にスタミナが問われるからだ。小回りの中山1600mでスローに流れたレースで結果を出した馬たちが、府中のマイル戦の厳しいレースに巻き込まれたら、戸惑いを隠せないはず。むしろスローに流れたニュージーランドTでは差し脚やスタミナが生きなかった馬たちこそが、漁夫の利を得たり、力を十全に発揮できる舞台となる。

それを分かっていながらも、エーシントップに◎を打ったのは、ニュージーランドTの勝ち方に余裕があったからだ。ゴール前、エーシントップの耳は完全に絞られておらず、横を向いていた。ゴールまで必死になって走ったのではなく、ムキにならずに走り、他馬に抜かされそうになったから踏ん張った。自らガーっと走ってしまう短距離馬にしては珍しいタイプではあるが、だからこそエーシントップはこれまで2着馬を大きく離して勝ったことがないのである。つまり、ニュージーランドTにおけるエーシントップは着差以上に強かったということである。それ自体は間違いではない。

たとえレースが異質であり、結びつきが極端に弱くとも、ニュージーランドTを余裕勝ちしたエーシントップがNHKマイルCでもセーフティーリードを守り切る。そう考えた時点で、本来は専ら考えるべき、ニュージーランドTで差し損ねた馬たちの巻き返しについて考えることを止めてしまったのである。そして、実際のところ、NHKマイルCは厳しいレースとなり、スタミナ勝負に強い差し馬にとって逆転のチャンスが生まれた。ニュージーランドTでは出遅れて、馬群の外を回して追い上げたマイネルホウオウが見事に巻き返したのだ。スプリングSでも差し損ねて3着に来た走りを含めると、ニュージーランドT巻き返せる可能性を秘めた1頭であったことは確かである。

考えを止めることは守ることである。世の中で言うところの守りに入った人とは、つまり思考停止した人と言い換えることができるだろう。考えることを止めた人たちには、ゆるやかな安心の時がもたらされるが、別の新しい可能性は見えない。本当の宝物はそちらに埋まっていたとしても、探し損ねるのではなく、探すことさえできない。攻めの馬券や守りの馬券があるのではなく、ただ考え続けるかどうかが重要なのである。考えることは攻めることなのだ。

Wtnhkmile13

Photo by Ichiro Usuda

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東京芝1600m

Tokyo1600t

向こう正面の直線入り口からのスタートで、第1コーナーとなる3コーナーまでの距離は566mとかなり長い。スタートしてから緩い下りが続くことも加わって、前半から速いラップが刻まれることになる。“向こう正面でスピードが出てしまうこと”、“「直線が長く坂があること”の2つの理由によって、連対馬中の逃げ馬の比率が約12%という、「日本で最も差し馬が有利なコース」である。

コーナーの数が2つしかないことと、複合カーブであることによって、同じ1600mでも、中山競馬場のそれと比べるとごまかしが利かないコース設定になっている。マイル以上の「スタミナ」が要求され、スピードだけで押し切るのは難しいコースである。

スタート地点がバンク状になっているため、外枠の馬は内の馬の出方を見ながらレースを進めやすい。そういった意味では外枠が有利であるが、2002~3年の改修によって3~4コーナーのカーブが全体的に緩くなり、4コーナーでは内が開きにくくなった。そのため、後から行った馬は前が壁になるか、もしくは外を回さざるを得ない。内を通った先行馬に有利となるコースである。

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ヴィクトリアマイルを当てるために知っておくべき3つのこと

Victoriamile

■1■短距離馬がもってしまう
府中のマイル戦といえば、字ズラ以上にスタミナが要求されるレースなのだが、ことヴィクトリアマイルに関していえば、そうとは言い切れない結果が出ている。過去7年間で2頭のフジキセキ産駒が勝利しているように、一昨年、昨年のウオッカ、ブエナビスタは別として、どちらかというとマイル以下を得意とする馬が勝ち切っているのだ。その理由はレース自体のペースにある。

12.6-11.2-11.6-12.1-12.2-11.4-11.3-11.6(47.5-46.5)S
1:34.0 ダンスインザムード
12.3-10.8-11.7-11.8-11.6-11.2-11.2-11.9(46.6-45.9)M
1:32.5 コイウタ
12.4-11.3-12.0-12.2-12.1-11.2-11.0-11.5(47.9-45.8)S
1.33.7 エイジアンウインズ
12.2-10.8-11.7-12.0-11.9-11.2-10.8-11.8(46.7-45.7)S
1:32.4 ウオッカ
12.2-10.6-11.0-11.7-12.0-11.6-11.3-12.0(45.5-46.9)H
1:32.4 ブエナビスタ
12.0-10.6-10.9-11.1-11.3-11.6-12.0-12.4(44.6-47.3)H
1:31.9 アパパネ
12.2-10.9-11.3-12.0-11.8-11.5-11.2-11.5(46.4-46.0)M
1.32.4 ホエールキャプチャ

2010、11年に限っては、ブエナビスタやアパパネを中心として激しいレースが繰り広げられたが、それ以外の年は、ほとんどのレースは前半が遅くて、後半が速いという、G1レースのマイル戦では珍しい後傾ラップであることが分かる。道中で引っ掛かることや東京競馬場の長い最後のストレッチを心配して、牝馬同士であることを含め、あまりガンガンやり合うような競馬にならないからである。たとえ府中のマイル戦であっても、これだけ前半がゆったりと流れると、ラスト800mぐらいのスピード勝負になってしまう。

よって、マイル以下に適性があるような短距離馬でも、なんとかもってしまうというレースになりやすいということだ。逆に言うと、こういう流れでは、マイル以上に適性のある中距離馬にとっては、出し抜けを食らいやすいレースとなる。

■2■内枠を引いた先行馬
スローペースになりやすい以上、やはり前に行ける馬にとって有利なレースになりやすい。さらに、スローペースでは馬群が縦長にならず、道中が団子状態で進むことになるので、馬群の外を回されないで済む内枠を引いた馬がレースをしやすい。もうひとつ付け加えるとすると、最後の直線に向いてのヨーイドンの勝負になりやすいので、瞬発力に長けた馬に向いたレースとなる。つまり、先行できて瞬発力勝負に強い馬が内枠を引いたら、たとえ人気薄であっても警戒した方がよいだろう。

■3■近走で牡馬を相手に好勝負出来ていた馬
過去のほとんどの勝ち馬に共通する条件は、「近走で牡馬を相手に勝ち負けできていた」ということである。第1回の勝ち馬ダンスインザムードは、天皇賞秋3着、マイルCS4着、マイラーズC2着と、牡馬を相手に近走で互角に走っていた。第2回の勝ち馬コイウタも前走はダービー卿チャレンジで2着に入っていた。さらに言えば、ダンスインザムードの2着したエアメサイアも、前々走の中山記念で牡馬の3着と好走していた。ウオッカやブエナビスタ、アパパネは言わずもがなである。牝馬同士のG1レースであるがゆえ、牡馬と好勝負出来ているということの意味は大きい。

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大地に根を張って

Nhkmilec2013 by 三浦晃一
NHKマイルC2013-観戦記-
コパノリチャードがレースを引っ張り、それにガイヤースヴェルトが鈴を付ける形で道中は淀みなく進んだ。前半800mが46秒1、後半の半マイルが46秒6という数字だけを見ると、平均よりもやや速いだけのペースに思えるが、レースの決め手は外からの差し。差しが決まりやすい特殊な馬場状態に加え、10R湘南ステークスの46秒6―45秒9をひっくり返したような展開となり、その前後半ラップのわずかな傾き具合の違いが、大きく勝敗を分けた。

勝ったマイネルホウオウは、結果的に最高のポジションを走っていたことになる。後方で脚をためつつ、前から下がってくる馬に邪魔されずに馬場の良いところに出せる外を走り、直線に向いて追い出されるや、ジワジワとしかし確実にゴールに向かって伸びた。前走のニュージーランドTは出遅れて外を回されての大敗だけに、スプリングSの3着こそがこの馬の実力である。決してフロックではないが、負けた馬たちとの力差があったわけでもなく、今回は展開に助けられての勝利と考えるべきだろう。

柴田大知騎手にとっては初めてのG1勝利となった。一時は騎手を辞めようかと思ったところから、再起を果たしたのだから素晴らしい。日本人ジョッキーが厳しい競争にさらされる中、こうして大地に根を張って、少しずつ成長し、G1のタイトルに手が届く騎手が現れたことには大きな価値がある。マイネルホウオウでNHKマイルCを勝ったときのガッツポーズと、コスモブレードで5Rを勝ったときのそれの大きさは全く同じであった。柴田大知騎手にとって、手塩にかけて育てた馬での勝利の喜びは、どの馬も同じなのである。

2着に突っ込んだインパルスヒーローは、外から良い脚を使ったがわずかに及ばず。この馬自身は力を出し切って、展開も見事にはまったが、勝ち馬との差はスタミナの差であった。田中勝春騎手は湘南ステークスでも勝利していたように、今の東京の馬場を読み切っていたし、またこういった差しに徹する競馬に強い。3着のフラムドグロワールは強い競馬をした。朝日杯フューチュリティSのあと、京成杯を使わずに休養し、本番前にひと叩きできていれば、NHKマイルCのタイトルを手に入れていたのではないか。

レッドアリオンは出遅れたことが功を奏して4着に突っ込んだ。好スタートを切って、先行できていたとしても、4着以上はなく、4着以下であった可能性もある。たまには出遅れがプラスに働くこともある。ガイヤースヴェルトは、ウイリアムズ騎手を鞍上に、積極的に攻めたが、惜しくもゴール前で力尽きてしまった。今回は負けて強しの内容であった。やや強引すぎた嫌いがあるが、ウイリアムズ騎手がレースの主導権を握っていたことは間違いない。

1番人気のエーシントップは、ガイヤースヴェルトを前に見る形でレースを進め、直線で伸び切れずに7着と凡走した。内田博幸騎手はペースが速くなることをいち早く察知し、控えようとしたが、極限の仕上げが施されていたエーシントップは行く気満々で抑えが利かなかった。前走のニュージーランドTは余裕のある勝ち方であったが、今回は180度異なった質のレースになってしまい、力を発揮できなかった。ニュージーランドTとNHKマイルCは基本的には直結しないということだ。

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「オープン型レーシングセミナー」に出演します。

明日、5月5日(日)に東京競馬場の「オープン型レーシングセミナー」に出演することになりました。パドックや返し馬の見方、血統、穴馬の見つけ方等、競馬評論家や解説者、競馬記者による予想のヒントとなるセミナーです。予想も披露することになると思いますので、地方競馬でいう場立ちの進化系のようなものをイメージしていただければよいかと思います。「馬券のヒント」を上梓したからではありませんが、このような機会をいただいたことに感謝します。

「オープン型レーシングセミナー」が行なわれるセンターコートは、東京競馬場の中でも最も人の行き来が激しい場所と考えてもいいでしょう。私も東京競馬場に行くと必ず通りますし、そこで行なわれているイベントは興味を持って見ます。もちろん、「オープン型レーシングセミナー」も何度も観ているのですが、あくまでも外野からであって、今回初めて参加するにあたって正直緊張は隠せません(笑)。メンバーも須田鷹雄さん、井内利彰さん、谷桃子さんという大御所や有名人ばかりですから、まさに狼の中に放り込まれた羊。そんな羊の冒険を観たい、いや応援したい方はぜひセンターコートへお越しください。

そんなわけで、NHKマイルCについては、「オープン型レーシングセミナー」にてお話しできればと思います。明日は良い天気になりそうなので、久しぶりにガッツリ馬券を買って、私自身もイベントを楽しみたいと思います。

Racingseminar

■時間 5月5日(日) 第1部 東京4レース終了~13:00頃 
              第2部 14:00頃~東京12レース終了
■場所 東京競馬場 センターコート

オープン型レーシングセミナーの詳細はこちら
→ http://www.jra.go.jp/news/201304/041301.html#2_1

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3歳馬離れした好馬体エーシントップ:5つ☆

エーシントップ →馬体を見る
前後躯にしっかり実が入っているだけではなく、全体のバランスも素晴らしい。
手脚に伸びがあって距離も心配なく、3歳馬離れした好馬体は非の打ち所がない。
Pad5star

コパノリチャード →馬体を見る
大敗を喫して自信を失っているのか、立ち姿に力感がなく、調子落ちか。
耳の向いている方向から撮影者を気にしているように、神経質なところも。
Pad2star

レッドアリオン →馬体を見る
やや腹回りに余裕はあるが、前後躯にきっちりと筋肉がついて力強い。
馬体全体に長さがあるので、府中のマイル戦も全く問題にしないだろう。
Pad4star

ローガンサファイア →馬体を見る
腹回りが巻き上がって映るように、牡馬としては全体的な線が細い。
顔つきを見ても、気難しさがあるようで、一瞬の切れ味を生かす競馬向きか。
Pad2star

ゴッドフリート →馬体を見る
父ローエングリンに似た馬体の雰囲気だが、まだ全体的に線の細さが残っている。
馬体全体のバランスは悪くないので、舞台が替わって、巻き返しは十分可能。
Pad3star

マイネルエテルネル →馬体を見る
前後躯に豊富な筋肉がついて、よく鍛え上げられている印象を受ける。
ただ、胴部が短く、ガッチリした体型はいかにも短距離馬のそれ。
Pad3star

マイネルホウオウ →馬体を見る
こちらは馬体の薄い、どちらかというと距離延長は歓迎というタイプ。
脚が短い分、重心は低いため、この馬にとってはマイル戦がベストの条件になる。
Pad3star

フラムドクロワール →馬体を見る
胴部や手脚にも伸びがあって、短距離というよりは、中距離に適性がありそう。
休み明けにしては、毛艶も良く、あばらも見えているようにキッチリ仕上がった。
Pad3star

シャイニープリンセス →馬体を見る
黒光りする馬体は、体調の良さを物語っているが、筋肉のメリハリはもう一歩。
気性の激しそうな顔つきから、上手くレースの流れに乗ることが好走の条件。
Pad3star

インパルスヒーロー →馬体を見る
皮膚が柔らかく、胴部や手脚にも伸びがあり、将来性は高そうな馬体を誇る。
現時点では、線の細さを感じさせるようにやや物足りないが、どこまで走るか。
Pad3star

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太田宏昭写真展「あなたと想うこと」

Anatatoomoukoto

「ROUNDERS」にも多くの写真を提供してくださっている太田宏昭さんの写真展「あなたと想うこと」が、府中の「cafeあおば」にて開催されています。人が馬のことを想うように、馬も人のことを想う。そんな人と馬の素敵な関係を、このタイトルは表現していると思います。競馬は厳しい淘汰が行なわれる競争の世界である反面、人と馬が共に想いを共有して生きているからこそ、私たちは心を動かされるのでしょう。

競馬カメラマンとしては異色の経歴をもつ太田宏昭さんの写真の特徴は、競馬の背景にある人と馬の絆を切り取っていることでしょうか。競馬の写真というと、どうしてもレース中のものをイメージしてしまうと思いますが、実はレース前から競馬は始まっていて、レースが終わってからも競馬は続いています。報道としての競馬のレースからは知り得ない、競馬の舞台裏にある素晴らしい光景を見せてくれます。太田宏昭さんの写真を観ると、私たち競馬ファンが見たいのはこういうシーンなんだよねと思わせられるのです。

5月5日(日)まで開催されていますので、ゴールデンウィーク中に東京競馬場に行かれる方はぜひ寄ってみてください。「cafeあおば」の特大カフェオレやいちごミルクもお勧めですよ。

■太田宏昭写真展「あなたと想うこと」
開催場所:「cafeあおば」東京都府中市宮町1-34-2 サンスクエアビル1階
※京王線府中駅南口から徒歩3分。JRA 東京競馬場からも徒歩5分。
開催日時:2013年4月22日(月)〜5月5日(日)
詳細はこちら→ http://cafe-aoba.com/info/418565

関連エントリ
WEBサライ:「あなたと想うこと〜写真家・太田宏昭と馬に纏わるフォトエッセイ」

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